JPH06256368A - トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造方法 - Google Patents
トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造方法Info
- Publication number
- JPH06256368A JPH06256368A JP6940893A JP6940893A JPH06256368A JP H06256368 A JPH06256368 A JP H06256368A JP 6940893 A JP6940893 A JP 6940893A JP 6940893 A JP6940893 A JP 6940893A JP H06256368 A JPH06256368 A JP H06256368A
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- Japan
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- phenanthroline
- ruthenium chloride
- tris
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- benzene
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 未反応物を主とする不純物の少ないトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造
方法を提供する。 【構成】 エタノール中で1,10−フェナントロリンと
塩化ルテニウムを反応させるトリス(1,10−フェナン
トロリン)ルテニウム塩化物の合成方法において、得ら
れた生成物を乾固させた後、水に溶解してからベンゼン
で不純物を抽出除去する。
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造
方法を提供する。 【構成】 エタノール中で1,10−フェナントロリンと
塩化ルテニウムを反応させるトリス(1,10−フェナン
トロリン)ルテニウム塩化物の合成方法において、得ら
れた生成物を乾固させた後、水に溶解してからベンゼン
で不純物を抽出除去する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速液体クロマトグラフ
ィーでの光学分割用カラム充填剤等に用いられるトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造
方法に関する。
ィーでの光学分割用カラム充填剤等に用いられるトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリス(1,10−フェナントロリン)ル
テニウム塩化物は高速液体クロマトグラフィー光学分割
用カラム充填剤等として利用されるが、従来の一般的な
製造方法としては1,10−フェナントロリンと三塩化ル
テニウムをエタノール中で反応させ、できた生成物を乾
固させた後、残っている未反応の1,10−フェナントロ
リンをベンゼンで抽出し、さらに得られた生成物を水を
用いて再結晶することにより得ていた。ところがこの方
法では生成物中に残っている未反応の1,10−フェナン
トロリンを主とする不純物が取りきれずに残ってしま
い、カラム充填剤として用いたときも、あまり性能の良
い物が得られないという問題があった。
テニウム塩化物は高速液体クロマトグラフィー光学分割
用カラム充填剤等として利用されるが、従来の一般的な
製造方法としては1,10−フェナントロリンと三塩化ル
テニウムをエタノール中で反応させ、できた生成物を乾
固させた後、残っている未反応の1,10−フェナントロ
リンをベンゼンで抽出し、さらに得られた生成物を水を
用いて再結晶することにより得ていた。ところがこの方
法では生成物中に残っている未反応の1,10−フェナン
トロリンを主とする不純物が取りきれずに残ってしま
い、カラム充填剤として用いたときも、あまり性能の良
い物が得られないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決し、不純物が少なく、光学分割用カラム充填剤とし
て用いたときも性能のよいトリス(1,10−フェナント
ロリン)ルテニウム塩化物が得られる製造方法を提供す
るものである。
解決し、不純物が少なく、光学分割用カラム充填剤とし
て用いたときも性能のよいトリス(1,10−フェナント
ロリン)ルテニウム塩化物が得られる製造方法を提供す
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は1,10−フェナ
ントロリンと塩化ルテニウムをエタノール中で反応させ
るトリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化
物の製造方法において、得られた生成物を乾固させた
後、該生成物を水に溶解してからベンゼンで不純物を抽
出除去することを特徴とする。
ントロリンと塩化ルテニウムをエタノール中で反応させ
るトリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化
物の製造方法において、得られた生成物を乾固させた
後、該生成物を水に溶解してからベンゼンで不純物を抽
出除去することを特徴とする。
【0005】
【作用】従来法では得られた生成物を固体のままベンゼ
ンと接触させ、生成物に付着している未反応の1,10−
フェナントロリンを主とする不純物をベンゼン側に抽出
し除去しようとしていたが、固体と液体の接触のため抽
出効率も悪く、不純物が抽出しきれずに生成物側に残っ
てしまっていた。それに対し本発明では生成物をいった
ん水に溶解するため不純物も水の中に溶解しており、ベ
ンゼンとの接触時に不純物とベンゼンの接触面積が増大
し、ベンゼン中に不純物が効率よく抽出されるため、生
成物中の不純物が効率的に除去されるものである。
ンと接触させ、生成物に付着している未反応の1,10−
フェナントロリンを主とする不純物をベンゼン側に抽出
し除去しようとしていたが、固体と液体の接触のため抽
出効率も悪く、不純物が抽出しきれずに生成物側に残っ
てしまっていた。それに対し本発明では生成物をいった
ん水に溶解するため不純物も水の中に溶解しており、ベ
ンゼンとの接触時に不純物とベンゼンの接触面積が増大
し、ベンゼン中に不純物が効率よく抽出されるため、生
成物中の不純物が効率的に除去されるものである。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載する。300mlの
セパラブルフラスコへ1,10−フェナントロリン 31.68
g、三塩化ルテニウム8.00gを取り、さらに95%エタノ
