JPH06266805A - 図形演算安定化方法 - Google Patents

図形演算安定化方法

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JPH06266805A
JPH06266805A JP5050876A JP5087693A JPH06266805A JP H06266805 A JPH06266805 A JP H06266805A JP 5050876 A JP5050876 A JP 5050876A JP 5087693 A JP5087693 A JP 5087693A JP H06266805 A JPH06266805 A JP H06266805A
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建彦 鈴木
Seiji Eguchi
誠治 江口
Takatsugu Ishii
貴継 石井
Masato Honda
正人 本多
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のモデリングの技法に大きな変更を要求
せずに幾何データの誤差の取扱いを明確にして、計算時
間や所要メモリの面で問題を生ずることなく、少ない開
発工数で図形演算を安定化し、しかも種々の図形演算を
一貫して安定化することを目的とする。 【構成】 CAD装置が行う図形演算を安定化するに際
し、前記図形演算の各段階で、位相演算子と幾何演算子
とを組み合わせた図形演算子を用い、前記図形演算での
位相データの操作を位相演算子で行うことにより、位相
データとしての完全性を保証し、前記位相演算子と幾何
演算子との組である図形演算子に、演算後の図形が、頂
点およびエッジについて幾何学的誤差λ,τee等を持つ
位相図形モデルである誤差図形モデルの誤差範囲内に保
たれるような図形演算を行わせることを特徴とするもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ソリッドモデラや曲
面立体共存モデラ等の、面相互の関係を表す位相データ
を持つモデラを具えるコンピュータ支援設計(CAD)
装置が行う図形演算を安定化する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のCAD装置が具えるモデラのう
ち、曲面間の接続関係を使用者の規定に委ねるサーフェ
スモデラでは、接続関係に不具合が生じた場合にその処
理を使用者の手で行うことが可能であるが、立体をその
まま取り扱うソリッドモデラや、本発明者が先に1990年
11月に精密工学会誌に発表した論文「ソリッドモデラの
問題点と曲面立体共存モデラの開発」中で提案した曲面
立体共存モデラ等の、面相互の関係を表す位相データを
持つモデラでは、図形演算の自動化を目指しているため
使用者の自由になる部分が少なく、それゆえ、モデリン
グの能率を低下させないためには、図形演算の安定化が
極めて重要である。
【0003】ところで、CAD装置が行う図形演算は有
限の計算精度でなされるので、ある程度の誤差が生ずる
のは避けられない。従って、その誤差を取り扱う理論が
確立していないと計算誤差に起因して、結果として得た
図形の不具合や計算の失敗を生ずる。ここに、図形の不
具合は、例えば図11に示す、近接するエッジ間で位相デ
ータでは離れているが幾何データでは部分的に交差して
いる場合等の、位相データと幾何データとの間の矛盾の
存在に起因しており、モデリングの能率を低下させると
ともに、後の切削加工等において工具経路の不具合を招
く可能性をもたらす。また計算の失敗は、上記データ間
の矛盾の他、例えば曲面の交差計算で近似的に求めたエ
ッジ間の交点を、許容差をより厳しく設定して収束計算
で求めた場合等の、処理が不能になる矛盾した許容差の
設定によるアルゴリズムの破綻に起因しており、上記図
形の不具合と同様に、モデリングの能率を低下させる。
【0004】しかしながら、従来のソリッドモデラを持
つCAD装置では、許容差を、例えば全て同一の値にす
る等、場当たり的に設定していたため、近接した図形要
素間の演算を行う場合に、上記の計算誤差に起因する不
具合を避けるのが困難であった。また本発明者が提案し
た上記曲面立体共存モデラを有するCAD装置でも、フ
ィレット面の埋め込みや分割結合演算等の、近接した図
形要素間の演算を行う場合に、従来は同様の問題が生じ
ていた。
【0005】これがため、ソリッドモデラに関しては、
図形演算を安定化する方法が、従来から種々提案されて
おり、その方法は、位相構造の判定を正しく行うのに必
要な計算精度を獲得する「必要計算精度確保法」と、有
限の精度が与えられることを前提とし、その精度の下で
計算結果を信頼できるものとそうでないものとに分類
し、信頼できない計算結果は位相データと幾何データと
の間に矛盾を生じない場合のみ採用する「幾何位相破綻
修正法」と、数値誤差の大きさは予め限定せず、対象の
位相構造の一貫性を優先することによって破綻を防止す
る「位相優先法」とに大別されることが知られている
(1992年9月社団法人情報処理学会発行の情処シンポジ
ウム論文集Vol.92, No.5「グラフィックスとCADシン
ポジウム論文集」中第95頁〜第104 頁に杉原が発表した
論文「位相優先法−幾何的アルゴリズムの数値的安定化
のための一手法」参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き位相データを持つモデラを具えるCAD装置で、鋳
鍛造金型の如き複雑な三次元形状の設計を行う場合に
は、図形生成、分割結合、フィレット面の埋め込み、曲
面の貼り合わせ等、図形演算が複雑で多岐にわたること
になるので、上記必要計算精度確保法で図形演算を安定
化しようとすると、必要な精度が非常に高くなって、計
算時間や所要メモリの面で問題が生じ、その一方、上記
幾何位相破綻修正法で図形演算を安定化しようとする
と、数値誤差の評価のための処理が複雑になり過ぎて、
これも計算時間や所要メモリの面で問題が生ずる。
【0007】また上記位相優先法は、既に判定済みの事
項から論理的帰結として導けるはずの事項をそれとは独
立に数値的に判定するという冗長な判定を行わなけれ
ば、位相データと幾何データとの間の矛盾の発生を防止
でき、アルゴリズムの暴走、破綻も防止できるとしてい
るが、かかる位相優先法を、上記のように図形演算が複
雑で多岐に亘る場合にその種々の図形演算が一貫して安
定化するように適用するのは、実際上困難である。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記従来の
