JPH0623006U - 熱間等方圧加圧装置 - Google Patents

熱間等方圧加圧装置

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JPH0623006U
JPH0623006U JP2603793U JP2603793U JPH0623006U JP H0623006 U JPH0623006 U JP H0623006U JP 2603793 U JP2603793 U JP 2603793U JP 2603793 U JP2603793 U JP 2603793U JP H0623006 U JPH0623006 U JP H0623006U
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JP
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optical fiber
sleeve
hole
terminal
pressure
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恵生 小船
隆男 藤川
神田  剛
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 HIP装置内部の光学的信号を取り出すべく
光ファイバを使用するに当たり、光ファイバの選択の自
由度を大きくし、シール部での光ファイバの折損を防止
し、シール部での圧力に起因する光の透過性の低下を防
止する。 【構成】 高圧シール手段を有する端子11に、スリー
ブ12を挿通しうる内径の孔14と、該孔14とほぼ同
心状に孔14よりも小径の、光ファイバ21を挿通しう
る孔15を階段状に設け、先端部にスリーブ12を気密
に設けた光ファイバ21を孔14及び孔15に配置し、
さらに孔14とスリーブ12及び孔15と光ファイバ2
1の各すきまに封止部材ほ配置して先端部にスリーブ1
2を設けた光ファイバ21を気密に封止し、光ファイバ
21の先端部端面22’をスリーブ12の端面12’と
ともに光学研磨して光学的信号を授受可能とし、さらに
延長用の光ファイバ47用のスリーブ45を挿入しうる
嵌合孔41’を有する光ファイバ用レセクタプクル41
を端子11の端面44に光ファイバ21と同心に設置す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、熱間静水圧加圧(以下HIPと略記する。)装置や加圧焼結炉等の 種々の高圧装置において、高圧装置内部の状況についての情報を光学的信号を用 いて得るために光ファイバを用いる際の光ファイバ導入部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の高圧装置技術の進歩により気体あるいは液体を圧力媒体とした高圧装置 において、数100MPaもの高い圧力での安定した操業が可能となった。しか しながら、処理過程における高圧装置内部の状況を知る手段としては専ら電気的 な信号が使用されて来たが、プロセスによっては内部の状況を目視する方が好ま しいものもあり、その例として光ファイバを用いて高圧装置内の光学的信号を取 り出した技術がHIP装置において見られる。ところで、近年、HIP装置で発 生しうる温度は、2000℃以上にもなり、従来より用いられてきた熱電対では 測温が困難な状況である。これに代わる測温技術として放射光を利用した光学的 測温手法が期待されているが、測温計器を高圧容器内部に設置することは実用上 不可能であるため、放射光を高圧容器外部に取り出す手段の開発が重要となって いる。この目的でHIP装置内部へ光ファイバを気密封止し導入した例として、 特開昭60−133326号公報で提案されている。この例では、HIP炉内の 放射光を受光するための光ファイバ設置位置の温度が数100℃にも達するため 、光ファイバとしては、金属被覆光ファイバを用い、同ファイバをHIP装置の 高圧炉内にその先端が存在し炉内放射光を受光するように挿入し、これを高圧容 器蓋を通じて容器外に導き、さらに、この場合に必要となるシールは、光ファイ バに被覆されている金属を利用し、ろう接・溶接あるいはOリングを用いて行い 、光ファイバ導入部が構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】
