JPH0626870U - お 灸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非常に簡単な操作で発熱し、素人でも安全に
温熱療治ができるようにするものである。 【構成】 容器１を構成する本体２と蓋体３の間に、容
器内を上下に区分する仕切り膜１２を設け、この仕切り
膜１２によって区分された上空室１３に従発熱剤１５
を、下空室１４に主発熱剤１６をそれぞれ密封し、本体
２の外底に両発熱剤１５，１６の反応熱により加熱し先
部７が外部に露出する熱伝導体５を設け、本体２の外側
にカバー８を覆設し、蓋体３の上壁に変形可能部１０を
設け、該変形可能部１０に仕切り膜１２に向けて突出す
る針１１を設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はお灸に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来つぼを刺激して病を療治する方法としてお灸や針、或いは指圧などが知ら れている。中でもお灸はもぐさを肌の局部、経穴、灸穴にのせてこれに火を点じ て焼き、その熱気によって病を療治するものであるから、各自が自由に用いるこ とができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

お灸はもぐさに火をつけて焼く場合、慣れている者であれば難無くできるが、 素人が行うと、もぐさに火をつける時、もぐさがつぼからずれたり、大火傷を負 うという最悪の事態を招くこともまれにあった。

【０００４】 上記課題を解決することを目的とし、本考案のお灸を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のお灸は容器を構成する本体と蓋体の間に、容器内を上下に区分する仕 切り膜を設け、この仕切り膜によって区分された上空室に従発熱剤を、下空室に 主発熱剤を夫々密封し、本体の外底に両発熱剤の反応熱により加熱し先部が外部 に露出する熱伝導体を設け、本体の外側にカバーを覆設し、蓋体の上壁に変形可 能部を設け、該変形可能部に仕切り膜に向けて突出する針を設けたことを特徴と する。

【０００６】

【作用】

本考案のお灸は、蓋体上壁の変形可能部を押すと針が仕切り膜を突き破り、容 器内に区別して入れた主発熱剤と従発熱剤が混ざり合って発熱反応を起こし、そ の熱が熱伝導体に伝わり、熱伝導体を当てた肌の局部や経穴、灸穴等を刺激し、 病を温熱療治する。

【０００７】

【実施例】

本考案におけるお灸の構造を実施例の図面に基づいて詳細に説明する。 容器１は本体２とこれに嵌合する蓋体３、及び本体２の外側に嵌合するカバー ８とで構成されている。 前記本体２はアルミニウム，銅，鉄などの金属で形成されており、周縁に蓋体 ３に嵌合係止する嵌合部４を設け、外底に熱伝導体５を１つ以上離脱不能に、且 つ先部が外部に露出するように保持されている。 熱伝導体５は基部６が本体２と常に密着し、直接肌と触れる先部７が平面状を 成し、基部６が本体２と広範囲に密着するよう先部７より大きく形成してある。 尚、熱伝導体５は鉄や銅などの金属、あるいはにんにく粉末，生姜粉末の打錠 を使用する。

【０００８】 カバー８は本体２に覆いかぶさり、且つ熱伝導体５の先部７が外部に露出する ように合成樹脂素材で形成されている。カバー８の周縁を除く部分を本体２から 数ミリ浮かした状態で保持することが望ましく、また、カバー８の底に両面テー プ９を着設しておくことが望ましい。

【０００９】 前記蓋体３は合成樹脂素材などで形成し、その外周壁が本体２の嵌合部４と離 脱不能に嵌合係止しており、上壁に薄肉の変形可能部１０、または図２に示すよ うな上下に蛇行する蛇腹状の変形可能部１０を設け、変形可能部１０の内側に、 本体２の底壁に向けて突出する１本以上の針１１を垂直に設けてある。

【００１０】 本体２と蓋体３の間に、容器内を上下に区分するアルミニウムなどの金属箔や 合成樹脂膜からなる仕切り膜１２を設け、この仕切り膜１２によって区分された 上空室１３に従発熱剤１５を、下空室１４に主発熱剤１６をそれぞれ密封してあ る。 尚従発熱剤１５には主に安価な水、または水を充填した微小カプセルを用い、 主発熱剤１６には主に安価で反応が速い生石灰を用いることが望ましい。

【００１１】 図３に示すような熱伝導体５と本体２を一体成形することも可能であるし、図 ４に示すようにカバー８に本体２をインサート成形加工し、熱伝導体５の基部６ を下空室１４内に露出させることも可能で、これらの方法を用いれば、製造工程 が簡素化され、安価に提供できる。

【００１２】 本考案のお灸は上記構造であるから、これを用いる場合、熱伝導体５の先部を 局部、経穴、灸穴に接するように両面テープで肌に張り付け、固定した後、蓋体 ３の上壁を押すものである。それによって針１１が仕切り膜１２を突き破って、 上空室１３，下空室１４内の従発熱剤１５，主発熱剤１６が混ざり合って発熱反 応を起こし、生じた熱が本体２より熱伝導体５に伝わり、肌の局部、経穴、灸穴 を刺激し病を温熱療治するものである。 熱伝導体５ににんにく粉末，生姜粉末などの打錠を用いたものであれば、生じ た熱によってその成分が滲み出し、温熱療治すると共にその効果も期待できる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のお灸を使用すれば、上壁を押すだけで発熱し、火気を使用しないので 誤ってつぼからずれる等の失敗や大火傷をする恐れもなく、素人でも簡単に且つ 安全につぼを温熱療治することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のお灸の内部構造を示す断面図である。

【図２】蛇腹状に変形可能部を形成した本考案のお灸の
内部構造を示す断面図である。

【図３】熱伝導体と本体を一体成形した本考案のお灸の
分解断面図である。

【図４】本体とカバーを一体成形した本考案のお灸の断
面図である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ 本体 ３ 蓋体 ５ 熱伝導体 ７ 先部 ８ カバー １０ 変形可能部 １１ 針 １２ 仕切り膜 １３ 上空室 １４ 下空室 １５ 従発熱剤 １６ 主発熱剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器（１）を構成する本体（２）と蓋体
   （３）の間に、容器内を上下に区分する仕切り膜（１
   ２）を設け、この仕切り膜（１２）によって区分された
   上空室（１３）に従発熱剤（１５）を、下空室（１４）
   に主発熱剤（１６）を夫々密封し、本体（２）の外底に
   両発熱剤（１５，１６）の反応熱により加熱し先部
   （７）が外部に露出する熱伝導体（５）を設け、本体
   （２）の外側にカバー（８）を覆設し、蓋体（３）の上
   壁に変形可能部（１０）を設け、該変形可能部（１０）
   に仕切り膜（１２）に向けて突出する針（１１）を設け
   たことを特徴とするお灸。