JPH06230200A - 軟x線顕微鏡 - Google Patents

軟x線顕微鏡

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Publication number
JPH06230200A
JPH06230200A JP30413193A JP30413193A JPH06230200A JP H06230200 A JPH06230200 A JP H06230200A JP 30413193 A JP30413193 A JP 30413193A JP 30413193 A JP30413193 A JP 30413193A JP H06230200 A JPH06230200 A JP H06230200A
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JP
Japan
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soft
ray
visible light
light
observation
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Application number
JP30413193A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nagai
宏明 永井
Yoshiaki Horikawa
嘉明 堀川
Shoichiro Mochimaru
象一郎 持丸
Yoshinori Iketaki
慶記 池滝
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視光による顕微鏡観察が可能で、かつコン
トラストの少ない生物試料でも可視光による観察対象物
の位置合わせができ、試料への必要以上の軟X線被爆を
抑える。 【構成】 軟X線顕微鏡に、例えば、可視光源11、その
光を試料4 へ照射するため軟X線の光軸に挿脱可能なプ
リズム16及びコンデンサレンズ2 を含む照明手段、試料
4 からの光を所定の位置に収束させる可視光用対物レン
ズ5 及び挿脱可能なプリズム14による可視光観察系が組
み合わせる。更に、コンデンサレンズ2 の瞳の可視光の
光路に挿脱自在に円形スリット板16と、対物レンズ5 の
瞳の可視光の光路に挿脱自在に位相板17を設ける。円形
スリット16及び位相板17を可視光の光路に挿入し、位相
差顕微鏡を構成する。生物試料の僅かな屈折率の差等で
コントラストがつく。試料への必要以上の軟X線被爆も
防げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟X線顕微鏡に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】軟X線領域には、多数の元素の吸収端が
存在している。このため、適当な波長を選べば試料を前
処理することなく高解像でかつ、高コントラストの観察
が可能である。
【0003】例えば、炭素のKα吸収端(44Å)と酸
素のKα吸収端(23.71Å)の間のいわゆるWater
Window領域においては、水とタンパク質の吸収が大きく
異なるため、可視領域ではほとんどコントラストのない
生物試料を、前処理することなく生きた状態のまま観察
できる。また、半導体の材料に用いられるシリコンのL
α吸収端は126Å、アルミニウムのLα吸収端は16
9.8Åであるため、各々の、吸収端よりも僅かに短い
波長で観察すれば、これらの物質の分布が高解像で観察
できる。これらのこと、及び超精密加工技術の進歩に伴
い、近年、軟X線を用いるX線顕微鏡の開発が盛んに行
われるようになってきている。一方、このような軟X線
顕微鏡では、空気による軟X線の吸収をできるだけ抑え
るために光学系が真空中に設置され、使用される。
【0004】なお、上記光学系を構成するコンデンサレ
ンズや対物レンズとしては、例えば反射面に特定の波長
の軟X線に対して高い反射率を有する多層膜を積層して
なるシュヴァルツシルト光学系、全反射を利用したウォ
ルター光学系、回折を利用したゾーンプレートなどが用
いられている。
【0005】ここで、使用にあたり、観察光である軟X
線によってアライメントや観察対象物に対するフォーカ
シングを行う場合、そのようなアライメントやフォーカ
シングを行うにも、軟X線の吸収を抑えるため上記の光
学系を真空中におく必要があることから、操作性が悪く
なる。
【0006】このため、大気中でもアライメントやフォ
ーカシングを行えるよう、可視光観察系を組み込む試み
がなされており(特開昭64−3600号公報)、本出
願人によっても、先に、可視光観察系を組み込んだX線
顕微鏡についての提案がなされている(特開平3−28
2300号公報)。
【0007】また、生物試料によっては軟X線によって
ダメージを被ることもあるので、軟X線の被爆量を極力
抑えることが望ましい。更に、軟X線光源としてはSR
光源やレーザプラズマ光源が用いられているが、SR光
源は巨大な施設を複数の利用者が使用しているため、マ
シンタイムの制限等により常に軟X線を使用できるとは
限らず、また、レーザプラズマ光源は10Hz前後のパ
ルス光源であるため、試料の位置合わせやフォーカシン
グを行いづらいといった問題があった。このため、真空
下においても位置合わせやフォーカシングを行える可視
光観察系を組み込んだX線顕微鏡が必要とされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図19に示すものは、
本出願人による開発に係る技術に基づくものであり、同
図において、1は軟X線を発するX線光源、2はシュヴ
ァルツシルト光学系からなるコンデンサレンズで、これ
らは真空容器3中におかれ、X線光源1から発した軟X
線を観察対象物である試料4に照射する軟X線用の照明
系を構成する。5はコンデンサレンズ2と同じ構造のシ
ュヴァルツシルト光学系からなる対物レンズ、6は図示
しない例えばディスプレイ等に接続の軟X線検出器、7
は軟X線検出器6の前面に配置された長波長帯域カット
手段としての軟X線フィルタで、これらも真空容器3中
に置かれ、試料4からの軟X線を対物レンズ5により軟
X線検出器6上に収束させるよう、軟X線の拡大結像系
を構成する。
【0009】上述のような軟X線の光学系に加えて、更
に可視光観察系が設けられる。即ち、図中、11は可視
光源、12は可視光透過窓、13はX線源1とコンデン
サレンズ2との間の光路に挿脱自在に配置可能で可視光
源11を発し窓2から真空容器3内に入射する可視光を
反射して上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導きコ
ンデンサレンズ2に入射せしめるプリズム、14は対物
レンズ5と軟X線検出器6との間の光路に挿脱自在に配
置可能で対物レンズ5からの可視光を反射して上記軟X
線の光軸から分離せしめ、軟X線検出器6と共役な位置
に結像せしめるプリズムであり、プリズム13による系
はコンデンサレンズ2を含んで可視光を試料4に照射す
る可視光照明系を構成し、プリズム14は対物レンズ5
と共に可視光用の拡大結像系を構成する。
【0010】ここに、コンデンサレンズ2及び対物レン
ズ5を構成するシュヴァルツシルト光学系は、所定の波
長の軟X線に対して反射率分布を持つ多層膜を被覆して
なるもので、これは可視光に対しても大きな反射率を有
するため、可視光用レンズとしても使用できる。図示の
場合は、そのようにしてある。また、図のように、真空
容器3の側壁にはプリズム14により分離される光路上
の可視光像を観察する接眼レンズ15を設ける。
【0011】上記のようにして可視光観察系が組み込ま
れており、図示の如くにプリズム13, 14を光路中に
挿入した状態で、可視光源11の点灯により可視光によ
って試料4を照射すれば、接眼レンズ15を通して可視
光による試料4の像の観察が可能である。上記の如く、
従来の軟X線顕微鏡においては、可視観察系が試料の色
と濃度を観察する明視野顕微鏡を構成していた。
【0012】ところが、観察対象とする試料によっては
コントラストの少ない生物試料もあり、かつまた、既述
した如く、生物試料を前処理せず、非染色でもできるだ
け自然のままの状態で観察できるのが、軟X線を用いる
X線顕微鏡の大きな利点の一つでもある。しかして、こ
のような場合、従来の軟X線顕微鏡では、生物試料の観
察において、観察対象物の所望の部分を視野内に移動さ
せるには可視光ではコントラストがないため、軟X線に
よって観察しながら移動させる必要があり、これが観察
対象物の軟X線被爆量を必要以上に増加させることにな
る。
【0013】また、観察対象とする試料によっては可視
顕微鏡の分解能以下の大きさの試料では視認することが
困難であり、軟X線によって試料の位置合わせやフォー
カシングを行わなければならない。このため、X線顕微
鏡に可視光観察系を組み込むことによる既述した利点が
活かされないといった問題が生じる。
【0014】本発明は、上記のような問題点に鑑みなさ
れたもので、可視光による観察対象物の顕微鏡観察が可
能である上、たとえ観察対象物がコントラストの少ない
