JPH0625303U

JPH0625303U - 衛生用パンツ

Info

Publication number: JPH0625303U
Application number: JP7013292U
Authority: JP
Inventors: 美津子竹安
Original assignee: 竹安産業株式会社
Priority date: 1992-09-10
Filing date: 1992-09-10
Publication date: 1994-04-05

Abstract

(57)【要約】【目的】生理用あるいは失禁者用パンツとして、装着
の容易さを高め、携帯ならびに汚物取替えの便をはか
り、とりわけ、パンツ装着のままの取替えを可能として
使用をより簡便ならしめる。【構成】前部に延びる後部片２両側を前部片１両側に
係合するか、左右に脚口を備え前部の左右身頃片を互い
に重合させ、係着せしめるパンツにおいて上端縁の伸縮
付与部材７を前部片又は前部身頃片に対し分離独立する
環状部材となすと共にパンツを収納可能な袋体１２を設
けた構成を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は生理用パンツ、失禁のおそれのある成人に使用する失禁者用パンツなどの衛生用パンツに係り、特に携帯が容易で、かつ汚れた部分のみを取替え、繰り返し使用可能な男女共用又は男用の上記衛生用パンツに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

前部片、後部片と、両部片の間に股当片を有してパンツ状に縫製し、股当片に生理用パットを保持可能なしめた生理用パンツは従来、一般に市販されており、紙又は不織布を素材として使い捨てとなした製品も広く知られている。

【０００３】一方、近時、失禁のおそれのある成人に対する介護が取り上げられ、これら成人に対するおむつの使用などが進められている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが従来、汎用され、かつ知られている上記の如き生理用パンツ製品は女性用に限られ、予めパンツ型に縫製されたもので多種類のサイズを準備しなければならないと共に、着用するに際しては外出に先立って、被服着用時に同時にきちんと着用しなければならなかった。そのため外出途中時に取替えの必要が生じた場合にはパンティストッキングなどを脱がざるを得ないこともあって取替えに難を有していた。

【０００５】しかも、汚物の取替えを行なうときも同様で、その都度被服を脱ぐことが必要であり、外出途中などにおいて、取替えの必要が生じたとき頗る不便を免れなかった。このようなことは成人の失禁に際しても同様であり、特に幼児と違い、失禁に対してはより以上の問題を有していた。

【０００６】本考案は上述の如き実状に対処し、特にその構成を見出すことにより、装着の容易さを高めると共に携帯ならびに汚物取替えの便をはかり、とりわけ、パンツ装着のままの取替えを可能として使用をより簡便ならしめることを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的に適合するため、本考案は布帛素材を用い、前部片と後部片及びそれら両部片の間の股間片を連続して有し、前後の各部片両端縁と、前部片より股間片を経て後部片に至る両側縁で前後の各部片端縁に近接する一部を除いた彎曲部両側縁に伸縮性を付与し、かつ、前部片両側と、後部片両側の合わせ部を互いに係合可能ならしめたパンツにおいて、前記後部片端縁の伸縮付与部材を、後部片の上端縁から後部片の対向する左右両側縁間を含み、円周形成して延びる環状部材となすと共に、前記前部片及び後部片の何れか一方の端縁部に袋開口部の一側を止着してパンツを収納し得る袋体を添着せしめている。

【０００８】また、本考案は布帛を用い、左右に脚口を備え、かつ後身頃片より延びる前部の左右身頃片を前部で互いに重合させ、係着具により開閉可能ならしめたパンツにおいて、後身頃片上端縁に伸縮付与部材を装着し、該伸縮付与部材を後身頃片より延出させ、左右の前身頃片に対し分離独立して円周を形成する環状部材となすと共に、前記前身頃片及び後身頃片の何れか一方の端縁部に袋開口部の一側を止着してパンツを収納し得る袋体を添着せしめて構成した。

