JPH06280987A - 無段変速機 - Google Patents

無段変速機

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Publication number
JPH06280987A
JPH06280987A JP6534193A JP6534193A JPH06280987A JP H06280987 A JPH06280987 A JP H06280987A JP 6534193 A JP6534193 A JP 6534193A JP 6534193 A JP6534193 A JP 6534193A JP H06280987 A JPH06280987 A JP H06280987A
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JP
Japan
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frequency
continuously variable
variable transmission
belt
damper
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Application number
JP6534193A
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English (en)
Inventor
Takamichi Teraoka
隆道 寺岡
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無段変速機の作動時に発生するベルトの噛み
合い振動に起因した振動音等を効果的に抑制する。 【構成】 エンジンAによって回転駆動されるプライマ
リプーリと、このプライマリプーリの駆動力をセカンダ
リプーリに伝達するベルトとを有する無段変速機におい
て、この無段変速機の作動状態に応じて上記ベルトが各
プーリに噛み合う際に発生する噛み合い振動の周波数を
算出する周波数算出手段48と、上記噛み合い振動を減
衰させるダンパ40と、上記周波数算出手段48によっ
て算出された噛み合い振動の周波数に応じて上記ダンパ
40の制振特性を変更する巻き取り装置44等からなる
駆動手段とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に搭載されたエ
ンジン等からなる駆動部に取り付けられ、上記駆動部に
よって回転駆動されるプライマリプーリと、このプライ
マリプーリの駆動力をセカンダリプーリに伝達するベル
トとを有する無段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭62−4958号公
報に示されるように、駆動部によって回転駆動されるプ
ライマリプーリと、このプライマリプーリの駆動力をセ
カンダリプーリに伝達するベルトとを有し、プライマリ
プーリのオイル室に対する油圧の給排を制御する変速比
制御手段により、プライマリプーリのオイル室に油圧を
供給して変速比を高レシオ側に移行させてシフトアップ
し、また上記オイル室から油圧を排出させて変速比を低
レシオ側に移行させてシフトダウンするように構成され
たベルト式の無段変速機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ベルト式の無段変
速機は、ベルトおよびプーリの係合面に相対応する噛み
合い歯が形成され、これらを噛み合わせることによって
ベルトのスリップを防止するように構成されている。こ
のため、上記無段変速機の作動時にベルトがプーリに接
触する際に噛み合い振動が発生し、これが自動変速機を
支持するマウント部材を介して車体の各部に伝達されて
騒音の原因になるとともに、車体の各部を共振させて大
きな振動を発生させるという問題があった。
【0004】また、上記振動を減衰させるゴムブッシュ
を備えたマウント部材等からなる減衰部材を設けること
により、車体の各部に上記振動が伝達されるのを抑制す
ることも行われているが、上記無段変速機の運転状態に
応じてベルトの周速が変化するのに伴いベルトの噛み合
い振動の周波数が変化するため、上記減衰部材によって
振動を減衰させることが困難であるという問題がある。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、上記無段変速機の作動時に発生する
