JPH06257626A - プルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラッチ分離装置 - Google Patents

プルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラッチ分離装置

Info

Publication number
JPH06257626A
JPH06257626A JP6008455A JP845594A JPH06257626A JP H06257626 A JPH06257626 A JP H06257626A JP 6008455 A JP6008455 A JP 6008455A JP 845594 A JP845594 A JP 845594A JP H06257626 A JPH06257626 A JP H06257626A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
groove
movable member
pull
locking ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6008455A
Other languages
English (en)
Inventor
Olivier Doremus
ドレミュス オリヴィエ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Valeo SE
Original Assignee
Valeo SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Valeo SE filed Critical Valeo SE
Publication of JPH06257626A publication Critical patent/JPH06257626A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/08Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member
    • F16D25/082Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member the line of action of the fluid-actuated members co-inciding with the axis of rotation
    • F16D25/085Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member the line of action of the fluid-actuated members co-inciding with the axis of rotation the clutch actuation being of the pull type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体作動機を有するクラッチ分離装置を、プ
ルオフ型クラツチに嵌め込み装着する際に、流体作動機
の可動部材を、装着が完了するまで突出位置に保持し、
完了後に、移動可能な状態に解放する。 【構成】 保持装置32を構成する係止用リング42
を、流体作動機11の可動部材24に刻設した溝43に
圧縮して嵌着し、かつ、固定部材23に階段面を有する
他の溝46を形成する。溝46には、前記係止用リング
42が少なくとも部分的に係合する第1段差部と、係止
用リングが拡開して溝43から外れる第2段差部を、軸
線方向に位置をずらせて形成する。組立時には、係止用
リングが第1段差部に係合して可動部材を突出位置に保
持し、その後、第2段差部に入って溝43から外れるこ
とにより、可動部材24を解放して移動可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には、プルオフ
型クラツチに組付けられるクラツチ分離装置に関し、互
いにピストンとシリンダとの関係をなす固定部材と可動
部材との2つの部材で構成した流体作動機を備え、固定
部材の円筒状内面に沿って可動部材が摺動して、2つの
部材の間に制御室を形成し、可動部材に、クラッチ分離
装置を牽引するクラッチ解放ベアリングを組み合わせた
クラッチ分離装置に関する。
【0002】より詳細には、本発明は、自動車用のクラ
ッチ装置に関し、軸線方向に相対的に移動する2つのユ
ニット、すなわち、その一方のユニットは、クラッチを
備える自動車のエンジンで構成され、他方のユニット