方法の課題を有利に解決した安定化方法を提供すること
を目的とするものであり、この発明の図形演算安定化方
法は、CAD装置が行う図形演算を安定化するに際し、
前記図形演算の各段階で、位相演算子と幾何演算子とを
組み合わせて用い、前記図形演算での位相データの操作
を位相演算子で行うことにより、位相データとしての完
全性を保証し、前記位相演算子と幾何演算子との組に、
演算後の図形が、頂点およびエッジについて幾何学的誤
差を持つ位相図形モデルの誤差範囲内に保たれるような
図形演算を行わせることを特徴とするものである。
【0009】そしてこの発明における前記図形演算は、
幾何曲面間の交線の誤差と、幾何曲線の幾何曲面への投
影線の誤差と、二つの幾何曲面が同一であると見なす誤
差とを、収束計算のための誤差範囲τcs以下に管理する
ことにより、前記位相モデルが持つ幾何学的誤差を、複
合曲面の頂点とその複合曲面を構成するフェイスのエッ
ジの幾何曲線の端点との間の距離が、前記許容差λ以下
であり、頂点間距離が、前記許容差λ以上であり、複合
曲面のフェイス間を区画するエッジの幾何曲線の、その
エッジの両側のフェイスの幾何曲面に対する法線方向距
離の誤差が、曲面の貼り合わせを行う場合は前記収束計
算のための誤差範囲τcsの二倍よりも大きいかそれに等
しい誤差範囲τef以下、曲面の貼り合わせを行わない場
合は前記収束計算のための誤差範囲τcsよりも大きいか
それに等しい誤差範囲τef以下であり、任意の二本のエ
ッジの幾何曲線が、一つの頂点を介して互いに繋がる場
合を除いて前記誤差範囲τefの二倍よりも大きいかそれ
に等しい最小距離τee以上離れている、として行っても
良い。
【0010】さらにこの発明における前記図形演算での
複合曲面間の交線計算は、先ず二つのフェイスを選ん
で、それらの内の一方のフェイスのエッジの幾何曲線を
他方のフェイスに投影することにより、前記一方のフェ
イスと前記他方のフェイスとの関係を調べ、前記調べた
関係に基づき、前記一方のフェイスのエッジの幾何曲線
が前記他方のフェイスの幾何曲面と交差する場合には、
前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線または頂点
と他方のフェイスの幾何曲面との交点を頂点として、そ
れらのフェイスの幾何曲面間の交差計算により、交線と
なるエッジの幾何曲線を求め、前記一方のフェイスのエ
ッジの幾何曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距
離が前記誤差範囲τef未満の場合には、そのエッジの幾
何曲線を前記二つのフェイスの交線とし、前記二つのフ
ェイスの各々のエッジの幾何曲線間の距離が前記最小距
離τee以下であって、前記他方のフェイスに、そのフェ
イスの前記エッジを介し他のフェイスが接続されている
場合には、前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線
と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離および、前記
一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と前記他方のフ
ェイスに接続された前記他のフェイスの幾何曲面との距
離が共に前記誤差範囲τef未満の場合に、前記一方のフ
ェイスの前記エッジを前記二つのフェイスの交線とし、
前記二つの距離の少なくとも一方が前記誤差範囲τef
上の場合には、その後の図形演算を考慮して、残される
二つのフェイス間の交差計算により交線を求め、前記二
つのフェイスの二つの頂点の前記頂点誤差球面同士が共
有点を持つことにより、前記二つのフェイスの交線がそ
れらの頂点誤差球面内を通過する場合には、前記二つの
頂点を通過する幾何曲線を交線とする、として行っても
良い。
【0011】さらにこの発明における前記CAD装置の
モデラが、交差した二つのフェイスを含むシェル全体
を、図形演算の手順に沿って階層をなす非多様体として
表現するものであり、前記二つのフェイスの各々のエッ
ジの幾何曲線間の距離が前記最小距離τee以下であっ
て、前記他方のフェイスに、そのフェイスの前記エッジ
を介し他のフェイスが接続されており、前記一方のフェ
イスの前記エッジの幾何曲線と前記他方のフェイスの幾
何曲面との距離と、前記一方のフェイスの前記エッジの
幾何曲線と前記他方のフェイスに接続された前記他のフ
ェイスの幾何曲面との距離との少なくとも一方が前記誤
差範囲τef以上であったため、その後の図形演算を考慮
して、残される二つのフェイス間の交差計算により交線
を求めた場合には、位相的に同一の交線エッジおよび頂
点について、図形として表示されるライブシェルの前記
残される二つのフェイスの交線エッジおよび頂点用とし
ては新たに計算して求めたエッジおよび頂点の幾何デー
タを用いる一方、図形として表示されないデッドシェル
の交線エッジおよび頂点用としては元のフェイスのエッ
ジおよび頂点の幾何データを保存しておき、形状復元の
際には、前記デッドシェルに保存しておいた元のフェイ
スのエッジおよび頂点の幾何データを用いることとして
も良い。
【0012】さらにこの発明における前記収束計算のた
めの誤差範囲τcs、前記許容差λ、前記誤差範囲τef
よび前記最小距離τeeの少なくとも一つに関する判定
は、エッジの一定長さ毎に、もしくは、エッジの頂点間
を任意の整数nで分割したn分割点毎に行っても良い。
【0013】
【作用】位相構造を持つ図形は、位相演算子を用いて生
成や更新がなされるのが普通である処、この発明の方法
によれば、図形演算の各段階で、位相演算子と幾何演算
子とを組み合わせて用い、図形演算での位相データの操
作を位相演算子で行うことにより、位相データとしての
完全性を保証し、その位相演算子と幾何演算子との組
(以下、「図形演算子」という)に、演算後の図形が、
頂点およびエッジについて幾何学的誤差を持つ位相図形
モデル(以下、「誤差図形モデル」という)の誤差範囲
内に保たれるような図形演算を行わせるので、従来のモ
デリングの技法に大きな変更を要求せずに幾何データの
誤差の取扱いを明確にし得て、計算時間や所要メモリの
面で問題を生ずることなく、少ない開発工数で、図形演
算を安定化することができる。しかも、この発明の方法
によれば、図形演算子に、演算後の図形が共通の誤差図
形モデルの誤差範囲内に保たれるような図形演算を行わ
せるので、種々の図形演算を一貫して安定化することが
できる。
【0014】ここで、前記図形演算において、幾何曲面
間の交線の誤差と、幾何曲線の幾何曲面への投影線の誤
差と、二つの幾何曲面が同一であると見なす誤差とを、
収束計算のための誤差範囲τcs以下に管理することによ
