JPH06229859A - 薄膜圧力センサとその製造方法 - Google Patents

薄膜圧力センサとその製造方法

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JPH06229859A
JPH06229859A JP1514893A JP1514893A JPH06229859A JP H06229859 A JPH06229859 A JP H06229859A JP 1514893 A JP1514893 A JP 1514893A JP 1514893 A JP1514893 A JP 1514893A JP H06229859 A JPH06229859 A JP H06229859A
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film
cavity
substrate
pressure sensor
thin film
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JP1514893A
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Kazuya Watanabe
和也 渡辺
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄膜圧力センサに関し、製造工数が少なく、
高精度で微細化することができ、他の半導体素子と同じ
基板上に形成することができる。 【構成】 シリコン等の基板1の上にPSG等の厚い第
1の膜2を堆積し、その上にノンドープポリシリコン等
の薄い第2の膜3を堆積し、この第2の膜3に不純物を
選択的に導入して抵抗値を下げることによってピエゾ抵
抗4を形成し、またこの第2の膜3に開口6を形成し、
この開口6を通して第1の膜2の一部をエッチング除去
してこの開口より大径の空洞を形成し、第2の膜3をこ
の空洞中に陥没させ基板の表面に密着させることによっ
て密閉されたドーナツ状の空洞8を形成し、外圧による
第2の膜3の変形によってピエゾ抵抗4の電気抵抗を変
化させて圧力センサとする。基板1の上に導電性の膜を
形成し、この膜と導電化した第2の膜との間の静電容量
を変化させることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜圧力センサとその
製造方法に関する。圧力センサ、特に、半導体材料を用
いた微小な圧力センサは、内燃機関の燃焼制御、工業計
測、医療計測等の技術分野で広く利用され、高精度化、
超微細化、製造工程の簡素化等が強く望まれている。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜圧力センサの製造方法とし
て、シリコン薄膜と空洞を形成した厚いシリコン板を貼
り合わせて製造する方法や、厚いシリコン基板をエッチ
ングして製造する方法が知られていた。
【0003】図7は、従来の薄膜圧力センサの一例の概
略構成説明図である。この図において、41は第1のシ
リコン基板、42は第2のシリコン基板、43は感圧薄
膜、44は空洞である。
【0004】従来から知られていたシリコン基板の貼り
合わせによって製造される薄膜圧力センサにおいては、
第1のシリコン基板41に、下面の一部をエッチング除
去して空洞44を形成することによって感圧薄膜43を
残した第2のシリコン基板42を貼り合わせることによ
って形成していた。なお、感厚薄膜43には不純物を選
択的に導入してピエゾ抵抗等のセンス部が形成される。
【0005】この従来のシリコン基板の貼り合わせによ
って形成した薄膜圧力センサにおいては、空洞44が密
閉されており、感圧薄膜43の外側に正圧あるいは負圧
が加わると、感圧薄膜43が変形するため、感圧薄膜4
3に形成されているピエゾ抵抗等のセンス部の電気特性
が変化して、加えられた圧力の大きさを電気信号として
