JPH06256478A - n−型導電性重合体及びその製造方法 - Google Patents
n−型導電性重合体及びその製造方法Info
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- JPH06256478A JPH06256478A JP32235893A JP32235893A JPH06256478A JP H06256478 A JPH06256478 A JP H06256478A JP 32235893 A JP32235893 A JP 32235893A JP 32235893 A JP32235893 A JP 32235893A JP H06256478 A JPH06256478 A JP H06256478A
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Abstract
なn−型導電性重合体及びそのn−型導電性重合体を簡
単に製造することができる方法を提供すること。 【構成】 負に帯電した活性単位及び正に帯電したカウ
ンターイオンから成る複合重合鎖を有するn−型導電性
重合体において、前記活性単位が−O- 、−S-、次
式: 【化1】 及び 【化2】 で表される置換基から成る群から選ばれた少なくとも1
種の電子受容性置換基を有し、且つ前記複合重合鎖中に
前記活性単位と中性結合単位とが交互に存在することを
特徴とするn−型導電性重合体及びその製造方法。
Description
及び正に帯電したカウンターイオンから成る複合重合鎖
(a poly-conjugated chain)を有するn−型導電性重
合体に関する。また、本発明は、上記n−型導電性重合
体の製造方法に関する。更に、本発明は上記重合体の使
用に関する。
そのため電気及び電子部品に絶縁材料として使用されて
いる。例えば二重結合、三重結合、芳香族環又はヘテロ
芳香族環などの連鎖を有する複合結合重結系(a poly-c
onjugated bond system )を有する重合体が、導電性を
有することが知られている。前記導電性は固有の導電性
と呼ばれている。このような重合体としてはポリアセチ
レン、ポリチオフェン及びポリピロールなどが例示され
る。
れは前記重合体が1.5〜4eVという比較的大きなバ
ンドギャップを有する半導体であるからである。この導
電性は重合体を(電気)化学的に酸化又は還元すること
によって増大させることができる。この酸化又は還元処
理はドープと呼ばれる。酸化によってp−型導電体が生
成し、還元によってn−型導電体が生成する。
としては、例えばI2 、AsF5 、SbF5 、HB
F4 、過塩素酸塩、スルホン酸塩、SO3 及びFeCl
3 がある。n−型導電体を得るのに適当なドーパントと
しては、例えばブチルリチウム及びビフェニルナトリウ
ムがある。酸化又は還元処理によって重合体鎖上に電荷
キャリヤーが生成し、その電荷は逆に帯電したカウンタ
ーイオンによって補償されている。
な方法で処理することができるので、(集積)電子回
路、バッテリーの電極、帯電防止コーティング及び電磁
保護層における導電性及び半導電性構造の導電性重合体
として使用することができるという魅力がある。ショッ
トキーダイオード、p−(i)−nダイオード、光放射
ダイオード及びトランジスターに導電性重合体を使用す
るには、安定なp−及びn−型導電性重合体を使用する
必要がある。
は、重合体及びカウンターイオンの両者によって支配さ
れる。既知の安定なp−型導電性重合体は、ポリチオフ
ェン及びポリピロールをベースとしている。既知のn−
型導電性重合体は、化学的にドープされているが、ポリ
アセチレン及びポリパラフェニレンをベースとしてい
る。
湿った空気中で非常に不安定である。この不安定性のた
め、上記n−型導電性重合体には、いくつかの異なる用
途において使用に適していない。ポリパラフェニレンを
ベースとするn−型導電性重合体は、欧州特許出願(E
P−A)第254609号明細書によって知られてい
る。この明細書に記載されている方法によれば、ポリパ
ラフェニレンは、これに高エネルギーのK+ イオン(イ
オン注入)で衝撃を与えることによってn−型導電性に
なる。この方法によれば、化学的にドープされた重合体
よりも安定なn−型導電性重合体が得られる。
重合体の欠点は、上述した不安定性にある。イオン注入