ベルトの噛み合い振動に起因した振動音等を効果的に抑
制することができる無段変速機を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
駆動部によって回転駆動されるプライマリプーリと、こ
のプライマリプーリの駆動力をセカンダリプーリに伝達
するベルトとを有する無段変速機において、この無段変
速機の作動状態に応じて上記ベルトが各プーリに噛み合
う際に発生する噛み合い振動の周波数を算出する周波数
算出手段と、上記噛み合い振動を減衰させるダンパと、
上記周波数算出手段によって算出された噛み合い振動の
周波数に応じて上記ダンパの制振特性を変更する駆動手
段とを設けたものである。
【0007】請求項2に係る発明は、プライマリプーリ
の回転速度を検出するプライマリ速度検出手段と、セカ
ンダリプーリの回転速度を検出するセカンダリ速度検出
手段とを設けるとともに、この両検出手段から出力され
る検出信号に応じてベルトの周速を算出し、この値に基
づいて上記噛み合い振動の周波数を求める周波数算出手
段を設けたものである。
【0008】請求項3に係る発明は、無段変速機のケー
シングに突設された支持部材と、この支持部材によって
スライド自在に支持されたマス部材とからなるダンパを
設けるとともに、上記マス部材を支持部材に沿ってスラ
イド変位させるアクチュエータからなる駆動手段を設け
たものである。
【0009】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、上記ベルト
が各プーリに噛み合う際に発生する噛み合い振動の周波
数が無段変速機の運転状態に応じて変化すると、その変
化状態が周波数算出手段において算出される。そして上
記周波数算出手段からダンパに出力される制御信号に応
じてダンパの制振特性が変更されることにより、上記周
波数算出手段によって検出された周波数の振動が効果的
に制振されることになる。
【0010】上記請求項2記載の発明によれば、無段変
速機の作動時にプライマリ速度検出手段によって検出さ
れたプライマリプーリの回転速度と、セカンダリプーリ
の回転速度とに基づいて上記噛み合い振動の周波数が周
波数算出手段において算出され、この算出値に応じて上
記ダンパの制振特性が駆動手段により変更されることに
なる。
【0011】上記請求項3記載の発明によれば、マス部
材が支持部材に沿ってスライド駆動されることにより、
周波数検出手段によって検出された噛み合い振動の周波
数にマス部材の固有振動数が一致するようにセットされ
る。これによって上記噛み合い振動のエネルギーがマス
部材に伝達され易くなり、このマス部材が共振すること
によって上記エネルギーが消費されることになる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明に係る無段変速機を備えた自
動車の駆動系を示している。上記無段変速機は、前輪駆
動車の駆動部となるエンジンAのクランク軸1に連結さ
れたトルクコンバータBと、前後進切換機構Cと、ベル
ト伝動機構Dと、減速機構Eと、差動機構Fとを備えて
いる。
【0013】上記トルクコンバータBは、エンジンAの
クランク軸1に結合されたポンプカバー7の一側部に固
定され、上記クランク軸1と一体的に回転するポンプイ
ンペラ3と、このポンプインペラ3と対向するように設
置されるとともに、ポンプカバー7の内側に形成された
コンバータ7a内に回転自在に支持されたタービンライ
ナ4と、上記ポンプインペラ3およびタービンライナ4
の間に介設されたステータ5とを有している。上記ター
ビンライナー4は、タービン軸2を介して前後進切換機
構Cの入力メンバであるキャリア15に連結されてい
る。また、上記ステータ5は、ワンウェイクラッチ8お
よびステータ軸9を介してミッションケース19に連結
されている。
【0014】上記タービンライナ4とポンプカバー7と
の間には、ロックアップピストン6が配設されている。
このロックアップピストン6は、タービン軸2にスライ
ド可能に取り付けられ、ロックアップ室10内への油圧
の導入あるいは排出により、ポンプカバー7と接触して
このポンプカバー7と一体化されるロックアップ状態
と、ポンプカバー7から離間するコンバータ状態とを選
択的に実現するように構成されている。そして上記ロッ
クアップ状態においては、エンジンAのクランク軸1と
タービン軸2とが、油圧を介することなく直結されるよ
うになっている。また、上記コンバータ状態において
