JPH0626454B2 - 地絡母線保護継電装置 - Google Patents
地絡母線保護継電装置Info
- Publication number
- JPH0626454B2 JPH0626454B2 JP61277069A JP27706986A JPH0626454B2 JP H0626454 B2 JPH0626454 B2 JP H0626454B2 JP 61277069 A JP61277069 A JP 61277069A JP 27706986 A JP27706986 A JP 27706986A JP H0626454 B2 JPH0626454 B2 JP H0626454B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phase
- current
- ground fault
- zero
- amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Connection Or Junction Boxes (AREA)
- Exchange Systems With Centralized Control (AREA)
- Details Of Aerials (AREA)
- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この発明は1線地絡故障を検出するための地絡母線保護
継電装置に関する。
継電装置に関する。
B.発明の概要 この発明は高抵抗接地系における地絡母線保護継電装置
において、 各回線の逆相電流の地絡前後の変化量に対してそのベク
トル和について零相電圧の有効分を動作量に、零相電圧
に対する有効分のスカラ和を抑制量としたことにより、 多回線の負荷電流の電磁誘導等で発生する循環電流,及
び充電電流やリアクトル電流により発生する無効電流及
び系統に設置された変流器による誤差電流の影響を受け
にくい高感度の継電装置が得られるようにしたものであ
る。
において、 各回線の逆相電流の地絡前後の変化量に対してそのベク
トル和について零相電圧の有効分を動作量に、零相電圧
に対する有効分のスカラ和を抑制量としたことにより、 多回線の負荷電流の電磁誘導等で発生する循環電流,及
び充電電流やリアクトル電流により発生する無効電流及
び系統に設置された変流器による誤差電流の影響を受け
にくい高感度の継電装置が得られるようにしたものであ
る。
C.従来の技術 従来の地絡母線保護継電装置の比率差動演算の動作判定
式は次式で示される。
式は次式で示される。
IO−KIR>KG …(1) 但し、IO:動作量、IR:抑制量、K:抑制係数、KG:継
電器感度である。
電器感度である。
上記IOは であり、 はi回線の零相電流、 は1〜n回線のIOのベクトル和である。また、IRは であり、 は1〜n回線のIOのスカラ和である。
上記のように従来の地絡母線保護継電装置は動作量を各
回線の零相電流のベクトル和、抑制量を各回線の零相電
流のスカラ和としたものである。
回線の零相電流のベクトル和、抑制量を各回線の零相電
流のスカラ和としたものである。
D.発明が解決しようとする問題点 上述した地絡母線保護継電装置を高抵抗接地系に使用す
ると、一般に1線地絡時にNGR(中性点接地抵抗器)
から供給される故障電流に対して対地充電電流または零
相循環電流の影響が大きく、母線地絡であるにもかかわ
らず抑制量が大きくなつて外部故障と判定されてしまう
おそれがある。
ると、一般に1線地絡時にNGR(中性点接地抵抗器)
から供給される故障電流に対して対地充電電流または零
相循環電流の影響が大きく、母線地絡であるにもかかわ
らず抑制量が大きくなつて外部故障と判定されてしまう
おそれがある。
これを避けるために、特開昭58−66527号公報に
記載の手段がある。この手段は抑制量として各回線零相
電流の事故時の変化量(ベクトル量)を検出し、その変化
量の零相電圧と同相成分のスカラ量を各回線ごとに求め
てこれらを加算し、得られた和を使用するようにしたも
のである。ところが、上記公報に記載の手段を用いても
系統に設置された変流器の誤差を考慮すると継電器感度
が充分に得られない問題をもつている。
記載の手段がある。この手段は抑制量として各回線零相
電流の事故時の変化量(ベクトル量)を検出し、その変化
量の零相電圧と同相成分のスカラ量を各回線ごとに求め
