JPH06248912A - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置

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Publication number
JPH06248912A
JPH06248912A JP5654693A JP5654693A JPH06248912A JP H06248912 A JPH06248912 A JP H06248912A JP 5654693 A JP5654693 A JP 5654693A JP 5654693 A JP5654693 A JP 5654693A JP H06248912 A JPH06248912 A JP H06248912A
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JP
Japan
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air pressure
pressure chamber
valve
engine
air
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Application number
JP5654693A
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English (en)
Inventor
Yukio Masuda
幸男 増田
Mitsutaka Yamatani
光隆 山谷
Masafumi Yamaguchi
雅史 山口
Jun Miyashita
純 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 潤滑オイル不足に基づく弁軸等の焼け付きを
防ぎつつ、エンジンの回転限界を高める。 【構成】 アツパシ−ト11と容器体19とを嵌合させ
ることにより環状の空気圧室構成体18を形成し、該空
気圧室構成体18の中央空間26に、アツパシ−ト11
と弁軸7とを結合するコッタ12を臨ませるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの動弁装置に
関するものである。
【0002】
【従来技術】エンジンの動弁装置には、特開平2−28
3806号公報に示すように、機関弁の弁軸にシ−ト部
材を取付け、該シ−ト部材とシリンダヘッドとの間に空
気圧室構成体を設けたものがある。このものは、具体的
には、シ−ト部材を空気圧室構成体の上部として利用
し、そのシ−ト部材の下側全体を空気圧室として構成す
ることになっている。これにより、機関弁復帰(閉弁)
用付勢手段として空気圧室構成体が構成する空気圧室を
利用することによって、ばねを利用する場合のように、
ばねの固有振動(サ−ジング)により機関弁がジャンピ
ングすることが問題となるようなことはなくなり、エン
ジンの回転限界を高めることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記動弁装置
においては、空気圧室を構成するため、空気圧室からの
空気の漏れを防がなければならず、このため、通常であ
れば、弁軸とシ−ト部材との結合部(一対の半割コッ
タ)の隙間から潤滑オイルを落下させて該潤滑オイルを
弁軸等に供するけれども、上記場合には、その部分のシ
−ルを行わなければならない。この結果、空気圧室から
の空気の漏れは防ぐことはできるものの、潤滑オイルの
不足により、弁軸等が焼け付く虞れがある。すなわち、
従来構造では、空気圧室のシ−ル性と弁軸等の潤滑を両
立させるのが困難である。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、空気圧室のシ−ル性を確保した上で潤
滑オイル不足に基づく弁軸等の焼け付きを防ぎつつ、エ
ンジンの回転限界を高めることができるエンジンの動弁
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用】かかる目的を達成
するために本発明(第1の発明)にあっては、機関弁の
弁軸にシ−ト部材が取付けられ、該シ−ト部材とシリン
ダヘッドとの間に空気圧室構成体が設けられているエン
ジンの動弁装置において、前記空気圧室構成体は、環状
形状とされて、該環状形状の中央空間が、前記弁軸と前
