JPH062288B2 - 圧延機の設定方法 - Google Patents

圧延機の設定方法

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JPH062288B2
JPH062288B2 JP57184131A JP18413182A JPH062288B2 JP H062288 B2 JPH062288 B2 JP H062288B2 JP 57184131 A JP57184131 A JP 57184131A JP 18413182 A JP18413182 A JP 18413182A JP H062288 B2 JPH062288 B2 JP H062288B2
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茂 小川
修一 浜渦
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B2265/00Forming parameters
    • B21B2265/22Pass schedule

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数回の圧延によって所定の板厚を得る金属
板の圧延において、各パス出側板厚すなわち圧下スケジ
ユールおよび幅方向板厚分布制御装置の設定値を決める
ための設定方法に関するものである。
複数回の圧延とは、文字どおり圧延材が複数回の圧延を
受けることを意味しており、リバース型式の圧延機で複
数回の圧延を行なう場合、複数の圧延機で連続して圧延
を行なう場合、およびこれらを組み合わせた場合を包含
している。
従来の圧下スケジユールの決定方法は、圧延に必要な動
力や荷重を各圧延機の能力に応じて分配して決めるとい
う方法が一般的であり、圧延板のクラウンや形状に対す
る配慮を行いながら圧下スケジユールを決定するという
操業はほとんど行われていなかった。これに対して特開
昭55−81008号公報(以下発明Aとして引用する)にお
いては、各圧延パス出側の板クラン・形状を考慮しなが
ら圧下スケジユールを決定する方法が開示されている。
しかしながら圧下スケジユールに着目した発明Aを含め
て、従来の板クラウン・形状制御設定に用いられてきた
板クラウン・形状の予測式は、圧延の結果得られた板ク
ラウンあるいは板形状と圧延条件の関係を、実際の圧延
データあるいは数値解析結果を統計処理してモデル化し
ているものである。ところが、実際に得られる板クラウ
ンおよび板形状は、作業ロール/材料間の幅方向荷重分
布の影響を大きく受け、さらにこの幅方向荷重分布は圧
延材料の変形特性に大きく左右されるため、従来の制御
方法を変形特性の異なる材料の圧延に適用しようとした
場合、その材料についての新しいモデル式を作成する
か、あるいはモデル式の各係数を見直すかの措置をとら
なければならなくなる。このような問題に対処する方法
として、実際の圧延データをもとにした学習機能を導入
する方法があるが、従来のモデル式では、圧延機側の変
形特性と圧延材料の変形特性が十分分離されていないの
で、効果的な学習ロジックを作成するのは非常に困難で
ある。
またモデル式を作成する上で、数値解析結果を用いる場
合が多いが、このような解析手法を精度的に評価し場
合、圧延機側の変形についてはすべて弾性変形解析であ
るため、現状の解析理論でも十分な精度が期待できると
考えられるが、材料の変形特性については材料の幅広が
り特性等、現状の解析理論でもなお不明な部分が多く、
十分な精度は期待できないと考えられる。したがって圧
延機の変形特性と材料側の変形特性を連立して解いた結
果として計算される板クラウンおよび板形状についての
モデル式を作成した場合、最初から材料側の変形特性に
まつわる誤差分だけ精度低下したモデルとならざるを得
なくなる。
本発明は、以上のような従来法の問題点を解決すること
を目的としてなされたものである。
その第1の要旨は、圧延原板から複数回の圧延によって
所定の板厚の圧延板を得るための圧延機の設定方法にお
いて、圧延板と作業ロールの間の幅方向荷重分布が一様
である場合に実現される幅方向板厚分布と圧延条件の関
係を示すモデル式と、該モデル式に圧延条件を代入して
計算される該幅方向板厚分布と圧延機入側の圧延板の幅
方向板厚分布の一次結合として構成される圧延機出側の
圧延板の幅方向板厚分布の計算式とを用いて、各圧延パ
ス出側板厚と、圧延板の幅方向板厚分布の制御装置の設
定値と、の少くとも一方を決めるにある。
第2の要旨は、圧延原板から複数回の圧延によって所定
の板厚の圧延板を得るための圧延機の設定方法におい
て、圧延板と作業ロール間の幅方向荷重分布が一様であ
る場合に実現される幅方向板厚分布と圧延条件の関係を
示すモデル式を用い、各圧延パスにおいて、それぞれの
圧延条件を該モデル式に代入して得られる板クラウンを
当該圧延パスの出側板厚で除した値が、原板の板クラウ
ンを原板板厚で除した値に一致するかあるいは設備能力
の範囲内で最も近くなるように、各圧延パス出側板厚
と、圧延板の幅方向板厚分布の制御装置の設定値と、の
少くとも一方を決めるにある。
第3の要旨は、圧延原板から複数回の圧延によって所定
の板厚の圧延板を得るための圧延機の設定方法におい
て、圧延後の成品として必要とされる板クラウンを成品
板厚で除した値と圧延原板の板クラウンを原板板厚で除
した値との差に起因して圧延工程で不可避な板形状の乱
れを、最終圧延パスを除いた各圧延パスに配分し、該板
形状の配分より、各圧延パス出側形状と板クラウンの関
係式を用いて、各圧延パス出側の目標板クラウンを決定
し、該出側目標板クラウンより、圧延板と作業ロールの
間の幅方向荷重分布が一様である場合に実現される幅方
向板厚分布と圧延条件の関係を示すモモデル式を用い
て、上記目標値を達成するかあるいは設備能力の範囲内
で上記目標値に最も近くなるような、各圧延パス出側板
厚と、圧延板の幅方向板厚分布の制御装置の設置値と、
の少くとも一方を決めるにある。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で言う幅方向板厚分布の制御装置とは、圧延荷重
が一定という条件下でも幅方向板厚分布を制御できる装
置であり、ロールベンデイング装置,可変クラウンロー
ル,作業ロールシフト,ロールクロス,6段式圧延機の
中間ロールシフト,補強ロールにスリーブを配した形式