試料でも、容易に可視光による当該観察対象物の位置合
わせやフォーカシングを行うことができ、通常の明視野
可視顕微鏡では分解能以下の大きさで観察できない試料
においても、観察対象物の位置合わせやフォーカシング
を行うことができ、もって、観察時以外の軟X線の試料
への照射を極力抑えることができる軟X線顕微鏡を提供
することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】軟X線を発生する軟X線
光源と、該軟X線光源から放射される軟X線を観察対象
物に投射するコンデンサレンズと、観察対象物からの軟
X線を所定の位置に収束する対物レンズと、可視用の輻
射を放射する可視用輻射光源、及び該可視用輻射光源か
ら放射される可視用輻射を、前記軟X線を観察対象物へ
投射する光路とほぼ同じ光路に沿って観察対象物へ投射
し、観察対象物の、コントラスト及び色以外の光学特性
を可視像に変換する変換手段を有する可視観察光学系と
を備える軟X線顕微鏡が、本発明によって提供される。
本発明は、軟X線源から発した軟X線を観察対象物に照
射するコンデンサレンズと、前記観察対象物からの軟X
線を所定の位置に収束させる対物レンズとを備える軟X
線顕微鏡において、可視光源と、該可視光源からの光
を、前記観察対象物に照射するために前記軟X線と実質
的に同じ光軸に沿って導く照明手段と、前記観察対象物
からの光を所定の位置に収束させる可視光用対物レンズ
と、前記可視光源と前記照明手段と前記可視光用対物レ
ンズを有する可視光観察系において、前記観察対象物の
透過光の間に生じた位相差を像面にて明暗の差に変換す
るようになす位相差観察手段と、を備えることを特徴と
するものである。
【0016】また、本発明は、可視光観察系が、観察対
象物からの散乱光または回折光による像を得るように、
前記観察対象物を直接透過及び/又は反射する直接光を
遮光する遮光手段を備える暗視野顕微鏡であることを特
徴とするものである。また、本発明は、可視光観察系
が、観察対象物の光学的異方性を観察する偏向顕微鏡で
あることを特徴とするものである。また、本発明は、可
視光観察系が、観察対象物の位相勾配を明暗または色の
コントラストで観察できる微分干渉顕微鏡であることを
特徴とするものである。また、本発明は、可視光観察系
が、観察対象物に真空紫外線よりも波長が長い光を励起
光として照射し、その観察対象物からの可視蛍光を観察
する蛍光顕微鏡であることを特徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明による軟X線顕微鏡では、可視光による
観察対象物の顕微鏡観察が可能である上、通常の明視野
可視顕微鏡ではコントラストの少ない試料においても、
観察光の透過によって位相差を生じさせる試料や、散乱
や回折が大きい試料や、光学的異方性を有する試料や、
観察光の透過または反射によって位相勾配を生じさせる
試料や、真空紫外光より長い波長の励起光に対して可視
領域の蛍光を発する試料では、可視光によって当該観察
対象物の位置合わせやフォーカシングを行うことがで
き、通常の明視野可視顕微鏡では分解能以下の大きさで
観察できない試料においても、散乱や回折が大きい試料
や、真空紫外光より長い波長の励起光に対して可視領域
の蛍光を発する試料では、可視光によって当該観察対象
物が輝点として存在を確認できるため位置合わせやフォ
ーカシングを行うことができ、観察時以外の軟X線の試
料への照射を極力抑えることができる。
【0018】請求項1では、可視光源と、該可視光源か
らの光を観察対象物に照射するために軟X線と実質的に
同じ光軸に沿って導く照明手段と、観察対象物からの光
を所定の位置に収束させる可視光用対物レンズとによる
可視光観察系をもって、可視光による観察対象物の顕微
鏡観察が可能となるのに加えて、かかる可視光観察系が
位相差顕微鏡を構成し、観察対象物の屈折率または厚み
の異なる各部の透過光の間に生じた位相差を像面にて明
暗の差で観察できる。従って、たとえ観察対象物がコン
トラストの少ない試料であっても、試料の僅かな屈折率
の差等によって、コントラストがつき、容易に観察でき
る。このため、このような試料においても軟X線による
観察下での位置合わせやフォーカシングの必要がなくな
る。
【0019】請求項2の場合は、可視光観察系が暗視野
顕微鏡を構成し、観察対象物からの散乱光または回折光
による像が暗いバックグラウンドの中に輝いて見える。
従って、コントラストに乏しい試料であっても、散乱光
または回折光が多いと容易に観察できる。また、明視野
顕微鏡では確認できない分解能以下の試料に対しても、
散乱光または回折光が多いとその存在を暗いバックグラ
ウンドの中に輝点として容易に観察できる。このため、
このような試料においても軟X線による観察下での位置
合わせやフォーカシングの必要がなくなる。また、暗視
野顕微鏡は透過型においても反射型においても観察でき
るので、軟X線顕微鏡に組み込むのはいずれのタイプで
あってもよい。
【0020】請求項3の場合は、可視光観察系が偏光顕
微鏡を構成し、観察対象物の光学的異方性を観察するこ
とができる。従って、光学的異方性を持つ鉱物、繊維、
結晶その他の試料では、コントラストが小さい場合でも
容易に観察できる。このため、このような試料において
も軟X線による観察下での位置合わせやフォーカシング
の必要がなくなる。また、偏光顕微鏡は透過型において
も反射型においても観察できるので、軟X線顕微鏡に組
み込むのはいずれのタイプであってもよい。
【0021】請求項4の場合は、可視光観察系が微分干
渉顕微鏡を構成し、観察対象物の位相勾配を明暗または
色のコントラストで観察できる。従って、たとえ観察対
象物がコントラストの少ない試料であっても、試料の僅
かな位相勾配によってコントラストがつき、容易に観察
できる。このため、このような試料においても軟X線に
よる観察下での位置合わせやフォーカシングの必要がな
くなる。また、微分干渉顕微鏡は透過型においても反射
型においても観察できるので、軟X線顕微鏡に組み込む
のはいずれのタイプであってもよい。
【0022】請求項5の場合は、可視光観察系が蛍光顕
微鏡を構成し、観察対象物からの可視蛍光を観察するこ
とができる。従って、たとえ観察対象物がコントラスト
の少ない生物試料であっても、真空紫外光より長い波長
の励起光に対して可視の蛍光を生じる試料では容易に観
察できる。また、明視野顕微鏡では確認できない分解能
以下の試料に対してもその存在を輝点として確認するこ
とができる。このため、このような試料においても軟X
線による観察下での位置合わせやフォーカシングの必要
がなくなる。また、励起光として真空紫外光よりも長い
波長の光を用いるため、大気下においても観察すること
ができる。また、この場合も、透過型においても反射型
においても観察できるので、軟X線顕微鏡に組み込むの
はいずれのタイプであってもよい。
【0023】上記の各種顕微鏡は通常の明視野顕微鏡の
コンデンサレンズや対物レンズ等に例えばスリットや遮
光板等を挿入することによって構成できる。よって、試
料に応じて、スリットや遮光板等を選択して使い分ける
ことができるようにするのは、好ましい態様である。よ
り好ましくは、このとき、真空容器の外から切替が可能
であれば、更に使い勝手がよい。また、X線顕微鏡とし
てはシュヴァルツシルト型対物レンズ、ゾーンプレート
型対物レンズ、ウォルター型対物レンズのいずれを用い
たタイプでも同様に可視光顕微鏡を組み込むことができ
る。軟X線用の対物レンズは可視光用の対物レンズとし
て使用することもできる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は、本発明による軟X線顕微鏡の一実施
例(第1実施例) を示す図である。軟X線を用いるX線
顕微鏡の基本構成については、図19に示したものと同
様であってもよい。即ち、X線光源1と、シュヴァルツ
シルト光学系からなるコンデンサレンズ2とを有し、こ
れらは軟X線用の照明系を構成しており、コンデンサレ
ンズ2により収束される軟X線は試料4を照射するよう
になっている。そして、試料4を透過・回析した軟X線
は、コンデンサレンズ2と同じ構造のシュヴァルツシル
ト光学系からなる対物レンズ5により軟X線検出器6上
に収束され、また、軟X線検出器6の前面に配置された
長波長帯域カット手段としての軟X線フィルタ7を備え
ていて、これらは軟X線用の拡大結像系を構成してい
る。
【0025】上記の軟X線の光学系は、空気による軟X
線の吸収をできるだけ避けるために真空容器3中に置か
れている。なお、コンデンサレンズ2及び対物レンズ5
を構成するシュヴァルツシルト光学系は、所定の波長の
軟X線に対して反射率分布をもつ多層膜を被覆してなる
ものであるが、これらは可視光に対しても大きな反射率
を有するため、後述する位相差顕微鏡を構成する可視光
観察系における可視光用レンズとしても使用できる。
【0026】軟X線顕微鏡はまた、操作性の向上を図る
ため可視光と軟X線との両方による観察を可能にするべ
く、可視光源11と、可視光透過窓12を備えると共
に、上記X線源1とコンデンサレンズ2との間の光路に
挿脱自在に配置されていて上記可視光源11を発し可視
光透過窓12から真空容器3内に入射した可視光を反射