り、前記位相モデルが持つ幾何学的誤差を、複合曲面の
頂点とその複合曲面を構成するフェイスのエッジの幾何
曲線の端点との間の距離が、前記許容差λ以下であり、
頂点間距離が、前記許容差λ以上であり、複合曲面のフ
ェイス間を区画するエッジの幾何曲線の、そのエッジの
両側のフェイスの幾何曲面に対する法線方向距離の誤差
が、曲面の貼り合わせを行う場合は前記収束計算のため
の誤差範囲τcsの二倍よりも大きいかそれに等しい誤差
範囲τef以下、曲面の貼り合わせを行わない場合は前記
収束計算のための誤差範囲τcsよりも大きいかそれに等
しい誤差範囲τef以下であり、任意の二本のエッジの幾
何曲線が、一つの頂点を介して互いに繋がる場合を除
き、前記誤差範囲τefの二倍よりも大きいかそれに等し
い最小距離τee以上離れている、とすれば、種々の図形
演算において、近接した図形要素間の演算を行う場合
に、矛盾した許容差の設定によるアルゴリズムの破綻に
起因して処理不能に陥るのを防止することができる。
【0015】さらに、前記図形演算において、複合曲面
間の交線計算を、先ず二つのフェイスを選んで、それら
の内の一方のフェイスのエッジの幾何曲線を他方のフェ
イスに投影することにより、前記一方のフェイスと前記
他方のフェイスとの関係を調べ、前記調べた関係に基づ
き、前記一方のフェイスのエッジの幾何曲線が前記他方
のフェイスの幾何曲面と交差する場合には、前記一方の
フェイスの前記エッジの幾何曲線または頂点と他方のフ
ェイスの幾何曲面との交点を頂点として、それらのフェ
イスの幾何曲面間の交差計算により、交線となるエッジ
の幾何曲線を求め、前記一方のフェイスのエッジの幾何
曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離が前記誤
差範囲τef未満の場合には、そのエッジの幾何曲線を前
記二つのフェイスの交線とし、前記二つのフェイスの各
々のエッジの幾何曲線間の距離が前記最小距離τee以下
であって、前記他方のフェイスに、そのフェイスの前記
エッジを介し他のフェイスが接続されている場合には、
前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と前記他方
のフェイスの幾何曲面との距離および、前記一方のフェ
イスの前記エッジの幾何曲線と前記他方のフェイスに接
続された前記他のフェイスの幾何曲面との距離が共に前
記誤差範囲τef未満の場合に、前記一方のフェイスの前
記エッジを前記二つのフェイスの交線とし、前記二つの
距離の少なくとも一方が前記誤差範囲τef以上の場合に
は、その後の図形演算を考慮して、残される二つのフェ
イス間の交差計算により交線を求め、前記二つのフェイ
スの二つの頂点の前記頂点誤差球面同士が共有点を持つ
ことにより、前記二つのフェイスの交線がそれらの頂点
誤差球面内を通過する場合には、前記二つの頂点を通過
する幾何曲線を交線とする、という方法で逐次行うこと
とすれば、複合曲面間の関係が種々にわたる場合でも、
前記誤差図形モデルにおけるそれらの複合曲面間の交線
として妥当な曲線を円滑かつ確実に求めることができ
る。
【0016】さらに、前記CAD装置のモデラが、交差
した二つのフェイスを含むシェル全体を、図形演算の手
順に沿って階層をなす非多様体として表現するものであ
り、前記二つのフェイスの各々のエッジの幾何曲線間の
距離が前記最小距離τee以下であって、前記他方のフェ
イスに、そのフェイスの前記エッジを介し他のフェイス
が接続されており、前記一方のフェイスの前記エッジの
幾何曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離と、
前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と前記他方
のフェイスに接続された前記他のフェイスの幾何曲面と
の距離との少なくとも一方が前記誤差範囲τef以上であ
ったため、その後の図形演算を考慮して、残される二つ
のフェイス間の交差計算により交線を求めた場合には、
位相的に同一の交線エッジおよび頂点について、図形と
して表示されるライブシェルの前記残される二つのフェ
イスの交線エッジおよび頂点用としては新たに計算して
求めたエッジおよび頂点の幾何データを用いる一方、図
形として表示されないデッドシェルの交線エッジおよび
頂点用としては元のフェイスのエッジおよび頂点の幾何
データを保存しておき、形状復元の際には、前記デッド
シェルに保存しておいた元のフェイスのエッジおよび頂
点の幾何データを用いることとすれば、前記誤差図形モ
デルにおいて形状の修正等のため形状復元を行う場合
に、元の図形を確実に復元することができる。
【0017】そして前記収束計算のための誤差範囲
τcs、前記許容差λ、前記誤差範囲τefおよび前記最小
距離τeeの少なくとも一つに関する判定を、エッジの一
定長さ毎に、もしくは、エッジの頂点間を任意の整数n
で分割したn分割点毎に行うこととすれば、エッジの全
体に亘って妥当な判定結果が得られるので、判定後にエ
ッジが分割された場合に不都合が生ずるのを防止し得
て、前記誤差図形モデルに、さらに頑健さを与えること
ができる。
【0018】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1(a)は、この発明の図形演算安定
化方法を先に述べた曲面立体共存モデラを持つCAD装
置に適用した一実施例における誤差図形モデルの頂点誤
差球面と有効なエッジの幾何曲線とを示す説明図、また
同図(b)および(c)は、上記実施例におけるフェイ
スの幾何正常性判定方法で判定したノーマルなフェイス
およびノーマルでないフェイスをそれぞれ示す説明図で
あり、図中1は頂点、2は頂点誤差球面、3は有効なエ
ッジの幾何曲線をそれぞれ示す。
【0019】この実施例の図形演算安定化方法では、上
記曲面立体共存モデラを持つCAD装置が行う図形演算
の各段階で、位相演算子と幾何演算子とを組み合わせて
なる図形演算子を用い、図形演算での位相データの操作
をその図形演算子のうちの位相演算子で行うことにより
位相データとしての完全性を保証し、そして上記図形演
算子に、演算後の図形が、頂点およびエッジについて幾
何学的誤差を持つ位相図形モデルである誤差図形モデル
の誤差範囲内に保たれるような図形演算を行わせる。
【0020】すなわちここでは、幾何データの誤差をモ
デル化して取り扱うことができる図形モデルとして上記
誤差図形モデルを想定する。しかしながら、かかる誤差
図形モデルにおいて得られた位相データは、無限に高い
精度で幾何計算を行ったと仮定した場合に得られる位相
