JPH06273285A - 超電導磁気浮上特性試験装置 - Google Patents

超電導磁気浮上特性試験装置

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JPH06273285A
JPH06273285A JP5027690A JP2769093A JPH06273285A JP H06273285 A JPH06273285 A JP H06273285A JP 5027690 A JP5027690 A JP 5027690A JP 2769093 A JP2769093 A JP 2769093A JP H06273285 A JPH06273285 A JP H06273285A
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magnetic levitation
superconducting
levitation
transient response
characteristic
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JP5027690A
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Toshiro Higuchi
俊郎 樋口
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Kanagawa Academy of Science and Technology
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Kanagawa Academy of Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 迅速で正確な超電導磁気浮上特性が測定可能
な超電導磁気浮上特性試験装置を提供する。 【構成】 略正8面体形状の磁気浮上体30を非接触状
態で浮上させる複数の制御用電磁装置40,50,60
…と、磁気浮上体30の位置と姿勢を検出するキャップ
センサS1 …Sn と、該検出装置からの情報を読み取る
浮上制御装置80と、磁気浮上体30の過渡応答記憶部
82,83と、過渡応答特性を求める過渡応答解析装置
85と、浮上制御装置80に接続されるパワーアンプ8
1と、該パワーアンプ81からの電流により制御用電磁
装置40,50,60…を駆動し、前記磁気浮上体30
の位置と姿勢を制御する制御系と、前記磁気浮上体30
の下端に設けられる永久磁石39と、該永久磁石39に
対応してセットされる超電導材料71とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導材料のマイスナ
ー効果、ピンどめ効果等による磁気浮上特性を測定評価
する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導材料は、永久磁石等と組み合わせ
た形で、制御を必要としない磁気浮上システムを構成で
きることは良く知られている。この磁気浮上特性につい
て、試験が行われているが、殆どのものは、1自由度の
復原力を求めるものである。
【0003】従来の復原力の特性試験法において、支持
特性で最も重要なものとして復原力の特性がある。これ
は、支持の剛性(静的剛性)のことである。支持されて
いる位置から、支持対象物を動かした時に対象物に働く
力である。一般に、磁気浮上系で安定に支持されている
場合は、復原力となる。このような超電導材料の支持剛
性を調べる装置の、代表的な従来例として、F.C.Moon,
M.M.Yanoviak, and R Ware: Hysteretic levitation fo
rces in superconducting ceramics. Appl. Phys. Let
t. 52(18), 2 May 1988, American Institute of Physi
cs を挙げることができる。
【0004】図21はかかる従来の磁気浮上特性の測定
装置の概略構成図である。この図に示すように、かかる
従来例においては、永久磁石1を弾性棒2の先に取り付
け、臨界温度以下に保持された被測定物としての超電導
材料(YBa2 Cu3 x )5を永久磁石1と対向さ
せ、弾性棒2の歪を歪ゲージ3で得て、歪み計4で計測
することにより、永久磁石1に働く力を検出するように
している。
【0005】超電導材料(YBa2 Cu3 x )5と永
久磁石1の間の間隔は変化できるようになっており、超
電導材料5と永久磁石1との距離と復原力(発生する
力)との関係を調べている。この従来例のように、弾性
棒2や、ロードセルのように弾性体の歪を検出すること
による力測定器を用いている。なお、6は容器、7は超
電導材料(YBa2 Cu3 x )を支持するAl、8は
冷媒としての液体チッソである。また、9はX−Yプロ
ッタ、10は光学式位置検出器、Aは移動ステージであ
る。
【0006】更に、特開平4−172280号公報に、
超電導体の電磁力特性測定法及びその装置が開示されて
いるが、上記した従来例と、基本的な構成は同じであ
り、単に一軸の復原力(反発力の場合と吸引力の場合が
ある)を、静的に測定する方法を提案しているものであ
る。これらの場合の一軸は、主浮上方向に関するものが
普通であるが、横方向の復原力を測定することにも、同
様な方法がとられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の超電導材料の磁気浮上の特性試験では、単に復
原力の特性を測定するだけであり、同時に複数の自由度
について測定できるものではない。実際に、超電導材料
を用いて磁気浮上系を構成するとき、単に復原力の特性