は、クラッチ分離装置を備える自動車のギヤボックスで
構成されたクラッチに、嵌め込み式に装着されるクラッ
チ分離装置に関する。
【0003】
【従来の技術】このような場合、クラッチ、より詳細に
は、そのクラッチ分離装置(隔膜板など)は、通常は、
クラッチ分離装置のクラッチ解放ベアリングに、適宜の
結合部材を介して係合する推力部材を備えており、クラ
ッチを分離させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した装置における
問題点は、クラッチ解放ベアリングを、上述したクラッ
チ装置の推力部材に係合させるために、クラッチ解放ベ
アリングを装着した作動機の可動部材が、作動機の固定
部材から延出又は突出する位置をとらねばならず、一
方、クラッチ解放ベアリングを、結合部材を介して推力
部材に対して恒久的に係合させるためには、作動機の可
動部材を固定部材に対して引っこむ位置に向けて、定常
的に付勢する予負荷手段を設けなければならないという
ことである。
【0005】したがって、組立に際して、流体作動機の
可動部材を、まず、延出した位置に設けて、その位置に
保持し、次いで、解放される。
【0006】換言すれば、可動部材を、所要期間中、突
出位置に保持する保持手段を設ける必要があるというこ
とである。
【0007】フランス国特許公開第2,651,846A
号公報に記載のものでは、この種の保持手段を、流体作
動機の可動部材の後面に設けられ、係合部材として制御
される引き込み可能な突起部材を備えている。
【0008】この引き込み可能な突起部材を、流体作動
機の可動部材を、突出位置から解放するように作用させ
るためには、特別な追加操作を必要とし、これは、組立
作業を複雑化することになる。
【0009】また、このような引き込み可能な突起部材
は、装置全体の直径を著しく大きくし、かつ、製造が複
雑化し、高価となる。
【0010】さらに、突起部材は、流体作動機の可動部
材に固定された機械的な突起点を形成するため、作動機
の使用に際して、嵌め込み装着に必要な軸線方向の推力
が大きいと、固定部材あるいは可動部材のいずれかが損
傷するおそれが生じる。
【0011】最後に、嵌め込み装着が正しく行われたか
どうかを確認することが、実際上はできないので、引き
込み可能な突起部材が作動できず、嵌め込み装着がはた
らかない場合が生じ得る。
【0012】この誤作動が発生すると、作動全体をやり
なおさねばならず、流体作動機の可動部材を突出位置に
再設定しなければならない。
【0013】しかも、この不都合は、注意されずに見逃
されやすく、クラツチが分離不能になってしまう。
【0014】本発明は、上述の不都合を解決したクラッ
チ分離装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、次のとおりに構成されている。
【0016】プルオフ型クラッチに嵌め込み装着される
クラッチ分離装置であつて、一方を固定し、他方を可動
として、その間に制御室を形成した2つの部材で備え、
それらの部材がピストンとシリンダの関係をなして、固
定部材の円筒摺動面に沿って相対的に移動する流体作動
機と、流体作動機の可動部材を固定部材に対して引き込
む位置に向けて、定常的に付勢する予負荷装置と、可動
部材を突出位置に保持する保持装置とを備えるクラッチ
分離装置において、保持装置を、可動部材に刻設した溝
の中に設けられ、溝から外れる半径方向に付勢された弾
性変形可能な係止用リングで構成し、固定部材の円筒摺
動面に、溝に対応する凹溝を形成し、凹溝(46)を、互い
に直径が異なり軸線方向に列設された少なくとも2つの
段階で構成し、第1の保持用段階における円筒摺動面か
らの深さを、係止用リングの厚さよりも小さく設定し、
第2の解放用段階の深さを、少なくとも厚さと等しい値
に設定したことを特徴とするプルオフ型クラッチに嵌め
込み装着される流体作動機を有するクラッチ分離装置。
【0017】固定部材の溝の基準面に刻設した保持用段
差部を、軸線方向の最内側に位置ささせることが望まし
い。
【0018】固定部材を可動部材の外周側に配置し、固
定部材の溝の基準面に刻設した保持用段差部の直径を、
解放用段差部の直径よりも小さくすることが望ましい。
【0019】固定部材の溝が、固定部材の円筒摺動面と
関連し合って、制御室の一部を形成することが望まし
い。
【0020】可動部材に刻設した溝の深さを、少なくと
も係止用リングの厚さと等しくすることが望ましい。
【0021】
【作用】組立作業に際して、まず、係止用リングを、作
動機の固定部材に形成した溝の基準面に設けた保持用段
差部に整合させる。
【0022】この保持用段差部(48-I)は、係止用リング
