JPH06263771A - β−シアノアルキルシランの製造法 - Google Patents

β−シアノアルキルシランの製造法

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JPH06263771A
JPH06263771A JP5321933A JP32193393A JPH06263771A JP H06263771 A JPH06263771 A JP H06263771A JP 5321933 A JP5321933 A JP 5321933A JP 32193393 A JP32193393 A JP 32193393A JP H06263771 A JPH06263771 A JP H06263771A
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aminoorganosilane
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carbon atoms
methyl
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JP5321933A
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Howard M Bank
マービン バンク ハワード
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/14Preparation thereof from optionally substituted halogenated silanes and hydrocarbons hydrosilylation reactions

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 加水分解性β−シアノアルキルシランの製造
法の提供。 【構成】 α,β−不飽和オレフインニトリルにハロゲ
ン化シランを添加して一般式IVのβ−シアノアルキルシ
ランを製造する方法において、一般式IIIのアミノオル
ガノシラン新規触媒を使用し、50〜250℃で反応さ
せる。 (各RはC1〜20の一価の炭化水素基から選び;各R
はC1〜20の二価の炭化水素基から選び;各R
H,C1〜20の一価の炭化水素基、アミノアルキル
基、アルキルアミノアルキル基、アルキルアミノジアル
キレン基、ジアルキルアミノアルキル基およびポリアミ
ノアルキルから選び;Xはハロゲンであり、各YはHお
よびC1〜8の低級アルキル基から選び;および
は0,1,2又は3;は1,2,3又は4;かつ
=4である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加水分解性のβ−シア
ノアルキルシランの製造法に関し、特にβ−シアノアル
キルシランを生成するために、α,β−不飽和オレフイ
ンニトリルに水素化ケイ素を触媒添加することに関す
る。本発明は、アミノオルガノシランからなる新規の触
媒を使用する。
【0002】β−シアノアルキル置換基を含有するポリ
オルガノシロキサンの製造に加水分解性のβ−シアノア
ルキルシランが有効である。ケイ素を結合したβ−シア
ノアルキル基は、高温、湿潤条件下で加水分解および開
裂に対して極めて耐性をもっている。従って、β−シア
ノアルキルシランは高温、湿潤条件を受けるポリオルガ
ノシロキサンの製造に特に有用である。ポリオルガノシ
ロキサンに置換されたケイ素を結合したβ−シアノアル
キル基の存在も液体炭化水素による膨潤に対してポリオ
ルガノシロキサンを安定化させる傾向がある。
【0003】
【従来の技術】オレフインニトリルをシランと反応させ
てシアノアルキルシランを製造する従来の手段は、米国
特許第2,906,764号;パイク(Pike)らに
よるJ.Org.Chem.24,1939−42,1
959年;およびパイクらによるJ.Org.Che
m.27 2190−92,1962年に記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の方法は、アミ
