JPH0627702A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JPH0627702A JPH0627702A JP18486392A JP18486392A JPH0627702A JP H0627702 A JPH0627702 A JP H0627702A JP 18486392 A JP18486392 A JP 18486392A JP 18486392 A JP18486392 A JP 18486392A JP H0627702 A JPH0627702 A JP H0627702A
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- Japan
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- group
- formula
- alkyl group
- examples
- hydrogen atom
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 下記一般式(1)で表されるビスアゾ顔料を
用いた電子写真感光体において、感度、電位保持性、電
位安定性、残留電位等の電子写真特性を高性能で満足す
る様な特定の電荷輸送材料を選択する。 【構成】 導電性基体上に、電荷発生材料としての下記
一般式(1): (式中、Aはカップラー残基を示し、R1 は水素原子、
アリール基などを、qは0または1を示す。)で表され
るビスアゾ顔料と、電荷輸送材料としての下記一般式
(2): (式中、R2 〜R7 は、水素原子、アルキル基、アリー
ル基などを、Ar1 〜Ar6 は水素原子、アルキル基、
アリール基などを示し、l,mおよびnは0または1を
示す。但し、Ar1 〜Ar6 は同時に水素原子であって
はならない。)で表されるヒドラゾン系化合物を含有す
る感光層を設けた。
用いた電子写真感光体において、感度、電位保持性、電
位安定性、残留電位等の電子写真特性を高性能で満足す
る様な特定の電荷輸送材料を選択する。 【構成】 導電性基体上に、電荷発生材料としての下記
一般式(1): (式中、Aはカップラー残基を示し、R1 は水素原子、
アリール基などを、qは0または1を示す。)で表され
るビスアゾ顔料と、電荷輸送材料としての下記一般式
(2): (式中、R2 〜R7 は、水素原子、アルキル基、アリー
ル基などを、Ar1 〜Ar6 は水素原子、アルキル基、
アリール基などを示し、l,mおよびnは0または1を
示す。但し、Ar1 〜Ar6 は同時に水素原子であって
はならない。)で表されるヒドラゾン系化合物を含有す
る感光層を設けた。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機やレーザ
ービームプリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成
装置に利用される電子写真感光体に関するものである。
ービームプリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成
装置に利用される電子写真感光体に関するものである。
【従来技術】カールソンプロセス等の電子写真法は、コ
ロナ放電により、電子写真感光体の表面を均一に帯電さ
せる工程と、帯電した電子写真感光体の表面を露光し
て、当該表面に静電潜像を形成する露光工程と、形成さ
れた静電潜像に現像剤を接触させて、この現像剤に含ま
れるトナーにより、静電潜像をトナー像に顕像化する現
像工程と、トナー像を紙等に転写する転写工程と、転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程後、
感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程
とを含んでいる。上記電子写真法に使用される電子写真
感光体としては、特定のビスアゾ顔料を使用したものが
知られている。(特開平1−202757号公報参
照)。
ロナ放電により、電子写真感光体の表面を均一に帯電さ
せる工程と、帯電した電子写真感光体の表面を露光し
て、当該表面に静電潜像を形成する露光工程と、形成さ
れた静電潜像に現像剤を接触させて、この現像剤に含ま
れるトナーにより、静電潜像をトナー像に顕像化する現
像工程と、トナー像を紙等に転写する転写工程と、転写
されたトナー像を定着させる定着工程と、転写工程後、
感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング工程
とを含んでいる。上記電子写真法に使用される電子写真
感光体としては、特定のビスアゾ顔料を使用したものが
知られている。(特開平1−202757号公報参
照)。
【発明が解決しようとする課題】ところで、電荷発生材
料および電荷輸送材料を用いた有機感光体を作成するた
めには、感度、電位保持性、電位安定性、残留電位等の
電子写真特性を満足するべくマッチングのよい材料を選
択しなければならない。例えば、いくら電荷発生材料が
充分な電荷を発生したとしても、その電荷を効率よく注
入し、搬送することが可能な電荷輸送材料と組み合わせ
ないと、満足のいく電子写真特性を得ることが出来な
い。前記特開平1−202757号公報によれば、一般
式(1)と種々のキャリャー移動物質とを使用すること
で熱および光に対して安定な感光体が得られることが開
示されている。しかし、前記公報に開示されている電荷
発生材料は、通常使用されている電荷発生材料であるフ
タロシアニン系、ペリレン系の顔料、フルオレノン型ビ
スアゾ顔料(特開昭57−96345号公報)、ペリノ
ン骨格をもったカップラーを有するオキサジアゾール型
アゾ顔料(特開昭59−229564号公報)等と比較
して、複写機内で発生するオゾンや窒素酸化物NOx、
光等により酸化劣化し易く、感光体特性の低下を引き起
こし易いという欠点がある。かかるビスアゾ顔料(1)
の酸化劣化は、オゾン等がアゾ基に吸着してアゾ基を分
解するために生じると推測される。このような酸化劣化
は、上記ビスアゾ顔料(1)を、電子供与性化合物であ
る電荷輸送材料と組み合わせて使用した時に促進され
る。これは、電子供与性化合物の塩基性が強い場合、電
子供与性物質がアゾ基に配位し、アゾ基の電子密度を増
加させる為、オゾンや窒素酸化物の攻撃を受け易くなる
ためと考えられる。しかも、前記公報中に例示されてい
るキャリヤ移動物質を使用しても、上記ビスアゾ顔料
(1)が有する優れた特性を損なわずに、高い感度と繰
り返し特性を有する感光体を得ることができず、未だ十
分に満足出来ない状態にある。従って、本発明の目的は
上記のような事情に鑑みてなされたものであり、前記一
般式(1)で表されるビスアゾ顔料を用いた電子写真感
光体において、電子写真感光体として要求される事項の
全てを高性能で満足するような電荷輸送材料を選択する
ことにある。
料および電荷輸送材料を用いた有機感光体を作成するた
めには、感度、電位保持性、電位安定性、残留電位等の
電子写真特性を満足するべくマッチングのよい材料を選
択しなければならない。例えば、いくら電荷発生材料が
充分な電荷を発生したとしても、その電荷を効率よく注
入し、搬送することが可能な電荷輸送材料と組み合わせ
ないと、満足のいく電子写真特性を得ることが出来な
い。前記特開平1−202757号公報によれば、一般
式(1)と種々のキャリャー移動物質とを使用すること
で熱および光に対して安定な感光体が得られることが開
示されている。しかし、前記公報に開示されている電荷
発生材料は、通常使用されている電荷発生材料であるフ
タロシアニン系、ペリレン系の顔料、フルオレノン型ビ
スアゾ顔料(特開昭57−96345号公報)、ペリノ
ン骨格をもったカップラーを有するオキサジアゾール型
アゾ顔料(特開昭59−229564号公報)等と比較
して、複写機内で発生するオゾンや窒素酸化物NOx、
光等により酸化劣化し易く、感光体特性の低下を引き起
こし易いという欠点がある。かかるビスアゾ顔料(1)
の酸化劣化は、オゾン等がアゾ基に吸着してアゾ基を分
解するために生じると推測される。このような酸化劣化
は、上記ビスアゾ顔料(1)を、電子供与性化合物であ
る電荷輸送材料と組み合わせて使用した時に促進され
る。これは、電子供与性化合物の塩基性が強い場合、電
子供与性物質がアゾ基に配位し、アゾ基の電子密度を増
加させる為、オゾンや窒素酸化物の攻撃を受け易くなる
ためと考えられる。しかも、前記公報中に例示されてい
るキャリヤ移動物質を使用しても、上記ビスアゾ顔料
(1)が有する優れた特性を損なわずに、高い感度と繰
り返し特性を有する感光体を得ることができず、未だ十
分に満足出来ない状態にある。従って、本発明の目的は
上記のような事情に鑑みてなされたものであり、前記一
般式(1)で表されるビスアゾ顔料を用いた電子写真感
光体において、電子写真感光体として要求される事項の
全てを高性能で満足するような電荷輸送材料を選択する
ことにある。
【課題を解決するための手段および作用】そこで、本発
明者らは、上記ビスアゾ顔料に対し特定の電荷輸送材料
を選択し、高性能で満足するような電子写真特性を得よ