(42)を、可動部材(24)の溝(43)に係合する位置に保持し
て、可動部材(24)を突出位置に保持する。
【0023】第1ユニットと第2ユニットとを、相対的
に軸線方向に移動させて嵌め込み装着した後、両者を離
間する方向に僅かに移動させる。
【0024】所要の嵌め込み装着ができていると、クラ
ッチ分離装置のクラッチ解放ベアリングがクラッチによ
って駆動され、流体作動機の可動部材及び係止用リング
が、突出位置に保持される。
【0025】係止用リングが、流体作動機の固定部材の
溝の基準面の解放用段差部に整合すると、係止用リング
は、それ自体の弾性によって、可動部材の溝から自動的
に外れる。
【0026】これにより、可動部材は、係止から解放さ
れ、突出位置から固定部材に沿って移動可能になり、ク
ラッチを分離する。
【0027】
【実施例】図1は、プルオフ型クラッチ(12)に嵌め込み
式に装着された、本発明のクラッチ分離装置(10)の断面
図で、流体作動機の可動部材が突出位置に引き出された
状態を示す。
【0028】クラッチ分離装置(10)は、流体作動機(11)
を有している。
【0029】クラッチ(12)に設けた、この実施例では隔
膜板であるクラツチ分離部材(13)は、嵌め込み式装着部
を介して、クラツチ分離装置(10)に係合するための推力
部材(14)を備えている。
【0030】クラッチ(12)は、通常の自動車用のクラツ
チであり、本明細書では、自動車用クラッチに適用した
実施例について記載する。
【0031】クラッチ(12)を付設した自動車のエンジン
は、第1ユニット又は1次ユニツト(16P)を構成してい
る。
【0032】同様に、クラッチ分離装置(10)を付設した
自動車のギヤボックスは、第2ユニット又は2次ユニッ
ト(16S)を構成している。
【0033】この場合、クラッチ分離装置(10)は、ギヤ
ボックスのケースに、たとえば図示しないボルトによっ
て固着してある。
【0034】前述の嵌め込み装着部は、組立に際して、
2つのユニット(16P)と(16S)とが、軸線方向に相対的に
移動するように一体に装着する。
【0035】この実施例におけるクラッチ(12)の推力部
材(14)は、波型ないし玉縁(19)を設けた推力部(18)を有
している。
【0036】推力部(18)は、この玉縁を介して隔膜板(1
3)を、クラッチ分離装置(10)の逆側に向けて付勢する。
【0037】また、推力部材(14)は、クラッチ分離装置
(10)に推力部(18)を引き寄せる力を生じさせる結合部材
(20)を備えている。
【0038】この実施例における結合部材(20)は、切り
目の両側にほぼ円形断面の腕(20)を設けた、切り目を有
する結合リングの形状としてある。
【0039】結合リング(20)は、半径方向に弾性変形で
き、クラッチ分離装置(10)に対向する推力部(18)の円錐
台部(22)を付勢する。
【0040】この種の推力部材(14)の詳細については、
たとえば、アメリカ合衆国特許第5,113,989号明
細書及び対応のフランス国特許公開第2,653,195
A号公報に記載されている。
【0041】この実施例におけるクラッチ分離装置(10)
の流体作動機(11)は、互いにピストンとシリンダの関係
で配置された固定部材(23)及び可動部材(24)を備え、可
動部材(24)は、固定部材(23)の円筒状の内面に沿って摺
動するようにしてある。
【0042】固定部材(23)の外端(図1における左側)に
は、内向きの円環状の端部フランジ(23')を設けてあ
る。同様に、可動部材(24)の内端(図1における右側)に
は、固定部材(23)の中に、外向きの円環状のフランジ(2
4')を設けてある。
【0043】2個のフランジは、それらの間に密閉され
た制御室(26)を形成し、少なくとも1個の管継手(27)(2
7')から制御室(26)に作動液を供給するようにしてあ
る。図示の実施例には、供給側継手(27)と排出側継手(2
7')との2個の継手を示してある。
【0044】図1の実施例では、流体作動機(11)の固定
部材(23)を外側に配置して、可動部材(24)がその中を移
動するようにしてある。この場合、固定部材(23)の内孔
が円筒摺動面(25)になっている。
【0045】この関係を逆にして、可動部材が固定部材
(23)の外面に沿って摺動し、固定部材が可動部材の中に
挿入されるようにしてあってもよい。その場合、当然な
がらフランジ(23')と(24')とは、逆向きになる。
【0046】図1に示すように、作動機の固定部材(23)
は、取付用のフランジを備え、流体作動機(11)全体をギ
ヤポックスのケース(17)に固定するようにしてある。
【0047】どの場合にも、制御室(26)は、フランジ(2
