JPH0625862Y2 - 電池押さえ兼用のスイッチ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電池押さえバネの起立部から側方に延ばした
接片と固定接片とで構成した電池押さえ兼用のスイッチ
構造に関する。

従来電池を用いる構成の電機部品ではスイッチとして種
々のものが用いられているが、それらは単体スイッチで
ある。

そしてこれらの単体スイッチでは大きくなり、組込性が
悪く、信頼性に欠ける等の問題があり、特に電子発音部
品としてグリーティングカードなどに使用するような場
合はカードへの取付けが難しい等の問題がある。

本考案の目的は、電池押さえバネの起立部でスイッチの
一方の接片を兼用して部品点数を削減し、コンパクトに
纏められ、ショック等に強い電池押さえ兼用のスイッチ
構造を提案することである。

本考案の特徴は、基板に導通固定されていて、電池装填
時に前記電池と導通接触するとともに前記電池を基板と
共に保持する電池押さえ部及び該電池押さえ部と一体的
に形成された起立部を有する電池押さえバネと、電池装
填部分に電池挿入口としての切欠部を有する基板に固定
された接片と、を備え、前記起立部に接片部を一体形成
しこの接片部と前記接片とを一方の接片の先端と他方の
接片の側面とで接離自在とし且つ前記接片部及び前記接
片のいずれか一方を可動の作動片となし該作動片に前記
接離動作を行なう作用片を一体的に設けたことである。

以下、図示の実施例で本考案を説明する。電池押さえ兼
用のスイッチ構造を第１図のグリーティングカード１用
の電子オルゴールユニット２に設けたスイッチ構造で述
べれば、第２図から第４図で基板３の一側に薄形のスピ
ーカーなどの発音体４の一側が半田５で半田付け固定さ
れ、発音体の可動側4aと基板３との間にリード線６が接
続され、基板３上に抵抗器やＩＣで構成された電子オル
ゴール部品７と電池押さえバネ８の起立部8aに形成され
た舌片8bが基板３の孔3aに挿入された後、半田付けされ
て電池押さえバネ８の電池押さえ部8cで保持されるとと
もに導通接触する状態で基板３上に取り付けられ、電池
押さえバネ８の起立部8aから第１の接片となる作動片8d
が一体に湾曲延設されて前記作動片の側面に基板３上に
固定された第２の接片９に一体形成された屈曲片9a先端
が圧接されてノーマルクローズスイッチ11が構成されて
いる。

上記電池押さえ部8cには電池10の周縁を押さえる複数の
折曲片8eが設けられて１つの折曲片8eと対向する基板３
には切欠部3bが形成されて電池の装填が容易に構成さ
れ、起立部8aから延設された第１の接片の作動片8dには
側方に向けて基板３と平行に屈曲した作用片8fが前記作
動片8dと一体的に設けられてスイッチを開く外力Ａを受
けるように構成されている。

電子オルゴールユニット２は二つ折りのグリーティング
カード１の折り返し部分1aに挿入され、第１の接片の作
用片8fはグリーティングカード１の折り目付近1bに臨ま
せ、カード１が閉じられると第５図のように作用片8fが
押されて第１の接片の作動片8dの側面が仮想線のように
固定接片９の屈曲片9aの先端から離間されることでノー
マルクローズスイッチ11が開かれ、次にカード１が開か
れると外力Ａが取り去られて作動片8dの側面と屈曲片9a
の先端が圧接されてノーマルクローズスイッチ11が閉じ
られて回路に通電され、発音体４から電子オルゴール部
品７の記憶部に記憶されたメロディーが一回鳴奏され
る。上記作用片8fの押し込みストロークは例えば１mm程
度である。

上記開閉動作において第１の接片の作動片8dがカード１
の折り返し部分1aに接触して開閉動作が損われないよう
に、作動片8dの先端Ｂは斜に削り落され、第２の接片９
の屈曲片9a先端Ｃの高さは作動片8dの高さより高く形成
され、折り返し部分1aで覆われても作動片が確実に動作
されるように構成されている。

更に上記ノーマルクローズスイッチ11は第１の接片の作
動片8dの側面に第２の接片の屈曲片9aの先端が突き当て
られ、圧接状態をノーマルクローズ状態とし、作用片8f
を押すことでスイッチが開かれ、ショックを受けても容
易に圧接部分が離間されることがないので確実なスイッ
チの開閉動作がなされ、オン・オフ位置精度もよいスイ
ッチが得られる。

