JPH06273023A - 貯雪設備 - Google Patents

貯雪設備

Info

Publication number
JPH06273023A
JPH06273023A JP5090841A JP9084193A JPH06273023A JP H06273023 A JPH06273023 A JP H06273023A JP 5090841 A JP5090841 A JP 5090841A JP 9084193 A JP9084193 A JP 9084193A JP H06273023 A JPH06273023 A JP H06273023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ice
snow
storage
slope
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5090841A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Koba
武夫 木葉
Yukio Kurosaki
幸夫 黒崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Construction Co Ltd filed Critical Mitsui Construction Co Ltd
Priority to JP5090841A priority Critical patent/JPH06273023A/ja
Publication of JPH06273023A publication Critical patent/JPH06273023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tents Or Canopies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】人工スキー場における十分なる積雪量の確保。 【構成】ゲレンデ40の各散布区域4n毎に設置される
シート21の内部にエア充填空間22を形成し、該エア
充填空間22にエア50を供給充填することによって貯
氷テント20nを自立させて、シート21の内方側に氷
雪貯め23をそれぞれ形成する。製氷装置10によって
生成した氷雪60を氷雪圧送装置1を介して氷雪供給管
30に供給し、該氷雪60を各取出口3nから氷雪貯め
23に吐出させる形で、氷雪60を貯留する。氷雪60
はシート21に断熱防護されて融けることがない。氷雪
散布が必要な時に、それぞれの氷雪貯め23からゲレン
デ40の各散布区域4nに氷雪60を散布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工スキー場のゲレン
デに適用するに好適な貯雪設備に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の人工スキー場で用いられて
いる降雪設備の一例を示す模式図である。従来、人工ス
キー場において用いられる降雪設備110は、例えば、
図5に示すように、製氷装置10、貯氷庫11、氷雪圧
送装置1’から構成されており、氷雪圧送装置1’は、
氷雪フィーダ3に供給された氷雪60を圧送するための
管路8を有している。即ち、図示しないポンプ等により
水61を製氷装置10に供給して、該製氷装置10に、
これに供給された水61から氷雪60を製造させる。こ
うして、製氷装置10で製造された氷雪60は貯氷庫1
1に貯氷しておく。そして、ゲレンデ40に氷雪を散布
する必要があるときには、貯氷庫11から氷雪60を取
り出し、該氷雪60を氷雪圧送装置1’の氷雪フィーダ
3へ供給する。また氷雪圧送装置1’では、ブロア2を
駆動して外部の空気をエアフィルタ9を介して管路8内
に吸入して圧縮した後、ブロア2の断熱圧縮によって昇
温した該空気を、インタークーラ等の熱交換器5により
吸入以前の温度に戻してエア50を生成し、氷雪フィー
ダ3へ供給する。そして、貯氷庫11から供給された氷
雪60と、熱交換器5で冷却したエア50とを氷雪フィ
ーダ3において混合する。すると、氷雪フィーダ3から
管路8内に供給された氷雪60は、圧送途上における管
路8の内壁等との衝突によって砕かれて小片化しつつ、
氷雪圧送管30を通ってゲレンデ40に供給される。そ
こで、小片化した氷雪60を、ゲレンデ40を構成する
第1〜第n散布区域41、42、4nに対応して設けら
れた開閉自在な第1〜第n取出口31、32、3nから
散布ホース35を介して取り出し、該氷雪60を各散布
区域に散布していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、貯氷庫11に貯蔵され得る氷雪60の量は限定され
