JPH06236199A - 音声パラメータ符号化方式 - Google Patents
音声パラメータ符号化方式Info
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Abstract
ット数で量子化しても良好な音質を提供できる音声パラ
メータ符号化方式を実現する。 【構成】 入力端子400から音声信号を入力し、1フ
レーム分の音声信号をバッファメモリ410に格納す
る。サブフレーム分割回路420は、フレームの音声信
号を予め定められたサブフレームに分割する。LPC分
析回路430は、LSPパラメータをLPC分析を行い
予め定められた次数Pだけ計算する。分割回路440
は、少なくとも一つのサブフレームで求めたLSPに対
して分割を行う。LSP量子化回路450は、少なくと
も一つのサブフレームで求めたLSPパラメータを予め
定められた量子化ビット数で量子化する。
Description
レート、特に4.8kb/s以下で高品質に符号化する
音声符号化方式に供するための音声パラメータ符号化方
式に関する。
レートで符号化する方式としては、例えば、M.Sch
roeder and B.Atal氏による“Cod
e−excited linear predicti
on:High quality speech at
very low bit rates" (Pro
c.ICASSP, pp.937−940,1985
年) と題した論文(文献1)や、Kleijn氏らによ
る“Improved speech quality
and efficient vector qua
ntizationin SELP”(Proc.IC
ASSP,pp.155−158,1988年) と題し
た論文(文献2)等に記載されているCELP(Cod
e Excited LPC Coding)が知られ
ている。この方法では、送信側では、フレーム毎(たと
えば20ms)に音声信号から音声信号のスペクトル特
性を表すスペクトルパラメータを抽出し、フレームをさ
らに小区間サブフレーム(例えば5ms)に分割し、サ
ブフレーム毎に過去の音源信号をもとに長時間相関(ピ
ッチ相関)を表すピッチパラメータを抽出し、ピッチパ
ラメータによりサブフレームの音声信号を長期予測し、
長期予測して求めた残差信号に対して、予め定められた
種類の雑音信号からなるコードブックから選択した信号
により合成した信号と、音声信号との誤差電力を最小化
するように一種類の雑音信号を選択するとともに、最適
なゲインを計算する。そして選択された雑音信号の種類
を表すインデクスとゲイン、ならびに、スペクトルパラ
メータとピッチパラメータを伝送する。
するためには、音源信号のみならずスペクトルパラメー
タの効率的な量子化法が重要である。
では、スペクトルパラメータとしてLPC分析により求
めたLPCパラメータを量子化する。量子化法として
は、通常スカラ量子化が用いられており、10次のLP
C係数を量子化するのにフレーム当たり34ビット
(1.7kb/s)程度のビット数が必要であり、ビッ
ト数をさらに低減すると音質が低下していた。LPCパ
ラメータをより効率的に量子化する方法として、Mor
iya氏らによる“Transform coding
of speech using a weight
ed vector quantizer,”と題した
論文(IEEE J.Sel.Areas,Commu
n.pp.425−431,1988年)(文献3)等
に記載されたベクトル−スカラ量子化法などが提案され
ているが、27〜30ビット程度のビット数が必要であ
り、ビットレートの低減には一層効率的な方法が必要で
あった。
必要なビット数を下げるためにフレーム長を長くとる
と、スペクトルの時間的変化を良好に表すことが困難と
なり、時間歪が増大し音質が大幅に劣化していた。
し、スペクトルパラメータを従来よりも少ないビット数
で量子化しても良好な音質を提供できる音声パラメータ
符号化方式を提供することにある。
符号化方式は、入力した音声信号をフレームに分割し、
さらにフレームよりも短い複数個のサブフレームに分割
し、前記サブフレームの少なくとも一つについて前記音
声信号に対してスペクトルパラメータを予め定められた
次数だけ求めるスペクトルパラメータ計算部と、前記ス
ペクトルパラメータを前記次数よりも小さい予め定めら
れた次元数毎に分割する分割部と、前記分割されたスペ
クトルパラメータの各々に対して複数段のコードブック
を有し、前記複数段のコードブックを探索し前記複数段
の各々から選択されたコードベクトルの線形結合により
前記スペクトルパラメータを量子化するスペクトルパラ
メータ量子化部とを有することを特徴とする。
を説明する。以下の説明では音声のスペクトルパラメー
タとしてLSPパラメータを用いるものとする。
号を予め定められた時間長のフレーム(例えば30〜4
0ms)に分割し、さらにフレームの音声信号をフレー
ムよりも短い複数個のサブフレーム(例えば5〜8m
s)に分割し、フレーム内の少なくとも一つのサブフレ
ームに対して、周知のLPC分析を行い予め定められた
次数Pのスペクトルパラメータを求める。以下では、一
例として、フレーム長を40ms、サブフレーム長を8
msとし、サブフレーム1,3,5についてLPC分析
を行うものとする。また、次数Pは10とする。スペク