てこれらを加算し、得られた和を使用するようにしたも
のである。ところが、上記公報に記載の手段を用いても
系統に設置された変流器の誤差を考慮すると継電器感度
が充分に得られない問題をもつている。
E.問題点を解決するための手段 この発明は母線に接続された各回線の地絡相を基準とし
た逆相電流の地絡前後の変化量に対してそのベクトル和
について零相電圧の有効分を動作量として演算するとと
もに、前記零相電圧に対する有効分のスカラ和を抑制量
として演算し、両演算出力から地絡故障を判定させるよ
うにしたものである。
た逆相電流の地絡前後の変化量に対してそのベクトル和
について零相電圧の有効分を動作量として演算するとと
もに、前記零相電圧に対する有効分のスカラ和を抑制量
として演算し、両演算出力から地絡故障を判定させるよ
うにしたものである。
F.作用 上記のように構成することにより、抑制量については逆
相電流の変化分に対する零相電圧の有効分をとるので、
充電電流成分は抑制量に入つてこない。また、逆相電流
の地絡前後に変化分をとるので、逆相循環電流の影響も
抑制量に入つてこない。このため、充電電流及び負荷電
流の誘導により発生される循環電流の影響がなくなるた
めに、継電装置を高感度にできる。この他に、重潮流時
の変流器誤差電流は大きくなるが、動作量と抑制量とも
逆相電流の変化分を検出するので、その影響は生じな
い。従つて変流器誤差電流に影響されることなく高感度
の継電装置が得られる。
相電流の変化分に対する零相電圧の有効分をとるので、
充電電流成分は抑制量に入つてこない。また、逆相電流
の地絡前後に変化分をとるので、逆相循環電流の影響も
抑制量に入つてこない。このため、充電電流及び負荷電
流の誘導により発生される循環電流の影響がなくなるた
めに、継電装置を高感度にできる。この他に、重潮流時
の変流器誤差電流は大きくなるが、動作量と抑制量とも
逆相電流の変化分を検出するので、その影響は生じな
い。従つて変流器誤差電流に影響されることなく高感度
の継電装置が得られる。
G.実施例 以下図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
第1図において、BUSは電気所母線、1L,2L……nLは
電気所母線BUSに接続された回線、PDは計器用変圧器
である。CT1〜CTnは変流器で、これら変流気CT1〜CTnは
補償変流器11〜1nに接続される。この補償変流器11〜1n
は各回線1L〜nLのa,b, c相電流を検出するものである。
検出された相電流は地絡相を基準とする各回線1L〜nLの
逆相電流I2の演算部21〜2nに入力されて演算される。3
は補助変圧器で、この補助変圧器3はa, b, c相の電圧V
a,Vb,Vcと零相電圧Voを検出するものである。相電圧V
a,Vb,Vcは1線地絡時の地絡相選択部4に入力され
る。この地絡相選択部4の出力は前記演算部21〜2nに与
えられ、演算部21〜2nの出力には地絡相の演算出力が送
出される。すなわち、a相地絡時にはI2=Ia+a2Ib+aI
c、b相地絡時にはI2=Ib+a2Ic+aIa、c相地絡時にはI2
=Ic+a2Ia+aIbの演算出力が送出される。演算部21〜2
nの出力は各回線逆相電流I2の地絡前後の変化分を零相
電圧Voに対する有効分を演算する演算部51〜5nに入力さ
れる。この演算部51〜5nには零相電圧Voも与えられる。
前記有効分演算部51〜5nはRea(Δ3I2)=|Δ3I2|cosθ
(θはI2とVoとの位相差)を演算出力するものである。な
お、 はi回線逆相電流変化分のスカラ和である。
電気所母線BUSに接続された回線、PDは計器用変圧器
である。CT1〜CTnは変流器で、これら変流気CT1〜CTnは
補償変流器11〜1nに接続される。この補償変流器11〜1n
は各回線1L〜nLのa,b, c相電流を検出するものである。
検出された相電流は地絡相を基準とする各回線1L〜nLの
逆相電流I2の演算部21〜2nに入力されて演算される。3
は補助変圧器で、この補助変圧器3はa, b, c相の電圧V
a,Vb,Vcと零相電圧Voを検出するものである。相電圧V
a,Vb,Vcは1線地絡時の地絡相選択部4に入力され
る。この地絡相選択部4の出力は前記演算部21〜2nに与
えられ、演算部21〜2nの出力には地絡相の演算出力が送
出される。すなわち、a相地絡時にはI2=Ia+a2Ib+aI
c、b相地絡時にはI2=Ib+a2Ic+aIa、c相地絡時にはI2