3')及び(24')だけでなく、円筒状摺動面(25)の一部によ
っても形成されている。
【0048】作動機の可動部材(24)には、クラッチ解放
ベアリング(28)を連結してある。
【0049】クラッチ解放ベアリング(28)は、前述した
嵌め込み式係着に適用されるもので、図1に示す軸線ス
プリング型の自動調心装置により、可動部材(24)に同軸
に設置された外輪(29)を有するボールベアリングからな
る。
【0050】このベアリングの内輪は、作動機の可動部
材(24)の外方に軸線方向に突出し、その外周面の段差(3
1)により、結合部材(20)に鉤着して作動できる作動部(3
0)を形成してある。
【0051】さらに、クラッチ分離装置(10)は、流体作
動機(11)の可動部材(24)を、固定部材(23)に向けてピス
トン状に引き込む方向に、定常的に付勢する予負荷装置
(32)と、図1に示すように、可動部材(24)を図1の突出
位置に保持するための保持装置(33)とを備えている。
【0052】この実施例における予負荷装置(32)は、ス
プリング(34)で構成されて、作動機の固定部材(23)に軸
線方向に装着した環状折り曲げ部(35)の基部と、可動部
材(24)に軸線方向に装着した第2の環状リング(36)の基
部とを付勢するようになっている。
【0053】第1の環状折り曲げ部(36)は、流体作動機
(11)の固定部材(23)とギヤボツクスのケース(17)との間
の、固定部材(23)の後部を軸線方向に押圧する装着板(3
7)に固着してある。
【0054】装着板(37)は、固定部材(23)の周縁に、図
示しないピンにより、あるいはひだつけなどによって設
けてある。
【0055】この実施例における環状折り曲げ部(35)
は、耳板(39)によつて装着板(37)に係着された円筒状の
スリーブ(38)と、一体的に形成してある。
【0056】環状折り曲げ部(36)は、作動機の可動部材
に刻設した溝に係合した、切り目を有する弾性リング(4
0)を押圧する。
【0057】保持装置(33)は、半径方向に弾性変形可能
な係止用リング(42)で構成されている。
【0058】係止用リング(42)は、流体作動機(11)の可
動部材(24)に刻設した溝(43)中に設けられ、溝(43)から
外れる方向に予め付勢している。
【0059】この実施例における係止用リング(42)は、
円形断面のワイヤを用いて、一部に切り目(44)(図1参
照)を設けて、弾性変形可能に製作されている。
【0060】図3に示すように、係止用リング(42)の厚
さ、すなわち円形断面の直径を(E)とし、図3に実線で
示す無負荷状態(R)における外径を(D1)とすると、外径
(D1)は、作動機の固定部材(23)の円筒摺動面(25)の直径
(D2)よりも、かなり大きくしてある。
【0061】この実施例では、溝(43)は、作動機の可動
部材(24)の面(45)に刻設した凹溝として形成してある。
この面(45)は、円筒摺動面(25)と対応して形成してあ
り、両方の面(45)と(25)との直径を、摺動用隙間を設け
た共通の値(D2)としてある。
【0062】溝(43)の幅(L1)は、少なくとも係止用リン
グ(42)の厚さ(E)と等しく、溝(43)の両側壁をほぼ平坦
な円環状として、係止用リング(42)に対して軸線方向に
当接して、リング(42)を軸線方向に移動させるように係
合してある。
【0063】ただし、係止用リング(42)を、その断面で
3点支持するために、溝(43)の外側の側壁、すなわち、
クラッチ(12)に近い側(図2の左方)の側壁に、周縁に沿
う面取りを施してある。
【0064】図2は、図1の破線IIで囲んだ部分を拡大
して示す断面図、図4及び図5は、図2と同じ部分断面
図で、流体作動機の可動部材の作動を示す図である。
【0065】固定部材(23)の円筒摺動面(25)に、可動部
材(24)の溝(43)に対応するもう1つの溝(46)を、凹溝と
して刻設してある。
【0066】図2に示すように、溝(46)は、互いに直径
が異なり、かつ、軸線方向に列設された、少なくとも2
段階の段差部(48-I)及び(48-II)を有する階段状基部(4
7)を有している。
【0067】第1の段差部(48-I)は、円筒摺動面(25)か
らの半径方向の深さを(P-I)としてあり、本明細書で
は、これを保持用段差部という。この深さ(P-I)は、係
止用リング(42)の厚さ(E)よりも小さくしてある。
【0068】第2の段差部(48-II)は、円筒摺動面(25)
からの半径方向の深さを(P-II)としてあり、同じくこれ
を解放用段差部という。この深さ(P-II)は、少なくとも
厚さ(E)と等寸とするか、好ましくはそれよりも大きく
してある。
【0069】保持用段差部の深さ(P-I)は、係止用リン
