JPH0624719Y2 - 玩具銃用回転弾倉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は玩具銃用回転弾倉に関するものである。

（従来の技術） リボルバー式の玩具銃は、第１図に示されるように数発
の弾丸を装填する弾倉を回転させて装弾する構造であ
る。しかし発射弾数が少いため銃本体上に照準器型の弾
倉を新設して弾丸を多数連発できるようにしたものも市
販されている。

（技術的課題） 前者の構造は実物そっくりの形状に形成でき、作動も実
物と変わらないが、カートリッジつまり薬莢１個につき
１発が発射できるに過ぎず数発で打ち尽される。後者は
数十発も連射できるが、照準器を外すことができず、し
かも弾倉がダミーのため回転もできない構造となる。

本考案の目的は前記の欠点、問題点を解決し、実際の回
転弾倉式拳銃と変らない構造を具備することができ、そ
れにより多数の弾丸を連発可能な玩具銃用弾倉を提供す
ることにある。

（技術的手段） 前記目的を達成するため本考案は、引き金等の操作に連
動する送り部材の動作によって一定角度毎に回転し、薬
室に装填された弾丸を銃身を通る軸線上の発射位置に位
置させる玩具銃用回転弾倉について前記弾倉本体１の軸
周りに設けた各薬室２の後端部に銃側のガス噴出口と通
ずるガス導入口３を設け、薬室内は複数個の弾丸４…の
装填が可能な収容室としそこに弾丸を前方へ押すばね５
を組込み、また前方へガス流を導くガス通路６を薬室内
壁に形成し、薬室前部の開口の内面に、第１弾４_１に接
してこれを一時停止させ、発射ガス圧が加わったときに
通過させる弾力性のストップリング７を取付け、前記発
射位置に於て第２弾４_２を係止するために第１弾４_１と
の間にて薬室内へ突出するストッパ８を弾倉本体１に組
込むという手段を講じたものである。

（実施例） 以下図面を参照して説明すると、第１図に示されている
ように本考案の回転弾倉は実物の銃のものと同様の形
状、構造を有し、弾倉本体１は銃本体20に排莢部材21に
より脱着可能かつ中心の枢軸９に回転可能に装着され、
引き金22又は撃鉄23の操作に連動する送りピン24によっ
て一定角度毎に回転し、数個の薬室２が、銃身25を通る
発射位置に順次配置されるようになっている。

薬室２は、弾倉本体１の枢軸９を中心とする円周上に等
間隔で、軸方向に設けられ、後端部に銃本体20のガス噴
出口26に発射位置で通じるガス導入口３を有し、内部は
数個の弾丸４が１列に装填される収容室になっており、
後端部材2aを利用して弾丸４を前方へ押すばね５が取付
けられている。そのばね５の取付部の中心孔はガス導入
口３と、薬室内面に沿って軸方向前方へのびたガス通路
６とを通じるガス導入路13になっている。

薬室前部は開口し、その内側面に最前位の弾丸４（第１
弾４_１）の周面に接して一時停止させるストップリング
７がキャップ14の止め環15により取付けられている。該
ストップリング７は、弾力性を有するＯ−リング等より
なり、発射ガス圧が第１弾４_１に加わるとこれを通過さ
せることができる。キャップ14は、弾倉本体１の前面
に、薬室２と中心の軸孔10とを連絡するように凹ませて
設けた凹部11に嵌合されるもので、間に配置される薄板
12は枢軸９に固定されているが、キャップ14は弾倉本体
１にねじなど止め具16或いは圧入で固定され、弾倉本体
１と共に回転する。

薄板12は発射ガス圧で第２弾４_２以降の弾丸が発射され
るのを防止するストッパ８を備え、該ストッパ８は前記
薄板12の発射位置に於る薬室に突出するように第１弾４
_１との間に設けられている。17は薄板中心の係合孔で、
枢軸９と切欠18で係合する。19は枢軸９を設けた排莢部
材21の取付軸を示す。また27はガス噴出口26回りの突リ
ングで、発射位置に来た薬室の後端を加圧し、ガス漏れ
をなくすため銃本体側の弾倉本体受け面28よりやや突出
している。29は受け面28とリング27間のガイド突部、30
は枢軸10の先端支持孔で、排莢レバー31により枢軸９を
外す部材が内蔵されている。32は弾性本体回転止め凹
部、33はそれと係合するようにばね付勢された突片、34
は本体内ガスタンク、35は外部ガスボンベを示す。また
36は銃身25の摺動可能な後端部、37は該後端部36を後方
へ押すばね、38はキャップ14の開口前部に形成された係
合溝で、発射位置で銃身後端部36と係合する。尚本考案
において圧縮ガスとは圧縮された気体を指し、当然に圧
縮エアも含まれる。