によってドープする既知方法の欠点は、高価な高真空装
置の使用を必要とすることである。
んずく、湿った空気に対して安定なn−型導電性重合体
を提供することにある。また、本発明の目的は、上述の
ようなn−型導電性重合体を製造する簡単な方法を提供
することにある。
的は、冒頭に記載したような、活性単位が−O- 、−S
- 、次式:
種の電子受容性置換基を含有し、且つ複合重合鎖中に前
記活性単位と中性結合単位(neutral connectingunits
)とが交互に存在することを特徴とする重合体によっ
て達成される。
いる重合体鎖中の単位を意味するものとする。このよう
なn−型導電性重合体の一例は、次式:
は、ビスフェノレート陰イオンである。活性単位は中性
結合単位Zによって互いに分離されている。適当な結合
単位としては、例えば次式:
−CH=CH−がある。
ウンターイオンとしては、例えばK + イオンがある。重
合度は、例えば10〜100である。この重合体の電気
的な導電率はフィルム上で測定した場合に8.10-6S
/cmであり、且つこの重合体はn−型である。この重
合体の安定性は、湿った空気中で7日間の滞留時間にお
いて導電率が2.10-6S/cmまで僅かにしか減少し
ないことよって実証される。重合体の負電荷は酸素イオ
ンに集中しているが、完全には局限化されていない。
は、ベンゾキノンを還元した形のものである。あるいは
また、活性単位として他の還元されたキノンの単位、例
えばナフトキノン及びアントラキノンの単位を使用する
ことができる。これらの活性単位及び他の適当な活性単
位を、次式:
素原子、C1 〜C18アルキル基、C1 〜C18アルコキシ
基、C1 〜C18チオアルコキシ基又はアリール基、或い
はこれらの基の組合せを示し、これらの基は直鎖又は枝
分かれ鎖であり、R' は−O - 基又はRを示す。長い基
で置換されている場合に、重合体の溶解性及び加工性が
一層良好になる。上記化18及び上記化19で表される
単位は、それぞれコードラティク(quadrati
c)酸及びクロコン酸がベースとなる。
ぞれ上記化10及び上記化11によって表される負に帯
電したジシアノメチレン基又はシアノイミド基によって
置換されている同様なn−型導電性重合体を製造するこ
とができる。−O- 、−S-基、及び上記化10及び上
記化11によって表される基は、強い電子受容体である
という特性を有する。
単位とによって、確実に複合重合系を得ることができ
る。上述したエチレン基とは別に、次式:
ができる。上述の式中のnは少なくとも1に等しい数を
示す。適当な中性単位の一例は、3個のチオフェン単位
から成るターチエニル(terthienyl)(上記化33中、
nは3を示す)である。
組み込むことができ、その一例は、上記化35によって
表され、その他の例はビニレンフェニレン単位である。
カウンターイオンとしては、Li+ 、Na+ 、K+ 、C
s+ 、NH4 + のような一価のアルカリイオン、又は第
4アンモニウムイオン(R1 R2 R3 R4 )N+ (ここ
に、R1 、R2 、R3 及びR4 は、水素原子、又は、直
鎖又は枝分かれ鎖であり、また環状又は非環状のC1 〜
C18アルキル基を示す)のような第4有機N+イオンを
使用する。
増加することを見出すことができる。従って、Cs+ イ
オンが極めて適当である。導電性増大効果のために、カ
ウンターイオンを、クラウンエーテル又はクライプタン
ドのような大きな配位子によって錯体化するのが好まし
い。適当なクラウンエーテルとしては、18−クラウン
−6があり、適当なクライプタンドとしては、2,2,
2−クライプトフィックス(メルク社の商品名)があ
る。
導電性重合体中の活性単位はモノフェノレートアニオン
である。上記化14は、このような重合体の繰り返し単
位を示す。上記化13で表されるような、モノフェノレ
ート単位を組み込むことにより、ビスフェノレート単位
を有する重合体より優れた酸化安定性を有する重合体が
得られる。これは、ビスフェノール単位とは異なるモノ
フェノレート単位を使用することにより、対応するキノ
ン構造への酸化が不可能になるという事実に帰すること
ができる。
アルキル基、C2 〜C18アルコキシ基、C1 〜C18チオ
アルコキシ基又はアリール基、或いはこれらの基の組合
せを示し、これらの基は直鎖であっても枝分かれ鎖であ
っても良い。あるいはまた、上記化21、化22及び化
23によって表される上述の還元されたキノン単位は、