グ(42)の厚さ(E)の2分の1の寸法であることが望まし
い。
【0070】保持用段差部は、溝(46)の2つの段差部の
うちの内側、すなわち、図の右側に配置してある。換言
すると、これは、可動部材(24)の先端方向、すなわち、
クラッチ(12)に向かう方向について、解放用段差部(48-
II)の後方に配置してある。
【0071】この実施例では、作動機の固定部材(23)が
可動部材(24)の外側であるため、保持用段差部(48-I)の
直径(D1)は、解放用段差部(48-II)の直径(D-II)よりも
小さくなっている。
【0072】保持用段差部(48-I)の軸線方向の幅(L-I)
は、任意の寸法とすることができる。しかし、前述し、
かつ図示したように、係止用リング(42)の厚さ(E)より
も大きくすることが望ましい。また、解放用段差部(48-
II)の幅(L-II)は、少なくとも厚さ(E)と等しいことが
望ましい。
【0073】この実施例における、作動機の固定部材(2
3)の溝(46)は、固定部材の円筒衝動面(25)の制御室(26)
の一部分を構成する摺動面の一部に形成してある。
【0074】可動部材(24)の溝(43)の可動部材の面(45)
からの深さ(P1)は、少なくとも係止用リング(42)の厚さ
(E)と等しくしてある。
【0075】これにより、クラッチ分離装置(10)を製造
する際に、係止用リング(42)を、溝(43)の中に完全に取
付けることができる。
【0076】係止用リング(42)は、図3に破線で示す形
状(M)に弾性圧縮され、固定部材(23)の円筒摺動面(25)
の直径(D2)に等しい最小径に圧縮される。
【0077】係止用リング(42)を装着した流体作動機(1
1)の可動部材(24)は、図1に示す突出位置に向かって、
予負荷装置(32)の作動に対向して移動する。
【0078】係止用リング(42)は、固定部材(23)の溝(4
6)の保持用段差部(48-I)に当接する位置では、それ自体
の弾力によって、可動部材(24)の溝(43)から外れようと
している。。
【0079】しかし、保持用段差部によって形成される
隙間量(P-I)が、係止用リングの厚さ(E)よりも小さい
ので、係止用リング(42)は、図1及び図2に示すよう
に、少なくとも一部が溝(43)に係合する状態に保持され
る。
【0080】この状態の係止用リング(42)は、図3に破
線で示す直径(D-I)の中間形状(I)である。
【0081】この形状における係止用リング(42)は、固
定部材(23)の円筒摺動面(25)に整合する位置で、可動部
材(24)と固定部材(23)との間に嵌挿されて、可動部材(2
4)の溝(43)の外側(左側)の側壁の面取り部の斜面と、固
定部材(23)の溝(46)の内側の側壁とによって、可動部材
(24)を突出位置に保持する。
【0082】可動部材(24)の突出位置への移動量は、ク
ラッチ分離装置(10)の製造者又は自動車メーカーが定め
る値と等しく設定すればよい。
【0083】自動車メーカーによる組立に際して、2つ
のユニット(16P)と(16S)とを、所望の嵌め込み装着を行
うために、互いに対向して軸線方向に移動させる。
【0084】これにより、クラッチ分離装置(10)は、流
体作動機の可動部材(24)を図1に示す突出位置として、
クラッチ(12)に向かって移動する。
【0085】このとき、クラッチ解放ベアリング(28)の
作動部(30)は、クラッチ(12)の結合部材(20)の中に、結
合部材(20)の弾性変形の力によつて、軸線方向に結合す
る。
【0086】この軸線方向の移動量が充分に大きけれ
ば、結合部材(20)は、クラッチ分離ベアリング(28)の作
動部(30)の段差(31)を乗り越えて、所望の嵌め込み装着
が完成する。
【0087】ここで、図1及び図2において、相対的な
軸線方向の移動量を配慮して、段差(31)を越える突出量
を定めてある。
【0088】嵌め込み装着を行うと、ユニット(16P)と
(16S)とに逆向きの軸線方向の力が瞬間的にはたらい
て、それらを僅かに離間させる。
【0089】図1の状態で生じた隙間が閉じると、結合
部材(20)は、クラッチ解放ベアリング(28)の作動部(30)
の段差(31)に当接する。
【0090】次いで、ユニット(16P)と(16S)とが相対的
に逆方向に移動を続けると、流体作動機(11)の可動部材
(24)は、固定部材(23)に対して、図4に矢印(F1)で示す
外向きに(図1の左方に)むかって、軸線方向に移動す
る。
【0091】可動部材(24)によって駆動される係止用リ
ング(42)が、固定部材(23)の溝(46)の基準面(47)中の解
放用段差部(48-II)に整合する位置に到達すると、係止
