JPH06233703A

JPH06233703A - 靴の中敷

Info

Publication number: JPH06233703A
Application number: JP2008993A
Authority: JP
Inventors: Yoshifumi Takao; 嘉文高尾
Original assignee: JIEKUSU KK
Current assignee: JIEKUSU KK
Priority date: 1993-02-08
Filing date: 1993-02-08
Publication date: 1994-08-23

Abstract

(57)【要約】【構成】上面及び下面を網目繊維で構成し、さらに上
面と下面の間を合成繊維の直立繊維で構成することによ
って立体ネット構造としたことを特徴とする靴の中敷。【効果】通気性とクッション性にすぐれているため、
靴内部のむれや衛生状態をよくし、立体ネット構造が体
重圧を分散するため、局部的に圧力がかからず耐久性が
大である。しかも軽くて適度な刺激があって歩きやすく
疲れない。また冬季はこの通気性が保温性となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、靴の中敷に関するもの
である。通気性とクッション性に富み、体圧を分散し、
抗菌性があるため、靴むれをよく防止し、疲れずマッサ
ージ効果のある衛生的且つ耐久性に富む靴の中敷であ
る。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】在来品
の靴の中敷は、抗菌防臭、吸湿およびクッション性を意
図した発明、考案が多くみられる。しかしながら、これ
らの作用は経時的にその効果がなくなってしまい、あま
り長持ちしないのが現状である。とくにクッション性と
通気性は体重圧によって靴の中敷が圧縮され、その効果
をなくしてしまう欠点がある。そして上記のような欠点
によって、靴の中敷としての役割がはたせず、かえって
むれなど不快感を生じ、歩行時負担を感じ疲れやすいと
いう問題がある。

【０００３】そこで中敷の材質を天然および合成繊維、
プラスチック、ゴムなどを使用して凹凸構造を付加した
中敷が製品化され、使用されているが、技術的行程が複
雑化し、その結果、製品も足に対する自然性が損なわれ
て刺激が強すぎたり、重厚で歩行を妨げるなど異物感を
与えるという問題が生じている。本発明は、上記問題を
解決できる靴の中敷を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の特徴とするところは、上面と下面が網目構
造で、その上面と下面との間に合成繊維を直立させて空
気層を形成して立体ネットとし、通気性とクッション性
及び圧力分散性を良くしたという点にある。なお、上面
及び下面を構成する網目一辺の長さを１．０mm〜５．０
mmとされ、下面の網目の大きさが上面の網目の大きさと
同じか又は上面より小さい網目とされることもある。さ
らに下面の網目の大きさが上面の網目の大きさより大き
い網目とされることもある。又、下面の網目の下側にス
ベリ止めを設け、上面と下面、スベリ止めから構成され
る敷布の厚さを１．０mm〜４．５mmとされることもあ
る。又、上面と下面の網目及びその間の合成繊維に消臭
剤と抗菌剤を混合、塗着または蒸着されることもある。

【０００５】

【作用】靴内底面に靴の中敷を敷き、足を入れて靴をは
くと、足の裏面に靴の中敷が当たる。この場合、靴の中
敷は上面と下面が網目構造で、その上面と下面との間に
合成繊維が直立されているため、体重圧を受けても直立
繊維が全体重圧を受けとめて体圧を分散させる。ちょう
ど野球のボールをネット全体で受けとめる（局部的では
ない）ように圧力を分散させる作用が働く。このため靴
の中敷そのものが体重圧で押しつぶされることがない。
また網目と直立繊維によって非常に通気性がよく、軽く
てクッション性が保たれている。このことは歩きやす
く、足の衛生状態もよく、適度な刺激によって疲れない
快適な靴敷となる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図１において、Ａは靴の中敷で、上面１及び下面
２ともに網目繊維で構成されている。その網目の大きさ
は、網目１辺の長さが１．０mm〜５．０mmの範囲で上
面、下面ともそれぞれに構成され、且つ上面と下面の間
は直立の繊維３で結ばれ、下面１の下にスベリ止め４が
施されている（図４）ことによってその機能特性が付与
されている。図２（イ）、図２（ロ）、図２（ハ）およ
び図３（イ）、図３（ロ）、図３（ハ）は、靴の中敷Ａ
の一部分Ｂで表される網目の模様および模様の最少単位
を取り出してその一例を示す外観斜視図である。また図
４は、図１のａａ′線における断面図である。

【０００７】靴の中敷Ａは、上面と下面の網目繊維及び
上面と下面の間の直立繊維ともにナイロン、ポリエステ
ル等の合成繊維で構成されているため、強度があって圧
しつぶされることもないので通気性に優れており、むれ
防止効果抜群に構成されている。そして、網目１つの形
状は円形、四角形、六角形など適宜勘案されてよいが、
網目１つの大きさは四角形の１辺の長さが１．０mm〜
５．０mm程度が基準とされている。

【０００８】上面と下面の網目の大きさは、同じか、そ
れぞれ異なってもよい。しかし１辺の長さが１．０mm〜
５．０mm以内とされ、上面と下面の網目繊維はナイロン
（上面）とナイロン（下面）、ポリエステル（上面）と
ナイロン（下面）が望ましいとされる。