上記従来技術では、光ファイバが高圧容器内部・外部を貫通した構成となって いるため、使用する光ファイバとしては、最も使用条件のきびしいHIP炉内の 放射光を受光するための光ファイバ設置位置の数100℃の温度に耐え得るよう 、耐熱性の高い金属被覆光ファイバを用い、それを耐熱性の全く不必要な高圧容 器外部のような室温部分をも含めた全長にわたって使用する必要があった。この ため経済性に大きな問題があるとともに、使用できる光ファイバの種類が限定さ れるため、光の透過性等の性能優先での光ファイバの選択が困難であった。また 、光ファイバが高圧容器内部・外部を貫通している前記従来技術では、光ファイ バのシール部での折損が大きな問題であった。特に高圧容器内部では、光ファイ バを適切な位置に設置するために光ファイバに曲げ・ねじれ等が起こることは避 けられず、このため光ファイバの固定部であるシール部での折損の危険を常には らんでいた。さらに、前記従来技術では光ファイバに直接Oリングを取り付けて シールを行った例が記載されているが、このような構成では加圧時にOリングか らの力により光ファイバが絞られるため、光の透過性が低下し、また圧力が高い 場合にはこの部分で光ファイバの折損が起こる。
【0004】 そこで、本考案は前述の如き実状と課題に対処し、HIP装置内部へ光学的信 号を導入もしくは外部へ取り出すために光ファイバを使用する場合において、工 業的に安定した光ファイバ導入部を提供することを課題とし、特に光ファイバ導 入部の構造に着目し、使用できる光ファイバの選択の自由度を大きくすること、 及びシール部での光ファイバの折損防止さらには、シール部での圧力に起因する 光の透過性の低下を防止することを目的とするものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
この目的を達成するためには、本考案は次のような構成としている。すなわち 、本考案に係る光ファイバ導入部は、高圧シール手段を有する端子11に、スリ ーブ12を挿入しうる内径の孔14と、該孔14とほぼ同心上に孔14よりも小 径の、光ファイバ21を挿通しうる孔15を段階状に設け、先端部にスリーブ1 2を気密に設けた光ファイバ21を孔14及び孔15に配置し、さらに孔14と スリーブ12及び孔15と光ファイバ21の各すきまに封止部材を配置して先端 部にスリーブ12を設けた光ファイバ21を気密に封止し、光ファイバ21の先 端部端面22’をスリーブ12の端面12’とともに光学研磨して光学的信号を 授受可能とし、さらに延長用の光ファイバ47用のスリーブ45を挿入しうる嵌 合孔41’を有する光ファイバ用レセプタクル41を端子11の端面44に光フ ァイバ21と同心に設置したものである。
【0006】
【作用】
本考案の光ファイバ導入部において、端子に高圧シール手段を設けさらに同端 子に光ファイバを設置することにより光ファイバ導入部の圧力容器への着脱を容 易にすることができる。次に、スリーブは、これに光ファイバ芯線よりもわずか に大きな内径を持つ孔を設け、同孔に光ファイバ芯線を通し結合することにより 光ファイバとの同心度を保つとともに、本スリーブを前記端子に設けた本スリー ブよりもわずかに大きな内径を持つ孔に設置し結合することにより、軸芯のぶれ を防ぐことができ、そのため光ファイバ用レセプタクルを用いて光ファイバを接 続した場合に、エネルギーロスの少ない接続が達成される。さらに、端子にはス リーブを挿入しうる内径の孔とその孔よりも小径の孔がほぼ同心に設けられてい るため、前者にスリーブを挿入して結合させた場合、スリーブ端面に作用する圧 力によって生ずるスリーブを外部へ押し出そうとする力をスリーブと孔とのすき まに配する封止部のせん断力に加え、スリーブ底部で受けることができるため、 安定したシール部が得られる。
【0007】
【実施例】
本考案では、高圧シール手段を有する端子と先端部にスリーブを設けた光ファ イバ及び光ファイバ用レセプタクルを組み合わせて光ファイバ導入部を構成する 。 以下添附図に従って本考案を説明する。