データとは異なる可能性がある。そこで、この方法で
は、位相データは位相演算子で操作することにて、位相
データとしての完全性を保証する。一方ここでは、上記
誤差図形モデルにおいて、頂点およびエッジに対して許
容差を設定し、この許容差の範囲内であれば、位相デー
タと幾何データとの間の矛盾を許容する。そして、両者
に矛盾がある場合には、位相データが正しいものと想定
して図形演算を実行する。
【0021】またここでは、位相演算子に幾何演算子を
組み合わせることにて上記図形演算子を作成し、その図
形演算子を、必ず上記誤差図形モデルの枠組みに適合し
た図形のみを生成させることを保証するものとなるよう
に作成する。すなわち、許容差を、単に演算の終了判定
に用いるのでなく、図形を上記誤差図形モデルの枠組み
内に収めることを保証するために用いる。なお、位相演
算子は単一のアルゴリズムで実現できるが、上記図形演
算子は、CAD装置のモデラが対象とする図形に依存
し、単一の形態では実現できない。このためここでは、
モデラが処理しなければならない図形演算子を、誤差管
理の立場から後述の如く複数の型に分類する。また、上
記CAD装置のモデラ中には多数の許容差が設定されて
いるが、ここでは上記誤差図形モデルの設定する許容差
を基底とし、他の全ての許容差をその基底となる許容差
に従属させる。
【0022】ところで、上記CAD装置のモデラが行う
幾何計算は、本質的に誤差を持つ。そこで、上記誤差図
形モデルは以下の幾何計算の誤差を前提とする。すなわ
ち、与点間を繋ぐ幾何曲線とその与点との間の距離と、
分割された幾何曲線の端点間の離れと、自由曲面とその
外周を表現する自由曲線との間の離れと、与点からの幾
何曲線への垂線の足の誤差と、与点からの幾何曲面への
垂線の足の誤差と、幾何曲線と幾何曲面との交点の誤差
とは、充分小さくすることができるので、ここではこれ
らの誤差の範囲を、取扱い最小誤差範囲δとし、この誤
差範囲δ以下の誤差は対象外とする。また、幾何曲面間
の交線と、幾何曲線の幾何曲面への投影線とは、収束計
算のための誤差を持つので、ここではこれらの誤差を一
定の範囲内に収まるように管理するものとし、その範囲
を収束計算のための誤差範囲τcsとする。なお、二つの
幾何曲面が同一であると見なす誤差の範囲τssも上記収
束計算のための誤差範囲τcsに等しいものとする。
【0023】かかる前提の下、ここでは上記誤差図形モ
デルを、向き付け可能な多様体的胞複体モデルに以下の
条件を付したモデルとして定める。すなわち、上記誤差
図形モデルにあっては、複合曲線の頂点とその複合曲線
を構成するエッジの幾何曲線の端点との間の距離が、前
記取扱い最小誤差範囲δ以下であり、図1(a)に示す
如く、頂点1を中心とした半径が許容差λの頂点誤差球
面2とエッジの幾何曲線の外部との論理積が、有効なエ
ッジの幾何曲線3であり、複合曲面の頂点とその複合曲
面を構成するフェイスのエッジの幾何曲線の端点との間
の距離が、前記許容差λ以下であり、頂点間距離が、前
記許容差λ以上であり、従って頂点誤差球面2の内部に
は、他の頂点が存在せず、曲線および曲面の最小曲率半
径が、前記許容差λ以上であり、複合曲面のフェイス間
を区画するエッジの幾何曲線の、そのエッジの両側のフ
ェイスの幾何曲面に対する法線方向距離の誤差が、この
実施例では後述の如く曲面の貼り合わせも行うので前記
収束計算のための誤差範囲τcsの二倍よりも大きいかそ
れに等しい誤差範囲τef以下であり、任意の二本の前記
有効なエッジの幾何曲線が、図1(b)に示す如く、一
つの頂点を介して互いに繋がる場合を除き前記誤差範囲
τefの二倍よりも大きいかそれに等しい最小距離τee
上離れている、とする。
【0024】なお、一つの頂点を介して互いに繋がる二
本のエッジの、その頂点付近の上記最小距離τee未満に
近接している位置に他のエッジが交差して、二つの交点
ができる場合は、いずれか一方の交点を頂点として生成
させ、その新しい頂点を前記二本のエッジおよび前記他
のエッジの端点とするとともに、その新しい頂点と元の
頂点との間は、元の二本でなく、一本のエッジで接続す
るものとする。
【0025】上記のように基底となる三種類の許容差
λ,τefおよびτeeを定めた誤差図形モデルによれば、
図1(c)に示す如く二本の有効なエッジの幾何曲線が
最小距離τee未満となったために図10(a),(b)に
示す如きフェイス周りのエッジ同士が交差するというよ
うな事態の発生をシステム的に排除し得て、フェイスの
幾何正常性を保証することができる等、種々の図形演算
において、近接した図形要素間の演算を行う場合に、矛
盾した許容差の設定によるアルゴリズムの破綻に起因し
て処理不能に陥るのを防止することができる。
【0026】ただし、図2に示す如き、単一の立体を構
成する複数のフエイスの幾何曲面の中央部同士が交差す
るような自己交差の場合まで排除することを保証しよう
とすると、大きな計算時間を消費することになるので、
かかる自己交差の排除は、この実施例の方法では予定し
ていず、CAD装置の操作者の責任で処理するものとす
る。またこの実施例の方法が取り扱う図形は、誤差を考
慮しなければ、ある方向から見ると1価であることも前
提とされ、これも操作者の責任で処理するものとする。
【0027】なお、図3(a)に示す如き、二本のエッ
ジ間の距離が前記許容差λ以下で前記最小距離τee以上
のフェイスの該エッジを細分する場合には、位相的に
は、同図(b)に示す如き、細分したエッジが共通の頂
点を持つ図形が得られるものとする。そして、図1
(b)に示すように、位相図形が上記誤差図形モデルの
枠内にある場合は、その図形はノーマル(normal)であ
るということにする。
【0028】またここでは、上記図形演算子を、各位相
演算子に幾何演算子を組み合わせることにて作成するこ
ととし、上記CAD装置の曲面立体共存モデラは胞複体
モデル(本発明者が先に1991年8月に精密工学会誌に発
表した論文「曲面立体共存モデラの位相数学モデルと集
合演算」参照)を理論的基礎として、図4(a)に示す
如き複体生成および複体削除、同図(b)〜(d)に示
す如き胞体細分および胞体併合、同図(e)に示す如き
複体細分および複体結合の六種類の、セルオペレータと
呼ばれる位相演算子を使用していることから、上記図形
演算子を、それらのセルオペレータの内の、複体削除を
除く複体生成a、胞体細分b、胞体併合c、複体細分d
および複体結合eの五種類のセルオペレータにそれぞれ
対応させて、以下の如く作成する。なおここで、複合曲
線、複合曲面とは、それぞれ一次元、二次元の位相デー
タを持つシェル(連結体)のことをいう。
【0029】すなわち、複体生成aについては、指定さ
れた端点を通過する曲線を結合して複合曲線(結合すべ