を知るだけでは、正確な浮上系を設計することはできな
い。
【0008】特に、通常の電磁石あるいは永久磁石によ
る磁気浮上要素と組み合わせた形で浮上系を構成する場
合には、多自由度の復原力の特性と、ダンピング特性の
両方を把握する必要がある。一方、本発明の発明者は、
既に、非接触形の磁気浮上機構を、特公平2−3554
9号公報、特公平4−35293号公報、特公平4−3
5294号公報、日本ロボット学会誌 Vol.9,N
o.4,P.74〜78(474〜478)「ロボット
と磁気浮上技術」、第9回日本ロボット学会学術講演会
(平成3年11月27日〜29日)、P.403〜40
4、「6軸制御形磁気浮上インテリジェントハンドの小
型軽量化」、日本機械学会第69期通常総会講演会講演
論文集(Vol.C)、1992年4月1日〜3日、
「6軸制御形磁気浮上インテリジェントハンドの応用」
等に提案している。
【0009】本発明は、このような状況に鑑みて、非接
触形磁気浮上システムを構成することにより、超電導材
料を用いて磁気浮上系を構成する時、単に復原力の特性
を測定するだけではなく、同時に複数の自由度について
測定できる、例えば、最大6自由度の復原力を一回のセ
ットで測定できる、迅速で正確な超電導磁気浮上特性が
測定可能な超電導磁気浮上特性試験装置を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、超電導体の浮上特性を測定する超電導磁
気浮上特性試験装置において、磁気浮上体を非接触状態
で浮上させる複数の制御用電磁装置と、前記磁気浮上体
の位置と姿勢を検出する検出装置と、該検出装置からの
情報を読み取る浮上制御装置と、該浮上制御装置に接続
される前記磁気浮上体の過渡応答記憶部と、該過渡応答
記憶部の過渡応答データに基づいて過渡応答特性を求め
る過渡応答解析装置と、前記浮上制御装置に接続される
パワーアンプと、該パワーアンプからの電流により前記
制御用電磁装置を駆動し、前記磁気浮上体の位置と姿勢
を制御する制御系と、前記磁気浮上体の下端に設けられ
る応答用電磁装置と、該応答用電磁装置に対応してセッ
トされる超電導体とを設けるようにしたものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、上記したように、非接触形磁
気浮上機構で支持した磁気浮上体に、永久磁石を固定
し、該永久磁石に測定対象物としての超電導体を対応さ
せて、その過渡応答状態を測定する。したがって、超電
導体の静的及び動的な磁気浮上特性を測定することがで
きる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。本発明を構成する非接触形磁気
浮上機構は、制御された電磁力によって浮上対象物とし
ての磁気浮上体を安定に非接触状態で支持する機構であ
る。電磁力の発生機構としては、電磁石の吸引力、磁界
と電流の間に発生するローレンツ力などが利用できる。
【0013】安定保持を行うためには、まず、ギャップ
センサ等で、磁気浮上体の位置と姿勢を検出し、目標位
置との偏差を小さくするようにフィードバック系を構成
する。さらに、単に位置の情報のフィードバックを行う
だけでなく、位相進み補償、あるいは磁気浮上体の速度
を検出し(位置の検出信号を微分しても良い)、これを
フィードバックする速度補償を加える必要がある。これ
は、自動制御の基本的な事項であり、自明のことであ
る。
【0014】次に、1自由度で磁気浮上機構と静的剛性
(復原力の特性)とダンピングを検出する方法の原理
を、図11を参照しながら説明する。何らかの方法で、
浮上対象物としての磁気浮上体11が、X方向の1自由
度の運動のみが許されるように案内されているものとす
る。磁気浮上体11の上下を、電磁石12,14で引き
合う場合〔あるいはローレンツ力(ボイスコイルモータ
がその代表例)を利用する場合も同様〕、電磁石12,
14のコイル13,15に流れる電流Iによって、X方
向の力F1 ,F2 を制御することができる。ここで、1
7はキャップセンサであり、電磁石12,14と吸引対
象物としての磁気浮上体11とのキャップgを計測す
る。また、16は磁気吸引浮上コントローラである。
【0015】電磁石の吸引力は、Fm=Fm(I,g)
≒kI2 /g2 で近似できる。ここで、電磁石で引き合
うようにしたり、重力との釣合いを取るように、何らか
のバイアス力を与えることにより、支持の平衡状態の近
傍において、微小変化に対する線形化を行い、吸引力の
変化(磁気浮上体への作用力)ΔFmが電流の変化ΔI
に比例するようにできる。また、FmとIの関係式か
ら、作用力を得るために必要な電流Iをルート演算のア
ナログ演算素子を用いたり、マイクロプロセッサ等のデ
ィジタル演算素子によって求めることにより、バイアス
電流を必要としない制御法も利用できる。
【0016】ローレンツ力(F=B×I、電磁力=磁束
密度×電流)の場合は、コイルに流れる電流に比例する
作用力を直接物体に与えることができる。何れにしろ、
釣合位置の近傍において、磁気浮上体に作用させる力F
をコイルに流す電流I、あるいはΔIによって線形に制
御することができる。磁気浮上体11を、ある目標の位
置X0に保持するためには、磁気浮上体11の変位Xを
ギャップセンサ17などで検出し、目標位置からのずれ
X(偏差X=X0−X)を零にするように、Fあるいは
ΔFを与える。通常、
【0017】
【数1】
【0018】となるように与える。磁気浮上体11の質
量をmとすると、こうして構成した能動形磁気浮上系の
運動方程式は、
【0019】
【数2】
【0020】となる。この式から分かるように、磁気浮
上体11の位置検出信号と目標位置との差を減じるよう
にフィードバック系を構成することにより、また、K
f、Dfを適正に設定することにより、磁気浮上体11