各単位が1個の−O- 基のみ有する場合には、モノフェ
ニレート単位の代わりに使用することができる。
する目的は、本発明によれば、ジアルコキシフェニレン
単位を有する重合体化合物を脱アルカリ化剤によって処
理して、前記ジアルコキシフェニレン単位を対応するジ
ヒドロキシフェニレン単位に転化し、次いで前記ジヒド
ロキシフェニレン単位を、強塩基によって前記n−型導
電性重合体の活性単位を形成するビスフェノレート陰イ
オン単位に転化することを特徴とする方法によって達成
される。この反応式の一例を次式:
ニレン)を、BBr3 によって脱メチル化して、次式:
酸基を強塩基によって処理することによって、上記水酸
基を脱プロトン化し、次式:
イオンは強塩基から生成する陽イオンである。例えば、
強塩基としてKOHを使用する場合には、K+ イオンが
カウンターイオンとして作用する。他の適当な塩基とし
ては、LiOH、NaOH、CsOH、NH4 OH及び
上述の第四N+ イオンがある。或いはまた脱メチル化剤
として(CH3 )3 SiI及びHIを使用することがで
きる。
化23で表される単位を有するn−型導電性重合体は、
出発化合物として対応するジアルコキシ化合物を用いる
ことによって同様にして製造することができる。
を有するnー型導電性重合体の製造方法は、モノメトキ
シフェニレン単位を有する重合体化合物をLi−ジフェ
ニルホスフィド又はK−ジフェニルホスフィドによって
脱メチル化して、前記モノメトキシフェニレン単位を対
応するモノヒドロキシフェニレン単位に転化し、次いで
前記モノヒドロキシフェニレン単位を強塩基によってn
−型導電性重合体の活性単位を形成するモノフェノレー
ト陰イオン単位に転化することを特徴としている。
キシ基を1個のみを有する。上記化41中のRは水素原
子、C1 〜C18アルキル基、C2 〜C18アルコキシ基、
C1 〜C18チオアルコキシ基又はアリール基であり、こ
れらの基は直鎖であっても枝分かれ鎖であっても良い。
少なくとも2個の炭素原子を有するアルコキシ基(すな
わち、エトキシ基、プロポキシ基など)は、ヒドロキシ
基に脱メチル化されないので、次式:
シ基を1個のみ有することが判る。
に、対応するモノフェノレート陰イオンが重合体鎖(下
記の化43参照)中に活性単位として生成する。
化22又は化23で表される単位を有するn−型導電性
重合体は、出発化合物として対応するモノアルコキシ化
合物を使用することによって、同様な方法で製造するこ
とができる。
を製造する他の方法は、1,2−又は1,3−ジケトン
及びアリール単位を有する重合体化合物を、1価,2価
又は3価金属塩の溶液によって処理して、n−型導電性
重合体を生成し、前記金属塩としてジケトンより弱い酸
から得られたものを使用することを特徴する。
ナフチレン基、アントリル基又はチエニレン基を示す適
当な重合体1,3−ジケトン化合物を示す。この式中の
Rは水素原子又はC1 〜C18アルキル基を示す。nは、
例えば10〜100の数である。
の金属イオンMZ+(zは1、2又は3の数を示す)を有
する塩の溶液によって処理した後に、湿った空気中で安
定な次式:
オンの適当な例は、Li + 及びNa+ である。2価及び
3価の金属イオンの好ましい実施例は、それぞれC
u2+、Ni2+及びAl3+、Ti3+である。使用される塩
はジケトン、例えばアセテートより弱い酸から生ずるも
のでなければならない。
ましく使用することができ、それらの溶液を供給するこ
とができる。塩化物及び過塩素酸塩などのようなジケト
ンより強い酸の塩は不適当である。溶液中における金属
イオンは、上記したクラウンエーテル又はクライプタン
ドを用いて錯体化することが好ましい。出発物質として
使用される重合体1,2−ジケトンが類似の方法として
実施することができる。
合体及びn−型半導電性重合体の両方を利用することが
できるので、例えば、ショットキィーダイオード、p−
(i)−nダイオード、光放射ダイオード及びトランジ
スターを製造することができる。
パラフェニレン メトキシビニレン)(米国マサチュ
ーセッツ州ウエブスター所在のLARK社製)をクロロ
ホルムに溶解した2重量%溶液を用いて、この重合体の
厚さ1μmのフィルムを、スピンコーティングによって
ガラス基板上設けた。得られた重合体フィルムを塩化メ
チレンに溶解した1モル/lBBr3 溶液によって室温
で処理した。