取り出すことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の薄膜
圧力センサをシリコン基板の貼り合わせによって製造す
る方法には、工程数が多く、微細化することが困難であ
るという問題がある。また、シリコン基板の両面エッチ
ングや裏面エッチングによって製造する方法には、エッ
チング条件の設定が困難であるほか、位置合わせ精度が
高くないという問題があり、微細化が困難であるという
問題もあった。また、これらの製造方法は集積回路の製
造方法と両立しないため、薄膜圧力センサを、他の半導
体素子と同じ基板上に一体的に構成することが困難であ
るという問題があった。
【0007】本発明は、製造工程数が少なく、高精度で
微細化することができ、他の半導体素子と同じ基板上に
一体的に形成することができる薄膜圧力センサを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる薄膜圧力
センサにおいては、基板と、該基板の上に形成された空
洞を有する第1の膜と、該第1の膜の上に、該空洞を覆
って形成されたピエゾ抵抗を有する薄い第2の膜を有
し、該第2の膜が該空洞の中に陥没して、該空洞の底面
である該基板の表面に密着して閉塞されたドーナツ状の
空洞を形成している構成を採用した。
【0009】また、基板と、該基板の上に形成された空
洞を有する第1の膜と、該第1の膜の上に、該空洞を覆
って形成された薄い第2の膜を有し、該第2の膜が該空
洞の中に陥没して、該空洞の底面である該基板の表面に
絶縁状態で密着して閉塞されたドーナツ状の空洞を形成
し、該基板と該第2の膜の間で静電容量が形成されてい
る構成を採用した。
【0010】この場合、第2の膜を、ポリシリコン膜と
Si3 4 膜の二重の膜、あるいは、Si3 4 膜とポ
リシリコン膜とSi3 4 膜の三重の膜で構成すること
ができる。
【0011】また本発明にかかる触覚センサにおいて
は、基板の上に、一部に変形しやすい薄膜を有する複数
の密閉された室を有し、該室内に請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載された薄膜圧力センサが配置
されている構成を採用した。
【0012】また本発明にかかるフローセンサにおいて
は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載さ
れた薄膜圧力センサが複数個異なる方向を向けて配置さ
れている構成を採用した。
【0013】また、本発明にかかる薄膜圧力センサの製
造方法においては、基板の上に第1の膜を堆積する工程
と、その上に薄い第2の膜を堆積する工程と、該第2の
膜にピエゾ抵抗を形成する工程と、該第2の膜に開口を
形成する工程と、該開口を通して第1の膜を一部エッチ
ング除去して該開口より大径の空洞を形成する工程と、
該第2の膜を該空洞中に陥没させて基板の表面に密着さ
せてドーナツ状の空洞を形成する工程を採用した。
【0014】また、基板の上に第1膜を堆積する工程
と、その上に薄い第2の膜を堆積する工程と、該第2の
膜に開口を形成する工程と、該開口を通して第1の膜を
一部エッチングして除去し該開口より大径の空洞を形成
する工程と、該第2の膜を該空洞中に陥没させて基板の
表面に絶縁体状態で密着させてドーナツ状の空洞を形成
し、該基板と該第2の膜の間で静電容量を形成する工程
を採用した。
【0015】この場合、第2の膜を堆積する工程を、ポ
リシリコン膜を堆積する工程とSi 3 4 膜を堆積する
工程の二工程にすることができる。
【0016】この場合、第2の膜を空洞中に陥没させる
工程を、該第2の膜を上から圧迫する工程、あるいは、
該第2の膜をプラズマを利用して熱ストレスによって空
洞中に陥没させる工程にすることができる。
【0017】
【作用】本発明の薄膜圧力センサのように、基板の上に
第1膜を堆積し、その上に薄い第2の膜を堆積し、この
第2の膜に開口を形成し、この開口を通して第1の膜を
一部エッチング除去し該開口より大径の空洞を形成し、