記シ−ト部材との結合部に臨むように配設されている、
構成としてある。上述の構成により、空気圧室構成体が
環状形状に形成されていることから、該空気圧室構成体
が構成する空気圧室からの空気の漏れを防止するため
に、弁軸とシ−ト部材との結合部をシ−ルすることな
く、機関弁復帰(閉弁)用付勢手段として、空気圧室を
有効に利用できる一方、空気圧室構成体における環状形
状の中央空間が上記結合部に臨むように配設されること
から、該結合部をシ−ルしないことに伴って、潤滑オイ
ルが、該結合部から空気圧室構成体の中央空間を通って
落下されて、弁軸等に供給されることになる。このた
め、潤滑オイル不足に基づく弁軸等の焼け付きを防ぎつ
つ、エンジンの回転限界を高めることができることにな
る。
【0006】前述の目的を達成するために本発明(第2
の発明)にあっては、請求項1において、前記環状の空
気圧室構成体が、前記シ−ト部材と、該シ−ト部材の下
方側におけるシリンダヘッド部分に前記弁軸と直交する
方向において移動可能に載置され該シ−ト部材とシ−ル
部材を介して摺動可能に嵌合される容器体と、により形
成されている、構成としてある。上述の構成により、前
述の第1の発明と同様の作用を生じる他に、空気圧室構
成体は、シリンダヘッドの一部を利用せず、該シリンダ
ヘッドと別体のシ−ト部材と容器体とを嵌合させれば、
形成されることになる。このため、空気圧室構成体の組
付け性を向上させることができることになる。しかも、
機関弁の作動に伴って、該機関弁の弁軸ががたつくこと
があるが、そのがたつきに伴って、容器体が追従して移
動することになる。このため、機関弁の作動時における
弁軸のがたつきによって、空気圧室構成体のシ−ル部材
が偏摩耗、破損等することを防止できることになる。
【0007】前述の目的を達成するために本発明(第3
の発明)にあっては、請求項2において、前記シ−ト部
材と前記容器体との間に、スプリングが前記機関弁を閉
弁する方向に付勢するようにして介装されている、構成
としてある。上述の構成により、前述の第2の発明と同
様の作用を生じる他に、長期の不使用の場合等、長期に
亘って空気圧室構成体内に空気が供給されず、その結
果、空気圧室構成体内から空気が漏れることに基づき、
該空気圧室構成体内の空気圧が不十分になった場合であ
っても、上記スプリングの付勢力によって、機関弁は、
閉弁状態を保持することになり、開弁状態を採ることは
なくなる。このため、常に、正規の状態で吸排気を行う
ことができることになる。
【0008】前述の目的を達成するために本発明(第4
の発明)にあっては、請求項1又は2において、前記空
気圧室構成体と前記シリンダヘッドとの間に、該空気圧
室構成体の中央空間と該シリンダヘッド内空間とを連通
するオイル排出通路が設けられている、構成としてあ
る。上述の構成により、前述の第1又は第2の発明と同
様の作用を生じる他に、空気圧室構成体における環状形
状の中央空間において溜った潤滑オイルをオイル排出通
路により該中央空間から排出できることになり、該潤滑
オイルが弁軸を伝って燃焼室に流れることを抑制できる
ことになる。このため、燃焼室に流れることに基づく潤
滑オイルの減少を抑えることができることになる。
【0009】前述の目的を達成するために本発明(第5
の発明)にあっては、請求項2〜4のいずれかにおい
て、前記空気圧室構成体内の底部側と前記シ−ル部材と
を連通するオイル通路が設けられている、構成としてあ
る。上述の構成により、前述の第2〜第4の発明のいず
れかと同様の作用を生じる他に、空気圧室構成体内底部
に溜る潤滑オイルを、該空気圧室構成体内の空気圧を利
用してシ−ル部材に供給できることになる。このため、
空気圧室構成体内に溜った潤滑オイルを円滑に排出でき
ると共に、シ−ト部材と容器体との摺動を円滑なものと
することができることになる。
【0010】前述の目的を達成するために本発明(第6
の発明)にあっては、請求項2において、前記シ−ル部
材が、前記容器体の内側であって、前記弁軸の移動に伴
って該容器体内の予定オイル貯留位置よりも下方に移動
可能となるように配設されている、構成としてある。上
述の構成により、前述の第2の発明と同様の作用を生じ
る他に、機関弁の作動(開弁動)に伴って、上記シ−ル
部材が容器体内に溜る潤滑オイルに浸漬されることにな
る。このため、シ−ト部材と容器体との摺動を円滑なも
のとすることができることになる。
【0011】前述の目的を達成するために本発明(第7
の発明)にあっては、請求項2において、前記空気圧室