=Ic+a2Ia+aIbの演算出力が送出される。演算部21〜2
nの出力は各回線逆相電流I2の地絡前後の変化分を零相
電圧Voに対する有効分を演算する演算部51〜5nに入力さ
れる。この演算部51〜5nには零相電圧Voも与えられる。
前記有効分演算部51〜5nはRea(Δ3I2)=|Δ3I2|cosθ
(θはI2とVoとの位相差)を演算出力するものである。な
お、 はi回線逆相電流変化分のスカラ和である。
有効分演算部51〜5nの出力は動作量演算部6と抑制量演
算部7にそれぞれ入力され、動作量演算部6では を演算し、抑制量演算部7では を演算する。両演算部6,7の出力は母線地絡故障判定
部8に入力され、判定部8では次式が判定される。
算部7にそれぞれ入力され、動作量演算部6では を演算し、抑制量演算部7では を演算する。両演算部6,7の出力は母線地絡故障判定
部8に入力され、判定部8では次式が判定される。
(2)式が成立すると母線地絡故障と判定され、判定部8
の出力に故障信号が送出される。
の出力に故障信号が送出される。
なお、(2)式において、 は動作量、 はi回線逆相電流(地絡相基準)の地絡前後の変化分、 はi回線逆相電流変化のベクトル和、 はi回線逆相電流変化分のベクトル和に対する零相電圧
の有効分、 は抑制量で、i回線逆相電流変化分の有効分Rea のスカラ和である。
の有効分、 は抑制量で、i回線逆相電流変化分の有効分Rea のスカラ和である。
上記実施例のように構成された装置を第2図に示す高抵
抗接地系に適用した場合について述べる。
抗接地系に適用した場合について述べる。
第2図において、Tは変圧器、NRは中性点接地抵抗、
Fは地絡事故点である。このような系において、抑制量
については逆相電流の変化分に対する零相電圧の有効分
をとるので、充電電流成分3Icは第3図のベクトル図に
示すように抑制量に影響を与えない。また、逆相電流の
地絡前後の変化分をとるので、逆相循環電流3I2cが地絡
故障前後で変化がなければ、影響も抑制量に影響を与え
ない。
Fは地絡事故点である。このような系において、抑制量
については逆相電流の変化分に対する零相電圧の有効分
をとるので、充電電流成分3Icは第3図のベクトル図に
示すように抑制量に影響を与えない。また、逆相電流の
地絡前後の変化分をとるので、逆相循環電流3I2cが地絡
故障前後で変化がなければ、影響も抑制量に影響を与え
ない。
上記のように影響を与えないのは次のような理由からで
ある。すなわち、当該継電器が設置されるのは高抵抗接
地系統であるので1線地絡前後で線間電圧の変化はほと
んどなく、従つて、地絡故障により負荷電流は変化しな
い。このことにより、多回線の負荷電流により誘導され
る逆相循環電流もほとんど変化しない。このため、地絡
前後に変化分をとることによつてその影響が取消される
からである。
ある。すなわち、当該継電器が設置されるのは高抵抗接
地系統であるので1線地絡前後で線間電圧の変化はほと
んどなく、従つて、地絡故障により負荷電流は変化しな
い。このことにより、多回線の負荷電流により誘導され
る逆相循環電流もほとんど変化しない。このため、地絡
前後に変化分をとることによつてその影響が取消される
からである。
さらに、重潮流時の変流器誤差は大きくなるけれども、
動作量と抑制量とも逆相電流の変化分をとるので、その
潮流時の影響は生じない。
動作量と抑制量とも逆相電流の変化分をとるので、その
潮流時の影響は生じない。
次にこの発明による地絡母線保護継電装置と従来装置と
の動作式、継電器感度等について述べる。
の動作式、継電器感度等について述べる。
(1) まず動作式について述べる。
動作式には零相電流を入力電流とする方法(従来装置、
特開昭58−66527号公報)と、逆相電流を入力電
流とする方法(この発明装置)とがある。この場合、変流
器(CT)誤差を考慮した継電器(リレー)感度では逆相電
流を用いた方が零相電流のものより前述したように有利
となる。例えばNR=100A,Rea(リアクトル電流)=70
0A,充電電流の未補償分100A(系統全体の対地充電電流
−リアクトル電流),故障点抵抗Rf=300Ωの内部故障の
とき、従来装置の誤不動作となる。しかし、この発明装
置では充分動作可能となる。
特開昭58−66527号公報)と、逆相電流を入力電
流とする方法(この発明装置)とがある。この場合、変流
器(CT)誤差を考慮した継電器(リレー)感度では逆相電
流を用いた方が零相電流のものより前述したように有利
