JPH06233328A - 立体表示パネル - Google Patents

立体表示パネル

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JPH06233328A
JPH06233328A JP5016496A JP1649693A JPH06233328A JP H06233328 A JPH06233328 A JP H06233328A JP 5016496 A JP5016496 A JP 5016496A JP 1649693 A JP1649693 A JP 1649693A JP H06233328 A JPH06233328 A JP H06233328A
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佳衣子 久賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 立体映像システムの表示画面を立体画素の集
合とすることにより、偏光眼鏡の不要な、複数の観賞者
が同時に自然な立体映像を観賞できる立体表示パネルを
提供する。 【構成】 両面に帯状の電極膜が設けられ、かつ、両面
の電極膜の交差部分がマトリックス状の画素となるよう
に形成された平面型表示パネル6a、6b…6nを複数
枚重ね合わせて立体表示パネルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体映像システムに用
いられる立体表示パネルに関する。さらに詳しくは、映
像を表示する画素が立体的に形成されてなる立体表示パ
ネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立体映像をうる方法にはステレオ
グラムの原理を利用した両眼視差立体感方式およびホロ
グラフィーの原理を利用した三次元空間像再生方式があ
る。
【0003】両眼視差立体感方式には、立体ビデオ眼鏡
式、偏光眼鏡式、二色眼鏡式、左右濃度差眼鏡式などの
眼鏡を使用する方法および回転ミラー360 度立体映像な
ど眼鏡不要の方法がある。立体ビデオ眼鏡を使用する方
式は被写体の左右前方にビデオカメラを設置し、テレビ
画面の1フィルドごとに右、左の映像を交互に表示さ
せ、一方、この映像を立体像として観賞するばあいに
は、映像に同期させて右眼と左眼を交互に遮光する立体
ビデオ眼鏡を透過して、表示される右映像は右眼で、左
映像は左眼で観賞させるものである。
【0004】三次元空間像再生方式にはバリフォーカル
ミラー式、屈折率変化方式など平面を多数重ねる方法、
ホログラフィー、ホログラフィック・ステレオグラムな
ど虚像(波面)を作る方法、およびインテグラル・ホト
グラフィー、固体三次元表示など実像を作るものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし前者は同一物体
に対する異なった位置からの画像を左右眼の各々に与え
る方式で、偏光眼鏡など特殊な眼鏡を使用して見る必要
があり、30分以上見ると眼の疲労が増加する。また、映
像が直接立体的に表示されていないため、複数人が同時
に特殊眼鏡を装着せずに、鮮明な立体映像を観賞するこ
とができない。
【0006】一方、後者は被写体周辺の光と同じ光を再
現するもので、眼の疲労はおこさないが、撮像方法や動
く画面への適用など研究課題が多く残されている。
【0007】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、被写体の三次元情報を利用して直接三
次元映像を映し出せる立体表示パネルを提供し、特殊眼
鏡を使用せずに立体映像を観賞できるようにすることを
目的とする。
【0008】
【実施例】つぎに、添付の図面を参照しながら、本発明
の立体表示パネルについて説明する。図1は本発明の立
体表示パネルの一実施例の説明図、図2は本発明の立体
表示パネルの他の実施例の説明図、図3は本発明の立体
表示パネルのさらに他の実施例の説明図、図4は本発明
の立体表示パネルを使用した立体映像システムの一例を
示す概略的説明図である。
【0009】図1は本発明の立体表示パネルの一実施例
を示す説明図である。図1に示されるように、本発明の
立体表示パネルは観賞者が見る方向に平面型表示パネル
6を複数枚重ね合わせて配置したものである。
