JPH06232692A - ディジタルフィルタの設計方法及びディジタルフィルタ装置 - Google Patents

ディジタルフィルタの設計方法及びディジタルフィルタ装置

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JPH06232692A
JPH06232692A JP5034497A JP3449793A JPH06232692A JP H06232692 A JPH06232692 A JP H06232692A JP 5034497 A JP5034497 A JP 5034497A JP 3449793 A JP3449793 A JP 3449793A JP H06232692 A JPH06232692 A JP H06232692A
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JP
Japan
Prior art keywords
filter
characteristic
digital filter
prefilter
taps
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Pending
Application number
JP5034497A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kikuchi
敦 菊池
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH06232692A publication Critical patent/JPH06232692A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に、連立チェビシェフ特性のディジタルフィ
ルタを集積回路化する際に、回路規模の減少を図る。 【構成】フィルタ係数が整数である前置フィルタで概略
の特性を得る。次に、この前置フィルタの特性を総合特
性が所望の特性を満足するように等化フィルタで等化す
る。このようにディジタルフィルタを設計すると、タッ
プ数が減少し、乗算器の数を減らせ、回路規模が減少さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディジタルフィルタ
の設計方法及びディジタルフィルタ装置に関するもの
で、特に、連立チェビシェフ特性のディジタルフィルタ
を集積回路化する際の回路規模の削減に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば連立チェビシェフ特性のデ
ィジタルフィルタを実現する場合、要求される仕様に従
ってフィルタを直接設計し、設計されたフィルタをハー
ドウェア化していた。このようにして実現されるディジ
タルフィルタのタップ数は、その仕様に基づいて設計さ
れた数となる。FIR型ディジタルフィルタは、各タッ
プ出力に係数を乗算し、これらを加算する構成とされ
る。このため、タップ数に対応した数の乗算器が必要で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、要求さ
れる仕様に従ってディジタルフィルタを直接設計する
と、タップ数が非常に大きくなる場合がある。この場
合、多数の乗算器が必要になる。ディジタルフィルタを
集積回路化する場合、乗算器の数が増加すると、非常に
大きな回路規模が要求される。
【0004】したがって、この発明の目的は、乗算器の
数を減少でき、回路規模の削減が図れるディジタルフィ
ルタの設計方法及びディジタルフィルタ装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる発明
は、フィルタ係数が整数である前置フィルタで概略の周
波数特性を得て、等化フィルタで前置フィルタの特性を
等化し、総合特性が所望の特性を満足するようにしたデ
ィジタルフィルタの設計方法である。
【0006】請求項2に係わる発明は、フィルタ係数が
整数である前置フィルタで概略の周波数特性を得て、等
化フィルタで前置フィルタの特性を等化し、総合特性が
所望の特性を満足するようにして構成されたディジタル
フィルタ装置である。
【0007】
【作用】要求される特性を近似する整数係数の前置フィ
ルタから概略の周波数特性を求め、総合特性が連立チェ
ビシェフ特性となるように、その特性を等化し、総合特
性として仕様を満足するフィルタを実現している。この
ように、整数近似の前置フィルタを掛けて概略の周波数
特性を求めてから、総合特性が仕様を満足するように等
化することで、タップ数が減少され、従来に比べて乗算
器の数を減少できる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例について説明す
る。この発明では、先ず整数係数の前置フィルタで特性
を近似した後、総合特性が要求される仕様となるよう
に、整数係数の前置フィルタの特性を等化している。
【0009】すなわち、フィルタの伝達関数は、以下の
ように、2つの伝達関数の掛算で表される。 H(Z)=F(Z)・G(Z) …(1)
【0010】ここで、伝達関数F(Z)及びG(Z)
は、係数対称のFIRフィルタで実現されるとする。伝
達関数F(Z)及びG(Z)を実現するフィルタのう
ち、一方の伝達関数G(Z)を実現するフィルタは、タ
ップ数がmであり、整数係数であるとする。他方の伝達
関数F(Z)を実現するフィルタは、タップ数がnであ
り、浮動小数点係数であるとする。以下、伝達関数G
(Z)を実現する整数係数のフィルタを前置フィルタ、
伝達関数F(Z)を実現する浮動小数点係数のフィルタ
を等化フィルタと呼ぶことにする。
【0011】前置フィルタはmタップのFIRフィルタ
であるから、
【数1】 で表される。また、等化フィルタはnタップのFIRフ
ィルタであるから、
【数2】 で表される。
【0012】前置フィルタのタップ数mが奇数の場合、
【数3】 となる。ここで、 ak =am-1-k (k=0,1,…,(m−1)/2) c0 =a(m-1)/2 、ck =2・a((m-1)/2)-k (k≠0) …(5) である。
【0013】また、前置フィルタのタップ数mが偶数の
場合、
【数4】 となる。ここで、 ak =am-1-k (k=0,1,…,(m−2)/2) kk =2・a((m-1)/2)-k …(7) である。
【0014】同様に、等化フィルタのタップ数nが奇数
の場合、
【数5】 となる。
【0015】また、等化フィルタのタップ数nが偶数の
場合、
【数6】 となる。
