JPH06245899A - 電子内視鏡装置 - Google Patents

電子内視鏡装置

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JPH06245899A
JPH06245899A JP5142340A JP14234093A JPH06245899A JP H06245899 A JPH06245899 A JP H06245899A JP 5142340 A JP5142340 A JP 5142340A JP 14234093 A JP14234093 A JP 14234093A JP H06245899 A JPH06245899 A JP H06245899A
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color
signal
circuit
color correction
correction circuit
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Kenichi Kikuchi
健一 菊地
Kenji Kimura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内視鏡検査の際に観察点の距離によって変化
する色を容易に補正する。 【構成】 電子内視鏡装置に設けられる映像信号処理手
段には、特定色の補正量が最大になるような色補正を行
う第1色補正回路101および第2色補正回路102
と、被写体が遠点にある場合に所定の色信号のレベルが
減少するような色補正を行う第3色補正回路103とを
備えた色補正回路60が設けられている。また、外部調
整手段58によって、前記第1色補正回路101および
第2色補正回路102による色補正量を設定可能になっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体の距離を検出し
て距離に応じて被写体に対する色信号を補正する色補正
手段を備えた電子内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内視鏡は医療分野における診断と
か必要に応じて処置具を用いた治療処置等に広く用いら
れるようになった。
【0003】図28は従来の電子内視鏡装置を示す。こ
の電子内視鏡装置は電子内視鏡1を有し、この電子内視
鏡1は、細長で例えば可撓性の挿入部2を有し、この挿
入部2の後端に太径の操作部3が連設されている。前記
操作部3の後端付近からは側方に可撓性のユニバーサル
ケーブル4が延設され、このケーブル4の先端部にコネ
クタ5が設けられている。
【0004】前記電子内視鏡1は、前記コネクタ5を介
して、光源装置及び信号処理回路が内蔵されたビデオプ
ロセッサ6に接続されるようになっている。さらに、前
記ビデオプロセッサ6には、カラーモニタ7が接続され
るようになっている。
【0005】前記挿入部2の先端側には、硬性の先端部
9及びこの先端部9に隣接する後方側に湾曲可能な湾曲
部10が順次設けられている。
【0006】また、前記操作部3に設けられた湾曲操作
ノブ11を回動操作することによって、前記湾曲部10
を左右方向あるいは上下方向に湾曲できるようになって
いる。また、前記操作部3には、前記挿入部2内に設け
られた図示しない処置具チャンネルに連通する挿入口1
2が設けられている。
【0007】図29に示すように、電子内視鏡1の挿入
部2内には、照明光を伝達するライトガイド14が挿通
されている。このライトガイド14の先端面は、挿入部
2の先端部9に配置され、この先端部9から照明光を出
射できるようになっている。また、前記ライトガイド1
4の入射端側は、ユニバーサルケーブル4内に挿通され
て前記コネクタ5に接続されている。
【0008】また、前記先端部9には、対物レンズ系1
5が設けられ、この対物レンズ系15の結像位置に、固
体撮像素子16が配設されている。この固体撮像素子1
6は、可視領域を含め紫外領域から赤外領域に至る広い
波長域で感度を有している。前記固体撮像素子16に
は、信号線26,27が接続され、これらの信号線2
6,27は、前記挿入部2及びユニバーサルケーブル4
内に挿通されて前記コネクタ5に接続されている。
【0009】一方、ビデオプロセッサ6内に設けられた
光源装置20は、紫外光から赤外光に至る広帯域の光を
発光するランプ21を備えている。このランプ21とし
ては、一般的なキセノンランプやストロボランプ等を用
いることができる。前記キセノンランプやストロボラン
プは、可視光のみならず紫外光及び赤外光を大量に発光
する。
【0010】このランプ21は、電源部22によって電
力が供給されるようになっている。前記ランプ21の前
方には、モータ23によって回転駆動される回転フィル
タ24が配設されている。この回転フィルタ24には通
常観察用の赤(R),緑(G),青(B)の各波長領域
の光を透過するフィルタが周方向に沿って配列されてい
る。また、モータ23はモータドライバ25によって回
転が制御されて駆動されるようになっている。
【0011】前記回転フィルタ24を透過し、R,G,
Bの各波長領域の光に時系列的に分離された光は、更に
ライトガイド14の入射端に入射され、このライトガイ
ド14を介して先端部9に導かれ、この先端部9から出
射されて、観察部位等を照明するようになっている。
【0012】この照明光による観察部位等の被検体(被
写体)からの戻り光は、対物レンズ系15によって、固
体撮像素子16上に結像され、光電変換されるようにな
っている。この固体撮像素子16には、前記信号線26
を介して、前記ビデオプロセッサ6内のドライバ31か
らの駆動パルスが印加され、この駆動パルスによって光
電変換された被検体の画像に対応した電気信号(映像信
号)の読み出しが行われるようになっている。
【0013】この固体撮像素子16から読み出された電
気信号は、前記信号線27を介して、前記ビデオプロセ
ッサ6内または電子内視鏡1内に設けられたプリアンプ
32に入力されるようになっている。このプリアンプ3
2で増幅された映像信号は、AGC回路55および調光
回路56に入力される。AGC回路55は、AGC制御
回路57によってフィードバック制御され、AGC制御
回路57の出力制御信号により信号レベルが制御される
ようになっている。一方、調光回路56は、プリアンプ
32からの出力映像信号を基に光源の調光用信号を発生
し、光源装置20へ出力して照明光量を制御するように
なっている。
【0014】AGC回路55の出力信号はプロセス回路
33に入力され、γ補正及びホワイトバランス等の信号
処理を施され、A/Dコンバータ34によって、デジタ
ル信号に変換されるようになっている。
【0015】このデジタルの映像信号は、セレクト回路
35によって、例えば赤(R),緑(G),青(B)の
各色に対応する3つのメモリ(1)36a,メモリ
(2)36b,メモリ(3)36cに選択的に記憶され
るようになっている。前記メモリ(1)36a,メモリ
(2)36b,メモリ(3)36cに記憶されたR,
G,B色信号は、同時に読み出され、色補正回路60に
入力する。
【0016】色補正回路60では、R,B色信号がそれ
ぞれ係数器51,52に入力される。係数器51,52
では、入力信号の大きさを所定の大きさに変換するよう
になっている。この変換は予め設定された値あるいは外
部より設定された値によって行われる。
【0017】前記色補正回路60によって、色補正され
たR,G,B色信号は、D/Aコンバータ37によっ
て、アナログ信号に変換され、R,G,B色信号として
出力されると共に、エンコーダ38に入力され、このエ
ンコーダ38からNTSCコンポジット信号として出力
されるようになっている。
【0018】そして、前記R,G,B色信号または、N
TSCコンポジット信号が、カラーモニタ7に入力さ
れ、このカラーモニタ7によって、観察部位がカラー表
示されるようになっている。
【0019】また、前記ビデオプロセッサ6内には、シ
ステム全体のタイミングを作るタイミングジェネレータ
42が設けられ、このタイミングジェネレータ42によ
って、モータドライバ25,ドライバ31,セレクト回