【0008】 図1は本考案の実施例を示す断面図であり、Oリング16による高圧シール手 段を外周面に有する円錐台形状の端子11は、スリーブ12との同心を保ちかつ 軸芯のぶれを防ぐためのスリーブ12の外径よりもわずかに大きな内径を持つ孔 14と、該孔14の内径よりは小さく光ファイバ21の外径よりは大きな内径を 持つ孔15を段階状に有する。通常のHIP装置で用いられる100〜200M Pa程度の圧力では、端子11はクロム・モリブデン鋼等の鉄鋼材料が用いられ 、高圧容器蓋1に設けられた円錐状の取付孔へ高圧容器内部A側から嵌入されて 取付けられる。また、光ファイバ21には通常の方法により先端部にスリーブ1 2が気密に取り付けられる。図2はその手順を示す断面図である。すなわち、光 ファイバ21には、通常シリコン樹脂、ナイロンジャケット等により保護被覆2 3がなされているが、同保護被覆23外周と光ファイバ21の芯線22との同心 度は良好でないため、光ファイバ21は先端部において所定の長さだけ保護被覆 23の除去がなされ(同図A参照)、さらにスリーブ12と光ファイバ21の芯 線22との同心度を保つためスリーブ12に設けられた光ファイバ21の芯線2 2の外径よりもわずかに大きな内径を持つ孔13に芯線22が挿入され、孔13 と芯線22のすきまに封止材料33を配することにより両者の結合が気密性を保 った状態でなされる(同図B参照)。封止材料33としてはエポキシ樹脂が一般 的である。このようにして準備された先端部にスリーブ12が設けられた光ファ イバ21は図1で示された位置に設置され、スリーブ12と孔14のすきま及び 光ファイバ21と孔15のすきまに封止材料32,31が配され気密に封止され る。封止材料32,31としては、端子11、スリーブ12及び光ファイバ21 の材質に応じて種々の選択が可能であるが、接着性、気密性、耐熱性が良好なエ ポキシ樹脂、アクリル樹脂等が通常好ましいものとして用いられる。次いで光フ ァイバ21の先端部端面22’はこの状態でスリーブ12の端面12’とともに 光学研磨され、光学的信号の授受が可能となる。さらに炉内延長用の光ファイバ を接続するための光ファイバ用レセプタクル41がそのフランジ部42を介して ビス43等により光ファイバ21の芯線22と同心になるよう端子11のスリー ブ側端面44に取り付けられ、本考案の光ファイバ導入部が構成される。
【0009】 実際にHIP炉内の光学的信号を受光する際には、本構成にある光ファイバ用 レセプタクル41にはまり込む接続部でのエネルギーロスが最小となるような適 切な寸法・形状をした接続用のスリーブ45及びプラグ46を有する光ファイバ 47を光ファイバ用レセプタクル41部で接続することにより炉内への延長が可 能となる。この際、より具体的にはレセプタクル41の嵌合孔41’内に接続用 スリーブ45を嵌合し、プラグ46をレセプタクル41の外嵌螺合することによ って接続が達成できる。また、この場合、高圧装置内部Aである炉内への延長用 光ファイバ47は雰囲気に合わせて例えば耐熱性を有する金属被覆光ファイバ等 任意の選択が可能である。
【0010】 図3は本考案の他の実施例を示すもので、本例では光ファイバ21の芯線22 の先端部端面22’をスリーブ12端面12’及び端子11の端面44とともに 光学研磨して光学的信号を授受可能としたもので、これにより光ファイバ用レセ プタクル41の取付面である端子11の端面44と光ファイバ21の芯線22の 直角度が良好であるため、同端面44に光ファイバ用レセプタクル41を設けて 延長用光ファイバ47を接続することによりエネルギーロスの少ない光ファイバ の接続が可能となる。
【0011】 図4は本考案の更に他の実施例を示すもので、この場合には光ファイバ21の 芯線22と光ファイバ用レセプタクル41との同芯を容易に達成するために、光 ファイバ21の先端部に取り付けたスリーブ12と端子11の端面44より突出 させ、同突出部に光ファイバ用レセプタクル41をはめ込んでいる。 また、図1及び図4の実施例において、光ファイバ21の芯線22先端部端面 22’はスリーブ12の端面12’とともに光学研磨し光学的信号を授受可能と して使用されるが、この光学的研磨工程は先端部にスリーブ12を設けた光ファ イバを端子11に結合した後で行っても良いが、結合する前に実施することもで きる。
【0012】 図5は、HIP装置の炉内温度の測定に放射光を利用した光学的測温手法を使 う場合に、放射光を高圧容器外部B取り出すために本発明の光ファイバ導入部を 適用した場合の実施例を示すものである。この場合には、光ファイバ47の端面 で受けた閉端管6よりの放射光を本考案の光ファイバ導入部を用いて光ファイバ 21により放射温度計8へ導き測温を行う。また、HIP装置内部の温度は、下 部領域においても100〜数100℃に達するので、HIP装置内部Aで使用す る光ファイバ47は耐熱性にすぐれた例えば石英ファイバに金属を被覆したもの が好ましいものとして使用される。一方HIP装置外部Bで使用する光ファイバ 21は温度による制限を全く受けないので、機能及び経済性のみを考慮してその 種類を選択することができ、ナイロン被覆光ファイバ等が好ましいものとして用 いられる。