【0016】前置フィルタの特性G(ω)((4)式又
は(6)式)が与えられたとき、等化フィルタで、通過
域での誤差を等リップル、阻止域の最大誤差が所定の値
になるように等化する方法について説明する。
【0017】求める変数の数をnaとする。nが奇数の
場合 na=(n+1)/2 nが偶数の場合 na=n/2
【0018】これを阻止域に対する方程式の数nsと通
過域に対する方程式の数npに分ける。 ns+np=na+1 …(12)
【0019】通過域に対する方程式を以下のようにして
作る。 ω1 (=ωp ),ω2 ,ω,…,ωnp(=0) を適当にとる。なお、ω1 =ωp は、通過域エッジの周
波数である。 F(ωi )・G(ωi )=1+(−1)i δ …(13) i=1,2,,np これは、dk (k=1,2,…,na)及びδに関する
連立一次方程式になる。ωi が決まればG(ωi )は定
数になる。
【0020】次に、阻止域に対する方程式を以下のよう
に作る。 ωnp+1(ω=s ),ωnp+2,…,ωnp+ns …(14) を適当にとる。
【0021】阻止域の減衰atsが与えられるとき、そ
の誤差の大きさは、下式のようになる。
【数7】 に対して、
【数8】 (13)式のδは変数として左辺に移し、dk (k=
1,2,3,…,na)及びδのna+1個の変数の連
立一次方程式として解く。
【0022】次に求められたdk を使って
【数9】 の通過域での誤差のピークを探し、それをω1 〜ωnp
して(13)式を作成する。
【0023】また、阻止域での誤差のピークを探し、誤
差の大きいほうからns個の周波数を ωnp+1〜ωnp+ns として、その誤差の符号が変わらないように、(16)
式を作成する。
【0024】これらを繰り返すことにより、阻止域の最
大誤差はdsとなり、通過域は等リップルとすることが
できる。図1は、以上の設計方法をフローチャートで示
したものである。
【0025】以下、具体例について説明する。次の仕様
を満たすディジタルフィルタを設計するとする。
【0026】 周波数 振幅特性 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 通過域 0〜0.2 ±0.1dB 阻止域 0.28〜0.5 −40dB
【0027】図2は、このような仕様のディジタルフィ
ルタを連立チェビシェフ特性となるように直接設計した
場合の周波数特性を示すものである。図2において、横
軸は周波数、縦軸はゲインを示す。この時、タップ数は
27であり、通過域でのリップルは±0.084dB、
阻止域でのリップルは−42dBである。
【0028】この発明が適用されたディジタルフィルタ
において、先ず伝達関数G1の前置フィルタの係数とし
て、1,0,−3,0,10,16,10,0,−3,
0,1を与える。図3は、この伝達関数G1の前置フィ
ルタの周波数特性を示すものである。
【0029】この伝達関数G1の前置フィルタの特性
を、伝達関数F1の等化フィルタにより等化する。図4
は、伝達関数G1の整数係数のフィルタを伝達関数F1
のフィルタで等化したときの総合周波数特性を示すもの
である。このとき、伝達関数F1のフィルタのタップ数
は20になる。直接設計したフィルタは上述のようにタ
ップ数が27であるから、タップ数が減少する。この総
合特性での通過域でのリップルは±0.076dB、阻
止域でのリップルは−40dBとなる。
【0030】更に、以下のような伝達関数G2の前置フ
ィルタを用いるとする。
【数10】 図5は、このG2の前置フィルタの特性を示すものであ
る。次にこの伝達関数G2の前置フィルタを伝達関数F
2のイコライザで等化する。図6は、この時の総合周波
数特性を示すものである。このフィルタのタップ数は1
7であり、通過域でのリップルは±0.099dB、阻
止域でのリップルは−40dBである。図7は、総合周
波数特性の通過域の特性を示す。図7から、通過域では
チェビシェフ近似されていることが分かる。
【0031】
【発明の効果】この発明では、要求される特性を近似す
る整数係数の前置フィルタから概略の周波数特性を求
め、総合特性が連立チェビシェフ特性となるように、そ
の特性を等化し、総合特性として仕様を満足するフィル
タを実現している。このように、整数近似の前置フィル
タを掛けて概略の周波数特性を求めてから、総合特性が
仕様を満足するように等化することで、タップ数が減少
し、従来に比べて乗算器の数を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の説明に用いるフローチャ
ートである。
【図2】この発明の一実施例の説明に用いる周波数特性
図である。
【図3】この発明の一実施例の説明に用いる周波数特性
図である。
【図4】この発明の一実施例の説明に用いる周波数特性
図である。
【図5】この発明の一実施例の説明に用いる周波数特性
図である。
【図6】この発明の一実施例の説明に用いる周波数特性
図である。
【図7】この発明の一実施例の説明に用いる周波数特性
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタ係数が整数である前置フィルタ
    で概略の特性を得て、上記前置フィルタの特性を総合特
    性が所望の特性を満足するように等化フィルタで等化す
    るようにしたディジタルフィルタの設計方法。
  2. 【請求項2】 フィルタ係数が整数である前置フィルタ
    で概略の特性を得て、上記前置フィルタの特性を総合特
    性が所望の特性を満足するように等化フィルタで等化す
    るようにしたて構成されたディジタルフィルタ装置。
JP5034497A 1993-01-29 1993-01-29 ディジタルフィルタの設計方法及びディジタルフィルタ装置 Pending JPH06232692A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3919636A1 (de) * 1988-06-16 1989-12-28 Tdk Corp Geraet zur montage elektronischer komponenten

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3919636A1 (de) * 1988-06-16 1989-12-28 Tdk Corp Geraet zur montage elektronischer komponenten

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