【0010】平面型表示パネル6a、6b…6nは、液
晶表示パネルやエレクトロケミカル表示パネルのよう
な、それぞれ電極膜が形成された透明基板が2枚重ね合
わされ、両基板の帯状の電極膜が互いにマトリックス状
に交差するようにし、そのあいだに電気光学変換材料が
充填され、マトリックス状に配置された電極膜により形
成される各画素を選択的に表示させるものである。たと
えば、液晶表示パネルは、ガラス基板のような透明基板
に帯状の複数の電極膜と配向膜が設けられ、2枚の透明
基板をその電極膜がそれぞれ直交すると共に対向するよ
うに配置し、そのあいだに液晶材料が充填されることに
より構成されている。平面表示パネルが液晶パネルのば
あいには前後に偏向板7a、7bが配置される。
【0011】この立体表示パネルにおいて、カメラ部の
コントローラから送信された被写体のx、y、zの各座
標の制御信号に基づきドライバー回路からの駆動によ
り、選択された画素が表示される。すなわち、図1にお
いて、xi 、yj 、z1 の座標の制御信号が送られてき
たときは、ドライバー回路により、一番手前(観賞者
側)の平面表示パネル6aの手前側の横方向にi番目の
電極膜xi と後ろ側の縦方向にj番目の電極膜yj との
交差する画素8が表示される。このようにして、x、
y、zの各座標による三次元での画素を駆動でき、立体
映像を映し出すことができる。
【0012】すなわち、ドライバー回路で駆動されない
画素はバックライトからの光を透過し、xi 、yj 、z
1 の各座標に対応する画素は光を遮断して表示される。
この映像の認識は透過光に限定されず、正面からの光の
反射光によっても同様に識別できる。
【0013】平面型表示パネル6aは種々の大きさのも
のが使用されており、従来使用されているいずれの大き
さのものも使用することができる。重ね合わされる枚数
は2〜3枚でも奥行があらわれ、立体映像としての効果
が充分に現われるが、枚数が多い方が一層立体感が現わ
れ効果的である。この立体表示パネルでは表示パネルの
後ろ側に発光源をおいて透過光の遮断により表示するこ
とができるが、観賞者側から光を照射して駆動された画
素で反射させる反射光で表示することもできる。反射光
のばあいは、カラー表示にすることもできる。
【0014】図2に本発明の立体表示パネルの他の実施
例の説明図を示す。本実施例は前述の平面型表示パネル
6a、6b…6nを上下に積み重ね、平面型表示パネル
6a、6b…6nの側面側からの光の透過または反射に
より立体的な画素の表示を行うものである。この立体表
示パネルにおいて、たとえばxi 、yn 、zk の各座標
の制御信号が送られてきたばあい、ドライバー回路によ
りn番目の平面型表示パネル6nの上面のi番目電極膜
i と平面型表示パネル6nの下面のk番目の電極膜z
k との交差する画素9が表示される。このようにして、
x、y、zの各座標による三次元での画素を駆動でき、
立体映像を映し出すことができる。透過光または反射光
のいずれによっても表示できることは前記実施例と同様
である。この例においても、表示パネルが液晶パネルの
ばあいは前後に偏向板7a、7bが配置される。
【0015】本実施例で使用される表示パネルの大きさ
は前記実施例と同様に従来使用されているいずれの大き
さのものも使用することができるが、図2においてz軸
方向は1〜数十cm程度が好ましい。表示画面の大きさは
積み重ねる枚数によって決定される。本実施例において
も、発光源が表示パネルの後ろ側に配置されることによ
り、透過光により画像が表示されたり、観賞者側から立
体表示パネルを照射して反射光により画像が表示された
りする。
【0016】図3に本発明の立体表示パネルの他の実施
例の説明図を示す。本実施例は、少なくとも観賞方向の
前後は透明基板により囲われた直方体または立方体形状
に液晶層が設けられ、表示面に向かって上下面にそれぞ
れx1 、x2 …xn の電極膜とz1 、z2 …zn の電極
膜が設けられ、マトリックス状に交差するように形成さ
れている。また左右両面にそれぞれy1 、y2 …yn
電極膜とz1 、z2 …zn の電極膜がそれぞれ設けら
れ、マトリックス状に交差するように形成されている。
その結果、上下面のxz座標によりxi k の画素の縦
方向の画素列10と左右両面のyz座標によりyj k
画素の横方向の画素列11との交差した画素12が表示され