ているために、該貯氷庫11に貯蔵された氷雪60の全
てを氷雪圧送装置1’によってゲレンデ40に散布して
も、該ゲレンデ40全体で必要とされる氷雪60の量に
対して不足する場合がある。このため、ゲレンデ40に
散布後、日照によって融ける氷雪量があまり多い場合に
は、降雪設備110による氷雪60の供給量が追い付か
ず、これによって該ゲレンデ40では十分なる積雪量が
得られなくなる。しかし、貯氷庫11を大型化しても、
氷雪60をゲレンデ40に散布する際には、該貯氷庫1
1から氷雪60を取り出して、氷雪フィーダ3からゲレ
ンデ40の第1〜第n散布区域41、42、4nまで氷
雪圧送管30内を圧送しなければならず、該氷雪圧送管
30内を圧送し得る氷雪60の流量には限度があるの
で、単位時間当たりにゲレンデ40に供給される氷雪6
0の量は少ししかない。このため、ゲレンデ40全体に
氷雪60を十分に散布するためには多大な時間が必要と
されるが、日中ゲレンデ40を供用している間に連続し
てこのような氷雪散布作業を行うことは、該ゲレンデ4
0の供用を阻害するので、あまり好ましくない。そこ
で、貯氷庫11以外の場所でも氷雪60を、これが融け
ないようにして、簡単に大量貯留しておくことができれ
ば、非常に都合が良い。そこで、本発明は、上記事情に
鑑み、ゲレンデに氷雪を簡単に大量貯留しておくことが
出来るようにした、貯雪設備を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ゲレン
デ(40)の各所(4n)に設置され得る複数の袋膜体
(21)を有し、前記袋膜体(21)の内部にエア充填
空間(22)、(22’)を、該エア充填空間(2
2)、(22’)にエア(50)を充填することによっ
て、該袋膜体(21)の内方側に氷雪貯留空間(23)
を形成し得る形で形成し、前記氷雪貯留空間(23)に
氷雪(60)を供給吐出自在な氷雪供給手段(10、
1、30)を接続して、構成される。なお、括弧内の番
号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なもの
であり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束され
るものではない。以下の作用の欄についても同様であ
る。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明は、複数の袋膜体
(21)の設置によって、ゲレンデ(40)の各所(4
n)に氷雪貯留空間(23)を、氷雪供給手段(10、
1、30)から供給吐出される氷雪(60)を該氷雪貯
留空間(23)の容量分だけそれぞれ貯留し得る形で、
準備するように作用する。
【0006】
【実施例】図1は本発明による貯雪設備の一実施例が適
用された人工スキー場の一例を示す図、図2は図1に示
す貯雪設備に用いられる貯氷テントの一例を示す斜視
図、図3は図2に示す貯氷テントの横断面図、図4は図
1に示す貯雪設備に用いられる貯氷テントの他の例を示
す横断面図である。
【0007】人工スキー場39には、図1に示すよう
に、ゲレンデ40が、第1散布区域41、第2散布区域
42、第n散布区域4nのように氷雪60を散布すべき
該ゲレンデ40の各所区域毎に分割された形で設けられ
ており、ゲレンデ40の図1右部に示す側部には、貯氷
地45が、該ゲレンデ40の図1矢印A、B方向に示す
斜面上下方向に略沿った形で形成配設されている。人工
スキー場39には、ゲレンデ40に散布する氷雪60を
貯氷するための貯雪設備100が、各散布区域4n毎に
所定量づつの氷雪60を貯氷し得る形で設けられてお
り、貯雪設備100は、氷雪圧送管30、製氷装置1
0、氷雪圧送装置1、貯氷テント20n等によって構成
されている。
【0008】即ち貯氷地45には、その内部空間を介し
て氷雪60が圧送され得る氷雪圧送管30が、貯氷地4
5の伸延方向に沿って図1略上下方向に沿った形で設置
されており、氷雪圧送管30の基端側には氷雪圧送装置
1が、氷雪60を氷雪圧送管30に、エア50の圧力を
介して所定の圧力で供給し得る形で接続されている。氷
雪圧送装置1の基端側には、氷雪60を製造し得る製氷
装置10が、該製氷装置10が製造した氷雪60を該氷
雪圧送装置1に所定量づつ供給自在な形でこれに接続さ
れており、これ等製氷装置10、氷雪圧送装置1、氷雪
圧送管30は、各散布区域4nに氷雪60を供給するた
めの氷雪供給手段を構成している。
【0009】氷雪圧送管30には、図1に示すように、
該氷雪圧送管30に設けられた複数の吐出機構として、
第1取出口31、第2取出口32、第n取出口3nが、
該氷雪圧送管30中を圧送される氷雪60がそれぞれの