の圧延機のスリーブシフト機能等のいわゆるクラウン・
形状制御端を意味している。
圧延板と作業ロールの間の幅方向の荷重分布が一様であ
る場合に実現される板厚分布は、圧延機のデイメンジヨ
ン,クラウン形状制御端の設定条件,圧延荷重,圧延材
の板幅等の圧延条件が与えられれば、その他の圧延材料
の変形特性とは無関係に圧延機の変形特性のみによって
決まる。このような板厚分布から求まる板クラウンを以
下ではメカニカル板クラウンと称することにする。メカ
ニカル板クラウンは上述のように圧延機の変形特性のみ
によって決まる基本量であるが、実際の圧延では幅方向
の荷重分布は入側板クラウンや圧延材料の変形特性によ
って種々に変化するため、出側板クラウンはかならずし
もメカニカル板クラウンに一致しない。そこで以下で
は、実際の圧延で生ずる出側板クラウンとメカニカル板
クラウンの関係について説明する。
実際の圧延で得られる出側板クラウンには、入側板クラ
ウンがかなり大きな影響をもつと考えられるが、このよ
うな影響を定量的に表現するために、中島浩衛 他著
「ホットストリップのクラウン・形状制御法に関する研
究(第5報)」(第30回塑性加工連合講演会 No.10
2−1979−)では、クラウン遺伝係数なる概念を導入し
ている。
クラウン遺伝係数ηとは、他の圧延条件はすべて同一の
ままで入側板クラウンCHのみがΔCHだけ変動したとき
に出側板クラウンChに与える影響係数として定義して
いる。すなわち、このときに生ずる出側板クラウンの変
化量をΔChとするとき、 ΔCh=η・ΔCH …(1) なる関係を有する。
このように出側板クラウンが入側板クラウンの影響を受
けるのは、入側板クラウンが変化することによって幅方
向の伸び率分布にわずかな差を生じ、その結果ロールバ
イト内の張力の幅方向分布に大きな差異を生じ、幅方向
の圧延荷重分布が変化してロール変形が変化するという
メカニズムで説明できる。このように考えると、幅方向
の伸び率分布は入側板クラウン比率と出側板クラウン比
率の差によって決まってくるから、入側板クラウンの影
響は(1)式に形よりも、 すなわち、 という形で表わしたほうが妥当であることがわかる。こ
こで、hは出側板厚、Hは入側板厚、rは圧下率であ
り、 は修正クラウン遺伝係数とよぶことにする。
(2)式から、ある基準となる入側板クラウン のときの出側板クラウンが であることがわかっているとき、入側板クラウンCH
対応する出側板クラウンChは次式で求められる。
いま板クラウンモデル式を(3)式から出発して考えるわ
けであるが、 としては幅方向の伸び率分布が均一となる場合(材料温
度が幅方向に均一であるとき、幅方向の圧延荷重分布も
均一となる)を選ぶのが最も合理的である。このとき入
側板クラウン比率と出側板クラウン比率は等しくなるか
ら、 なる関係が成立し、これを(3)式に代入することにより
次式が得られる。
ところで(5)式のChは幅方向の伸び率分布が均一であ
るときの出側クラウンであるが、変形抵抗の幅方向分布
が均一であれば、このとき幅方向の圧 ラウンモデルの基本式として次式を得る。
なお、圧延材料の幅方向変形抵抗分布が無視でき 次に視点を変えて出側板クラウンを入側板クラウンを基
準として考えることにする。幅方向温度 一のクラウン比率を持った出側板クラウンCH・h/H
に等しいときはじめて実際に等クラウ が生じたとき、その差に比例して出側板クラウンが変化
するものと仮定し、その比率定数をζとすると、出側板
クラウンは、 すなわち、 で与えられる。ここでζはロールカーブやロールベンデ
イング力等の変化によるメカニカル板クラウンの変化が
出側板クラウンにおよぼす影響係数を示しており、板ク
ラウン補正係数と呼ぶことにする。
であるが、式(6)と(7)を比較すると なる関係が成立しなければならない。言いかえれば式
(6)と(7)は元来同じ内容を別々の表現で表わしているも
のであり、その究極の意味するところは(8)式というこ
とになる。
ところで(6)式あるいは(7)式の関係式は、圧延板の板厚
を求めるときのミル剛性曲線と塑性係数曲線の考え方と
類似の考え方によっても求めることができる。第1図に
示すように、横軸に板クラウンCをとり、縦軸に板端部
と板中央部の荷重の差ΔPのとって考えると、圧延機側
の変形はΔP 部の荷重が板中央部よりも大きくならなければならな
い。そこでCとΔPの関係を直線近似し、その勾配の絶
対値をkとすると、圧延側の変形は次式で表わされる。
一方、材料側の変形はC=(1−r)CHのとき幅方向
変形抵抗分布が均一であると仮定すれば、ΔP=0であ
り、C>(1−r)CHとなるにはΔP>0とならなけ
ればならない。そこでCとΔPの関係を直線近似し、そ
の勾配をmとすると材料側の変形は次式で表わされる。
ΔP=m〔C−(1−r)CH〕 …(10) (9),(10)式で表わされる直線の交点で圧延によって生
ずる板クラウンChが求まり、 を得る。
とおくと(11)式は(6)式に一致する。
(8)式が成立するということは学問的にも非常に重要で
あり、本発明者らは実験によってこれを確認している
が、本発明にとっては圧延によって生ずる板クラウンC
hが およびζが圧延材料の変形特性に依存する量であ るということが重要である。
より求めるという方法もあるが、最終的には圧延実験に
よって確認し、実機操業データによって学習して行くと
いう方法が望ましい。現時点では、ホットストリップ圧
延について前出の中島らの文献にクラウン遺伝係数ηの
値を実験および理論によって求めた結果が報告されてお
り、これを なる定義式で修正クラウン遺伝係数に換算し、さらに
(8)式を適用することによって板クラウン補正係数ζも
求まる。
は既知であるとして説明をすすめる。
(12)式によって板クラウンとメカニカル板クラウンの関
係を明らかにすることができたので、次にメカニカル板
クラウンの値を求めるためのモデル式について説明す
る。
ここでモデル式とはプロセスコンピユータに組込可能な
比較的簡単な反復計算を要しない式を意味する。
メカニカル板クラウンは、基本的に作業ロールのクラウ
ン,たわみ,および圧延材料との接触による偏平変形に
よって決まる量である。
ロールクラウンは圧延作業を続けて行くうちに摩耗およ
び熱膨脹によって次第に変化していくことが知られてい
るが、これらについては数式モデルによる推定あるいは
直接測定等によって既知であると考える。
圧延材料との接触によるロール扁平変形については、厳
密に数値計算を用いなければならないが、後述するよう