る。このばあい、画素列10、11によりその列の画素の液
晶分子が反転して灰色になりその両者が交差する画素12
は完全に光が遮断されて表示されることになる。駆動さ
れない画素の部分は液晶分子が反転せず、光が透過する
ため、立体的に画像を表示できる。この画像も後ろ側に
光源をおいてその透過光の遮断により表示することもで
きるし、観賞者側から照射した光(カラーを含む)の反
転した液晶分子の画素での反射光により表示することも
できる。また液晶ブロックの側面の電極は左右両面でな
く、前後の両面に設けられてもよい。
【0017】さらに、液晶ブロックの大きさは、たとえ
ば10cm角程度のものを使用できるが、余り大きくすると
中心部での電界が弱くなり、電界による液晶材料の反転
が充分に行われなくコントラストが低下するため、大き
すぎない方が好ましい。
【0018】つぎに、本発明の立体表示パネルを用いた
立体映像システムについて図4を参照しながら簡単に説
明する。
【0019】図4において1は被写体であり、カメラ2
により、被写体1の像が電気信号として識別される。識
別された像の電気信号はコントロール回路3により、x
座標、y座標、z座標の三次元の制御信号に変換され、
該コントロール回路3から送信されたx、y、z座標成
分の信号をドライバー回路5が受信し、立体表示パネル
(本実施例では3枚のパネル)4を駆動する。
【0020】立体表示パネル4には任意の画素を抽出し
て対向電極間に電圧を印加する必要があるため、x軸、
y軸、z軸それぞれに走査信号を印加し、カメラ部から
のx座標、y座標、z座標に対応した画素のみがONす
るような構成になっている。
【0021】発光源については前述のように、モノクロ
表示のばあいには通常の液晶ディスプレイのように共通
のバックライトで行うこともできるが、xy座標による
各画素ごとに、たとえばLEDやレーザ光などからな
る、たとえば赤、緑、青の三原色を配置してその光源を
同時に駆動することにより、カラー表示をすることもで
きる。また、立体表示パネルの後面に配置した光源の透
過光による表示の他に、観賞者側に配置した発光源から
の光を表示パネルで反射させることにより、反射光で表
示画面を観るばあいにも、たとえば、液晶層の反転した
画素で光を反射させ、反転していない画素は光を透過さ
せるため、立体映像をうることができる。このばあい、
観賞者側に配置した光源に赤、緑、青の三色を使用し、
位置座標であるx、y、z座標の情報と同期させること
により反射光によるカラー表示をうることもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、立体的に配置された各
画素を任意に駆動できるため、被写体の立体情報により
立体的に画素を表示することができ、自然に近い鮮明な
立体映像が立体表示パネルに投影される。
【0023】その結果、偏光眼鏡が不用であり、複数の
観賞者が同時に肉眼で観察できる立体映像をうることが
できるので、バーチャル・リアリティー、3Dテレビジ
ョン、3Dパソコン、3Dワークステーションなどの映
像装置やCAD装置、映画、さらには宇宙船、船舶、飛
行機などの操作表示装置やシュミレータなどに応用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体表示パネルの一実施例を説明する
図である。
【図2】本発明の立体表示パネルの他の実施例を説明す
る図である。
【図3】本発明の立体表示パネルのさらに他の実施例を
説明する図である。
【図4】本発明の立体表示パネルを使用した立体映像シ
ステムの一例を示す概略構成説明図である。
【符号の説明】
6a、6b、6n 平面型表示パネル 8、9、12 画素 A 表示画面を見る方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体映像システムに用
いられる立体表示パネルに関する。さらに詳しくは、映
像を表示する画素が立体的に形成されてなる立体表示パ
ネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立体映像をうる方法にはステレオ
グラムの原理を利用した両眼視差立体感方式およびホロ
グラフィーの原理を利用した三次元空間像再生方式があ
る。
【0003】両眼視差立体感方式には、立体ビデオ眼鏡