して上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導きコンデ
ンサレンズ2に入射せしめるプリズム13を備え、これ
らがコンデンサレンズ2と共に可視光用の照明系を構成
している。ここに、可視光照明系は、例えば図2Aに示
すようなクリティカル照明によるものである。なお、図
2Aにおいて、F1f,F1rは、夫々、コンデンサレンズ
2(可視光用レンズとしても使用した場合のコンデンサ
レンズ)の前側焦点、後側焦点である。
【0027】更に、対物レンズ5からの可視光を反射し
て上記軟X線の光軸から分離せしめ、軟X線検出器6の
受光面と共役な位置に結像せしめるプリズム14を備
え、これが対物レンズ5と共に可視光用の拡大結像系を
構成している。ここに、シュヴァルツシルト光学系によ
る上記対物レンズ5は、先に触れたように可視光用対物
レンズとしても使用されることになる。また、接眼レン
ズ15を有し、該レンズ15は上記真空容器3の側壁に
設けられていてこれにより上記プリズム14により分離
された光路上の可視光像を真空容器3の外側から観察し
得るようにする。
【0028】上記のように、可視光観察系が組み込まれ
ると共に、更に、本実施例では、可視光観察系が位相差
顕微鏡観察可能となるよう、観察対象物である試料4の
屈折率または厚みの異なる各部の透過光の間に生ずる位
相差を像面にて明暗の差に変換するようになす位相差観
察手段をも具備させる。即ち、可視光観察系が位相差顕
微鏡を構成するべく、図1に示すように、コンデンサレ
ンズ2の瞳の可視光の光路に挿脱自在に配置された円形
スリットを有する円形スリット板16と、対物レンズ5
の瞳の可視光の光路に挿脱自在に配置された位相板17
とを備えている。
【0029】本実施例では、位相板17には、図3のよ
うに、円形スリット板16の像 (リング状のスリット
像) 位置に1/4λの位相を遅らせるための薄膜51と
0次項の光を減衰させるための吸収膜52が成膜してあ
る。円形スリット16及び位相板17を軟X線の光路に
挿入することによって、可視光用の観察系は、位相差顕
微鏡を構成する。かかる位相差顕微鏡では、屈折率また
は厚さが部分的に違う透明に近いコントラストの少ない
ものの各部分の透過光の間に生じた位相差を像面で明暗
の差に変えて観察できる。即ち、0次の回析像はリング
状の幾何学的像と一致するので、この部分の位相板の光
学的厚さと濃度とを変えておくと、振幅と位相が変化
し、これが高次の回析像からくる光と合成される場合、
像のコントラストが変わって、たとえ無色透明なもので
も構造が観察できるようになる。
【0030】本実施例は上述の如く構成されているか
ら、軟X線光源1が消灯した状態で可視光源11を点灯
すると共に、図1の如くにプリズム13及び14を光路
中に挿入すると、接眼レンズ15を通して、可視光によ
る顕微鏡観察が可能となる。更に、この状態で円形スリ
ット板16と位相板17を光路中に挿入すると、可視光
の位相差顕微鏡となり、たとえコントラストの少ない生
物試料でもこれを観察することが可能となる。これらの
観察は、真空容器3内が真空あるいは大気の状態にかか
わらず行うことができる。
【0031】従って、上述のように、可視光観察系をも
って位相差顕微鏡を構成すると、生物試料の僅かな屈折
率の差異等によって、コントラストもつき、容易に試料
4の位置合わせも可能となる。それ故、可視光によって
観察対象物の位置合わせやフォーカシングを行うことが
でき、その所望の部分を視野内に移動させたい場合やフ
ォーカシングをする場合にでも、軟X線によって観察し
ながら移動させる必要はない。可視光によって観察対象
物の位置合わせやフォーカシングを行うことができるこ
とから、軟X線による観察下での位置合わせやフォーカ
シングを行わないで済む分、試料への必要以上の軟X線
被爆を防ぐことが可能で、この点でも、生物試料を前処
理せず、非染色でもできるだけ自然のままの状態で観察
できる軟X線顕微鏡の利点を有効に発揮させられること
になる。
【0032】また、本実施例では可視光照明系が図2A
に示すようなクリティカル照明であるが、図2Bのよう
に、プリズム13と可視光源11の間に、可視光源11
の像をコンデンサレンズ2の前側焦点F1fに結ばせる結
像 (集光) レンズ21と、コンデンサレンズ2によって
試料位置に結像せしめられる絞り22を設置することに
よって、図2Bの如くのケーラー照明となり、良好な可
視光像を得ることができる。このようにすれば、より一
層効果的である。なお、図2Bにおいて、F2f ,F
2rは、夫々上記レンズ21の前側焦点、後側焦点であ
る。
【0033】更にまた、上記では、可視光源11をX線
源と独立に設置しているが、レーザプラズマ光源やSR
光源等の軟X線と可視光を同時に発生させる白色光源を
可視光源として用いてもよい。また、コンデンサレンズ
2は対物レンズ5ほど結像性能がよくなくても構わない
ので、図4に示すような回転双曲面と回転楕円面を組み
合わせたウォルター光学系31や、図5に示すような回
転楕円面の一部で構成した輪帯状の回転楕円鏡による光
学系41を用いてもよい。なお、図4中、F33は回転楕
円面の焦点の位置、F32は回転双曲面の焦点の位置、F
31は回転双曲面と回転楕円面の焦点の位置を示す。
【0034】更に、円形スリットの代わりに、他の形状
のスリットもしくはピンホールを用いても構わない。こ
のとき、位相板17にはそのスリットもしくはピンホー
ルの像位置に1/4λの位相を遅らせるための薄膜と0
次項の光を減衰させるための吸収膜を成膜することにな
る。
【0035】また、図3に示したものでは、同図のよう
に、位相板17には、そのスリット像の位置に1/4λ
の位相を遅らせるための薄膜51と0次項の光を減衰さ
せるための吸収膜52が夫々成膜してあるが、これに限
らず、例えば図6のように、1/4λの位相を遅らせる
ための薄膜51はスリット像以外の位置に、0次項の光
を減衰させるための吸収膜52はスリット像の位置に、
夫々成膜するようにしてもよい。これにより、得られる
位相差像の明暗が反転する。また、位相板17のかわり
に円形スリットの像位置に遮光板をおくことにより、直
接光である0次項の光がカットされ、暗視野顕微像を得
ることができる。
【0036】図7は、本発明によるX線顕微鏡の他の実
施例(第2実施例)を示す図である。第1実施例による
ものが可視光観察系の照明光学系にスリットを、結像光
学系に位相板を付加した位相差顕微鏡を構成し、観察対
象物の屈折率または厚みの異なる各部の透過光の間に生
じた位相差を像面にて明暗の差で観察するものであった
のに対し、本実施例によるものは、可視光観察系が暗視
野顕微鏡である場合の例である。即ち、可視光観察系の
照明系の開口数が対物レンズの開口数より大きく、直接
光が対物レンズに入射しないよう遮光具を有する暗視野
顕微鏡を構成し、試料からの散乱光または回折光による
像が暗いバックグラウンドの中に輝いて見えるようにな
すものである。この場合において、コントラストに乏し
い試料であっても、散乱光または回折光が多いと容易に
観察でき、このような試料を用いる場合に効果的であ
る。なお、本実施例では、軟X線を用いるX線顕微鏡の
基本構成については、図1に示したシュヴァルツシルト
光学系で構成したコンデンサレンズと対物レンズをゾー
ンプレート光学系に置き換えたものである。また、図8
は、図7のコンデンサレンズ群102、試料104及び
対物レンズ群105部分に関する構成の一例の拡大図で
ある。以下、本実施例の要部を説明する。
【0037】図7におけるコンデンサレンズ群102と
対物レンズ群105の夫々は、図8のように、前者は軟
X線用のコンデンサレンズ102x(ゾーンプレートコ
ンデンサレンズ)及び可視光用のコンデンサレンズ10
2aからなり、また後者は軟X線用の対物レンズ105
x(ゾーンプレート対物レンズ)及び可視光用の対物レ
ンズ102aからなる。
【0038】本実施例において、軟X線顕微鏡は、例え
ばグラスホッパー型分光器で単色化したSR光からのX
線101が用いられると共に、ゾーンプレート光学系か
らなるコンデンサレンズ102x(図8)を有し、これ
らは軟X線用の照明系を構成しており、軟X線用ゾーン
プレートコンデンサレンズ102xにより収束される軟
X線は試料104を照射するようになっている。そし
て、試料104を透過・回折した軟X線は、コンデンサ
レンズ102xと開口数をマッチングさせたゾーンプレ
ート光学系からなる対物レンズ105x(図8)によ
り、軟X線検出器106上に収束され、これらは軟X線
用の拡大結像系を構成している。ここで、グラスホッパ
ー型分光器を用いなかった場合等のように、観察光以外
の波長が混ざった光を用いる場合は、コンデンサレンズ
102xの前面に単色化用のゾーンプレートを設置した
り、軟X線用バンドパスフィルタを備える必要がある。
上記の軟X線の光学系は、空気による軟X線の吸収をで
きるだけ避けるために真空容器(図示省略(この点は、
後記例においても同様))中に置かれている。
【0039】軟X線顕微鏡はまた、操作性の向上を図る
ため可視光と軟X線との両方による観察を可能にするべ
く可視光源111を備えると共に、上記X線光101の