を安定に支持することができる。ここで明らかなよう
に、Kfは静的な復原力の特性を定め、Dfはダンピン
グ特性を定めることができる。
【0021】なお、電磁石を用いて支持する場合には、
線形化のため等に、バイアス電流を流す時に、これによ
って、負のバネ特性を有する不平衡力を生じる。この負
のバネ定数をKbとすると、実際に作用する力Fは、
【0022】
【数3】
【0023】となる。次に、本発明の基本となる、超電
導材料の磁気浮上特性の検出方法について、説明する。
超電導材料と永久磁石とで構成される磁気浮上特性を把
握するには、これを、あたかも能動的に浮上しているシ
ステムとみなし、等価システムのKeとDeとを求める
ことに相当する。
【0024】このKeとDeとを求める方法としては、
代表的なものとして、次の2通りがある。
【0025】
【数4】
【0026】で記述される系に外乱を与えた時、その過
渡応答の減衰振動の、振動周波数と減衰率とK,Dとに
は、一義的に定まる周知の関係がある。そこで、第1の
方法は、磁気浮上体に外乱を与えて過渡応答を調べ、超
電導体を付加しない場合のKとDのそれぞれの値K0と
D0と、超電導浮上システムを付加した場合のKa,D
aの差をとれば良い。
【0027】つまり、Ke,DeとK0,D0,Ka,
Daの間には、線形制御系の重ね合せの理論から、Ka
=K0+Ke,Da=D0+Deの関係が成り立ち、こ
れからKe,Deを求めることができる。もう1つの方
法は、フィードバックゲインを可変にしておき、超電導
体を付加した場合の過渡特性を、付加しない場合の過渡
特性と一致するように、能動形磁気浮上系のフィードバ
ックゲインを調整し、フィードバックゲインの差から、
Ke,Deを求める方法である。
【0028】ここで、過渡特性を調べるための外乱の与
え方の例を挙げる。図12に示すように、位置の目標値
をx(1)にしておき、時間0で急に目標値をx(2)
と変化させる。あるいは、外部から何らかのショック
(打撃)を磁気浮上体に与える。すると、図12に示す
ように、過渡応答が観察される。この周波数と減衰特性
と磁気浮上体の質量からKとDを求める作業を自動的に
行うことができる。
【0029】このように構成することにより、1自由度
の特性を調べるだけでなく、多自由度の特性を調べるこ
とができる。そこで、剛体を非接触浮上させる磁気浮上
系を構成する場合には、並進運動の3自由度と回転運動
の3自由度の併せて6自由度を非接触支持する必要があ
る。このとき、1個の磁気浮上要素は、浮上対象物の運
動の1自由度に対してのみに働くのではなく、他の運動
の自由度に対しても影響を与え、その方向の支持の安定
性を強化したり、逆に、不安定性を同時に与えることに
なる。
【0030】例えば、図13に示すように、円形状の溝
にコイル22が巻回される円環状磁性体を具備する円環
状電磁石21が固定部20に固定され、この円環状電磁
石21の中心部にはギャップセンサ23が配置され、こ
の円環状電磁石21に対向するように磁気浮上体24が
配置される磁気浮上要素の場合、Z方向だけではなく、
X方向及びY方向にも復原力が形成されることが知られ
ている。
【0031】このように、磁気浮上のために用いられる
磁気浮上要素は、単純に特定の1自由度だけに作用する
ものではない。超電導体と永久磁石による浮上について
も同様である。一般に、剛体を磁気浮上させる時は、永
久磁石の反発、吸引力、電磁石の制御された吸引力を組
み合わせた形で、自由度の浮上系を構成する。
【0032】一般的な式で表すと、磁気浮上体の重心の
位置と、重心回りの回転を、ベクトルx(x,y,z,
θ1 ,θ2 ,θ3 )で表すと、磁気浮上体についての運
動方程式は、次のように表せる。
【0033】
【数5】
【0034】磁気浮上体の浮上特性をトータルに把握す
るためには、6×6のマトリックスであるM,K,Dの
すべての要素を知る必要がある。実際に、浮上系の特性
を完全な形で把握し、浮上系の設計を行うためには、磁
気浮上系を構成するそれぞれの支持要素について、慣性
マトリックスMi,復元マトリックスKiのすべての要
素、及びダンピングマトリックスDiのすべての要素を
知ることが肝要である。
【0035】そうすることにより、ある磁気浮上体を、
1からnの磁気浮上要素で浮上系を構成する時、全体の
浮上特性は、それぞれの磁気浮上要素について、座標系
を統一して表したマトリックスの総和となる。式のM,
K,Dは、 M=M1+M2+M3+…Mi+Mn K=K1+K2+K3+…Ki+Kn D=D1+D2+D3+…Di+Dn 上記したことから分かるように、超電導体の浮上を含
む、浮上系の構成要素の浮上特性は、6自由度について
把握することが肝要であることが理解できよう。
【0036】しかるに、従来の超電導磁気浮上特性試験
方法は、単に1自由度の復原力の特性を測定することが
できるのみであった。つまり、6×6の復原力マトリッ
クスKである
【0037】
【数6】
【0038】の内、ただ1つの要素、k11、あるいは試
料の取り付け位置を変えてk22だけを求めているにすぎ
ない。これに対して、本発明による超電導磁気浮上特性
試験装置は、本来6自由度の完全浮上をさせた状態での
浮上性能の特性の差から、付加した浮上要素の6自由度
についての復原マトリックスK、さらにはダンピングマ
トリックスDのすべての要素を、超電導体と永久磁石の
取り付け位置と姿勢を変更しなくても、一括して把握で
きる特徴がある。
【0039】以下、本発明の実施例について図を参照し
ながら説明する。本発明の第1実施例を示す超電導磁気
浮上特性試験装置を図1乃至図10を用いて説明する。
この図に示すように、この超電導磁気浮上特性試験装置
では、4角錐が上下に結合された略正8面体形状の磁気
浮上体(以下、単に磁気浮上体)30を浮上させるため