となる。例えばNR=100A,Rea(リアクトル電流)=70
0A,充電電流の未補償分100A(系統全体の対地充電電流
−リアクトル電流),故障点抵抗Rf=300Ωの内部故障の
とき、従来装置の誤不動作となる。しかし、この発明装
置では充分動作可能となる。
これらリレー方式を第1表に示す。
第1表中、i(i=1,2…)は各回線を示し、3I2は各回
線の逆相電流を示し、3Ioは各回線の零相電流を示し、
Δは3I2,3I0について地絡故障発生前後の変化分を
演算することを示し、Reaは零相電圧3V0に対する
有効分を示す。
線の逆相電流を示し、3Ioは各回線の零相電流を示し、
Δは3I2,3I0について地絡故障発生前後の変化分を
演算することを示し、Reaは零相電圧3V0に対する
有効分を示す。
次に母線地絡故障計算の理論式をモデル系統として第4
図を用いて述べるに、中性点接地抵抗値RNR、リアクト
ルのリアクタンス値XREA及び静電容量のリアクタンス
値Xchは次の(3)式,(4)式,(5)式となる。
ここで、(3)式は第6図に示す66kV系統の中性点
接地抵抗器の抵抗値がRNR(Ω)の場合に、一線地絡故
障(故障点抵抗が零)に流れる電流INRとの関係を示す
ものである。
図を用いて述べるに、中性点接地抵抗値RNR、リアクト
ルのリアクタンス値XREA及び静電容量のリアクタンス
値Xchは次の(3)式,(4)式,(5)式となる。
ここで、(3)式は第6図に示す66kV系統の中性点
接地抵抗器の抵抗値がRNR(Ω)の場合に、一線地絡故
障(故障点抵抗が零)に流れる電流INRとの関係を示す
ものである。
第6図において、相電圧は なので、INR=38100V/RNRとなり、よってRNR
は(3)式のようになる。
は(3)式のようになる。
但し、INR:中性点接地抵抗器容量 次にリアクトルに対して、一線地絡故障時の電流を第7
図に示す−jIREとすると、リアクタンスXREAとの関
係は、XREA=38100V/−jIREとなるから、こ
れから(4)式が得られる。
図に示す−jIREとすると、リアクタンスXREAとの関
係は、XREA=38100V/−jIREとなるから、こ
れから(4)式が得られる。
但し、IRE:リアクトル電流 また、充電電流は、相電圧に対して90゜進みなので、
(5)式が得られる。
(5)式が得られる。
但し、Ich:充電電流 ここで、第4図の甲BUSのa相が1線地絡(1φG)
のときの等価回路を第5図に示す。次式の(6)式は第
4図の母線構成の故障点に対して第5図に示す対称分等
価回路図から零相回路の全体のインピーダンスZ0を求
めた値である。
のときの等価回路を第5図に示す。次式の(6)式は第
4図の母線構成の故障点に対して第5図に示す対称分等
価回路図から零相回路の全体のインピーダンスZ0を求
めた値である。
前記(3),(4)および(5)式はそれぞれ中性点接
地抵抗器、リアクタンス、充電電流(ただし、充電電流
を発生する静電容量はC1,C2の2台あり)のインピー
ダンス値である。これらはすべて並列であるので、
(6)式よりインピーダンスZ0が得られる。
地抵抗器、リアクタンス、充電電流(ただし、充電電流
を発生する静電容量はC1,C2の2台あり)のインピー
ダンス値である。これらはすべて並列であるので、
(6)式よりインピーダンスZ0が得られる。
となる。以下式を簡単にするためにI2 NR+(I1ch
+I2ch−IRE)2をIとおく。
+I2ch−IRE)2をIとおく。
但し、 次に、第5図の正相電圧EAに対してインピーダンス
(ZTOTAL)を考えると、正相,逆相回路のインピーダ
ンスは零相回路のインピーダンス(Z0)に較べて小さ
く無視できるので、この値はZ0と故障点抵抗RFとを足
した値となり、次式(7)式が得られる。
(ZTOTAL)を考えると、正相,逆相回路のインピーダ
ンスは零相回路のインピーダンス(Z0)に較べて小さ
く無視できるので、この値はZ0と故障点抵抗RFとを足
した値となり、次式(7)式が得られる。
となる。(但し、正相,逆相インピーダンスは無限) 正相電圧EA(38100V)を(7)式のZTOTALで
割れば、故障点電流3IFとなり、次式の(8)式が得
られる。
割れば、故障点電流3IFとなり、次式の(8)式が得
られる。
前記故障点電流3IFに零相回路のインピーダンス
(Z0、すなわち(6)式)を掛ければ零相電圧3V
0(リレー入力)となり、次式の(9)式が得られる。