【０００９】上面と下面の網目の間が直立繊維で構成さ
れているため、靴の中敷Ａは体重を支え、体重圧を分散
させることができる。このため靴の中敷Ａは局所的に体
圧を受けることがないので、つぶれない構造とされる。
そしてこの構造によって通気性ならびにクッション性が
保たれ、足裏面への刺激が頭脳をも快く刺激し、疲れる
ことを知らない。この直立繊維の構造が本発明のもっと
も特徴とする構造である。そしてこの合成繊維に遠赤外
線パウダーや抗菌剤など混入したポリエステル樹脂やメ
ラミン樹脂などで樹脂コーティングをしたり、またナイ
ロン繊維は染色効果がよいので、染料の中に消臭剤と抗
菌剤を混合して染色もされる。さらに下面網目の下にス
ベリ止めも施される。

【００１０】上記のように構成した実施例によれば、本
発明靴の中敷Ａを使用する場合は、下面スベリ止めがつ
いた部分を靴内の底に位置せしめセットする。靴の中敷
Ａの厚さは１．０mm〜５．０mmで全体が立体ネットのよ
うになり、通気性のよい構造となっているため使用感も
さらっとしたものとすることができる。

【００１１】また、この立体ネット様の靴の中敷を靴内
に装着して歩くと、直立繊維が適度なしなりまたはたわ
みを生ずるため、快適なクッション性が生じる。歩行を
止めると直立繊維は上面と下面の網目に規正されてもと
の状態に戻る。つまり立体ネットの靴の中敷Ａそのもの
の強度は決して損なわれない構造である。したがって、
立体ネット間の多量の空気が夏はさわやかに、冬には靴
下の繊維が厚くなるため保温に作用させることができ
る。

【００１２】また、この靴の中敷Ａは立体ネット様で１
本１本の繊維から出来ているので、この繊維に種々の薬
効を付帯し加工を施すことが出来る。たとえば、水虫防
止などに歩行とともに銅イオンを発生させたり、抗菌防
臭に活性炭を付加したり、足の衛生つまり吸湿、クッシ
ョン性、むれ、べとつきを考慮し、冬は暖かく、夏はさ
わやかになる加工を施すことができる。

【００１３】

【発明の効果】以上詳述したように、靴内に本発明を装
着した場合、通気性、吸湿性、クッション性がきわめて
良好であるため、べとつき、むれをよく防止し、抗菌、
防臭にも優れている。さらに本発明は強度のある立体ネ
ット様で、全体としては繊維状を呈しているので、最も
軽く、衝撃をよく緩和しクッション吸収してへたりを生
じない耐久性にすぐれている。このため体重圧をよく分
散し、局部的な落ち込みや圧力を感じることがないの
で、非常に快適なはきごこちとなる。

【００１４】また、このような立体ネットの構造から生
じる多くの空気層が通気性をよくしたり、保温性を発揮
したりする。つまり、夏季には一般にシンプルな靴下繊
維によって空気層が通気性となって、軽くてさわやかな
はきごこちを、冬には厚手の靴下等によって保温効果を
発揮せしめるため、軽くて暖かいはきごこちを提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す平面斜視図である。

【図２】本発明靴の中敷Ａを構成する網目Ｂの一実施例
を示す外観斜視図である。（イ）、（ロ）、（ハ）はそ
れぞれ実施の態様を表する例示である。

【図３】図２を構成する網目１単位の形状の実施例を示
す外観斜視図である。（イ）、（ロ）、（ハ）はそれぞ
れ網目１単位の形状の例示で、図２の（イ）、（ロ）、
（ハ）に対応するものである。

【図４】図１のａａ′線における断面図である。

【符号の説明】

Ａ・・・本発明靴の中敷、Ｂ・・・靴の中敷Ａを構成する一
部、ｂ・・・靴の中敷Ａの厚さ、１・・・上面、２・・・
下面、３・・・繊維、４・・・スベリ止め

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上面と下面が網目構造で、その上面と下面
の間に合成繊維を直立させて空気層を形成して立体ネッ
トとし、さらに下面の下側にスベリ止めを設け、通気性
とクッション性及び圧力分散性を良くした一定の厚みの
ある靴の中敷。
【請求項２】上面及び下面を構成する網目一辺の長さを
１．０mm〜５．０mmとした請求項１記載の立体ネット敷
布。
【請求項３】下面の網目の大きさが、上面の網目の大き
さと同じか、又は上面より小さい網目とした請求項１又
は２記載の靴の中敷。
【請求項４】下面の網目の大きさが、上面の網目の大き
さと同じか、又は上面より大きい網目とした請求項１又
は２記載の靴の中敷。
【請求項５】上面と下面から構成される靴の中敷の厚さ
を１．０mm〜４．５mmとした請求項１及至は４記載の靴
の中敷。
【請求項６】立体ネットの圧縮強度を１５０g／cm²〜７
００g／cm²とした請求項１及至５の何れかに記載の靴の
中敷。
【請求項７】上面と下面との網目およびその間の合成繊
維に消臭剤と抗菌剤を混合、塗着または蒸着した請求項
１〜６の何れかに記載の靴の中敷。