光源とコンデンサレンズ群102との間の光路に配置さ
れていて上記可視光源111を発した可視光を反射して
上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導き可視光用コ
ンデンサレンズ102a(図8)に入射せしめ、かつコ
ンデンサレンズ102xに入射する軟X線を遮ることの
ないよう貫通部を有したミラー(穴あきミラー)113
を備え、これがコンデンサレンズ102aと共に可視光
用の照明系を構成している。
【0040】更に、可視光用対物レンズ105a(図
8)からの可視光を反射して上記軟X線の光軸から分離
し上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導かせしめ、
かつ軟X線用ゾーンプレート対物レンズ105xからの
軟X線を遮ることのないよう貫通部を有したミラー11
4(穴あきミラー)を備え、これが対物レンズ105a
と共に可視光用の拡大結像系を構成している。また、接
眼レンズ(可視接眼レンズ)115を有し、ミラー11
4により分離された光路上の可視光像を観察し得るよう
にする。
【0041】上記のように、可視光観察系が組み込まれ
ると共に、更に、本実施例では、可視光観察系が暗視野
顕微鏡観察可能となるよう、照明光の開口数が対物レン
ズの開口数より大きくかつ直接光が対物レンズへ入射し
ないよう遮光具を具備させる。即ち、可視光観察系が暗
視野顕微鏡を構成するべく、図8に示すようにコンデン
サレンズ102aからの可視光が試料104を透過した
後、直接対物レンズレンズ105aへ入射しないよう、
コンデンサレンズ102aの開口数は対物レンズ105
aのそれよりも大きく、かつ図7に示す如く円形スリッ
ト板120によって照明光の一部を遮っている。可視光
源111と円形スリット板120との間にはレンズ11
2が設けられている。
【0042】本実施例によれば、上述の如くに構成され
ているから、可視光源111を点灯すると、試料104
からの0次の透過光(図8の実線表示)は対物レンズ1
05aに入射することなく、試料104からの散乱光ま
たは回折光(図8の破線)による像を得ることができ、
真っ暗なバックグラウンドのなかに、散乱または回折を
引き起こす部分のみが接眼レンズ115を通して輝いて
見える。
【0043】更に、本実施例では、ミラー113,11
4には軟X線の光路を遮蔽することのないよう貫通孔が
設けられているので、可視光観察を行う、行わないにか
かわらず、かかるミラー113,114を移動させる必
要はない。真空容器内のミラー113,114を移動さ
せる必要がないで済むと、それだけより簡単なものとす
る上でも、効果的である。この観察は、真空容器内が真
空あるいは大気の状態にかかわらず行うことができる。
【0044】図9及び図10は、本発明によるX線顕微
鏡の更に他の実施例(第3実施例)に係る構成の要部を
示す図である。これも、暗視野顕微鏡の場合の例であ
る。ここに、図10は、前記第2実施例における図8に
相当する図であって、図9では図示を省略してあるコン
デンサレンズ部分、並びに図9に示す試料204及びレ
ンズ群205部分に関する構成の一例の拡大図である。
【0045】以下、本実施例の要部について、図9,1
0の構成に従い説明する。軟X線を用いるX線顕微鏡の
基本構成については、本実施例でも、前記図7,8によ
る第2実施例の場合と同様にゾーンプレート光学系を用
いている。一方、可視光観察系の照明系は落射型照明系
となっている。
【0046】即ち、可視光観察系は、図9に示すように
可視光源211を備えると共に、前記図7の対物レンズ
群105に可視光コンデンサレンズ205b(図10)
を付加したレンズ群205を備える。更に、上記レンズ
群205と軟X線検出器206との間の光路に配置され
ていて上記可視光源211を発した可視光を反射し、図
10の如くにコンデンサレンズ205bに入射せしめ、
かつ試料204に入射し、軟X線用ゾーンプレート対物
レンズ205x(図10)を透過した軟X線を遮ること
のないよう、図9に示す如くに貫通部を有したミラー
(穴あきミラー)214を備え、これがコンデンサレン
ズ205bと共に可視光用の照明系を構成している。更
に、ミラー214は、可視光用対物レンズ205a(図
10)からの可視光を反射して上記軟X線の光軸から分
離し上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導かせし
め、かつ対物レンズ205xからの軟X線を遮ることの
ないよう貫通部を有しているので、これが対物レンズ2
05aと共に可視光用の拡大結像系を構成している。ま
た、図9に示すように接眼レンズ215を有し、ミラー
214により分離された光路上の可視光像を観察し得る
ようにする。
【0047】上記のように、可視光観察系が組み込まれ
ると共に、更に、本実施例では、可視光観察系が暗視野
顕微鏡観察可能となるよう、照明光の開口数が対物レン
ズの開口数より大きくかつ直接光が試料へ照射した後、
反射光が対物レンズへ入射しないよう遮光具を具備させ
る。即ち、可視光観察系が暗視野顕微鏡を構成するべ
く、図10に示すように、コンデンサレンズ205bか
らの可視光が試料204を照射した後、反射光が直接対
物レンズ205aへ入射しないよう、コンデンサレンズ
205bの開口数は対物レンズ205aのそれよりも大
きく、かつ図9に示す如く円形スリット板220によっ
て照明光の一部を遮っている。可視光源211と円形ス
リット板220との間にはレンズ212が設けられ、ま
た、円形スリット板220の背後には、図示のように、
その円形スリットを通過するリング状の照明光を前記レ
ンズ群205と軟X線検出器206との間の光路に配置
のミラー214へ向け反射させる一方、当該ミラー21
4で反射して前記接眼レンズ215へ向かうこととなる
観察可視光(散乱光、回折光)はこれを遮ることのない
ように貫通部を有するミラー(穴あきミラー)224が
設けられている。
【0048】本実施例は上述の如く構成されているか
ら、前記第2実施例と同様の作用効果を奏し得る。即
ち、可視光源211を点灯すると、試料204からの0
次の反射光は対物レンズに入射することなく、散乱光ま
たは回折光による像を得ることができ、真っ暗なバック
グラウンドのなかに、散乱または回折を引き起こす部分
のみが接眼レンズ215を通して、輝いて見える。ミラ
ー214には軟X線の光路を遮蔽することのないよう貫
通孔が設けられているので、可視光観察を行う、行わな
いにかかわらず、容器内のミラー214を移動させる必
要はないことも同様である。この観察は、真空容器内が
真空あるいは大気の状態にかかわらず行うことができる
のも、同様である。また、第2実施例と同様に可視光用
コンデンサレンズ202a(図10参照)を用いた透過
型の暗視野顕微鏡と選択することが可能である。
【0049】また、図11の構成例に従えば、通常の明
視野顕微鏡を構成することもできる。即ち、図11に示
す如く、コンデンサレンズ群202において、可視コン
デンサレンズ202a(図10)を、図11図示のコン
デンサレンズ202b(可視光明視野用コンデンサレン
ズ)に取り替えると共に、試料204を透過した0次光
がレンズ群205の可視光用対物レンズ205aに入射
できるよう遮光治具を取り替えまたは調節することによ
って、通常の明視野顕微鏡を構成することもできる。
【0050】図12は、本発明によるX線顕微鏡の更に
他の実施例(第4実施例)を示す図である。これも、可
視光光学系が暗視野顕微鏡である場合の例である。
【0051】本実施例は、軟X線を用いるX線顕微鏡の
基本構成に関しては、図19の場合と同様に対物レンズ
についてはシュヴァルツシルト光学系を用いるが、コン
デンサレンズとしては回転楕円鏡を用いる構成によるも
のである。
【0052】即ち、軟X線顕微鏡は、図12に示すよう
に、X線光源301と、回転楕円鏡であるコンデンサレ
ンズ302xとを有し、これらは軟X線用の照明系を構
成しており、コンデンサレンズ302xにより収束され
る軟X線は試料304を照射するようになっている。な
お、ここでは、コンデンサレンズ302xは、可視光で
も反射率の高い無酸素銅からできている。コンデンサレ
ンズ302xはまた、後述する可視光観察系の光を遮蔽
することのないよう薄い板構造となっている。そして、
試料304を透過・回折した軟X線は、シュヴァルツシ
ルト光学系からなる対物レンズ305により、可視領域
の光にも感度があるCCD等の半導体軟X線検出器30
6上に収束される。また、軟X線検出器306の前面に
は光路中に挿脱自在に配置された、可視光を含む長波長
帯域カット手段としての軟X線フィルタ307が備えら
れていて、これらは軟X線用の拡大結像系を構成してい
る。
【0053】上記の軟X線の光学系は、空気による軟X
線の吸収をできるだけ避けるために真空容器中に置かれ
ている。なお、対物レンズ305を構成するシュヴァル
ツシルト光学系は、所定の波長の軟X線に対して反射率
分布を持つ多層膜を被覆してなるものであるが、既に述
べたと同様、これは可視光に対しても大きな反射率を有
するため、本実施例に従い後述のように暗視野顕微鏡を
構成する可視光観察系における可視光用レンズとしても
使用できる。