取出口3nの開口先端を介して自在に吐出され得る形で
それぞれ設けられており、これら第1取出口31、第2
取出口32、第n取出口3nは、貯氷地45において、
それぞれゲレンデ40の各所である前記第1散布区域4
1、第2散布区域42、第n散布区域4nに対応するよ
うに配置されている。これら第1取出口31、第2取出
口32、第n取出口3nにはそれぞれ、その各々が展開
収納自在な形のエアテントからなる複数の貯氷テント2
0nが、それぞれの散布区域41、42、4nに対応し
た形で設置されており、各貯氷テント20nは、氷雪圧
送管30内を搬送された氷雪60を、該貯氷テント20
nの氷雪貯め23部分に貯留する形で、所定容量づつ貯
氷することができるようになっている。
【0010】各貯氷テント20nは、図2又は図3に示
すように、貯氷地45において、ゲレンデ40の各所で
ある各散布区域4nに設置され得る袋膜体であり、可撓
性樹脂材からなるシート21を有しており、各シート2
1は、その全体形状が略横転半円筒形をなす形で各散布
区域4nに折り畳み自在に展開設置されている。なお、
シート21は、アンカーピン、重錘等による繋着手段2
5によって、各散布区域4nに対応したゲレンデ40上
に繋着された形でここに展開設置されており、シート2
1は、繋着手段25を取外して、さらに該シート21を
自在に折り畳むことも出来るように構成されている。シ
ート21は、図3に示すように該シート21が袋状にな
っている袋状部21aと、該袋状部21a以外の一枚部
21bによって構成されている。
【0011】即ち、シート21には、その図2矢印C、
D方向両端縁部に前記袋状部21a、21aが、ここに
おいて該シート21が二重になって袋状になるよう形成
されており、また、袋状部21aは、図3に示すように
シート21における矢印A、B方向両側端下部及び登頂
部にも、それぞれ図2矢印C、D方向(図3紙面と交差
方向)に伸延する形で形成されている。そして、シート
21の前記一枚部21bは、袋状部21aによって囲ま
れた部分においてそれぞれの袋状部21aを連結するよ
う、ここに張設されている。袋状部21aには、該袋状
部21aよって形成された空間としてエア充填空間22
が、それぞれの袋状部21aの形状に対応した形でシー
ト21の内部に形成されており、シート21に設けられ
た各エア充填空間22は、これらが相互に連通した形に
なっている。また、袋状部21aには、エア充填空間2
2が外部に開口する形の吹込口26が、該吹込口26を
介して該エア充填空間22にエア50を供給排出自在な
形で設けられており、吹込口26には図2に示すよう
に、例えば図示しないバルブ等を介して前記氷雪圧送管
30に接続された吐出ノズルからなるエア供給手段27
が、該エア供給手段27によってエア充填空間22に所
定の圧力のエア50を充填供給自在な形で、着脱自在に
接続されている。なお、図2に示すように散布区域4n
に展開設置された貯氷テント20nには、そのエア充填
空間22にエア50が既に所定の圧力で充填された状態
になっているが、該エア50は、吹込口26を介してエ
ア充填空間22から排出自在な形でここに充填されてい
る。そして、シート21の断面方向内方側には、氷雪6
0を貯留するための空間である前記氷雪貯め23が、該
エア充填空間22にエア50が充填されることによって
略横転半円柱形状をなすように形成された形で、ここに
形成されている。
【0012】従って、貯氷地45では、各散布区域4n
毎に貯氷テント20nの袋膜体であるシート21が図2
に示すようにそれぞれ展開設置された状態において、前
記氷雪圧送管30に複数設けられたそれぞれの取出口3
nが、該シート21の内方側に形成された空間である氷
雪貯め23にそれぞれ開口する形になっており、これに
よって、貯雪設備100において前述したように製氷装
置10、氷雪圧送装置1、氷雪圧送管30が構成してい
る氷雪供給手段は、該氷雪貯め23に氷雪60を供給吐
出自在な形になっている。
【0013】人工スキー場39は、以上のような構成を
有しているので、そのゲレンデ40に氷雪60を散布す
る際は、図1に示す製氷装置10を作動させて氷雪60
を製造し、該製造された氷雪60を氷雪圧送装置1に供
給する。そして、氷雪圧送装置1を駆動して、ここに供
給された氷雪60を、所定の圧力をなし所定の温度をな
すように調整したエア50を介して、氷雪圧送管30に
圧送する。すると、氷雪圧送管30に設けられた複数の
吐出機構である取出口3nのそれぞれから、氷雪60が
吐出されて、これによってゲレンデ40の各散布区域4
nに氷雪60が搬送される。そこで、各取出口3nから
吐出された氷雪60を各散布区域4nに分配散布する。