する化38で表される重合体化合物を脱メチル化によっ
て生成し、1モル/lKOHの水溶液に重合体フィルム
を浸漬した後、水酸基を脱プロトン化し、活性基として
ビスフェノレート陰イオンを有する上記化39で表され
る重合体を生成した。カウンターイオンとしてK+ イオ
ンを有する上記化39で表れる重合体は、n−型導電性
であり、重合体フィルムについて測定した場合に、8×
10-6S/cmの導電率を有していた。この重合体は、
湿った空気中で数日間安定であり、大部分の用途に全く
十分であった。
ルに溶解した1モル/lKOH溶液に等量のクラウンエ
ーテル18−クラウン−6を加えたものを使用した結
果、導電率は10-4S/cmであった。K+ イオンをこ
のクラウンエーテル(下記化40で表される化合物)に
よって錯体化した。
1重量%(CH3 )3SiI溶液又はメタノールに溶解
した1重量%HI溶液をBBr3 溶液に代えて使用する
ことができた。
クロキシベンゼン(Syncom社製)356mg(1
ミリモル)を、窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン(窒
素雰囲気下で水酸化ナトリウムから蒸留することによっ
てガス抜きし、乾燥したもの)35mlに溶解した。室
温で、t−ブトキシドカリウム2.2ミリモルを固体と
して1回に導入した。
5分後に均質化した。攪拌を少なくとも1時間続けた後
に、上記化41(RはH−NMR分光分析(80MH
z)によって示されるようにC12H25Oを示し、nは約
10の数を示す)で表されるポリ(2−メトキシ,5−
ドデシロキシビニレンフェニレン)80〜85%を含有
するオレンジ色蛍光色を発するゲル状の溶液を得た。
−ブチルリチウム1ミリモルから調製し、乾燥テトラヒ
ドロフランに溶解したリチウムジフェニルフォスフィド
の溶液を1回に導入し、次いで得られた混合物を窒素雰
囲気下に、室温で2〜3日間攪拌した。この期間が経過
した後に、溶液は蛍光黄色を呈した。この溶液を濃塩酸
1mlを含有するエタノール150mlに注入し、同時
に十分に攪拌した。
る回転蒸発器を使用することにより溶媒を除去し、次い
で脱イオン水100mlを加えた。重合体生成物及びメ
チルジフェニルフォスフィンを塩化メチレンで2回抽出
し、次いで抽出液を一緒にして蒸発させて乾燥した。得
られた黄色シロップを、非晶質黄色固形物が得られるま
で、塩化メチレン及びペンタンから再沈殿させることに
よって精製した。得られた非晶質黄色固形物は、UV光
で照射した際に蛍光黄緑色を呈した。
0℃で3時間加熱した後に、生成物は上記化42(Rは
CDCl3 溶液としてH−NMR分光分析を行うことに
よって示されるようにC12H25Oを示す)で表されるポ
リ(2−ヒドロキシ,5−ドデシロキシビニレンフェニ
レン)であると同定された。上記化42で表されるこの
重合体は、なかんずく、ベンゼン、クロロカーボン溶
液、テトラヒドロフラン、メタノール及びエタノールに
可溶性であった。
油中の80%分散液として上記化42で表れる重合体1
ミリモル及び2,2,2−クライプトフィックス(メル
ク社の商品名)1ミリモルを乾燥トルエンに溶解した溶
液中に窒素雰囲気下、室温で加え攪拌した。暗色化した
混合物からの水素発生が減少した後(5〜10分後)
に、過剰の水酸化ナトリウムを窒素雰囲気下でろ過する
ことによって除去した。均一な緑色のろ液を蒸発させて
乾燥し、次いでペンタンで2回洗浄して、鉱油及び痕跡
量の錯体化されていないクライプトフィックスを除去し
た。残留物はCDCl3 溶液としてH−NMR分光分析
を行うことによって上記化43で表される重合体の2,
2,2−クライプトフィックス錯体化ナトリウム塩とし
て同定された。
ーボン溶液から流延により生成した。このフィルムは1
0-7S/cmの特定のn−型導電率を有することが判っ
た。この導電率は、150℃で5時間加熱し、周囲雰囲
気中で室温で少なくとも3週間放置した後でも、変化し
ていなかった。18−クラウン−6で錯体化されたカウ
ンターイオンとしてK+ イオンを有する上記化43で表
される重合体の導電率は10-5S/cmに達した。
g.Chem)Vol.29(1964)第395−398頁に掲載されて
いるS.A Fuqaaらによる論文には、1,3−ビス(p−
ブロモフェニル)−プロパン−1,3−ジオンの製造が
記載されている。このジオンモノマー600mgを、乾
燥ジメチルフォルムアミド中の1,3−トランス−エテ
ンジイル−ビス−(トリブチル)錫1g及びテトラキス
(トリフェニルフォフィン)パラジウム(O)40mg
と共に、窒素雰囲気中で120℃で4〜5時間加熱し
た。
緑色の沈殿物が生成した。この沈殿物を、ガラス瀘板上
に集め、エタノールで洗浄し、次いで真空乾燥した。上
記沈殿物は、上記化44(Arはフェニレン、Rは水素
原子、nは10〜20の数を示す)で表される1,3−
ジケトン重合体として同定された。上記化44で表され
る重合体を、水/メタノールの50/50混合物中の過
剰量のCu(II)アセテートと共に、周囲温度で3日間
攪拌した。ろ過し、溶媒混合物で洗浄した後に、Cu
(II)錯体が暗い緑色固体として得られ、この物質は空
気中で安定であった。この固体は、上記化45(Arは
フェニレン、Rは水素、MZ+はCu2+を示す)で表れる
重合体として同定された。真空乾燥した物質をプレスし
て得たペレットは黒色で、10-8S/cmのn−型導電
率を有していた。尚、出発物質として1,3ジケトン重
合体化合物を用いて、本発明に従って上記化45で表さ
れるn−型導電性重合体を製造する方法の反応式は、次
式:
4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオ
ン)3ミリモルとの混合物、塩化メチレン250ml及
びH2 SO4 を20時間還流させ、これと同様に水を共
沸混合物として除去した。冷却後に、この混合物を吸引
ろ過し、次いで得られた固形物をトルエンで洗浄し、1
00ミリバールの減圧下において90℃で乾燥した。こ
のようにして得られた第三級チオフェンとコードラティ
ック酸とが交互に繰り返されている共重合体を、亜硫酸
ナトリウムの10g/l水溶液中に分散させた。
合体を吸引して取り出し、水及びメタノールで逐次水洗
し、その後100℃で100ミリバールの圧力下で1時
間乾燥した。得られた重合体は、上記化41で表れる構
造を有していた。空気中で、この重合体をプレスして棒
材(20×5×0.5cm3 )に成形した。その特定の
導電率を、これらの棒材における四点プローブ抵抗測定
によって求めた。前記導電率は、n−型で10-3S/c
mであり、初期には急速な一次の減少を示し、次いで2
時間後に10-5S/cmまでゆっくりとさらに減少し
た。湿った空気中における重合体の導電率は長期間に亙
って一定であった。
ルエステル(アルドリッチ社製)8g(20ミリモル)
を、ジメチルスルホキシドナトリウム陰イオン(窒素ブ
ランケット下で水酸化ナトリウム15gを鉱油中の80
%分散液として乾燥ジメチルスルホキシド250mlに
加えて調製した)の十分に攪拌された懸濁液に1時間に
亙って添加した。
℃に上昇した。この混合物を周囲温度で16時間かきま
ぜ、次いで60〜75℃の油浴を用いてゆるやかに真空
蒸留を行うことにより溶媒を除去した。スルホキシドニ
ンヒドリン前駆体のジアニオンの赤レンガ色沈殿物を得
た。得られた沈殿物を、エーテル100ml及び水35
0mlと共に、固体全部が溶解するまで攪拌した。この
攪拌した混合物を、氷浴中で冷却し、砕氷を加えること
によって、この混合物の温度を10℃以下に維持しなが
ら、赤色水溶液層を分離し、濃塩酸を用いて、ゆっくり
酸性化した。
の黄色沈殿物をろ過し、次いで水洗した。ヘキサン/塩
化メチレンからの再結晶することにより、次式:
びた安定な固体として20〜30%収率で得た。この化
合物はCDCl3 溶液としてH−NMR分光分析を行う
ことにより同定された。
00mgを、エタノール中のグリシン500mgと共
に、還流温度で12〜15時間、加熱攪拌した。1〜2
時間後に、赤褐色沈殿物が生成し始めた。反応が完結し
た後、得られた沈殿物をガラス濾板上に置いた。 次式:
は、ポリ−(ルーエマン紫)として分類することができ
た。上記化51で表れる重合体を、水に溶解した等量の
CsOHと共に、室温で12時間攪拌した。
み、溶媒を周囲大気中にゆっくり蒸発させた。青みを帯
びた黒色の光沢のある脆いフィルムが得られ、このフィ
ルムは、重合体染色の陰イオンを有していた。この重合
体は、上記化48で表される。前記重合体について4点
プローブ測定を行った結果、その導電率が10-3S/c
mであり、その重合体はn−型導電性であることが判っ
た。本発明の方法により、長期間に亙って湿った空気中
で安定性であるn−型導電性重合体を製造することが可