に本発明者らはメカニカル板クラウンの定義、すなわち
幅方向荷重分布が一様であるということを利用して簡単
な近似式を開発した。しかしながらロール偏平変形が幅
方向板厚分布におよぼす影響は板端部に集中しているこ
とが多いため、板クラウン定義点を板端より若干中に入
ったところにとれば作業ロール偏平の影響は考慮する必
要がなくなる。
作業ロールのたわみは、2段圧延機の場合はロールを両
端支持梁とみなすことができて材料力学によって簡単に
求めることができるが、補強ロールを有する多段圧延機
では、作業ロールと補強ロールの間に作用する線荷重分
布が作業ロールのために依存するため、不静定問題とな
ってしまい、最初線荷重分布を仮定して作業ロールたわ
みを計算し、さらに今計算した作業ロールたわみを用い
て線荷重分布を計算し、これが前回作業ロールたわみを
計算したときに用いた線荷重分布に実質的に一致するま
で再計算を行なうという反復法を用いるか、あるいはロ
ールたわみを離散化した本格的な数値計算に頼らざる得
なくなる。
これらの方法では瞬時に答を要求されるプロセスコンピ
ユータ用のモデル式にはなり得ないので本発明者らはこ
の問題は次のように解決した。
作業ロールのたわみに大きな影響をもつ要因の一つにロ
ールクラウンがある。
第2a図および第2b図にはワークロール3に凹カーブ
についている場合の原理図を示すが、ロールカーブが付
与されている場合、無負荷時の作業ロール〜補強ロール
間ギヤップには第2a図に示すようにロールカーブに従
った幅方向分布が存在している。この状態で圧延を行な
った場合でも、ほとんどの場合第2b図に示すように作
業ロールと補強ロールは完全に接触してしまう。したが
って無負荷時に存在していたロールギヤップの幅方向分
布は、作業ロール〜補強ロール間の接触面に作用する荷
重の幅方向分布を通じて作業ロールのたわみに影響をお
よぼす。
したがって作業ロールに、板クラウン定義点に換算して
Rなるクラウン(半径分で凸クラウン側を正)が付与
されている場合、これがメカニカル板クラウンにおよぼ
す影響は、無負荷時のロールギヤップの寄与−2CR
けでなく、CRによる作業ロールたわみの増分−2αCR
が加算されて、−2(1+α)CRとなる。
ここでαの値は、第3a図および第3b図に示したよう
に、作業ロールの曲げ剛性が無限大のときα=0であ
り、曲げ剛性が0の場合はα=1となり、一般に作業ロ
ールの曲げ剛性に応じて0<α<1の値をとる。
以上の考察からわかるように、αなるパラメータは、作
業ロール〜補強ロール間の幅方向荷重分布が作業ロール
たわみにおよぼす影響を、無負荷時すなわち幅方向荷重
分布のないときに存在する作業ロール〜補強ロール間ギ
ヤップの幅方向分布から求めることのできるパラメータ
であり、先に述べた作業ロールたわみを計算する際の困
難をも以下のように一挙に解決できる重要な概念であ
る。
作業ロールのたわみを求める際には、補強ロールとの間
に作用する荷重分布が必要であるが、これをまず幅方向
に均一であると仮定して計算する。このような仮定を設
ければ、作業ロールのたわみは材料力学によって容易に
計算することができる。一方、同様の仮定に基いて補強
ロールのたわみも計算できるが、第4図に示すように、
これらのたわみ曲線は一般には一致せず、幅方向にギヤ
ップができてしまう。
この状況は第2a図と同じであり、この幅方向ギヤップ
分布によって作業ロールに生ずるたわみはαで求めるこ
とができる。
すなわち上記仮定に基いて計算した作業ロールたわみお
よび補強ロールたわみのミルセンターと板クラウン定義
点の差(中凸形板クラウンになる方向を正符号とする)
をそれぞれCBW,CBBとすると、これらがメカニカル板
クラウンにおよぼす効果は、`2〔CBW−α(CBW−C
BB)〕で表現できる。
αの前が負符号となっているのはCBW−CBB>0のとき
第4図からわかるようにCBWを曲げ戻す方向にαの効果
が作用するためである。
以上のようにαなるパラメータを導入することによっ
て、従来繰返し計算によるしか方法のなかった作業ロー
ルたわみの計算を簡易モデル化することができた。
すなわち圧延材料との接触による作業ロール偏平変形が
メカニカル板クラウンにおよぼす影響をCfとすると、
補強ロールのクラウンCRB(半径分を板クラウン定義点
に換算したもの)も考慮に入れてメカニカル板クラウン は次式で計算できる。
なお、(14)式の各項を2倍しているのは、上下ロール分
を考慮したためであり、上下対称という前提条件に基い
ている。
上下非対称の場合は、上下ロール分をそれぞれ計算して
加えあわせればよい。
メカニカル板クラウンは圧延機で幾何学的初期条件と弾
性変形のみで決まる量であるので、(14)式のようにそれ
ぞれの要因による影響を重ね合せることができるのであ
る。
なお、前述したように、板クラウン定義点のとり方によ
っては、(14)式中のCfの項を省略することは可能であ
る。
また通常の鋼板圧延機では補強ロール径は作業ロール径
よりはるかに大きいので、CBBの影響は小さく、これを
省略してもさしつかえない場合が多い。
(14)式中のαは非常に重要な概念であり、以下で非線形
荷重分布補正係数と呼ぶことにする。
次に、非線形荷重分布補正係数αを具体的に求める方法
について説明する。
圧延時は特殊な場合を除いて上下作業ロールは胴部で接
触することがないため、上下ロール系を別個に考えるこ
とができる。第2a図に示すように初期状態で補強ロー
ル〜作業ロール間に存在するギャップのロール軸方向分
布を次式のように2次式で近似する。
υ=fg・x2 …(15-1) ただし、xはミルセンターを原点としてWS(作業側)
を正方向にとったロール軸方向の座標である。
本発明者らの関心異は、第2a図の初期状態から第2b
図の実圧延に移行するときの初期ロールギャップに対す
るロールたわみ変化の割合だけであるから、これらの幅
方向分布はある程度理想化したもので考えてよい。そこ
でロール間ギャップ分布だけではなく、これに起因する
ロールたわみ変化の分布も2次曲線分布と仮定する。す
なわちυに起因する補強ロールたわみおよび作業ロール
たわみをそれぞれyB,yWとするとき yB=fB・x2 …(15-2) yW=fW・x2 …(15-3) と仮定する。ただしyB,yWは圧延材から遠ざかる方向
を正としている。
式(15-1)〜(15-3)より、υによって発生する線荷重分布
BWは、ロール間バネモデル(Shohet,K.N&Townsend,N.