【0014】そこで、例えば、夜間等においては、貯氷
テント20nを折り畳んでおき、氷雪圧送管30によっ
て各取出口3nに供給された氷雪60を、直接該取出口
3nから散布区域4nに向けて吐出させる形でここに散
布する。なお、貯氷テント20nは、シート21が可撓
性樹脂材によって構成されているところから、その吹込
口26を介してエア充填空間22からエア50を排出す
るだけで、簡単に折り畳むことが出来、ゲレンデ40の
邪魔にならない。さらに、繋着手段25を取り外してし
まえば、小さく折り畳むことが出来るので、該貯氷テン
ト20nを貯氷地45に設置する必要がないときには、
コンパクトに収納保管しておくことが出来る。そして、
ゲレンデ40の条件に対応して、当該取出口3nからの
直接散布を実施しない場合には、各散布区域4nに貯氷
テント20nを展開設置する。
【0015】これには、前記製氷装置10から氷雪圧送
装置1への氷雪60の供給を中断した状態で、該氷雪圧
送装置1からエア50のみを氷雪圧送管30に供給す
る。一方、各貯氷テント20nの吹出口26にはエア供
給手段27をそれぞれ接続装着しておく。この状態で、
適宜バルブ等を駆動操作することによって、氷雪圧送管
30に供給されたエア50を各エア供給手段27に吐出
供給させる。すると、エア供給手段27に供給されたエ
ア50は、吹込口26を介して、シート21の内部に袋
状部21aが形成しているエア充填空間22に充填され
て、これによって、一枚部21bが袋状部21aに囲ま
れた形で張設される。こうしてシート21は、エア50
を介して各散布区域4n上に図2に示すように自立し
て、これによって貯氷テント20nは、その組立てに何
等手間を要することなく、簡単にそれぞれの散布区域4
0nに展開設置される。
【0016】ところで、各貯氷テント20nは、その展
開設置によって、シート21における袋状部21aの内
部に形成された空間であるエア充填空間22にエア50
が所定の圧力で充填された形に保持されると共に、該袋
状部21aに囲まれた部分に一枚部21bが張設された
状態でシート21が自立する。これによって、該シート
21の断面方向内方側には、氷雪貯め23が、図2に示
すように略横転半円柱形状に形成される。即ち貯氷テン
ト20nの設置によって、各散布区域4nに氷雪貯め2
3が、該シート21の内部空間容積に対応した分づつ氷
雪60をここに貯留し得る形で配設準備される。そし
て、こうして形成された氷雪貯め23には先に述べたよ
うに、氷雪圧送管30に設けられた複数の取出口3nの
それぞれが、ここにおいて開口する形でそれぞれの氷雪
貯め23に1ヶづつ配設される。
【0017】そこで、この状態で、図1に示す製氷装置
10を作動させて氷雪60を製造し、製造された時点で
直ちに、該製造された氷雪60を氷雪圧送装置1に供給
する。そして、氷雪圧送装置1を駆動して、ここに供給
された氷雪60を、所定の圧力をなし所定の温度をなす
ように調整したエア50を介して、氷雪圧送管30に圧
送する。すると、氷雪圧送管30に圧送された氷雪60
は、ゲレンデ40の各散布区域4nに対応する形で配置
された各取出口3nから吹き出す形で、該取出口3nが
開口している各氷雪貯め23に吐出される。こうして製
氷装置10によって氷雪60を製造し、氷雪圧送装置
1、氷雪圧送管30を介して各取出口3nに氷雪60を
供給し続けることによって、各貯氷テント20nの氷雪
貯め23に氷雪60を十分貯えておく。この際、氷雪6
0を貯留しておくために、該氷雪60を各散布区域4n
に搬送してからこれを山積みし、該山積みされた氷雪6
0にシートをかけるという煩わしさはなく、単に貯氷テ
ント20nを展開設置しておいて、製氷装置10、氷雪
圧送装置1、氷雪圧送管30等からなる氷雪供給手段を
適宜駆動するだけで、簡単に氷雪60を、該貯氷テント
20nにおいてシート21の内方側に形成される氷雪貯
め23の総容量分だけ貯氷しておくことが出来る。即
ち、ゲレンデ40に散布すべき氷雪60を効率的に大量
貯留しておくことが出来る。また、氷雪貯め23に貯留
された氷雪60は、シート21によって断熱防護される
形になるため、日照によって融けたり或いは風雨によっ
て流出することなく、各貯氷テント20nに好適に貯留
される。
【0018】このようにして、取出口3nから各散布区
域4nに直接散布を実施しない間に、各貯氷テント20
nの氷雪貯め23に、ゲレンデ40の各散布区域4nに
散布するのに十分な量の氷雪60を貯えておく。そし
て、ゲレンデ40において氷雪60の散布が必要なとき
には、各散布区域4nに対応する形で隣接して配置され
た各貯氷テント20nから、その氷雪貯め23に貯氷さ
れた氷雪60を取出し、該氷雪60を各散布区域4n毎
に散布する。即ち、貯氷テント20nにおいては、その