に、n個の電磁装置が配置される。
【0040】まず、第1の電磁装置(ボイスコイル形電
磁装置)40が磁気浮上体30の頭部に配置される。こ
の第1の電磁装置40は、図2乃至図6に示す構成を有
している。すなわち、中央に円柱42が形成された円筒
体43からなる固定磁極41を固定部25に設け、図3
に示すような磁気回路によって、放射状の一様な磁界を
得る。その磁界中に、磁気浮上体30の頭部に固定され
る筒状に巻いた空芯コイル44を、図5に示すように、
装着すると、そのコイル44を流れる電流i1に比例す
る電磁力Fを発生させることができる。ここで、一様な
磁界の磁束密度B,コイルの巻数n,電流iとすると、 F=k・n・B・i ここで、kはコイルの寸法によって決まる定数となり、
図5に示すように、空芯コイル44に直流電流が流れる
と、フレミング左手の法則により、電磁力F′が発生す
る。したがって、磁気浮上体30を下方に移動させる力
として作用する。また、直流電流の向きを逆にすると、
電磁力は、逆向きになり、磁気浮上体30を上方に移動
させることができる。
【0041】次に、磁気浮上体30の略正8面体の錐面
31には第2の電磁装置(電磁石)50が設けられる。
この第2の電磁装置50は、図1に示す構成を有してい
る。すなわち、凹形状の磁性体51にコイル52を巻回
して、磁気浮上体30の前記錐面31に対向させる。そ
こで、コイル52に電流i2 を流すことにより、磁気浮
上体30の略8面体の錐面31を電磁力により、吸着し
たり、反発させることができる。
【0042】次に、磁気浮上体30の側部には、第3の
電磁装置60が配置される。この第3の電磁装置(リニ
ア直流アクチュエータ形電磁装置)60は、図7乃至図
10に示す構成を有している。すなわち、図7に示すよ
うに、互いに向かい合った一対の固定磁極61と62を
所定距離隔てて固定部(図示なし)に配置し、その一様
な磁界中に、図8に示すような、矩形状のコイル63を
配設する。ここで、矩形状のコイル63は、図1におけ
る磁気浮上体30の側部に固定される。
【0043】そこで、例えば、その矩形状のコイル63
に、図9に示すような直流電流i3を流すと、フレミン
グ左手の法則により、電磁力Fが矢印の方向へ発生す
る。したがって、磁気浮上体30を右方向へ移動させる
力として作用する。また、これと逆の方向に直流電流を
流すと、電磁力Fと逆の方向に電磁力を発生させ、磁気
浮上体30を左方向へ移動させることができる。
【0044】なお、上記電磁装置は、3個のみが示され
ているが、第2の電磁装置50は各錐面31〜38にそ
れぞれ設けるようにしてもよいし、前記錐面の対向面、
例えば、31と33、35と37のみに設けるようにし
てもよい。また、第3の電磁装置60も磁気浮上体30
の側部に適宜増設することができる。
【0045】更に、磁気浮上体30とのギャップを検出
するために、n個の電磁装置に対応してn個のギャップ
センサS1 …Sn が配置される。また、磁気浮上体30
の下部には永久磁石39が固定される。この永久磁石3
9に対向するように冷却用の液体ガス(N2 又はHe)
槽70内に試料としての超電導材料71がセットされ
る。
【0046】一方、制御系としては、浮上制御装置80
には上記ギャップセンサS1 …Snからの出力信号が読
み込まれるとともに、該浮上制御装置80からの出力信
号により、上記n個の電磁装置40,50,60…nに
電力を供給するパワーアンプ81が制御される。また、
浮上制御装置80には第1の過渡応答記憶部82、第2
の過渡応答記憶部83、力・トルク演算部84、過渡応
答解析装置85等が接続される。
【0047】このように、電磁石の吸引力、ボイスコイ
ル形電磁装置のようなローレンツ力等により、非接触状
態で、磁気浮上体に作用し、この磁気浮上体を制御でき
る電磁装置と、磁気浮上体の位置と姿勢を検出するため
の制御系、及び付加した新たな超電導材料による浮上特
性を検出するための、第1の過渡応答記憶部、第2の過
渡応答記憶部、力・トルク演算部、過渡応答解析装置を
有する。
【0048】まず、超電導材料71がセットされていな
い状態での磁気浮上体30の位置と姿勢を、ギャップセ
ンサS1 …Sn からの信号により検出し、力・トルク演
算部84にて演算して、その演算値に基づいて調整のた
めの電流i1 〜in を流して、磁気浮上体30を基準位
置に設定する。そこで、所定の外乱を加えて、その時の
過渡応答状態をギャップセンサS1 …Sn により検出
し、第1の過渡応答記憶部82に記憶する。
【0049】次に、超電導材料71がセットされた場合
の磁気浮上体30の位置と姿勢をギャップセンサS1
n により検出し、第2の過渡応答記憶部83に記憶す
る。そこで、第1の過渡応答記憶部82と第2の過渡応
答記憶部83からのデータに基づいて、過渡応答解析装
置85において、復原特性及びダンピング特性を解析
し、表示することができる。
【0050】次いで、本発明の第2実施例の超電導磁気
浮上特性試験装置について図14を参照しながら説明す
る。ここでは、5軸制御形磁気浮上機構について説明す
る。これは、軸の回転の自由度については、能動的な制
御はできないが、例えば、軸対象の超電導体の浮上系
(具体的には、円柱形の超電導体と永久磁石を同軸上に
位置させた場合)での、特性を調べることに目的を限定
すれば、6自由度のすべてを知る必要もない場合に適し
ている。
【0051】図14において、101は冷却用の液体ガ
ス(N2 又はHe)槽であり、この冷却用の液体ガス槽
101内に円柱形の超電導体102がセットされ、これ
に対向して、円柱状の磁気浮上体(以下、単に磁気浮上
体という)140の下端に永久磁石110が設けられ
る。120は5軸制御形磁気浮上機構を内蔵する外枠、
121は磁気浮上体140のZ軸方向の位置を検出する