(Z0、すなわち(6)式)を掛ければ零相電圧3V
0(リレー入力)となり、次式の(9)式が得られる。
次に示す(10)式,(11)式,(12)式,(1
3)式は零相回路の各CT1,CT2,CT4,CT5に流
れる零相電流を求めたもので、CT1に流れる零相電流
は(10)式、CT2に流れる零相電流は(11)式、
CT4に流れる零相電流は(12)式、CT5に流れる零
相電流は(13)式である。なお、CT3では零相イン
ピーダンス無限大などで0Aである。
3)式は零相回路の各CT1,CT2,CT4,CT5に流
れる零相電流を求めたもので、CT1に流れる零相電流
は(10)式、CT2に流れる零相電流は(11)式、
CT4に流れる零相電流は(12)式、CT5に流れる零
相電流は(13)式である。なお、CT3では零相イン
ピーダンス無限大などで0Aである。
上記零相電流を求めた(10)〜(13)式の中で、例
えば(10)式を求める場合について、第8図を用いて
述べる。第8図において、3I0 1Lは3I0 1L=3V0/
(38100/INR)であるから、(9)式の3V0=3IF
×Z0を上記式に代入すると、3I0 1L=3IFZ0/(38100
/INR)となる。この式を(6)式の ε-J θに代入すると、前記(10)式が得られる。以下
(11),(12),(13)式も同様に得られる。
えば(10)式を求める場合について、第8図を用いて
述べる。第8図において、3I0 1Lは3I0 1L=3V0/
(38100/INR)であるから、(9)式の3V0=3IF
×Z0を上記式に代入すると、3I0 1L=3IFZ0/(38100
/INR)となる。この式を(6)式の ε-J θに代入すると、前記(10)式が得られる。以下
(11),(12),(13)式も同様に得られる。
一方、逆相電流の分布は、 CT1では逆相インピーダンス無限大のため0Aであ
る。
る。
CT2では逆相インピーダンス無限大のため0Aであ
る。
る。
CT3ではバンクの逆相インピーダンス<充電電流 ここで、第4図の甲BUSのa相が1線地絡(1φG)のと
きの等価回路を第5図に示す。
きの等価回路を第5図に示す。
第5図の等価回路図から零相回路のインピーダンスZoを
求めると次式のようになる。
求めると次式のようになる。
となる。以下式を簡単にするためにI2 NR+(I1ch+I2ch
−IRE)2をIとおく。
−IRE)2をIとおく。
但し、 従つて、正相電圧からみた回路全体のインピーダンスZ
TOTALは となる。(但し、正相,逆相インピーダンスは無限)地絡
電流(故障点電流)3IFは となる。
TOTALは となる。(但し、正相,逆相インピーダンスは無限)地絡
電流(故障点電流)3IFは となる。
零相電圧3Voは(リレー入力) となる。
零相電流の分布は CT1では となる。
CT2では となる。
CT3では零相インピーダンス無限大なので0Aである。
CT4では となる。
CT5では となる。
一方、逆相電流の分布は、 CT1では逆相インピーダンス無限大のため0Aである。
CT2では逆相インピーダンス無限大のため0Aである。
CT3ではバンクの逆相インピーダンス≪充電電流の逆相
インピーダンス及び負荷インピーダンスのため となる。
インピーダンス及び負荷インピーダンスのため となる。
CT4ではバンクの逆相インピーダンス≪充電電流の逆相
インピーダンス及び負荷インピーダンスのため となる。
インピーダンス及び負荷インピーダンスのため となる。
CT5ではCT4と同じ理由により となる。
上記の説明を表に示すと次表のようになる。
(2) 上記のようにして計算したCTへ流れる電流の結果
をCT誤差を考慮した場合のリレー感度について述べる。
をCT誤差を考慮した場合のリレー感度について述べる。
次表は低電流領域でのCT誤差の実測値を示したものであ
る。
る。
なお、低電流領域とはCT1次定格電流に対して0.5%〜
5%の範囲である。また、リレー感度計算に当り、零相
電流方式(従来装置)は残留回路の方がCT誤差が小さいの
で、それを基準に計算した結果を以下に述べる。
5%の範囲である。また、リレー感度計算に当り、零相
電流方式(従来装置)は残留回路の方がCT誤差が小さいの
で、それを基準に計算した結果を以下に述べる。
(3) リレー感度計算に当り、モデル系統として第4図
を用いて説明するに、まず第4図に示すCT比を表のよう
に設定する。