A:J.Iron and Steel Inst.,206-11(1968),1088)の考え
方より、次式にように求められる。
BW=KBW(fg+fB−fW)(lBW 2/12−x2
…(15-4) ただし、lBWは補強ロール〜作業ロール間の接触領域の
長さであり通常はロール胴長に等しい。式(15-4)は荷重
分布の非線形成分を抽出するため、これけで力の平衡条
件を満足するようにしている。またKBWは補強ロール〜
作業ロールの接触偏平の単位胴長あたりのばね定数であ
り、2円柱の軸心接近量に関する式を線荷重に関して微
分したものを逆数として求められる。例えば中島ら{中
島浩衛・松本紘美:昭48春塑加講論,(1973),25}の解
によると軸心接近量δIは δI=C・PBW〔ln{2(DB+DW)/(C・
BW)}−1〕…(15-5) C=2(1−ν2)/(π・E) …(15-6) と与えられるからばね定数KBWは次式で与えられる。
1/KBW=C〔ln{2(DB+DW)/(C・
BW)}−2〕…(15-7) ただし、Dはロール直径,Eはヤング率、νはボアッソ
ン比で添次B,Wはそれぞれ補強ロール,作業ロールを
意味する。なお本明細書では表記を簡単にするため圧延
機のすべてのロールの弾性定数は共通とし、軸心接近量
すなわちロール偏平量は式(15-5),(15-6)で計算するも
のとする。弾性定数の大きく異なるロールを組み合わせ
た圧延機の解析を行なう場合には、式(15-5)の代わりに
Looの式{Loo,T.T.:J.of Applied Mechanics,25−1(19
58),122}を用いればよい。
式(15-7)よりKBWは厳密にPBWの関数であることがわか
るが、KBWのPBWによる変化は一般に非常に小さいので
ここではPBWの胴長方向平均値を用いてKBWを計算し、
式(15-4)の中では定数として扱うことにする。
式(15-4)の荷重分布によって生ずるロールたわみをx=
0においてy=0,dy/dx=0なる境界条件のもと
に材料力学における梁の理論を用いて計算すると次式を
得る。
ただし、Iはロールの断面2次モーメント,Sはロール
断面積,Gはメールの横弾性率である。
式(15-8),(15-9)の右辺にはxの4次および6次の項が
存在する一方、式(15-2),(15-3)のようにyB,yWは2
次式で近似していた。したがって、厳密にはfB,fW
板幅の関数としなければならないが、ここでは平均的な
たわみが一致するという意味で、式(15-2),(15-3)およ
び(15-9)の右辺をロール間接触領域全体にわたって積分
したものを等置してfB,fWを求めるという手法を採用
した。その結果、補強ロールの補強ロール〜作業ロール
間ギャップに関する非線形荷重分布補正係数αBは次式
で与えられる。
αB=fB/fg=ABW/(1+ABW+ABW)…(15-1
0) また、作業ロールたわみを求めるために必要となる作業
ロールと補強ロール〜作業ロール間でギャップに関する
非線形荷重分布補正係数αは次式で与えられる。
α=fW/fg=AWB/(1+ABW+AWB) …(15) ここで、ABW,AWBは次式で与えられる。
最後に、圧延材料との接触による作業ロール偏平変形が
メカニカル板クラウンにおよぼす影響Cfを求める方法
について説明する。
半無限体の表面に集中荷重Pが作用するときの荷重の作
用点から距離r隔てた点における変位は次式で与えられ
る。(例えば、Timoshenko,S.P.& Goodier,J.N.:Theory
of Elasticity,(1970),402、Mc Graw-Hill参照)。
w=P(1−ν2)/(πEr) …(18) したがって任意の分布荷重q(ξ,η)による(x,
y)点の変位は重ね合わせの原理より次式で与えられ
る。
いまyを圧延方向,xをロール軸方向とするとき、l
(x,y)のx軸方向の分布はメカニカル板クラウンの
定義により一様であるが、y軸方向は一般にはフリクシ
ヨンヒルを有する5角形分布に近い形となるが、ここで
は簡単のため矩形分布と仮定して(19)式の積分を実行す
る。その結果、ロールバイト出口における板中心の作業
ロール偏平量Wcおよびロールバイト出口における板端
よりβの位置の作業ロール偏平量Wβはそれぞれ次式で
与えられる。
作業ロール偏平変形がメカニカル板クラウンにおよぼす
影響CfはCf=Wc−Wβで計算できるから次式で与
えられる。
ただし、P:圧延荷重 b:板幅 L:投影接触弧長 β:板クラウン定義点の板端からの距離 ν:ポアッソン比 である。
(20)式は、藤沢ら(藤沢,小沢:塑性と加工、Vo1.4,N
o.27(1963)p.195)の導いた式と本質的に同じであり、
戸沢ら(戸沢,上田:塑性と加工、Vo1.11,No.108(197
0)p.29)の行なつている数値解析を簡略化してモデル化
したものと言える。しかしながら、(18)式を出発点とす
るこの算出法には、板幅が無限大となったときに(19)式
d求まる変位が無限大になるという性質があり、無限長
円柱の接触問題の2次元解と明らかな矛盾を内包してい
る この矛盾をなくす目的で中島ら(中島,松本:第24回塑
性加連講論(1973)p.29)は、板幅が無限大に近づく
につれて2次元解に近づくように式の補正を行なってい
る。
中島らの方法では、(19)式を次式のように補正し、数値
数分を行なって解を求めている。
ただし、d=Dw/e (e=2.718282…) ここでは(21)式を基本にCfのモデル式を導いた。(19)
式から(20)式を得たのと同じ仮定を設けて(21)式の積分
を実行しWc,Wβを計算し、Cf=Wc−Wβを用いる
とCfは次式で与えられる。
(22)式はやや複雑であるが、一般にL/b≪1,L/
(b−β)≪1であることを利用して、さらに簡略化す
ることは可能である。
以上で(14)式において学問的に未解決であったαおよび
Cfの値を求めることができ、4Hiミルのメカニカル
板クラウンモデル式が得られたことになる。ロールベン
デイング装置をダブルチヨック方式とした圧延機あるい
は可変クラウンロール方式の圧延機、さらにはロールク
ロス方式の圧延機等、基本的に4段式の圧延機について
は、以上述べてきた考え方によって(14)式を容易に拡張
し適用することができる。作業ロールシフト,補強ロー
ルシフトあるいはスリーブシフト方式の圧延機について
も基本的には4段圧延機であるので(14)式を適用するこ
とができるが、CBWを求めるときのバックアップロール
〜ワークロール間の胴長方向の荷重分布は一般に第5図
に示すように勾配を持った直線荷重分布となり、計算は
やや繁雑となる。しかしながら、材料力学の範囲でCBW