【0013】
【考案の効果】
本考案では、端子部において光ファイバを接続できる構成であるので、光ファ イバを高圧容器内部の雰囲気と外部の雰囲気とで分けてその種類を選択できるた め経済性及び機能性にすぐれた光ファイバ導入部が得られる。さらに、本考案の 構成により従来技術で問題となっていた光ファイバのシール部(封止端)での折 損の危険性を無くすことができ、工業的な利用の面で考えるとその効果は非常に 大きい。
【提出日】平成5年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、熱間等方圧加圧(以下HIPと略記する。)装置に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
近年の高圧装置技術の進歩により気体あるいは液体を圧力媒体とした高圧装置 において、数100MPaもの高い圧力での安定した操業が可能となった。しか しながら、処理過程における高圧装置内部の状況を知る手段としては専ら電気的 な信号が使用されて来たが、プロセスによっては内部の状況を目視する方が好ま しいものもあり、その例として光ファイバを用いて高圧装置内の光学的信号を取 り出した技術がHIP装置において見られる。
【0003】 ところで、近年、HIP装置で発生しうる温度は、2000℃以上にもなり、 従来より用いられてきた熱電対では測温が困難な状況である。これに代わる測温 技術として放射光を利用した光学的測温手法が期待されているが、測温計器を高 圧容器内部に設置することは実用上不可能であるため、放射光を高圧容器外部に 取り出す手段の開発が重要となっている。
【0004】 この目的でHIP装置内部へ光ファイバを気密封止し導入した例として、特開 昭60−133326号公報で提案されている。この例では、HIP炉内の放射 光を受光するための光ファイバ設置位置の温度が数100℃にも達するため、光 ファイバとしては、金属被覆光ファイバを用い、同ファイバをHIP装置の高圧 炉内にその先端が存在し炉内放射光を受光するように挿入し、これを高圧容器蓋 を通じて容器外に導き、さらに、この場合に必要となるシールは、光ファイバに 被覆されている金属を利用し、ろう接・溶接あるいはOリングを用いて行い、光 ファイバ導入部が構成されている。
【0005】
【考案が解決しようとする問題点】
上記従来技術では、光ファイバが高圧容器の内部・外部を貫通した構成となっ ているため、使用する光ファイバとしては、最も使用条件のきびしいHIP炉内 の放射光を受光するための光ファイバ設置位置の数100℃の温度に耐え得るよ う、耐熱性の高い金属被覆光ファイバを用い、それを耐熱性の全く不必要な高圧 容器外部のような室温部分をも含めた全長にわたって使用する必要があった。
【0006】 このため経済性に大きな問題があるとともに、使用できる光ファイバの種類が 限定されるため、光の透過性等の性能優先での光ファイバの選択が困難であった 。また、光ファイバが高圧容器内部・外部を貫通している前記従来技術では、光 ファイバのシール部での折損が大きな問題であった。特に高圧容器内部では、光 ファイバを適切な位置に設置するために光ファイバに曲げ・ねじれ等が起こるこ とは避けられず、このため光ファイバの固定部であるシール部での折損の危険を 常にはらんでいた。
【0007】 さらに、前記従来技術では光ファイバに直接Oリングを取り付けてシールを行 った例が記載されているが、このような構成では加圧時にOリングからの力によ り光ファイバが絞られるため、光の透過性が低下し、また圧力が高い場合にはこ の部分で光ファイバの折損が起こる。 本考案は前述の如き実状に鑑み、HIP装置内部の光学的情報を利用して測温 するに当たり、シール部での光ファイバの折損を防止するとともに、シール部で の圧力に起因する光の透過性の低下を防止することを目的とするものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