トルパラメータとしては、ここでは線スペクトル対(L
SP)パラメータを用いて説明を行う。LSPの具体的
な計算法は、菅村氏らによる“Quantizer d
esignin LSP speech analys
is−synthesis,”と題した論文(IEEE
J.Sel.Areas Commun.,pp.4
25−431,1988年)(文献4)等を参照でき
る。第2,第4サブフレームでは、それぞれ第1と第3
サブフレーム,第3と第5サブフレームのLSPを直線
補間して、スペクトルパラメータを復元する。
フレームについて、次数PのLSPを予め定められた次
元数毎に分割する。以下では、第5サブフレームのLS
Pに対して分割を行う。また、分割数は種々考えられる
が、演算量,メモリ量を少なく抑えるために以下では3
分割することにし、低域を1〜3次、中域を4〜6次、
高域を7〜10次とする。
サブフレームの分割された各帯域のLSPを、予め設計
しておいた複数段のベクトル量子化コードブックを用い
て量子化する。ここでは、コードブックの段数は2段と
し、LSPの量子化値を(1)式のように各段のコード
ベクトルの線形結合で表す。
ある。c1k m (i)は1段目のコードブックのk番目の
コードベクトル、c2j m (i)は2段目のコードブック
のj番目のコードベクトルを示す。
は、各帯域毎に、(2)式の量子化歪を最小化するよう
に、各段のコードベクトルを選択する。
数であり、例えばそれぞれ下式のように書ける。
のコードベクトルの全ての組み合わせ、例えば1段目,
2段目のコードブックがそれぞれB1,B2ビットとす
ると、2B1×2B2の組み合わせの各々について(2)式
の量子化歪を評価し、最小とする組み合わせを少なくと
も1種類選択し出力する。以上の処理を全ての帯域に対
して行う。
多量のLSPパラメータ系列を用いて予め学習して構成
する。学習の方法は、例えばLinde,Buzo,G
ray氏による“An algorithm for
vector quantization desig
n”と題した論文(文献5)等を参照できる。
ルパラメータ量子化部において、(2)式を探索すると
きに少なくとも一つの段において、量子化歪の小さい順
に複数候補のコードベクトルを選択する(以下ではこれ
を予備選択と呼ぶ)。ここでは2段共にこのような予備
選択を行う例について説明する。予備選択は各段毎に、
(5)式の歪が小さい順に複数個の候補を出力すること
により行われる。
て前記(2)式を最小化する組み合わせを少なくとも1
種類選択し出力する。以上を全帯域に対して行う。
ルパラメータ量子化部において、請求項1記載の発明の
動作を行い、前記(2)式を最小化する組み合わせを少
なくとも一つ出力する。
め作成された補間コードブックを用いて同一フレームの
他のサブフレームのLSPを(6)〜(10)式に従い
復元する。
歪Dを計算する。
ータ量子化部の候補ならびに、補間コードブックの全て
のコードベクトルに対して計算し、(11)式を最小化
する候補と補間コードベクトルの組み合わせを選択し出
力する。
方法を用いて予め設計しておいてもよいし、予め定めら
れた補間パターンを格納しておいてもよい。
メータ符号化方式の一実施例を示すブロック図である。
を入力し、1フレーム分(例えば40ms)の音声信号
をバッファメモリ410に格納する。
の音声信号を予め定められたサブフレーム(例えば8m
s)に分割する。
のサブフレームの音声信号のスペクトル特性を表すスペ
クトルパラメータとして、LSPパラメータを周知のL
PC分析を行い予め定められた次数Pだけ計算する。こ
の具体的な計算法については前記文献4等を参照するこ
とができる。ここでは、第1,3,5サブフレームにつ
いてLSPを計算する。第2,4サブフレームでは、そ
れぞれ第1と第3、第3と第5サブフレームのLSPを
直線補間して該当サブフレームのLSPを復元する。ま
た、次数Pは10とする。
フレームで求めたLSPに対して分割を行う。以下で
は、第5サブフレームのLSPを分割することにし、分
割数は3とし、作用の項で述べたように分割する。
つのサブフレームで求めたLSPパラメータを予め定め
られた量子化ビット数で量子化する。以下では第5サブ
フレームの分割されたLSPの分割された3つの帯域の
各々について、予め設計しておいた複数段のベクトル量
子化コードブックを用いて量子化する。以下では、コー
ドブックの段数を2段とし、m番目の帯域の1段目,2
段目のコードブックをそれぞれ、4551 m ,4552
m とする。m番目の帯域ではLSPの量子化値は作用の
項の(1)式のように表せる。次に、(2)式の量子化
歪を最小化するように各段のコードベクトルを選択す
る。探索の仕方は、作用の項に記載したように、1段
目,2段目の全探索とする。選択されたコードベクトル
を示すインデクスI1k m ,I2j m をマルチプレクサ50
0に出力する。以上を全ての帯域について行う。なお、
コードブックは、トレーニング用の多量のLSPに対し
て前記文献5等の方法により、予め学習しておく。
説明を終える。
す。図2において図1と同一の番号を付した構成要素
は、図1と同一の動作をするので説明は省略する。
回路551において、作用の(5)式の量子化歪が小さ
い順に、各段のコードブック4551 m ,4552 m か
ら、複数個の候補を選択し、探索回路552へ出力す
る。探索回路552は、551から候補を入力し、1段