き曲線の端点は同一)を生成させる図形演算子(a-1)
と、複合曲面中の自己交差しないエッジ列から複合曲線
を生成させる図形演算子(a-2)と、二つの複合曲面を交
差させて複合曲線を生成させる図形演算子(a-3) と、複
合曲線を複合曲面へ投影して複合曲線を生成させる図形
演算子(a-4) と、タブシル面、抜き勾配面、フィレット
面等の二次元位相掃引体を生成させる図形演算子(a-5)
と、を作成する。
【0030】また、胞体細分bについては、点を複合曲
線のエッジへ投影し、頂点として付加する図形演算子(b
-1) と、点を複合曲面のエッジへ投影し、頂点として付
加する図形演算子(b-2) と、複合曲面のエッジと他の図
形の頂点の頂点誤差球面とが交差するとき、その頂点誤
差球面の中心を頂点として前記エッジへ付加する図形演
算子(b-3) と、頂点の頂点誤差球面がエッジと交差する
とき、その頂点誤差球面の内部の点で前記エッジの幾何
曲線を分割し、前記エッジを位相的に前記頂点に接続す
る図形演算子(b-4) と、上記図形演算子(a-3), (a-4)に
よって生成させた複合曲線を、エッジ列として複合曲面
に付加する図形演算子(b-5) と、を作成する。
【0031】そして、胞体併合cについては、上記図形
演算子(b-1), (b-2), (b-3) の逆演算を行う図形演算子
(c-1) と、同一幾何曲面を持つ隣接フェイス間のエッジ
列を削除する図形演算子(c-2) と、を作成し、複体細分
dについては、複合曲線の頂点においてその複合曲線を
分割する図形演算子(d-1) と、複合曲面のエッジ列にお
いてその複合曲面を分割する図形演算子(d-2) と、を作
成し、複体結合eについては、同一端点を持つ二本の複
合曲線を結合する図形演算子(e-1) と、上記図形演算子
(b-3) によりエッジ列を付加した複合曲面と上記図形演
算子(d-2) により細分した複合曲面を任意の組合せで結
合する図形演算子(e-2) と、相手の複合曲面の端周エッ
ジとの距離が上記誤差範囲τef以下であり、対応する頂
点に接続するエッジの幾何曲線の端点が、その頂点の頂
点誤差球面の内部に存在する場合に、二つの複合曲面を
結合する図形演算子(e-3) と、を作成する。
【0032】ここで、上記図形演算子(a-1), (b-1)〜(b
-4), (c-1), (c-2), (d-1), (d-2),(e-1), (e-3) につ
いては、先に記した前提により明らかにノーマルな図形
を作るので、これら以外の図形演算子についてさらに説
明すると、図形演算子(a-2)の場合には、図5(a) に
示す如き幾何曲線4の端点(頂点誤差球面2内に存在す
る)を通過するように、同図(b)で示す如く幾何曲線
5を図形演算子(a-1)で生成させ、それらの曲線4,5
を図形演算子(e-1) で結合することにより、誤差の問題
を生ずることなく演算を行うことができる。なお、エッ
ジの二本の幾何曲線4のなす角度がある程度以上ある場
合には、頂点誤差球面の外部に出ないように生成させた
λ以上の曲率半径の曲線5を結合することにより、それ
らの幾何曲線4を接線不連続にしないで接続することが
できる。
【0033】また、図形演算子(a-3) の場合には、その
複合曲面間の交線計算を、エッジ前進法で行うものと
し、このエッジ前進法では、図6に示すように、先ず二
つのフェイスF1, F2を選び、その間の交差計算によって
交線エッジE を求め、その演算が終了したら次の組を探
索し、以下同様にして処理を進める。具体的には、上記
交差計算を行うに際し、先ず、一方のフェイスF1の有効
なエッジE1の幾何曲線を他方のフェイスF2に投影してみ
て、前記一方のフェイスF1と他方のフェイスF2との関係
を調べる。
【0034】そして、上記調査の結果、選んだ二つのフ
ェイスの内の一方のフェイスF1の有効なエッジE1が他方
のフェイスF2上に存在せず、図7(a)に示すように、
前記一方のフェイスF1の有効なエッジE1の幾何曲線が他
方のフェイスF2の幾何曲面と交差する場合には、フェイ
スF1の有効なエッジE1とフェイスF2の幾何曲線との交点
を求めてそれを頂点V1とし、またそれらのフェイスF1,
F2の幾何曲面間の交差計算を行い交線の幾何曲線を求め
てそれを交線エッジE とする。なお、上記図形演算子(a
-3) を含んでいる、図形演算子(b-5), (e-2)の組合せの
分割結合演算や図形演算子(b-5) のエッジ列の付加演算
を行う場合には、求めた複合曲線の頂点を、図形演算子
(b-3) で複合曲面のエッジに必要に応じて付加する。
【0035】ここで、フェイスF1の有効なエッジE1と交
線エッジE とは、図7(b)に示すように、それらが幾
何データとして正確に交差する図中符号e1とe で示す位
置から各々法線方向へ誤差範囲τef内で位置ずれし得る
ので、交線エッジE が上記頂点V1の頂点誤差球面2と確
実に交差するためには、有効エッジ幾何曲線の誤差範囲
τefと頂点誤差球面2の半径である許容差λとの間に、
λ≧2τefの関係が存在する必要がある。また、幅が最
小距離τeeのフェイスと他のフェイスとが直角に交わる
場合には二つの頂点が作られるべきであることを考慮す
ると、許容差λは、λ=τeeとすべきである。
【0036】また上記調査の結果、図8に示すように、
二つのフェイスF1, F2の内の一方のフェイスF1の有効な
エッジE1の幾何曲線と他方のフェイスF2の幾何曲面との
距離D(E1, F2)が誤差範囲τef未満(D(E1, F2)<
τef)の場合には、その有効なエッジE1の幾何曲線全体
の内でその誤差範囲τef未満の部分を、前記二つのフェ
イスF1, F2の交線エッジE の幾何曲線とし、この一方、
図9に示すように、二つのフェイスF1, F2に他のフェイ
スF3,F4がそれぞれ接続されている場合であって、二つ
のフェイスF1, F2の各々の有効なエッジE1, E2の幾何曲
線間の距離が前記最小距離τee以下の場合には、前記二
つのフェイスF1, F2の内の一方のフェイスF1の前記有効
なエッジE1の幾何曲線と、他のフェイスF4が接続された
他方のフェイスF2の幾何曲面との距離D(E1, F2)およ
び、前記一方のフェイスF1の前記有効なエッジE1の幾何
曲線と、前記他方のフェイスF2に接続された前記他のフ
ェイスF4の幾何曲面との距離D(E1, F4)が共に前記誤差
範囲τef未満(D(E1, F2)<τefかつD(E1, F4)<
τef)の場合に、前記有効なエッジE1の幾何曲線全体の
内でその誤差範囲τef未満の部分を、前記二つのフェイ
スF1, F2の交線エッジE の幾何曲線とする。
【0037】ただし、上記の式は常に成立するとは限ら