【0054】軟X線顕微鏡はまた、操作性の向上を図る
ため可視光と軟X線との両方による観察を可能にするべ
く、可視光源311を備えると共に、上記X線源301
とコンデンサレンズ302xとの間の光路に、上記可視
光源311を発した可視光を反射して上記軟X線と実質
的に同じ光軸に沿って導き、上記軟X線用コンデンサレ
ンズ302x(軟X線用回転楕円鏡コンデンサレンズ)
と同じ光軸上にある回転楕円鏡からなる可視光用コンデ
ンサレンズ302aに入射せしめ、かつコンデンサレン
ズ302xに入射する軟X線を遮ることのないよう貫通
部を有したミラー(穴あきミラー)313aを備え、こ
れがコンデンサレンズ302aと共に可視光用の照明系
を構成している。可視光観察時において試料304を透
過・回折した可視光は、対物レンズ305(可視光用レ
ンズとしても使用した場合のシュヴァルツシルト型対物
レンズ)により、前記検出器306上に収束される。こ
れが拡大結像系を構成している。なお、このときは、挿
脱自在な前記軟X線フィルタ307は、その光路から外
されているものである。
【0055】上記のように、可視光観察系が組み込まれ
ると共に、更に、本実施例では、可視光観察系が暗視野
顕微鏡観察可能となるよう、照明光の開口数が対物レン
ズの開口数より大きくかつ直接光が対物レンズへ入射し
ないよう遮光具を具備させる。即ち、可視光観察系が暗
視野顕微鏡を構成するべく、図に示すようにコンデンサ
レンズ群302の可視光用コンデンサレンズ302aか
らの可視光が試料304を照射した後、0次の透過光が
直接対物レンズ305へ入射しないよう、コンデンサレ
ンズ302aの開口数は対物レンズ305のそれよりも
大きく、かつ図示の如く円形スリット板320aによっ
て可視光源311よりの照明光の一部を遮っている。
【0056】かかる暗視野顕微鏡では、試料304から
の0次の透過光は対物レンズに入射することなく、散乱
光または回折光による像を得ることができ、第2実施例
や第3実施例と同様、真っ暗なバックグラウンドのなか
に、散乱または回折を引き起こす部分のみが輝いて見え
る。更に、ミラー313aには軟X線の光路を遮蔽する
ことのないよう貫通孔が設けられているので、可視光観
察を行う、行わないにかかわらずミラー313aを移動
させる必要はない。この点も同様である。本実施例は上
述の如く構成されているから、軟X線フィルタ307を
その光路から退避させ、可視光源311を点灯すると、
可視領域の光にも感度があるCCD等の検出器306を
通して、可視光による暗視野顕微鏡観察が可能となる。
本実施例では、可視接眼レンズを用いないでも、こうし
て観察が行える。この観察は、真空容器内が真空あるい
は大気の状態にかかわらず行うことができるのも、同様
である。
【0057】以上のように、前記第2実施例、第3実施
例及び本実施例のいずれも、暗視野顕微鏡観察が行える
ようにしたものであり、既述の如くに可視光観察系をも
って暗視野顕微鏡を構成すると、観察対象物による散乱
光や回折光によって、コントラストもつき、容易に各実
施例での観察対象の試料104,204,304の位置
合わせも可能となる。それ故、第1実施例の場合と同
様、可視光によって観察対象物の位置合わせやフォーカ
シングを行うことができ、その所望の部分を視野内に移
動させたりフォーカシングする場合にでも、軟X線によ
って観察しながら移動させる必要はない。可視光によっ
て、観察対象物の位置合わせやフォーカシングを行うこ
とができることから、これら実施例でも、第1実施例に
よるものと同様にして、軟X線による観察下での位置合
わせやフォーカシングを行わないで済む分、試料への必
要以上の軟X線の被爆を防ぐことが可能で、この点で
も、生物試料を前処理せず、非染色でもできるだけ自然
のままの状態で観察できる軟X線顕微鏡の利点を有効に
発揮させられることになる。更に、可視光によって、観
察対象物の位置合わせやフォーカシングを行うことがで
きることから、SR光源を用いた場合のように光源の稼
働率に左右されたり、レーザプラズマ光源のようにパル
ス状の光の下で観察対象物の位置合わせやフォーカシン
グを行う必要がないので、使い勝手がよくなる。更にま
た、暗視野顕微鏡観察であれば、明視野顕微鏡では確認
できない分解能以下の試料に対しても、対応できる。使
用する試料が、通常の明視野顕微鏡では分解能以下の大
きさで観察できないといった試料であってさえも、散乱
光または回折光が多いとその存在を暗いバックグラウン
ドの内に輝点として容易に観察できるものとなる。従っ
て、そのような試料においても、軟X線による観察下で
の位置合わせやフォーカシングの必要をなくせることと
なる。この点は、暗視野顕微鏡観察をすることとなる場
合の例のいずれにおいても、同様にいえることである。
【0058】また、第4実施例の場合、図13に示す如
く、コンデンサレンズ群302の前記軟X線用コンデン
サレンズ302xに可視光が入射できるよう、図12の
円形スリット板320aを図13の円形スリット板32
0bに取り替えると共に、図12のミラー313aを図
13の光路切替用のミラー313bに替えることによっ
て、通常の明視野顕微鏡を構成することもできる。この
場合において、真空容器の外からその必要な切替えがで
きるようにすると、使い勝手もよく、試料に応じ、その
可視光観察系を明視野顕微鏡で使用したり、上述の暗視
野顕微鏡の態様で使用するといった使い分けも好便に行
える。この点は、本実施例以外の他の例における同様の
場合についても、同じことがいえる。
【0059】図14は、本発明によるX線顕微鏡の更に
他の実施例(第5実施例)を示す図である。本実施例
は、可視光観察系が観察対象物の光学異方性を観察する
偏光顕微鏡である場合の例であり、また偏光顕微鏡が透
過型のものの例である。なお、本実施例では、軟X線を
用いるX線顕微鏡の基本構成については、前記第3実施
例(図9,10)等で示したゾーンプレート光学系で構
成したコンデンサレンズと対物レンズを、ウォルター光
学系に置き換えたものである。
【0060】本実施例において、軟X線顕微鏡は、グラ
スホッパー型分光器で単色化したSR光からのX線40
1が用いられると共に、ウォルター光学系からなるコン
デンサレンズ402xを有し、これらは軟X線用の照明
系を構成しており、軟X線用ウォルター型コンデンサレ
ンズ402xにより収束される軟X線は試料404を照
射するようになっている。そして、試料404を透過・
回折した軟X線は、コンデンサレンズ402xと同じ構
造のウォルター光学系からなる対物レンズ405xによ
り、軟X線検出器(不図示)上に収束され、これらは軟
X線用の拡大結像系を構成している。上記の軟X線の光
学系は、空気による軟X線の吸収をできるだけ避けるた
めに真空容器中に置かれている。
【0061】軟X線顕微鏡はまた、操作性の向上を図る
ため可視光と軟X線との両方による観察を可能にするべ
く可視光源411を備えると共に、上記X線光401の
光源とコンデンサレンズ群402との間の光路に配置さ
れていて上記可視光源411を発した可視光を反射して
上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導き可視光用コ
ンデンサレンズ402aに入射せしめ、かつコンデンサ
レンズ402xに入射する軟X線を遮ることのない大き
さのミラー413を備え、これがコンデンサレンズ40
2aと共に可視光用の照明系を構成している。
【0062】更に、対物レンズ群405における可視光
用対物レンズ405aからの可視光を反射して上記軟X
線の光軸から分離し上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿
って導かせしめ、かつ軟X線用ウォルター型対物レンズ
405xからの軟X線を遮ることのない大きさのミラー
414を備え、これが対物レンズ405aと共に可視光
用の拡大結像系を構成している。また、接眼レンズ(可
視接眼レンズ)415を有し、ミラー414により分離
された光路上の可視光像を観察し得るようにする。
【0063】上記のように、可視光観察系が組み込まれ
ると共に、更に、本実施例においては、可視光観察系が
高倍率偏光顕微鏡観察可能となるよう、図示の如くにこ
こではポーラライザ420とアナライザ421及びベル
トランレンズ422を具備している。即ち、可視顕微鏡
として、可視光観察系が観察対象物の光学的異方性を観
察するためにポーラライザ420とアナライザ421を
有した偏光顕微鏡を構成する。ポーラライザ420は可
視光観察系の照明系に付加され、またアナライザ421
は結像系に付加されている。また、ここではベルトラン
レンズ422が結像系に使用されている。可視光観察時
は、図に示すように可視光源411を発した光はレンズ
412を経てポーラライザ420で直線偏光化され、ミ
ラー413を介しコンデンサレンズ402aによって試
料404へ入射する。試料404が光学的異方性を有し
ていると、常光線と異常光線に分かれ、対物レンズの後
側焦点面に干渉像450ができる。この干渉像をベルト
ランレンズ422で結像させ、像面451を接眼レンズ
415で観察すると試料404の異方性がコントラスト
となって見える。即ち、可視光観察系が照明系にポーラ