目,2段目の候補の組み合わせについて前記(2)式を
最小化する組み合わせを選択しインデクスをマルチプレ
クサへ出力する。以上を全ての帯域について行う。
を終える。
す。図3において図1と同一の番号を付した構成要素
は、図1と同一の動作をするので説明は省略する。
LSP量子化回路450と同一であるが、各帯域毎に、
1段目,2段目のコードベクトルの組み合わせを少なく
とも1種類選択し、判別回路560へ出力する。
つの候補の各々に対して、予め設計された補間コードブ
ック565を用いて、(6)〜(10)式に従い、同一
フレームの他のサブフレーム、ここでは第1〜4サブフ
レーム、のLSPを復元する。次に、候補と補間コード
ベクトルの全ての組み合わせについて、(11),(1
2)式を用いて累積歪を計算し、累積歪を最小化する候
補と補間コードベクトルの組み合わせをマルチプレクサ
500へ出力する。
ーニング用LSP信号に対して、前記文献5等を用いて
予め学習して構成することができる。
を終える。
ら実施例に限定されるものではなく、発明の意図を損な
わずに種々の変形が可能である。
の周知なパラメータを使用することができる。
には、(2)式の距離尺度以外にも他の周知な尺度を用
いることができる。
フレームについて共通して使用しても良いし、サブフレ
ーム毎に最適な補間係数コードブックを用いることもで
きる。また、後者の場合には複数サブフレーム分をまと
めたマトリクス構成のコードブックを構成すれば、さら
に補間係数コードブックを効率的に表現することができ
る。マトリクスコードブックの作成法は、例えば、C.
Tsao氏らによる“Matrix quantize
r design for LPC speechus
ing the generalized Lloyd
algorithm,”と題した論文(IEEE T
rans.ASSP,pp.537−545,1985
年)(文献6)を参照できる。また、補間係数コードブ
ックの学習,探索には、他の周知な距離尺度を用いるこ
とができる。
型ベクトル量子化器を用いたが、コードベクトルの探索
に要する演算量を低減するために、木探索型,格子型,
多段型あるいは他の周知な構成のベクトルの量子化器を
用いることもできる。
例では、LSP量子化回路において、(2)式により各
帯域でコードブックを探索し、(2)式を最小化する組
み合わせを少なくとも1種類選択し出力したが、各帯域
で複数種類の候補を出力し、全帯域分をまとめて(1
3)式の累積歪を求めると共に、LSPの順序関係を調
べ、LSPが順序関係(14)式を満たすもので、(1
3)式を最小化するものを1種類選択して出力するよう
にしてもよい。
められる。
性能はさらに改善される。
て、3つのサブフレームについて入力音声をLPC分析
してLSP係数を計算したが、LPC分析を行うサブフ
レームの個数は他の任意の値をとることができる。
声のスペクトル特性を表すスペクトルパラメータを量子
化するときに、フレームをそれよりも短いサブフレーム
に分割し、少なくとも1つのサブフレームでスペクトル
パラメータを求めてこれを予め定められた次元数毎の帯
域に分割し、各帯域毎に複数段のベクトル量子化コード
ブックを用いて量子化を行うので、従来方式よりも少な
い演算量,メモリ量でありながら、より少ないビット数
でスペクトルパラメータを良好に量子化することができ
るという大きな効果がある。
図である。
図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】入力した音声信号をフレームに分割し、さ
らにフレームよりも短い複数個のサブフレームに分割
し、前記サブフレームの少なくとも一つについて前記音
声信号に対してスペクトルパラメータを予め定められた
次数だけ求めるスペクトルパラメータ計算部と、 前記スペクトルパラメータを前記次数よりも小さい予め
定められた次元数毎に分割する分割部と、 前記分割されたスペクトルパラメータの各々に対して複
数段のコードブックを有し、前記複数段のコードブック
を探索し前記複数段の各々から選択されたコードベクト
ルの線形結合により前記スペクトルパラメータを量子化
するスペクトルパラメータ量子化部とを有することを特
徴とする音声パラメータ符号化方式。 - 【請求項2】請求項1記載の音声パラメータ符号化方式
において、 前記スペクトルパラメータ量子化部は、複数段のコード
ブックの少なくとも一つの段において、量子化歪の小さ
い順に複数候補のコードベクトルを出力し、前記候補コ
ードベクトルの組み合わせに対して量子化歪を計算し、
前記量子化歪を最小化するコードベクトルの組み合わせ
を選択することを特徴とする音声パラメータ符号化方
式。 - 【請求項3】請求項1記載の音声パラメータ符号化方式
において、 フレームよりも短い時間長の複数個のサブフレームに分
割し、予め定められたサブフレームにおいて前記スペク
トルパラメータ量子化部では量子化歪の小さい順に少な
くとも1個の候補を出力し、 前記候補に対して補間用コードブックを用いて同一フレ
ームの他のサブフレームのスペクトルパラメータを復元
し累積歪を最小にする前記候補と補間コードベクトルの
組み合わせを出力する判別部をさらに有することを特徴
とする音声パラメータ符号化方式。
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