氷雪貯め23に氷雪60が貯氷されることによって、該
氷雪貯め23を形成しているシート21が、該氷雪60
を覆う形で、展開設置されている。そこで、吹込口26
を介してエア充填空間22からエア50を排出させて、
例えばシート21を巻き取る形で、これを折り畳み、こ
れによって貯氷テント20nを、氷雪貯め23に貯留さ
れた形の氷雪60の山から撤去する。そして、ブルドー
ザ等により該氷雪60を各散布区域4nに運搬して、こ
れを均しながら転圧する形で、各散布区域4n毎にゲレ
ンデ40に散布する。すると、ゲレンデ40には、製氷
装置10と氷雪圧送装置1によって単位時間毎に限定さ
れた供給量づつ氷雪圧送管30に供給される場合より大
量の氷雪60が、一度に効率的に散布される。なお、こ
うして貯氷テント20nに貯氷された分の氷雪60のゲ
レンデ40への散布は、氷雪圧送管30等の管路の吐出
に頼ることがないために、短時間で散布作業を完了する
ことが出来、従って、当該貯氷分の散布作業はゲレンデ
40が供用される以外の時間を用いて、該ゲレンデ40
の供用に邪魔になることなく迅速に行われ得る。
【0019】なお、こうして氷雪60の散布が終了した
ら、貯氷地45に各貯氷テント20nを再び先に述べた
ようにエア充填空間22にエア50を充填することによ
ってシート21を自立させる形で展開し、再び該シート
21の内方側に形成される氷雪貯め23に氷雪圧送管3
0から氷雪60を供給して貯蔵することが簡単に出来
る。そこで、以上に述べた貯雪及び散布作業を繰り返
す。すると、氷雪60をゲレンデ40に散布する前に、
大量の氷雪60がゲレンデ40の貯氷地45に設けられ
た各貯氷テント20nに予め貯えられた状態になってい
るので、氷雪60をゲレンデ40に散布する際には、各
貯氷テント20nから氷雪60を取り出すだけで、直ち
にゲレンデ40の各散布区域4nに氷雪60を散布する
ことができる。従って、貯雪設備100を用いれば、図
5に示した従来の降雪設備110のように氷雪60をゲ
レンデ40に散布する際に、氷雪圧送管30内を圧送さ
れ得る氷雪60の流量に依存する形でその散布量が限定
されてしまうことがないために、ゲレンデ40に散布す
べき氷雪60が不足することがなく、簡単にゲレンデ4
0全体に十分なる積雪量を確保することが出来る。ま
た、ゲレンデ40に散布するのに必要な大量の氷雪60
を各貯氷テント20nに分散する形で貯蔵できるので、
製氷装置10側に設けられるべき貯氷庫の小容量化或い
は省略を図ることが出来る。
【0020】なお、上述した実施例においては、貯氷テ
ント20nのシート21は、袋状部21aと一枚部21
bによって構成されている例を述べたが、シート21
は、図4に示すように、その全体が袋状に形成されてい
ても差し支えない。これによって、図4に示すシート2
1の内部にはエア充填空間22’が、氷雪貯め23の上
半外周を被覆する形で半円環状に形成される。そこでエ
ア充填空間22’にエア50を先に述べたと同様に充填
してシート21の内方側に氷雪貯め23を形成すると、
図4に示す貯氷テント20nの氷雪貯め23に貯留され
る氷雪60は、エア充填空間22’によってその上半外
周を被覆された形で断熱防護されることが出来る。この
ため、該氷雪60は一層好適な状態で貯氷テント20n
に貯留される。また、図4に示すように、シート21の
全てが袋状部21aになっていると、該シート21は全
ての部分が二重になっているために、耐久性が向上す
る。さらに、シート21には、ゲレンデ40面との間に
配置する形で底部が設けられていても良く、或いはシー
ト21以外の部材がここに配設されていても構わない。
また、貯氷テント20nを構成しているシート21及び
該シート21によって形成されるエア充填空間22、氷
雪貯め23等の形状及びその配設位置は任意である。
【0021】また、実施例においては、製氷装置10に
よって生成された氷雪60を氷雪圧送装置1によってエ
ア50を介して氷雪圧送管30に圧送する形で、これら
製氷装置10、氷雪麻生装置1、氷雪圧送管30を貯雪
設備100における氷雪供給手段として用いた例を述べ
たが、該氷雪供給手段はこれに限定されるものでない。
従って、氷雪供給手段を構成するための機械装置及びこ
れに必要とされる設備等は任意である。また、貯雪設備
100によって貯雪される氷雪60は、製氷装置10等
によって人工造雪された氷雪60に限定されるものでな
く、回収備蓄された氷雪或いは自然降雪であっても差し
支えない。また、ゲレンデ40、貯氷地45、及び散布
区域4nの形状及び構成は任意である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゲレンデ40の散布区域4n等の各所に設置され得る複