構成体の中央空間内壁が、前記容器体の構成部を前記シ
−ト部材の構成部よりも該中央空間の軸心寄りとなるよ
うにして構成され、前記シ−ル部材が前記容器体の構成
部と前記シ−ト部材の構成部との間に介装されている、
構成としてある。上述の構成により、前述の第2の発明
と同様の作用を生じる他に、弁軸とシ−ト部材との結合
部から空気圧室構成体における環状形状の中央空間に落
下する潤滑オイルを利用して、上記シ−ル部材を充分に
潤滑することができることになる。このため、シ−ト部
材と容器体との摺動を円滑なものとすることができるこ
とになる。
【0012】前述の目的を達成するために本発明(第8
の発明)にあっては、請求項1において、前記シ−ト部
材と該シ−ト部材の上面側に配設されるタペットとを連
結するハイドリックラッシュアジャスタと、前記空気圧
室構成体内へエア圧を供給するエア圧供給手段と、前記
エア圧供給手段のエア圧調整を行うエア圧調整手段と、
エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転
数検出手段からの信号に基づき、エンジン回転数が低回
転数と判断したとき、前記エア圧調整手段を制御して、
前記エア圧供給手段からの供給エア圧を低圧とする制御
手段と、を備える、構成としてある。上述の構成によ
り、前述の第1の発明と同様の作用を生じる他に、ハイ
ドリックラッシュアジャスタ(HLA)と空気圧室構成
体とが直列に配設されることになり、クリアランス調整
とばねの固有振動数に基づく機関弁のジャンピング防止
の両機能を有するものが1つの動弁装置が兼ね備えるこ
とになる一方、エンジン回転数が低回転数のときには、
機関弁のジャンピングが問題にならないことを考慮して
空気圧室構成体内の空気圧が低圧とされることから、機
関弁の駆動抵抗が減少され、これにより、比較的重いH
LAが燃費に及ぼす影響力を低減できることになる。こ
のため、HLAを備えていても、特に、エンジン回転数
が低回転数のときには、燃費の低下を極力抑えることが
できることになる。
【0013】
【実施例】図1において、1は、シリンダヘッドで、該
シリンダヘッド1には、吸気ポ−ト3と排気ポ−ト2と
が形成されており、両ポ−ト2、3は燃焼室4内にそれ
ぞれ開口されている。
【0014】前記シリンダヘッド1には、図1に示すよ
うに、吸気ポ−ト3を開閉する機関弁としての吸気弁6
と、排気ポ−ト2を開閉する機関弁としての排気弁5と
が設けられている。この吸、排気弁6、5自体の構成、
それらの動弁装置については、同一構成とされており、
このため、以下、同一要素については、同一符号を付し
て、一方側のみを説明し、他方側についてはその説明を
省略する。上記吸気弁6、排気弁5は、弁軸7と、弁体
8とを備えている。上記弁軸7は、バルブガイド9を介
して摺動可能にシリンダヘッド1に保持されており、吸
気弁6の弁軸7は、上下方向に対して多少傾いた状態で
吸気ポ−ト3出口に進入しており、排気弁5の弁軸7
は、吸気弁6の場合とは反対側の向きをもって、上下方
向に対して多少傾いた状態で排気ポ−ト2入口に進入し
ている。尚、Sはステムシ−ルである。上記弁体8は、
上記弁軸7の下端部に設けられており、吸気弁6の弁体
8は、その弁軸7の変位動に伴って吸気ポ−ト3のバル
ブシ−ト10に対して離着座可能とされ、排気弁5の弁
体8は、その弁軸7の変位動に伴って排気ポ−ト2のバ
ルブシ−ト10に対して離着座可能とされている。
【0015】前記弁軸7には、図1、図2に示すよう
に、その上端部においてシ−ト部材としてのアッパシ−
ト11がコッタ12を介して取付けられている。上記ア
ッパシ−ト11は、内外二重の有底筒体とされており、
そのアッパシ−ト11は、底部13と外筒部14と内筒
部15とを有している。底部13には、その軸心におい
て貫通孔16が形成されており、その貫通孔16は、該
アッパシ−ト11内方側に向うに従って縮径される形状
とされている。外筒部14は底部13から該アッパシ−
ト11の軸心方向に延びており、その先端部外周面に
は、環状のシ−ル部材収納溝17が形成されている。内
筒部15は、外筒部14よりも径方向内方側位置におい
て、該外筒部15同様、底部13から離間するように延
びており、その延びは、外筒部14よりも長くなってい
る。このアッパシ−ト11は、その開口側を弁体8側に
向けて配設され、その底部13における貫通孔16には
前記弁軸7が貫通されることになっている。上記コッタ