ライザ420を、結像系にアナライザ421を付加した
偏光顕微鏡を構成した本例では、試料の光学的異方性を
観察することができる。従って、光学的異方性を持つ鉱
物、繊維、結晶などの試料では、コントラストが小さい
場合でも容易に観察できる。この観察は、真空容器内が
真空あるいは大気の状態にかかわらず行うことができ
る。
【0064】上述のように、可視光観察系をもって偏光
顕微鏡を構成すると、試料による光学的異方性によっ
て、コントラストもつき、前述した位相差顕微鏡や暗視
野顕微鏡による実施例と同様にして、容易に試料404
の位置合わせも可能となる。それ故、可視光によって観
察対象物の位置合わせやフォーカシングを行うことがで
き、その所望の部分を視野内に移動させたりフォーカシ
ングする場合にでも、軟X線によって観察しながら移動
させる必要はない。可視光によって、観察対象物の位置
合わせやフォーカシングを行うことができることから、
軟X線による観察下での位置合わせやフォーカシングを
行わないで済む分、試料への必要以上の軟X線被爆を防
ぐことが可能で、この点でも、生物試料を前処理せず、
非染色でもできるだけ自然のままの状態で観察できる軟
X線顕微鏡の利点を有効に発揮させられることになる。
更に、可視光によって、観察対象物の位置合わせフォー
カシングを行うことができることから、SR光源を用い
た場合のように光源の稼働率に左右されたり、レーザプ
ラズマ光源のようにパルス状の光の下で観察対象物の位
置合わせやフォーカシングを行う必要がないので使い勝
手がよくなるのも、同様である。
【0065】また、上述の偏光顕微鏡は、一般に光学軸
の方向の測定、軸性の同定に使用されるコノスコープと
呼ばれるタイプであるが、上記のようなベルトランレン
ズを持たず低倍対物レンズを使用するオルソスコープタ
イプの偏光顕微鏡を構成することも可能である。
【0066】図15は、本発明によるX線顕微鏡の更に
他の実施例(第6実施例)に係る構成の要部を示す図で
ある。本実施例によるものは、可視光観察系が観察対象
物の位相勾配を明暗または色のコントラストで観察する
ために微分干渉顕微鏡である場合の例であり、また微分
干渉顕微鏡が、偏光顕微鏡(第5実施例参照)に干渉素
子を照明光学系、結像光学系の夫々に付加した透過型の
ものの場合の例でもある。また、軟X線を用いるX線顕
微鏡の基本構成については、図19に示したものと同様
であってもよい。即ち、図15において、軟X線顕微鏡
は、X線光源(不図示)と、シュヴァルツシルト光学系
からなるコンデンサレンズ502とを有し、これらは軟
X線用の照明系を構成しており、シュヴァルツシルト型
コンデンサレンズ502により収束される軟X線は試料
504を照射するようになっている。そして、試料50
4を透過・回折した軟X線は、コンデンサレンズ502
と同じ構造のシュヴァルツシルト光学系からなる対物レ
ンズ505により、軟X線検出器(不図示)上に収束さ
れ、また、その軟X線検出器の前面に配置された長波長
帯域カット手段としての軟X線フィルタ(不図示)を備
えていて、これらは軟X線用の拡大結像系を構成してい
る。なお、図15では図示されていないX線源、軟X線
検出器及び軟X線フィルタの点については、前記図19
あるいは第1実施例の場合のものと同様であってよい。
【0067】上記の軟X線の光学系は、空気による軟X
線の吸収をできるだけ避けるために真空容器中に置かれ
ている。なお、コンデンサレンズ502及び対物レンズ
505を構成するシュヴァルツシルト光学系は、所定の
波長の軟X線に対して反射率分布を持つ多層膜を被覆し
てなるものであるが、これらは可視光に対しても大きな
反射率を有するため、本実施例に従って後述する可視顕
微鏡を構成する可視光観察系における可視光用レンズと
しても使用できるのは、第1実施例の場合等と同様であ
る。
【0068】軟X線顕微鏡はまた、操作性の向上を図る
ため可視光と軟X線との両方による観察を可能にするべ
く、可視光源511を備えると共に、X線源とコンデン
サレンズ502との間の光路に挿脱自在に配置されてい
て上記可視光源511を発し真空容器内に入射した可視
光を反射して上記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導
きコンデンサレンズ502に入射せしめるプリズム51
3を備え、これがコンデンサレンズ502と共に可視光
用の照明系を構成している。更に、対物レンズ505
(シュヴァルツシルト型対物レンズ)からの可視光を反
射して上記軟X線の光軸から分離せしめ、不図示の軟X
線検出器の受光面と共役な位置に結像せしめるプリズム
514を備え、これが対物レンズ505と共に可視光用
の拡大結像系を構成している。ここに、シュヴァルツシ
ルト光学系による上記対物レンズ505は、先に触れた
ように可視光対物レンズとしても使用されることにな
る。また、図示のように接眼レンズ515を有し、プリ
ズム514より分離された光路上の可視光像を観察し得
るようにする。
【0069】上記のように、可視光観察系が組み込まれ
ると共に、更に、本実施例では、可視光観察系が微分干
渉顕微鏡観察可能となるよう、図示の如くにここではポ
ーラライザ520とアナライザ521及びウォラストン
プリズム530,531を具備している。即ち、可視光
観察系が、偏光顕微鏡にウォラストンプリズム530,
531の2つを干渉素子として照明光学系と結像顕微鏡
に付加した微分干渉顕微鏡を構成するようにしてある。
可視光観察時は、図に示すように可視光源511を発し
た光はポーラライザ520で直線偏光化され、これが第
1のウォラストンプリズム530及びコンデンサレンズ
502を通過すると、2つの平行な光に分かれて試料5
04を通過する。この二つは振幅方向が互いに直交する
直線偏光であり、二つの光線の距離は対物レンズ502
の可視光における分解能以下である。この二つの光線は
対物レンズ505及び第2のウォラストンプリズム53
1により元の1本の光線に戻る。これをアナライザ52
1を用いて干渉させ、接眼レンズ515で観察すると試
料504の位相勾配が明暗または色のコントラストで見
える。即ち、可視光観察系が微分干渉顕微鏡を構成した
本例では、観察光の透過によって位相勾配を生じさせる
試料なら、その試料の位相勾配を明暗または色のコント
ラストで観察できる。従って、たとえ観察対象物がコン
トラストの少ない試料であっても、試料の僅かな位相勾
配によってコントラストがつき、容易に観察することが
できる。この観察は、真空容器内が真空あるいは大気の
状態にかかわらず行うことができる。
【0070】従って、上述のように、可視光観察系をも
って微分干渉顕微鏡を構成すると、試料の位相勾配によ
ってコントラストがつき、前述の各実施例と同様にし
て、容易に対象試料の位置合わせも可能となる。それ
故、可視光によって観察対象物の位置合わせやフォーカ
シングを行うことができ、その所望の部分を視野内に移
動させたりフォーカシングする場合にでも、軟X線によ
って観察しながら移動させる必要はない。可視光によっ
て、観察対象物の位置合わせやフォーカシングを行うこ
とができることから、同様に、軟X線による観察下での
位置合わせやフォーカシングを行わないで済む分、試料
への必要以上の軟X線被爆を防ぐことが可能で、この点
でも、生物試料を前処理せず、非染色でもできるだけ自
然のままの状態で観察できる軟X線顕微鏡の利点を有効
に発揮させられることになる。更に、可視光によって、
観察対象物の位置合わせやフォーカシングを行うことが
できることから、SR光源を用いた場合のように光源の
稼働率に左右されたり、レーザプラズマ光源のようにパ
ルス状の光の下で観察対象物の位置合わせやフォーカシ
ングを行う必要がないので使い勝手がよくなるのも、同
様である。
【0071】また、上記図15の実施例では透過型の微
分干渉顕微鏡を用いたが、図16に示す変形例のような
構成としてもよい。即ち、図16に示すように、図15
の可視結像系の一部にビームスプリッタ540を置くと
共に、これに対して図示の如くに可視光源511と可視
接眼レンズ515を配することによって、反射型の微分
干渉顕微鏡を構成することができる。かかる反射型のも
のを組み込んだ場合は、観察光の反射によって位相勾配
を生じさせる試料の場合に用いられ、同様に、そのよう
な試料においても軟X線による観察下での位置合わせや
フォーカシングの必要がなくなる。
【0072】次に、本発明によるX線顕微鏡の更に他の
実施例を示す。これは、観察対象物に対して真空紫外光
よりも波長が長い光を励起光源とし、観察対象物からの
可視蛍光を観察する蛍光顕微鏡である場合の例であり、
可視光観察系が、超高圧水銀灯やキセノンランプ等から
の真空紫外光よりも長い波長の励起光を用い、励起光は
これを観察光路より遮断する手段を有する蛍光顕微鏡を
構成し、観察対象物が発する蛍光を観察するようにな
す。この場合、励起光を観察光路より遮断する手段とし
ては、例えば透過型蛍光顕微鏡では暗視野コンデンサ、
反射型ではダイクロイックミラーを使用することができ
る。
【0073】図17は、このうち透過型のものを組み込
んだ場合における実施例(第7実施例)の構成の要部を
示す図である。以下、図に従い、本実施例の要部を説明
する。基本構成は、例えば、第2実施例あるいは第4実