路35等の各回路間の同期が取られている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述した色補正法にお
いては、単純に指示手段等によってRあるいはB信号の
大きさを変化させて色調整を行うようになっている。
【0021】例えば体腔内の内視鏡観察において、検査
対象である内臓壁は所定の色を有しているので、遠点を
観察する場合には、内臓壁の2次反射光の影響によって
画面全体の色が濃くなったり、カラーバランスが崩れて
しまう問題点がある。
【0022】しかしながら、前記従来の色補正法では、
このような内臓壁の2次反射光の影響など観察点の距離
によって異なる色の補正については考慮されておらず、
所望の色に調整するのが困難な場合があった。
【0023】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、観察点の距離によって変化する色を容易に補正
することが可能な電子内視鏡装置を提供することを目的
としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明による電子内視鏡
装置は、被写体からの光情報を電気信号に変換する撮像
手段を備えた電子内視鏡と、前記撮像手段の電気信号を
映像信号処理する映像信号処理手段とを有する電子内視
鏡装置において、前記映像信号処理手段は、前記被写体
の距離を判別する距離判別手段と、前記距離判別手段の
判別結果に基づいて、被写体に対する色信号を補正する
色補正手段とを備えたものである。
【0025】
【作用】距離判別手段により被写体の距離を判別し、色
補正手段によって、前記距離判別手段の判別結果に基づ
いて被写体に対する色信号を補正する。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図9は本発明の第1実施例に係り、図
1は電子内視鏡装置の信号処理系の構成を示すブロック
図、図2は第1色補正回路の構成を示すブロック図、図
3は第1色補正回路による色補正の作用を示す説明図、
図4は第2色補正回路の構成を示すブロック図、図5は
第2色補正回路による色補正の作用を示す説明図、図6
は外部調整手段の操作部を示す説明図、図7は第3色補
正回路の第1の構成例を示すブロック図、図8は第3色
補正回路の第2の構成例を示すブロック図、図9は第3
色補正回路の第3の構成例を示すブロック図である。
【0027】図1は本実施例の電子内視鏡装置の信号処
理系の構成を示したものである。
【0028】前述の図28に示したように、電子内視鏡
1は光源装置及び信号処理回路が内蔵されたビデオプロ
セッサ6に接続されるようになっており、図1に示すよ
うに電子内視鏡の挿入部2内には、照明光を伝達するラ
イトガイド14が挿通され、挿入部先端部9の出射端面
より照明光を出射できるようになっている。また、ライ
トガイド14の入射端側は、ビデオプロセッサ6内に設
けられた光源装置20に対向して配置されるようになっ
ている。
【0029】また、前記先端部9には、対物レンズ系1
5が設けられ、この対物レンズ系15の結像位置に、固
体撮像素子16が配設されている。固体撮像素子16に
は、信号線26,27が接続され、これらの信号線2
6,27は、それぞれビデオプロセッサ6内のドライバ
31、およびビデオプロセッサ6内または電子内視鏡1
内に設けられたプリアンプ32に接続されている。
【0030】一方、ビデオプロセッサ6内に設けられた
光源装置20は、キセノンランプやストロボランプ等か
らなるランプ21を備えており、電源部22によって電
力が供給されるようになっている。ランプ21の前方に
は、赤(R),緑(G),青(B)の各波長領域の光を
透過するフィルタが周方向に沿って配列された回転フィ
ルタ24が配設され、モータドライバ25により回転制
御されるモータ23によって回転駆動されるようになっ
ている。
【0031】前記回転フィルタ24を透過し、R,G,
Bの各波長領域の光に時系列的に分離された光は、ライ
トガイド14の入射端に入射してライトガイド14を介
して先端部9に導かれ、この先端部9から出射されて、
観察部位等を照明するようになっている。
【0032】この照明光による観察部位等からの戻り光
は、対物レンズ系15によって固体撮像素子16上に結
像され、光電変換されるようになっている。この固体撮
像素子16には、前記信号線26を介してドライバ31
からの駆動パルスが印加され、この駆動パルスによって
光電変換された被検体の画像に対応した電気信号(映像
信号)の読み出しが行われ、前記信号線27を介してプ
リアンプ32に入力されるようになっている。
【0033】このプリアンプ32で増幅された映像信号
は、AGC回路55および調光回路56に入力される。
AGC回路55は、AGC制御回路57によってフィー
ドバック制御され、AGC制御回路57の出力制御信号
により信号レベルが制御されるようになっている。一
方、調光回路56は、プリアンプ32からの出力映像信
号を基に光源の調光用信号を発生し、光源装置20へ出
力して照明光量を制御するようになっている。
【0034】AGC回路55の出力信号はプロセス回路
33に入力され、γ補正及びホワイトバランス等の信号
処理を施され、A/Dコンバータ34によって、デジタ
ル信号に変換された後、セレクト回路35を介して例え
ば赤(R),緑(G),青(B)の各色に対応する3つ
のメモリ(1)36a,メモリ(2)36b,メモリ
(3)36cに選択的に記憶されるようになっている。
そして、これらのメモリ(1)36a,メモリ(2)3
6b,メモリ(3)36cに記憶されたR,G,B色信
号は、同時に読み出され、色補正回路60に入力される
ようになっている。
【0035】色補正回路60は、第1色補正回路10
1,第2色補正回路102,第3色補正回路103を有
しており、それぞれの補正回路で以下に述べるような色
補正が行われるようになっている。
【0036】色補正回路60による色補正は、予め設定
された値、あるいは外部調整手段58により設定された
値によって行われるようになっている。
【0037】そして、色補正回路60によって、色補正
されたR,G,B色信号は、D/Aコンバータ37によ
って、アナログ信号に変換され、R,G,B色信号とし
て出力されると共に、エンコーダ38に入力され、この
エンコーダ38からNTSCコンポジット信号として出
力される。前記R,G,B色信号または、NTSCコン
ポジット信号は、カラーモニタ等に入力され、観察部位
がカラー表示されるようになっている。
【0038】また、ビデオプロセッサ6内には、システ
ム全体のタイミングを作るタイミングジェネレータ42
が設けられ、このタイミングジェネレータ42によっ
て、モータドライバ25,ドライバ31,セレクト回路
35等の各回路間の同期が取られている。
【0039】次に、色補正回路60内の各補正回路の構
成および動作について説明する。
【0040】例えば、電子内視鏡の場合には、色をファ
イバースコープ風にするために全体的に黄色っぽくする
場合がある。この場合、前述した従来の色補正法では、
B信号を減少させることによって実現できる。
【0041】しかし、例えば被写体をメチレンブルー等
で青色に染色した場合、前記のようにB信号を減少した
ものでは青色自体の彩度が小さくなり、染色された被写
体が黒ずんでしまい、検査がやりにくくなる場合があ
る。
【0042】また、粘膜の赤い色を薄くするために、R
信号を減少させた場合、出血等における血液の色の彩度
まで小さくなり、血液の見分け(新鮮血と古い血など)
が困難になるという欠点がある。
【0043】また、電子内視鏡の場合には、検査の際、
血液の色の再現性が重要となる。特に、色相方向につい
ては、細かい調整が必要となる。
【0044】従来の色補正法の場合は、RおよびB信号
の2系統の信号を調整することによって色相方向の調整
が可能であるが、2系統の信号を調整するため調整が複
雑になり、調整する目的の色(この場合は血液の色)以
外の色まで大きく変化してしまう恐れがある。
【0045】このように、使用者は、特に血液や発赤の
色および全体的な色を考えて所望の色となるように色調
整を行う。血液や発赤の色の場合は、その色(色相)が
重要であるが、色相をR信号,B信号の増減だけで調整
