JPH06277141A - 皮むき具における被切断物案内構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 柄１に刃体３が取付けられているとともに、
この刃体３の刃先５に対向して案内縁部６が設けられて
いる。この案内縁部８には弾性部１０が設けられてい
る。この弾性部１０と刃先５とを結ぶ案内面Ｇが弾性部
１０の撓みにより変更できるようになっている。刃先５
と弾性部１０とを食品１１の表面に押し付けて当てが
い、柄１を引くと、弾性部１０が撓んで食品１１の凸部
分１１ｂがこの弾性部１０の動きに追従し、刃先５が食
品１１の凹部分１１ａ内にくい込んでこの凹部分１１ａ
内の皮が剥き易くなる。 【効果】 食品１１の凸部分１１ｂばかりではなく、そ
の凹部分１１ａ内の皮を確実に剥くことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は例えば食品用皮むき具
において使用時に食品を案内する構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の皮むき具としては、例えば図４及
び図５に示すものがある（実開昭６２−９００２７号公
報参照）。この皮むき具においては、柄１の両支持腕２
間に刃体３が回動可能に支持され、この刃体３の刃先５
に対向して柄１に案内縁部８が案内孔９を介して形成さ
れている。そして、刃体３の刃先５と案内縁部８とを食
品１１の表面に押さえ付けて当てがい、刃先５と案内縁
部８とを結ぶ案内面Ｇに沿って柄１を移動方向Ａで引く
と、刃先５が案内面Ｇ上の移動軌跡Ｂに沿って食品１１
の表面上を動く。従って、刃先５が食品１１の表面にく
い込んでその表面の皮が剥ける。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、食品１１の
表面に大きな凹凸部１１ａ，１１ｂがあると、前記刃移
動軌跡Ｂに対し凹部分１１ａの内底面が大きく離れるた
め、刃先５が凹部分１１ａにくい込みにくくなり、凸部
分１１ｂの皮は剥けるが、凹部分１１ａの皮は残り易く
なる。

【０００４】本発明は食品の凹部分の皮も剥き易くした
皮むき具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】後記する実施例の図面に
説明するように、本発明にかかる皮むき具においては、
柄１に刃体３が取付けられているとともに、この刃体３
の刃先５に対向して案内縁部８が設けられている。この
案内縁部８には弾性部１０が設けられている。この弾性
部１０と刃先５とを結ぶ案内面Ｇが弾性部１０の撓みに
より変更できるようになっている。

【０００６】

【作用】図２及び図３に示すように、刃先５と弾性部１
０とを食品１１の表面に押し付けて当てがい、柄１を引
くと、弾性部１０が撓み、食品１１の凸部分１１ｂがこ
の弾性部１０の動きに追従し、刃先５が食品１１の凹部
分１１ａ内にくい込んでこの凹部分１１ａの皮が剥き易
くなる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例にかかる皮むき具を
図１から図３を参照して説明する。

【０００８】柄１の上端部に両支持腕２が二股状に形成
されている。刃体３は前後左右各枠部３ａ，３ｂ，３
ｃ，３ｄからなり、その各枠部３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ
間に内孔４が形成されているとともに、その内孔４で後
枠部３ｂに刃先５が前枠部３ａに対向して形成されてい
る。刃体３の左右両枠部３ｃ，３ｄに支持突起６が形成
されているとともに、前記両支持腕２に支持孔７が形成
され、この両支持突起６が両支持孔７に挿入されてい
る。従って、両支持孔７を結ぶ中心線Ｃ回りで刃体３が
回動可能に支持される。なお、両支持腕２の内側には、
刃体３の回動を阻止するストッパ２ａが突設されてい
る。

【０００９】前記刃体３に対向する柄１の上端部に案内
縁部８が設けられ、この案内縁部８と刃体３と両支持腕
２との間に案内孔９が設けられている。特に、この案内
縁部８において、櫛歯状の弾性部１０が刃体３に向けて
延設されている。この弾性部１０の有無が従来の皮むき
具と比較して異なる。

【００１０】さて、図２及び図３（ａ）に示すように、
刃先５と弾性部１０とを食品１１の表面に押し付けて当
てがい、刃先５と弾性部１０とを結ぶ案内面Ｇに沿って
柄１を移動方向Ａへ引くと、刃先５が案内面Ｇ上の移動
軌跡Ｂに沿って食品１１の表面上を動く。

【００１１】食品１１の表面に大きな凹凸部分１１ａ，
１１ｂがある場合に、柄１の弾性部１０を食品１１の表
面に対しさらに押さえ付けると、図３（ｂ）に示すよう
に弾性部１０の先端部１０ａが上方へ撓み、食品１１の
凸部分１１ｂがこの先端部１０ａの動きに追従する。従
って、柄移動方向Ａに沿う刃移動軌跡Ｂに対し案内面Ｇ
が弾性部１０の撓み量δだけ上方へ傾斜し、刃移動軌跡
Ｂ上にある刃先５が食品１１の凹部分１１ａ内にくい込
んでこの凹部分１１ａ内の皮が剥き易くなる。一方、柄
１に対する押圧力を弱めると、弾性部１０が復帰して図
２及び図３（ａ）の状態に戻る。

【００１２】このようにして柄１に対する押圧力を変更
することにより、柄１の弾性部１０が撓むので、大きな
凹凸部分１１ａ，１１ｂを有する食品１１においてその
皮を確実に剥くことができる。

【００１３】前述した実施例では両支持腕２間で刃体３
が回動する形式のものを示したが、この刃体３を両支持
腕２間で回動不能に固定しても良い。

【００１４】

【発明の効果】本発明にかかる皮むき具によれば、刃先
５とともに食品１１に当てがわれる案内縁部８で弾性部
１０を設けたので、刃先５が食品１１の凹部分１１ａ内
にくい込み易くなる。従って、食品１１の凸部分１１ｂ
ばかりではなく、その凹部分１１ａ内の皮を確実に剥く
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例にかかる皮むき具を示す一部切欠正面
図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線部分拡大断面図である。

【図３】（ａ）及び（ｂ）はそれぞれ作用説明図であ
る。

【図４】従来の皮むき具を示す正面図である。

【図５】図３のＹ−Ｙ線部分拡大断面図である。

【符号の説明】

１…柄、２…支持腕、３…刃体、５…刃先、８…案内縁
部、９…案内孔、１０…弾性部、１１…食品、１１ａ…
凹部分、１１ｂ…凸部分、Ａ…柄移動方向、Ｂ…刃移動
軌跡、Ｇ…案内面、δ…弾性部撓み量。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 柄（１）に刃体（３）を取付けるととも
   に、この刃体（３）の刃先（５）に対向して案内縁部
   （８）を設けた皮むき具において、 前記案内縁部（８）に弾性部（１０）を設け、この弾性
   部（１０）と刃先（５）とを結ぶ案内面（Ｇ）を弾性部
   （１０）の撓みにより変更し得るようにしたことを特徴
   とする皮むき具における被切断物案内構造。