ール1600mlを加えて75時間還流し、目的とするトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物を生成
させた。反応終了した液を5Cの濾紙で濾過して不溶解
性不純物を除去した後、濾液を蒸発・乾固させトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の結晶
を得た。次に得られた結晶に少量の水を加えて溶解させ
た後、上記トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニ
ウム塩化物水溶液とベンゼン 200mlを分液ロートへ入れ
よく振盪した後水溶液とベンゼンを分離する操作を3回
繰り返した。最後に得られた水溶液を蒸発乾固し、得ら
れた結晶をデシケーター中で乾燥することにより、赤色
のトリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化
物15gが得られた。これをサイクリックボルタンメトリ
ーで分析したところ、不明な還元ピーク等は一切見られ
なかった。
セパラブルフラスコへ1,10−フェナントロリン 31.68
g、三塩化ルテニウム8.00gを取り、さらに95%エタノ
ール1600mlを加えて75時間還流し、目的とするトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物を生成
させた。反応終了した液を5Cの濾紙で濾過して不溶解
性不純物を除去した後、濾液を蒸発・乾固させトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の結晶
を得た。次に得られた結晶に少量の水を加えて溶解させ
た後、上記トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニ
ウム塩化物水溶液とベンゼン 200mlを分液ロートへ入れ
よく振盪した後水溶液とベンゼンを分離する操作を3回
繰り返した。最後に得られた水溶液を蒸発乾固し、得ら
れた結晶をデシケーター中で乾燥することにより、赤色
のトリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化
物15gが得られた。これをサイクリックボルタンメトリ
ーで分析したところ、不明な還元ピーク等は一切見られ
なかった。
【0007】
【従来例】実施例と同様な方法で、エタノール中で1,
10−フェナントロリンと三塩化ルテニウムを反応させ、
反応液を濾過し濾液を蒸発乾固することによりトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の結晶
を得た。この得られた結晶にベンゼン 200mlを加えよく
撹拌した後ベンゼンを分離する操作を3回繰り返した。
最後に残った結晶に水を加え、溶解させ、濃縮すること
により再結晶し、濾過した後デシケータで乾燥すること
により、赤色のトリス(1,10−フェナントロリン)ル
テニウム塩化物15gが得られた。これをサイクリックボ
ルタンメトリーで分析したところ不明の還元ピークが生
じており、不純物が混入していることが明らかであっ
た。
10−フェナントロリンと三塩化ルテニウムを反応させ、
反応液を濾過し濾液を蒸発乾固することによりトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の結晶
を得た。この得られた結晶にベンゼン 200mlを加えよく
撹拌した後ベンゼンを分離する操作を3回繰り返した。
最後に残った結晶に水を加え、溶解させ、濃縮すること
により再結晶し、濾過した後デシケータで乾燥すること
により、赤色のトリス(1,10−フェナントロリン)ル
テニウム塩化物15gが得られた。これをサイクリックボ
ルタンメトリーで分析したところ不明の還元ピークが生
じており、不純物が混入していることが明らかであっ
た。
【0008】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば未反応物を主
とする不純物が効率よく除去でき純度の高いトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物が得ら
れるものである。
とする不純物が効率よく除去でき純度の高いトリス
(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物が得ら
れるものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 エタノール中で、1,10−フェナントロ
リンと塩化ルテニウムを反応させるトリス(1,10−フ
ェナントロリン)ルテニウム塩化物の合成方法におい
て、得られた生成物を乾固させた後、水に溶解してから
ベンゼンで不純物を抽出除去することを特徴とするトリ
ス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6940893A JPH06256368A (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6940893A JPH06256368A (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06256368A true JPH06256368A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=13401754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6940893A Pending JPH06256368A (ja) | 1993-03-04 | 1993-03-04 | トリス(1,10−フェナントロリン)ルテニウム塩化物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06256368A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109678904A (zh) * | 2018-12-11 | 2019-04-26 | 中国石油集团渤海钻探工程有限公司 | 压裂液返排率测试用微量物质示踪剂及其制备方法 |
-
1993
- 1993-03-04 JP JP6940893A patent/JPH06256368A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109678904A (zh) * | 2018-12-11 | 2019-04-26 | 中国石油集团渤海钻探工程有限公司 | 压裂液返排率测试用微量物质示踪剂及其制备方法 |
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