この第2の膜を空洞中に陥没させて基板の表面に密着さ
せ、ドーナツ状の空洞を形成すると、ウェハの貼り合わ
せや、ウェハの裏面加工、両面加工を行う必要がなく、
また、従来から知られていた集積回路の製造工程とほぼ
同様の工程を用いるため、薄膜圧力センサと、薄膜圧力
センサを制御しあるいは薄膜センサの信号を増幅する回
路を同一のチップに組み込むことが容易になり、微細化
することが可能で、膜圧を0.7μm〜1μm程度に薄
くすることができるため感度を良好にすることができ、
大量生産することが可能になる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (第1実施例)図1は、第1実施例の薄膜圧力センサの
概略構成説明図である。この図において、1はシリコン
基板、2はPSG膜、3はノンドープポリシリコン膜、
4はピエゾ抵抗(ドープトポリシリコン)、5はSi3
4 膜、6は開口、8はドーナツ状の空洞、9は屈曲部
である。なお、この図における符号は、図2、図3の符
号と一致させたため7が欠番になっている。
【0019】この実施例の薄膜圧力センサにおいては、
シリコン基板1の上に、円形の空洞を有する厚さ5μm
のPSG膜2が形成され、このPSG膜2の上に形成さ
れ、直径110μmの開口6を有する厚さ5000Åの
ノンドープポリシリコン膜3と厚さ2000ÅのSi3
4 膜5が、この空洞の底面であるシリコン基板1の表
面に陥没して密着し、密閉されたドーナツ状の空洞8が
形成されており、ノンドープポリシリコン膜3には線状
にドーズ量1015cm-2程度の不純物が導入されてピエ
ゾ抵抗(ドープトポリシリコン)4が形成されている。
【0020】このドーナツ状の空洞8を覆うノンドープ
ポリシリコン膜3とSi3 4 膜5の二重の膜が外圧を
受けると変形し、ドーナツ状の空洞8の上縁部に近いピ
エゾ抵抗4の抵抗値が変化するため圧力センサとして機
能する。このSi3 4 膜5は、製造工程における熱処
理によってノンドープポリシリコン膜3がPSG膜2の
円形の空洞の内壁に垂れ下がるのを防ぎ、かつ、ノンド
ープポリシリコン膜3の表面を保護し使用中のリーク電
流を防ぐために形成されているが、ノンドープポリシリ
コン膜3とSi3 4 膜5の熱膨張係数の差によるバイ
メタル効果によって生じる温度依存性を避ける必要があ
る場合は、製造後エッチングによって除去することがで
きる。
【0021】また、Si3 4 膜とノンドープポリシリ
コン膜とSi3 4 膜の三重膜とすることによって、バ
イメタル効果の発生を防ぎ、圧力センサの温度特性や直
線性を改善することができる。この場合、ノンドープポ
リシリコン膜の上側のSi3 4 膜によって、前記のよ
うにノンドープポリシリコン膜の汚染によるリーク電流
の発生を防止することができ、下側のSi3 4 膜によ
って、ノンドープポリシリコン膜がシリコン基板と接触
してリーク電流が発生するのを防止することができる。
【0022】また、この図に示されるように、ノンドー
プポリシリコン膜3が開口6の周辺の屈曲部9でシリコ
ン基板1との間に間隙を有する場合は、外圧が小さいと
きはノンドープポリシリコン膜3全体が変形し易いため
感度が高く、外圧が大きくなると屈曲部9がシリコン基
板1の表面に接触してノンドープポリシリコン膜3全体
が変形し難くなるため感度が低くなり、対数的な感度を
もち広い測定範囲を有する薄膜圧力センサを実現するこ
とができる。このような感度の非直線性を積極的に利用
して、ノンドープポリシリコン膜3の開口6の近傍の形
状を調節することによって、各種の応用分野で要求され
る感度特性を実現することができる。
【0023】この実施例の薄膜圧力センサは、長年蓄積
されている半導体装置の製造工程を適用することによっ
て容易に精密化、微細化することができ、この圧力セン
サを駆動する回路とともに集積化することができる。
【0024】(第2実施例)図2、図3は、第2実施例
の薄膜圧力センサの製造工程説明図であり、(A)〜
(F)は各工程を示している。この図において、1はシ
