JPH0627396B2 - 輪奈付綿タオル組織と合成繊維メッシュ組織の複合織物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、通気性をよくして、保温効果を保持するこ
とができるよう表面を輪奈付綿タオル組織とし、裏面の
織目の地経糸と緯糸との数本を一組として四隅の織目内
に空間部を形成した合繊メッシュ組織として二重に複合
した綿タオル組織と合成繊維メッシュの複合織物に関す
るものである。

従来の技術 従来タオル織物では、綿糸又は合成繊維等の単独或は混
紡糸を使用して地経糸と緯糸にてタオル地組織を構成
し、該組織内にパイル経糸を織り込んで表面又は表裏面
に輪奈を織成した一重のタオル織物が一般的に行われて
いる。

又上記タオル地組織の裏面に綿のガーゼ織地を取りつけ
たものも提案されている。

又実公昭４−５６９７号は眞織部をタオル織とし、タオ
ルの輪奈を表面布を貫きて現出しないよう内部に介在し
た重ね織布がある。

又実公昭２９−１６２９１号は３本の地経糸と緯糸とを
絡ませてタオル地組織を織成し、裏面にガーゼ織の経糸
をタオル組織の緯糸に引掛けて二重織のタオル織物があ
る。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来のタオル織物では、殆ん
ど綿糸を使用するため抱水性と可燃性および保温性乾燥
等について問題点がある。

そこで、この発明は之等の欠点を除くために、表面を従
来のように綿パイルタオル織物に織成し、裏面をポリエ
チレン塩化ビニール系合成繊維メッシュ織物中に所定間
隔をおいて多数の空間部を有する織物の二重複合織物と
することによって、通気性と耐燃性、保温性、乾燥性等
につき、これが有効に確保することをえて、その用途の
増大を図ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため、この発明を図面について説明
すると、第１図は二重複合織物の組織を示すものであっ
て、(1)(2)は綿糸の地経糸であって、緯糸(3)に絡ませ
てタオル地組織を織成する。(4)は綿糸のパイル経糸で
あって、前記タオル地組織内に３ピックの状態で緯糸
(3)に絡ませて輪奈(5)を表面に形成して、これを表面の
綿糸タオル組織となす。次に裏面の組織としては、ポリ
エチレン塩化ビニール系合成繊維（テビロン糸）を糸条
となし、この糸条を地経糸(6)(7)に緯糸(8)を絡ませ
る。この場合数本の地経糸群と数本の緯糸群とを互に部
分的に地詰めして、第２図に示すように、周囲を地経糸
と緯糸にて囲繞された複数の空間部(10)を形成した合成
繊維メッシュ組織となす。そして、合成繊維メッシュ組
織を織成している糸条の緯糸一本の地経糸(9)を表面の
タオル地組織内の緯糸に適当間隔をおいて引掛けて両組
織間に二重に複合させると共に両組織間内に保温用空間
部(11)を形成するものである。

作用 この発明は上述のような手段にて織成されたものであ
り、表面に綿糸を使用した輪奈を有するタオル織物とし
てソフトな感触と吸水性を与えるよう３ピック又は４ピ
ックに織成し、裏面のポリエチレン塩化ビニール系合成
繊維（テビロン糸）の糸条でメッシュ織とし、織物中に
織目の空間部(10)を形成し、表面のタオル地組織と裏面
の合成繊維より成る合成繊維メッシュ組織間の複数の空
間部(11)とを有し、両組織間においてメッシュ組織の１
本の経糸をタオル地組織の何れかの緯糸(3)に掛止させ
て二重に複合したものである。

実施例 図面について、一実施例を説明すると、(1(2)は地経糸
であって、綿糸を使用し、緯糸(3)に絡ませてタオル地
組織を織成する。(4)は綿糸パイル経糸であって、前記
タオル地組織内に織り込んで輪奈(5)を３ピック又は４
ピックに形成する。(6)(7)は裏面に設けたポリエチレン
塩化ビニール系合成繊維の地経糸であって、緯糸(8)と
共に平織に織成し、該地経糸(6)(7)と緯糸(8)との各群
の四隅を地詰して内部に空間部(10)を縦横に所定間隔毎
に設けて前記パイル地組織の裏面に織成するよう合成繊
維地経糸(9)を織り込んで、該パイル地組織内の緯糸に
引掛ける。(11)は保温用空間部である。

発明の効果 この発明は、上述のように表面の綿糸の生地の効果と相
俟って、裏面の合繊メッシュ組織の空間部に通気性を増
大させると共に、摩擦によって一静電気の発生により体
力の増強をたかめると同時に耐火性、保温性及び疎水素
材のため洗濯の場合に乾燥が早く、特に病人用のタオル
織物として好適であるは勿論、タオル織物の用途として
寝具用タオル、スポーツタオル、衣料用タオル、その他
健康用タオルの拡大を図りうるの実益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明織物の一部切除した断面図、第２図は本
発明合成繊維メッシュ組織の経糸と緯糸との絡み状態の
要部を拡大した組織図である。 １、２……地経糸、３……緯糸 ４……パイル経糸、５……輪奈 ６、７……地経糸、８……緯糸 ９……地経糸、１０……空間部 １１……保温用空間部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】地経糸２本と緯糸とによりタオル地組織を
   織成し、これにパイル経糸を織り込んで表面に輪奈を形
   成したタオル織物において、表面に輪奈を有する綿タオ
   ル組織と、裏面にポリエチレン塩化ビニール系の合成繊
   維の地経糸群と緯糸群との各数本を一組として四隅の織
   目を地詰して該織目の内部に空間部を所定間隔毎に縦横
   に前記パイルタオル組織の裏面に二重に複合織成した輪
   奈付綿タオル組織と合成繊維メッシュ組織の複合織物。
2. 【請求項２】表面綿タオル組織の緯糸に、裏面合成繊維
   メッシュ組織内の一部経糸を掛止するよう絡ませている
   特許請求の範囲第１項記載の輪奈付綿タオル組織と合成
   繊維メッシュ組織の複合織物。