するのは非常に困難であり、他の色への影響も大きい。
また、全体的な色(粘膜色など)を好みの色に調整する
場合も、単にR信号,B信号のみの調整では他の色への
影響が大きく、調整イメージがわきにくい。すなわち、
R信号,B信号の2系統の信号の調整によっては、他の
色への影響がないように目的の色だけを所望の色に調整
することが困難であった。
【0046】そこで、本実施例では、第1色補正回路1
01及び第2色補正回路102によって、検査の際に調
整を要する所定の特定色の補正量のみが大きくなるよう
な色補正を行い、他の色成分に影響の少ない色補正を可
能にする。また、第3色補正回路103によって、観察
点の距離によって変化する色の補正を行う。
【0047】色補正回路60に入力したRGB色信号
は、まず第1色補正回路101に入力するようになって
いる。図2に第1色補正回路101の構成を示す。
【0048】第1色補正回路101に入力したRGB色
信号は色変更信号発生器161に入力する。色変更信号
発生器161では、下式にしたがって色変更信号Cを発
生する。
【0049】 C=R−(pG+qB) ただし、R−(pG+qB)<0の時はC=0 …(1) ここで、例えばp=1,q=1の場合を考える。
【0050】被写体色がR原色の場合、G=0,B=0
である。つまりC=Rとなる。次に、被写体色が黄色Y
eの場合は、R=G,B=0となり、C=R−G=0と
なる。同様に、被写体色がマゼンタMgの場合もC=0
となる。
【0051】つまり、色が、Rの時は色変更信号Cは最
大値Rとなり、YeあるいはMgに近づくにつれて小さ
くなる。さらに、YeあるいはMgより、G,Cy,B
の方面の色になるとR<G+Bとなるために、C=0と
なる。
【0052】また、R=1,G≧1/2,B≧1/2の
場合も、C=0となり、GおよびBが小さくなるにつれ
て、CはRに近づいてくる。以上より、被写体の色にお
いて、R成分の比が大きい、すなわちR成分の純度が高
くなるにつれて、Cの値が大きくなる。
【0053】次に、色変更信号発生器161から出力さ
れる色変更信号Cは、係数kで示す係数器162に入力
し、色補正設定回路163から出力される制御信号によ
り所定の大きさに変換される。
【0054】また、色補正設定回路163は、選択スイ
ッチ164,165,166の選択制御を行う。ここ
で、Rに近い被写体の色相をYe方向に補正する場合を
考える(例えば色調をファイバスコープ風にする場
合)。この場合、色変更信号発生器161によって発生
された色変更信号Cを所定の大きさにして、G信号に加
算して補正G信号として出力すれば良い。
【0055】よって、この補正をする場合は、色補正設
定回路163によって図2に示すようにスイッチ164
を接点a、スイッチ165を接点a、スイッチ166を
接点bに切り換え、係数器162によって所定の大きさ
になった色変更信号Cを加算器167によって選択され
たG信号に加算し、スイッチ165を通して補正された
補正G信号が出力される。この場合、B信号はそのまま
出力される。
【0056】従って、B信号の彩度を低下しないので、
B信号成分の彩度が低いものでも、その青の色調を保持
でき、被写体が黒ずんでしまうことを防止できる。つま
り、特定の色方向に色補正を行った場合、他の色成分の
色調をあまり変化させることなく行える。
【0057】同様に、Rに近い被写体の色相をMg方向
に補正する場合は、色補正設定回路163によってスイ
ッチ164を接点b、スイッチ165を接点b、スイッ
チ166を接点aに切り換え、係数器162によって所
定の大きさになった色補正信号Cを加算器167によっ
て選択されたB信号に加算し、スイッチ166を通して
補正された補正B信号として出力すれば良い。なお、こ
の場合はR信号自体は補正されないでそのままR信号が
出力される。
【0058】このように、色変更信号Cは、R信号の純
度の高い場合に大きくなり、Ye,Mg,G,Cy,B
等の他の色には零となるため、以上の補正法によってR
信号の純度の高い被写体の色相を、他の色には影響なく
補正することができる。よって、第1色補正回路101
により、R信号の純度の高い血液などを、他の被写体に
影響を与えずに色補正することが可能となる。
【0059】以上の色補正を行った場合(RをYe方向
に補正した場合)における、色差平面上での各色の動き
の一例を図3に示す。図3において、矢印により、色補
正された色変化の方向とその色変化量の大きさとが示さ
れている。
【0060】以上の説明は(1)式においてp=1,q
=1として説明したが、p,qを適当に選ぶことによ
り、色変更信号Cが零となる領域を変更することがで
き、色補正範囲を変更することができる。この場合も、
R=1,B=G=0の場合、すなわち純粋なR信号の場
合はC=Rとなるため、補正量は前記p=1,q=1の
場合と同じである。そして、第1色補正回路101に入
力されるRGB信号は、この第1色補正回路101によ
り前記色変更信号Cに基づいてGとB信号の少なくとも
一方が色補正されて、色補正されたRGB信号(図2で
ROUT,GOUT,BOUTで示す)が出力される。
【0061】本実施例では、色補正設定回路163の制
御信号の設定などを指定するための外部調整手段58が
設けられており、この外部調整手段58によって色補正
量を設定可能になっている。外部調整手段58の操作部
の構成例を図6に示す。
【0062】例えば、色補正設定回路163の設定を行
う場合には、図6(a)に示すように、プリセット部を
中心にYe方向,Mg方向に設定できるスライドスイッ
チ等からなる調整手段を設ける。そして、調整手段がプ
リセット位置にある場合は、補正を行わないようにし、
Ye方向に設定されている場合は、スイッチ164,1
65,166を前述のようにYe方向補正の位置に切り
換え、調整手段がプリセット位置から離れるにつれて、
補正量を大きくする(係数器162によるゲインを大き
くする)ように制御信号を出力して色補正を行うように
する。また、Mg方向についても同様に行う。
【0063】なお、この調整手段は、図6に示したよう
な、スライドスイッチ等のつまみのようなものだけでな
く、タッチスイッチによって設定値を決めるような方式
でも良い。この場合、LED等を用いて設定値を表示す
るようにする。また、調整手段がプリセット位置の場合
にもある程度補正をかけるようにして、調整手段の設定
値と実際の補正値とをある程度シフトしても良い。
【0064】このような外部調整手段58を用いること
によって、操作者が所望の色を得られるように補正量を
任意に設定でき、操作者に適した色補正が容易にでき
る。
【0065】以上のように、第1色補正回路101によ
って、色相補正が行われたRGB信号は、第2色補正回
路102に入力する。
【0066】図4に第2色補正回路102の構成を示
す。第2色補正回路102に入力されるRGB信号のう
ち、R信号,G信号は、それぞれ係数lで示すR用係数
器175、係数mで示すG用係数器176を通した後、
加算器177で加算され、さらに係数1/nで示す係数
器178で平均等の処理が行われる。
【0067】この係数器178を通した信号は、スイッ
チ179および判別回路180に入力する。このスイッ
チ179および判別回路180への入力信号CEは次式
で示される。
【0068】 CE=(lR+mG)/n …(2) 判別回路180では、このCE信号とB信号との大きさ
を比較してスイッチ179を切り換える。ここで、スイ
ッチ179の切換えは次の条件で切り換えられる。
【0069】 CE≦Bの時:スイッチ接点a CE>Bの時:スイッチ接点b …(3) そして、スイッチ179の出力信号は、係数rで示す係
数器181を通して所定の大きさに調整されて加算器1
82でB信号と加算され、補正された補正B信号として
出力される。
【0070】次に、この第2色補正回路102の動作を
l=1,m=1,n=2の場合について説明する。図5
に色差平面上での各色の動きの一例を示す。図5におい
ても、矢印により色補正された色変化の方向とその色変
化量の大きさとが示されている。
【0071】この場合、CE=(R+G)/2となり、
判別回路180における境界線(CE=1)は色差平面
上では図5上の点線となる。つまり、(3)の条件によ
り、図5の点線の左半面においてはスイッチ179は接