第1のギャップセンサ、122乃至125は磁気浮上体
140の上側に対向する同一平面の固定側に設けられる
二対の第2乃至第5のギャップセンサ、126乃至12
9は磁気浮上体140の下側に対向する同一平面の固定
側に設けられる二対の第6乃至第9のギャップセンサ、
131は磁気浮上体140のZ軸方向の位置を制御する
電磁石、132乃至139は磁気浮上体140の半径方
向の位置と回転軸の傾きとを制御する8個(4対)の電
磁石、150は5軸制御形磁気浮上機構の制御装置、1
51はCPU(中央処理装置)、152は過渡応答解析
装置、153は入出力インターフェース、154はディ
スプレイ付入出力装置、155は電源、156は電源1
55に接続され、入出力インターフェース153に接続
されるパワー制御部であり、電磁石131乃至139に
接続される。
【0052】このように、この5軸制御形磁気浮上機構
は、ギャップセンサ121乃至129からの出力信号S
1 〜S9 により、磁気浮上体140の位置と姿勢を検知
し、磁気浮上体140の中心軸の回転運動を除く5自由
度を全て能動的に制御することができる。この5軸制御
形磁気浮上機構の下端に永久磁石110が固定され、超
電導体102の浮上特性、特に、復原力及びダンピング
の特性を測定することができる。
【0053】すなわち、まず、超電導体102がセット
されていない状態での磁気浮上体140の位置と姿勢を
ギャップセンサ121乃至129により検出し、力・ト
ルク演算部159にて演算して、その演算値に基づいて
調整のための電流i1 〜i9を流して、磁気浮上体14
0を基準位置に設定する。そこで、所定の外乱を加え
て、その時の過渡応答状態をギャップセンサS1 …S9
により検出し、第1の過渡応答記憶部157に記憶す
る。
【0054】次に、超電導体102がセットされた場合
の磁気浮上体140の位置と姿勢をギャップセンサ12
1乃至129により検出し、第2の過渡応答記憶部15
8に記憶する。そこで、第1の過渡応答記憶部157
と、第2の過渡応答記憶部158からのデータを、過渡
応答解析装置152において比較・分析し、超電導体1
02の浮上特性を測定し、ディスプレイ付入出力装置1
54に表示する。
【0055】次に、本発明の第3実施例の超電導磁気浮
上特性試験装置について図15乃至図18を用いて説明
する。この超電導磁気浮上特性試験装置は、上部の電磁
石の電磁力で支持されるZ軸方向浮上要素210と、ロ
ーレンツ力で支持するX,Y,θX ,θY ,θZ の5軸
方向浮上要素220からなる6軸制御形磁気浮上機構2
00を用いている。
【0056】図15及び図16において、上部固定板2
01と中間固定板203間には固定ロッド202によっ
て、Z軸方向浮上要素210が配置されている。このZ
軸方向浮上要素210は、上部電磁石211と下部電磁
石212間に配置される磁性体の円板213からなる。
すなわち、上部電磁石211には円形の溝が形成され、
その溝にコイル211bが巻回される円環状磁極211
aを有している。また、下部電磁石212には、円形の
溝が形成され、その溝にコイル212bが巻回される円
環状磁極212aを有しており、所定空間を隔てて互い
に対向して配置され、その空間に磁性体からなる円板2
13が配置されている。
【0057】また、軸状の磁気浮上体(以下、単に磁気
浮上体という)240がその円板213に固定されると
ともに、軸方向に延び、その磁気浮上体240の上部を
センサターゲット241とするZ軸方向のギャップを検
出する第1のギャップセンサ231が上部固定板201
に固定されている。その下方には、前記した5軸方向浮
上要素220が配置される。すなわち、中間固定板20
3の下部には永久磁石の支持板204が設けられ、この
支持板204には第1の永久磁石群221、中間に第2
の永久磁石群222、下方に第3の永久磁石群223が
設けられている。すなわち、支持板204の四隅には永
久磁石221a〜221dが固定されている。その下方
に所定間隔を置いて永久磁石221a〜221dに対向
するように、永久磁石222a〜222dが、更に、下
方にはその永久磁石222a〜222dに対向するよう
に、永久磁石223a〜223dが永久磁石の支持板2
07上に配置される。
【0058】これらの永久磁石221a〜221dと永
久磁石222a〜222dの間に一部が位置するよう
に、二対の可動コイル225,226が設けられる。す
なわち、一対の上部の可動コイル225は、水平方向に
所定幅を有するU字状部225−1と上方に所定幅を有
する橋絡部225−2を有する第1の可動コイル225
aと、水平方向に所定幅を有するU字状部225−3と
上方に所定幅を有する橋絡部225−4を有する第2の
可動コイル225bとからなり、橋絡部225−2と橋
絡部225−4を添設し、その中心部、つまり軸芯部
は、Z軸方向に延びる磁気浮上体240に固定する。そ
して、橋絡部225−4をセンサターゲット242とし
て、X軸及びθY のギャップを検出する第2のギャップ
センサ232が固定板205に固定される。
【0059】また、上記一対の上部の可動コイル225
の下方にはその可動コイル225とは90度回転した状
態で中心を一致させた一対の下部の可動コイル226が
配置される。すなわち、一対の下部の可動コイル226
は、水平方向に所定幅を有するU字状部226−1と下
方に所定幅を有する橋絡部226−2を有する第1の可
動コイル226aと、水平方向に所定幅を有するU字状
部226−3と下方に所定幅を有する橋絡部226−4
を有する第2の可動コイル226bとからなり、橋絡部
226−2と橋絡部226−4を添設し、その中心部、
つまり軸芯部は、Z軸方向に延びる磁気浮上体240に
固定する。そして、橋絡部226−2をセンサターゲッ
ト243として、Y軸及びθX のギャップを検出する第