12は、一対の半割コッタから構成されており、その両
者を合せたときの形状は前記底部13における貫通孔1
6に対応されている。この一対の半割コッタ12は前記
弁軸7の上端部において該弁軸7を挟持した状態で前記
貫通孔16に嵌合保持されることになっており、これに
より、弁軸7とアッパシ−ト11とが結合されることに
なっている。このとき、上記一対のコッタ12には、既
知の如く、隙間(図示略)が形成され、その隙間を介し
てアッパシ−ト11の上、下側が連通することになって
おり、これにより、アッパシ−ト11上側に潤滑オイル
が存在するときには、その潤滑オイルはその隙間を通っ
て該アッパシ−ト11の下側に落下することになってい
る。
【0016】前記アッパシ−ト11の下方側には、図
1、図2に示すように、シリンダヘッド部分1aが設け
られ、そのシリンダヘッド部分1aと該アッパシ−ト1
1との間には空気圧室構成体18が設けられている。上
記シリンダヘッド部分1aは、アッパシ−ト11に対向
するようにして平面をなしており、その領域は前記底部
13の広がりよりも大きくなっている。上記空気圧室構
成体18は、前記アッパシ−ト11と容器体19とから
構成されている。上記容器体19は、前記アッパシ−ト
11の場合同様、内外二重の有底筒体とされており、該
容器体19は、底部20と外筒部21と内筒部22とを
有している。底部20は、外面が少なくとも平面をなし
ており、その底部20には、その軸心において孔23が
形成されている。外筒部21は、その内径が前記アッパ
シ−ト11における外筒部14の外径と略同じとされ、
該外筒部21は、底部20から該容器体19の軸心方向
に比較的長く延ばされている。内筒部22は、その外径
が前記アッパシ−ト11における内筒部15の内径と略
同じとされ、該内筒部22は、外筒部21よりも径方向
内方側位置において、該外筒21部同様、底部20にお
ける孔23周縁部から該容器体19の軸心方向に延ばさ
れていて、その先端部外周面には、環状のシ−ル部材収
納溝24が形成されている。この容器体19は、その開
口側をアッパシ−ト11側に向けて前記シリンダヘッド
部分1a上面に載置されており、その底部20における
孔23には前記弁軸7が貫通されている。そして、この
容器体19における外筒部21内周には前記アッパシ−
ト11における外筒部14外周が摺動可能に嵌合され、
該容器体19における内筒部22外周が該アッパシ−ト
11における内筒部15内周に摺動可能に嵌合されてお
り、この際、前記各シ−ル部材収納溝17、24内に
は、上記外筒部14、21同士間、上記内筒部15、2
2同士間のシ−ル性を担保するために、シ−ル部材(例
えばOリング)25がそれぞれ収納されることになって
いる。これにより、アッパシ−ト11と容器体19と
が、環状の気密室たる環状の空気圧室を構成する空気圧
室構成体18を形成することになり、該環状の空気圧室
構成体18が形成する中央空間26に前記コッタ12等
が臨むことになる一方、該アッパシ−ト11の変位動に
伴って該空気圧室の容積が変化することになる。
【0017】前記空気圧室構成体18内には、図1に示
すように、エア圧供給手段としてのエアアキュムレ−タ
27がエア供給通路28を介して接続されており、その
エア供給通路28には、エアレギュレ−タ29、エア圧
調整手段としての電磁式エア抜き弁45が介装されてい
る。上記エアアキュムレ−タ27は空気圧室構成体18
内へ圧縮エアを供給する圧縮エア源であり、このエアア
キュムレ−タ27には圧縮エアを補充するエアポンプ4
6が接続されている。上記エア供給通路28は、その一
部がシリンダヘッド1内部に形成されており、本実施例
においては、その一部は、空気圧室構成体18の下側に
おいて気筒列方向に延びるように形成されている。上記
エアレギュレ−タ29は、エアアキュムレ−タ27側か
ら空気圧室構成体18側への一定圧以上のエアの流れの
みを許容することになっており、本実施例においては、
その一定圧として、3Kg/cm2 程度が設定されてい
る。また、本実施例においては、前記シリンダヘッド部
分1aにその上面側からシリンダヘッド内部における前
記エア供給通路28に達するように挿入孔が形成され、
その挿入孔にエアレギュレ−タ27が挿入されており、
これにより、空気圧室構成体18内底部側とエア供給通
路28とがエアレギュレ−タ29を介して連通されてい
る。尚、図1中、30はエアレギュレ−タの入口、31
はエアレギュレ−タの制御ボ−ルである。したがって、