は予め求めることができるのでここではこの計算は省略
する。
次にロールの軸方向シフト機能を有する6段圧延機の場
合について、以上の計算手法を拡張した結果得られるメ
カニカル板クラウンモデル式を示しておく。
まず、非線形荷重分布補正係数については、4段圧延機
のときに2本ロールで考えたものを3本ロールにそのま
ま拡張して計算することにより以下のような結果が得ら
れる。
補強ロールの補強ロール〜中間ロール間ギヤップに関す
る非線形荷重分布補正係数αBI・Bは αBI・B=ABI(1+AW1+AIW)/B …(23) 補強ロールの中間ロール〜作業ロールギャップに関する
非線形荷重分布補正係数αIW・Bは αIW・B=ABI・AIW/B …(24) 作業ロールの補強ロール〜中間ロール間ギャップに関す
る非線形荷重分布補正係数αBI・Wは αBI・W=AWI・AIB/B …(25) 作業ロールの中間ロール〜作業ロール間ギャップに関す
る非線形荷重分布補正係数αIW・Wは αIW・W=AWI(1+ABI+AIB)B …(26) で与えらえる。ただし、 B=(1+ABI+AIB)(1+AWI+AIW)−AIBIW…(27) 添字Iは中間ロールを意味し、右辺のBIIWはそれぞれ
補強ロール〜中間ロール接触部,中間ロール〜作業ロー
ル接触部を意味している。
したがって、第2a図に相当する初期状態(各ロー変形
についてはロール間の接触荷重が軸方向に直線分布とな
っていると仮定して変形を求めた状態)において存在す
る作業ロール〜中間ロール間ギャップおよび補強ロール
〜中間ロールギャップを板クラウン定義点に換算した値
が、それぞれCBW+CR+CRIおよびCRI+CRB−CBB
と与えられるから、6段圧延機のメカニカ 用いて次式で与えられる。
ただしCRIは中間ロールの半径分のロールカーブを板ク
ラウン定義点に換算した値である。
次に以上説明してきたメカニカル板クラウンモデルの精
度検証結果の一例を示す。精度検証の方法は、ロール胴
部を幅方向に40分割してロール変形を数値計算によっ
て求めるプログラムによる計算結果と、メカニカル板ク
ラウンモデル式の計算結果の比較によった。なお、板ク
ラウン定義点は、板端から21mmの点とした。
第1表および第2表には、決算に用いたそれぞれ4段圧
延機,6段圧延機のミルデイメンジヨンを示す。
板幅は840mmを1344mmの2種類、板厚は入側板厚5.00m
m、出側板厚3.50mmとし、圧延荷重は第3表に示す条件
である。
ロールベンデイング力は、4段圧延機の場合、−100,0,
100ton/chock、6段圧延機の場合、−50,0,50ton/chock
のそれぞれ3種類とし、6段圧延機の中間ロールシフト
量は、板幅840mmのとき0および336mm、板幅1344mmのと
き0および168mmのそれぞれ2種類とした。
第6a図および第6b図にそれぞれ4段圧延機および6
段圧延機の計算結果を示すが、すべての条件において分
割モデルとメカニカル板クラウンモデル式の計算結果の
差異は数μmのオーダであり、これまでに説明してきた
メカニカル板クラウンモデル式が非常に高い精度を有し
ていることがわかる。
なお、以上のように本発明者らはメカニカル板クラウン
モデル式を理論的に導いたが、これはメカニカル板クラ
ウン がプロセスコンピユータにおいても、高精度かつ短時間
で求められることを明らかにしたかつたためであり、 のモデル式を要因分析と重回帰手法によって求めても、
あるいはその他の方法で求めてもさしつかえない。
本発明にとっては圧延によって生ずる板クラウン に推定できるということが重要な意味をもつ。
以下では説明を簡単にするために、クラウン・形状制御
端として作業ロールベンディング装置を有する4段圧延
機を例として説明を進める。4段圧延機のメカニカル板
クラウンモデル式は(14)式に示したとおりであるが、よ
り具体的に説明するため作業ロールたわみの影響項CBW
および補強ロールたわみの影響項CBBの計算式を次の(3
3)式および(34)式に示す。
既に述べたように、これらは作業ロール〜補強ロール間
の荷重分布を幅方向に均一と仮定して材料力学により求
めたものである。
ただし、Iはロールの断面2次モーメント、Sはロール
の断面積、aはチヨック間距離であり、aの場合はロ
ールベンダーの支点間距離を、aの場合は圧下の支店
間距離を表わす。Fは1チヨック当りのロールベンデイ
ング力であり、インクリースベンデイング力を正、デイ
クリースベンデイング力を負として定義している。その
他の記号についてはこれまでに既に用いているので説明
を省略する。
(22),(33),(34)式を(14)式に代入し、PあるいはFに
依存する項をまとめるとメカニカル板クラウンは次式の
ように表現することができる。
ここで、C,C,C0は板幅やミルディメンジョン
等の条件によって決まるものであり、PあるいはFには
実質的に依存しない項である。また、C0はロールクラ
ウンの影響項が表わしている。詳細な説明は省略する
が、ロールベンダーを有する4段圧延機以外の圧延機の
場合でも、ほとんでの場合メカニカル板クラウン は(35)式の形で表現することができる。
板形状の淫れは長手方向の伸び歪が幅方向に不均一にな
っているために生ずるものである。説明を簡単にするた
め、ここでは板端と板中央の伸び歪差のみによって記述
できる単純な端伸びおよび中伸びを取り扱うことにす
る。
長手方向の伸び歪が幅方向に不均一になる最も大きな原
因は圧下率が幅方向に不均一になっているためと考えら
れ、この観点から長手方向の伸び歪差Δεで表わされる
板形状は次式の形で表現できる。
Δε=ξ〔(Ch/h)−(CH/H)〕 …(36) ξは形状変化係数と呼ばれるもので、前出の中島らの文
献(「ホットストリップのクラウン・形状制御法に関す
る研究(第5報),第30回塑性加工連合講演会No.102,1
979)で既に定義され、その算出法も記載されている。
板形状検出器にも種々の形式のものがあるが、一般に冷
間圧延では張力分布,熱間圧延でも急峻度を測定するこ
とになる。張力分布の場合は圧延材のヤング率を介して
ただちにΔεを求めることができるし、急峻度の場合で
も圧延板に生ずる波を正弦波と仮定することにより次式
のようなΔε換算式を得ることができる。
|Δε|=(λ・π/2)2 …(37) ただし、λは急峻度、πは円周率で、λ,Δεともに無
次元で表現している。
なお、(36)式からもわかるようにΔεの符号は端伸びを
正、中伸びを不としている。
板形状の予測式としては(36)式の他にも、板形状の不感
帯を考慮したもの等が提案されているが、いずれも出側