を用いて説明するに、まず第4図に示すCT比を表のよう
に設定する。
次に故障ケースとして第4図に示す甲BUS,a相1φG
(1線地絡)が故障したことを故障条件とする。このとき
の系統条件はバンク(BANK)1のみに甲BUSを接続
し、NRには100A、REAには700A、充電電流C1には400
A、充電電流C2には400Aが流れ、かつ故障点抵抗Rfは3
00Ωであるとする。
(1線地絡)が故障したことを故障条件とする。このとき
の系統条件はバンク(BANK)1のみに甲BUSを接続
し、NRには100A、REAには700A、充電電流C1には400
A、充電電流C2には400Aが流れ、かつ故障点抵抗Rfは3
00Ωであるとする。
上記条件をもとに零相電圧Voと故障点電流を計算した結
果を示すと次のような値になる。
果を示すと次のような値になる。
零相電圧Vo 19kV 位相−24゜ 故障点電流 72A 位相 21゜ 上記の条件から逆相電流と零相電流のリレー動作式を示
すと次表のようになる。
すと次表のようになる。
第5表中のリレー動作式において、この発明における逆
相電流の動作量及び抑制量は次のように計算される。
相電流の動作量及び抑制量は次のように計算される。
動作量は であるから故障電流とCT誤差を代入すると、動作量はCT
誤差により小さくなるのが厳しいので、 |Rea72A(1−0.01)ej(1゜+45゜)| =|72A×(1−0.01)×cos46゜|=49.5Aとなる。
誤差により小さくなるのが厳しいので、 |Rea72A(1−0.01)ej(1゜+45゜)| =|72A×(1−0.01)×cos46゜|=49.5Aとなる。
すると、抑制量は であるから同様に49.5Aとなる。
よつて、動作式は動作量−K(抑制量)で与えられるから
49.5−0.6(49.5)=19.8Aは0より大きくなるからリレー
は充分に正動作となる。Kは抑制率であり外部故障でリ
レーが誤動作するのを防止するためにあり一般には0.5
〜0.7となる。
49.5−0.6(49.5)=19.8Aは0より大きくなるからリレー
は充分に正動作となる。Kは抑制率であり外部故障でリ
レーが誤動作するのを防止するためにあり一般には0.5
〜0.7となる。
一方、従来装置における零相電流の動作量及び抑制量は
次のように計算される。
次のように計算される。
動作量は であるから故障電流とCT誤差を代入すると動作量はCT誤
差により小さくなるのが厳しいので次のようになる。
差により小さくなるのが厳しいので次のようになる。
|Rea51A(1−0.01)ej1゜+Rea357A(1+0.01)e
j(-1゜-90゜) +Rea204A(1+0.01)ej(1゜+90゜) +Rea204A(1+0.01)ej(1゜+10゜)|=|50.5A−6.3A −3.6A−3.6A|=37A また、抑制量は であるから、抑制量=50.5A+6.3A+3.6A+3.6A=64Aと
なる。
j(-1゜-90゜) +Rea204A(1+0.01)ej(1゜+90゜) +Rea204A(1+0.01)ej(1゜+10゜)|=|50.5A−6.3A −3.6A−3.6A|=37A また、抑制量は であるから、抑制量=50.5A+6.3A+3.6A+3.6A=64Aと
なる。
よつて動作式から37A−0.6×64A=-1.4Aとなり、0より
小さくなるからリレーは動作限界あるいは誤不動作とな
る。
小さくなるからリレーは動作限界あるいは誤不動作とな
る。
第5図に示すように、零相電流は、各CT1,CT2,C
T4,CT5,CT6に分流する。しかし逆相電流(故障
電流)は、逆相インピーダンスの小さな電源端だけに流
れ、CT3だけに電流が現れる。このような電流分布に
対して、第1表に示すこの発明と従来方式とで、CT誤
差がなければ、同一の動作量,抑制量が得られる。しか
し、CT誤差を考慮すると第5表に示すように、動作
量,抑制量に差が生じ、従来方式では検出できない内部
故障に対してもこの発明方式によると検出可能である。
T4,CT5,CT6に分流する。しかし逆相電流(故障
電流)は、逆相インピーダンスの小さな電源端だけに流
れ、CT3だけに電流が現れる。このような電流分布に
対して、第1表に示すこの発明と従来方式とで、CT誤
差がなければ、同一の動作量,抑制量が得られる。しか
し、CT誤差を考慮すると第5表に示すように、動作
量,抑制量に差が生じ、従来方式では検出できない内部
故障に対してもこの発明方式によると検出可能である。