点bが、右半面においてはスイッチ179は接点aが選
択される。よって、図5の点線の左半面はB信号によっ
て変換が行われ、右半面はCE信号によって変換が行わ
れる。
【0072】ここで、図5において、Mg,R,Ye,
G付近はB信号レベルはほとんど零であるので、B信号
における変換はほとんど行われない。また、図5におい
て、B付近はR,Gともほとんど零であるのでCE信号
もほとんど零となり、CE信号による変換はほとんど行
われない。以上より、第2色補正回路102における補
正においては、R,G,B原色信号やMg,Ye信号付
近はほとんど変換されず、白色付近の色は大きく変換さ
れる。つまり、第2色補正回路102によって、青色染
色被写体や、血液等の色を変えずに、白色付近の色を補
正することができる。
【0073】ここで、係数器181の設定についても、
外部調整手段58によって指定できるようになってお
り、色補正量を設定可能にしている。
【0074】例えば、係数器181の設定を行う場合に
は、図6(b)に示すように、プリセット部を中心にB
方向,Ye方向に設定できるスライドスイッチ等からな
る調整手段を設ける。そして、調整手段がプリセット位
置にある場合は、補正を行わないようにし、B方向に設
定されている場合は、係数器181のゲインを正方向に
上げ、Ye方向に設定されている場合には、係数器18
1のゲインを負方向に上げるようにゲイン設定する。こ
の場合、調整手段がプリセット位置から離れるにつれ
て、補正量を大きくする(係数器181によるゲインを
大きくする)ように色補正を行うようにする。
【0075】なお、この調整手段も、図6に示したよう
な、スライドスイッチ等のつまみのようなものだけでな
く、タッチスイッチによって設定値を決めるような方式
でも良い。この場合もLED等を用いて設定値を表示す
るようにする。また、調整手段がプリセット位置の場合
にもある程度補正をかけるようにして、調整手段の設定
値と実際の補正値とをある程度シフトしても良い。
【0076】このように、第2色補正回路102におい
ても、操作者が所望の色を得られるように補正量を任意
に設定でき、操作者に適した色補正が容易にできる。
【0077】ここでは、l=1,m=1,n=2の場合
について述べたが、l,m,nを適当に選ぶことによっ
て、図5における領域を分割する点線の位置や、CEの
値が変化し、新たな色補正特性を持たせることができ
る。
【0078】この第2色補正回路102は、B信号を補
正することによって色補正を行っているが、同様の補正
法をR信号、G信号にも適用することもでき、これらを
組み合わせることもできる。
【0079】また、第1色補正回路101および第2色
補正回路102においては、RGB信号のままで処理が
できるため、色差信号に変換する処理方式のようなマト
リクス回路は必要ないため、回路構成が簡単になるとい
うメリットを有する。
【0080】以上のように、第2色補正回路102によ
って、色相補正が行われたRGB信号は、第3色補正回
路103に入力する。この第3色補正回路103によっ
て、被写体の距離を判別し、内臓壁による2次反射光の
補正を行う。図7に第3色補正回路103の第1の構成
例を示す。
【0081】第3色補正回路103に入力したRGB信
号は、マトリクス回路104によってY,R−Y,B−
Y信号に変換され、係数器105,106で大きさが変
換される。一方、プリプロセス部の調光回路56および
AGC制御回路57の出力信号は遠点判別回路107に
も入力するようになっている。
【0082】遠点判別回路107では、調光回路56,
AGC制御回路57からそれぞれ入力される調光制御信
号及びAGC制御信号によって被写体からの距離を判別
するようになっている。
【0083】電子内視鏡の場合、先端部9のライトガイ
ド14出射端より被写体に光を照射して観察を行う。し
たがって、内視鏡先端部が被写体に近い場合は、撮像し
た画像が明るくなるため、調光回路56によって光源か
ら出射する光を絞るように調光制御が行われる。逆に、
内視鏡先端部が被写体より遠い場合は、画像が暗くなる
ため光源から出射する光を多くする(光源の絞りを開け
る)ように調光制御が行われる。この調光回路56から
出力される調光制御信号を用いることによって被写体と
先端部との距離を検知することができる。
【0084】さらに、被写体と先端部との距離が大きく
なり、光源の絞りが全開になった場合は、AGC回路5
5が働く。被写体と先端部との距離が大きくなるにつれ
て、映像信号レベルは小さくなるため、AGC回路55
で映像信号のゲインを上げるようにAGC制御回路57
よりAGC制御信号が出力される。このAGC制御信号
によって被写体と先端部との距離を検知することができ
る。
【0085】これらの調光制御信号とAGC制御信号と
に基づいて、遠点判別回路107で被写体との距離が検
知されて被写体が遠点にあるか否かが判別され、遠点判
別回路107より係数器105,106へ制御信号が出
力されて係数器105,106の値が設定される。
【0086】被写体と内視鏡先端部との距離が大きくな
るほど内臓壁による2次反射光の影響が大きくなり、内
臓壁面の色の影響がでて、被写体の色が濃くなる。よっ
て、本実施例では、被写体と先端部との距離が大きくな
るほど係数器105,106によって色差信号R−Y,
B−Yの大きさを小さくするように制御する。この制御
は、調光制御信号およびAGC制御信号の大きさによ
り、線形あるいは非線形で適応的に行われる。これによ
り、遠点観察の場合に彩度が補正される。
【0087】そして、輝度信号Yおよび係数器105,
106から出力される色差信号R−Y,B−Yは、逆マ
トリクス回路108によってRGB信号に変換される。
このRGB信号は、色補正回路60の出力信号として出
力される。
【0088】このように、第3色補正回路103で色補
正をすることによって、遠点を観察する場合において、
内臓壁による2次反射光の影響を少なくすることがで
き、色レベルを距離によらず常に最適に補正することが
できる。
【0089】図8に第3色補正回路103の第2の構成
例を示す。第2の構成例は、第1の構成例の構成要素に
加えて、R,G,B信号それぞれの回路に検波器を設け
た例である。
【0090】第3色補正回路103に入力したRGB信
号は、マトリクス回路104によってY,R−Y,B−
Y信号に変換され、係数器105,106で大きさが変
換される。また、第1の構成例と同様に、調光回路56
およびAGC制御回路57からの調光制御信号およびA
GC制御信号がそれぞれ遠点判別回路107に入力する
ようになっている。また、Y信号および係数器105,
106の出力のR−Y,B−Y信号は、それぞれ検波器
109,110,111によって大きさが検波され(例
えば平均値演算され)、遠点判別回路107に入力す
る。
【0091】遠点判別回路107では、第1の構成例で
説明したように調光制御信号及びAGC制御信号に基づ
いて被写体と先端部との距離を検知する。ここで、被写
体と先端部との距離が小さい場合は、2次反射光の影響
は小さく、カラーバランスは崩れない。よって、遠点判
別回路107において、被写体と先端部が近いある所定
の距離にある場合に、検波器109,110,111の
出力値をホールドする。そして、被写体と先端部との距
離が大きくなった場合においても、検波器109,11
0,111の比が、前記ホールドした検波器出力の比と
同じになるように係数器105,106を制御する。
【0092】このように制御することによって、被写体
との距離にかかわらず、Y,R−Y,B−Y信号の比
は、被写体と先端部との距離が近い場合と同様に保たれ
るので、2次反射光の影響は小さくなる。よって、色レ
ベルを距離によらず常に最適に補正することができる。
【0093】そして、輝度信号Yおよび係数器105,
106から出力される色差信号R−Y,B−Yは、逆マ
トリクス回路108によってRGB信号に変換され、色
補正回路60の出力信号として出力される。
【0094】なお、前述した第3色補正回路103の第
1の構成例および第2の構成例では、逆マトリクス回路
108においてY,R−Y,B−Y信号よりRGB信号
を生成しているが、マトリクス回路104でG,R−
Y,B−Y信号に変換し、逆マトリクス回路108では