ノオルガノシランからなる新規の触媒を使用する。その
アミノオガノシランの窒素原子は炭素基に結合されるア
ミノ基に存在し、それは次いでSi−C結合を介してケ
イ素に結合される。窒素原子はケイ素原子に直接結合し
ない。前記アミノオルガノシランは、水素化ケイ素(シ
ラン)によって不飽和オレフインニトリルのβ−ヒドロ
シリル化を促進する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、
【0006】
【式1】 で示される水素化ケイ素と、
【0007】
【式2】 で示される不飽和オレフインニトリルを、
【0008】
【式3】 で示されるアミノオルガノシランからなる触媒の存在
下、50℃〜250℃の範囲内の温度で接触させること
から成ることを特徴とする、
【0009】
【式4】 (上式中の各Rは炭素原子数が1〜20の一価の炭化水
素基からそれぞれ選び;各R1 は炭素原子数が1〜20
の二価の炭化水素基からそれぞれ選び;各R2 は水素原
子、炭素原子数が1〜20の一価の炭化水素基、アミノ
アルキル基、アルキルアミノアルキル基、アルキルアミ
ノジアルキレン基、ジアルキルアミノアルキル基および
ポリアミノアルキルからそれぞれ選び;Xはハロゲンで
あり、各Yは水素原子および炭素原子数が1〜8の低級
アルキル基からそれぞれ選び;=0、1、2又は3;
=0、1、2又は3;=0、1、2又は3;
1、2、3又は4;そして=4である)
で示されるβ−シアノアルキルシランの製造法である。
【0010】
【作用】本法は、式4で示したように1つのケイ素に結
合したβ−シアノアルキル基を含有するβ−シアノアル
キルシランの製造に利用することができる。本法により
製造できるβ−シアノアルキルシランは、例えば、β−
シアノエチルトリクロロシラン、β−シアノプロピルト
リクロロシラン、β−シアノブチルクロロシラン、β−
シアノ第三ブチルトリクロロシラン、β−シアノペンチ
ルトリクロロシラン、β−シアノプロピルトリクロロシ
ラン、β−シアノヘキシルトリクロロシラン、β−シア
ノヘプチルトリクロロシラン、β−シアノオクチルトリ
クロロシラン、α−メチル−β−シアノエチルトリクロ
ロシラン、α−エチル−β−シアノエチルトリクロロシ
ラン、α−オクチル−β−シアノプロピルトリクロロシ
ラン、β−シアノエチルトリブロモシランおよび−シア
ノプロピルトリフルオロシランである。これらの中でβ
−シアノエチルトリクロロシランが望ましい。
【0011】式1で示した水素化ケイ素(シラン)は、
Siに結合した1個の水素原子とSiに結合した3個の
ハロゲン原子を含有する。そのハロゲン原子は臭素、塩
素、フッ素、およびヨウ素から選ぶことができるが、塩
素が望ましい。
【0012】水素化ケイ素は式2で示したα,β−不飽
和オレフインニトリルと接触させる。その不飽和オレフ
インニトリルは、水素原子および低級アルキル基からそ
れぞれ選ぶ置換基Yを含有する。用語「低級アルキル
基」は炭素原子数が1〜8のアルキル基を意味する。Y
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチル
にすることができる。不飽和オレフインニトリルは、例
えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロト
ノニトリル、エチルアクリロニトリル、1−シアノブテ
ン−1または2−シアノオクテン−1を含むが、アクリ
ロニトリルが望ましい。
【0013】水素化ケイ素と不飽和オレフインニトリル
とのモル比は広範囲に変えうるが、過剰なモルを用いて
も両成分共特別の利点は得られない。水素化ケイ素/不
飽和オレフインニトリルのモル比は0.5〜1.5の範
囲内が望ましいが、0.7〜1.2が最適である。
【0014】水素化ケイ素と不飽和オレフインニトリル
はアミノオルガノシランからなる触媒の存在下で接触さ
せる。そのアミノオルガノシランは式3、すなわち、X
(RO)Si(R1 NR2 2 〔式中の各R