リコン基板、2はPSG膜、3はノンドープポリシリコ
ン膜、4はピエゾ抵抗、5はSi3 4 膜、6は開口、
7は空洞、8はドーナツ状の空洞、9は屈曲部である。
この製造工程説明図を参照して、この実施例の薄膜圧力
センサの製造方法を説明する。
【0025】第1工程(図2(A)参照) シリコン基板1の上に厚さ5μmのPSG膜2をCVD
によって形成し、その上に厚さ5000Åのノンドープ
ポリシリコン膜3を形成する。
【0026】第2工程(図2(B)参照) ノンドープポリシリコン膜3に線状にドーズ量1015
-2程度のAs等の不純物を導入して低抵抗のドープト
ポリシリコンからなるピエゾ抵抗4および配線を形成す
る。
【0027】第3工程(図2(C)参照) ピエゾ抵抗4を形成したノンドープポリシリコン膜3の
上にCVDによって厚さの2000ÅのSi3 4 膜5
を形成する。
【0028】第4工程(図3(D)参照) Si3 4 膜5の上にレジスト膜を形成し、フォトリソ
グラフィー技術を適用して開口と同形の窓を開け、この
窓を通してRIEすることによってSi3 4膜5とノ
ンドープポリシリコン膜3の二重の膜に直径110μm
の開口6を形成する。
【0029】第5工程(図3(E)参照) レジスト膜が形成されたまま、ノンドープポリシリコン
膜3とSi3 4 膜5の二重の膜に設けた開口6を通し
て、PSG膜2を等方性エッチングして空洞7を形成す
る。この場合のエッチング液は、例えばHF:H2 O=
1:10であり、エッチング時間は140分で、直径5
00μmの空洞が形成される。エッチング後、エッチン
グ液を純水と置換し、さらにt−ブタノールと置換し
て、凍結し真空乾燥すると、ノンドープポリシリコン膜
3とSi3 4 膜5が表面張力によって空洞7の底に陥
没して付着するのを防ぐことができる。
【0030】第6工程(図3(F)参照) この状態でレジスト膜をアッシングすると、ノンドープ
ポリシリコン膜3とSi3 4 膜5の二重の膜がドーム
状に膨らんだ状態で残る。この空洞7の上に膨らんでい
るノンドープポリシリコン膜3とSi3 4 膜5の二重
の膜を布等で圧迫して、空洞7の中に陥没させて、ノン
ドープポリシリコン膜3を開口6の部分でシリコン基板
1の表面に密着させ、開口6の周りに密閉されたドーナ
ツ状の空洞8を形成する。
【0031】ノンドープポリシリコン膜3とSi3 4
膜5の熱膨張係数の差によるバイメタル効果によって生
じる温度依存性を避ける必要がある場合は、この工程の
後にエッチングによってSi3 4 膜5を除去すること
ができ、また、所望の特性を得るために、ノンドープポ
リシリコン膜3の上に適宜の熱膨張係数を有する材料の
膜を適宜の厚さで形成することができる。
【0032】このドーナツ状の空洞8が外圧を受けると
ノンドープポリシリコン膜3とSi 3 4 膜5の二重の
膜が変形し、このノンドープポリシリコン膜4に線状に
不純物を導入して形成されたピエゾ抵抗4の電気抵抗値
が変化するため圧力センサとしての機能を有する。この
製造方法によると、通常の半導体装置の製造工程を適用
することができ、圧力センサの駆動回路とともにモノリ
シックに製造することができ、膜圧を0.7μm〜1μ
m程度に薄くすることができるため感度を良好にするこ
とができ、かつ、精密な形状で微細化することが容易で
ある。
【0033】この工程のように、レジスト膜をアッシン
グするとき、ドーム状に上に膨らんだノンドープポリシ
リコン膜3とSi3 4 膜5の二重の膜を布等で圧迫し
て空洞7の中に陥没させ、ノンドープポリシリコン膜3
を開口6の部分でシリコン基板1の表面に密着させるだ
けで、ノンドープポリシリコン膜3とシリコン基板1の
表面の間が密閉されるが、必要に応じて、この開口6を
CVD、FIB等を用いてSi3 4 等を堆積して密閉
することもできる。
【0034】この実施例において、布等で圧迫すること
によってノンドープポリシリコン膜3とSi3 4 膜5
の二重の膜を空洞7の中に陥没したが、ノンドープポリ