数のシート21等の袋膜体を有し、前記袋膜体の内部に
エア充填空間22を、該エア充填空間22にエア50を
充填することによって、該袋膜体の内方側に氷雪貯め2
3等の氷雪貯留空間を形成し得る形で形成し、前記氷雪
貯留空間に氷雪60を供給吐出自在な、製氷装置10、
氷雪圧送装置1、氷雪圧送管30等の氷雪供給手段を接
続して構成したので、複数の袋膜体の設置によって、ゲ
レンデ40の各所に氷雪貯留空間を、氷雪供給手段から
供給吐出される氷雪60を該氷雪貯留空間の容量分だけ
それぞれ貯留し得る形で、準備することが出来る。そこ
で、氷雪供給手段から氷雪貯留空間に氷雪60を供給吐
出すれば、ゲレンデの各所に設置された袋膜体のそれぞ
れに、その氷雪貯留空間の容量分だけの氷雪60を簡単
に貯留することが出来る。従って、貯雪設備100等の
本発明による貯雪設備によれば、ゲレンデ40に袋膜体
の設置数量に対応した分だけの氷雪60を、該袋膜体が
設置された各所に分散させた形で大量に貯留することが
出来る。これら氷雪60は、該氷雪60を製造するため
の製氷装置10等に設けられる貯氷庫以外の部分のゲレ
ンデ40に貯留されるので、こういった貯氷庫に広大な
スペースを割く必要がない。なお、氷雪貯留空間をゲレ
ンデ40の各所に準備するためには、単にエア充填空間
22にエア50を充填するだけで良いので、これに関す
る作業が簡単である。また、氷雪貯留空間に貯留される
氷雪60は、該氷雪貯留空間を形成している袋膜体によ
って防護された形になるので、該氷雪60が日照によっ
て融けたり、或いは風雪によって流出することがない。
故に、本発明によれば、ゲレンデに人工造雪された氷雪
を簡単に大量貯留しておくことが出来る。これによっ
て、人工造雪された氷雪を圧送するための圧送管の流量
や散布時間によってゲレンデに散布される氷雪60の量
が限定されることがなくなり、ゲレンデに氷雪が必要と
される際には、直ちに氷雪貯留空間から氷雪を取り出し
てこれを該ゲレンデに散布することが出来る。従って、
特に人工スキー場のように、十分なる自然降雪が望めな
い環境下にあるゲレンデにおいても、氷雪が不足するこ
とがなく、常に十分なる積雪量が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による貯雪設備の一実施例が適用された
人工スキー場の一例を示す図である。
【図2】図1に示す貯雪設備に用いられる貯氷テントの
一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す貯氷テントの横断面図である。
【図4】図1に示す貯雪設備に用いられる貯氷テントの
他の例を示す横断面図である。
【図5】従来の人工スキー場で用いられている降雪設備
の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1……氷雪供給手段(氷雪圧送装置) 10……氷雪供給手段(製氷装置) 30……氷雪供給手段(氷雪圧送管) 21……袋膜体(シート) 22、22’……エア充填空間 23……氷雪貯留空間(氷雪貯め) 40……ゲレンデ 4n……各所(散布区域) 50……エア 60……氷雪

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲレンデの各所に設置され得る複数の袋膜
    体を有し、 前記袋膜体の内部にエア充填空間を、該エア充填空間に
    エアを充填することによって、該袋膜体の内方側に氷雪
    貯留空間を形成し得る形で形成し、 前記氷雪貯留空間に氷雪を供給吐出自在な氷雪供給手段
    を接続して構成した、貯雪設備。
JP5090841A 1993-03-25 1993-03-25 貯雪設備 Pending JPH06273023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5090841A JPH06273023A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 貯雪設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5090841A JPH06273023A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 貯雪設備

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06273023A true JPH06273023A (ja) 1994-09-30

Family