ないので、成立しない場合、すなわち上記二つの距離D
(E1, F2),D(E1, F4)の何れか一方が誤差範囲τef以上
の場合には、その後の図形演算を考慮して、残される二
つのフェイス間の交差計算により交線エッジを求める。
例えば、フェイスF1, F4が分割結合演算の結果として残
される場合には、フェイスF2, F3との距離にかかわら
ず、フェイスF1, F4間の交線を上記の如く計算して交線
エッジを求める。
【0038】なお、この実施例で用いているCAD装置
のモデラは、交差した二つのフェイスを含むシェル全体
を、画面上に表示する図形の集合であるライブシェルと
演算の結果画面上から消去した図形の集合であるデッド
シェルとを具える、図形演算の手順に沿って階層をなす
非多様体として表現するものであるので、上記の様に二
つの距離D(E1, F2),D(E1, F4)の何れか一方が誤差範
囲τef以上で、画面上に残される二つのフェイス間の交
差計算により交線エッジを求める場合には、位相的に同
一の交線エッジ,頂点について、図形として表示される
ライブシェルの上記残される二つのフェイスの交線エッ
ジ,頂点用には新たに計算して求めた幾何データを用い
る一方、図形として表示されないデッドシェルの交線エ
ッジ,頂点用としては元のフェイスのエッジ,頂点の幾
何データを保存しておき、形状復元の際には、前記デッ
ドシェルに保存しておいた元のフェイスのエッジ,頂点
の幾何曲線を用いる。このようにすれば上記誤差図形モ
デルにおいて形状の修正等のため形状復元を行う場合
に、元の図形を確実に復元することができる。
【0039】さらに、交線が、一方のフェイスの中で閉
じる場合や、一方のフェイスの頂点を通過する場合に
は、図7(a)に示す場合について先に説明した方法と
同様にして交線エッジを求めることができ、ここで、図
10に示すように、二つのフェイスF1, F2の一方もしくは
双方が有する二つの頂点V2,V3の頂点誤差球面2同士が
共有点を持つことにより、二つのフェイスF1, F2の交線
がそれらの頂点誤差球面2内を通過する場合には、それ
ら二つの頂点V2,V3を通過する複合曲線を交線Eとす
る。
【0040】そして、図形演算子(a-4) の場合には、上
記図形演算子(a-3) におけると同様の方法を行うことに
より、投影による複合曲線の生成を実現することがで
き、また、図形演算子(a-5) の場合には、二次元位相掃
引体を生成させるに際し、両側の幾何曲面の交線計算に
よってエッジを定める場合と、エッジを先に定めてそれ
に接続するフェイスを規定する場合とがあるが、何れに
しても、誤差は誤差範囲τefを越えない。
【0041】さらに、図形演算子(b-5) の場合には、二
つの頂点間は頂点誤差球面の半径λ以上離れているの
で、対応する頂点を一つだけ探索することができ、これ
を結べば、位相的にも幾何的にも矛盾した図形ができる
ことはなく、また、図形演算子(e-2) の場合にも、結合
するべきエッジとフェイスとの離れは誤差範囲τef以内
に抑えられており、しかも対応する頂点が許容差λの範
囲内の距離に作られているので、その図形演算を支障無
く行うことができる。なお、誤差範囲τefは、形状モデ
ラに要求される図形演算の種類により設定すべき値が異
なり、この実施例では独立して作成した複体を結合する
(曲面を貼り合わせる)場合もあるので、τef≧τcs
τssすなわちτef≧2τcsとすべきである。参考までに
記すと、この実施例では、各許容差、誤差範囲を、τcs
=0.002 mm、τef=0.004 mm、τee=0.010 mm、λ=0.
010 mmという値に設定することにより、極めて高い安定
性を達成している。
【0042】従って、上記図形演算子を用いての演算に
よれば、複合曲面間の関係が種々にわたる場合でも、誤
差図形モデルにおけるそれらの複合曲面間の交線として
妥当な曲線を円滑かつ確実に求めることができる。そし
て、そのような図形演算子を用いて上記誤差図形モデル
の枠内に収まる図形を生成させるこの実施例の方法によ
れば、従来のモデリングの技法に大きな変更を要求せず
に幾何データの誤差の取扱いを明確にし得て、計算時間
や所要メモリの面で問題を生ずることなく、少ない開発
工数で、図形演算を安定化することができるとともに、
種々の図形演算を一貫して安定化することができる。
【0043】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、実際に
上記方法を適用する場合に、前記収束計算のための誤差
範囲τcs、前記許容差λ、前記誤差範囲τefおよび前記
最小距離τeeの少なくとも一つに関する判定、例えばエ
ッジの幾何曲線とフェイスの幾何曲面との距離が誤差範
囲τef未満か否かの判定を行うに際しては、エッジの長
さを計算しその中点を代表にして検査する方法ではエッ
ジが分割された場合に不都合が生じ易い処、エッジの一
定長さ毎に、もしくは、エッジの頂点間を任意の整数n
で分割したn分割点毎にその検査を行うこととしても良
く、このようにすれば、エッジの全体に亘って妥当な判
定結果が得られるので、判定後にエッジが分割された場
合に不都合が生ずるのを防止し得て、誤差図形モデルに
さらに頑健さを与えることができる。また、上記実施例
ではτef≧2τcsとしたが、曲面の貼り合わせを行わず
に分割結合演算のみ実行する場合にはτef≧τcsとする
こともでき、このように誤差範囲をより小さく設定すれ
ば、安定性をさらに向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】かくしてこの発明の図形演算安定化方法
によれば、従来のモデリングの技法に大きな変更を要求
せずに幾何データの誤差の取扱いを明確にし得て、計算
時間や所要メモリの面で問題を生ずることなく、少ない
開発工数で図形演算を安定化することができ、しかも、
種々の図形演算を一貫して安定化することができる。
【0045】ここで、前記図形演算において、幾何曲面
間の交線の誤差と、幾何曲線の幾何曲面への投影線の誤
差と、二つの幾何曲面が同一であると見なす誤差とを、
収束計算のための誤差範囲τcs以下に管理することによ
り、前記位相モデルが持つ幾何学的誤差を、複合曲面の
頂点とその複合曲面を構成するフェイスのエッジの幾何
曲線の端点との間の距離が、前記許容差λ以下であり、
頂点間距離が、前記許容差λ以上であり、複合曲面のフ
ェイス間を区画するエッジの幾何曲線の、そのエッジの
両側のフェイスの幾何曲面に対する法線方向距離の誤差
が、曲面の貼り合わせを行う場合は前記収束計算のため
の誤差範囲τcsの二倍よりも大きいかそれに等しい誤差
範囲τef以下、曲面の貼り合わせを行わない場合は前記
収束計算のための誤差範囲τcsよりも大きいかそれに等
しい誤差範囲τef以下であり、任意の二本のエッジの幾
何曲線が、一つの頂点を介して互いに繋がる場合を除
き、前記誤差範囲τefの二倍よりも大きいかそれに等し
い最小距離τee以上離れている、とすれば、種々の図形
演算において、近接した図形要素間の演算を行う場合
に、矛盾した許容差の設定によるアルゴリズムの破綻に
起因して処理不能に陥るのを防止することができる。
【0046】さらに、前記図形演算において、複合曲面
間の交線計算を、先ず二つのフェイスを選んで、それら
の内の一方のフェイスのエッジの幾何曲線を他方のフェ
イスに投影することにより、前記一方のフェイスと前記
他方のフェイスとの関係を調べ、前記調べた関係に基づ
き、前記一方のフェイスのエッジの幾何曲線が前記他方
のフェイスの幾何曲面と交差する場合には、前記一方の
フェイスの前記エッジの幾何曲線または頂点と他方のフ
ェイスの幾何曲面との交点を頂点として、それらのフェ
イスの幾何曲面間の交差計算により、交線となるエッジ
の幾何曲線を求め、前記一方のフェイスのエッジの幾何
曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離が前記誤
差範囲τef未満の場合には、そのエッジの幾何曲線を前
記二つのフェイスの交線とし、前記二つのフェイスの各
々のエッジの幾何曲線間の距離が前記最小距離τee以下
であって、前記他方のフェイスに、そのフェイスの前記
エッジを介し他のフェイスが接続されている場合には、
前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と前記他方
のフェイスの幾何曲面との距離および、前記一方のフェ
イスの前記エッジの幾何曲線と前記他方のフェイスに接
続された前記他のフェイスの幾何曲面との距離が共に前
記誤差範囲τef未満の場合に、前記一方のフェイスの前
記エッジを前記二つのフェイスの交線とし、前記二つの
距離の少なくとも一方が前記誤差範囲τef以上の場合に
は、その後の図形演算を考慮して、残される二つのフェ
イス間の交差計算により交線を求め、前記二つのフェイ
スの二つの頂点の前記頂点誤差球面同士が共有点を持つ
ことにより、前記二つのフェイスの交線がそれらの頂点
誤差球面内を通過する場合には、前記二つの頂点を通過
する幾何曲線を交線とする、という方法で逐次行うこと
とすれば、複合曲面間の関係が種々にわたる場合でも、
前記誤差図形モデルにおけるそれらの複合曲面間の交線
として妥当な曲線を円滑かつ確実に求めることができ
る。
【0047】さらに、前記CAD装置のモデラが、交差
した二つのフェイスを含むシェル全体を、図形演算の手
順に沿って階層をなす非多様体として表現するものであ
り、前記二つのフェイスの各々のエッジの幾何曲線間の
距離が前記最小距離τee以下であって、前記他方のフェ
イスに、そのフェイスの前記エッジを介し他のフェイス
が接続されており、前記一方のフェイスの前記エッジの
幾何曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離と、
前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と前記他方
のフェイスに接続された前記他のフェイスの幾何曲面と
の距離との少なくとも一方が前記誤差範囲τef以上であ
ったため、その後の図形演算を考慮して、残される二つ
のフェイス間の交差計算により交線を求めた場合には、
位相的に同一の交線エッジおよび頂点について、図形と
して表示されるライブシェルの前記残される二つのフェ
イスの交線エッジおよび頂点用としては新たに計算して
求めたエッジおよび頂点の幾何データを用いる一方、図
形として表示されないデッドシェルの交線エッジおよび
頂点用としては元のフェイスのエッジおよび頂点の幾何
データを保存しておき、形状復元の際には、前記デッド
シェルに保存しておいた元のフェイスのエッジおよび頂
点の幾何データを用いることとすれば、前記誤差図形モ
デルにおいて形状の修正等のため形状復元を行う場合
に、元の図形を確実に復元することができる。
【0048】そして前記収束計算のための誤差範囲
τcs、前記許容差λ、前記誤差範囲τefおよび前記最小
距離τeeの少なくとも一つに関する判定を、エッジの一
定長さ毎に、もしくは、エッジの頂点間を任意の整数n
で分割したn分割点毎に行うこととすれば、エッジの全
体に亘って妥当な判定結果が得られるので、判定後にエ
ッジが分割された場合に不都合が生ずるのを防止し得
て、前記誤差図形モデルに、さらに頑健さを与えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、この発明の図形演算安定化方法の一
実施例における誤差図形モデルの頂点誤差球面と有効な
エッジの幾何曲線とを示す説明図、また(b),(c)
は、上記実施例において判定したノーマルなフェイスお
よびノーマルでないフェイスをそれぞれ示す説明図であ
る。
【図2】上記実施例の方法では検査しない自己交差の状
態を示す説明図である。
【図3】(a),(b)は、上記実施例の方法におけ
る、近接したエッジを細分する場合の細分方法を示す説
明図である。
【図4】(a)〜(e)は、上記実施例の方法を実施す
るCAD装置のモデラの位相演算子をそれぞれ示す説明
図である。
【図5】(a),(b)は、上記実施例の方法におけ
る、複合曲線を生成させる方法を示す説明図である。
【図6】上記実施例の方法における、複合曲面間の交線
を求めるためのエッジ前進法を示す説明図である。
【図7】(a),(b)は、上記エッジ前進法におけ
る、一方のフェイスのエッジの幾何曲線と他方のフェイ
スの幾何曲面とが交差する場合の交線エッジの求め方を
示す説明図である。
【図8】上記エッジ前進法における、一方のフェイスの
エッジの幾何曲線が他方のフェイスの幾何曲面上に存在
する場合の交線エッジの求め方の一例を示す説明図であ
る。
【図9】上記エッジ前進法における、一方のフェイスの
エッジの幾何曲線が他方のフェイスの幾何曲面上に存在
する場合の交線エッジの求め方の他の例を示す説明図で
ある。
【図10】上記エッジ前進法における、二つの頂点の頂
点誤差球面同士が共有点を持ちそれらの頂点誤差球面内
を二つのフェイスの交線が通る場合の交線の求め方を示
す説明図である。
【図11】(a),(b)は、位相データと幾何データ
との間に矛盾が生じた図形の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 頂点 2 頂点誤差球面 3 有効なエッジの曲線 δ 取扱い最小誤差 τcs 収束計算のための誤差範囲 λ 許容差 τef フェイスの幾何曲面に対するエッジの幾何曲線の
法線方向誤差範囲 τee 二本のエッジの幾何曲線間の最小離間距離
フロントページの続き (72)発明者 石井 貴継 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 本多 正人 神奈川県横浜市西区高島町2−6−32 日 産横浜ビル19階 株式会社日産エイアール テクノロジー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CAD装置が行う図形演算を安定化する
    に際し、 前記図形演算の各段階で、位相演算子と幾何演算子とを
    組み合わせて用い、 前記図形演算での位相データの操作を位相演算子で行う
    ことにより、位相データとしての完全性を保証し、 前記位相演算子と幾何演算子との組に、演算後の図形
    が、頂点およびエッジについて幾何学的誤差を持つ位相
    図形モデルの誤差範囲内に保たれるような図形演算を行
    わせることを特徴とする、図形演算安定化方法。
  2. 【請求項2】 前記図形演算は、 幾何曲面間の交線の誤差と、幾何曲線の幾何曲面への投
    影線の誤差と、二つの幾何曲面が同一であると見なす誤
    差とを、収束計算のための誤差範囲τcs以下に管理する
    ことにより、 前記位相モデルが持つ幾何学的誤差を、 複合曲面の頂点とその複合曲面を構成するフェイスのエ
    ッジの幾何曲線の端点との間の距離が、前記許容差λ以
    下であり、 頂点間距離が、前記許容差λ以上であり、 複合曲面のフェイス間を区画するエッジの幾何曲線の、
    そのエッジの両側のフェイスの幾何曲面に対する法線方
    向距離の誤差が、曲面の貼り合わせを行う場合は前記収
    束計算のための誤差範囲τcsの二倍よりも大きいかそれ
    に等しい誤差範囲τef以下、曲面の貼り合わせを行わな
    い場合は前記収束計算のための誤差範囲τcsよりも大き
    いかそれに等しい誤差範囲τef以下であり、 任意の二本のエッジの幾何曲線が、一つの頂点を介して
    互いに繋がる場合を除いて前記誤差範囲τefの二倍より
    も大きいかそれに等しい最小距離τee以上離れている、 として行うことを特徴とする、請求項1記載の図形演算
    安定化方法。
  3. 【請求項3】 前記図形演算での、複合曲面間の交線計
    算は、 先ず二つのフェイスを選んで、それらの内の一方のフェ
    イスのエッジの幾何曲線を他方のフェイスに投影するこ
    とにより、前記一方のフェイスと前記他方のフェイスと
    の関係を調べ、 前記調べた関係に基づき、 前記一方のフェイスのエッジの幾何曲線が前記他方のフ
    ェイスの幾何曲面と交差する場合には、前記一方のフェ
    イスの前記エッジの幾何曲線または頂点と他方のフェイ
    スの幾何曲面との交点を頂点として、それらのフェイス
    の幾何曲面間の交差計算により、交線となるエッジの幾
    何曲線を求め、 前記一方のフェイスのエッジの幾何曲線と前記他方のフ
    ェイスの幾何曲面との距離が前記誤差範囲τef未満の場
    合には、そのエッジの幾何曲線を前記二つのフェイスの
    交線とし、 前記二つのフェイスの各々のエッジの幾何曲線間の距離
    が前記最小距離τee以下であって、前記他方のフェイス
    に、そのフェイスの前記エッジを介し他のフェイスが接
    続されている場合には、前記一方のフェイスの前記エッ
    ジの幾何曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離
    および、前記一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と
    前記他方のフェイスに接続された前記他のフェイスの幾
    何曲面との距離が共に前記誤差範囲τef未満の場合に、
    前記一方のフェイスの前記エッジを前記二つのフェイス
    の交線とし、前記二つの距離の少なくとも一方が前記誤
    差範囲τef以上の場合には、その後の図形演算を考慮し
    て、残される二つのフェイス間の交差計算により交線を
    求め、 前記二つのフェイスの二つの頂点の前記頂点誤差球面同
    士が共有点を持つことにより、前記二つのフェイスの交
    線がそれらの頂点誤差球面内を通過する場合には、前記
    二つの頂点を通過する幾何曲線を交線とする、 として行うことを特徴とする、請求項2記載の図形演算
    安定化方法。
  4. 【請求項4】 前記CAD装置のモデラが、交差した二
    つのフェイスを含むシェル全体を、図形演算の手順に沿
    って階層をなす非多様体として表現するものであり、 前記二つのフェイスの各々のエッジの幾何曲線間の距離
    が前記最小距離τee以下であって、前記他方のフェイス
    に、そのフェイスの前記エッジを介し他のフェイスが接
    続されており、前記一方のフェイスの前記エッジの幾何
    曲線と前記他方のフェイスの幾何曲面との距離と、前記
    一方のフェイスの前記エッジの幾何曲線と前記他方のフ
    ェイスに接続された前記他のフェイスの幾何曲面との距
    離との少なくとも一方が前記誤差範囲τef以上であった
    ため、その後の図形演算を考慮して、残される二つのフ
    ェイス間の交差計算により交線を求めた場合には、 位相的に同一の交線エッジおよび頂点について、図形と
    して表示されるライブシェルの前記残される二つのフェ
    イスの交線エッジおよび頂点用としては新たに計算して
    求めたエッジおよび頂点の幾何データを用いる一方、図
    形として表示されないデッドシェルの交線エッジおよび
    頂点用としては元のフェイスのエッジおよび頂点の幾何
    データを保存しておき、 形状復元の際には、前記デッドシェルに保存しておいた
    元のフェイスのエッジおよび頂点の幾何データを用いる
    ことを特徴とする、請求項3記載の図形演算安定化方
    法。
  5. 【請求項5】 前記収束計算のための誤差範囲τcs、前
    記許容差λ、前記誤差範囲τefおよび前記最小距離τee
    の少なくとも一つに関する判定は、 エッジの一定長さ毎に、もしくは、エッジの頂点間を任
    意の整数nで分割したn分割点毎に行うことを特徴とす
    る、請求項2乃至請求項4の何れか記載の図形演算安定
    化方法。
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