うと考え、使用する電荷輸送材料について種々検討を行
った結果、導電性基体上に、電荷発生材料としての下記
一般式(1):
明者らは、上記ビスアゾ顔料に対し特定の電荷輸送材料
を選択し、高性能で満足するような電子写真特性を得よ
うと考え、使用する電荷輸送材料について種々検討を行
った結果、導電性基体上に、電荷発生材料としての下記
一般式(1):
【化3】 (式中、Aは、同一または異なってカップラー残基を示
し、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基、または
複素環式基を示す。アルキル基、アリール基、複素環式
基は置換基を有していてもよい。qは0または1を示
す。)で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送材料として
の下記一般式(2):
し、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基、または
複素環式基を示す。アルキル基、アリール基、複素環式
基は置換基を有していてもよい。qは0または1を示
す。)で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送材料として
の下記一般式(2):
【化4】 (式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 およびR7 は、
同一または異なって水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アラルキル基またはアリール基を示し、アルキル
基、アルコキシ基、アラルキル基およびアリール基はい
ずれも置換基を有していてもよい;Ar1 ,Ar2 ,A
r3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6 は同一または異なっ
て水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基ま
たは複素環式基を示し、アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基および複素環式基はいずれも置換基を有してい
てもよい;l,mおよびnは0または1を示す。但し、
Ar1,Ar2 ,Ar3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6
は同時に水素原子であってはならない。)で表されるヒ
ドラゾン系化合物とを含有する感光層を設ければよいこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。本発明である
特定のヒドラゾン系化合物の選択による作用は明確には
なっていないが、後述する実施例と比較例の対比から、
結果として感度の著しい向上に繋がることが理解され
る。即ち、複写機に標準装着されている露光ランプの出
力を上げなくてもカブリ等の不具合を発生することはな
く、延いては露光ランプの長寿命化や消費電力の低減に
繋がるものと推測される。
同一または異なって水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アラルキル基またはアリール基を示し、アルキル
基、アルコキシ基、アラルキル基およびアリール基はい
ずれも置換基を有していてもよい;Ar1 ,Ar2 ,A
r3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6 は同一または異なっ
て水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基ま
たは複素環式基を示し、アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基および複素環式基はいずれも置換基を有してい
てもよい;l,mおよびnは0または1を示す。但し、
Ar1,Ar2 ,Ar3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6
は同時に水素原子であってはならない。)で表されるヒ
ドラゾン系化合物とを含有する感光層を設ければよいこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。本発明である
特定のヒドラゾン系化合物の選択による作用は明確には
なっていないが、後述する実施例と比較例の対比から、
結果として感度の著しい向上に繋がることが理解され
る。即ち、複写機に標準装着されている露光ランプの出
力を上げなくてもカブリ等の不具合を発生することはな
く、延いては露光ランプの長寿命化や消費電力の低減に
繋がるものと推測される。
【好適態様】電荷発生材料 前記一般式(1)で表されるビスアゾ顔料において、式
中の基R1 に相当するアルキル基としては、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などがあげられ、アリール基としては、フェニル
基、o−ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、
フェナントリル基等があげられ、複素環式基としては、
例えばチエニル基、ピロリル基、ピロリジニル基、オキ
サゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソ
チアゾリル基、イミダゾリル基、2H−イミダゾリル
基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、
ピラニル基、ピリジル基、ピベリジル基、ピペリジノ
基、3−モルホリニル基、モルホリノ基、チアゾリル基
などがあげられる。また、芳香族環と縮合した複素環式
基であってもよい。上記基に置換する置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。Aで表されるカップラー残基としては、例え
ば、一般式(a)〜(g)に示す基が挙げられる。
中の基R1 に相当するアルキル基としては、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などがあげられ、アリール基としては、フェニル
基、o−ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、
フェナントリル基等があげられ、複素環式基としては、
例えばチエニル基、ピロリル基、ピロリジニル基、オキ
サゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソ
チアゾリル基、イミダゾリル基、2H−イミダゾリル
基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、
ピラニル基、ピリジル基、ピベリジル基、ピペリジノ
基、3−モルホリニル基、モルホリノ基、チアゾリル基
などがあげられる。また、芳香族環と縮合した複素環式
基であってもよい。上記基に置換する置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。Aで表されるカップラー残基としては、例え
ば、一般式(a)〜(g)に示す基が挙げられる。
【化5】 各式中R30は、カルバモイル基、スルファモイル基、ア
ロファノイル基、オキサモイル基、アントラニロイル
基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダントイル基、フ
タルアモイル基、および、スクシンアモイル基を表す。
これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有してもよいフ
ェニル基、置換基を有してもよいナフチル基、ニトロ
基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、カルボニル
基、カルボキシル基等の置換基を有していてもよい。R
31は、上記R30および水酸基を有するベンゼン環と縮合
して芳香族環、多環式炭化水素または複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R32は、酸素原子、硫黄原子、ま
たは、イミノ基を表す。R33は、2価の鎖式炭化水素ま
たは芳香族炭化水素を表し、これらの基は前記と同様な
置換基を有してもよい。R34は、アルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、または、複素環基を表し、これらの
基は前記と同様な置換基を有してもよい。R35は、2価
の鎖式炭化水素、芳香族炭化水素、または、上記一般式
(e)(f)中の、下記式(h)
ロファノイル基、オキサモイル基、アントラニロイル
基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダントイル基、フ
タルアモイル基、および、スクシンアモイル基を表す。
これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有してもよいフ
