JPH06273606A - 照準付き反射板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】光を反射させて自分の位置を知らせる（または
信号を送るまたは光を集める）場合、任意の方向にある
目標に正確に光を反射させることを目的とする。 【構成】２枚の反射板１，２を直角に組み合わせ、その
両方に対し垂直な面３と反射板１，２との交線周辺に設
けられた透明部４，５を通して見た目標物と光源像を重
ねることによって、光を目標物に反射する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【従来の技術と問題点】本発明は、非常時の救助信号用
の反射鏡に関する。海，山，砂漠等で遭難したとき、自
分の位置を救助隊に知らせるため、太陽の光を鏡によっ
て反射させる方法がある。図８に従来の反射鏡の構成
を、図９に使用法をしめす。反射鏡を目の直前に持ち、
のぞき穴から目標物を確認し、反射光を近くにあるもの
に当てて光路を確認しながら、反射光を目標物に導くも
のである。この方式には、次のような欠点がある。 （１）近距離に光を当てられる物がないとき、光が弱い
ときには光路の確認ができない。 （２）目の直前に反射鏡を持ってくるので、日差しを避
けるための帽子，サングラスが、かえって邪魔になる。 （３）太陽と目標物の位置関係に制限がある。目標物が
光源の反対方向にある場合は、光を反射できない。 （４）目標物に対して正確に光を反射することが難し
い。

【０００２】

【本発明の構成と作用】本発明は、光路の確認をする必
要がなく、目標物に対し正確に光を反射できる手段を提
供するものである。図１に本発明の構成を、図２に原理
図をしめす。反射板１と反射板２は直角に配置されてお
り、反射板１，２の両方に対し垂直な面３を定義する。
面３と反射板１との交線の周辺に透明部４を持ち、面３
と反射板２との交線の周辺に透明部５を持つ。面３上に
光源を合わせて、透明部４と透明部５を通して見た目標
物と反射板２に反射した光源像を重ね合わせると、図２
にしめすように光源より平行な光が与えられている場
合、光は反射板の法線に対して入射角と反射角が等しく
なるように反射されるので、反射板２に対して入射角ａ
で入射した光は、反射板２の法線Ａに対し反射角ａで反
射し、使用者の目に到達する。反射板１に対して入射し
た光は、反射板１の法線Ｂが法線Ａと直交するため、入
射角は９０−ａとなり、反射板９０−ａで反射され、目
標物に到達する。このとき使用者の目に到達した光と、
目標物に到達した光は、（９０−ａ）＋（９０−ａ）＋
ａ＋ａ＝１８０度の角度を持っているため、使用者の目
と反射板２に写った光源像と目標物は、同一直線上に並
んでいる。すなわち、反射板２に写った光源像と目標物
を、使用者から見て重ね合うように角度を調整すれば、
光源の光は反射板１で反射され正確に目標物に到達する
ことになる。

【０００３】本発明の反射板にも、死角がある。目標物
と光源のなす角が小さいとき、図３にしめすように光源
からの光と反射板２の角度が小さくなり、反射像と目標
物を正確に重ね合わせることが難しくなる。また目標物
と光源のなす角が大きいとき、図４にしめすように光源
からの光と反射板１の角度が小さくなり、反射板１での
反射光を目標物に正確に到達させることが難しくなる。
図では、光源と目標物のなす角が３０度または１５０度
の場合をしめしており、目標物が光源から３０度より近
くにある場合と１５０度より離れている場合には、死角
となり本発明を使用することが困難である。これを三次
元座標上に表記したのが、図５である。斜線部が本発明
の死角であるが、死角の範囲の半分は常に水平線より下
にあり死角半径を３０度としても死角の範囲は狭く光源
が高度３０度以上にあるときは、水平線上のいかなる方
向にも反射光を照射することができる。

【０００４】

【実施例】図６に本発明の実施例をしめす。光源が面３
上にあることは、反射板１上の交線と反射板２上の交線
と光源像が重なったことにより確認できるが、扱いの不
慣れな人には難しいので、照準線から少し離れた所に光
源照準板６を設ける。三角形の板が面３に平行に配置さ
れており、その下の板に三角板の影が映らなくなったと
き（右側にも左側にもはみださなくなったとき）、面３
上に光源がきていることになる。太陽のように光源の光
度が非常に高いとき、光源像が目に長時間入射するのは
危険なので、反射板２の透明部を直径５ｍｍ程の穴７に
する。太陽像が穴７の中に入るように角度を調整し、こ
の穴７から目標物を見るようにすると、上記の原理と同
様に目標物に反射光を導くことができる。太陽の光は、
太陽の視直径分の広がりをもって直進するため、太陽の
視直径に相当する範囲内に目標物を合わせれば、反射光
は必ず目標物に到達している。また角度調整の段階で、
目に入る太陽の光を軽減するため、サングラス８を設け
る。太陽以外の光源を使用することを考慮して、サング
ラス８は着脱可能にしておく。図７は反射板の形状を丸
形にした例である。丸形にすることにより、方位計の照
準と共通化できるため、方位計と組み合わせて携帯でき
る。

【０００５】

【本発明の効果】本発明によれば、以下の特徴を持つ反
射板を簡単な構成で実現できる。 （１）反射光の光路を確認する必要がないため、たとえ
近くに何もない所でも、光源の光が弱くても、目標物に
正確に光を反射することができる。 （２）反射板を顔から離して使えるので、帽子をかぶり
サングラスをしていても、使用できる。 （３）太陽と目標物の位置関係の制限が狭く、目標物が
光源と反対の方向にあっても使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成図である。

【図２】本発明の原理図である。

【図３】本発明の死角の説明図である。

【図４】本発明の死角の説明図である。

【図５】本発明の死角の説明図である。

【図６】本発明の一実施例の構成図である。

【図７】本発明の他の実施例の構成図である。

【図８】従来の方式の構成図である。

【図９】従来の方式の原理図である。

【符号の説明】

１，２．反射板 ３．面 ４，５．透明部 ６．光源照準 ７．穴 ８．サングラス

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】反射板１と反射板２を直角に配置し、反射
   板１，２の両方に対し垂直な面３と反射板１との交線の
   周辺に透明部４を持ち、面３と反射板２との交線の周辺
   に透明部５を持ち、透明部４と透明部５を通して見た目
   標物と、面３上に光源を合わせ反射板２に反射した光源
   像を重ねることによって、光源からの光を反射板１で反
   射させ目標物に照射することを特徴とする照準付き反射
   板。