この目的を達成するために、本考案は次のような技術的手段を講じた。 すなわち、本考案は、高圧容器の下端開口を下蓋で施蓋して構成した高圧室内 に断熱層を設け、この断熱層内に受光管を設け、高圧容器の外部に放射温度計を 設け、受光管と放射温度計との間を光ファイバで接続したHIP装置において、 上方へ向かって拡径するテーパ孔を下蓋の上面側に設け、このテーパ孔に見合 うテーパ状の周側面を有する端子をテーパ孔に嵌合し、端子の内部径大側に段差 部を介して設けた収容孔に、高圧室外の光ファイバの先端部に設けたスリーブを 充填し、端子の径大側面に固定したレセクタプルに、高圧室内の光ファイバの先 端部に設けたプラグを接続したことを特徴とする。
【0009】
【作用】 本考案では、比較的温度上昇の少ない高圧室の下部、すなわち高圧容器の下蓋 において高圧室内外の光ファイバを接続しているため、接続部を構成する端子や レセクタプルへの炉内温度の影響が少ない。 また、上方へ向かって拡径するテーパ孔を下蓋の上面側に設け、このテーパ孔 に見合うテーパ状の周側面を有する端子が上から嵌合されているので、高圧容器 内の圧力変化や温度変化によって下蓋のテーパ孔の径が変化しても、端子が周側 面のテーパ状に沿って上下に移動し、端子内の光ファイバに径内方向の過大な応 力が作用するのが防止される。
【0010】 更に、光ファイバの先端部にスリーブを設け、このスリーブを端子の径大側に 設けた収容孔に充填しているので、光ファイバの先端部に軸方向に作用する圧縮 応力をスリーブで受け止めることができ、光ファイバ先端部の損傷や透光性の変 化が抑えられる。
【0011】
【実施例】
図5は、本考案に係るHIP装置を示す。このHIP装置は、同装置の炉内温 度の測定に放射光を利用した光学的測温手法を使ったもので、炉内の放射光を高 圧容器の外部Bに取り出すために後述する光ファイバ導入部を適用したものであ る。
【0012】 すなわち、当該HIP装置は、上蓋4を備える円筒状の高圧容器3の下端開口 を下蓋1で施蓋して高圧室Aを構成し、この高圧室A内に倒立コップ状の断熱層 5を設け、この断熱層5内に受光管6を設けてなる。高圧容器3の外部には放射 温度計8が設けられていて、受光管6と放射温度計8との間は光ファイバ47, 21で接続されている。
【0013】 従って、この場合、光ファイバ47の端面で受けた受光管6からの放射光を、 下蓋1に設けた光ファイバ導入部で接続した光ファイバ21により放射温度計8 へ導いて測温を行う。 なお、下蓋1はリング状を呈し、内側に昇降蓋2が嵌合されているとともに、 この昇降蓋2上に高圧処理される被処理体7が載置されている。
【0014】 また、HIP装置内部の温度は、下部領域においても100〜数100℃に達 するので、HIP装置内部Aで使用する光ファイバ47は耐熱性にすぐれた例え ば石英ファイバに金属を被覆したものが好ましいものとして使用される。 一方、高圧容器3の外部Bで使用する光ファイバ21は温度による制限を全く 受けないので、機能及び経済性のみを考慮してその種類を選択することができ、 ナイロン被覆光ファイバ等が好ましいものとして用いられる。
【0015】 次に、高圧容器3内外の光ファイバ47,21を接続するための光ファイバ導 入部について説明する。 図1は光ファイバ導入部の具体例を示す断面図であり、端子11は、周端面1 1aがテーパ状とされた円錐台形を呈し、Oリング16による高圧シール手段を 外周面に備えている。
【0016】 この端子11は、スリーブ12との同心を保ちかつ軸芯のぶれを防ぐためのス リーブ12の外径よりもわずかに大きな内径を持つ孔14と、該孔14の内径よ りは小さく光ファイバ21の外径よりは大きな内径を持つ孔15を段階状に有す る。 即ち、スリーブ12の収容孔14は、端子の径大側に開口するとともに、光フ ァイバ21挿通用の孔15に段差部14aを介して連通している。
【0017】 なお、通常のHIP装置で用いられる100〜200MPa程度の圧力では、 端子11はクロム・モリブデン鋼等の鉄鋼材料が用いられ、下蓋1に設けられた 円錐状のテーパ孔1aへ高圧室A側から嵌入されて取り付けられる。 また、光ファイバ21には通常の方法により先端部にスリーブ12が気密に取 り付けられている。
【0018】 図2はその手順を示す断面図である。すなわち、光ファイバ21には、通常シ リコン樹脂、ナイロンジャケット等により保護被覆23がなされているが、同保 護被覆23外周と光ファイバ21の芯線22との同心度は良好でないため、光フ ァイバ21は先端部において所定の長さだけ保護被覆23の除去がなされている (同図A参照)。