空気圧室構成体18内には、一定圧の以上の圧縮エアが
保持されることになり、該空気圧室構成体18は、該空
気圧室構成体18の容積変化に基づきいわゆるエアスプ
リングとして機能することになる。上記エア抜き弁45
は、空気圧室構成体18内の空気圧を可変調整するため
に用いられるもので、空気圧室構成体18内の空気圧を
通常状態に維持するときには閉弁されて該空気圧室構成
体18内とエアアキュムレ−タ27とだけが連通され、
空気圧室構成体18内の空気圧を通常状態よりも低圧に
するときには開弁されてエア供給通路28が大気に連通
され、圧縮エアの一部が逃がされることになっている。
一方、前記空気圧室構成体18内は、図1に示すよう
に、オイルドレン通路32を介してオイルパン33内に
連通され、オイルドレン通路32にはオイルドレン弁3
4が介装されている。上記オイルドレン通路32も、本
実施例においては、その一部がシリンダヘッド1内部に
形成され、その一部は、前記エア供給通路28の場合同
様、空気圧室構成体18の下側において気筒列方向に延
びている。上記オイルドレン弁34は、空気圧室構成体
18内に溜った所定のオイル量(液位)に基づき、該空
気圧室構成体18内の圧力が所定値以上になったとき、
開弁するもので、その開弁時には該空気圧室構成体18
側からオイルパン33側への流れのみを許容するように
なっている。このオイルドレン弁34の所定値の設定は
適宜、可変可能となっている。本実施例においても、前
記シリンダヘッド部分1aにその上面側からシリンダヘ
ッド1内部における前記オイルドレン通路32に達する
ように挿入孔が形成され、その挿入孔に前記オイルドレ
ン弁34が挿入されており、これにより、空気圧室構成
体18内底部側とオイルドレン通路32とがオイルドレ
ン弁34を介して連通されている。尚、図1中、35は
オイルドレン弁の出口、36はオイルドレン弁34の制
御ボ−ルであるが、該制御ボ−ル36を付勢するばね等
については図示を略してある。上記オイルパン33に
は、オイルが集まることになるが、このオイルパン33
内のオイルは、再び、ポンプPによりシリンダヘッド1
の上部側に供給されることになっている。したがって、
仮に、空気圧室構成体18内にオイルが溜ったとして
も、そのオイルは、適宜、排出されることになる。尚、
上記のようなシステムは、図1中においては、吸気弁6
側にしか図示されていないが、排気弁5側にも用いられ
ていることは勿論のことである。
【0018】本実施例においては、図1、図2に示すよ
うに、前記アッパシ−ト11と前記容器体19との間に
コイルスプリング37が介装されている。このコイルス
プリング37は、空気圧室構成体18が有するばね力に
比し、かなり小さなものとなっており、それは、空気圧
室構成体18内の圧縮エアが抜けたとき、アッパシ−ト
11を持ち上げて弁体8をバルブシ−ト10に着座させ
る程度のものとなっている。本実施例においては、この
コイルスプリング37にアッパシ−ト11の内筒部15
が嵌挿され、該アッパシ−ト11の内筒部15によりコ
イルスプリング37の位置決めが行われている。
【0019】前記シリンダヘッド部分1aと前記空気圧
室構成体18との間には、図1、図2に示すように、オ
イル排出通路38が形成されている。このオイル排出路
38は、シリンダヘッド部分1a上面に溝を形成し、そ
の部分を空気圧室構成体18で覆うことにより構成され
ており、そのオイル排出路38の一端は該空気圧室構成
体18が形成する前記中央空間26に開口され、その他
端はシリンダヘッド1の内空間に開口されている。
【0020】前記容器体19の内筒部22には、図2に
示すように、オイル通路39が形成されている。このオ
イル通路39は、その一端が空気圧室構成体18内底部
側(容器体19内底部側)に開口され、その他端は前記
シ−ル部材収納溝24内に開口されている。本実施例に
おいては、上記容器体19の内筒部22がアッパシ−ト
11の内筒部15よりも中央空間26の軸心寄りとなっ
ているが、その逆に、図3に示すように、アッパシ−ト
11の内筒部15が容器体19の内筒部22よりも中央
空間26の軸心寄りとなっている場合においても、上記
オイル通路39の形成を適用してもよい。
【0021】また、本実施例においては、前記シ−ル部
材収納溝24が容器体19の内筒部22外周面に形成さ
れているが、該シ−ル部材収納溝24を、図4に示すよ
うに、アッパシ−ト11の内筒部15内周面に形成し、
開弁に伴う弁軸7、アッパシ−ト11の移動により、空