【０００９】

【作用】

上記構成からパンツは使用に際し、前者は男女共用、後者は特に男性用として前部片両側と後部片両側とを、あるいは前部の左右身頃片を互いに重合して何れも係着具により係合して通常の如く使用するが、使用前には適宜、折り畳み、小容量として付設している袋体内に収容する。

【００１０】そして、上記パンツに生理用パッドあるいは失禁用又は痔用などのおむつ、特に紙おむつを保持させようとするときは、従来と同様の既知の手段によって適宜、パンツ内面の所要位置に保持させるが、途中で上記パッドあるいはおむつの取替えの必要が生じたときは従来はパンティストッキングなどを脱がざるを得ない状況であったが、股当片を外し、あるいは前部片を開放することにより容易に取替えを行うことができる。

【００１１】しかも、このとき本考案では環状の伸縮付与部材の存在のためパンツ本体は人体に装着されたまま、人体にその伸縮性で確実に保持されている。従って、パンツへの生理用パッド、おむつなどの取り替え、取り付けはより容易となる。

【００１２】

【実施例】

以下、更に添付図面にもとづいて本考案の実施例を説明する。図１は本考案に係る衛生用パンツ、特に男女に共に使用可能なパンツ例を示す平面図で、図において、（１）は前部片、（２）は後部片で、これら両部片（１），（２）はそれらの間の股間片（３）を連続一連に有して、布帛を素材として裁断によって一連の本体布として作成されている。

【００１３】そして、この本体布はその前後の両端縁（４），（５）及び前後の両部片（１），（２）側部で端縁に近い部分を残して前部片（１）より股間片（３）を経て後部片（２）に至る両側の彎曲部側縁（６）にはかがり縫いなどによる補強縫いが施されていると共に、弾性帯が取り付けられて同部分は伸縮が自在となっている。

【００１４】また本考案の前部片（１）と後部片（２）は互いにその側縁を係合させるため、両者の各側縁には互いに係着する係着具（８），（８′）、（９），（９′）、（１０），（１０′）、（１１），（１１）が設けられている。

【００１５】しかして、上記構成において後部片（２）の上端縁（５）に装着された伸縮付与部材（７）、即ち、弾性帯は単に後部片（２）の端縁（５）に装着されているに止まらず、後部片（２）の互いに対向する左右の両側縁間を含め、全体として円周状をなして延び、環状に形成されている。

【００１６】勿論、この場合、後部片（２）上端縁の弾性帯と、前部に延び、後部片（２）の左右両側縁間を連結する弾性帯とは一連の弾性帯であってもよく、また別のものであってもよい。更にこの弾性帯を調節自在とすることも可能である。

【００１７】図中（１２）は上記本体片の後部片（２）上縁に開口部の一側（図示止着側の反対側でもよい）を止着して添着された袋体であり、使用当初においては、本体片を折り畳み更に必要に応じ予備のものあるいはパッド、紙おむつの予備を収納して携帯に便ならしめると共に、使用済み後、廃棄するに際して使用済みパンツをこの袋体内に収納して廃棄し得る大きさで形成されている。

【００１８】なお、この袋体（１２）の取り付けは、図では後部片（２）上縁部になっているが別段、前部片（２）側でもよく、更に本体片の表裏何れの面に取り付けても差し支えない。要は使用前、使用後において本体片を収納し得ると共に、使用時における不快感を可及的減少するように添着することが好適である。

【００１９】図２は本考案パンツの他の実施例として左右に脚口（２３），（２３′）を備え、かつ本体布（２１）の後身頃片（２２）より左右前部に延びる左右の前身頃片（２４），（２４′）を前部で互いに重合させ、係着具（２７），（２９′）、（２８），（２８′）、（２９），（２７′）を互いに係脱させることにより開閉自在ならしめた型式の特に男性用のパンツを示している。