【0019】 さらにスリーブ12と光ファイバ21の芯線22との同心度を保つため、スリ ーブ12に設けられた光ファイバ21の芯線22の外径よりもわずかに大きな内 径を持つ孔13に芯線22が挿入され、孔13と芯線22のすきまに封止材料3 3を配することにより両者の結合が気密性を保った状態でなされる(同図B参照 )。封止材料33としてはエポキシ樹脂が一般的である。
【0020】 このようにして準備された先端部にスリーブ12が設けられた光ファイバ21 は図1で示された位置に設置され、スリーブ12と孔14のすきま及び光ファイ バ21と孔15のすきまに封止材料32,31が配され気密に封止される。封止 材料32,31としては、端子11、スリーブ12及び光ファイバ21の材質に 応じて種々の選択が可能であるが、接着性、気密性、耐熱性が良好なエポキシ樹 脂、アクリル樹脂等が通常好ましいものとして用いられる。
【0021】 なお、本実施例において光ファイバ21の先端部にスリーブ12を設けて、こ れを端子11の収容孔14に充填するようにしたのは、このようにすれば、光フ ァイバ21の先端部に軸方向に作用する圧縮応力をスリーブ12で受け止めるこ とができ、これによって光ファイバ21先端部の損傷や透光性の変化を抑えるこ とができるからである。
【0022】 また、加工精度の観点からすれば、比較的大径の端子11に直接光ファイバ2 1用の小孔をあけるより、より小径のスリーブ12に光ファイバ21用の小孔を あける方が精度よく加工できるため、スラリー12を介して光ファイバ21を端 子11にセットする方が光ファイバ21の同心度を確保しやすい。 次いで、光ファイバ21の先端部端面22’はこの状態でスリーブ12の端面 12’とともに光学研磨され、光学的信号の授受が可能となる。さらに炉内延長 用の光ファイバを接続するための光ファイバ用レセプタクル41がそのフランジ 部42を介してビス43等により光ファイバ21の芯線22と同心になるよう端 子11のスリーブ側端面44に取り付けられている。
【0023】 一方、高圧容器3の下蓋1には、高圧容器3の外部から内部に向かって拡径し かつ端子11の周側面11aと同形状のテーパ状を呈するテーパ孔1aが設けら れていて、このテーパ孔1aに、当該端子11を高圧容器の内部側から嵌合させ ることにより、本考案の光ファイバ導入部が構成されている。 従って、高圧容器3内の圧力変化や温度変化によって下蓋1のテーパ孔1aの 径が変化しても、端子11は周側面11aのテーパ状に沿って上下に移動するの で、端子11内の光ファイバ21に径内方向の過大な応力が作用するのが防止さ れる。
【0024】 また、テーパ孔1aは高圧容器3の内部に向かって拡径していて、高圧容器の 圧力の増加に伴って端子11を下蓋1に密着できるので、端子11を下蓋1に対 してボルト等で固定する必要はない。 実際にHIP炉内の光学的信号を受光する際には、本構成にある光ファイバ用 レセプタクル41にはまり込む接続部でのエネルギーロスが最小となるような適 切な寸法・形状をした接続用のスリーブ45及びプラグ46を有する光ファイバ 47を光ファイバ用レセプタクル41部で接続することにより炉内への延長が可 能となる。
【0025】 この際、より具体的にはレセプタクル41の嵌合孔41’内に接続用スリーブ 45を嵌合し、プラグ46をレセプタクル41の外嵌螺合することによって接続 が達成できる。また、この場合、高圧装置内部Aである炉内への延長用光ファイ バ47は雰囲気に合わせて例えば耐熱性を有する金属被覆光ファイバ等任意の選 択が可能である。
【0026】 図3は光ファイバ導入部の他の実施例を示すもので、本例では光ファイバ21 の芯線22の先端部端面22’をスリーブ12端面12’及び端子11の端面4 4とともに光学研磨して光学的信号を授受可能としたものである。 これにより、光ファイバ用レセプタクル41の取付面である端子11の端面4 4と光ファイバ21の芯線22の直角度が良好となるため、同端面44に光ファ イバ用レセプタクル41を設けて延長用光ファイバ47を接続することによりエ ネルギーロスの少ない光ファイバの接続が可能となる。
【0027】 図4は光ファイバ導入部の更に他の実施例を示すもので、この場合には光ファ イバ21の芯線22と光ファイバ用レセプタクル41との同芯を容易に達成する ために、光ファイバ21の先端部に取り付けたスリーブ12と端子11の端面4 4より突出させ、同突出部に光ファイバ用レセプタクル41をはめ込んでいる。 また、図1及び図4の実施例において、光ファイバ21の芯線22先端部端面 22’はスリーブ12の端面12’とともに光学研磨し光学的信号を授受可能と して使用されるが、この光学的研磨工程は先端部にスリーブ12を設けた光ファ イバを端子11に結合した後で行っても良いが、結合する前に実施することもで きる。
