JPH0628593A - 変圧器タップ位置遠隔監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 変圧器タップ位置遠隔監視装置を、誤動作が
少なく安価なものにする。 【構成】 変圧器タップ位置と連動するタップ表示軸に
可変抵抗器１１の回転軸を連結し、可変抵抗器１１の抵
抗体１２に基準電圧１６ａを印加し、抵抗体１２のいず
れか一方の端子と可変抵抗器１１の可動接点１３との電
位差を伝送し、遠隔地にて前記電位差よりタップ位置を
再現し、監視する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、タップ付変圧器の運転
タップ位置を検出し、この情報を伝送することによって
遠隔地でのタップ位置監視を可能とする装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の装置を図４，図５，図６
に示す。図４はシンクロ変換装置を使用した例であり、
変圧器運転タップの選択は操作モーター２１あるいは操
作ハンドル２２によりタップ駆動軸２３を回転させて行
う。タップ駆動軸２３と歯車等により連結されたタップ
表示軸２４に現地タップ表示器２５とシンクロ発信機２
６が連動するように取付けられ、運転タップ位置情報は
角変位として伝達される。シンクロ発信機２６では角変
位は電気信号に変換され、その信号は信号伝送線１５ｃ
によって伝送され、遠隔地に設置されたシンクロ受信機
２７に伝達される。シンクロ受信機２７では伝送された
電気信号を回転力に変換し、最終的には遠隔地タップ表
示器２８の表示針の回転として表示される。

【０００３】図５，図６はタップ位置検出スイッチを使
用した例であり、図５は構成図であり、図６は電気回路
図である。タップ位置検出スイッチ３１は、固定接点３
２，可動接点３３および共通接点３４からなり、タップ
表示軸２４に可動接点３３が取付けられ、その可動接点
３３にてタップ位置に対応する複数の独立した固定接点
３２と共通接点３４とが短絡される。短絡した情報は、
各固定接点３２および共通接点３４に接続された信号伝
送線１５ｄにより外部へ伝送される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】シンクロ変換装置にお
いては、電気信号が交流であり、誘導性ノイズの影響に
よる誤動作，誤表示をする危険性がある。さらに高価な
シンクロ発信機、受信機が必要となる。

【０００５】タップ位置検出スイッチにおいては、信号
伝送線の必要本数が（タップ数＋１）本と非常に多くな
り、取付，配線作業が繁雑となる。また、接点情報検出
用の補助継電器も必要となり、高価な装置となる。本発
明では、誤動作が少なく、安価な変圧器タップ位置遠隔
監視装置を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、タ
ップ位置と連動するタップ表示軸と可変抵抗器の回転軸
を連結し、前記可変抵抗器の抵抗体両端に既知の基準電
圧を印加し、前記抵抗体のいずれか一方の端子と前記可
変抵抗器の回転軸に取付けられた可動接点間の電位差を
伝送し、遠隔地にて前記電位差よりタップ位置を再現す
る。請求項２の発明では、請求項１の発明において、基
準電圧を遠隔地より可変抵抗器の抵抗体両端に供給し、
前記抵抗体のいずれか一方の端子と可動接点間の電位差
を遠隔地に伝送し、前記電位差と前記基準電圧とを比較
することによりタップ位置を再現する。

【０００７】

【作用】可変抵抗器においては、抵抗分圧の理により、
抵抗体の各タップ位置に相当する点において異なった電
圧が発生する。一方、可変抵抗器の回転軸に取付けられ
た可動接点はタップ位置の変化に同期して抵抗体上を接
触移動するため、タップ位置という情報は、可動接点の
電位という電気信号に変換される。この電気信号が信号
伝送線を経由して遠隔地に伝送される。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の一実施例の構成図であり、図
２は図１の電気回路を示す図である。可変抵抗器１１は
抵抗体１２、可動接点１３および共通接点１４からな
り、抵抗体１２両端に基準電圧１６ａが印加されてい
る。タップ位置と連動するタップ表示軸２４には、現地
タップ表示器２５と可変抵抗器の回転軸２０が連結さ
れ、この回転軸２０に取付けられた可動接点１３が抵抗
体１２に接触しながら移動し、可動接点１３は常に共通
接点１４に接している。抵抗体１２の一方の端子の電位
とタップ位置に連動して移動する可動接点１３の電位が
共通接点１４を介してタップ位置情報として信号伝送線
１５ａによって遠隔地へ伝送される。

【０００９】図３は別の実施例である。遠方監視装置１
８より基準電圧１６ｂが電源供給線１７を介して可変抵
抗器１１の抵抗体１２両端に供給されている。可変抵抗
器１１内部の動作は図１，図２と同様であり、可動接点
１３の電位は共通接点１４を介し、信号伝送線１５ｂに
て遠方監視装置１８まで伝送される。遠方監視装置１８
においては、判定器１９にて基準電圧１６ｂの一方の端
子の電位と信号伝送線１５ｂにより伝送された可動接点
１３の電位との差を基準電圧１６ｂと比較することによ
り、タップ位置を再現し、監視する。

【００１０】

【発明の効果】本発明によれば、基準電圧電源として直
流電源を使用することができるため、ノイズに対する性
能が改善され、誤動作・誤表示の低減が期待できる。ま
た、信号伝送線の必要本数が２〜３本であり、取付・配
線作業が容易となり、検出回路も簡略化され安価なもの
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す構成図。

【図２】図１の電気回路図。

【図３】本発明の別の実施例を示す電気回路図。

【図４】従来の例を示す図。

【図５】従来の別の例を示す構成図。

【図６】図５の電気回路図。

【符号の説明】

１１ 可変抵抗器 １２ 抵抗体 １３ 可動接点 １４ 共通接点 １５ａ，１５ｂ，１５ｃ，１５ｄ 信号伝送線 １６ａ，１６ｂ 基準電圧 １７ 電源供給線 １８ 遠方監視装置 １９ 判定器 ２０ 回転軸 ２４ タップ表示軸 ２５ 現地タップ表示器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タップ付変圧器における運転中のタップ
   位置を検出し、遠隔監視を行う装置において、タップ位
   置と連動するタップ表示軸と可変抵抗器の回転軸とを連
   結し、前記可変抵抗器の抵抗体両端に基準電圧を印加
   し、前記抵抗体のいずれか一方の端子と前記可変抵抗器
   の回転軸に取付けられた可動接点間の電位差を伝送し、
   遠隔地にて前記電位差よりタップ位置を再現し、監視す
   ることを特徴とした変圧器タップ位置遠隔監視装置。
2. 【請求項２】 基準電圧を遠隔地より可変抵抗器の抵抗
   体両端に供給し、前記抵抗体のいずれか一方の端子と可
   動接点間の電位差を遠隔地に伝送し、前記電位差と前記
   基準電圧とを比較することにより、タップ位置を再現す
   る請求項１記載の変圧器タップ位置遠隔監視装置。