上述のように逆相電流方式を用いるとリレーは正動作す
ることになり、高感度のリレーが得られる。
ることになり、高感度のリレーが得られる。
H.発明の効果 以上述べたように、この発明によれば、各回線の逆相電
流の地絡前後に変化量に対してそのベクトル和について
零相電圧の有効分を動作量に、零相電圧に対する有効分
のスカラ和を抑制量としたことにより、充電電流及び負
荷電流の誘導によつて発生する循環電流とCT誤差電流に
影響されることなく高感度の地絡母線保護継電装置かが
得られる。
流の地絡前後に変化量に対してそのベクトル和について
零相電圧の有効分を動作量に、零相電圧に対する有効分
のスカラ和を抑制量としたことにより、充電電流及び負
荷電流の誘導によつて発生する循環電流とCT誤差電流に
影響されることなく高感度の地絡母線保護継電装置かが
得られる。
第1図はこの発明の一実施例を示すブロツク図、第2図
はこの発明を高抵抗接地系に適用した場合の構成説明
図、第3図はベクトル図、第4図は母線地絡故障計算の
理論式を述べるためのモデル系統説明図、第5図は1線
地絡時の等価回路図、第6図は66kV系統の中性点接
地抵抗器を示す説明図、第7図は1線地絡故障の電流状
態を示す説明図、第8図は第4図の等価回路図である。 BUS……電気所母線、1L,2L…nL……回線、PD……
計器用変圧器、CT1…CTn……変流器、11…1n……補償変
流器、21…2n……逆相電流I2の演算部、3……補助変圧
器、4……地絡選択部、51…5n……零相電圧に対する有
効分演算部、6……動作量演算部、7……抑制量演算
部、8……母線地絡故障判定部。
はこの発明を高抵抗接地系に適用した場合の構成説明
図、第3図はベクトル図、第4図は母線地絡故障計算の
理論式を述べるためのモデル系統説明図、第5図は1線
地絡時の等価回路図、第6図は66kV系統の中性点接
地抵抗器を示す説明図、第7図は1線地絡故障の電流状
態を示す説明図、第8図は第4図の等価回路図である。 BUS……電気所母線、1L,2L…nL……回線、PD……
計器用変圧器、CT1…CTn……変流器、11…1n……補償変
流器、21…2n……逆相電流I2の演算部、3……補助変圧
器、4……地絡選択部、51…5n……零相電圧に対する有
効分演算部、6……動作量演算部、7……抑制量演算
部、8……母線地絡故障判定部。
Claims (1)
- 【請求項1】母線に接続された回線の相電流を検出する
補償検出器と、この補償検出器で検出された相電流が入
力されて演算され、地絡相を基準とする回線の逆相電流
演算部と、相電圧及び零相電圧を検出する補助変圧器
と、相電圧が入力され、1線地絡時の地絡相を前記逆相
電流演算部に与える地絡相選択部と、前記逆相電流演算
部の出力と前記補助変圧器からの零相電圧が入力され、
逆相電流の地絡前後の変化分を零相電圧に対する有効分
として演算する有効分演算部と、この有効分演算部の出
力が供給され、逆相電流の地絡前後の変化分のベクトル
和に対する零相電圧の有効分を動作量として演算する動
作量演算部と、前記有効分演算部の出力が供給され、前
記零相電圧に対する有効分のスカラ和を抑制量として演
算する抑制量演算部と、前記動作量及び抑制量演算部の
出力が入力され、両出力から母線地絡を判定する母線地
絡故障判定部とを備えたことを特徴とする地絡母線保護
継電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61277069A JPH0626454B2 (ja) | 1986-11-20 | 1986-11-20 | 地絡母線保護継電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61277069A JPH0626454B2 (ja) | 1986-11-20 | 1986-11-20 | 地絡母線保護継電装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63129811A JPS63129811A (ja) | 1988-06-02 |