は炭素原子数が1〜20の一価の炭化水素基からそれぞ
れ選び;各R1 は炭素原子数が1〜20の二価の炭化水
素基からそれぞれ選び;各R2 は水素原子、炭素原子数
が1〜20の一価の炭化水素基、アミノアルキル基、ア
ルキルアミノアルキル基、アルキルアミノジアルキレン
基、ジアルキルアミノアルキル基およびポリアミノアル
キルからそれぞれ選び;Xはハロゲンであり;各Yは水
素原子および炭素原子数が1〜8の低級アルキル基から
それぞれ選び;=0、1、2又は3;=0、1、2
又は3;=0、1、2又は3;=1、2、3又は
4;そして=4である〕で示されてい
る。
【0015】アミノオルガノシランの各ハロゲン原子、
すなわち、Xは臭素、塩基、フッ素およびヨウ素からそ
れぞれ選ぶ。望ましいハロゲンは塩素である。
【0016】アミノオルガノシランの各基Rは炭素原子
数が1〜20の一価の炭化水素基からそれぞれ選ぶ。そ
の基Rはアルキル、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチルおよびエイコシルにするこ
とができる。望ましいアルキル基は、Rが1〜8個の炭
素原子を含有する低級アルキル基の場合である。基Rは
アリール基、例えば、フエニル、ナフチル、ジフエニ
ル、トリル、キシリル、クメニル、エチルフエニルおよ
びビニルフエニルにすることもできる。望ましいアリー
ル基はフエニルである。基Rはアラルキル、例えば、ベ
ンジルおよびフエニルエチル;シアノアルキル、例え
ば、β−シアノエチル、β−シアノプロピルおよびβ−
シアノブチル;シクロアルキル、例えば、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル;およびアル
ケニル、例えば、ビニルおよびアリルにすることができ
る。
【0017】アミノオルガノシランの各基R1 は、炭素
原子数が1〜20の二価の炭化水素基からそれぞれ選
ぶ。アミノオルガノシランの基R1 の例は、二価のアル
キレン基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、
イソプロピレン、ブチレン、イソ−ブチレン、t−ブチ
レン、ペンチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、
オクタメチレンおよびエイコサメチレンを含む。
【0018】基R1 は二価のアルケニレン基、例えば、
エテニレン、プロペニレン、t−ブテニレンおよびエイ
コセニレン;二価の環状基、例えば、シクロプロピレ
ン、シクロプロピリデンおよびシクロブチレン;二価の
アリーレン基、例えば、フエニレン、ナフタレニレンお
よびフエナントリレンにすることもできる。
【0019】各基R2 は水素原子、炭素原子数1〜20
の一価の炭化水素基、アミノアルキル基、アルキルアミ
ノアルキル基、アルキルアミノジアルキレン基、ジアル
キルアミノアルキル基およびポリアミノアルキル基から
それぞれ選ぶ。アミノオルガノシランのR2 の例は水素
原子およびアミノオルガノシランの基Rに対して示した
一価の炭化水素基の例を含む。
【0020】基R2 はアミノアルキル基、例えば、アミ
ノメチルおよびアミノプロピル;アルキルアミノアルキ
ル基、例えば、N′−メチルアミノメチル、N′−メチ
ルアミノエチル、N′−エチルアミノエチル、N′−エ
チルアミノメチルおよびN′−メチルアミノヘキサメチ
ル;アルキルアミノジアルキレン基、例えば、次の構造
【0021】
【式5】 (それはアミノオルガノシランのNと結合してメチルピ
ペラジニルであった。NR2 を生成する)をもった基;
ジアルキルアミノアルキル、例えば、N′,N′−ジメ
チルアミノメチル、N′,N′−ジメチルアミノエチ
ル、N′,N′−ジエチルアミノエチル、N′−メチル
−N′−エチルアミノエチル、N′,N′−ジメチルア
ミノプロピルおよびN′−メチル−N′−オクチルアミ
ノエチルにすることができる。基R2 は、式
【0022】
【式6】 〔式中のAは水素原子および低級アルキル基から選び、
は1〜6の整数であり、は1〜20の整数であり、
「低級アルキル」は前に定義した通りである。〕で示さ