式、偏光眼鏡式、二色眼鏡式、左右濃度差眼鏡式などの
眼鏡を使用する方法および回転ミラー360 度立体映像な
ど眼鏡不要の方法がある。立体ビデオ眼鏡を使用する方
式は被写体の左右前方にビデオカメラを設置し、テレビ
画面の1フィルドごとに右、左の映像を交互に表示さ
せ、一方、この映像を立体像として観賞するばあいに
は、映像に同期させて右眼と左眼を交互に遮光する立体
ビデオ眼鏡を透過して、表示される右映像は右眼で、左
映像は左眼で観賞させるものである。
【0004】三次元空間像再生方式にはバリフォーカル
ミラー式、屈折率変化方式など平面を多数重ねる方法、
ホログラフィー、ホログラフィック・ステレオグラムな
ど虚像(波面)を作る方法、およびインテグラル・ホト
グラフィー、固体三次元表示など実像を作るものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし前者は同一物体
に対する異なった位置からの画像を左右眼の各々に与え
る方式で、偏光眼鏡など特殊な眼鏡を使用して見る必要
があり、30分以上見ると眼の疲労が増加する。また、映
像が直接立体的に表示されていないため、複数人が同時
に特殊眼鏡を装着せずに、鮮明な立体映像を観賞するこ
とができない。
【0006】一方、後者は被写体周辺の光と同じ光を再
現するもので、眼の疲労はおこさないが、撮像方法や動
く画面への適用など研究課題が多く残されている。
【0007】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、被写体の三次元情報を利用して直接三
次元映像を映し出せる立体表示パネルを提供し、特殊眼
鏡を使用せずに立体映像を観賞できるようにすることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る立体表示パネルは、両面に帯状の電極膜が設けられ、
かつ、両面の電極膜の交差部分がマトリックス状の画素
となるように形成された平面型表示パネルが、表示画面
を見る方向に複数枚重ね合わされてなることを特徴とす
る。
【0009】また請求項2記載の立体表示パネルは、両
面に帯状の電極膜が設けられ、かつ、両面の電極膜の交
差部分がマトリックス状の画素となるように形成された
平面型表示パネルが、表示画面を見る方向と垂直方向に
複数枚重ね合わされ、前記平面表示パネルの側面から駆
動される画素が観賞されてなるものである。
【0010】さらに、請求項3記載の発明による立体表
示パネルは、液晶層が直方体または立方体のブロック状
に形成され、該液晶層の上下面にそれぞれ帯状の電極膜
が対向面の電極膜とマトリックス状に交差するように設
けられ、前記液晶層の側面の対向する2面にそれぞれ帯
状の電極膜が対向面の電極膜とマトリックス状に交差す
るように設けられてなるものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、立体表示パネルが両面に設け
られた電極膜によりマトリックス状に画素が形成された
平面型表示パネルを重ね合わせることにより、または直
方体もしくは立方体の液晶ブロックの上下面および対向
する一対の側面に立体画素が形成されるように、それぞ
れ帯状の電極膜が設けられることにより形成されている
ため、被写体からのx、y、z各座標の三次元情報に基
づき駆動されることにより、立体映像が表示される。す
なわち、各座標に基づく制御信号により駆動されない画
素は光を透過させ、駆動される画素は光を遮断または反
射(観賞者側から光源により光を照射して反射光で観賞
するばあい)するため、駆動される画素の集合体により
映像が表示される。
【0012】
【実施例】つぎに、添付の図面を参照しながら、本発明
の立体表示パネルについて説明する。図1は本発明の立
体表示パネルの一実施例の説明図、図2は本発明の立体
表示パネルの他の実施例の説明図、図3は本発明の立体
表示パネルのさらに他の実施例の説明図、図4は本発明
の立体表示パネルを使用した立体映像システムの一例を
示す概略的説明図である。
【0013】図1は本発明の立体表示パネルの一実施例
を示す説明図である。図1に示されるように、本発明の
立体表示パネルは観賞者が見る方向に平面型表示パネル
6を複数枚重ね合わせて配置したものである。
【0014】平面型表示パネル6a、6b…6nは、液
晶表示パネルやエレクトロケミカル表示パネルのよう