は、エンジンAの出力トルクが上記クランク軸1から流
体を介してタービン軸2に伝達される。
【0015】上記前後進切換機構Cは、トルクコンバー
タBのタービン軸2の回転をそのままベルト伝動機構D
側に伝達する前進状態と、タービン軸2の回転をベルト
伝動機構Dに逆転して伝達する後進状態とを選択的に設
定するものである。この前後進切換機構Cは、ダブルピ
ニオン式のプラネタリギヤユニットからなっている。
【0016】すなわち、上記タービン軸2にスプライン
結合されたキャリア15には、サンギア12に歯合する
第1ピニオンギア13と、リングギア11に歯合する第
2ピニオンギア14とが取り付けられ、この両ピニオン
ギア13,14は、互いに歯合している。また、上記サ
ンギア12は、ベルト伝動機構Dのプライマリ軸22に
対してスプライン結合されている。上記リングギア11
とキャリア15との間には、この両者を断続させるクラ
ッチ16が設けられている。また、上記リングギア11
と、ミッションケース19との間には、リングギア11
をミッションケース19に対して選択的に固定するため
のブレーキ17が設けられている。
【0017】そして、上記クラッチ16を締結してブレ
ーキ17を開放した状態においては、リングギア11と
キャリア15とが一体化されるとともに、ミッションケ
ース19に対してリングギア11の相対回転が可能とな
るため、タービン軸2の回転に応じてリングギア11が
回転すると、ピニオンギア14,13を介してプライマ
リ軸22のサンギア12が回転駆動される。これによっ
てプライマリ軸22がタービン軸2と同方向に回転して
前進状態となる。
【0018】これに対して上記クラッチ16を開放して
ブレーキ17を締結した状態では、リングギア11がミ
ッションケース19側に固定されるとともに、リングギ
ア11とキャリア15との相対回転が可能となるため、
タービン軸2の回転に応じてキャリア15が回転する
と、ピニオンギア14,13を介してプライマリ軸22
のサンギア12が回転駆動される。これによってプライ
マリ軸22がタービン軸2と逆方向に回転して後進状態
となる。このようにしてクラッチ16とブレーキ17と
の作動状態に応じ、自動車の前進と後進との切換が上記
前後進切換機構Cによって選択的に行なわれるように構
成されている。
【0019】上記ベルト伝動機構Dは、上記前後進切換
機構Cの後方側において同軸上に配置されたプライマリ
プーリ21と、このプライマリプーリ21に対して平行
に配置されたセカンダリプーリ31と、この両プーリ2
1,31に張設されたベルト20とからなっている。上
記プライマリプーリ21は、プライマリ軸22上に一体
的に設けられた所定径の固定円錐板23と、プライマリ
軸22に対してその軸方向に移動可能に設けられた所定
径の可動円錐板23とからなっている。
【0020】上記固定円錐板23および可動円錐板24
の相対向する円錐状摩擦面により、略V字状断面のベル
ト受け溝21aが形成されるようになっている。そし
て、このベル受け溝21aと、これに接触する上記ベル
ト20の係合面には、それぞれ相対応する噛み合い歯が
形成され、この噛み合い歯が互いに係合された状態で一
体に回転することにより、動力の伝達が行われるように
構成されている。
【0021】また、上記可動円錐板24の内側面24a
側には、円筒状のシリンダ25が同軸上に固定されてい
る。上記シリンダ25の内面側には、プライマリ軸22
に固定されたピストン26が油密的に嵌挿されており、
このピストン26と上記シリンダ25と可動円錐板24
との三者により、油圧回路Qから作動油が導入されるプ
ライマリ室27が形成されている。そして、上記プライ
マリプーリ21のプライマリ室27に作動油が給排され
ることにより、可動円錐板24が軸方向に駆動されてこ
の可動円錐板24と固定円錐板23との間隔が増減させ
られ、これによってベルト20に対するプライマリプー
リ21の有効径が調整されるようになっている。
【0022】一方、セカンダリプーリ31は、基本的に
上記プライマリプーリ21と同様の構成を有し、プライ
マリプーリ22に対して平行に配置されたセカンダリプ
ーリ軸32上に一体的に設けられた固定円錐板33と、
セカンダリ軸32上に移動可能に設けられた可動円錐板
34とから構成されている。そして、上記固定円錐板3
3および可動円錐板34の相対向する円錐状摩擦面によ
り、略V字状断面のベルト受け溝31aが形成され、こ
のベルト受け溝31aには上記ベルト21に形成された