れるポリアミノアルキルにすることもできる。そのポリ
アミノアルキル基R2 の例は、N″,N″−ジメチルア
ミノエチル−N′−メチルアミノエチル、N″,N″−
ジメチルアミノエチルアミノエチル、N″−エチルアミ
ノエチル−N′−エチルアミノエチルおよびN″−メチ
ルアミノプロピル−N′−メチルアミノプロピルを含
む。望ましい基R2 はメチルおよびN′,N′−ジメチ
ルアミノエチルである。1つの基R2 がメチルで第2の
基R2 がN′,N′−ジメチルアミノエチルのときが最
適である。上記の例において窒素原子について側基の場
所を示す素数は、それらがアミノオルガノシランの例を
以下に示すために用いた命名法に従ってアミノオルガノ
シランで数えるように数える。
【0023】アミノオルガノシランの例は、N−メチル
アミノプロピルトリメトキシシラン{すなわち、(CH
3 O)3 SiCH2 CH2 CH2 N(H)CH3 }、
N,N−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
N′,N′−ジメチルアミノエチルアミノプロピルトリ
メトキシシラン{すなわち、(CH3 O)3 SiCH2
CH2 CH2 N(H)CH2 CH2 N(CH3 2 }、
N,N−ジメチル−アミノエチルメチルジメトキシシラ
ン{すなわち、(CH3 O)2 CH3 SiCH2 CH2
N(CH3 2 }、N′,N′−ジメチルアミノエチル
−N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
{(CH3 O)3 SiCH2 CH2 CH2 N(CH3
CH2 CH2 N(CH32 }、N′,N′−ジメチル
アミノ−プロピル−N−メチルアミノプロピルトリメト
キシシラン、N′,N′−ジメチルアミノエチル−N−
メチルアミノプロピルトリメチルシラン、N″−メチル
アミノエチル−N′−メチルアミノエチル−N−メチル
アミノエチルトリメトキシシラン{すなわち、(CH3
O)3 SiCH2 CH2 N(CH3 )CH2 CH2
(CH3 )CH2CH2 N(H)CH3 }、N″,N″
−ジメチルアミノエチル−N′−エチルアミノエチルア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン{すなわち、(C
3 O)2 CH3 SiCH2 CH2 CH2 N(H)CH
2 CH2 N(CH2 CH3 )CH2 CH2 N(CH2
3 2 }、N′,N′−ジメチルアミノエチル−N−
メチルアミノブチルトリメトキシシラン、N′,N′−
ジメチルアミノ−エチル−N−メチル−アミノエチルメ
チルジメトキシシラン、N′,N′−ジメチルアミノエ
チル−N−メチル−アミノイソブチルメチルジメトキシ
シラン、ピペラジニルプロピルトリメトキシシラン、
N″−N″−ジメチルアミノブチル−N′−メチルアミ
ノブチルアミノベンジルトリメトキシシラン、,N′,
N′−ジメチルアミノメチルアミノフエニルエチルトリ
メトキシシラン{すなわち、(CH3 O)2 SiCH2
−CH2 6 4 −N(H)CH2 N(CH3 2 }、
N−メチルアミノヘキサメチルメチルジメトキシシラ
ン、N′−メチル−N−ピペラジルプロピルメチルジメ
トキシシラン、N′−メチル−N−ピペラジニルプロピ
ルトリメトキシシラン、N−メチルアミノヘキサメチル
ジクロロメチルシランおよびN′−N′−ジメチルアミ
ノエチル−N−メチルアミノイソブチルクロロジメトキ
シシランを含む。望ましいアミノオルガノシランはN,
N−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、すな
わち、(CH3 O)3 SiCH2 CH2 CH2 N(CH
3 2 ;N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、すなわち、(CH3 O)3 SiCH2 CH2 CH2
N(H)CH3 ;N′−メチル−N−ピペラジニルプロ
ピルメチルジメトキシシラン、すなわち
【0024】