第６図、第７図は他の実施例で、電池押さえバネ８の起
立部8aから側方に一体に延設され端部が屈曲部8gよりな
る第１の接片を固定接片とし、基板３に一端9bが固定さ
れた第２の接片９を可動接片とし、第１の接片の屈曲部
8gの先端に第２の接片９に一体形成された作動片9cの側
面が圧接されてノーマルクローズスイッチが構成され、
作動片9cに屈曲形成された作用片9dが外力を受けるよう
に構成されている。

第１の接片の屈曲部8gの高さと第２の接片９の作動片9c
の高さは前記と同様に屈曲部8gが作動片9cより高く形成
されている。

第８図は可動接片の動作ストロークを大きくする作用片
の変形例で、作用片8f又は9dの先端に傾斜部12が形成さ
れている。傾斜部12が形成されると第９図（イ）のよう
にカード１の開閉でストロークが同図（ロ）のストロ
ーク′のストロークより大きくなる。

前記作用片8fは作動片8dに対し第10図のように側面に沿
って屈曲した作用片13で構成してもよい。

更に第11図は作用片の形状の変形に関するもので、
（イ）は紐や線等が引っ掛けられるように透孔14が穿設
された例であり、（ロ）は先端15が折曲されて位置が変
えられる例であり、（ハ）は係合が確実になるように切
欠部16が設けられた例であり、（ニ）はＵ字又はＶ字状
の切欠部17が形成されて相手を引っ掛けるようになされ
た例である。

上記説明では本考案を電子オルゴールユニットに実施し
た例で述べたが、他の装置に実施してもよい。

本考案は上述のように構成されたから、構成簡単で部品
点数が少なく、電池装填も容易であり取り付けも簡単で
小型に構成されて小さな装置にも取り付けられると共
に、確実に接触して接触不良、動作不良が解消され、品
質が安定して信頼性が向上される等実用上優れた効果を
奏する電池押さえ兼用のスイッチ構造を提供することが
出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例が示され、第１図は電池押さえ兼
用のスイッチ構造が電子オルゴールユニットに実施され
てグリーティングカードに装填されたカードの外観斜視
図、第２図は電池押さえ兼用のスイッチ構造が実施され
た電子オルゴールユニットの平面図、第３図は第２図の
側面図、第４図は第２図の他の側面図、第５図はスイッ
チの動作説明図、第６図、第７図は他の実施例で第６図
は要部平面図、第７図は同側面図、第８図は可動接片の
作用片の変形例で先端が折曲された外観側面図、第９図
は第８図の動作状態の説明図、第10図は作用片が作動片
の側面に沿って折曲された外観斜視図、第11図は作用片
の先端に変形が加えられた実施例説明図である。 ３……基板、８……電池押さえバネ、8a……起立部、 8d、9c……作動片、９……固定接片、10……電池、 11……ノーマルクローズスイッチ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基板と挟んで電池を保持し且つ該電池を導
   通固定する電池押さえ部と、該電池押さえ部と一体的に
   形成され、前記基板に固定された起立部と、該起立部と
   一体的に形成された第１の接片とを有し、前記基板に固
   定された電池押さえバネと前記第１の接片と接離する第
   ２の接片とを備えてなる電池押さえ兼用のスイッチ構造
   において、前記電池押さえバネの前記起立部の反対側に
   前記電池周縁を押さえる折曲片を一体的に設け、当該折
   曲片の一部を前記基板の端面より外方に突出する構成と
   し、当該突出した部分より電池を挿入するようにしたこ
   とを特徴とする電池押さえ兼用のスイッチ構造。
2. 【請求項２】電池押さえバネの起立部を側方に延ばして
   第１の接片とし、基板に固定した第２の接片とを圧接さ
   せてノーマルクローズスイッチを構成してなり、この圧
   接は一方の接片の先端と他方の接片の側面とで行い、他
   方の接片を可動の作動片とした実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の電池押さえ兼用のスイッチ構造。
3. 【請求項３】第１の接片を作動片として湾曲させて第２
   の接片と圧接させ、第２の接片の高さを第１の接片の高
   さより高くした実用新案登録請求の範囲第２項の電池押
   さえ兼用のスイッチ構造。