G,R−Y,B−Y信号からRGB信号を合成しても良
い。
【0095】図9に第3色補正回路103の第3の構成
例を示す。第3の構成例は、マトリクス回路を設けない
構成とした例である。第3色補正回路103に入力した
RGB信号のうち、R,B信号は係数器105,106
に入力されて大きさが変換される。また、第1の構成例
と同様に、調光回路56およびAGC制御回路57から
の調光制御信号およびAGC制御信号がそれぞれ遠点判
別回路107に入力するようになっている。また、G信
号および係数器105,106の出力のR,B信号は、
それぞれ検波器109,110,111によって大きさ
が検波され(例えば平均値演算され)、遠点判別回路1
07に入力する。
【0096】遠点判別回路107では、第1の構成例で
説明したように調光制御信号及びAGC制御信号に基づ
いて被写体と先端部との距離を検知する。遠点判別回路
107においては、第2の構成例と同様に、被写体と先
端部が近いある所定の距離にある場合に、検波器10
9,110,111の出力値をホールドする。そして、
被写体と先端部との距離が大きくなった場合において
も、検波器109,110,111の比が、前記ホール
ドした検波器出力の比と同じになるように係数器10
5,106を制御する。
【0097】このように制御することによって、被写体
との距離にかかわらず、G,R,B信号の比は、被写体
と先端部との距離が近い場合と同様に保たれるので、2
次反射光の影響は小さくなる。よって、色レベルを距離
によらず常に最適に補正することができる。
【0098】この第3の構成例の場合には、RGB信号
のままで処理ができるため、色差信号に変換する処理方
式のようなマトリクス回路は必要ないため、回路構成が
簡単になるというメリットを有する。さらに、RGBの
信号比を制御するため、彩度を制御するだけの方式に比
べて、より精度の高い補正が可能となる。
【0099】また、第3の構成例の場合において、R,
B信号のみの大きさを制御するようにしているが、G信
号についても係数器を入れて、RGB3つの信号の大き
さを制御するようにしても良い。
【0100】また、第2および第3の構成例において、
被写体が近距離の場合の各信号の比と同じ比となるよう
に信号レベルを制御するように説明したが、距離に応じ
て各色の比を変えるように制御しても良い。
【0101】本実施例の場合は、第1色補正回路10
1、第2色補正回路102および第3色補正回路103
をその順番に直列に配置しているが、順番はこの限りで
はない。また、目的に応じて、第1色補正回路、第2色
補正回路または第3色補正回路のうち1つないし2つで
色補正を行っても良い。また、各色補正回路の判別定数
(p,q,l,m,n)を変えた色補正回路どうしを組
み合わせることによって、より複雑で精密な色補正も可
能となる。
【0102】第1実施例は、RGB原色信号を原信号と
して処理する面順次方式として説明したが、面順次方式
に限らず、固体撮像素子前面にカラーフィルタアレイを
装着した同時式の場合にも適用できる。
【0103】本実施例を同時式に応用した場合の一例を
図10に示す。同時式のため、図1におけるモータドラ
イバ25、モータ23および回転フィルタ24を設けな
い構成となっている。映像信号処理に関しては、AGC
回路55までは図1の第1実施例と同様の構成であり、
説明を省略する。
【0104】AGC回路55の出力映像信号は、A/D
コンバータ34によってデジタル信号に変換され、色分
離回路135に入力する。色分離回路135によって、
固体撮像素子16より出力された映像信号はRGB信号
に分離され、ホワイトバランス等の信号処理がなされた
後、それぞれのRGB信号はγ補正回路136a,13
6b,136cに入力される。そして、γ補正回路13
6a,136b,136cによってそれぞれγ補正が施
され、色補正回路60に入力する。色補正回路60以降
の動作は第1実施例と同様である。
【0105】なお、図10において、各種信号処理をA
/D変換してデジタル信号で行うようにしているが、す
べてアナログ信号で行うようにしても良い。また、γ補
正回路も図10の配置に限らず、色分離回路の前段に配
置することもできる。
【0106】図10の構成の場合、色信号処理がRGB
信号で行われるため、前述の第1実施例の通りに色補正
等の処理を行うことができるが、信号処理がY,R−
Y,B−Yの色差信号で処理される場合は、Y,R−
Y,B−Y信号をRGB信号に変換するマトリクス回路
が必要となる。
【0107】図11ないし図15は本発明の第2実施例
に係り、図11は第1色補正回路の構成を示すブロック
図、図12は領域判別回路によって判別される色差平面
上の領域を示す説明図、図13は第1色補正回路による
色補正の作用を示す説明図、図14は第2色補正回路の
構成を示すブロック図、図15は第2色補正回路による
色補正の作用を示す説明図である。
【0108】内視鏡装置の信号処理系の全体構成は、図
1に示す第1実施例と同様であり、本実施例では色補正
回路60内の第1色補正回路101および第2色補正回
路102の構成のみが異なる。
【0109】図11に第1色補正回路101の構成を示
す。第1色補正回路101に入力するRGB信号は、マ
トリクス回路61によってR−Y信号,B−Y信号に変
換される。
【0110】R−Y信号は正部抽出回路84および加算
器85に入力する。正部抽出回路84では、入力される
R−Y信号の正の成分のみ取り出され、他の部分はすべ
て零に設定される。次に、正部抽出回路84の出力信号
は係数器86および反転回路87に入力する。係数器8
6では、R−Yの正の成分を所定の大きさに変換し、加
算器88によって、B−Y信号に加算する。また、反転
回路87で、正部抽出回路84の出力信号を反転し、領
域判別回路89およびスイッチ92の接点aに入力す
る。
【0111】一方、B−Y信号は、負部抽出回路91に
入力し、負の成分のみ取り出され、他の部分はすべて零
に設定される。負部抽出回路91の出力は領域判別回路
89およびスイッチ92の接点bに入力する。
【0112】領域判別回路89では、反転回路87から
入力する信号Rmおよび負部抽出回路91から入力する
信号Bmによって、被写体色の色差平面上の領域判別を
行う。例えば、Rm<Bmの領域(図12で符号Aで示
す)と、Rm≧Bmの領域(図12で符号Bで示す)と
の判別を行う。この判別結果によって、スイッチ92を
切り換える。切り換えは、被写体色が図12でAの領域
にある場合は接点b、図12でBの領域にある場合は接
点aになるように行う。
【0113】そして、スイッチ92の出力信号は、係数
器93によって所定の大きさに変換され、加算器85に
よってR−Y信号に加算される。
【0114】加算器85,88によって変換されたR−
Y信号、B−Y信号は、逆マトリクス回路63によって
RGB信号に変換され、第1色補正回路101の出力と
なる。
【0115】次に、第1色補正回路101の動作につい
て説明する。まず、係数器86によって補正されるB−
Y信号について考える。係数器86に入力する信号は、
R−Y信号の正の成分のため図12の色差平面の上半面
の色に関して影響し、R−Y信号成分の大きなものほど
補正量が大きくなる。ここで、例えば、係数器86によ
ってマイナスの係数をつけた場合、加算器88による補
正を図示すると図13(a)のようになる。
【0116】次いで係数器93によって補正されるR−
Y信号について考える。係数器93に入力する信号は、
図12でAの領域においてはB−Y信号の負の成分、図
12でBの領域においてはR−Y信号の正の部分を反転
した信号である。したがって、図12でAの領域ではB
−Y信号成分の大きなものほど補正量が大きく、図12
でBの領域ではR−Y信号成分の大きなものほど補正量
が大きくなる。
【0117】このスイッチ92の出力信号を係数器93
により、そのまま出力した場合、加算器85による補正
を図示すると図13(b)のようになる。実際は、以上
の図13(a)と図13(b)の補正を合成したものと
なり、図13(c)に示すような補正となる。
【0118】以上の係数器86および係数器93による
補正において、色補正設定器94によって係数器86と
係数器93での変換量を同時に制御することによって、
赤系統の色は、色相調整(Hue調整)と等価な動きを
し、他の色系統には影響しない。また、領域の境界にお
ける不連続性も生じない。
【0119】加算器85,88の出力のR−Y信号およ
びB−Y信号は、G信号とともに逆マトリクス回路63
に入力し、ここでRGB信号に逆変換され、第1色補正
回路101の出力となる。
【0120】また、この実施例の第1色補正回路101
においても、第1実施例と同様に、係数器86および係
数器93の設定、すなわち色補正設定器94の設定を外
部調整手段58によって指定できるようにし、色補正量
を外部より設定可能にできる。
【0121】例えば、図6(a)と同様なプリセット部
を中心にYe方向,Mg方向に設定できる調整手段を用
い、調整手段がプリセット位置にある場合は、補正を行
わないようにし、Ye方向に設定されている場合は、係
数器86,93のゲインを正方向に上げ、Mg方向に設
定されている場合には、係数器86,93のゲインを負
方向に上げるようにゲイン設定する。この場合、調整手
段がプリセット位置から離れるにつれて、補正量を大き
くする(係数器86,93によるゲインを大きくする)
ように色補正を行うようにする。
【0122】なお、調整手段がプリセット位置の場合に
もある程度補正をかけるようにして、調整手段の設定値
と実際の補正値とをある程度シフトしても良い。
【0123】このように、本実施例の第1色補正回路1
01においても、操作者が所望の色を得られるように補
正量を任意に設定でき、操作者に適した色補正が容易に
できる。
【0124】また、R−Y信号成分の正部抽出の代わり
に負部抽出としたり、B−Y信号成分の負部抽出の代わ
りに正部抽出としたり、領域判別の境界を異ならせたり
することによって、他の色の補正、他の補正の動きも可
能となる。
【0125】前記第1色補正回路101によって色相補
正が行われたRGB信号は、第2色補正回路102に入
力する。
【0126】図14に第2色補正回路102の構成を示
す。第2色補正回路101に入力されたRGB信号は、
マトリクス回路61によってR−Y信号,B−Y信号に
変換され、変換テーブル62に入力する。変換テーブル
62では、R−Y信号,B−Y信号は例えば下式の通り
に変換される。
【0127】 x=(B−Y)/p y=(R−Y)/q として (1)x2 +y2 >k2 のとき R−Y=R−Y B−Y=B−Y (2)x2 +y2 ≦k2 のとき R−Y=q((k−r)b/q+rk・sin (tan-1(y/x)))/k B−Y=p((k−r)a/p+rk・cos (tan-1(y/x)))/k ただし、r=(x2 +y2 1/2 (a,b)は変換ベクトル p,qは零でない任意の定数 …(4) p=1,q=1の場合、以上の変換をすると、図15に
示す色差平面上で、原点(白に対応)から半径kより彩
度の大きな部分の色は変換されず、原点から半径k内部
の部分の色は、原点(0,0)の変換ベクトル(a,
b)にしたがって変換される。
【0128】この場合、変換半径kを所定のレベルに設
定することにより、彩度の低い部分のみ色変換が可能と
なるため、彩度の高い染色されたものや血液の色は変換
されず、彩度の低い粘膜色のみ変換することができる。
従って、検査の際に必要となる血液の色の色調を保持で
き、診断しにくくなることがない。また、この色補正は
簡単な構成で実現できる。
【0129】本実施例では、原点(白色)を中心に変換
を行ったが、原点ではなくある所定の色座標を中心に行
っても良い。例えば、赤色付近を中心にして行うことに
よって、血液等の色補正も可能となる。
【0130】また、変換テーブル62は大容量のROM
あるいはRAMによって容易に実現できる。また、p,
qの値を適当に定めることによって、変換領域を変える
ことができる。
【0131】変換テーブル62から出力されるR−Y信
号およびB−Y信号はG信号とともに逆マトリクス回路
63に入力し、RGB信号に逆変換され、第3色変換回
路103に入力する。第3色変換回路103では、第1
実施例と同様な色補正処理が行われ、色変換回路60の
出力となる。
【0132】なお、変換テーブル62における変換式は
上式の限りではなく、ある範囲を指定し、範囲内の特定
色の変換が最大となるようにし、領域の境界において、
連続になるようにすれば良い。
【0133】また、この実施例の第2色補正回路102
においても、第1実施例と同様に、変換テーブル62の
設定を外部調整手段58によって指定できるようにし、
色補正量を外部より設定可能にできる。
【0134】例えば、白色をYe方向,B方向に補正す
る場合には、図6(b)と同様なプリセット部を中心に
Ye方向,B方向に設定できる調整手段を用い、調整手
段がプリセット位置にある場合は、補正を行わないよう
にし、Ye方向に設定されている場合は、変換ベクトル
をYe方向にし、B方向に設定されている場合には、変
換べクトルをB方向になるように設定する。この場合、
調整手段がプリセット位置から離れるにつれて、補正量
を大きくする(変換ベクトルの大きさを大きくする)よ
うに色補正を行うようにする。
【0135】なお、調整手段がプリセット位置の場合に
もある程度補正をかけるようにして、調整手段の設定値
と実際の補正値とをある程度シフトしても良い。
【0136】このように、本実施例の第2色補正回路1
02においても、操作者が所望の色を得られるように補
正量を任意に設定でき、操作者に適した色補正が容易に
できる。
【0137】次に、本実施例の第2色補正回路102の
第1の変形例について説明する。本変形例の第2色補正
回路のブロック構成図を図16に示す。
【0138】図14の第2色補正回路と同様に、RGB
信号は、マトリクス回路61によってR−Y信号および
B−Y信号に変換される。このR−Y信号およびB−Y
信号は変換係数発生器64に入力する。変換係数発生器
64では、下式にしたがってR−Y用変換係数Rkおよ
びB−Y用変換係数Bkを発生する。
【0139】 x=(B−Y)/p y=(R−Y)/q として (1)x2 +y2 >k2 のとき Rk=1 Bk=1 (2)x2 +y2 ≦k2 のとき Rk=q((k−r)b/q+rk・sin (tan-1(y/x)))/(k(R−Y)) Bk=p((k−r)a/p+rk・cos (tan-1(y/x)))/(k(B−Y)) ただし、r=(x2 +y2 1/2 (a,b)は変換ベクトル p,qは零でない任意の定数 …(5) 以上で求められた係数Rk,Bkを用いて、R−Y乗算
器65およびB−Y乗算器66においてR−Y信号およ
びB−Y信号はそれぞれ乗算され、変換される。この乗
算器65,66から出力されるR−Y信号およびB−Y
信号は、図14に示した第2色補正回路102の出力と
等価なものとなる。
【0140】本変形例においては、乗算器65,66を
用いて信号変換を行っているため、変換係数発生器64
から出力される係数データのビット数は原信号のビット
数ほど大きくなくても良い。したがって、本変形例の変
換係数発生器64をROMあるいはRAMを用いて実現
する際は、図14の第2色補正回路102の変換テーブ
ル62に比べて小容量のものを用いることができる。
【0141】乗算器65,66から出力されるR−Y信
号,B−Y信号は、図14の第2色補正回路102と同
様に逆マトリクス回路63によってRGB信号に変換さ
れ、第2色補正回路102の出力となる。
【0142】なお、本変形例も、色差平面上の原点を中
心にするのではなく、任意の点を中心に色補正を行って
も良い。
【0143】また、本変形例の第2色補正回路102に
ついても、変換係数発生器64の設定を外部の外部調整
手段58によって指定できるようにする。外部調整手段
と補正量の関係は、図14の第2色補正回路102の場
合と同様である。
【0144】次いで、本実施例の第2色補正回路102
の第2の変形例について説明する。本変形例の第2色補
正回路のブロック構成図を図17に示す。
【0145】図14に示した第2実施例の第2色補正回
路102と同様に、RGB信号はマトリクス回路61に
よりR−Y信号,B−Y信号に変換される。このR−Y
信号,B−Y信号は彩度判別回路68に入力する。
【0146】彩度判別回路68では、例えば下式によっ
て彩度の大きさCCを計算する。
【0147】 CC=((R−Y)2 +(B−Y)2 1/2 …(6) この彩度判別回路68から出力されるCC信号を次段の
減算回路69により所定の値VRより減算する。次に、
リミッタ70により減算回路69の出力信号の負の値を
零に制限し、制御信号FCとする。
【0148】この制御信号FCは、彩度CCが減算する
所定値VR以上の場合は零となり、彩度CCがVRより
も小さくなると徐々に大きくなり、彩度CCが零のとき
最大値VRとなる。
【0149】この制御信号FCを係数器71,72によ
り所定の大きさに変換し、係数器71,72の出力をそ
れぞれ加算器73,74によってR−Y信号,B−Y信
号に加算する。この加算器73,74から出力されるR
−Y信号,B−Y信号は、図18に示すように、制御信
号FCの特性から、色差平面上において原点から所定値
以上離れている色は変換されず、原点に近づくにつれて
変換量は大きくなり、原点が最大の変換量となる。
【0150】加算器73,74によって変換されたR−
Y信号,B−Y信号は、図14の第2色補正回路102
と同様に逆マトリクス回路63によってRGB信号に変
換され、第2色補正回路102の出力となる。
【0151】本変形例においても図14の第2色補正回
路102と同様に、彩度の低い部分のみ色変換が可能と
なるため、彩度の高い染色された被写体や血液の色は変
換されず、彩度の低い粘膜色のみ変換することができ
る。また、本変形例の第2色補正回路102について
も、係数器71,72の設定を外部の外部調整手段58
によって指定できるようにする。外部調整手段と補正量
の関係は、図14の第2色補正回路102の場合と同様
である。
【0152】本変形例において、彩度CCを求める式を
(6)式としたが、色差平面上で原点からの距離によっ
て変化する演算式であれば、(6)式に限らない。
【0153】例えば、 CC=|R−Y|+|B−Y| …(7) とすれば、加算回路のみで容易に実現できるため、第2
の変形例の第2色補正回路102全体の回路も容易にア
ナログ回路のみでも実現できる。
【0154】以上の第2実施例では、逆マトリクス回路
63においてG,R−Y,B−Y信号よりRGB信号を
作っているが、マトリクス回路61でY(輝度),R−
Y,B−Y信号に変換し、逆マトリクス回路63では
Y,R−Y,B−Y信号からRGB信号を合成しても良
い。
【0155】また、第2実施例の場合にも、第1色補正
回路101、第2色補正回路102および第3色補正回
路103をその順番に直列に配置しているが、順番はこ
の限りではない。また、目的に応じて、第1色補正回
路、第2色補正回路または第3色補正回路のうち1つな
いし2つで色補正を行っても良い。
【0156】また、第2実施例の場合、色補正処理は色
差信号(R−Y,B−Y)で行う場合がほとんどである
ので、各色補正回路を接続する場合、その入出力のマト
リクス回路および逆マトリクス回路を省略し、直接色差
信号(R−Y,B−Y)で入出力を行っても良い。例え
ば、第3色補正回路103が、第1の構成例および第2
の構成例に示す方式の場合、第1色補正回路101の逆
マトリクス回路、第2色補正回路102のマトリクス回
路および逆マトリクス回路、第3色補正回路103のマ
トリクス回路は必要ないため、回路構成が簡単になると
いうメリットを有する。
【0157】また、第2実施例は、面順次方式としてR
GB原色信号を原信号として処理する方式として説明し
たが、面順次方式に限らず、固体撮像素子前面にカラー
フィルタアレイを装着した同時式の場合にも適用でき
る。第2実施例においても図10で示すブロック図の通
りに処理を行えば良い。この図10に示す構成の場合、
色信号処理がRGB信号で行われるため、前述の実施例
の通りに処理することができるが、信号処理がY,R−
Y,B−Yで処理される場合は、第2実施例の色補正回
路におけるマトリクス回路61は不要となる。
【0158】また、第1実施例と第2実施例の対応する
各色補正回路については、入れ換えることも可能であ
る。
【0159】図19ないし図23は本発明の第3実施例
に係り、図19は電子内視鏡装置の信号処理系の構成を
示すブロック図、図20は焦点調整用レンズ駆動位置と
特定高周波成分の大きさとの関係を示す特性図、図21
は第3色補正回路の第1の構成例を示すブロック図、図
22は第3色補正回路の第2の構成例を示すブロック
図、図23は第3色補正回路の第3の構成例を示すブロ
ック図である。
【0160】第3実施例は、第1実施例における第3色
補正回路への遠点判別のための制御入力を変更した変形
例であり、図19において第1実施例と同様の構成要素
は同一符号を付し、異なる部分のみについて説明する。
【0161】本実施例は、対物レンズ系の焦点調節を自
動的に行う自動焦点制御手段を有した電子内視鏡装置の
例である。
【0162】電子内視鏡装置は、信号処理部に焦点制御
回路150が設けられ、内視鏡の挿入部先端部9の対物
レンズ系15の光路中には焦点制御手段151が設けら
れている。焦点制御回路150は、プロセス回路33の
出力に基づいて焦点制御信号を生成し、焦点制御手段1
51及び第3色補正回路103へ送出するようになって
いる。
【0163】ここで、自動焦点制御動作について簡単に
説明する。固体撮像素子16から出力された映像信号は
AGC回路55及びプロセス回路33によって前処理さ
れる。プロセス回路33の出力の映像信号は、A/Dコ
ンバータ34に入力されると共に、焦点制御回路150
に入力する。焦点制御回路150では、入力された映像
信号より、所定の高周波成分を分離してその大きさを検
波する。
【0164】この検波値の大きさは、被写体像が合焦状
態になる程大きくなり、合焦時に最大になる。図20に
焦点調整用レンズ駆動位置と所定の高周波成分の大きさ
との関係を示す。従って、焦点制御回路150において
前記検波値をモニタしながら焦点制御手段151へ焦点
制御信号を送出し、検波値が最大となるように焦点制御
手段151により対物レンズ系15のレンズを動かすこ
とによって、焦点自動制御が可能となる。
【0165】ここで、焦点制御回路150から焦点制御
手段151へ出力する焦点制御信号は、内視鏡の先端部
9から被写体までの距離によって変化する。よって、本
実施例では、この焦点制御信号を第3色補正回路103
へ送出し、遠点判別信号として使用する。
【0166】図21は第3色補正回路103の第1の構
成例を示したものである。本例は、第1実施例の図7に
示した構成と同様のものであり、遠点判別回路107に
は前記焦点制御回路150からの焦点制御信号が入力さ
れるようになっている。遠点判別回路107は、焦点制
御信号によって被写体からの距離を判別し、第1実施例
と同様に距離に応じた制御信号を係数器105,106
に出力する。これにより、被写体からの距離に応じて、
例えば所定の距離より遠点となった場合に色差信号R−
Y,B−Yの大きさが補正される。
【0167】図22は第3色補正回路103の第2の構
成例を示したものである。本例は、第1実施例の図8に
示した構成と同様のものであり、遠点判別回路107に
は前記焦点制御回路150からの焦点制御信号が入力さ
れるようになっている。本例においても、焦点制御信号
及び検波器109,110,111の出力に基づいて、
第1実施例と同様に被写体からの距離に応じた色差信号
の補正が行われる。
【0168】図23は第3色補正回路103の第3の構
成例を示したものである。本例は、第1実施例の図9に
示した構成と同様のものであり、遠点判別回路107に
は前記焦点制御回路150からの焦点制御信号が入力さ
れるようになっている。本例においても、焦点制御信号
及び検波器109,110,111の出力に基づいて、
第1実施例と同様に被写体からの距離に応じたRGB色
信号の補正が行われる。
【0169】このように、焦点制御信号を用いて被写体
までの距離を検出し、第3色補正回路103において色
補正を行うことによって、第1実施例と同様に観察点の
距離によって変化する色を容易に補正することができ、
色レベルを距離によらず常に最適に補正することができ
る。
【0170】図24ないし図27は本発明の第4実施例
に係り、図24は電子内視鏡装置の信号処理系の構成を
示すブロック図、図25は第3色補正回路の第1の構成
例を示すブロック図、図26は第3色補正回路の第2の
構成例を示すブロック図、図27は第3色補正回路の第
3の構成例を示すブロック図である。
【0171】第4実施例も、第1実施例における第3色
補正回路への遠点判別のための制御入力を変更した変形
例であり、図24において第1実施例と同様の構成要素
は同一符号を付し、異なる部分のみについて説明する。
【0172】本実施例は、光源装置の絞り制御手段を有
した電子内視鏡装置の例である。
【0173】電子内視鏡装置は、信号処理部の調光回路
56の後段に絞り制御回路152が設けられ、光源装置
の回転フィルタ24とライトガイド14の入射端との間
に配設された絞り154を調光回路56の出力に応じて
制御するようになっている。また、絞り154の位置を
検出する絞り位置検出回路153が設けられ、絞り位置
検出回路153は、検出した絞り位置情報の信号を第3
色補正回路103へ送出するようになっている。
【0174】ここで、光源装置の絞り制御動作について
簡単に説明する。固体撮像素子16から出力された映像
信号は、プリアンプ32を通してAGC回路55及び調
光回路56に入力される。調光回路56において、映像
信号は検波、フィルタリングされて調光用信号が生成さ
れ、この調光用信号が絞り制御回路152に入力され
る。絞り制御回路152では、調光回路56の出力信号
を基に絞り154を動作させる動作信号を発生する。こ
の動作信号によって、絞り154は、所定の明るさの映
像信号が得られるようにライトガイド14に入力する光
量を制御するように駆動される。この動作信号で駆動さ
れる絞り154の位置は、絞り位置検出回路153によ
って検出され、絞り位置情報信号として出力される。
【0175】前記絞り位置情報信号は、先端部9と被写
体との距離が近い場合は絞り154が閉じている信号に
なり、先端部9と被写体との距離が遠い程、絞り154
が開いている信号となる。よって、本実施例では、この
絞り位置情報信号を第3色補正回路103へ送出し、遠
点判別を行うための遠点判別信号として使用する。
【0176】図25は第3色補正回路103の第1の構
成例を示したものである。本例は、第1実施例の図7に
示した構成と同様のものであり、遠点判別回路107に
は前記絞り位置検出回路153からの絞り位置情報信号
が入力されるようになっている。遠点判別回路107
は、絞り位置情報信号によって被写体からの距離を判別
し、第1実施例と同様に距離に応じた制御信号を係数器
105,106に出力する。これにより、被写体からの
距離に応じて、例えば所定の距離より遠点となった場合
に色差信号R−Y,B−Yの大きさが補正される。
【0177】図26は第3色補正回路103の第2の構
成例を示したものである。本例は、第1実施例の図8に
示した構成と同様のものであり、遠点判別回路107に
は前記絞り位置検出回路153からの絞り位置情報信号
が入力されるようになっている。本例においても、絞り
位置情報信号及び検波器109,110,111の出力
に基づいて、第1実施例と同様に被写体からの距離に応
じた色差信号の補正が行われる。
【0178】図27は第3色補正回路103の第3の構
成例を示したものである。本例は、第1実施例の図9に
示した構成と同様のものであり、遠点判別回路107に
は前記絞り位置検出回路153からの絞り位置情報信号
が入力されるようになっている。本例においても、絞り
位置情報信号及び検波器109,110,111の出力
に基づいて、第1実施例と同様に被写体からの距離に応
じたRGB色信号の補正が行われる。
【0179】このように、絞り位置情報信号を用いて被
写体までの距離を検出し、第3色補正回路103におい
て色補正を行うことによって、第1実施例と同様に観察
点の距離によって変化する色を容易に補正することがで
き、色レベルを距離によらず常に最適に補正することが
できる。
【0180】なお、第4実施例では、絞り位置情報のみ
によって遠点判別回路107において遠点判別を行うよ
うに説明したが、第1実施例と同様にこの絞り位置情報
信号とAGC制御信号との両方を用いて遠点判別を行っ
て良い。
【0181】また、第3実施例及び第4実施例は、図1
に示した第1実施例の構成に対応するように面順次方式
の内視鏡装置として説明したが、図10に示した同時方
式の内視鏡装置においても同様に応用することができ
る。
【0182】なお、本発明は内視鏡先端部に撮像素子を
内蔵した電子内視鏡に限らず、光学式の内視鏡に撮像素
子を内蔵したTVカメラを装着した内視鏡装置の場合に
も適用できることは明らかである。
【0183】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、観
察点の距離によって変化する色を容易に補正することが
可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図9は本発明の第1実施例に係り、
図1は電子内視鏡装置の信号処理系の構成を示すブロッ
ク図
【図2】第1色補正回路の構成を示すブロック図
【図3】第1色補正回路による色補正の作用を示す説明
【図4】第2色補正回路の構成を示すブロック図
【図5】第2色補正回路による色補正の作用を示す説明
【図6】外部調整手段の操作部を示す説明図
【図7】第3色補正回路の第1の構成例を示すブロック
【図8】第3色補正回路の第2の構成例を示すブロック
【図9】第3色補正回路の第3の構成例を示すブロック
【図10】第1実施例を同時式に応用した場合の構成例
を示すブロック図
【図11】図11ないし図15は本発明の第2実施例に
係り、図11は第1色補正回路の構成を示すブロック図
【図12】領域判別回路によって判別される色差平面上
の領域を示す説明図
【図13】第1色補正回路による色補正の作用を示す説
明図
【図14】第2色補正回路の構成を示すブロック図
【図15】第2色補正回路による色補正の作用を示す説
明図
【図16】第2色補正回路の第1の変形例の構成を示す
ブロック図
【図17】第2色補正回路の第2の変形例の構成を示す
ブロック図
【図18】第2の変形例による色補正の作用を示す説明
【図19】図19ないし図23は本発明の第3実施例に
係り、図19は電子内視鏡装置の信号処理系の構成を示
すブロック図
【図20】焦点調整用レンズ駆動位置と特定高周波成分
の大きさとの関係を示す特性図
【図21】第3色補正回路の第1の構成例を示すブロッ
ク図
【図22】第3色補正回路の第2の構成例を示すブロッ
ク図
【図23】第3色補正回路の第3の構成例を示すブロッ
ク図
【図24】図24ないし図27は本発明の第4実施例に
係り、図24は電子内視鏡装置の信号処理系の構成を示
すブロック図
【図25】第3色補正回路の第1の構成例を示すブロッ
ク図
【図26】第3色補正回路の第2の構成例を示すブロッ
ク図
【図27】第3色補正回路の第3の構成例を示すブロッ
ク図
【図28】従来例の電子内視鏡装置の全体図
【図29】従来例の電子内視鏡装置の信号処理系の構成
を示すブロック図
【符号の説明】
1…電子内視鏡 6…ビデオプロセッサ 9…先端部 55…AGC回路 56…調光回路 57…AGC制御回路 58…外部調整手段 60…色補正回路 101…第1色補正回路 102…第2色補正回路 103…第3色補正回路 104…マトリクス回路 105,106,162,175,176,178,1
81…係数器 107…遠点判別回路 108…逆マトリクス回路 161…色変更信号発生器 163…色補正設定回路 164,165,166,179…スイッチ 167,177,182…加算器 180…判別回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光情報を電気信号に変換す
    る撮像手段を備えた電子内視鏡と、前記撮像手段の電気
    信号を映像信号処理する映像信号処理手段とを有する電
    子内視鏡装置において、 前記映像信号処理手段は、 前記被写体の距離を判別する距離判別手段と、 前記距離判別手段の判別結果に基づいて、被写体に対す
    る色信号を補正する色補正手段と、を備えたことを特徴
    とする電子内視鏡装置。
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