【００２０】この場合もその素材は布帛からなっており、またパンツ形状の上端縁（２５）には弾性帯など伸縮付与部材が装着され、伸縮自在となっている。

【００２１】しかしてこの構成においても、上端縁の伸縮付与部材（２６）は後身頃片（２２）より左右に延び、左右の開閉可能な前身頃片（２４），（２４′）とは関係なく、これと分離独立して左右の前身頃片の間を連結し円周を形成する環状となっていて左右の前身頃片（２４），（２４′）を開放した状態においても着用者はそのまま着用が続けられる。

【００２２】なお、（３０）は前述した場合と同じく携帯時ならびに使用済み後において同パンツを収納する袋体であり、その取付位置も、図示例に限らないことはさきの場合と同様である。

【００２３】かくして本考案パンツは、使用時、袋体（１２），（３０）内に収納された状態より取り出し、前部片（１）、後部片（２）及び股間片（３）を夫々所定の個所に当て、あるいは脚口（２３），（２３′）に脚を通して着用するが、このとき、環状の伸縮付与部材により予め該環状内に人体を挿入する。そして挿入後、生理用パッドあるいは紙おむつなど必要部品を介装し、各係着具を係合させて着用する。

【００２４】なお、上記説明では本体片は布帛によって作られているが、不織布などを用いれば使い捨てが可能となり、携帯により便利となる。

【００２５】

【考案の効果】

本考案は以上のように本体片上端縁の伸縮付与部材を環状に形成せしめたものであり、男女共用又は男性用として着用時、緊密に人体に装着し得ることはもとより生理用パッドあるいは紙おむつなど失禁用部品を取替える場合においても、パンツは環状部材により人体に確実に保持され、保持状態のまま取替えが可能となって従来に比し著しく取替え操作を容易ならしめ、旅行中、あるいは外出中のような場合でも手軽に取替えを可能ならしめる顕著な効果を有している。

【００２６】しかも、本考案パンツは本体片に袋体を添着しているため、当初、該袋体内に本考案パンツを収納して携帯を容易ならしめるのみならず、生理用パッドあるいは紙おむつなど取替え用の予備を収納して持参することを可能ならしめ、衛生用パンツとして頗る実用的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る衛生用パンツの１例を示す平面図
である。

【図２】本考案パンツの他の実施例を示す前身頃片を開
放した状態の正面概要図である。

【符号の説明】

（１）前部片（２）後部片（３）股間片（４）端縁（５）端縁（６）彎曲部側縁（７）伸縮付与部材（８）〜（１１）係側具（８′）〜（１１′）係側具（１２）袋体（２１）本体片（２２）後身頃片（２３）（２３′）脚口（２４）（２４′）前身頃片（２５）端縁（２６）伸縮付与部材（２７）〜（２９）係側具（２７′）〜（２９′）係側具（３０）袋体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】布帛よりなり、前部片と後部片及びそれ
ら両部片の間の股間片を連続して有し、前後の各部片両
端縁と、前部片より股間片を経て後部片に至る両側縁で
前後の各部片端縁に近接する一部を除いた彎曲部両側縁
に伸縮性を付与し、かつ、前部片両側と、後部片両側の
合わせ部を互いに係合可能ならしめたパンツにおいて、
前記後部片端縁の伸縮付与部材を後部片の上端縁から後
部片の対向する左右両側縁間を含み、円周形成して延び
る環状部材となすと共に、前記前部片及び後部片の何れ
か一方の端縁部に袋開口部の一側を止着してパンツを収
納し得る袋体を添着してなることを特徴とする衛生用パ
ンツ。
【請求項２】布帛よりなり、左右に脚口を備え、かつ
後身頃片より延びる前部の左右身頃片を前部で互いに重
合させ、係着具により開閉可能ならしめたパンツにおい
て、後身頃片上端縁に伸縮付与部材を装着し、該伸縮付
与部材を後身頃片より延出させ、左右の前身頃片に対し
分離独立して円周を形成する環状部材となすと共に、前
記前身頃片及び後身頃片の何れか一方の端縁部に袋開口
部の一側を止着してパンツを収納し得る袋体を添着して
なることを特徴とする衛生用パンツ。