シリコン膜3とこれに積層される膜の熱膨張係数の差を
利用して、例えばプラズマによって熱処理することによ
って空洞7の中に陥没させることもできる。
【0035】(第3実施例)図4は、第3実施例の薄膜
圧力センサの概略構成説明図である。この図において、
11はシリコン基板、12はドープトポリシリコン膜、
13はPSG膜、14はドーナツ状空洞、15はSi3
4 膜、16はドープトポリシリコン膜、17は開口で
ある。
【0036】この実施例の薄膜圧力センサにおいては、
シリコン基板11の上に、厚さ5000Åの導電性を有
するドープトポリシリコン膜12が形成され、その上に
空洞を有する厚さ5μmのPSG膜13が形成され、こ
のPSG膜13の上に形成され、開口17を有する厚さ
2000ÅのSi3 4 膜15と厚さ5000Åの導電
性を有するドープトポリシリコン膜16の二重の膜が、
この空洞の底面であるシリコン基板11の表面に陥没し
て密着され、密閉されたドーナツ状の空洞14が形成さ
れている。
【0037】このドーナツ状の空洞14を覆うSi3
4 膜15とドープトポリシリコン膜16の二重の膜が外
圧を受けると変形し、Si3 4 膜15によって絶縁さ
れているドープトポリシリコン膜12とドープトポリシ
リコン膜16の間隔が変化するため、この間の静電容量
が変化して圧力センサとなる。なお、開口17は、第2
実施例の製造方法に示されているように、PSG膜13
にエッチングによって空洞を形成する際に使用するため
に形成されている。この薄膜圧力センサは、従来から知
られている通常の半導体工程によって容易に製造でき、
容易に微細化することができる。
【0038】(第4実施例)図5は、第4実施例の触覚
センサの概略構成説明図である。この図において、21
は支持基板、22は薄膜圧力センサ、23は仕切り板、
24は蓋板である。
【0039】この実施例の触覚センサは、第1実施例、
第2実施例、第3実施例の薄膜圧力センサを多数密閉し
た触覚センサである。その構造は、支持基板21の上に
格子状の仕切り板23を形成して多数の仕切られた空間
を形成し、その空間内に第1実施例から第3実施例まで
のいずれか1つの薄膜圧力センサ22を配置し、この仕
切り板の上に、プラスティック、ガラス等の、薄膜圧力
センサを密閉し、触れると変形し易く、破損しにくい強
度を有する材料の蓋板24を貼りつけたものである。
【0040】この触覚センサの蓋板24に何物かが触れ
ると容易に変成し、薄膜圧力センサ22が配置されいて
る空間内の圧力が変化し、その圧力変化を薄膜圧力セン
サによって電気信号に変換する。この触覚センサは、圧
力のオンオフでなく、圧力の大きさに対応する電気信号
を出力して微細な制御ができるため、身体の一部によっ
て身体障害者用の自助具を操作する場合、手袋内に設け
て指の運動を電気信号に変換することによって制御用、
遊戯用等の各種のコンピュータの入力装置とする場合、
人体を支持する椅子等の家具を人間工学的に設計する場
合の測定等に用いることができる。
【0041】(第5実施例)図6は、第5実施例のフロ
ーセンサの概略構成説明図である。この図において、3
1は支持体、32,33,34,35,36,37は薄
膜圧力センサ、38は風の流れである。
【0042】この実施例の薄膜圧力センサを用いたフロ
ーセンサは、例えば六面体の形状を有する支持体31の
各面に、第1実施例、第2実施例、第3実施例の薄膜圧
力センサを設けたものである。
【0043】このフローセンサに、図中に示されたよう
な方向の風の流れ38があると、薄膜圧力センサ32,
33,34,35,36,37によって生じる圧力信号
のバランスが崩されるから、これら薄膜圧力センサ3
2,33,34,35,36,37の信号を処理するこ
とによって風の方向と強さを測定することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
薄膜圧力センサをシリコンウェハ等の半導体ウェハの貼
り合わせや、裏面加工、両面加工を行うことなく、従来