3のギャップセンサ233が固定板206に固定され
る。
【0060】この下方に更にもう一段の同様の機構が配
置される。すなわち、永久磁石222a〜222dと永
久磁石223a〜223dの間に一部が位置するよう
に、二対の可動コイル227,228が設けられる。す
なわち、一対の上部の可動コイル227は、水平方向に
所定幅を有するU字状部227−1と上方に所定幅を有
する橋絡部227−2を有する第1の可動コイル227
aと、水平方向に所定幅を有するU字状部227−3と
上方に所定幅を有する橋絡部227−4を有する第2の
可動コイル227bとからなり、橋絡部227−2と橋
絡部227−4を添設し、その中心部、つまり軸芯部
は、Z軸方向に延びる磁気浮上体240に固定する。そ
して、橋絡部227−4をセンサターゲット244とし
て、X軸及びθY のギャップを検出する第4のギャップ
センサ234が固定板205に固定される。
【0061】また、上記一対の上部の可動コイル227
の下方にはその可動コイル227とは90度回転した状
態で中心を一致させた一対の下部の可動コイル228が
配置される。すなわち、一対の下部の可動コイル228
は、水平方向に所定幅を有するU字状部228−1と下
方に所定幅を有する橋絡部228−2を有する第1の可
動コイル228aと、水平方向に所定幅を有するU字状
部228−3と下方に所定幅を有する橋絡部228−4
を有する第2の可動コイル228bとからなり、橋絡部
228−2と橋絡部228−4を添設し、その中心部、
つまり軸芯部は、Z軸方向に延びる磁気浮上体240に
固定する。そして、橋絡部228−2をセンサーターゲ
ット245として、Y軸及びθX のギャップを検出する
第5のギャップセンサ235が固定板206に固定され
る。
【0062】磁気浮上体240の下端にはグリッパ24
7を固定し、そのグリッパ247にはセンサーターゲッ
ト246を設け、そのセンサーターゲット246に対向
し、θZ を検出する第6のギャップセンサ236が固定
板208に固定される。このグリッパ247には永久磁
石250を取り付け、この永久磁石250には超電導体
261を対応させ、超電導体261の浮上特性を測定す
る。
【0063】ここで、超電導体261は冷却槽260内
にセットされ、この冷却槽260は可動テーブル270
上に固定して、可動テーブル270をX,Y,Z,θ軸
方向に駆動可能にし、超電導体261の移動を伴う試験
も行うことができるようにすることができる。なお、こ
の可動テーブルの駆動をこの試験の外乱の一態様として
用いることができることは言うまでもない。
【0064】図19はこのように構成される6軸制御形
磁気浮上機構200に接続される制御部のブロック図で
ある。この図に示すように、浮上制御装置301にはパ
ワーアンプ302が接続され、このパワーアンプ302
より、Z軸方向浮上要素210と、5軸方向浮上要素2
20に電流が供給される。また、第1のギャップセンサ
231〜第6のギャップセンサ236からの信号S1
6 は浮上制御装置301に読み込まれ、磁気浮上体2
40の位置がフィードバック制御可能である。
【0065】すなわち、ここでは、6個のセンサ信号S
(S1 ,S2 ,S3 ,S4 ,S5 ,S6 )を処理し、磁
気浮上体240の重心の位置x,y,z及び重心回りの
磁気浮上体240の姿勢θ1 ,θ2 ,θ3 を検出する。
これらと、目標の位置と姿勢の偏差を求め、この偏差が
零になるように、各自由度についての操作力を求める。
この操作力を、実際の6個の電磁装置、つまり、電磁石
と可動コイルの電流の指令値に変換する。
【0066】電磁装置の磁気浮上体に働く力の方向と作
用点が磁気浮上体の重心とその周りに関する操作力のそ
れに一致していない場合の方がむしろ普通である。その
場合には、ギャップセンサの位置と感度によって決定で
きるセンサ信号変換マトリックス(S)を用いて、
(S)をギャップセンサ信号Sに掛けることにより、x
(x,y,z,θ1 ,θ2 ,θ3 )を得ることができ
る。
【0067】x=(S)・S 先に述べたK,Dの計測に必要なxを、実際のギャップ
センサ信号から得るための変換にもこの式を利用する。
一方、磁気浮上体に作用させる力、トルクに関しても、
(x,y,z,θ1 ,θ2 ,θ3 )のそれぞれの基本成
分のベクトルの方向で表した作用力(重心に関する)の
ベクトルf(fx,fy,fz,τ1 ,τ2 ,τ3 )と
電磁石、可動コイルに作用する力ベクトルの方向は、む
しろ一致しないことのほうが普通多い。これに関して
は、力変換マトリックス(P)によって、実際の各作用
要素へ電磁力変換し、制御系では、各電磁力作用要素の
電流指令値ベクトルI(i1 ,i2,i3 ,i4 ,…i
n-1 ,in )が決まる。電磁力の作用要素である電磁装
置は、最低でも6個必要であり、電磁石の吸引力を利用
し、1自由度を向かい合う1対(2個)の要素で制御す
る場合には、7個以上となる。
【0068】そこで、永久磁石250に超電導体261
が対応していない場合の磁気浮上体240の位置と姿勢
をギャップセンサS1 …S6 からの信号により検出し、
力・トルク演算部307にて演算して、その演算値に基
づいて調整のための電流i1〜i6 を流して、磁気浮上
体240を基準位置・姿勢に設定する。その時の基準デ
ータを基準データ記憶部303に記憶する。
【0069】そこで、所定の外乱を加えて、その時の過
渡応答状態をギャップセンサS1 …S6 により検出し、
第1の過渡応答記憶部304に記憶する。次に、超電導
体261がセットされた場合の磁気浮上体240の位置
と姿勢をギャップセンサS1 …S6 により検出し、第2
の過渡応答記憶部305に記憶する。
【0070】そこで、第1の過渡応答記憶部304と第
2の過渡応答記憶部305からのデータに基づいて、過
渡応答解析装置306において、復原特性及びダンピン
グ特性を解析することができる。更に、超電導体モード
切換部308(例えば、超電導体の超電導状態、超電導
体の非超電導状態、或いは超電導体の走行状態、停止状
態の切り換えを行うスイッチ)を設け、超電導体を種々
の状態に変化させ、その状態に応じて測定を行うように
することができる。
【0071】図20は上記の6軸制御形磁気浮上機構に
よる過渡応答を測定した例を示し、図20(a)は超電
導体がセットされていない時の過渡応答を示す波形図、
図20(b)は超電導体がセットされた時の過渡応答を
示す波形図である。これらの図から明らかなように、超
電導体と永久磁石による浮上特性が付加されるために、
復原剛性の増加による振動周期の減少、ダンピングの増
加による減衰の増加が顕著に把握される。
【0072】なお、上記超電導体261の状態は、種々
に変化させることができ、その変化に伴う種々の試験を
実施することができる。例えば、超電導コイルの超電導
状態から非超電導状態への過渡状態や、超電導コイルが
移動する状態での過渡特性の試験等を実施することがで
きる。更に、上記磁気浮上体の下端に取り付けられ、超
電導体と対応する永久磁石に代えて、電磁石を設けるよ
うにしてもよい。
【0073】なお、超電導材料で、回転体を支持すると
き、回転運動に対して回転を妨げる方向にトルク(ドラ
ック力)が発生する場合がある。これを、見積もること
は、実際に磁気軸受で支持された回転体を駆動するモー
タの負荷となるために重要である。このために、超電導
体を回転させる機構を下部に取り付けることによって、
超電導体を所定の回転速度で回転させることにより、回
転速度と、ドラック力の関係を調べることができる。超
電導体は、液体窒素を入れた皿ごと回転させるようにし
ている。
【0074】更に、本発明は、通常の磁気浮上要素の特
性、あるいは静電気を利用した浮上要素、静圧軸受要
素、動圧軸受要素等、非接触軸受及び支持機構の浮上・
支持特性の測定に利用することも可能である。また、本
発明は、超電導材料による浮上特性だけでなく、浮上特
性の未知の浮上要素の特性を測定するのに利用できる。
【0075】更に、本来、不安定な支持要素では、どの
程度安定範囲から離れているかを知ることができる。つ
まり、どの程度の復原特性及びダンピングを付加してや
れば安定に支持できるかを知ることができる。なお、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の
趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明
の範囲から排除するものではない。
【0076】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、非接触形磁気浮上システムを構成することによ
り、超電導体を用いて磁気浮上系を構成する時、単に復
原力の特性を測定するだけではなく、同時に複数の自由
度について測定できる、例えば、最大6自由度の復原力
を一回のセットで測定でき、迅速で正確な超電導磁気浮
上特性を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置の構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のリニア直流アクチュエータ形電磁装置の断面
図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のボイスコイル形電磁装置の固定磁極の断面図
である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のボイスコイル形電磁装置の固定磁極へ筒状に
巻回された空芯コイルを組み合わせた状態の断面図であ
る。
【図6】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のボイスコイル形電磁装置の固定磁極へ筒状に
巻回された空芯コイルの断面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のリニア直流アクチュエータ形電磁装置の固定
磁極の斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のリニア直流アクチュエータ形電磁装置のコイ
ルの斜視図である。
【図9】本発明の第1実施例を示す超電導磁気浮上特性
試験装置のリニア直流アクチュエータ形電磁装置の断面
図である。
【図10】図9のB−B線矢視図である。
【図11】本発明の原理を示す磁気浮上機構の説明図で
ある。
【図12】本発明の原理を示す磁気浮上機構に外乱を加
えた場合の波形図である。
【図13】本発明の原理を示す磁気浮上機構としての円
環状電磁石の断面図である。
【図14】本発明の第2実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置の構成図である。
【図15】本発明の第3実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置の一部破断斜視図である。
【図16】本発明の第3実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置の斜視図である。
【図17】本発明の第3実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置の5軸制御機構の分解斜視図である。
【図18】本発明の第3実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置の5軸制御機構の平面断面図である。