気圧室構成体18内に溜ったオイルO内に、シ−ル部材
収納溝17内のシ−ル部材25と共に該シ−ル部材収納
溝24のシ−ル部材25を浸漬するようにしてもよい。
この場合、前述のオイルドレン弁34により、空気圧室
構成体34内に溜るオイル量(液位)を調整すると、上
記調整が容易となる。また、この場合、上述のシ−ル部
材収納溝24に収納するシ−ル部材25として、図5に
示すように、断面U字状のものが好ましい。閉弁時の作
動に伴って、該シ−ル部材25が、空気圧室構成体18
内に溜ったオイルを容器体19の内筒部22上端を乗り
越えてかき出し、空気圧室構成体18内のオイル排出に
役立つからである。
【0022】また、前記アッパシ−ト11の上方側に
は、タペット40、カム41が設けられることになる
が、本実施例においては、図1、図2に示すように、タ
ペット40とアッパシ−ト11とがハイドリックラッシ
ュアジャスタ(HLA)42を介して連結され、HLA
42は、タペット40とカム41とのクリアランス調整
を行う構造となっている。
【0023】符号Uはマイクロコンピュ−タにより構成
された制御ユニットで、該制御ユニットUには、回転数
センサ47からのエンジン回転数、圧力センサ48から
のエアアキュムレ−タ27内圧力が入力され、その一
方、該制御ユニットUからは前記エア抜き弁45に制御
信号が出力されるようになっている。そして、上記制御
ユニットUは、エンジン回転数が低回転数で、エアアキ
ュムレ−タ27内圧力が低圧力ではないときに、エア抜
き弁45を開弁させて、圧縮エアの一部を大気に抜き、
空気圧室構成体18内の空気圧を低圧状態とするように
なっている。
【0024】したがって、上記装置においては、空気圧
室構成体18における中央空間26が、コッタ12等に
臨むように配設されることから、オイルが、該コッタ1
2等から空気圧室構成体18の中央空間26を通って落
下されて、弁軸7等に供給されることになる。特に本実
施例においては、アッパシ−ト11の内筒部15よりも
中央空間26の軸心寄りとされた容器体19の内筒部2
2にシ−ル部材収納溝24を形成し、それにシ−ル部材
25を収納したことから、中央空間26における充分な
オイルをそのシ−ル部材25の潤滑に用いることができ
ることになる。その一方、空気圧室構成体18が環状形
状とされていることから、該空気圧室構成体18が構成
する空気圧室からの空気の漏れを防止するために、コッ
タ12等の結合部分をシ−ルしなくてもよくなり、吸、
排気弁6、5復帰(閉弁)用付勢手段として、空気圧室
をエアスプリングとして有効に利用できることになる。
このため、潤滑オイル不足に基づく弁軸7等の焼け付き
を防ぎつつ、エンジンの回転限界を高めることができる
ことになる。しかも、ステムシ−ルSが前記中央空間2
6に配設されることから、高い空気圧がステムシ−ルS
に作用することもなくなる。
【0025】また、空気圧室構成体18は、シリンダヘ
ッド1の一部を利用せず、該シリンダヘッド1と別体の
アッパシ−ト11と容器体19とを嵌合させれば、形成
されることになり、これにより、空気圧室構成体18の
組付け性を向上させることができることになる。しか
も、吸、排気弁6、5の作動に伴って、該吸、排気弁
6、5の弁軸7がたつくことがあるが、そのがたつきに
伴って、容器体19が追従して移動することになり、
吸、排気弁6、5の作動時における弁軸7のがたつきに
よって、空気圧室構成体18のシ−ル部材25が偏摩
耗、破損等することを防止できることになる。
【0026】さらに、長期の不使用(エンジン停止)の
場合等、長期に亘って空気圧室構成体18内に空気が供
給されず、その結果、空気圧室構成体18内から空気が
漏れることに基づき、該空気圧室構成体18内の空気圧
が不十分になった場合であっても、スプリング37の付
勢力によって、吸、排気弁6、5は、閉弁状態を保持す
ることになり、開弁状態を採ることはなくなる。このた
め、常に、正規の状態で吸排気を行うことができること
になる。
【0027】さらにまた、空気圧室構成体18における
環状形状の中央空間26において溜った潤滑オイルをオ
イル排出通路38により該中央空間26から排出できる
ことになり、該潤滑オイルが弁軸7を伝って燃焼室4に
流れることを抑制できることになる。このため、燃焼室
4における燃焼によるオイルの消費により、オイルが減
少することが抑えられることになる。
【0028】加えて、空気圧室構成体18内底部に溜る
潤滑オイルを、該空気圧室構成体18内の空気圧を利用