JPH0626454B2 true JPH0626454B2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=17578347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61277069A Expired - Lifetime JPH0626454B2 (ja) | 1986-11-20 | 1986-11-20 | 地絡母線保護継電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0626454B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4957344A (ja) * | 1972-10-04 | 1974-06-04 | ||
JPS5866527A (ja) * | 1981-10-16 | 1983-04-20 | 四国電力株式会社 | 地絡母線保護継電装置 |
US4398232A (en) * | 1981-11-13 | 1983-08-09 | Westinghouse Electric Corp. | Protective relaying methods and apparatus |
-
1986
- 1986-11-20 JP JP61277069A patent/JPH0626454B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63129811A (ja) | 1988-06-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102834993B (zh) | 用于电连接的差动保护的方法和设备 | |
US4841405A (en) | Protective relaying apparatus for providing fault-resistance correction | |
CN112136256B (zh) | 在接地故障保护中使用的方法和设备 | |
EP0316203B1 (en) | Protective relay | |
EP3657620A1 (en) | Method and apparatus for controlling arc suppression device | |
US7053503B2 (en) | Cross current compensation control system for a power system | |
Hesse | Circulating currents in paralleled untransposed multicircuit lines: I-numerical evaluations | |
EP0316202B1 (en) | Selecting a faulty phase in a multi-phase electrical power system | |
JPH0626454B2 (ja) | 地絡母線保護継電装置 | |
JP2004317164A (ja) | 地絡故障検出装置および地絡故障遠隔監視システム | |
JP4921246B2 (ja) | 地絡距離継電器 | |
JPH0373825B2 (ja) | ||
JP2863952B2 (ja) | 地絡故障点標定方法及び装置、地絡距離リレー | |
JP2874316B2 (ja) | 距離継電器 | |
JPH11178199A (ja) | 距離継電器 | |
JPH04225176A (ja) | 地絡距離検出方法、地絡距離検出装置および地絡距離リレー | |
CA1113146A (en) | Grounding conductor current minimizing circuitry | |
JP3132011B2 (ja) | 高調波フィルタ設備保護リレー | |
JPS607886B2 (ja) | 地絡距離判定方式 | |
Tür et al. | Protection Coordination in Electrical Substation Part-2 Unit Protections (Differential and Distance Protection) | |
JPH0155487B2 (ja) | ||
JPH0113293B2 (ja) | ||
CN114509594A (zh) | 一种带有电容的apf的ct安装电路及ct位置判断方法 | |
JPS59204418A (ja) | 共架多回線地絡保護リレ− | |
JPH041869B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |