JPH062444A - 建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方法 - Google Patents

建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方法

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JPH062444A
JPH062444A JP18609492A JP18609492A JPH062444A JP H062444 A JPH062444 A JP H062444A JP 18609492 A JP18609492 A JP 18609492A JP 18609492 A JP18609492 A JP 18609492A JP H062444 A JPH062444 A JP H062444A
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JP
Japan
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wall
building
film
dirt
vinylidene fluoride
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Pending
Application number
JP18609492A
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English (en)
Inventor
Narikazu Ishiyuki
成和 石幸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOSEI SHOJI KK
Original Assignee
KOSEI SHOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 外壁の汚れを防護できるとともに、耐久性に
も優れた建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方法を提供
する。 【構成】 1次加工として建築物の外壁を洗浄液により
洗浄し、塵埃、垢、錆、油分、黴類等を除去した後、2
次加工として洗浄済の外壁にフッ化ビニリデン共重合体
を主成分とした外壁保護材を塗布し、この外壁保護材の
乾燥により外壁面に皮膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビルディングや各種コ
ンクリート建造物の外壁を汚れから防護するのに好適な
建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】建造物の外壁には各種の材料が用いられ
るが、国内の既設ビルディングの外壁構成材についてみ
た場合、タイル材が約43%、吹き付け材が約32%、
その他の材料、例えばカーテンウオール等が約25%と
なっている。このように、外壁はタイル材の使用が最も
多く、これに吹き付けが続き2種類の構成材で殆どが占
められている。
【0003】この種の外壁構成材を使用するビルディン
グ等の建造物は、風雨や直射日光に長年月晒されること
により、変色するうえ外壁の艶やかさを失いがちなもの
である。特に、都会地にはSO2 (亜硫酸ガス)、H2
S(硫化水素)および酸性雨等と多くの大気汚染物質が
存在することから、これに太陽の熱や紫外線が加わる
と、光化学反応が惹起されて前記外壁構成材の劣化が早
められる問題がある。
【0004】この劣化が著しい場合、使用の最も多いタ
イル材の表面には凹凸が生じたり、次に使用の多い吹き
付けによるものでは塗装剥がれや微細な荒れ等が発生す
る。そこで、前記タイルに化粧板や化粧石を用いている
ときは、このタイルを張り替えるいったことが行われ、
外壁を吹き付けにより塗装している場合には、再塗装が
なされている。
【0005】この塗装は防汚のために保護皮膜を形成す
るのが一般で、保護皮膜の形成方法としては、外壁面の
汚れを洗浄により清掃した後、塗装剤としてフッ素樹脂
(4フッ化エチレン樹脂)を添加した表面保護材を用
い、これを荒れた外壁面に塗布した後、拭き取ることに
よって外壁面の微細な凹部に埋め込むようにしている。
これにより、外壁の表面が平らとなって外観が向上する
とともに、外壁面の汚れの保護が図られるというもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の外壁保護方法に採用される4フッ化エチレン樹脂
は、溶剤に対し不溶性であり、融点が高いことから常温
で造膜させることが困難である。このため、外壁面に塗
布された状態では、面状の皮膜が形成されず点状とな
り、外壁を一様に保護することができないという問題が
残されていた。また、下地の風合いを活かすことができ
ないばかりか、チョーキングや変色も充分に防止でき
ず、耐久性にも問題があった。本発明は、上記課題を解
決することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
目的を達成するため、1次加工として建築物の外壁を洗
浄液により洗浄し、塵埃、垢、錆、油分、黴類等を除去
した後、2次加工として洗浄済の外壁にフッ化ビニリデ
ン共重合体を主成分とした外壁保護材を塗布し、この外
壁保護材の乾燥により外壁面に皮膜を形成することを特
徴とする。
【0008】
【作用】まず、1次加工により建築物の外壁に付着した
汚れを除去し、次に、2次加工によってフッ化ビニリデ
ン共重合体を主成分とした外壁保護材を塗布する。この
外壁保護材は、溶剤に対して溶性があるうえ、融点が低
いことから常温で造膜させることができ、乾燥後の外壁
には面状の皮膜が形成される。この皮膜は、フッ化ビニ
リデン共重合体が主成分であり、耐久性に優れているう
え撥水性、撥油性を有するため、建築物の外壁を長期間
に亘って保護できるとともに汚れの要因となる物質の付
着を防止することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
本発明に係る建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方法を
適用する保護対象の建物は、タイル張りの外壁とするが
吹き付けにより塗装された外壁面でも差し支えない。こ
の外壁は、日光や風雨に長年月晒されることによって排
ガス、粉塵、煤煙等が固着するとともに、換気が悪いこ
とから塵埃、垢、錆、油分、黴類等が付着し、相当に汚
れて変色している。またSO2 (亜硫酸ガス)、H2
(硫化水素)および酸性雨等のような大気汚染物質によ
って外壁面が劣化し、微細な凹凸が生じているものも対
象としている。
【0010】まず、1次加工として建築物の外壁に付着
した前記汚れを除去する。この際は、水と混合薬品とに
よって酸洗浄する。つぎに、2次加工としてフッ化ビニ
リデン共重合体、メタノアクリル重合体、フッ素系撥水
・撥油剤、塗料添加剤および溶剤からなる外壁保護材を
塗布する(この外壁保護材は、具体的には下記のものを
使用する)。この後、乾燥させると、外壁に保護皮膜が
形成される。これにより、建築物の外壁面が皮膜により
覆われる。この保護皮膜は、溶剤に対し溶性があるう
え、融点が低いフッ化ビニリデン共重合体を主成分とし
た保護材を用いているので、常温にて造膜されており、
これが乾燥した後には外壁を面状に被覆する膜となって
いる。
【0011】この皮膜は、撥水性、撥油性を有するた
め、汚れの主要因である塵埃、垢、錆、油分、黴類等の
付着を防止することができる。また、フッ化ビニリデン
共重合体は、耐久性に優れた材料であるから、建築物の
外壁を長期間に亘って保護可能となる。次に、保護対象
の外壁等、条件を同一として施工した場合における従来
工法との比較例について表1を参照しつつ説明する。
【0012】
【表1】
【0013】なお、この表中の番号は、下記の作業を示
すものである。 (1) 汚染された外壁面を水と混合薬品とにより酸洗浄す
る。 (2) LC−900(ダイキン工業株式会社製:フッ化ビ
ニリデン共重合体ワニス)を酢酸エチルにて3倍希釈
し、ローラーを用いて塗布する。 (3) LC−950(ダイキン工業株式会社製:フッ化ビ
ニリデン共重合体、アクリル樹脂含有ワニス)を酢酸エ
チルにて3倍希釈し、ローラーを用いて塗布する。 (4) LC−950にTg−652(ダイキン工業株式会
社製:フッ素系撥水、撥油剤)を5重量%、スミソルブ
110(住友化学工業株式会社製:紫外線吸収剤)を5
%配合し、酢酸ブチルにて3倍希釈し、ローラーを用い
て塗布する。 (5) 市販の4フッ化エチレン含有表面保護剤をスポンジ
に含ませて外壁表面を洗浄後、乾燥したウエスにて空拭
きする。
【0014】この表1に明らかなように、従来例との比
較結果について適当な初期外観、ポスタカラーの撥水
性、ポスタカラーの水洗除去性および3か月放置後の外
観等について見た場合、本実施例は何れも優れている。
従って、汚れの主要因である塵埃、垢、錆、油分、黴類
等が外壁に付着するのを効果的に防止することができ
る。
【0015】また、従来のように皮膜が点状になる問題
が解消され、チョーキングや変色も充分に防止すること
ができる。さらに、フッ化ビニリデン共重合体は、耐久
性にも優れるので、建築物の外壁を長期間に亘って保護
することも可能となる。なお、上記実施例においては、
主として外壁をタイル材とした場合について説明した
が、塗料吹き付け材、コンクリート材、各種自然石材、
各種人工石材、各種カーテンウオール材、各種木部、ス
テンレス、アルミ、塩化ビニール材、プラスチック材お
よびポスター、写真、レザー等にも広く適用できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は、建築物
の外壁に付着した汚れを洗浄により除去した後、フッ化
ビニリデン共重合体を主成分とした外壁保護材を塗布
し、外壁面に皮膜を設けるようになっており、この皮膜
は常温で造膜することができるので、外壁には面状の皮
膜が一様に形成される。この皮膜は、フッ化ビニリデン
共重合体からなり撥水性、撥油性を有するので、汚れの
主要因である塵埃、垢、錆、油分、黴類等の付着を防止
し、ビルディング等の建築物の美観を保つことができ
る。また、従来のように皮膜が点状になる問題が解消さ
れるため、下地の風合いを活かすことができるうえ、チ
ョーキングや変色も充分に防止することができる。さら
に、フッ化ビニリデン共重合体は、耐久性にも優れるの
で、建築物の外壁を長期間に亘って保護することができ
るといった効果がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次加工として建築物の外壁を洗浄液に
    より洗浄し、塵埃、垢、錆、油分、黴類等を除去した
    後、2次加工として洗浄済の外壁にフッ化ビニリデン共
    重合体を主成分とした外壁保護材を塗布し、この外壁保
    護材の乾燥により外壁面に皮膜を形成する建築物外壁の
    防汚、保護皮膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 外壁保護材の塗液が、フッ化ビニリデン
    共重合体、メタノアクリル重合体、フッ素系撥水・撥油
    剤、塗料添加剤および溶剤からなることを特徴とする請
    求項1項記載の建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方
    法。
JP18609492A 1992-06-19 1992-06-19 建築物外壁の防汚、保護皮膜の形成方法 Pending JPH062444A (ja)

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