【0028】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、端子やレセクタプルに作用する炉内温 度の影響が少なく、しかも接続部の光ファイバに作用する軸方向及び径内方向の 応力を少なくできるので、従来問題となっていたシール部における光ファイバの 折損を防止し、シール部の圧力に起因する光の透過性の低下を防止することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】光ファイバ先端部へスリーブを設ける手順を示
す断面図である。
【図3】本考案の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案の実施例を示す断面図である。
【図5】本考案をHIP装置内部の放射光の導出に適用
した例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 高圧容器蓋 6 閉端管 11 端子 12 スリーブ 13,14,15 孔 16 Oリング 21 光ファイバ 22 芯線 23 保護被覆 31,32,33 封止材料 41 光ファイバ用レセプタクル 41’ 嵌合孔 45 延長用光ファイバのスリーブ 46 プラグ 47 延長用光ファイバ A 高圧装置内部 B 高圧装置外部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 熱間等方圧加圧装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバ導入部の実施例を示す断面図であ
る。
【図2】光ファイバ先端部へスリーブを設ける手順を示
す断面図である。
【図3】光ファイバ導入部の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図4】光ファイバ導入部の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図5】HIP装置の断面図である。
【符号の説明】 1 下蓋 1a テーパ孔 3 高圧容器 5 断熱層 6 受光管 11 端子 12 スリーブ 14 収容孔 14a 段差部 21 光ファイバ 41 レセプタクル 46 プラグ 47 光ファイバ A 高圧室

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧シール手段を有する端子(11)
    に、スリーブ(12)を挿入しうる内径の孔(14)
    と、該孔(14)とほぼ同心上に孔(14)よりも小径
    の、光ファイバ(21)を挿通しうる孔(15)を段階
    状に設け、先端部にスリーブ(12)を気密に設けた光
    ファイバ(21)を孔(14)及び孔(15)に配置
    し、さらに孔(14)とスリーブ(12)及び孔(1
    5)と光ファイバ(21)の各すきまに封止部材を配置
    して先端部にスリーブ(12)を設けた光ファイバ(2
    1)を気密に封止し、光ファイバ(21)の先端部端面
    (22’)をスリーブ(12)の端面(12’)ととも
    に光学研磨して光学的信号を授受可能とし、さらに延長
    用の光ファイバ(47)用のスリーブ(45)を挿入し
    うる嵌合孔(41’)を有する光ファイバ用レセプタク
    ル(41)を端子(11)の端面(44)に光ファイバ
    (21)と同心に設置したことを特徴とする光ファイバ
    導入部。
JP2603793U 1993-05-19 1993-05-19 熱間等方圧加圧装置 Pending JPH0623006U (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60133326A (ja) * 1983-12-22 1985-07-16 Kobe Steel Ltd 熱間静水圧加圧装置における被処理体の温度測定方法
JPS60177305A (ja) * 1984-02-24 1985-09-11 Furukawa Electric Co Ltd:The 耐圧光フアイバ接続部

Patent Citations (2)

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