JPH0628676B2 - 人工股関節 - Google Patents
人工股関節Info
- Publication number
- JPH0628676B2 JPH0628676B2 JP61312551A JP31255186A JPH0628676B2 JP H0628676 B2 JPH0628676 B2 JP H0628676B2 JP 61312551 A JP61312551 A JP 61312551A JP 31255186 A JP31255186 A JP 31255186A JP H0628676 B2 JPH0628676 B2 JP H0628676B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stem
- tapered
- ball
- taper
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Materials For Medical Uses (AREA)
- Prostheses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は人の股関節を置換、修復する人工股関節に関す
るものである。
るものである。
従来から、用いられている人工関節、特に人工股関節
は、ステンレス鋼、コバルトクロム系合金、チタン合金
などの金属を用い、骨頭球とステムが一体的もしくはテ
ーパー嵌合によって固定されており、ステムを大腿骨中
に挿入し、骨とステムとの隙間をセメントを用いて固定
している。一方、臼蓋側は骨頭球を受座するポリエチレ
ンより成るソケットをこれも骨盤にセメントを用いて固
定するものである。
は、ステンレス鋼、コバルトクロム系合金、チタン合金
などの金属を用い、骨頭球とステムが一体的もしくはテ
ーパー嵌合によって固定されており、ステムを大腿骨中
に挿入し、骨とステムとの隙間をセメントを用いて固定
している。一方、臼蓋側は骨頭球を受座するポリエチレ
ンより成るソケットをこれも骨盤にセメントを用いて固
定するものである。
近年、骨頭球はテーパー嵌合によって金属製ステムの先
端に固定する構造の物が多く、材質もステンレス鋼、コ
バルトクロム合金等が多く用いられており、テーパー孔
の深さや径を変えることによってステムにとりつけた際
の高さが変化させられるようになっており、この方式が
主流になりつつある。
端に固定する構造の物が多く、材質もステンレス鋼、コ
バルトクロム合金等が多く用いられており、テーパー孔
の深さや径を変えることによってステムにとりつけた際
の高さが変化させられるようになっており、この方式が
主流になりつつある。
一方、骨頭球の材質はポリエチレンとの組み合わせで低
摩擦、低摩耗の材質であるアルミナセラミック製のもの
がその性能の優秀性が認められ、多数用いられるように
なってきた。ところが、セラミック製の骨頭を用いた場
合に組合せられる金属のテーパー部との不適合による骨
頭球の破損等が大きな問題となる傾向がある。人間の骨
頭には最大、体重の５倍ぐらいの荷重が作用すると言わ
れており、体重80Kgの人であれば約400Kgの荷重が作用
することになり非常に大きな力が作用する。
摩擦、低摩耗の材質であるアルミナセラミック製のもの
がその性能の優秀性が認められ、多数用いられるように
なってきた。ところが、セラミック製の骨頭を用いた場
合に組合せられる金属のテーパー部との不適合による骨
頭球の破損等が大きな問題となる傾向がある。人間の骨
頭には最大、体重の５倍ぐらいの荷重が作用すると言わ
れており、体重80Kgの人であれば約400Kgの荷重が作用
することになり非常に大きな力が作用する。
また長期間にわたる耐久性という点からも、高い安全係
数が要求される。ところが、現実にはセラミック製の骨
頭球にあけたテーパー孔にステム先端を嵌入する場合、
微細な異物を噛み込むことによる不適合によってさえも
骨頭球の割れを誘発する等の大きな問題がある。
数が要求される。ところが、現実にはセラミック製の骨
頭球にあけたテーパー孔にステム先端を嵌入する場合、
微細な異物を噛み込むことによる不適合によってさえも
骨頭球の割れを誘発する等の大きな問題がある。
このような問題を解決する手段として、骨頭球にあけた
テーパー孔と該テーパー孔に嵌入するステムの先端に形
成したテーパーを完全に一致させることが必要である。
テーパー孔と該テーパー孔に嵌入するステムの先端に形
成したテーパーを完全に一致させることが必要である。
しかしながら、機械加工でもって高精度に両者を一致さ
せることは不可能である。
せることは不可能である。
そして、金属製ステムのテーパー部表面に規則正しく配
列した凸凹を円周上に形成したもの、（例えば特開昭５
１−６７６９３）、或いはステムのテーパー部を空中に
したり、スリットを形成しておき、ステムのテーパー部
を骨頭球に穿設したテーパー孔の壁面形状に合致するよ
うに変形できるようにしたものなどが考えられている。
列した凸凹を円周上に形成したもの、（例えば特開昭５
１−６７６９３）、或いはステムのテーパー部を空中に
したり、スリットを形成しておき、ステムのテーパー部
を骨頭球に穿設したテーパー孔の壁面形状に合致するよ
うに変形できるようにしたものなどが考えられている。
しかし、上記のような手段によってもセラミック製骨頭
球の割れ発生や接合強度の低下を防ぐことができず、そ