ェニル基、置換基を有してもよいナフチル基、ニトロ
基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、カルボニル
基、カルボキシル基等の置換基を有していてもよい。R
31は、上記R30および水酸基を有するベンゼン環と縮合
して芳香族環、多環式炭化水素または複素環を形成する
のに必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置
換基を有してもよい。R32は、酸素原子、硫黄原子、ま
たは、イミノ基を表す。R33は、2価の鎖式炭化水素ま
たは芳香族炭化水素を表し、これらの基は前記と同様な
置換基を有してもよい。R34は、アルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、または、複素環基を表し、これらの
基は前記と同様な置換基を有してもよい。R35は、2価
の鎖式炭化水素、芳香族炭化水素、または、上記一般式
(e)(f)中の、下記式(h)
【化6】 で表される部分とともに複素環を形成するのに必要な原
子団を表し、これらの環は前記と同様な置換基を有して
もよい。R36は、水素原子、アルキル基、アミノ基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、アロファノイル基、
カルボキシル基、カルボキシル基のエステル、アリール
基、または、シアノ基を表し、水素原子以外の基は前記
と同様な置換基を有していてもよい。R37は、アルキル
基またはアリール基を表し、これらの基は前記と同様な
置換基を有してもよい。アルキル基としては、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基等の、炭素数1〜6の低級アルキル基が挙げられ
る。アリール基としては、例えばフェニル基、トリル
基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリ
ル基、フェナントリル基などがあげられる。前記R31に
おいて、R30および水酸基を有するベンゼン環と縮合し
て芳香族環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等のアルキレン基が挙げられる。上記R31と、R30およ
び水酸基を有するベンゼン環との縮合により形成される
芳香族環としては、例えばナフタリン環、アントラセン
環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタ
セン環等が挙げられる。前記R31において、R30および
水酸基を有するベンゼン環と縮合して多環式炭化水素を
形成するのに必要な原子団としては、例えばメチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の、炭素
数1〜4のアルキレン基があげられる。前記R31におい
て、R30および水酸基を有するベンゼン環と縮合して多
環式炭化水素としては、例えばカルバゾール環、ベンゾ
カルバゾール環、ジベンゾフラン環等が挙げられる。ま
た、R31において、R30および水酸基を有するベンゼン
環と縮合して複素環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、
インドリル基、1H−インドリル基、ベンゾオキサゾリ
ル基、ベンゾチアゾリル基、1H−インダドリル基、ベ
ンゾイミダゾリル基、クロメニル基、クロマニル基、イ
ソクロマニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、シ
ンノリニル基、フタラジニル基、キナゾニリル基、キノ
キサリニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、
キサンテニル基、アクリジニル基、フェナントリジニル
基、フェナジニル基、フェノキサジニル基、チアントレ
ニル基等があげられる。上記R31と、R30および水酸基
を有するベンゼン環との縮合により形成される芳香族性
複素環基としては、例えばチエニル基、フリル基、ピロ
リル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾ
リル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリ
ル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、
チアゾリル基があげられる。また、さらに他の芳香族環
と縮合した複素環基(例えばベンゾフラニル基、ベンゾ
イミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾ
リル基、キノリル基など)であってもよい。前記R33,
R35において、2価の鎖式炭化水素としては、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられ、2価の芳
香族炭化水素としては、フェニレン基、ナフチレン基、
フェナントリレン基等があげられる。前記R34におい
て、複素環基としては、ピリジル基、ピラジル基、チエ
ニル基、ピラニル基、インドリル基等が挙げられる。前
記R35において、前記式(h)で表される部分とともに
複素環を形成するのに必要な原子団としては、例えばフ
ェニレン基、ナフチレン基、フェナントリレン基、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基等があげられる。上
記R35と、前記式(h)で表される部分とにより形成さ
れる芳香族性複素環基としては、例えばベンゾイミダゾ
ール基、ベンゾ〔f〕ベンゾイミダゾール基、ジベンゾ
〔e,g〕ベンゾイミダゾール基、ベンゾピリミジン基
等があげられる。これらの基は前記と同様な置換基を有
してもよい。前記R36において、カルボキシル基のエス
テルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、ブチルエステル等があげられる。上記一
般式(a)〜(g)で表されるカップラー残基Aの具体
例としては、以下のような基が挙げられる。
子団を表し、これらの環は前記と同様な置換基を有して
もよい。R36は、水素原子、アルキル基、アミノ基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、アロファノイル基、
カルボキシル基、カルボキシル基のエステル、アリール
基、または、シアノ基を表し、水素原子以外の基は前記
と同様な置換基を有していてもよい。R37は、アルキル
基またはアリール基を表し、これらの基は前記と同様な
置換基を有してもよい。アルキル基としては、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基等の、炭素数1〜6の低級アルキル基が挙げられ
る。アリール基としては、例えばフェニル基、トリル
基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリ
ル基、フェナントリル基などがあげられる。前記R31に
おいて、R30および水酸基を有するベンゼン環と縮合し
て芳香族環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基
等のアルキレン基が挙げられる。上記R31と、R30およ
び水酸基を有するベンゼン環との縮合により形成される
芳香族環としては、例えばナフタリン環、アントラセン
環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタ
セン環等が挙げられる。前記R31において、R30および
水酸基を有するベンゼン環と縮合して多環式炭化水素を
形成するのに必要な原子団としては、例えばメチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の、炭素
数1〜4のアルキレン基があげられる。前記R31におい
て、R30および水酸基を有するベンゼン環と縮合して多
環式炭化水素としては、例えばカルバゾール環、ベンゾ
カルバゾール環、ジベンゾフラン環等が挙げられる。ま
た、R31において、R30および水酸基を有するベンゼン
環と縮合して複素環を形成するのに必要な原子団として
は、例えばベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、
インドリル基、1H−インドリル基、ベンゾオキサゾリ
ル基、ベンゾチアゾリル基、1H−インダドリル基、ベ
ンゾイミダゾリル基、クロメニル基、クロマニル基、イ
ソクロマニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、シ
ンノリニル基、フタラジニル基、キナゾニリル基、キノ
キサリニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基、
キサンテニル基、アクリジニル基、フェナントリジニル
基、フェナジニル基、フェノキサジニル基、チアントレ
ニル基等があげられる。上記R31と、R30および水酸基
を有するベンゼン環との縮合により形成される芳香族性