な、それぞれ電極膜が形成された透明基板が2枚重ね合
わされ、両基板の帯状の電極膜が互いにマトリックス状
に交差するようにし、そのあいだに電気光学変換材料が
充填され、マトリックス状に配置された電極膜により形
成される各画素を選択的に表示させるものである。たと
えば、液晶表示パネルは、ガラス基板のような透明基板
に帯状の複数の電極膜と配向膜が設けられ、2枚の透明
基板をその電極膜がそれぞれ直交すると共に対向するよ
うに配置し、そのあいだに液晶材料が充填されることに
より構成されている。平面表示パネルが液晶パネルのば
あいには前後に偏向板7a、7bが配置される。
【0015】この立体表示パネルにおいて、カメラ部の
コントローラから送信された被写体のx、y、zの各座
標の制御信号に基づきドライバー回路からの駆動によ
り、選択された画素が表示される。すなわち、図1にお
いて、xi 、yj 、z1 の座標の制御信号が送られてき
たときは、ドライバー回路により、一番手前(観賞者
側)の平面表示パネル6aの手前側の横方向にi番目の
電極膜xi と後ろ側の縦方向にj番目の電極膜yj との
交差する画素8が表示される。このようにして、x、
y、zの各座標による三次元での画素を駆動でき、立体
映像を映し出すことができる。
【0016】すなわち、ドライバー回路で駆動されない
画素はバックライトからの光を透過し、xi 、yj 、z
1 の各座標に対応する画素は光を遮断して表示される。
この映像の認識は透過光に限定されず、正面からの光の
反射光によっても同様に識別できる。
【0017】平面型表示パネル6aは種々の大きさのも
のが使用されており、従来使用されているいずれの大き
さのものも使用することができる。重ね合わされる枚数
は2〜3枚でも奥行があらわれ、立体映像としての効果
が充分に現われるが、枚数が多い方が一層立体感が現わ
れ効果的である。この立体表示パネルでは表示パネルの
後ろ側に発光源をおいて透過光の遮断により表示するこ
とができるが、観賞者側から光を照射して駆動された画
素で反射させる反射光で表示することもできる。反射光
のばあいは、カラー表示にすることもできる。
【0018】図2に本発明の立体表示パネルの他の実施
例の説明図を示す。本実施例は前述の平面型表示パネル
6a、6b…6nを上下に積み重ね、平面型表示パネル
6a、6b…6nの側面側からの光の透過または反射に
より立体的な画素の表示を行うものである。この立体表
示パネルにおいて、たとえばxi 、yn 、zk の各座標
の制御信号が送られてきたばあい、ドライバー回路によ
りn番目の平面型表示パネル6nの上面のi番目電極膜
i と平面型表示パネル6nの下面のk番目の電極膜z
k との交差する画素9が表示される。このようにして、
x、y、zの各座標による三次元での画素を駆動でき、
立体映像を映し出すことができる。透過光または反射光
のいずれによっても表示できることは前記実施例と同様
である。この例においても、表示パネルが液晶パネルの
ばあいは前後に偏向板7a、7bが配置される。
【0019】本実施例で使用される表示パネルの大きさ
は前記実施例と同様に従来使用されているいずれの大き
さのものも使用することができるが、図2においてz軸
方向は1〜数十cm程度が好ましい。表示画面の大きさは
積み重ねる枚数によって決定される。本実施例において
も、発光源が表示パネルの後ろ側に配置されることによ
り、透過光により画像が表示されたり、観賞者側から立
体表示パネルを照射して反射光により画像が表示された
りする。
【0020】図3に本発明の立体表示パネルの他の実施
例の説明図を示す。本実施例は、少なくとも観賞方向の
前後は透明基板により囲われた直方体または立方体のブ
ロック状に液晶層が設けられた液晶ブロックであって
表示面に向かって上下面にそれぞれx1 、x2 …xn
電極膜とz1 、z2 …zn の電極膜が設けられ、マトリ
ックス状に交差するように形成されている。また左右両
面にそれぞれy1 、y2 …yn の電極膜とz1 、z2
n の電極膜がそれぞれ設けられ、マトリックス状に交
差するように形成されている。その結果、上下面のxz
座標によりxik の画素の縦方向の画素列10と左右両
面のyz座標によりyj k の画素の横方向の画素列11
との交差した画素12が表示される。このばあい、画素列
10、11によりその列の画素の液晶分子が反転して灰色に