用リング(42)は、それ自体の弾力によって、自動的に拡
張して解放用段差部に係合する。
【0092】係止用リング(42)は、解放用段差部(48-1
1)に形成された(P-II)の深さに入って、可動部材(24)の
溝(43)から完全に外れて、可動部材(24)の係止を解放す
る。
【0093】このとき、係止用リング(42)は、同じく図
3に破線で示す第2の中間形状(II)になる。このときの
外径(D-II)は、前記の中間形状(I)の直径(D-I)よりも大
きくなっている。
【0094】この第2の中間形状は、実際上では、無負
荷時の形状(R)と同じであってもよい。
【0095】上記のようにして、流体作動機(11)の可動
部材(24)が解放され、結合部材(20)に鉤着された状態に
なると、可動部材(24)は、2つのユニット(16P)と(16S)
とが、互いに離間する方向に付勢されていない限り、固
定部材(23)の中に、図5の矢印(F2)の方向に自由に移動
できる。
【0096】この可動部材(24)の固定部材(23)内への移
動は、たとえば、予負荷装置(32)の付勢力により、又
は、制御室(26)に圧入される作動液により生じる軸線方
向の力によって行われる。
【0097】嵌め込み装着の操作を行うためには、結合
部材(20)を、クラッチ解放ベアリング(28)の作動部(30)
に係合させること以外に、軸線方向の力を加える必要が
ないことは、明らかであろう。
【0098】また、嵌め込み装着の操作は、手順よく行
うことができ、かつ、それ以外の操作を必要としないこ
とも理解できよう。
【0099】さらに、嵌め込み装着により係合した後
に、クラッチ分離装置(10)及び上述の手法を、きわめて
容易に制御できることも明らかである。
【0100】以上、図示の実施例に基づいて説明した
が、本発明は、上述内容に限定されるものではなく、特
に、結合部材については、他のあらゆる可能性を包含す
るものとして理解されるべきである。
【0101】この点に関して、フランス国特許公開第
2,304,826A号公報に記載してあるすべての応用
例を、本発明に組み込むことも可能であり、結合部材を
クラッチ解放ベアリングの作動部に装着する代わりに、
クラッチの推力装置自体の一部として構成するようにし
てもよい。
【0102】必要に応じて、流体作動機の可動部材を、
防塵カバーで覆って保護してもよい。
【0103】
【発明の効果】
(a) 組立作業に際して、クラッチ分離装置とクラッチ
との2つの部分を軸線方向に嵌め込むだけで、流体作動
機の可動部材を、係止状態から手順よく解放して、クラ
ツチを分離する作動を行う状態に設定することができ、
またこの設定のために、それ以外の操作を必要としな
い。
【0104】(b) 正確に嵌め込み装着されると、可動
部材の解放が、能動的に確実に行われる利点があ、これ
により、クラッチ分離装置を、正確かつ確実にクラッチ
に嵌め込み装着することができる。
【0105】(c) クラツチ分離装置とクラッチとを、
互いに軸線方向に移動させて係合させた後、クラツチ分
離装置をクラツチから僅かに引き離すことにより、可動
部材を解放することができる。
【0106】(d) 保守等のために、クラッチ分離装置
の一部であるクラッチ解放ベアリングを取外した後に、
クラツチ分離装置を再使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラツチ分離装置の軸線方向に沿った
断面図である。
【図2】図1の破線で囲んだ部分の拡大詳細図である。
【図3】クラツチ分離装置の係止用リングの部分断面図
である。
【図4】図2と同じ部分を示す断面図で、可動部材が突
出して係止用リングによる係止から解放された状態を示
す。
【図5】同じ断面図で、可動部材が固定部材の内に引き
込まれた状態を示す。
【符号の説明】
(10)クラッチ分離装置 (11)流体作動機 (12)プルオフ型クラッチ (13)クラッチ分離部材(隔膜板) (14)推力部材 (16P)第1ユニット (16S)第2ユニット (17)ギヤボックスのケース (18)推力部 (19)玉縁 (20)結合部材 (22)円錐台部 (23)固定部材 (23')フランジ (24)可動部材 (24')フランジ (25)円筒摺動面 (26)制御室 (27)(27')管継手 (28)クラッチ解放ベアリング (29)外輪 (30)作動部 (31)段差 (32)予負荷装置 (33)保持装置 (34)スプリング (35)環状折り曲げ部 (36)環状リング (37)装着板 (38)スリーブ (39)耳板 (40)弾性リング (42)係止用リング (43)溝 (44)切り目 (45)可動部材の面 (46)溝 (47)階段状基準面 (48-I)保持用段差部 (48-II)解放用段差部 (E)係止用リングの厚さ(ワイヤ径) (R)無負荷時の位置 (D1)無負荷時の外径 (D2)円筒摺動面の直径 (D-II)解放用段差部の直径 (L1)溝(43)の幅 (L-II)解放用段差部の幅 (P-I)保持用段差部の深さ (P-II)解放用段差部の深さ (M)係止用リングの弾性変形位置(挿入時) (I)(II)係止用リングの中間形状