ID=14009814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5090841A Pending JPH06273023A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 貯雪設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06273023A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4112764A1 (de) * 1991-04-19 1992-10-22 William F Ockleshaw Gewaechshaus
US11241610B2 (en) 2016-11-07 2022-02-08 Snow Secure Oy Method for handling insulation materials used for storing snow

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4112764A1 (de) * 1991-04-19 1992-10-22 William F Ockleshaw Gewaechshaus
US11241610B2 (en) 2016-11-07 2022-02-08 Snow Secure Oy Method for handling insulation materials used for storing snow

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4021972A (en) Air supported, multi-wall, insulated structure and process of producing same
US6008938A (en) Inflatable portable projection screen
US20020121382A1 (en) Lighter-than-air water dispensing airship for fire control
US5361711A (en) Apparatus for seeding, mulching, and fertilizing soil
JPH09509115A (ja) 飛行船の小気嚢装置
US20180055685A1 (en) Cryotherapy system with inflatable chamber
US3357567A (en) Fluid filtering device
US20190120525A1 (en) Solar panel assembly
JPH06273023A (ja) 貯雪設備
US7210637B1 (en) Selectively configurable misting apparatus
JP5459981B2 (ja) 道路維持車両
US20060185288A1 (en) Dynamic foam insulation/shading system with inflatable bags
US6158521A (en) Portable fire-fighting container with folding funnel
US20100083587A1 (en) Protective tarp with plural removable anchor tanks and with size adjustment connectors
GB2321926A (en) Water storage apparatus
JPH08112040A (ja) 農用樹脂膜被覆装置及び農用ソーラハウス
EP3636330B1 (en) Device for shooting confetti, streamers and the like
AU2004257376A1 (en) Dynamic foam insulation/shading system with inflatable bags
CN100472154C (zh) 造雪方法和设备
JP2564259B2 (ja) 降雪設備
US4489565A (en) Process cooling method and apparatus utilizing aerosol sprays
US20160097214A1 (en) Expanding structures, and device and method for expanding the same
DE20115721U1 (de) Zusammenfaltbare Duschzelle
JP2004512490A (ja) 雪製造法および装置
JPH10507798A (ja) 撓曲可能な汚染防止バリヤを迅速に配置する方法と装置