してオイル通路39を介してシ−ル部材収納溝24内の
シ−ル部材25に供給できることになり、空気圧室構成
体18内に溜ったオイルを円滑に排出できると共に、ア
ッパシ−ト11と容器体19との摺動を円滑なものとす
ることができることになる。特に、この構成は、上述の
ような中央空間26におけるオイルを充分に利用できる
場合とは異なり、それを利用できない第3図に示す場合
において有効なものとなる。
【0029】加えてまた、図4に示す場合において、
吸、排気弁6、5の作動(開弁動)に伴って、シ−ル部
材収納溝17、24内のシ−ル部材25が容器体19内
に溜る潤滑オイルに浸漬されることになり、アッパシ−
ト11と容器体19との摺動を円滑なものとすることが
できることになる。
【0030】加えてさらに、HLA42と空気圧室構成
体18とを直列に配設したことから、クリアランス調整
とばねの固有振動数に基づく吸、排気弁6、5のジャン
ピング防止の両機能を有するものをコンパクトにまとめ
ることができることになる一方、エンジン回転数が低回
転数のときには、吸、排気弁6、5のジャンピングが問
題にならないことを考慮して空気圧室構成体18内の空
気圧が低圧とされ、吸、排気弁6、5の駆動抵抗が減少
される。これにより、比較的重いHLA42が燃費に及
ぼす影響力が低減されることになり、HLA42を備え
ていても、特に、エンジン回転数が低回転数のときに
は、燃費の低下を極力抑えることができることになる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように第1〜第8の発明にあ
っては、空気圧室のシ−ル性を確保した上で潤滑オイル
不足に基づく弁軸等の焼け付きを防ぎつつ、エンジンの
回転限界を高めることができる。第2の発明にあって
は、空気圧室構成体の組付け性を向上させることができ
ると共に、機関弁の作動時における弁軸のがたつきによ
って、空気圧室構成体のシ−ル部材が偏摩耗、破損等す
ることを防止できる。第3の発明にあっては、常に、正
規の状態で吸排気を行うことができる。第4の発明にあ
っては、燃焼室に流れることに基づく潤滑オイルの減少
を抑えることができる。第5の発明にあっては、空気圧
室構成体内に溜った潤滑オイルを円滑に排出できると共
に、シ−ト部材と容器体との摺動を円滑なものとするこ
とができる。第6、第7の発明にあっては、シ−ト部材
と容器体との摺動を円滑なものとすることができる。第
8の発明にあつては、クリアランスの調整とばねの固有
振動数に基づく機関弁のジャンピング防止の両機能を兼
ね備えることになる一方、エンジン回転数が低回転数の
ときには、HLAの存在により燃費が低下することを極
力抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る動弁装置を説明する説明図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】第1の変形例を説明する説明図。
【図4】第2の変形例を説明する説明図。
【図5】図4の部分拡大図。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 1a シリンダヘッド部分 5 排気弁 6 吸気弁 7 弁軸 11 アッパシ−ト 12 コッタ 15 内筒部 18 空気圧室構成体 19 容器体 22 内筒部 25 シ−ル部材 26 中央空間 27 エアアキュムレ−タ 37 コイルスプリング 38 オイル排出路 39 オイル通路 40 タペット 42 HLA 45 エア抜き弁 47 回転数センサ U 制御ユニット
フロントページの続き (72)発明者 宮下 純 広島県広島市南区仁保2丁目4番1号 マ ツダ産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関弁の弁軸にシ−ト部材が取付けら
    れ、該シ−ト部材とシリンダヘッドとの間に空気圧室構
    成体が設けられているエンジンの動弁装置において、 前記空気圧室構成体は、環状形状とされて、該環状形状
    の中央空間が、前記弁軸と前記シ−ト部材との結合部に
    臨むように配設されている、ことを特徴とするエンジン
    の動弁装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記環状の空気圧室構成体が、前記シ−ト部材と、該シ
    −ト部材の下方側におけるシリンダヘッド部分に前記弁