のため人体の機能や修復における信頼性は不完全なもの
であった。
球の割れ発生や接合強度の低下を防ぐことができず、そ
のため人体の機能や修復における信頼性は不完全なもの
であった。
上記問題点を解決するための手段として、ステムのテー
パー部の角度をセラミック製骨頭球にあけたテーパー孔
の角度より若干小さいものとし、ステム先端のテーパー
部が骨頭球にあけたテーパー孔の奥まった壁面にて当接
せしめることによって、骨頭球の割れ防止と結合強度の
アップを図るものである。
パー部の角度をセラミック製骨頭球にあけたテーパー孔
の角度より若干小さいものとし、ステム先端のテーパー
部が骨頭球にあけたテーパー孔の奥まった壁面にて当接
せしめることによって、骨頭球の割れ防止と結合強度の
アップを図るものである。
以下、図によって本発明実施例を具体的に説明する。
第１図において、Ｂはアルミナ、ジルコニアなどセラミ
ック製の骨頭球で、図示していない臼蓋ソケット中に回
動自在に受容される。また、この骨頭球Ｂには奥細状の
テーパー孔ｂが穿設してある。Ｓは大腿骨に挿入固定さ
れるステムであって、このステムＳはチタン合金、ステ
ンレス鋼などの金属から成り、先端にはテーパー部Ｔが
形成され、該テーパー部Ｔは前記骨頭球Ｂのテーパー孔
ｂ中に嵌入されることによってステムＳの先端に骨頭球
Ｂが装着されている。
ック製の骨頭球で、図示していない臼蓋ソケット中に回
動自在に受容される。また、この骨頭球Ｂには奥細状の
テーパー孔ｂが穿設してある。Ｓは大腿骨に挿入固定さ
れるステムであって、このステムＳはチタン合金、ステ
ンレス鋼などの金属から成り、先端にはテーパー部Ｔが
形成され、該テーパー部Ｔは前記骨頭球Ｂのテーパー孔
ｂ中に嵌入されることによってステムＳの先端に骨頭球
Ｂが装着されている。
この場合、テーパー孔ｂ、テーパー部Ｔの各々のテーパ
ー角度α、βは種々の角度のものを製作し、これらの組
合せによる固定力（嵌着力）、回旋抵抗力を測定した結
果から、α≒β≒６°程度の角度が最良で骨頭球Ｂのテ
ーパー孔角度αが、ステムＳのテーパー部角度βより２
〜40分程度大きいものとしてある。このような角度α、
βの関係をもった骨頭球ＢとステムＳが組合せられるこ
とにより、テーパー部Ｔはテーパー孔ｂの奥深い部位に
のみ当接した状態で嵌合する。
ー角度α、βは種々の角度のものを製作し、これらの組
合せによる固定力（嵌着力）、回旋抵抗力を測定した結
果から、α≒β≒６°程度の角度が最良で骨頭球Ｂのテ
ーパー孔角度αが、ステムＳのテーパー部角度βより２
〜40分程度大きいものとしてある。このような角度α、
βの関係をもった骨頭球ＢとステムＳが組合せられるこ
とにより、テーパー部Ｔはテーパー孔ｂの奥深い部位に
のみ当接した状態で嵌合する。
また、第２図に示したように骨頭球Ｂに穿設したテーパ
ー孔ｂの約半分の深さ付近までを大径のテーパー孔Ｃと
しておくことによって、ステムＳのテーパー部Ｔが嵌入
された場合、奥の位置にある小径のテーパー孔ｂにのみ
当接し嵌合させることができる。
ー孔ｂの約半分の深さ付近までを大径のテーパー孔Ｃと
しておくことによって、ステムＳのテーパー部Ｔが嵌入
された場合、奥の位置にある小径のテーパー孔ｂにのみ
当接し嵌合させることができる。
さらに、第３図のように骨頭球Ｂに穿設したテーパー孔
ｂの奥まった面に対し当接するべくステムＳの極く先端
のみにテーパー部Ｔを設けておき嵌入したものであって
もよい。
ｂの奥まった面に対し当接するべくステムＳの極く先端
のみにテーパー部Ｔを設けておき嵌入したものであって
もよい。
以上の実施例のようにテーパー孔ｂ、テーパー部Ｔの角
度の調整したり、両者を嵌着した場合、テーパー部Ｔが
テーパー孔ｂの半分以上、奥まった位置で当接するよう
にしたことから、骨頭球Ｂの外径、テーパー孔の孔径が
同一であっても骨頭球ＢのステムＳに嵌着状態での強度
は次の第１表の通りであった。
度の調整したり、両者を嵌着した場合、テーパー部Ｔが
テーパー孔ｂの半分以上、奥まった位置で当接するよう
にしたことから、骨頭球Ｂの外径、テーパー孔の孔径が
同一であっても骨頭球ＢのステムＳに嵌着状態での強度
は次の第１表の通りであった。
これは従来例の有する強度に比較し、約2.6倍になって
いることが判る。
いることが判る。
叙上のように本発明によれば、セラミック製の骨頭球と
金属製ステムの結合において、ステム先端のテーパー部
を骨頭球に穿設したテーパー孔に嵌着するに際して、該
テーパー孔深さの約半分以上から奥のテーパー面に上記
テーパー部が当接して、嵌着されたものであることか
ら、骨頭球の強度を大幅にアップすることができる。
テーパー面の全面当たりを目標とする必要がないこと
から製作上の管理が非常に容易となる。ステム先端の
テーパー周面に溝状の凸凹やスリットを設けたり、また
パイプ状にする必要がなく製作が容易となる。径の小
さな骨頭球を作ることができるため球蓋ソケットの摺動
面を形成する高密度ポリエチレン等の肉厚を十分に厚く
することができ関節の耐用年数（寿命）を増大すること
ができる。当接する双方のテーパー面の区間が短いこ
とから、その部分だけの短い面を高精度加工すればよい
ことから加工が容易で生産コストを低減することができ
る。
金属製ステムの結合において、ステム先端のテーパー部
を骨頭球に穿設したテーパー孔に嵌着するに際して、該
テーパー孔深さの約半分以上から奥のテーパー面に上記
テーパー部が当接して、嵌着されたものであることか