【式7】 およびN′,N′−ジメチルアミノエチル−N−メチル
アミノプロピルトリメトキシシラン、すなわち、(CH
3 O)3 SiCH2 CH2 CH2 N(CH3 )CH2
2 N(CH3 2 である。最適のアミノオルガノシラ
ンはN′,N′−ジメチルアミノエチル−N−メチルア
ミノプロピルトリメトキシシランである。
【0025】不飽和オレフインニトリルの量に関して本
法に使用されるアミノオルガノシランの量は広範囲に変
えることができる。一般に、本法はアミノオルガノシラ
ン/不飽和オレフインニトリルのモル比が0.001〜
1.0の範囲内にある条件下で実施することができる
が、0.005〜0.1の範囲内のモル比が望ましい。
水素化ケイ素、不飽和オフインニトリルおよび触媒を標
準設計の適当な反応器内で接触させる。反応器の種類は
重要ではない。
【0026】本法はバッチ法、セミ・バッチ法又は連結
法で実施することができるが、望ましい方法は、反応が
連続流の加圧コイル内で均一条件下で行われる場合であ
る。必ずしも必要ないけれども、反応器の内容物はバッ
チ法の場合には混合することが望ましい。混合は、普通
の手段、例えば、機械的かくはん、還流、超音波又は乱
流によって行うことができる。
【0027】本法は本質的に酸素を含まない環境で行う
ことが望ましい。用語「遊離酸素」とは、他の元素と結
合して存在しない酸素を意味する。「本質的酸素を含ま
ない環境」とは、本法を実施する環境の遊離酸素含量が
普通の空気の値以下に減少することを意味する。本質的
に酸素を含まない環境は0.5%以下の遊離酸素を含有
することが望ましい。
【0028】本法を実質的に酸素を含まない環境で実施
する場合には、遊離酸素が水素化ケイ素、不飽和オレフ
インニトリルおよび触媒と接触するのを本質的に排除さ
せるタイプの反応器にすることが望ましい。反応器は、
標準の手段、例えば、窒素、アルゴン又はヘリウムのよ
うな不活性ガスでのパージングや真空引きによって遊離
酸素を低減させることができる。
【0029】本法を実施する温度は50℃〜250℃の
範囲内にすることができるが、50°〜200℃の範囲
内の温度が望ましい。一般に、高温程、触媒の濃度は低
くなるので触媒の使用量は本法を実施する温度に依存す
る。
【0030】本法を実施するのに必要な時間は、使用す
る特定の水素化ケイ素、不飽和オレフインニトリルおよ
び触媒に依存して変わる。一般に、反応時間は0.1〜
30.0時間が有用であるが、1.0〜20.0時間が
望ましい。
【0031】次の実施例は本発明の説明のためのもので
あって、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0032】
【実施例】実施例1 アクリロニトリルにトリクロロシランを添加してβ−シ
アノエチルトリクロロシランを生成するのを促進する各
種アミノオルガノシランの能力を評価する一連の実験を
行った。比較のために、その添加を促進するためにテト
ラメチルエチレンジアミン(TMDA)を使用した実験
も行った。この一連の実験で評価したアミノオルガノシ
ランは、(1)N,N−ジメチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、(2)N′,N′−ジメチルアミノエチ
ル−N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
(3)N′−メチル−N−ピペラジルプロピルメチルジ
メトキシシラン、および(4)N−メチルアミノプロピ
ルトリメトキシシランであった。これらのアミノオルガ
ノシランは、表1および表2にこれらの数字呼称で示
す。
【0033】実験はアルゴンでパージした密封ガラス管
内で行った。実験はアミノオルガノシラン又はTMED
Aを各ガラス管に入れ、該各ガラス管にシリクロロシラ
ンとアクリロニトリルの混合体(トリクロロシラン/ア
クリロニトリルのモル比=1.1)2mLを添加するこ
とによって行った。次にそれらのガラス管は密封し、1
20℃で2時間または170℃で18時間加熱した。ア
ミノオルガノシラン/アクリロニトリルのモル比は0.