板クラウン比率と入側板クラウン比率の差によって板形
状が決るとする点で同じである。したがって当然のこと
ながら、板形状の推定精度は板クラウンの推定精度に大
きく依存する。
本願発明は、圧下スケジュールあるいはクラウン・形状
制御端の設定値を求めるものであるから、それらの設定
値と板クラウン・形状の関係を以上の式を用いて明確に
しておく。
圧下スケジュールを変更した場合、圧延荷重の推定式を
通じて圧延荷重Pが変化し、(35)式を通じてメカニカル
板クラウン が変化し、(12)式を通じて各圧延パスの出側板クラウン
Chが変化することになる。また、板形状は、板クラウ
ンの変化に応じて(36)式によって変化する。以上のよう
に圧下スケジュールが板クラウン・形状に及ぼす影響
が、合理的かつ定量的に評価できるから、逆に良好な板
クラウン・形状を得るための圧下スケジュールを合理的
かつ高精度に求めることが可能となる。
また、幅方向板厚分布制御装置の設定値を変更した場
合、(35)式を通じてメカニカル板クラウン 制御端とする場合は、(35)式の右辺第2項を通じ 方式のロールクロス等の制御端を用いる場合は、 の軸方向シフトを制御端とする場合は(35)式右辺 更の場合とまったく同じで、(12)式を通じて板クラウン
が変化し、(36)式によって板形状が変化する。したがっ
てこれらの関係式を用いて良好な板クラウン・形状を得
るための幅方向板厚分布制御装置の設定値を合理的かつ
高精度に求めることが可能となる。
以上のような構成の関係式を用いることの利点 関係なく高精度に計算することができ、各種圧延 ような種類の圧延材にも対応できる汎用的かつ高精度な
制御が可能となり、近年の小ロット多品種の生産形態に
おいても高品質な圧延板を製造することが可能となる点
である。
以下、便宜的に冷間圧延と熱間圧延に場合分けして、本
発明を具体的に説明する。
一般に冷間圧延では幅広がりが非常に小さいため(36)式
における形状変化係数ξが1に非常に近く、クラウン比
率変化を与えるとその歪差がそのまま伸び歪差として板
形状に表われ、この板形状をもとの状態に戻すにはクラ
ウン比率をもとの値に戻さなければならず、結局クラウ
ン比率を変えることはできないという特徴がある。した
がって冷間圧延では複数回の圧延を行なう場合でも常に
形状フラットな圧延すなわちクラウン比率一定圧延を行
なうことが目標となる。
ところでクラウン比率一定圧延を行なうということは、
幅方向の圧下率分布が均一になるということであるの
で、幅方向の変形抵抗分布がほぼ均一な一般材料につい
ては圧延荷重の幅方向分布も均一となる。これはメカニ
カル板クラウンを定義する唯一の条件であり、出側板ク
ラウンはメカニカル板クラウンに一致することになる。
したがってクラウン比率一定圧延を行なうためにはメカ
ニカル板クラウンを出側板厚で除した値(以後これをメ
カニカル板クラウン比率と呼ぶ)が入側板クラウン比率
に一致するようにすればよい。このことは(12),(8)式
によっても確認することができる。すなわち(12)式に を代入し、さらに(8)式を代入すると 故に、 Ch/h=C/H …(38) が成立し、実際にクラウン比率一定圧延が成立すること
がわかる。(38)式の関係は圧延原板まで逆上っても成立
すべきものであり、圧延原板のクラウン比率が全パスの
目標値となる。以上のことを一般的表現で言い換える
と、メカニカル板クラウンで代表される板厚分布が、圧
延原板の板厚分布と板厚に関して相似になるようにする
ことが形状フラット圧延を実現することになる。
次に具体的に圧下スケジュールの調整によってメカニカ
ル板クラウンを上記目標値に近づける方法について説明
する。圧下スケジュールの調整といっても原板厚と仕上
板厚は定められており、また各パスの圧延器の設備能力
にも限界があるため、ある限定された許容範囲内で最良
のものを選択することにより、目標値を完全に達成でき
るとは限らない。この目標値とのずれを補償することが
できるのがロールベンデイング装置,可変クラウンロー
ル,作業ロールシフト,ロールクロス,6段圧延機の中
間ロールシフト,補強ロールにスリーブを配した形式の
圧延機のスリーブシフト機能等のいわゆるクラウン形状
制御端である。したがって一つの実用的な手法として、
これらのクラウン形状制御端にはできるだけ余裕を残し
ておき、まず圧下スケジュールの調整のみによって目標
値にできるだけ近づけておき、圧下スケジュールが決ま
った後にクラウン形状制御端によって目標値との差を補
なうという方法が考えられている。以下ではこの方法に
したがってもう少し具体的に説明する。ロールベンデイ
ング装置を有する4段圧延機において、ロールベンデイ
ング力に余裕を残すという意味で最大値(インクリース
MAX)と最小値(デイクリースMAX)の間のある中
間値Foに固定すると(35)式より となり、圧下スケジュールの変更に対してC,CFoは
定数と見なせるから、メカニカル板クラ なる。また他の形式の圧延機においても、クラウ (39)式の形で表現することができる。
一方、各パスのメカニカル式クラウンの目標値 ンをCHo、板厚をHoとしてiパス出側板厚をhiと
するとき次式で与えられる。
したがってNパスの圧延を考えるとき、(40)式で ルを(39)式を用いて求めればよい。このような課題を実
行するための数学的手法は種々あるが、ここでは一例と
して次式で表わされる評価関数Jの最小化による方法に
ついて説明する。
荷重を(39)式に代入して求めたメカニカル板クラウンの
予測値であり、giはスタンドごとの重み係数(常にg
i≧0)であり、通常は g1=g2=・・・・・=g …(42) でよいと思われるが、操業条件に応じて最終パス近傍の
パスの重みを増すなどの調整を行なうことになろう。
(8)式では、一般的表現として予測値と目標値の差の絶
対値をm乗しているが、これもそれぞれの操業状態に応
じて最適値を選択すればよい。一般的傾向としてはmが
大きいほどある特定パスで大きく形状が乱れるという現
象は避けることができる。なお、通常はm=2程度でよ
いと思われる。
ところで圧下スケジュールの探索範囲は、設備能力の限
界を考慮することによって第7図に示すような範囲(以
下ではこれをスケジュールコーンと呼ぶ)に限定するこ
とができるが、これでも圧下スケジュールの可能な組み
合せは無数にある。この無数の組み合わせから最適値
(Jが最小になるもの)を求めるのは非常に困難である
ので第1図に示すように各パス出側でとり得る板厚の範
囲を離散化し、有限個の探索点とし、各パスの探索点の
組み合わせの中から最適値を見い出すようにすればよ
い。
このようにしてもなお各探索点のすべての組み合わせに