ら、骨頭球の強度を大幅にアップすることができる。
テーパー面の全面当たりを目標とする必要がないこと
から製作上の管理が非常に容易となる。ステム先端の
テーパー周面に溝状の凸凹やスリットを設けたり、また
パイプ状にする必要がなく製作が容易となる。径の小
さな骨頭球を作ることができるため球蓋ソケットの摺動
面を形成する高密度ポリエチレン等の肉厚を十分に厚く
することができ関節の耐用年数（寿命）を増大すること
ができる。当接する双方のテーパー面の区間が短いこ
とから、その部分だけの短い面を高精度加工すればよい
ことから加工が容易で生産コストを低減することができ
る。
したがって、生産性に富み、高強度、長寿命、高信頼性
をもった人工股関節をもたらすことができ、人類の福祉
に大いに寄与することができる。
をもった人工股関節をもたらすことができ、人類の福祉
に大いに寄与することができる。
第１図、第２図及び第３図はともに本発明実施例による
人工股関節の要部断面図である。 Ｂ：骨頭球、Ｓ：ステム
人工股関節の要部断面図である。 Ｂ：骨頭球、Ｓ：ステム
Claims (1)
- 【請求項１】セラミック製の骨頭球に奥細状のテーパー
孔を設け、該テーパー孔の壁長の1/2以上奥のテーパー
壁面に、金属製のステム先端部が当接して成る人工股関
節。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61312551A JPH0628676B2 (ja) | 1986-12-25 | 1986-12-25 | 人工股関節 |
| US08/038,552 US5413610A (en) | 1986-12-25 | 1993-03-26 | Artificial hip joint |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61312551A JPH0628676B2 (ja) | 1986-12-25 | 1986-12-25 | 人工股関節 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8232027A Division JP2912879B2 (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | 人工股関節 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63161959A JPS63161959A (ja) | 1988-07-05 |
| JPH0628676B2 true JPH0628676B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=18030569
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61312551A Expired - Lifetime JPH0628676B2 (ja) | 1986-12-25 | 1986-12-25 | 人工股関節 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0628676B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2644691B1 (fr) * | 1989-03-23 | 1991-11-15 | Desmarquest Ceramiques Tech | Prothese femorale utilisant une rotule en ceramique de petit diametre |
| JP2014087531A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Kyocera Medical Corp | 人工股関節 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4058856A (en) * | 1975-10-27 | 1977-11-22 | Sulzer Brothers Limited | Joint endoprosthesis |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62111013U (ja) * | 1985-12-28 | 1987-07-15 |
-
1986
- 1986-12-25 JP JP61312551A patent/JPH0628676B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4058856A (en) * | 1975-10-27 | 1977-11-22 | Sulzer Brothers Limited | Joint endoprosthesis |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63161959A (ja) | 1988-07-05 |
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| JP3838720B2 (ja) | 人工股関節 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |