JPH0627476U - 自転車の物品取付架台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の物品架台のように着脱の際に取付けボ
ルトを取り外すことなく、緩めるだけで簡単に着脱でき
ると共に、ハンドル杆上で左右に偏位して取付けられる
ようにすることで使い勝手を良くする。 【構成】 架台枠６の基部寄り位置両側に取付金具９,
１２を設け、取付金具９,１２の平行な立ち上がり二辺
１０,１０、１３,１３の各一側部に夫々切欠掛合凹所１
１,１１と１４,１４を凹設し、掛合凹所１１,１１、１
４,１４をハンドル杆２上に嵌脱自由に嵌着した鞍型保
持具３,３'の取付ボルト５,５'に嵌入し、取付ボルト
５,５'を緊締することにより架台枠６をハンドル杆２上
に取付けるようにしてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はハンドル杆の前方部に各種物品を取付けるようにした自転車の物品取 付架台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来ハンドル杆上に物品架台を取付けるようにしたものは、図６に示すものが ある。即ち、両端部にグリップ２'(２')を嵌入したハンドル杆２の中央部左右位 置に各一対の部材からなる夫々の取付金具１６,１６'を螺子により締着し、該各 対の取付金具１６,１６'上に取付けた夫々の螺子１８,１８'によって物品取付架 台６'の略中程に熔着一体化した取付部１７,１７'を螺着することにより架台６' を定着するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来例においては、物品架台６'をハンドル杆２に締着した取付 金具１６,１６'によって保持するようにしていることと、ハンドル杆に対し物品 架台６'をその前後略中央位置で支持するようにしていることとが相俟って物品 架台６'は取付金具１６,１６'の部分からハンドル杆２を軸として前方或は後方 へ回動して姿勢が不安定である。しかもそうした傾向は取付金具１６,１６'の締 付強度が弱い程大きく現れる欠点がある。

【０００４】 又物品架台６'は螺子１８,１８'によって取付金具１６,１６'上に螺着してい るので、該架台を取り外すには螺子１８,１８'を完全に除去しない限り分離不可 能であり、こうしたことは螺子１８,１８'(ボルト或はナットの何れか)が紛失す る虞れがある許りでなく、着脱が極めて不便であった。 そこで本考案は上記従来例の問題点の解決を図り、着脱容易且つ安定した架台 を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

物品を取付けるようにした架台枠の基部寄り両側に掛合凹所を有する取付金具 を一体に定設し、該取付金具の凹所をハンドル杆上に嵌着した鞍型保持具の取付 ボルト上に掛合し螺着すると共に、該架台枠基端部をハンドル杆の支持杆に当接 させて片持状に安定保持するようにしてなる。

【０００６】

【作用】

物品の架台枠は、これに設けた取付金具上の切欠凹所をハンドル杆上に嵌着し た鞍型保持具の取付ボルト上に取付ける場合、該取付ボルトを取り除かなくとも 、単に緩めることだけで取付金具と取付ボルトの頭部或はナット部との間に間隙 が形成されて簡単に着脱ができ、又、架台枠を取付けた場合、片持状に力が作用 し、該架台枠はハンドル杆を軸とし、且つ基端部がハンドル杆の支持杆に当接し て、安定性を保持する。