噛み合い歯に係合される噛み合い歯が形成されている。
【0023】また、上記可動円錐板34の内側面34a
側には、円筒状のシリンダ35が同軸上に固定されてい
る。上記シリンダ35の内面側には、セカンダリ軸32
に固定されたピストン36が油密的に嵌挿されており、
このピストン36と上記シリンダ35と可動円錐板34
との三者により、油圧回路Qから作動油が導入されるセ
カンダリ室37が形成されている。そして、上記プライ
マリプーリ31のセカンダリ室37に作動油が給排され
ることにより、可動円錐板34が軸方向に駆動されてこ
の可動円錐板34と固定円錐板33との間隔が増減させ
られ、これによってベルト20に対するセカンダリプー
リ31の有効径が調整されるようになっている。
【0024】上記構成において、エンジンAからトルク
コンバータBを介して伝達される駆動トルクは、前後進
切換機構Cによりその回転方向が前進方向あるいは後進
方向に設定された後、ベルト伝動機構Dに伝達される。
このベルト伝動機構Dにおいて、プライマリプーリ21
のプライマリ室27内に対する作動油の導入あるいは排
出が行われることにより、プライマリプーリ21の有効
径が調整されると、このプライマリプーリ21にベルト
20を介して連結されたセカンダリプーリ31の有効径
が調整されることになる。
【0025】そして上記プライマリプーリ21の有効径
とセカンダリプーリ31との有効径との比に応じ、プラ
イマリ軸22とセカンダリ軸32との間の変速比が決定
され、この変速比に応じてプライマリ軸22の回転が変
速されてセカンダリ軸32に伝達される。なお、上記セ
カンダリ軸32の回転は、減速機構Eによって減速され
た後、作動歯車機構Fに伝達され、この作動作動機構F
から図外の前輪軸に伝達されるようになっている。
【0026】また、図2に示すように、無段変速機のケ
ーシング38は、側壁面に設置されたマウント部材39
によって図外の車体フレームに取り付けられるように構
成されている。上記マウント部材39の設置部には、上
記ベルト20の噛み合い歯と、プライマリプーリ21お
よびセカンダリプーリ31の噛み合い歯との係合時に発
生する噛み合い振動を制振する制振部材となるダンパ4
0が設けられている。
【0027】上記ダンパ40は、所定の重量を有する鋼
材等からなるマス部材41と、上記ケーシング38の側
壁面に突設されたスライドバー42とからなり、このス
ライドバー42に沿って上記マス部材41がスライド自
在に支持されている。また、上記ダンパ40にはケーブ
ル43が接続され、このケーブル43が巻き取り装置4
4によって巻き取られ、あるいは繰り出されることによ
り、上記マス部材41がスライドバー42からなる支持
部材に沿ってスライド駆動されるように構成されてい
る。上記スライドバー42は、図3に示すように、ケー
シング38の側壁面の上下左右に4本立設されている。
【0028】また、上記無段変速機には、エンジンAの
クランク軸1の回転速度に対応するプライマリプーリ2
1の回転速度を検出する回転センサからなるプライマリ
速度検出手段45と、車速に対応するセカンダリプーリ
31の回転速度を検出する回転センサからなるセカンダ
リ速度検出手段46が設けられている。このプライマリ
速度検出手段45およびセカンダリ速度検出手段46か
ら出力された検出信号は、コントローラ47に入力され
るようになっている。
【0029】上記コントローラ47内には、上記両検出
手段45,46の検出信号に応じて上記ベルト20およ
びプーリ21,31の噛み合い振動の周波数を算出する
周波数算出手段48と、この周波数算出手段48の算出
値に応じて上記巻き取り装置44に作動指令信号を出力
してマス部材41の設置位置を調節する制御手段49と
が設けられている。
【0030】上記周波数算出手段48は、セカンダリ速
度検出手段46によって検出されたセカンダリプーリ3
1の回転速度を、プライマリ速度検出手段45によって
検出されたプライマリプーリ21の回転速度によって除
算することにより、無段変速機の変速比を求め、この変
速比と、予め設定されたセカンダリプーリ31の巻き掛
け半径のマップとに基づいてベルト20の巻き掛け半径
を読出すものである。そして上記ベルト20の巻き掛け
半径と、上記セカンダリプーリ31の回転速度に基づい
てベルト20の周速つまりベルト21の移動速度を算出
し、このベルト21の移動速度と、このベルト21の単
位長さ当たりに形成された噛み合い歯の個数とに基づ