なりその両者が交差する画素12は完全に光が遮断されて
表示されることになる。駆動されない画素の部分は液晶
分子が反転せず、光が透過するため、立体的に画像を表
示できる。この画像も後ろ側に光源をおいてその透過光
の遮断により表示することもできるし、観賞者側から照
射した光(カラーを含む)の反転した液晶分子の画素で
の反射光により表示することもできる。また液晶ブロッ
クの側面の電極は左右両面でなく、前後の両面に設けら
れてもよい。
【0021】さらに、液晶ブロックの大きさは、たとえ
ば10cm角程度のものを使用できるが、余り大きくすると
中心部での電界が弱くなり、電界による液晶材料の反転
が充分に行われなくコントラストが低下するため、大き
すぎない方が好ましい。
【0022】つぎに、本発明の立体表示パネルを用いた
立体映像システムについて図4を参照しながら簡単に説
明する。
【0023】図4において1は被写体であり、カメラ2
により、被写体1の像が電気信号として識別される。識
別された像の電気信号はコントロール回路3により、x
座標、y座標、z座標の三次元の制御信号に変換され、
該コントロール回路3から送信されたx、y、z座標成
分の信号をドライバー回路5が受信し、立体表示パネル
(本実施例では3枚のパネル)4を駆動する。
【0024】立体表示パネル4には任意の画素を抽出し
て対向電極間に電圧を印加する必要があるため、x軸、
y軸、z軸それぞれに走査信号を印加し、カメラ部から
のx座標、y座標、z座標に対応した画素のみがONす
るような構成になっている。
【0025】発光源については前述のように、モノクロ
表示のばあいには通常の液晶ディスプレイのように共通
のバックライトで行うこともできるが、xy座標による
各画素ごとに、たとえばLEDやレーザ光などからな
る、たとえば赤、緑、青の三原色を配置してその光源を
同時に駆動することにより、カラー表示をすることもで
きる。また、立体表示パネルの後面に配置した光源の透
過光による表示の他に、観賞者側に配置した発光源から
の光を表示パネルで反射させることにより、反射光で表
示画面を観るばあいにも、たとえば、液晶層の反転した
画素で光を反射させ、反転していない画素は光を透過さ
せるため、立体映像をうることができる。このばあい、
観賞者側に配置した光源に赤、緑、青の三色を使用し、
位置座標であるx、y、z座標の情報と同期させること
により反射光によるカラー表示をうることもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、立体的に配置された各
画素を任意に駆動できるため、被写体の立体情報により
立体的に画素を表示することができ、自然に近い鮮明な
立体映像が立体表示パネルに投影される。
【0027】その結果、偏光眼鏡が不用であり、複数の
観賞者が同時に肉眼で観察できる立体映像をうることが
できるので、バーチャル・リアリティー、3Dテレビジ
ョン、3Dパソコン、3Dワークステーションなどの映
像装置やCAD装置、映画、さらには宇宙船、船舶、飛
行機などの操作表示装置やシュミレータなどに応用する
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に帯状の電極膜が設けられ、かつ、
    両面の電極膜の交差部分がマトリックス状の画素となる
    ように形成された平面型表示パネルが、表示画面を見る
    方向に複数枚重ね合わされてなる立体表示パネル。
  2. 【請求項2】 両面に帯状の電極膜が設けられ、かつ、
    両面の電極膜の交差部分がマトリックス状の画素となる
    ように形成された平面型表示パネルが、表示画面を見る
    方向と垂直方向に複数枚重ね合わされ、前記平面表示パ
    ネルの側面から駆動される画素が観賞されてなる立体表
    示パネル。
  3. 【請求項3】 液晶層が直方体または立方体のブロック
    状に形成され、該液晶層の上下面にそれぞれ帯状の電極
    膜が対向面の電極膜とマトリックス状に交差するように
    設けられ、前記液晶層の側面の対向する2面にそれぞれ
    帯状の電極膜が対向面の電極膜とマトリックス状に交差
    するように設けられてなる立体表示パネル。
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