【０００７】

【実施例】

以下本考案について図面に示す実施例により詳細に説明すると、図１乃至図３ に示すように取付台を構成する架台枠６は、等辺略三角形状(この形状に限らな い)をなし、等脚二辺７,７の頂部に物品取付杆８を熔接等により定着すると共に 、該架台枠６の前記二辺７,７に対する他の一辺寄り位置に、溝形に屈曲した取 付金具９,１２を上向開放状態に熔着し、該各取付金具９,１２の立上がり平行二 辺１０,１０並びに１３,１３には夫々横向きに切欠した掛合凹所１１,１１並び に１４,１４を凹設しており、又、架台枠６の等脚二辺７,７にて挟まれる辺には 鞘筒１５を被嵌して一連に構成する。 又、他方ではハンドル杆２の中央部つまりハンドル支持杆１'の左右に合成樹 脂製の鞍型保持具３,３'(特に形状は限定する必要はないが、要するに片方が切 割りによって開放されていて、ハンドル杆へ側部から容易に着脱できるものであ れば良い)を被嵌し、該保持具３,３'の各対向片４,４並びに４',４'間に亘って 取付ボルト５,５'を挿設し、締着することにより、該ハンドル杆２上でハンドル 支持杆１'を挟んで任意の位置で定置することができるように構成されている。 そこで、該取付ボルト５,５'を脱落しない程度に十分緩めておき、前記架台枠 ６の取付金具９,１２を夫々ハンドル杆上の鞍型保持具３,３'に対応させ、該保 持具３,３'の各対向片４,４並びに４',４'を取付金具９,１２の平行二辺１０,１ ０並びに１３,１３間に介在するように、該鞍型保持具３,３'で取付金具９,１２ を両方から挟み込むように沿わせて行き、先ず片方の切欠掛合凹所１１,１１内 に取付ボルト５を嵌入させると共に、他の取付金具１２についても上記と全く同 様に切欠掛合凹所１４,１４内に取付ボルト５'を嵌入させてから各取付ボルト５ ,５'を緊締することにより架台枠６の取付は終了する。尚、架台枠６は各鞍型保 持具３,３'が緊締されていない状態においてハンドル杆２上で任意の位置を選定 してから締付け固定するものとする。 上記のように架台枠６の取付完了時においては架台枠６の基端に設けた鞘筒１ ５をハンドル支持杆１'の下側に当接させた状態で該架台枠６は概ね水平状態を 保つように形状が定められており、従って取付に際して鞘筒１５がハンドル支持 杆の下側に未だ当接していない状態であったとしても該架台枠６に物品を取付け ることにより、その重量により該架台枠６はハンドル杆２を軸として鞍型保持具 ３,３'の部分から回動して最も安定した状態、つまり鞘筒１５がハンドル支持杆 １'の下側に当接するように作用する。又、このことは物品の重量が軽く、浮い た状態にある場合には軽く人為的に押さえるか、特に支障がなければそのまま放 置しておいても片持であるからモーメントが作用し何れ自然に前記状態に移行す る。 又、架台枠６を取り外すには取付ボルト５,５'を回動して緩めるだけで取付ボ ルト５,５'を取り除かなくても容易に取付金具９,１２は、鞍型保持具３,３'か ら解放されるから、架台枠６の着脱は至って簡単である。又、上記は架台枠をハ ンドル杆より前方へ突設した場合の例であるが、上記鞘筒１５を物品取付杆８と 取付金具９,１２との間に取付けたものを用意しておけばハンドル杆２より手前 方向に突設することが可能である。

【０００８】 本考案は上述のように構成されるが、上記架台枠に物品を取付けるには例えば 図４のように架台枠６上にバッグａを載置し、物品取付杆８に、該バッグａ下面 の取付バンド(図示せず)によって取付けたり、又、図５のように取付杆８の片方 にライトｂを取付けると共に他方にはスピードメータｃを取付けたりすることが でき、更に上記以外に各種物品やアクセサリー等を装備させることが可能である 。尚、図中符号１はハンドルポストを示す。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は上述のように架台枠の基端寄り位置を、ハンドル杆上の回動可能な鞍 型保持具を介して片持状に取付けるようにしたので架台枠上に各種物品を取付け 保持させた場合、架台枠はハンドル杆を軸として鞍型保持具の部分から回動し、 最も安定した状態つまり鞘筒がハンドル支持杆に当接して略水平状態に安定保持 される。 又、架台枠は取付金具に設けた横向の切欠掛合凹所と、ハンドル杆上に嵌着し た夫々の鞍型保持具の取付ボルトとを互いに掛合し、該取付ボルトを締付けるこ とで両者の結合を図るようにしているので、その都度取付ボルトを挿脱すること なく緩め或は締めるだけの極く簡単な操作で架台枠の着脱が可能であり、操作性 が頗る良好であると共に、その際に取付ボルトの紛失もなく好都合である。 更に、架台枠を締着する鞍型保持具はハンドル杆上で中心位置を越えない範囲 で左右何れの方向へも移動可能な為に利用者の都合に合わせて自由に位置を選択 し、締結することができ使用勝手が良い。又、上記の他に架台枠の鞘筒の位置が 異なるものを用意しておくだけで簡単にハンドル杆上の鞍型保持具をそのまま使 用して、架台枠の方向をハンドル杆の手前側へ装着することができ一層利用範囲 が拡張されるなど多くの効果を有する実用価値の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案物品取付架台の要部拡大分解斜視図であ
る。

【図２】同上の組付状態の要部斜視図である。

【図３】同上側面図である。

【図４】使用例を示す斜視図である。

【図５】同上他の使用例を示す斜視図である。

【図６】従来例の部分斜視図である。

【符号の説明】

２ ハンドル杆 ３,３' 鞍型保持具 ４,４' 対向辺 ５,５' 取付ボルト ６ 架台枠 ９,１２ 取付金具 １０,１３ 平行二辺 １１,１４ 掛合凹所 １５ 鞘筒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品を取付けるようにした架台枠の基部
   寄り両側に掛合凹所を有する取付金具を一体に定設し、
   該取付金具の掛合凹所をハンドル杆上の２個所に嵌着し
   た鞍型保持具の取付ボルト上に掛合螺着すると共に、前
   記架台枠の基端横行部をハンドル杆中央の支持杆に当接
   することにより片持状に安定保持するようにしたことを
   特徴とする自転車の物品取付架台。