0083であった。TMEDA/アクリロニトリルのモ
ル比も0.0083であった。アミノオルガノシラン又
はTMEDAを含まないトリクロロシランとアクリロニ
トリルの混合体を含有する対照ガラス管も同様に実験し
た。
【0034】これらの実験の結果は表1および表2に示
す。表1は120℃で行った実験の結果を示し、表2は
170℃で実験結果を示す。
【0035】各管の内容物は熱伝導度検出器(TCD)
と共に、気液クロマトグラフイー(GLC)によって分
析した。それらの結果は、GLC−TCDトレースの下
の全面積%として、β−シアノエチルトリクロロシラン
に対してGLC−TCDトレースの下の面積%として示
される。
【0036】 [表1] 120℃におけるトリクロロシランとアクリロニトリルの アミノオルガノシラン触媒化反応 アミノオルガノ β−シアノエチルトリクロロシラン(面積%) シランNO. 2.0時間 1 15.90 2 8.36 3 8.08 4 0.00 TMEDA 0.70 対照1 0.00 [表2] 170℃におけるトリクロロシランとアクリロニトリルの アミノオルガノシラン触媒化反応 アミノオルガノ β−シアノエチルトリクロロシラン シランNO. 20時間 18時間 1 84.3 87.2 2 82.5 90.0 3 85.9 87.9 4 28.2 73.4 TMEDA 63.9 93.2 対照 2.0 13.6

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 〔I〕 で示される水素化ケイ素と、 式 〔II〕 で示される不飽和オレフインニトリルを、 式 〔III〕 で示されるアミノオルガノシランからなる触媒の存在
    下、50℃〜250℃の範囲内の温度で接触させること
    から成ることを特徴とする、 式 〔IV〕 (上式中の各Rは炭素原子数が1〜20の一価の炭化水
    素基からそれぞれ選び;各R1 は炭素原子数が1〜20
    の二価の炭化水素基からそれぞれ選び;各R2 は水素原
    子、炭素原子数が1〜20の一価の炭化水素基、アミノ
    アルキル基、アルキルアミノアルキル基、アルキルアミ
    ノジアルキレン基、ジアルキルアミノアルキル基および
    ポリアミノアルキルからそれぞれ選び;Xはハロゲンで
    あり、各Yは水素原子および炭素原子数が1〜8の低級
    アルキル基からそれぞれ選び;=0、1、2又は3;
    =0、1、2又は3;=0、1、2又は3;
    1、2、3又は4;そして=4である)
    で示されるβ−シアノアルキルシランの製造法。
  2. 【請求項2】不飽和オレフインニトリルをアクリロニト
    リル、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、エチル
    アクリロニトリル、1−シアノブテン−1および2−シ
    アノオクテン−1から選ぶことを特徴とする請求項1の
    製造法。
  3. 【請求項3】アミノオルガノシランの1つのR2 がメチ
    ルであり、アミノオルガノシランの1つのR2 がN,
    N′−ジメチルアミノエチルであることを特徴とする請
    求項1の方法。
  4. 【請求項4】アミノオルガノシランをN,N−ジメチル
    アミノプロピルトリメトキシシラン、N′,N′−ジメ
    チルアミノエチル−N−メチルアミノプロピルトリメト
    キシシラン、N′−メチル−N−ピペラジニルプロピル
    メチルジメトキシシラン、N′−メチル−N−ピペラジ
    ニルプロピルトリメトキシシランおよびN−メチルアミ
    ノプロピルトリメトキシシランから選ぶことを特徴とす
    る請求項1の製造法。
  5. 【請求項5】β−シアノアルキルシランがβ−シアノエ
    チルトリクロロシランであり、水素化シリコンがトリク
    ロロシランであり、オレフインニトリルがアクリロトリ
    ルであり、アミノオルガノシランをN,N−ジメチルア
    ミノプロピルトリメトキシシランおよびN′,N′−ジ
    メチル−アミノエチル−N−メチルアミノプロピル−ト
    リメトキシシランから選び、そして温度が50℃〜20
    0℃の範囲内であることを特徴とする請求項1の製造
    法。
  6. 【請求項6】アミノオルガノシラン/不飽和オレフイン
    ニトリルのモル比が0.001〜1.0の範囲内にある
    ことを特徴とする請求項1の製造法。
  7. 【請求項7】本質的に酸素を含まない雰囲気下で行うこ
    とを特徴とする請求項1の製造法。
  8. 【請求項8】本法を0.1〜30時間の範囲内で行うこ
    とを特徴とする請求項1の製造法。
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