き、上記ベルト21の噛み合い歯と、各プーリ21,3
1の噛み合い歯との係合時に発生する噛み合い振動の周
波数を上記周波数算出手段48において算出するように
なっている。
【0031】また、上記制御手段49は、周波数算出手
段48からの出力信号に応じて上記マス部材41の設置
位置を調節する制御信号を上記巻き取り装置44に出力
し、上記マス部材41をスライドバー42に沿ってスラ
イド変位させることにより、上記ダンパ40の制振特性
を上記噛み合い振動の周波数に応じて変更するように構
成されている。
【0032】すなわち、上記噛み合い振動の周波数が小
さい場合には、図2の実線で示すように、無段変速機の
ケーシング38とマス部材41との距離を大きくしてそ
の共振周波数を小さく設定する。また、上記噛み合い振
動の周波数が大きい場合には、図2の仮想線で示すよう
に、無段変速機のケーシング38とマス部材41との距
離を小さくしてその共振周波数を大きく設定することに
より、上記スライドバー42を支点にして振動するマス
部材41の共振周波数を上記噛み合い振動の周波数に一
致させるようにしている。
【0033】このようにダンパ40を構成するマス部材
41の共振周波数を、周波数算出手段48において算出
された噛み合い振動の周波数に一致させるように構成し
たため、この噛み合い振動のエネルギーがマス部材41
を振動させるのに消費され、これによって上記噛み合い
振動がマウント部材39を介して車室等に伝達されるの
を抑制することができる。そして無段変速機の運転状態
が変化して上記噛み合い振動の振動数が変化した場合に
は、これに応じて上記マス部材41の設置位置を調節す
ることにより、ダンパ40の制振特性を上記運転状態に
対応させて変更することができるため、上記無段変速機
の運転状態の如何に拘らず、上記噛み合い振動を効果的
に制振することができる。
【0034】また、上記実施例では、無段変速機のケー
シング38の側面に突設された上下左右4本のスライド
バー42によってマス部材41をスライド自在に支持す
るように構成したため、上記噛み合い振動によって上記
ケーシング38がいずれの方向に振動した場合において
も、この噛み合い振動のエネルギーをマス部材41に伝
達してこれを効果的に制振することができる。
【0035】さらに、上記のように無段変速機のプライ
マリプーリ21の回転速度を検出するプライマリ速度検
出手段45と、セカンダリマリプーリ31の回転速度を
検出するセカンダリ速度検出手段46から出力される検
出信号に基づいて上記ベルト20の周速を算出し、この
ベルト20の周速に応じて上記噛み合い振動の周波数を
算出するように構成した場合には、簡単な構成で噛み合
い振動の変化状態を正確に求めることができるととも
に、これに対応させて上記ダンパ40の制振特性を適正
に設定することができる。
【0036】なお、上記プライマリ速度検出手段45お
よびセカンダリ速度検出手段46の検出信号に応じて噛
み合い振動の周波数を算出する構成に代え、無段変速機
のケーシング38に振動の変化状態を検出するセンサを
設け、このセンサの検出信号に基づいて上記噛み合い振
動の周波数を周波数算出手段において直接算出するよう
に構成してもよい。
【0037】また、上記実施例では、マス部材41をス
ライドバー42に沿ってスライド変位させるケーブル4
3と、このケーブル43を駆動する巻き取り装置44と
からなる駆動手段を設けたため、制御手段49から出力
される制御信号に応じて上記巻き取り装置44を作動さ
せて上記マス部材41の設置位置を調節することによ
り、上記ダンパ40の制振特性をリニアに変化させるこ
とができる。なお、上記構成に代え、セカンダリ軸32
等によって回転駆動されるガバナー装置を設け、このガ
バナー装置によって上記ケーブル43を駆動することに
より、上記マス部材41の設置位置を上記噛み合い振動
の周波数に応じて自動的に調節するように構成してもよ
い。
【0038】また、上記マス部材41およびスライドバ
ー42からなるダンパ40に代え、上記マウント部材3
9に開口部の径を調節可能なオリフィスを有する液体封
入タイプのブッシュからなる流体粘性タイプのダンパを
設置した構成としてもよい。このように構成した場合に
は、上記噛み合い振動振動の周波数に応じて制御手段4
9から出力される制御信号に基づいて上記ダンパーのオ
リフィスの径を変化させることにより、上記ダンパーの
制振特性を無段変速機の運転状態に対応させて適正に変
更することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ダンパ
の制振特性を駆動手段によって変更することにより、周
波数算出手段において算出された噛み合い振動の周波数
に上記ダンパの制振特性を一致させるように構成したた
め、無段変速機の運転状態が変化して上記噛み合い振動
の振動数が変化した場合においても、この噛み合い振動
を常に適正に制振することができる。したがって、上記
噛み合い振動がマウント部材を介して車室等に伝達され
て乗員が不快感を受けるのを効果的に防止することがで
きる。
【0040】また、無段変速機のプライマリプーリの回
転速度を検出するプライマリ速度検出手段と、セカンダ
リマリプーリの回転速度を検出するセカンダリ速度検出
手段から出力される検出信号に基づいてベルトの周速を
算出し、このベルトの周速に応じて上記噛み合い振動の
周波数を算出するように構成した場合には、簡単な構成
で噛み合い振動の変化状態を正確に求めることができる
とともに、これに対応させて上記ダンパの制振特性を適
正に設定することができる。
【0041】さらに、スライドバーに沿ってスライド自
動に支持されたマス部材を有するダンパを設けるととも
に、このマス部材をスライド部材に沿ってスライド駆動
する駆動手段を設けた場合には、上記噛み合い振動の周
波数にマス部材の共振周波数を一致させることにより、
簡単な構成で上記ダンパの制振特性をリニアに変化させ
ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無段変速機の実施例を示すスケル
トン図である。
【図2】上記無段変速機のダンパ装置の具体例を示す説
明図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【符号の説明】 20 ベルト 21 プライマリプーリ 31 セカンダリプーリ 38 ケーシング 39 マウント部材 40 ダンパ 41 マス部材 42 スライドバー(支持部材) 43 ケーブル(駆動手段) 44 巻き取り装置(アクチュエータ) 45 プライマリ速度検出手段 46 セカンダリ速度検出手段 48 周波数算出手段 49 制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動部によって回転駆動されるプライマ
    リプーリと、このプライマリプーリの駆動力をセカンダ
    リプーリに伝達するベルトとを有する無段変速機におい
    て、この無段変速機の作動状態に応じて上記ベルトが各
    プーリに噛み合う際に発生する噛み合い振動の周波数を
    算出する周波数算出手段と、上記噛み合い振動を制振す
    るダンパと、上記周波数算出手段によって算出された噛
    み合い振動の周波数に応じて上記ダンパの制振特性を変
    更する駆動手段とを設けたことを特徴とする無段変速
    機。
  2. 【請求項2】 プライマリプーリの回転速度を検出する
    プライマリ速度検出手段と、セカンダリプーリの回転速
    度を検出するセカンダリ速度検出手段とを設けるととも
    に、この両検出手段から出力される検出信号に応じてベ
    ルトの周速を算出し、この値に基づいて上記噛み合い振
    動の周波数を求める周波数算出手段を設けたことを特徴
    とする請求項1記載の無段変速機。
  3. 【請求項3】 無段変速機のケーシングに突設された支
    持部材と、この支持部材によってスライド自在に支持さ
    れたマス部材とからなるダンパを設けるとともに、上記
    マス部材を支持部材に沿ってスライド変位させるアクチ
    ュエータからなる駆動手段を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の無段変速機。
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WO2013088504A1 (ja) * 2011-12-13 2013-06-20 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の油圧制御装置
JPWO2013088504A1 (ja) * 2011-12-13 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の油圧制御装置

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