複素環基としては、例えばチエニル基、フリル基、ピロ
リル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾ
リル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリ
ル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、
チアゾリル基があげられる。また、さらに他の芳香族環
と縮合した複素環基(例えばベンゾフラニル基、ベンゾ
イミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾ
リル基、キノリル基など)であってもよい。前記R33,
R35において、2価の鎖式炭化水素としては、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられ、2価の芳
香族炭化水素としては、フェニレン基、ナフチレン基、
フェナントリレン基等があげられる。前記R34におい
て、複素環基としては、ピリジル基、ピラジル基、チエ
ニル基、ピラニル基、インドリル基等が挙げられる。前
記R35において、前記式(h)で表される部分とともに
複素環を形成するのに必要な原子団としては、例えばフ
ェニレン基、ナフチレン基、フェナントリレン基、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基等があげられる。上
記R35と、前記式(h)で表される部分とにより形成さ
れる芳香族性複素環基としては、例えばベンゾイミダゾ
ール基、ベンゾ〔f〕ベンゾイミダゾール基、ジベンゾ
〔e,g〕ベンゾイミダゾール基、ベンゾピリミジン基
等があげられる。これらの基は前記と同様な置換基を有
してもよい。前記R36において、カルボキシル基のエス
テルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、ブチルエステル等があげられる。上記一
般式(a)〜(g)で表されるカップラー残基Aの具体
例としては、以下のような基が挙げられる。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】 上記アゾ系化合物の具体例としては、例えば、下記式
(B1)〜(B10)に示す化合物があげられる。
(B1)〜(B10)に示す化合物があげられる。
【化11】
【化12】
【化13】 なお、電荷発生材料としては、前記一般式(1)で表さ
れる顔料の他に、所望の領域に吸収波長域を有するよう
に電子写真感光体の感度領域を拡げる等の目的の為、さ
らに、従来公知の他の電荷発生材料を併用することもで
きる。他の電荷発生材料としては、セレン、セレン−テ
ルル、セレン−ヒ素、アモルファスシリコン、ピリリウ
ム塩、前記一般式(1)で表されるもの以外のアゾ系顔
料、ペリレン系顔料、アンサンスロン系顔料、フタロシ
アニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系
顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系
顔料、キナクリドン系顔料、ピロロピロール系顔料等が
挙げられる。電荷輸送材料 前記一般式(2)で表されるヒドラゾン系化合物におい
て、アルキル基およびアリール基、複素環式基として
は、例えば前記一般式(1)で示した基と同様のものが
挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル
基、α−フェネチル基、β−フェネチル基、3−フェニ
ルプロピル基、ベンズヒドリル基、トリチル基があげら
れる。アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ
基、ヘキシルオキシ基などがあげられる。また、上記ア
ルキル基等に置換する置換基としても、例えば前記一般
式(1)で示した基と同様のものが挙げられる。前記一
般式(2)で表されるヒドラゾン系化合物の具体的化合
物としては、例えば以下の式(A1)〜(A9)に示す
ものがあげられる。
れる顔料の他に、所望の領域に吸収波長域を有するよう
に電子写真感光体の感度領域を拡げる等の目的の為、さ
らに、従来公知の他の電荷発生材料を併用することもで
きる。他の電荷発生材料としては、セレン、セレン−テ
ルル、セレン−ヒ素、アモルファスシリコン、ピリリウ
ム塩、前記一般式(1)で表されるもの以外のアゾ系顔
料、ペリレン系顔料、アンサンスロン系顔料、フタロシ
アニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系
顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系
顔料、キナクリドン系顔料、ピロロピロール系顔料等が
挙げられる。電荷輸送材料 前記一般式(2)で表されるヒドラゾン系化合物におい
て、アルキル基およびアリール基、複素環式基として
は、例えば前記一般式(1)で示した基と同様のものが
挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル
基、α−フェネチル基、β−フェネチル基、3−フェニ
ルプロピル基、ベンズヒドリル基、トリチル基があげら
れる。アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ
基、ヘキシルオキシ基などがあげられる。また、上記ア
ルキル基等に置換する置換基としても、例えば前記一般
式(1)で示した基と同様のものが挙げられる。前記一
般式(2)で表されるヒドラゾン系化合物の具体的化合
物としては、例えば以下の式(A1)〜(A9)に示す
ものがあげられる。
【化14】
【化15】
【化16】 本発明のヒドラゾン系化合物は、種々の方法で合成する
ことが可能であり(詳しくは特願平3−55032号公
報に記載)反応式
ことが可能であり(詳しくは特願平3−55032号公
報に記載)反応式
【化17】 (式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,A
r1 ,Ar2 ,Ar3 ,Ar 4 ,Ar5 ,Ar6 ,l,
mおよびnは前記と同じ、各Arはそれぞれ前記A
r 1 ,Ar2 ,Ar3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6 の
いずれかを示す。R8 は低級アルキル基である。)すな
わち、式(a)であらわされるアルデヒド化合物に対し
て式(b)で表される化合物を2倍モル当量でかつ塩基
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)の存在下で反
応させて、3つのアルデヒド基のうち2つと反応させ
て、スチルベン構造を有する式(c)で表される中間体
を得る。反応は溶剤中にて温度0〜120℃にて行われ
る。溶剤としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が使用可能
である。ついで、この中間体化合物(c)に式(d)で
表されるヒドラゾン系化合物を、酢酸等を加えた酸性条
件下で反応させ、本発明の化合物(1,)を得る。この
反応は、室温〜120℃の温度で上記と同様な溶媒中で
反応させることができ、速やかにかつ殆ど定量的に進行
する。電荷輸送材料である前記一般式(2)で表される
化合物は、単独で使用する他、従来公知の他の電荷輸送
材料と組み合わせて使用することができる。従来公知の
電荷輸送材料としては、種々の電子吸引性化合物、電子
供与性化合物を用いることができる。電子吸引性化合物
としては、例えば、2,6−ジメチル−2, ,6, −ジ
tert−ジブチルジフェノキノン等のジフェノキノン
誘導体、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラ
シアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサント
ン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニト
ロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアント
ラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無
水マレイン酸等が例示される。また、電子供与性化合物
としては、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)、
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系
化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラ
セン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等
のカルバゾール系化合物、1−フェニル−3−(p−ジ
メチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化
合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合
物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソ
オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジア
ゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系
化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、
縮合多環式化合物が例示されている。これらの電荷輸送
材料は、1種または2種以上混合して用いられる。な
お、ポリビニルカルバゾール等の成膜性を有する電荷輸
送材料を用いる場合には、結着樹脂は必ずしも必要でな
い。結着樹脂 結着樹脂としては、種々の樹脂を使用することができ
る。例えばスチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン
−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステルアルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂
等の熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋
性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアクリレート、ウレ
タン−アクリレート等の光硬化性樹脂等があげられる。
これらの結着樹脂は1種または2種以上を混合して用い
ることができる。添加剤 有機感光層には、増感剤、フルオレン系化合物、酸化防
止剤、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、可塑剤等の添加剤
を含有させることができる。酸化防止剤としては、下記
式(e1)、(e2)、(e3)に示す化合物が例示さ
れる。
r1 ,Ar2 ,Ar3 ,Ar 4 ,Ar5 ,Ar6 ,l,
mおよびnは前記と同じ、各Arはそれぞれ前記A
r 1 ,Ar2 ,Ar3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6 の
いずれかを示す。R8 は低級アルキル基である。)すな
わち、式(a)であらわされるアルデヒド化合物に対し
て式(b)で表される化合物を2倍モル当量でかつ塩基
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)の存在下で反
応させて、3つのアルデヒド基のうち2つと反応させ
て、スチルベン構造を有する式(c)で表される中間体
を得る。反応は溶剤中にて温度0〜120℃にて行われ
る。溶剤としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が使用可能
である。ついで、この中間体化合物(c)に式(d)で
表されるヒドラゾン系化合物を、酢酸等を加えた酸性条
件下で反応させ、本発明の化合物(1,)を得る。この
反応は、室温〜120℃の温度で上記と同様な溶媒中で
反応させることができ、速やかにかつ殆ど定量的に進行
する。電荷輸送材料である前記一般式(2)で表される
化合物は、単独で使用する他、従来公知の他の電荷輸送
材料と組み合わせて使用することができる。従来公知の
電荷輸送材料としては、種々の電子吸引性化合物、電子
供与性化合物を用いることができる。電子吸引性化合物
としては、例えば、2,6−ジメチル−2, ,6, −ジ
tert−ジブチルジフェノキノン等のジフェノキノン
誘導体、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラ
シアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサント
ン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニト
ロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアント
ラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無
水マレイン酸等が例示される。また、電子供与性化合物
としては、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)、
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系
化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラ
セン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等
のカルバゾール系化合物、1−フェニル−3−(p−ジ
メチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化
合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合
物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソ
オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジア
ゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系
化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、
縮合多環式化合物が例示されている。これらの電荷輸送
材料は、1種または2種以上混合して用いられる。な
お、ポリビニルカルバゾール等の成膜性を有する電荷輸
送材料を用いる場合には、結着樹脂は必ずしも必要でな
い。結着樹脂 結着樹脂としては、種々の樹脂を使用することができ
る。例えばスチレン系重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン
−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステルアルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレ
タン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂
等の熱可塑性樹脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋
性の熱硬化性樹脂、さらにエポキシアクリレート、ウレ
タン−アクリレート等の光硬化性樹脂等があげられる。
これらの結着樹脂は1種または2種以上を混合して用い
ることができる。添加剤 有機感光層には、増感剤、フルオレン系化合物、酸化防
止剤、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、可塑剤等の添加剤
を含有させることができる。酸化防止剤としては、下記
式(e1)、(e2)、(e3)に示す化合物が例示さ
れる。
【化18】 (式中、a,bおよびdは水素原子、一価の有機残基を
示し、E1、E2、E3およびE4は水素原子、アルキ
ル基を示し、E5およびE6は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、水酸基を示す。)
示し、E1、E2、E3およびE4は水素原子、アルキ
ル基を示し、E5およびE6は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、水酸基を示す。)
【化19】 (式中、E7、E8、E9、E10およびE11は水素
原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有してもよいア
ルキル基を示す。)
原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有してもよいア
ルキル基を示す。)
【化20】 (式中、eおよびfはアルキレン基、E12、E12、
E14およびE15は水素原子、アルキル基を示し、E
16は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール
基を示し、rは3〜40の整数を示す。)また、電荷発
生層の感度を向上させるために、例えばターフェニル、
ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤
を電荷発生材料と併用してもよい。導電性基体 有機感光層が形成される導電性基体としては、導電性を
有する種々の材料を使用することができ、例えばアルミ
ニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデ
ン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウ
ム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、
上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材
料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等
で被覆されたガラス等が例示される。導電性基体はシー
ト状、ドラム状等の何れであってもよく、基体自体が導
電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有して
いればよい。また、導電性基体は、使用に際して、充分
な機械的強度を有するものが好ましい。感光体の構成 本発明の感光体は、感光層として単層型、積層型の何れ
にも適応可能である。但し、電荷発生材料と電荷輸送材
料との組み合わせによる効果は、特に、両材料が同一の
層内に含有された単層型感光層において、より顕著に顕
れるので、本発明は、単層型感光層を備えた電子写真感
光体に適用するのがより好ましいといえる。単層型の感
光体を得るには、電荷発生材料である前記一般式(1)
で表される化合物と、電荷輸送材料である前記一般式
(2)で表されるヒドラゾン系化合物と、結着樹脂等と
を含有する感光層を、塗布等の手段により導電性基体上
に形成すればよい。また、積層型の感光体を得るには、
導電性基体上に、蒸着または塗布等の手段により前記一
般式(1)で表される顔料を含有する電荷発生層を形成
し、この電荷発生層上に、前記一般式(2)で表される
化合物と結着樹脂とを含有する電荷輸送層を形成すれば
よい。また、上記とは逆に、導電性基体上に電荷輸送層
を形成し、次いで電荷発生層を形成してもよい。積層感
光体において、電荷発生層を構成する電荷発生材料と結
着樹脂とは、種々の割合で使用することができるが、結
着樹脂100部(重量部、以下同じ)に対して、電荷発
生材料5〜1000部、特に30〜500部の割合で用
いるのが好ましい。電荷輸送層を構成する電荷輸送材料
と前記結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲およ
び結晶化しない範囲で、種々の割合で使用することがで
きるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷が容易に
輸送できるように、結着樹脂100部に対して、電荷輸
送材料10〜500部、特に25〜200部の割合で用
いるのが好ましい。また、積層型の感光層の厚さは、電
荷発生層が0.01〜5μm程度、特に0.1〜3μm
程度に形成されるのが好ましく、電荷輸送層が2〜10
0μm、特に5〜50μm程度に形成されるのが好まし
い。単層型の感光体においては、結着樹脂100部に対
して電荷発生材料は0.1〜50部、特に0.5〜30
部、電荷輸送材料は20〜200部、特に30〜150
部であるのが適当である。また、単層型の感光層の厚さ
は5〜100μm、特に10〜50μm程度に形成され
るのが好ましい。単層型感光体にあっては、導電性基体
と感光層との間に、また、積層型感光体にあっては、導
電性基体と電荷発生層との間や、導電性基体と電荷輸送
層との間、または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感
光体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されてい
てもよく、感光体の表面には、保護層が形成されていて
もよい。感光体の作製 上記各層を、塗布の方法により形成する場合には、前記
例示の電荷発生材料、電荷輸送材料、結着樹脂等を、適
当な溶剤とともに、公知の方法、例えば、ロールミル、
ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカーあるいは
超音波分散器等を用いて分散混合して塗布液を調整し、
これを公知の手段により塗布、乾燥すればよい。塗布液
をつくるための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可
能で、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、オク
タン、シクロヘキサン、等の脂肪族系炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロ
メタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル
等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。
これらの溶剤は1種又は2種以上を混合して用いること
ができる。さらに、電荷輸送材料や電荷発生材料の分散
性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性剤、
レベリング剤等を使用してもよい。以下、実施例および
比較例をあげて本発明を詳細に説明する。実施例1〜6および比較例1〜6(積層型感光体) 電荷発生材料1部、ポリビニルブチラール樹脂1部およ
び、所定量のテトラヒドロフランとを、ガラスビーズ
(2mm径)を用いたペイントシェーカーにて2時間分
散させた。得られた分散液を導電性基体としてのアルミ
ニウムシートの表面に、ワイヤーバーを用いたバーコー
ト法によって塗工し、100℃で1時間乾燥し、膜厚
0.5μmの電荷発生層を形成した。使用した電荷発生
材料は、表1,表2において、前述の具体例(B1)〜
(B10)の化合物番号を用いて示した。この電荷発生
層上に電荷輸送材料1部および、ビスフェノールA型ポ
リカーボネート樹脂1部とを所定量のジクロロメタンに
溶解した溶液をワイヤーバーを用いたバーコート法によ
って塗工し、100℃で1時間乾燥し、膜厚22μmの
電荷輸送層を形成して、負帯電型の積層型電子写真感光
体を得た。使用した電荷輸送材料は、実施例に関しては
前述の具体例(A1)〜(A9)の化合物番号、比較例
に関しては下記式(D1)〜(D11)の化合物番号を
用いて表1,表2に示した。
E14およびE15は水素原子、アルキル基を示し、E
16は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール
基を示し、rは3〜40の整数を示す。)また、電荷発
生層の感度を向上させるために、例えばターフェニル、
ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤
を電荷発生材料と併用してもよい。導電性基体 有機感光層が形成される導電性基体としては、導電性を
有する種々の材料を使用することができ、例えばアルミ
ニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデ
ン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウ
ム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、
上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材
料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等
で被覆されたガラス等が例示される。導電性基体はシー
ト状、ドラム状等の何れであってもよく、基体自体が導
電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有して
いればよい。また、導電性基体は、使用に際して、充分
な機械的強度を有するものが好ましい。感光体の構成 本発明の感光体は、感光層として単層型、積層型の何れ
にも適応可能である。但し、電荷発生材料と電荷輸送材
料との組み合わせによる効果は、特に、両材料が同一の
層内に含有された単層型感光層において、より顕著に顕
れるので、本発明は、単層型感光層を備えた電子写真感
光体に適用するのがより好ましいといえる。単層型の感
光体を得るには、電荷発生材料である前記一般式(1)
で表される化合物と、電荷輸送材料である前記一般式
(2)で表されるヒドラゾン系化合物と、結着樹脂等と
を含有する感光層を、塗布等の手段により導電性基体上
に形成すればよい。また、積層型の感光体を得るには、
導電性基体上に、蒸着または塗布等の手段により前記一
般式(1)で表される顔料を含有する電荷発生層を形成
し、この電荷発生層上に、前記一般式(2)で表される
化合物と結着樹脂とを含有する電荷輸送層を形成すれば
よい。また、上記とは逆に、導電性基体上に電荷輸送層
を形成し、次いで電荷発生層を形成してもよい。積層感
光体において、電荷発生層を構成する電荷発生材料と結
着樹脂とは、種々の割合で使用することができるが、結
着樹脂100部(重量部、以下同じ)に対して、電荷発
生材料5〜1000部、特に30〜500部の割合で用
いるのが好ましい。電荷輸送層を構成する電荷輸送材料
と前記結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲およ
び結晶化しない範囲で、種々の割合で使用することがで
きるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷が容易に
輸送できるように、結着樹脂100部に対して、電荷輸
送材料10〜500部、特に25〜200部の割合で用
いるのが好ましい。また、積層型の感光層の厚さは、電
荷発生層が0.01〜5μm程度、特に0.1〜3μm
程度に形成されるのが好ましく、電荷輸送層が2〜10
0μm、特に5〜50μm程度に形成されるのが好まし
い。単層型の感光体においては、結着樹脂100部に対
して電荷発生材料は0.1〜50部、特に0.5〜30
部、電荷輸送材料は20〜200部、特に30〜150
部であるのが適当である。また、単層型の感光層の厚さ
は5〜100μm、特に10〜50μm程度に形成され
るのが好ましい。単層型感光体にあっては、導電性基体
と感光層との間に、また、積層型感光体にあっては、導
電性基体と電荷発生層との間や、導電性基体と電荷輸送
層との間、または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感
光体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されてい
てもよく、感光体の表面には、保護層が形成されていて
もよい。感光体の作製 上記各層を、塗布の方法により形成する場合には、前記
例示の電荷発生材料、電荷輸送材料、結着樹脂等を、適
当な溶剤とともに、公知の方法、例えば、ロールミル、
ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカーあるいは
超音波分散器等を用いて分散混合して塗布液を調整し、
これを公知の手段により塗布、乾燥すればよい。塗布液
をつくるための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可
能で、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、オク
タン、シクロヘキサン、等の脂肪族系炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロ
メタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル
等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。
これらの溶剤は1種又は2種以上を混合して用いること
ができる。さらに、電荷輸送材料や電荷発生材料の分散
性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性剤、
レベリング剤等を使用してもよい。以下、実施例および
比較例をあげて本発明を詳細に説明する。実施例1〜6および比較例1〜6(積層型感光体) 電荷発生材料1部、ポリビニルブチラール樹脂1部およ
び、所定量のテトラヒドロフランとを、ガラスビーズ
(2mm径)を用いたペイントシェーカーにて2時間分
散させた。得られた分散液を導電性基体としてのアルミ
ニウムシートの表面に、ワイヤーバーを用いたバーコー
ト法によって塗工し、100℃で1時間乾燥し、膜厚
0.5μmの電荷発生層を形成した。使用した電荷発生
材料は、表1,表2において、前述の具体例(B1)〜
(B10)の化合物番号を用いて示した。この電荷発生
層上に電荷輸送材料1部および、ビスフェノールA型ポ
リカーボネート樹脂1部とを所定量のジクロロメタンに
溶解した溶液をワイヤーバーを用いたバーコート法によ
って塗工し、100℃で1時間乾燥し、膜厚22μmの
電荷輸送層を形成して、負帯電型の積層型電子写真感光
体を得た。使用した電荷輸送材料は、実施例に関しては
前述の具体例(A1)〜(A9)の化合物番号、比較例
に関しては下記式(D1)〜(D11)の化合物番号を
用いて表1,表2に示した。
【化21】
【化22】
【化23】 実施例7〜12および比較例7〜12(単層型感光体) 電荷発生材料10部と、電荷輸送材料75部と、ビスフ
ェノールA型ポリカーボネート樹脂100部とを、所定
量のジクロロメタンとともに、ペイントシェーカーを用
いて2時間分散させて、単層型感光層用の塗布液を作成
した。そして、この塗布液を導電性基体としてのアルミ
ニウムシートの表面に、ワイヤーバーを用いたバーコー
ト法によって塗工し、100℃で1時間乾燥し、膜厚2
5〜30μmの単層型感光層を形成して、正帯電型の単
層型電子写真感光体を得た。使用した電荷発生材料は、
表1,表2において、前述の具体例(B1)〜(B1
0)の化合物番号を用いて表し、さらに使用した電荷輸
送材料は、実施例に関しては前述の具体例(A1)〜
(A9)の化合物番号、比較例に関しては前記式(D
1)〜(D11)の化合物番号を用いて表した。上記各
実施例、比較例の電子写真感光体について以下の試験を
行い、その特性を評価した。電気特性 静電式複写試験装置(ジェンテック社製のジェンテック
シンシア30M)による流れ込み電流値を調整して、実
施例、比較例で作成したシート状の電子写真感光体の表
面を±800V付近に帯電させた際の、初期表面電位
(V)を測定した後、PPC用感光体に最も必要な55
0nmの光を用いて半減露光量の測定を行った。すなわ
ち、キセノンランプから分光器を用いて取り出した55
0nmの光を強度0.2mW/cm2、露光時間1秒で
露光して、半減露光量(μJ/cm2)を求めた。ま
た、露光直後から0.5秒経過した時点の表面電位を露
光後電位(V)として求めた。上記の結果を表1に示し
た。繰り返し特性 上記各実施例および比較例で得られた電子写真感光体
を、各々アルミニウムシリンダー上に接着テープを用い
て貼りつけた後、静電複写機DC−1670M(三田工
業株式会社製)に装着した。次に、10,000回複写
を繰り返し行い、その後の表面電位(V)、半減露光量
(μJ/cm2)、露光後電位(V)を測定した。上記
の結果を表2に示した。
ェノールA型ポリカーボネート樹脂100部とを、所定
量のジクロロメタンとともに、ペイントシェーカーを用
いて2時間分散させて、単層型感光層用の塗布液を作成
した。そして、この塗布液を導電性基体としてのアルミ
ニウムシートの表面に、ワイヤーバーを用いたバーコー
ト法によって塗工し、100℃で1時間乾燥し、膜厚2
5〜30μmの単層型感光層を形成して、正帯電型の単
層型電子写真感光体を得た。使用した電荷発生材料は、
表1,表2において、前述の具体例(B1)〜(B1
0)の化合物番号を用いて表し、さらに使用した電荷輸
送材料は、実施例に関しては前述の具体例(A1)〜
(A9)の化合物番号、比較例に関しては前記式(D
1)〜(D11)の化合物番号を用いて表した。上記各
実施例、比較例の電子写真感光体について以下の試験を
行い、その特性を評価した。電気特性 静電式複写試験装置(ジェンテック社製のジェンテック
シンシア30M)による流れ込み電流値を調整して、実
施例、比較例で作成したシート状の電子写真感光体の表
面を±800V付近に帯電させた際の、初期表面電位
(V)を測定した後、PPC用感光体に最も必要な55
0nmの光を用いて半減露光量の測定を行った。すなわ
ち、キセノンランプから分光器を用いて取り出した55
0nmの光を強度0.2mW/cm2、露光時間1秒で
露光して、半減露光量(μJ/cm2)を求めた。ま
た、露光直後から0.5秒経過した時点の表面電位を露
光後電位(V)として求めた。上記の結果を表1に示し
た。繰り返し特性 上記各実施例および比較例で得られた電子写真感光体
を、各々アルミニウムシリンダー上に接着テープを用い
て貼りつけた後、静電複写機DC−1670M(三田工
業株式会社製)に装着した。次に、10,000回複写
を繰り返し行い、その後の表面電位(V)、半減露光量
(μJ/cm2)、露光後電位(V)を測定した。上記
の結果を表2に示した。
【表1】
【表2】 表1,2より明らかなように、実施例1〜実施例12で
表される本発明の電子写真感光体は、露光後電位,半減
露光量および繰り返し特性に優れているものであり、電
子写真特性として高性能を示すことがわかる。これに比
べて、比較例1〜比較例12で表される電子写真感光体
は、露光後電位が高く、感度の悪いものであった。その
為複写初期からカブリがあり、たとえ静電複写機に標準
装着されている露光ランプを最大出力にしても、白地に
対応する電位が高くカブリが発生した。さらに表2より
明らかなように、比較例1,4,6,7,8,12で表
される電子写真感光体は、繰り返し使用により表面電位
が極端に低下するものであった。その為繰り返し複写後
の画像確認では、コントラスト電位が小さくなり、画像
濃度も低下した。
表される本発明の電子写真感光体は、露光後電位,半減
露光量および繰り返し特性に優れているものであり、電
子写真特性として高性能を示すことがわかる。これに比
べて、比較例1〜比較例12で表される電子写真感光体
は、露光後電位が高く、感度の悪いものであった。その
為複写初期からカブリがあり、たとえ静電複写機に標準
装着されている露光ランプを最大出力にしても、白地に
対応する電位が高くカブリが発生した。さらに表2より
明らかなように、比較例1,4,6,7,8,12で表
される電子写真感光体は、繰り返し使用により表面電位
が極端に低下するものであった。その為繰り返し複写後
の画像確認では、コントラスト電位が小さくなり、画像
濃度も低下した。
【発明の効果】本発明によれば、電荷発生材料としての
一般式(1)で表されるアゾ顔料に対し、正孔輸送材料
として前記一般式(2)で表されるヒドラゾン系化合物
を選択することにより、優れた電子写真特性を有する有
機感光体を提供することができた。
一般式(1)で表されるアゾ顔料に対し、正孔輸送材料
として前記一般式(2)で表されるヒドラゾン系化合物
を選択することにより、優れた電子写真特性を有する有
機感光体を提供することができた。
Claims (1)
- 【請求項1】導電性基体上に、電荷発生材料としての下
記一般式(1): 【化1】 (式中、Aは、同一または異なってカップラー残基を示
し、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基、または
複素環式基を示す。アルキル基、アリール基、複素環式
基は置換基を有していてもよい。qは0または1を示
す。)で表されるビスアゾ顔料と、電荷輸送材料として
の下記一般式(2): 【化2】 (式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 およびR7 は、
同一または異なって水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アラルキル基またはアリール基を示し、アルキル
基、アルコキシ基、アラルキル基およびアリール基はい
ずれも置換基を有していてもよい;Ar1 ,Ar2 ,A
r3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6 は同一または異なっ
て水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基ま
たは複素環式基を示し、アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基および複素環式基はいずれも置換基を有してい
てもよい;l,mおよびnは0または1を示す。但し、
Ar1,Ar2 ,Ar3 ,Ar4 ,Ar5 およびAr6
は同時に水素原子であってはならない。)で表されるヒ
ドラゾン系化合物とを含有する感光層を設けたことを特
徴とする電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18486392A JPH0627702A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18486392A JPH0627702A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0627702A true JPH0627702A (ja) | 1994-02-04 |
Family
ID=16160630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18486392A Pending JPH0627702A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0627702A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005289877A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Nippon Jiyouriyuu Kogyo Kk | ブタジエニルベンゼンアミン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 |
JP2007122036A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-05-17 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成装置、およびカートリッジ |
JP2007197407A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Kyocera Mita Corp | トリアリールアミンヒドラゾン誘導体および電子写真感光体 |
JP2008107649A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体、および該感光体を用いた画像形成装置 |
JP2008120770A (ja) * | 2005-12-27 | 2008-05-29 | Kyocera Mita Corp | トリアリールアミン誘導体および電子写真感光体 |
JP2008197458A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2008197456A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2008203766A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2008224734A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-25 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
US8663882B2 (en) | 2005-09-28 | 2014-03-04 | Mitsubishi Chemical Corporation | Electrophotographic photosensitive body, image-forming device using same and cartridge |
JP2016031472A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体 |
-
1992
- 1992-07-13 JP JP18486392A patent/JPH0627702A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005289877A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Nippon Jiyouriyuu Kogyo Kk | ブタジエニルベンゼンアミン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 |
JP2007122036A (ja) * | 2005-09-28 | 2007-05-17 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成装置、およびカートリッジ |
US8663882B2 (en) | 2005-09-28 | 2014-03-04 | Mitsubishi Chemical Corporation | Electrophotographic photosensitive body, image-forming device using same and cartridge |
JP2008120770A (ja) * | 2005-12-27 | 2008-05-29 | Kyocera Mita Corp | トリアリールアミン誘導体および電子写真感光体 |
JP2007197407A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Kyocera Mita Corp | トリアリールアミンヒドラゾン誘導体および電子写真感光体 |
JP2008107649A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体、および該感光体を用いた画像形成装置 |
JP2008197458A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2008197456A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2008203766A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2008224734A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-25 | Kyocera Mita Corp | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2016031472A (ja) * | 2014-07-29 | 2016-03-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体 |
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