施例の透過型暗視野顕微鏡と同様である。よって、図中
二点鎖線で囲んだ参照符号660の光学系としては、前
記図7,8、または図12,13における場合の軟X線
の光学系及びそれと組み合わせるのに必要な既述の可視
光観察系の光学部分からなるものに準じた構成のものと
することができる。例えば図7,8による場合を基本と
するなら、光学系660部分には、その場合と同じに、
X線源、穴あきミラー、コンデンサレンズ群、対物レン
ズ群、穴あきミラー、軟X線検出器等の要素が含まれる
こととなる。
【0074】本実施例において異なる主な点は、図示の
ように、光学系660中の対象試料を励起し蛍光を生じ
させるために励起光源611に例えば超高圧水銀灯を用
い、またそれに伴い光源側及び結像光学系において、励
起波長を選択する励起フィルタ620及び励起光をカッ
トするバリアフィルタ621が付加されていることであ
る。励起光源としては真空紫外光よりも波長の長い光を
用いている。なお、図中、612はレンズ、615は可
視接眼レンズであり、本例では観察は接眼レンズ615
を通して行うことになる。
【0075】本実施例によれば、上述の構成により、可
視光観察の際、光源611を点灯すると、励起フィルタ
620を通った光は光学系660においてコンデンサレ
ンズによって試料に照射される。ここに、試料は真空紫
外光より長い波長の励起光に対して可視領域の蛍光を発
するものを使用する。かくして、試料で生じた可視蛍光
及び励起光は光学系660において対物レンズを透過す
る。本実施例においては、かかる対物レンズを透過した
可視蛍光及び励起光が軟X線の光軸から分離されてバリ
アフィルタ621に向け導かれ、そして、バリアフィル
タ621で励起光をカットしたのち可視蛍光像のみを接
眼レンズ615で観察する。このようにして観察対象物
への照射を行い、観察対象物からの蛍光を観察する蛍光
顕微鏡を構成している本例では、たとえ観察対象物がコ
ントラストの少ない生物試料であっても、真空紫外光よ
り長い波長の励起光に対して、可視の蛍光を生じる試料
では容易に観察することができる。この観察は、励起光
が大気で透過できるため真空容器内が真空あるいは大気
の状態にかかわらず行うことができる。
【0076】図18は、反射型の蛍光顕微鏡の場合での
実施例(第8実施例)の構成の要部を示す図である。同
様に、図に従い、本実施例の要部を説明すると、基本構
成は、例えば、前記第6実施例の反射型微分干渉顕微鏡
(図16)によるものと同様である。図16との比較で
いえば、本実施例で異なる点は、図16の光源511、
ビームスプリッタ540、アナライザ521、ウォラス
トンプリズム531に代え、図18に示すように、試料
を励起し蛍光を生じさせるために励起光源711に例え
ば超高圧水銀灯を用いると共に、励起波長を選択する励
起フィルタ720、励起光をカットするダイクロイック
ミラー721、バリアフィルタ722が付加されている
ことである。励起光源としては真空紫外光よりも波長の
長い光を用いている。なお、図中のプリズム714は、
図16(図15)におけるプリズム514(軟X線光路
上の軟X線検出器側のプリズム)に相当するプリズムで
あり、また、可視接眼レンズ715は、当該プリズム7
14からの光が入射してダイクロイックミラー721で
反射するその反射光の方向に配してある。
【0077】本実施例は上述の如く構成されているか
ら、光源711を点灯すると、励起フィルタ720を通
った光はコンデンサレンズによって試料に照射する。試
料で生じた可視蛍光及び励起光は対物レンズを透過す
る。かかる可視蛍光及び励起光はダイクロイックミラー
721に導かれ、ダイクロイックミラー721及びバリ
アフィルタ722で励起光をカットしたのち可視蛍光像
のみを接眼レンズ715 で観察することができ、前記と同
様の効果を奏し得る。この観察は、励起光が大気で透過
できるため真空容器内が真空あるいは大気の状態にかか
わらず行うことができるのも、同様である。
【0078】従って、上述の第7実施例や第8実施例の
ように、可視光観察系をもって蛍光顕微鏡を構成する
と、可視の蛍光を発する試料では、通常の明視野顕微鏡
によってはコントラストの少ない試料であってさえも、
前述した第1乃至第6実施例の各顕微鏡構成によるもの
と同様に、容易に位置合わせも可能となる。即ち、可視
光によって観察対象物の位置合わせやフォーカシングを
行うことができ、その所望の部分を視野内に移動させた
りフォーカシングする場合にでも、軟X線によって観察
しながら移動させる必要はない。可視光よって、観察対
象物の位置合わせやフォーカシングを行うことができる
ことから、やはり、軟X線による観察下での位置合わせ
やフォーカシングを行わないで済む分、試料への必要以
上の軟X線の被爆を防ぐことが可能で、この点でも、生
物試料を前処理せず、非染色でもできるだけ自然のまま
の状態で観察できる軟X線顕微鏡の利点を有効に発揮さ
せられることになる。更に、可視光によって、観察対象
物の位置合わせやフォーカシングを行うことができるこ
とから、SR光源を用いた場合のように光源の稼働率に
左右されたり、レーザプラズマ光源のようにパルス状の
光の下で観察対象物の位置合わせやフォーカシングを行
う必要がないので使い勝手がよくなるのも、同様であ
る。
【0079】また、蛍光顕微鏡の場合は、更に、明視野
顕微鏡では確認できない分解能以下の試料に対してもそ
の存在を輝点として確認することができる。即ち、観察
対象とする試料によっては可視顕微鏡の分解能以下の大
きさの試料では視認することが困難であるがゆえに、軟
X線によって試料の位置合わせやフォーカシングを行わ
なければならない場合であっても、本構成によれば、通
常の明視野顕微鏡では分解能以下の大きさで観察できな
いものでさえも、真空紫外光より長い波長の励起光に対
して、可視領域の蛍光を発し得る試料の場合、可視光に
よってその観察対象物が確認できるため、軟X線による
観察下での位置合わせやフォーカシングの必要がなくな
る。このため、そのような試料でも、X線観察時以外の
軟X線のその試料への照射を抑えることができる。更に
また、励起光として真空紫外光よりも長い波長の光を用
いるため、大気下においても観察することができる。
【0080】なお、本発明は、以上の実施例に限定され
るものではない。例えば、偏光顕微鏡を構成する図14
の実施例では透過型の例を示したが、他の暗視野顕微
鏡、微分干渉顕微鏡等の場合の例と同様、反射型の偏光
顕微鏡を軟X線顕微鏡に組み込むようにしてもよい。
【0081】また、X線の光源としてはSR光源やレー
ザプラズマ光源が用いられるが、このとき試料への照射
方法は通常図2Aに示すようなクリティカル照明による
ものである。可視観察系においても勿論クリティカル照
明を用いることもできるが、照明むら等のないケーラー
照明を用いるとよいのは、第2実施例以降の例でも同様
である。即ち、例えば図2Bに示すように、可視光源の
像をコンデンサレンズの前側焦点F1fに結ばせる結像
(集光)レンズと、コンデンサレンズによって試料位置
に結像せしめられる絞りを設置することによって、ケー
ラー照明となり、良好な可視光像を得ることができる。
このようにすれば、より一層効果的である。また、レー
ザプラズマ光源やSR光源などの軟X線と可視光と同時
に発生させる白色光源を可視光源として用いる場合にお
いては、かかる光源を用いても、試料への必要以上の軟
X線の被爆を防ぐという利点は何等損なわれることがな
い。
【0082】
【発明の効果】本発明の軟X線顕微鏡によれば、可視光
による観察対象物の顕微鏡観察が可能であると共に、た
とえ観察対象物がコントラストの少ない試料であって
も、観察対象物の透過光の間に生じた位相差を像面にて
明暗の差に変換したり、観察対象物により散乱,回折し
た光による像を観察したり、観察対象物の光学的異方性
を観察したり、観察対象物の位相勾配を明暗やコントラ
ストに変換したり、観察対象物に蛍光を生じさせたりす
ることにより、容易に可視光による当該観察対象物の位
置合わせを行うことができ、従って、軟X線による観察
下での位置合わせやフォーカシングを極力回避し得て、
その試料への必要以上の軟X線の被爆を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軟X線顕微鏡の一実施例の構成を示す
図である。
【図2】同実施例による場合と光学的に同一に配置した
可視光照明系の例の説明に供する図である。
【図3】同実施例において適用できる位相板の構成の一
例を示す図である。
【図4】同じく、コンデンサレンズとして適用できる他
の光学系の説明に供する図である。
【図5】同じく、コンデンサレンズとして適用できる更
に他の光学系の例を示す図である。
【図6】同じく、適用できる位相板の他の構成の一例を
示す図である。
【図7】本発明の他の実施例の構成を示す図である。
【図8】同実施例の一部の構成の一例を示す拡大図であ
る。
【図9】本発明の更に他の実施例の構成を示す図であ
る。
【図10】同実施例の一部の構成の一例を示す拡大図で
ある。
【図11】同実施例の一部を変更した場合における要部
の構成を示す拡大図である。
【図12】本発明の更に他の実施例の構成を示す図であ
る。
【図13】同実施例の一部を変更した場合における要部