ついて評価関数Jを計算するのはオンラインの計算とし
ては計算時間が長くなりずぎるかもしれない。このよう
な場合には岡戸,鈴木が「パススケジュールの最適化理
論および圧延作業の評価関数」(塑性と加工,Vol.9,N
o.88 (1968) 315〜323)におい提唱しているように、ダ
イナミックプログラミングの手法を用いればよい。この
手法の詳細については上記論文に詳しいのでここでは省
略するが、計算回数を大幅に削減することができる点で
有力な手法である。
以上のようにして圧下スケジュールを決めた後、あるい
は圧下スケジュールは板クラウン・形状を考慮しないで
決めた場合においても、最後に幅方向板厚分布制御装置
の設定値を、(35)式で求まるメカニカル板クラウンが(4
0)式の を達成するように決めればよい。
次に熱間圧延の場合について説明する。熱間圧延では、
冷間圧延とは異なり、成品のクラウン比率は原板のクラ
ウン比率に一致する必要がない。つまり圧延材の幅方向
のメタルフローがあるため成品形状フラットという前提
条件のもとでも板クラウンは目標に応じて作り分けるこ
とが可能である。したがって熱間圧延の場合、形状フラ
ットという条件の他に、板クラウンの目標値というもの
があるためメカニカル板クラウンの目標値の考え方が冷
間圧延の場合とは大きく異なる。熱間圧延においても(3
6)式からわかるように等クラウン比率圧延が形状フラッ
トとなり板形状の観点からは最も望ましい圧延であるこ
とに変わりはない。しかしながら、これでは一般に目標
板クラウンを達成することができないので、中間パスに
ついてはある程度形状が乱れるのを許容しなければなら
ない。ただこのときに形状の乱れがある特定の圧延パス
に集中した場合、通板事故の起こる可能性が高くなるの
で、原板のクラウン比率から目標のクラウン比率までの
変化を、各パスの形状の乱れが最小になるように配分す
るのが望ましい。これを実施する方法としては、例えば
次のようなものが考えられる。
Nパス圧延を対象とし圧延原板の板クラウンをCHo
板厚をHoとし、iパス出側板厚をhi、iパス出側板
クラウンをCi、Nパス出側板クラウンの目標値を
、iパス出側板クラウンの理想値をi,iパスの
メカニカル板クラウンの理想値を 、iパスの形状変化係数をξiとするとき、各パスの形
状の乱れを最小にするということは、各パスの形状を等
しくすることと等価であるので(36)式より、 が成立すればよい。またNパス出側形状は当然のことな
がらフラットに近いものを狙うのであるが、より一般的
に扱うため目標値ΔεNなるものがあるものとすると が成立する。なおここでは1パスよりN−1パスまでの
形状変化を許したが、操業上の理由で特定のスタンドで
の形状変化を咲けてもよいし(43)式の各項に重みづけを
行なってもよい。ここで とおくと(43)式は ξ1ΔC1=ξ2ΔC2=・・・・・ =ξN-1ΔCN-1 ただし、 故に、 ΔCi=ΔC1(ξ1/ξi) (i=2,…,N−1)…(46) また(45)式より、 ΔC1+ΔC2+・・・・・ΔCN-1=(CN-1/hN-1)−(CHo/Ho)…(4
7) (47)式に(44)式および(46)式を代入すると、 故に、 (49)式を(46)式に代入することによりΔC2,・・・・
・,ΔCN-1が求まり、これをさらに(45)式に代入し、
順次解くことによって目標とする板クラ することができる。
クラウン遺伝係数,板クラウン補正係数,および Hoを意味している。なお、各圧延パスにおけ の求め方は、前出の中島らの文献「ホットストリップの
クラウン・形状制御法に関する研究(第5報)」に詳し
いが圧下率riも含めて、これらは出側板厚hiの関数
であり、したがって(50)式で計算さ 変化する性質のものである。
以上、式の上で説明してきたもので計算の結果得られる
各パスの板クラウンの理想値の傾向について説明を追加
しておく。形状変化係数の値は中島ら(「ホットストリ
ップのクラウン・形状制御法に関する研究(第5報)」
第30回塑性加工連合講演会,No.102(1979))の実験によ
ると第8図のように整理することができる。第8図から
圧延が進行するに従って板厚が小さくなるので形状変化
係数ξが大きくなることがわかる。したがって(43)式の
関数式が成立するように各パスの目標板クラウンを決め
るということは、成品の目標板クラウン比率と原板の板
クラウン比率の間に差があるときは、前半パスで大きく
クラウン比率を変化させ、後半パスではクラウン比率変
化を小さくすることになり、第略第9図に示すようなク
ラウン比率変化を目標値として選んでいることになる。
(50)式でメカニカル板クラウンの目標値が求まった後の
手法は、冷間圧延の場合とまったく同じである。メカニ
カル板クラウンモデル式は冷間圧延と熱間圧延とでなん
ら変わるものではないので、クラウン形状制御端をある
値に固定することによって、メカニカル板クラウンを(3
9)式の形で表わすことができる。そして例えば評価関数
Jを(41)式の形に設定してJが最小になるような圧下ス
ケジュールを選定すればよい。この具体的な手法も冷間
圧延の場合とまったく同じであるので説明を省略する。
以上のようにして圧下スケジュールを決めた後、あるい
は圧下スケジュールは板クラウン・形状を考慮しないで
決めた場合においても、最後に幅方向板厚分布制御装置
の設定値を、(35)式で求まるメカニカル板クラウンが(5
0)式の を達成するように決めればよい。
なおここでは熱間圧延,冷間圧延として分類したが、こ
れは最も一般的な鋼板圧延を対象として分類したまでで
あって、アルミ,銅,あるいは鉛などの変形抵抗の比較
的小さい材料で、板厚の比較的厚いものを冷間圧延した
場合は、幅方向のメタルフローが比較的大きいので、上
記の熱間圧延の場合のように板クラウンの制御を行なう
ことも可能である。もちろん鋼板の冷間圧延についても
完全にξ=1であるとは考えられないので、熱間圧延の
場合と同じように、原板クラウン比率に非常に近い範囲
での目標板クラウンを持って圧下スケジュールを決める
ことは可能である。
ところで、板クラウン定義点を板端近傍にとり、しかも
板厚の比較的厚い場合、エッジドロップが板クラウンの
うちの かなりの大きな割合を占めるようになってくる
ため、クラウン形状に関する基本式(12)および(36)式は
そのままの形では精度が低下するが、次のような修正を
行なえばよいことが本発明者らの研究によってわかっ
た。
業ロール偏平のうちエッジドロップに関与する項を除い
た、いわゆるボデイクラウンに対応するメ ンCよりエッジドロップ分を差し引いた入側のボデイ
クラウンであり、Bhがエッジドロップの寄与項であ
る。