（作用） 以上の構成に於て、弾丸４を装填するには排莢レバー31
を操作して弾倉本体１を外し、前面から各薬室２内に１
発ずつ詰めこむ。詰め込まれた弾丸４はばね５により押
されるが、ストップリング７により止められるため発射
前に出てしまうことはない。次に銃本体20に弾倉本体１
を装着すると、いずれかの薬室２が発射位置に来たとこ
ろで凹部32と突片33及び銃身後端部36と係合溝38の係合
により止まる。

ここでシングルアクション式に撃鉄23を引起すと、弾倉
本体１が回転して次の薬室２が発射位置に来る。このと
き発射位置の第１弾４_１はストッパ８より前にあり、か
つ薬室２内にはストッパ８が突出して第２弾４_２以下を
飛び出さないように抑えている（第３図、第４図）。こ
の状態で引き金22を引くと、銃本体内のガスタンク34或
いは外部ガスボンベ35から圧縮ガスが吐出され、導入口
３、通路６から第１弾４_１を一気に加圧するので、第１
弾はストップリング７を瞬間的に押広げ、通過して発射
される（第３図実線）。

なお、例示の銃本体20はダブルアクション構造であるの
で、撃鉄23を起さなくても引き金22を引く操作で弾倉本
体１が回転し、かつ弾丸４が発射されることとなる。

（効果） 本考案は以上の如く構成されているので、回転弾倉であ
るにも拘らず多数の弾丸４を装填しておくことができる
ので、すぐに弾丸を打尽くすことがなく、多数発を連発
的に発射することができる効果が得られ、次弾もストッ
パ８により確実に止められ、常にストップリング７に当
っている第１弾４_１と次弾４_２は弾倉本体１が回転して
発射位置にくる間にストッパ８で分けられるので構造的
にも簡単であり、しかもリボルバー式拳銃の外観機能を
何ら損なうことがない等顕著な効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の実施例を示すもので第１図は銃本体全体
の側面図、第２図は弾倉取付部の斜視図、第３図は弾性
本体の縦の断面図、第４図は横断面図、第５図は弾性本
体の分解斜視図である。 １……弾倉本体、２……薬室、３……ガス導入口、４…
…弾丸、５……ばね、６……ガス通路、７……ストップ
リング、８……ストッパ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】引き金等の操作に連動する送り部材の動作
   によって一定角度毎に回転し、薬室に装填された弾丸を
   銃身を通る軸線上の発射位置に位置させる玩具銃用回転
   弾倉であって、前記弾倉本体１の軸周りに設けた各薬室
   ２の後端部に銃側のガス噴出口と通ずるガス導入口３を
   設け、薬室内は複数個の弾丸４…の装填が可能な収容室
   としそこに弾丸を前方へ押すばね５を組込み、また前方
   へガス流を導くガス通路６を薬室内壁に形成し、薬室前
   部の開口の内面に、第１弾４_１に接してこれを一時停止
   させ、発射ガス圧が加わったときに通過させる弾力性の
   ストップリング７を取付け、前記発射位置に於て第２弾
   ４_２を係止するために第１弾４_１との間にて薬室内へ突
   出するストッパ８を弾倉本体１に組込んだことを特徴と
   する玩具銃用回転弾倉。
2. 【請求項２】弾倉本体１はそれを枢軸９に回転可能に取
   付けるための軸孔10を中心に有し、該枢軸９と係合し、
   回転する弾倉本体１に対して一定の位置に置かれる薄板
   12を弾倉本体１の前部に取付け、該薄板12の一部にスト
   ッパ８が突出している請求項第１項記載の玩具銃用回転
   弾倉。
3. 【請求項３】ガス通路６は、薬室内壁の両側に長手方向
   に沿って溝状に形成され、薬室２の後端部に、ガス導入
   口３とガス通路６を通じるガス導入路13が設けられてい
   る請求項第１項記載の玩具銃用回転弾倉。