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プルオフ型クラッチに嵌め込み装着され
    るクラッチ分離装置であつて、一方を固定し他方を可動
    として、その間に制御室(26)を形成した2つの部材(23)
    (24)を備え、それらの部材(23)(24)が、ピストンとシリ
    ンダの関係をなして、固定部材(23)の円筒摺動面(25)に
    沿って相対的に移動する流体作動機(11)と、流体作動機
    (11)の可動部材(24)を固定部材(23)に対して引き込む位
    置に向けて、定常的に付勢する予負荷装置(32)と、可動
    部材(24)を突出位置に保持する保持装置(33)とを備える
    クラッチ分離装置において、 保持装置(33)を、可動部材(24)に刻設した溝(43)の中に
    設けられ、溝(43)から外れる半径方向に付勢された弾性
    変形可能な係止用リング(42)で構成し、 固定部材(23)の円筒摺動面(25)に、溝(43)と対応する凹
    溝(46)を形成し、 凹溝(46)を、互いに直径が異なり軸線方向に列設された
    少なくとも2つの段階で構成し、 第1の保持用段階(48-I)における円筒摺動面(25)からの
    深さを、係止用リング(42)の厚さ(E)よりも小さく設定
    し、 第2の解放用段階(48-II)の深さ(P-II)を、少なくとも
    厚さ(E)と等しい値に設定したことを特徴とするプルオ
    フ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有する
    クラッチ分離装置。
  2. 【請求項2】 固定部材(23)の溝(46)の基準面(47)に刻
    設した保持用段差部(48-II)を、軸線方向の最内側に位
    置させたことを特徴とする請求項1に記載のプルオフ型
    クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラ
    ッチ分離装置。
  3. 【請求項3】 固定部材(23)を可動部材(24)の外周側に
    配置し、固定部材の溝(46)の基準面(47)に刻設した保持
    用段差部(48-I)の直径(D-I)を、解放用段差部(48-II)の
    直径(D−II)よりも小さくしたことを特徴とする請求項
    1に記載のプルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流
    体作動機を有するクラッチ分離装置。
  4. 【請求項4】 固定部材(23)の溝(46)が、固定部材(23)
    の円筒摺動面(25)と関連し合って、連携して、制御室(2
    6)の一部を形成していることを特徴とする請求項1に記
    載のプルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動
    機を有するクラッチ分離装置。
  5. 【請求項5】 可動部材(24)に刻設した溝(43)の深さ(D
    1)を、少なくとも係止用リング(43)の厚さ(E)と等しく
    したことを特徴とする請求項1に記載のプルオフ型クラ
    ッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラッチ
    分離装置。
JP6008455A 1993-01-29 1994-01-28 プルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラッチ分離装置 Pending JPH06257626A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9300935 1993-01-29
FR9300935A FR2701080B1 (fr) 1993-01-29 1993-01-29 Dispositif de débrayage à actionneur hydraulique à encliqueter sur un embrayage de type tiré et procédé pour sa mise en Óoeuvre au montage.