この場合、板形状についても次式のようにボデイクラウ
ンの比率変化として考えなければならない。
なおΔεBは圧延材の板端近傍における幅方向メタルフ
ローが板形状におよぼす影響を表わす項であり、通常の
板圧延では他の項に比べてその影響は非常に小さい。
以上説明したようにエッジドロップがかなり大きな割合
を占める場合においても、基本式を若干修正するだけで
よく、本発明がこの場合にも適用できることは明らかで
ある。
なおこれまでの圧下スケジュールの算出法の説明では、
クラウン形状にとって最適な圧下スケジュールを見い出
す方法のみを扱ってきたが、クラウン形状のみならず、
圧延動力の配分や、圧延荷重の配分等についても操業上
の目標値がある場合も少なくない。このような場合、こ
れらの目標値からのずれを定量化する評価関数を作成
し、これらと(41)式で表わされるようなクラウン形状の
評価関数の和を真の評価関数として圧下スケジュールを
求めれば、クラウン形状以外の要因も考慮した圧下スケ
ジュールを見い出すことができる。またこれらの各評価
関数の和をとるときに重み関数を掛けてから和をとるよ
うにすれば、重み係数の値の調整によって操業上の要求
に応じて異なった観点に基く圧下スケジュールを求める
ことができる。
本発明を適用することによって、圧延材一本ごとに目標
板クラウンおよび形状を達成するために最適な圧下スケ
ジュールを合理的に見い出すことが可能となり、また、
幅方向板厚分布制御装置を有する圧延機においては該装
置の合理的な設定が可能となり、成品の板クラウンおよ
び形状の飛躍的な向上が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、板クラウンと幅方向荷重差の関係を示す説明
図、第2図はロールクラウンが作業ロールたわみに及ぼ
す影響の説明図、第3図はロールクラウンによって生ず
る作業ロールたわみと作業ロールの剛性の関係を示す説
明図、第4図は作業ロール〜補強ロール間の線荷重分布
を幅方向に一様であると仮定したときの作業ロールおよ
び補強ロールのたわみの計算結果の一例を模式的に示し
た説明図、第5図はロールシフト方式圧延機でロールシ
フトを行なった状態において作業ロールに負荷される荷
重分布を直線近似して示したグラフである。 第6a図は4段圧延機の、ロールベンディング力に対す
るメカニカル板クラウン計算値を示すグラフ、第6b図
は6段圧延機の、ロールベンディング力に対するメカニ
カル板クラウン計算値を示すグラフ、第7図は圧延機の
設備能力を考慮した結果与えれる圧延可能な圧下スケジ
ュールの範囲を示すグラフ、第8図は、形状変化係数の
実験値を整理したグラフ、第9図は熱間圧延において原
板クラウン比率から目標クラウン比率に至るまでの各圧
延パスにおけるクラウン比率の目標値の傾向を示すグラ
フである。 1:板クラウンに関する圧延機側の変形曲線 2:板クラウンに関する材料側の変形曲線 3:作業ロール 4:補強材 5:圧延ロール 6:作業ロール軸心 7:圧延材〜作業ロール間荷重分布 8:ロールベンディング力 9:作業ロール〜補強ロール(スリーブ)間荷重分布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−140450(JP,A) 特開 昭55−81008(JP,A) 特開 昭56−163012(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延原板から複数回の圧延によって所定の
    板厚の圧延板を得るための圧延機の設定方法において、
    圧延板と作業ロールの間の幅方向荷重分布が一様である
    場合に実現される幅方向板厚分布と圧延条件の関係を示
    すモデル式と、該モデル式に圧延条件を代入して計算さ
    れる該幅方向板厚分布と圧延機入側の圧延板の幅方向板
    厚分布の一次結合として構成される圧延機出側の圧延板
    の幅方向板厚分布の計算式とを用いて、各圧延パス出側
    板厚と、圧延板の幅方向板厚分布の制御装置の設定値
    と、の少くとも一方を決めることを特徴とする圧延機の
    設定方法。
  2. 【請求項2】圧延原板から複数回の圧延によって所定の
    板厚の圧延板を得るための圧延機の設定方法において、
    圧延板と作業ロールの間の幅方向荷重分布が一様である
    場合に実現される幅方向板厚分布と圧延条件の関係を示
    すモデル式を用い、各圧延パスにおいて、それぞれの圧
    延条件を該モデル式に代入して得られる板クラウンを当
    該圧延パスの出側板厚で除した値が、原板の板クラウン
    を原板板厚で除した値に一致するかあるいは設備能力の
    範囲内で最も近くなるように、各圧延パス出側厚と、圧
    延板の幅方向板厚分布の制御装置の設定値と、の少くと
    も一方を決めることを特徴とする圧延機の設定方法。
  3. 【請求項3】圧延原板から複数回の圧延によって所定の
    板厚の圧延板を得るための圧延機の設定方法において、
    圧延後の成品として必要とされる板クラウンを成品板厚
    で除した値と圧延原板の板クラウンを原板板厚で除した
    値との差に起因する圧延工程で不可避な板形状の乱れ
    を、最終圧延パスを除いた各圧延パスに配分し、該板形
    状の配分より、各圧延パス出側板形状と板クラウンの関
    係式を用いて、各圧延パス出側の目標板クラウンを決定
    し、該出側目標板クラウンより、圧延板と作業ロールの
    間の幅方向荷重分布が一様である場合に実現される幅方
    向板厚分布と圧延入側の圧延板の幅方向板厚分布の一次
    結合として構成される圧延機出側の圧延板の幅方向板厚
    分布の計算式を用いて、各圧延パスにおける、圧延板と
    作業ロールの間の幅方向荷重分布が一様である場合に実
    現される板クラウンの目標値を決定し、圧延板と作業ロ
    ールの間の幅方向荷重分布が一様である場合に実現され
    る幅方向板厚分布と圧延条件の関係を示すモデル式を用
    いて、上記目標値を達成するかあるいは設備能力の範囲
    内で上記目標値に最も近くなるような、各圧延パス出側
    板厚と、圧延板の幅方向板厚分布の制御装置の設定値
    と、の少くとも一方を決めることを特徴とする圧延機の
    設定方法。
JP57184131A 1982-10-20 1982-10-20 圧延機の設定方法 Expired - Lifetime JPH062288B2 (ja)

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