の構成を示す図である。
【図14】本発明の更に他の実施例の構成を示す図であ
る。
【図15】同じく、本発明の更に他の実施例の構成を示
す図である。
【図16】同実施例の変形例における要部の構成を示す
図である。
【図17】本発明の更に他の実施例の構成を示す図であ
る。
【図18】同じく、本発明の更に他の実施例の構成を示
す図である。
【図19】従来例の概略図である。
【符号の説明】
1 X線光源 2 コンデンサレンズ 3 真空容器 4 試料 5 対物レンズ 6 軟X線検出器 7 軟X線透過フィルタ 11 可視光源 12 窓 13 プリズム 14 プリズム 15 接眼レンズ 16 円形スリット板 17 位相板 21 結像レンズ (集光レンズ) 22 絞り 31 ウォルター光学系 41 回転楕円鏡による光学系 51 薄膜 (位相膜) 52 吸収膜 F1f コンデンサレンズの前側焦点 F1r コンデンサレンズの後側焦点 F2f 集光レンズの前側焦点 F2r 集光レンズの後側焦点 F31 回転双曲面と回転楕円面の焦点 F32 回転双曲面の焦点 F33 回転楕円面の焦点 101 X線光 102 コンデンサレンズ群 102a 可視光用コンデンサレンズ 102x 軟X線用ゾーンプレートコンデンサレンズ 104 試料 105 対物レンズ群 105a 可視光用対物レンズ 105x 軟X線用ゾーンプレート対物レンズ 106 軟X線検出器 111 可視光源 112 レンズ 113 穴あきミラー 114 穴あきミラー 115 可視接眼レンズ 120 円形スリット 202 コンデンサレンズ群 202a 可視光用コンデンサレンズ 202b 可視光明視野用コンデンサレンズ 202x 軟X線用ゾーンプレートコンデンサレンズ 204 試料 205 対物レンズ群 205a 可視光用対物レンズ 205b 可視落射照明用コンデンサレンズ 205x 軟X線用ゾーンプレート対物レンズ 206 軟X線検出器 211 可視光源 212 レンズ 213 穴あきミラー 214 穴あきミラー 215 可視接眼レンズ 220 円形スリット 301 X線光源 302 コンデンサレンズ群 302a 可視光用コンデンサレンズ 302x 軟X線用回転楕円鏡コンデンサレンズ 304 試料 305 シュヴァルツシルト型対物レンズ 306 軟X線検出器 307 軟X線フィルタ 311 可視光源 313a 穴あきミラー 313b 光路切替ミラー 320a 円形スリット 320b 円形スリット 401 X線光 402 コンデンサレンズ群 402a 可視光用コンデンサレンズ 402x 軟X線用ウォルター型コンデンサレンズ 404 試料 405 対物レンズ群 405a 可視光用対物レンズ 405b 軟X線用ウォルター型対物レンズ 411 可視光源 412 レンズ 413 ミラー 414 ミラー 415 可視接眼レンズ 420 ポーラライザ 421 アナライザ 422 ベルトランレンズ 450 干渉像 451 像面 502 シュヴァルツシルト型コンデンサレンズ 504 試料 505 シュヴァルツシルト型対物レンズ 511 可視光源 515 可視接眼レンズ 520 ポーラライザ 521 アナライザ 530 ウォラストンプリズム 531 ウォラストンプリズム 540 ビームスプリッタ 611 励起光源 612 レンズ 615 可視接眼レンズ 620 励起フィルタ 621 バリアフィルタ 660 光学系 711 励起光源 714 プリズム 715 可視接眼レンズ 720 励起フィルタ 721 ダイクロイックミラー 722 バリアフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池滝 慶記 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟X線源から発した軟X線を観察対象物
    に照射するコンデンサレンズと、前記観察対象物からの
    軟X線を所定の位置に収束させる対物レンズとを備える
    軟X線顕微鏡において、 可視光源と、 該可視光源からの光を、前記観察対象物に照射するため
    に前記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導く照明手段
    と、 前記観察対象物からの光を所定の位置に収束させる可視
    光用対物レンズと、 前記可視光源と前記照明手段と前記可視光用対物レンズ
    を有する可視光観察系において、前記観察対象物の透過
    光の間に生じた位相差を像面にて明暗の差に変換するよ
    うになす位相差観察手段と、 を備えることを特徴とする軟X線顕微鏡。
  2. 【請求項2】 軟X線源から発した軟X線を観察対象物
    に照射するコンデンサレンズと、前記観察対象物からの
    軟X線を所定の位置に収束させる対物レンズとを備える
    軟X線顕微鏡において、 可視光源と、 該可視光源からの光を、前記観察対象物に照射するため
    に前記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導く照明手段
    と、 前記観察対象物からの光を所定の位置に収束させる可視
    光用対物レンズと、 前記可視光源と前記照明手段と前記可視光用対物レンズ
    を有する可視光観察系とを備え、当該観察系が、前記観
    察対象物からの散乱光または回折光による像を得るよう
    に、前記観察対象物を直接透過及び/又は反射する直接
    光を遮光する遮光手段を備える暗視野顕微鏡を構成する
    ようにしたことを特徴とする軟X線顕微鏡。
  3. 【請求項3】 軟X線源から発した軟X線を観察対象物
    に照射するコンデンサレンズと、前記観察対象物からの
    軟X線を所定の位置に収束させる対物レンズとを備える
    軟X線顕微鏡において、 可視光源と、 該可視光源からの光を、前記観察対象物に照射するため
    に前記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導く照明手段
    と、 前記観察対象物からの光を所定の位置に収束させる可視
    光用対物レンズと、 前記可視光源と前記照明手段と前記可視光用対物レンズ
    を有する可視光観察系とを備え、当該観察系が、前記観
    察対象物の光学的異方性を観察する偏光顕微鏡を構成す
    るするようにしたことを特徴とする軟X線顕微鏡。
  4. 【請求項4】 軟X線源から発した軟X線を観察対象物
    に照射するコンデンサレンズと、前記観察対象物からの
    軟X線を所定の位置に収束させる対物レンズとを備える
    軟X線顕微鏡において、 可視光源と、 該可視光源からの光を、前記観察対象物に照射するため
    に前記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導く照明手段
    と、 前記観察対象物からの光を所定の位置に収束させる可視
    光用対物レンズと、 前記可視光源と前記照明手段と前記可視光用対物レンズ
    を有する可視光観察系とを備え、当該観察系が、前記観
    察対象物の位相勾配を明暗または色のコントラストで観
    察できる微分干渉顕微鏡を構成するようにしたことを特
    徴とする軟X線顕微鏡。
  5. 【請求項5】 軟X線源から発した軟X線を観察対象物
    に照射するコンデンサレンズと、前記観察対象物からの
    軟X線を所定の位置に収束させる対物レンズとを備える
    軟X線顕微鏡において、 光源と、 該光源からの光を、前記観察対象物に照射するために前
    記軟X線と実質的に同じ光軸に沿って導く手段と、 前記観察対象物からの光を所定の位置に収束させる可視
    光用対物レンズと、 前記光源と前記照射手段と前記可視光用対物レンズを有
    する可視光観察系とを備え、当該観察系が、前記観察対
    象物に真空紫外光よりも波長が長い光を励起光として照
    射し、その観察対象物からの可視蛍光を観察する蛍光顕
    微鏡を構成するようにしたことを特徴とする軟X線顕微
    鏡。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11160500A (ja) * 1997-11-28 1999-06-18 Japan Science & Technology Corp X線顕微鏡
JP2006343535A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Hamamatsu Photonics Kk X線顕微鏡及び顕微鏡
JP4761588B1 (ja) * 2010-12-01 2011-08-31 レーザーテック株式会社 Euvマスク検査装置
JP2022552984A (ja) * 2019-10-17 2022-12-21 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 計測光に関する物体の反射率を計測するための方法およびその方法を実行するための計量システム

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