能になった。尚、本発明に従って上記化49で表される
n−型導電性重合体を製造する他の方法の反応式は、次
式:
Claims (10)
- 【請求項1】 負に帯電した活性単位及び正に帯電した
カウンターイオンから成る複合重合鎖を有するn−型導
電性重合体において、前記活性単位が−O-、−S- 、
次式: 【化1】 及び 【化2】 で表される置換基から成る群から選ばれた少なくとも1
種の電子受容性置換基を有し、且つ前記複合重合鎖中に
前記活性単位と中性結合単位とが交互に存在することを
特徴とするn−型導電性重合体。 - 【請求項2】 活性単位が少なくとも1個の−O- 置換
基を有することを特徴とする請求項1に記載のn−型導
電性重合体。 - 【請求項3】 活性単位が次式: 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 及び 【化8】 (式中、R、R1 及びR2 は水素原子、C1 〜C18アル
キル基、C1 〜C18アルコキシ基、C1 〜C18チオアル
コキシ基又はアリール基、或いはこれらの基の組合せを
示し、これらの基は直鎖又は枝分かれ鎖であり、R' は
−O- 基又はRを示す)で表される化合物からなる群か
ら選ばれたものであることを特徴とする請求項2に記載
のn−型導電性重合体。 - 【請求項4】 次式: 【化9】 (式中、Rは水素原子、C1 〜C18アルキル基、C2 〜
C18アルコキシ基、C1〜C18チオアルコキシ基又はア
リール基、或いはこれらの基の組合せを示し、これらの
基は直鎖又は枝分かれ鎖である)で表される反復単位を
有することを特徴とする請求項3に記載のn−型導電性
重合体。 - 【請求項5】 正に帯電したカウンターイオンがL
i+ 、Na+ 、K+ 、Cs+ 、NH4 + 及び第四有機N
+ イオンから成る群から選ばれた陽イオンであることを
特徴とする請求項1に記載のn−型導電性重合体。 - 【請求項6】 カウンターイオンがクラウンエーテル又
はクライプタンドによって錯体化されていることを特徴
とする請求項1に記載のn−型導電性重合体。 - 【請求項7】 請求項2に記載のn−型導電性重合体を
製造するに当たり、ジアルコキシフェニレン単位を有す
る重合体化合物を脱アルキル化剤によって処理して、前
記ジアルコキシフェニレン単位を対応するジヒドロキシ
フェニレン単位に転化し、次いで前記ジヒドロキシフェ
ニレン単位を強塩基によって前記n−型導電性重合体の
活性単位を形成するビスフェノレート陰イオン単位に転
化することを特徴とするn−型導電性重合体の製造方
法。 - 【請求項8】 請求項4に記載のn−型導電性重合体を
製造するに当たり、モノメトキシフェニレン単位を有す
る重合体化合物をLi−ジフェニルホスフィド又はK−
ジフェニルホスフィドによって脱メチル化して、前記モ
ノメトキシフェニレン単位を対応するモノヒドロキシフ
ェニレン単位に転化し、次いで前記モノヒドロキシフェ
ニレン単位を強塩基によってn−型導電性重合体の活性
単位を形成するモノフェノレート陰イオン単位に転化す
ることを特徴とするn−型導電性重合体の製造方法。 - 【請求項9】 請求項2に記載のn−型導電性重合体を
製造するに当たり、1,2−又は1,3−ジケトン及び
アリール単位を有する重合体化合物を、1価、2価又は
3価の金属塩の溶液によって処理して、n−型導電性重
合体を生成し、前記金属塩としてジケトンより弱い酸か
ら得られたものを使用することを特徴とするn−型導電
性重合体の製造方法。 - 【請求項10】 半導体デバイスにおいて、請求項1〜
6のいずれか一つの項に記載のn−型導電性重合体を使
用することを特徴とする半導体デバイス。
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---|---|---|---|---|
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1993
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006225624A (ja) * | 2004-04-30 | 2006-08-31 | Sumitomo Chemical Co Ltd | オキソカーボン基を有する高分子及びその用途 |
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