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06257626A true JPH06257626A (ja) 1994-09-16

Family

ID=9443497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6008455A Pending JPH06257626A (ja) 1993-01-29 1994-01-28 プルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラッチ分離装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5398797A (ja)
JP (1) JPH06257626A (ja)
DE (1) DE4400493A1 (ja)
FR (1) FR2701080B1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005007391A1 (de) * 2005-02-18 2006-08-31 Zf Friedrichshafen Ag Dichtungsanordnung und geometrische Ausgestaltung einer Dichtung
DE102013217592B4 (de) 2012-09-05 2022-09-22 Volvo Truck Corp. Betätigungsvorrichtung zum Betätigen einer Kupplung für ein Fahrzeug

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2304826A1 (fr) * 1975-03-19 1976-10-15 Ferodo Sa Mecanisme de commande en rotation notamment pour vehicule automobile, et embrayage et butee de debrayage propres a la realisation d'un tel mecanisme
DE2915989A1 (de) * 1979-04-20 1980-10-30 Fichtel & Sachs Ag Verriegelungseinrichtung fuer ein ausruecksystem
DE2944648A1 (de) * 1979-11-06 1981-05-14 Skf Kugellagerfabriken Gmbh, 8720 Schweinfurt Vorrichtung zum befestigen einer achse o.dgl. in einer nabe und anwendung derselben
DE3051174C2 (en) * 1980-11-22 1991-12-12 Fichtel & Sachs Ag, 8720 Schweinfurt, De Hydraulic release for friction clutch
DE3044048A1 (de) * 1980-11-22 1982-07-15 Fichtel & Sachs Ag, 8720 Schweinfurt Hydraulische betaetigung fuer ein gezogene kupplung
GB2131515B (en) * 1982-11-19 1986-09-03 Automotive Products Plc A friction clutch for a vehicle
IT8504885V0 (it) * 1985-05-09 1985-05-09 Pederzani & Zini Oleodinamica Innesto pneumatico coassiale integrato su presa di forza per cambi di veicoli industriali
SE448767B (sv) * 1985-09-11 1987-03-16 Saab Scania Ab Arrangemang vid en friktionskoppling mellan en motor och en vexellada
WO1988009883A1 (en) * 1987-06-04 1988-12-15 Kabushiki Kaisha Daikin Seisakusho Release bearing mechanism of clutch
FR2651846B1 (fr) * 1989-09-13 1995-06-23 Automotive Prod France Mecanisme de debrayage.
FR2653195B1 (fr) * 1989-10-13 1991-12-06 Valeo Ensemble d'accostage pour butee de debrayage, notamment pour vehicule automobile.

Also Published As

Publication number Publication date
FR2701080A1 (fr) 1994-08-05
US5398797A (en) 1995-03-21
DE4400493A1 (de) 1994-08-04
FR2701080B1 (fr) 1995-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4648499A (en) Release bearing mounting
EP0397942A1 (en) Releasable quick connect coupling
US4991627A (en) Connector for modular prefilled hydraulic control apparatus
US5318162A (en) Release apparatus for pull-type friction clutches
US5161830A (en) Pipe joint
JPH07503786A (ja) 特にクラッチの連結片を牽引するための流体作動機を備えるクラッチ分離機構
KR20020084145A (ko) 자동차용 클러치의 스러스트 베어링 및 피스톤과 볼베어링의 조립 방법
US5018352A (en) Modular prefilled hydraulic control apparatus
JPH0457897B2 (ja)
US6983959B2 (en) Coupling for connecting hydraulic ducts
JPH0722552Y2 (ja) 管継手
US4637506A (en) Clutch release bearing and assembly tool for same
JP2574928B2 (ja) プルタイプクラッチのレリーズ機構
JPH06257626A (ja) プルオフ型クラッチに嵌め込み装着される流体作動機を有するクラッチ分離装置
JPS63145827A (ja) クラツチのレリ−ズベアリング機構
JP3531065B2 (ja) 自動車用油圧式プルレリーズ型クラッチ装置
JPH06257625A (ja) クラッチ解除装置
US4926895A (en) Socket assembly
JPH0444156B2 (ja)
GB2308630A (en) A clutch release bearing having a durable snap connection
US4923044A (en) Clutch control device, especially for automotive vehicles
CN105679608B (zh) 电磁开关及车辆起动机
JP2006064063A (ja) シフト装置及びその製造方法
KR100244957B1 (ko) 와이어링 지지 칼라 및 당김형 클러치의 릴리스 장치
US5621959A (en) Method of attaching a bead assembly to a tubular conduit