から知られていた集積回路の製造工程とほぼ同様の工程
を用いるため、薄膜圧力センサを制御し、あるいは薄膜
センサの信号を増幅する回路と薄膜センサを同一のチッ
プに組み込むことが容易になり、かつ、微細化すること
が可能で、膜圧を0.7μm〜1μm程度に薄くするこ
とができるため感度を良好にすることができ、大量生産
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の薄膜圧力センサの概略構成説明図
である。
【図2】第2実施例の薄膜圧力センサの製造工程説明図
(1)であり、(A)〜(C)は各工程を示している。
【図3】第2実施例の薄膜圧力センサの製造工程説明図
(2)であり、(D)〜(F)は各工程を示している。
【図4】第3実施例の薄膜圧力センサの概略構成説明図
である。
【図5】第4実施例の触覚センサの概略構成説明図であ
る。
【図6】第5実施例のフローセンサの概略構成説明図で
ある。
【図7】従来の薄膜圧力センサの一例の概略構成説明図
である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 PSG膜 3 ノンドープポリシリコン膜 4 ピエゾ抵抗(ドープトポリシリコン) 5 Si3 4 膜 6 開口 7 空洞 8 ドーナツ状の空洞 9 屈曲部 11 シリコン基板 12 ドープトポリシリコン膜 13 PSG膜 14 ドーナツ状空洞 15 Si3 4 膜 16 ドープトポリシリコン膜 17 開口 21 支持基板 22 薄膜圧力センサ 23 仕切り板 24 蓋板 31 支持体 32,33,34,35,36,37 薄膜圧力センサ 38 風の流れ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板の上に形成された空洞を
    有する第1の膜と、該第1の膜の上に、該空洞を覆って
    形成されたピエゾ抵抗を有する薄い第2の膜を有し、該
    第2の膜が該空洞の中に陥没して、該空洞の底面である
    該基板の表面に密着して閉塞されたドーナツ状の空洞を
    形成していることを特徴とする薄膜圧力センサ。
  2. 【請求項2】 基板と、該基板の上に形成された空洞を
    有する第1の膜と、該第1の膜の上に、該空洞を覆って
    形成された薄い第2の膜を有し、該第2の膜が該空洞の
    中に陥没して、該空洞の底面である該基板の表面に絶縁
    状態で密着して閉塞されたドーナツ状の空洞を形成し、
    該基板と該第2の膜の間で静電容量が形成されているこ
    とを特徴とする薄膜圧力センサ。
  3. 【請求項3】 基板の上に第1の膜を堆積する工程と、
    その上に薄い第2の膜を堆積する工程と、該第2の膜に
    ピエゾ抵抗を形成する工程と、該第2の膜に開口を形成
    する工程と、該開口を通して第1の膜を一部エッチング
    除去して該開口より大径の空洞を形成する工程と、該第
    2の膜を該空洞中に陥没させて基板の表面に密着させて
    ドーナツ状の空洞を形成する工程を有することを特徴と
    する薄膜圧力センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 基板の上に第1膜を堆積する工程と、そ
    の上に薄い第2の膜を堆積する工程と、該第2の膜に開
    口を形成する工程と、該開口を通して第1の膜を一部エ
    ッチングして除去し該開口より大径の空洞を形成する工
    程と、該第2の膜を該空洞中に陥没させて基板の表面に
    絶縁体状態で密着させてドーナツ状の空洞を形成し、該
    基板と該第2の膜の間で静電容量を形成する工程を有す
    ることを特徴とする薄膜圧力センサの製造方法。
JP1514893A 1993-02-02 1993-02-02 薄膜圧力センサとその製造方法 Withdrawn JPH06229859A (ja)

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