【図19】本発明の第3実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置の制御部のブロック図である。
【図20】本発明の第3実施例を示す超電導磁気浮上特
性試験装置による過渡応答の測定例を示す図である。
【図21】従来の超電導磁気浮上特性試験装置の構成図
である。
【符号の説明】
25 固定部 30 略正8面体形状の磁気浮上体 31〜38 略正8面体の錐面 39,110,221a〜221d,222a〜222
d,223a〜223d,250 永久磁石 40 第1の電磁装置(ボイスコイル形電磁装置) 41,61,62 固定磁極 42 円柱 43 円筒体 44 空芯コイル 50 第2の電磁装置(電磁石) 51 凹形状の磁性体 52,211b,212b コイル 60 第3の電磁装置(リニア直流アクチュエータ形
電磁装置) 63 矩形状のコイル S1 …Sn ギャップセンサ 70,101 冷却用の液体ガス(N2 又はHe)槽 71 超電導材料 80,301 浮上制御装置 81,302 パワーアンプ 82,157,304 第1の過渡応答記憶部 83,158,305 第2の過渡応答記憶部 84,159,307 力・トルク演算部 85,306 過渡応答解析装置 102,261 超電導体 120 外枠 121 第1のギャップセンサ 122〜125 第2〜第5のギャップセンサ 126〜129 第6〜第9のギャップセンサ 131 Z軸方向の位置を制御する電磁石 132〜139 8個(4対)の電磁石 140 円柱状の磁気浮上体 150 制御装置 151 CPU(中央処理装置) 152 過渡応答記録解析装置 153 入出力インターフェース 154 ディスプレイ付入出力装置 155 電源 156 パワー制御部 200 6軸制御形磁気浮上機構 201 上部固定板 202 固定ロッド 203 中間固定板 204,207 永久磁石の支持板 205,206,208 固定板 210 Z軸方向浮上要素 211 上部電磁石 211a,212a 円環状磁極 212 下部電磁石 213 円板 220 5軸方向浮上要素 221 第1の永久磁石群 222 第2の永久磁石群 223 第3の永久磁石群 225,226,227,228 可動コイル 225−1,225−3,226−1,226−3,2
27−1,227−3,228−1,228−3 U
字状部 225−2,225−4,226−2,226−4,2
27−2,227−4,228−2,228−4 橋
絡部 225a,226a,227a,228a 第1の可
動コイル 225b,226b,227b,228b 第2の可
動コイル 231 第1のギャップセンサ 232 第2のギャップセンサ 233 第3のギャップセンサ 234 第4のギャップセンサ 235 第5のギャップセンサ 236 第6のギャップセンサ 240 軸状の磁気浮上体 241,242,243,244,245,246
センサターゲット 247 グリッパ 260 冷却槽 270 可動テーブル 303 基準データ記憶部 308 超電導体のモードの切換部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導体の浮上特性を測定する超電導磁
    気浮上特性試験装置において、(a)磁気浮上体を非接
    触状態で浮上させる複数の制御用電磁装置と、(b)前
    記磁気浮上体の位置と姿勢を検出する検出装置と、
    (c)該検出装置からの情報を読み取る浮上制御装置
    と、(d)該浮上制御装置に接続される前記磁気浮上体
    の過渡応答記憶部と、(e)該過渡応答記憶部の過渡応
    答データに基づいて過渡応答特性を求める過渡応答解析
    装置と、(f)前記浮上制御装置に接続されるパワーア
    ンプと、(g)該パワーアンプからの電流により前記制
    御用電磁装置を駆動し、前記磁気浮上体の位置と姿勢を
    制御する制御系と、(h)前記磁気浮上体の下端に設け
    られる応答用電磁装置と、(i)該応答用電磁装置に対
    応してセットされる超電導体とを具備することを特徴と
    する超電導磁気浮上特性試験装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気浮上体は6軸制御形磁気浮上機
    構を具備する請求項1記載の超電導磁気浮上特性試験装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御用電磁装置は略正8面体形状の
    磁気浮上体の上部にボイスコイル形電磁装置を、側部に
    リニア直流アクチュエータ形電磁装置を、その他の部分
    に電磁石を配置してなる請求項1記載の超電導磁気浮上
    特性試験装置。
  4. 【請求項4】 前記制御用電磁装置は円柱状の磁気浮上
    体の上部及び側部に電磁石を配置してなる請求項1記載
    の超電導磁気浮上特性試験装置。
  5. 【請求項5】 前記制御用電磁装置は軸状の磁気浮上体
    の上部に電磁石を、下方に固定永久磁石と可動コイルか
    らなる電磁装置を配置してなる請求項1記載の超電導磁
    気浮上特性試験装置。
  6. 【請求項6】 前記超電導体は超電導材料である請求項
    1記載の超電導磁気浮上特性試験装置。
  7. 【請求項7】 前記超電導体は超電導電コイルからなる
    請求項1記載の超電導磁気浮上特性試験装置。
  8. 【請求項8】 前記応答用電磁装置は永久磁石である請
    求項1記載の超電導磁気浮上特性試験装置。
  9. 【請求項9】 前記超電導体をテーブルに載置し、該テ
    ーブルを移動可能にしてなる請求項1記載の超電導磁気
    浮上特性試験装置。
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