    軸と直交する方向において移動可能に載置され該シ−ト
    部材とシ−ル部材を介して摺動可能に嵌合される容器体
    と、により形成されている、ことを特徴とするエンジン
    の動弁装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記シ−ト部材と前記容器体との間に、スプリングが前
    記機関弁を閉弁する方向に付勢するようにして介装され
    ている、ことを特徴とするエンジンの動弁装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、 前記空気圧室構成体と前記シリンダヘッドとの間に、該
    空気圧室構成体の中央空間と該シリンダヘッド内空間と
    を連通するオイル排出通路が設けられている、ことを特
    徴とするエンジンの動弁装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかにおいて、 前記空気圧室構成体内の底部側と前記シ−ル部材とを連
    通するオイル通路が設けられている、ことを特徴とする
    エンジンの動弁装置。
  6. 【請求項6】 請求項2において、 前記シ−ル部材が、前記容器体の内側であって、前記弁
    軸の移動に伴って該容器体内の予定オイル貯留位置より
    も下方に移動可能となるように配設されている、ことを
    特徴とするエンジンの動弁装置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、 前記空気圧室構成体の中央空間内壁が、前記容器体の構
    成部を前記シ−ト部材の構成部よりも該中央空間の軸心
    寄りとなるようにして構成され、 前記シ−ル部材が前記容器体の構成部と前記シ−ト部材
    の構成部との間に介装されている、ことを特徴とするエ
    ンジンの動弁装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 前記シ−ト部材と該シ−ト部材の上面側に配設されるタ
    ペットとを連結するハイドリックラッシュアジャスタ
    と、 前記空気圧室構成体内へエア圧を供給するエア圧供給手
    段と、 前記エア圧供給手段のエア圧調整を行うエア圧調整手段
    と、 エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、 前記回転数検出手段からの信号に基づき、エンジン回転
    数が低回転数と判断したとき、前記エア圧調整手段を制
    御して、前記エア圧供給手段からの供給エア圧を低圧と
    する制御手段と、を備える、ことを特徴とするエンジン
    の動弁装置。
JP5654693A 1993-02-22 1993-02-22 エンジンの動弁装置 Pending JPH06248912A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8375902B2 (en) 2009-01-22 2013-02-19 Brp-Powertrain Gmbh & Co. Kg Air spring with cap
US8550044B2 (en) 2009-01-20 2013-10-08 Brp-Powertrain Gmbh & Co. Kg Air spring system for an internal combustion engine

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8550044B2 (en) 2009-01-20 2013-10-08 Brp-Powertrain Gmbh & Co. Kg Air spring system for an internal combustion engine
US8813697B2 (en) 2009-01-20 2014-08-26 Brp-Powertrain Gmbh & Co. Kg Air spring system for an internal combustion engine
US8375902B2 (en) 2009-01-22 2013-02-19 Brp-Powertrain Gmbh & Co. Kg Air spring with cap

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