JPH06223899A - コネクタの取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクタの取付け強度を高める保持金具を利
用して、係合力高く、耐久力高く、しかもスナップヒッ
ト性高くケーブルの係合凹部に係合させるようにする。 【構成】 ハウジング１にその前面に開口させて差込み
口２を設け、この差込み口２内に接触金具３を取り付け
ると共に接触金具３の後端部に延出した端子部５をハウ
ジング１の後部から突出して設けてコネクタ４を形成す
る。ハウジング１の両側端部の外側に保持金具６を取り
付け、保持金具６の一部をばね片９として延出して差込
み口２の側端部内に導入する。差込み口２に出し入れ自
在に差し込んで接触金具３に接触接続されるケーブル１
２の側端縁に設けた係合凹部１１に係脱自在に係合され
る係合突片１０をばね片９の先端部に形成する。プリン
ト配線板７の表面にコネクタ４を配設して端子部５及び
保持金具６をそれぞれプリント配線板７に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、表面実装型のコネクタ
の取付け構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来から提供されているコネクタ
４を示すものであり、薄い横長に樹脂成形品で形成され
るハウジング１に前面に開口する横長スリット状の差込
み口２を設け、差込み口２内に複数本の接触金具３を設
けると共に各接触金具３の後端部に延出した端子部５を
コネクタ４の後部から突出させて形成してある。このコ
ネクタ４は図３（ｄ）（ｅ）のように、端子部５をプリ
ント配線板７に設けたスルーホール１５に差し込んで半
田付けすることによって、プリント配線板７の表面に取
り付けることができるものであり、図２に示すようなフ
レキシブルプリント配線板などでフラットケーブルとし
て形成されるケーブル１２の先端部を差込み口２に差し
込んで、接触金具３とリード部１９とを接触させること
によってケーブル１２の接続をおこなうことができるよ
うにしてある。

【０００３】ケーブル１２の先端部には図２のようにそ
の両側縁に係合凹部１１が形成してあり、コネクタ４の
ハウジング１内にはケーブル１２の先端部を差込み口２
に差し込んだ際に係合凹部１１に弾性的に係合される係
合片１４が形成してある。この係合片１４は図３（ｃ）
に示すようにハウジング１の側面においてハウジング１
から一体に延出して設けられるものであり、成形品の可
撓性を利用して係合片１４を弾性的に係合凹部１１に係
合させるようにしてある。

【０００４】一方、図４は従来から提供されている表面
実装型のコネクタ４を示すものであり、薄い横長に形成
されるハウジング１に前面に開口する横長スリット状の
差込み口２を設け、差込み口２内に複数本の接触金具３
を設けると共に各接触金具３の後端部に延出した端子部
５をコネクタ４の後面から突出させて形成してある。こ
のコネクタ４は端子部５をプリント配線板７の表面に半
田付けすることによってプリント配線板７に表面実装し
て取り付けることができるものであり、フレキシブルプ
リント配線板などでフラットケーブルとして形成される
ケーブル１２を差込み口２に差し込んで、接触金具３と
リード部１９とを接触させることによって、ケーブル１
２の接続をおこなうことができるようにしてある。

【０００５】このコネクタ４にあって、ケーブル１２を
挿抜きする時やその他突発的なストレスからプリント配
線板７への端子部５の半田付けが剥がれたりするおそれ
がある。そこで、ハウジング１の下面の両側端に保持金
具６を張り出させて設け、端子部５を半田付けすると他
にこの保持金具６もプリント配線板７に半田付けするこ
とによって、プリント配線板７へのコネクタ４の取付け
強度を高めることがおこなわれている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】図３のコネクタ４にあ
って、ケーブル１２の係合凹部１１に係合させる係合片
１４は成形品の可撓性を利用してハウジング１に一体に
設けてあるが、成形品の可撓性では係合凹部１１への係
合片１４の弾性係合力が不十分であって、移送中に接続
が外れる等のトラブルが発生するおそれがあると共に、
成形品で形成される係合片１４は耐久性が低く、係合回
数の寿命が短いという問題があった。またこのように係
合片１４の弾性力が不十分であるために、係合凹部１１
に係合片１４が係合完了したときのスナップヒット性を
高く得ることができず、係合凹部１１に係合片１４が係
合してケーブル１２の差込みの完了を確認することがで
きなくなって、差込み不足によるトラブルが発生するお
それもあった。

【０００７】また図４のコネクタ４にあって、保持金具
６を設けることによってプリント配線板７へのコネクタ
４の取付け強度を高めて端子部５を保護するようにして
いるが、保持金具６にはこのような機能があるに過ぎな
い。本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コ
ネクタの取付け強度を高める保持金具を利用して、係合
力高く、耐久力高く、しかもスナップヒット性高くケー
ブルの係合凹部に係合させることができるようにしたコ
ネクタの取付け構造を提供することを目的とするもので
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るコネクタの
取付け構造は、ハウジング１にその前面に開口させて差
込み口２を設け、この差込み口２内に接触金具３を取り
付けると共に接触金具３の後端部に延出した端子部５を
ハウジング１の後部から突出して設けてコネクタ４を形
成し、ハウジング１の両側端部の外側に保持金具６を取
り付け、保持金具６の一部をばね片９として延出して差
込み口２の側端部内に導入すると共に、差込み口２に出
し入れ自在に差し込んで接触金具３に接触接続されるケ
ーブル１２の側端縁に設けた係合凹部１１に係脱自在に
係合される係合突片１０をばね片９の先端部に形成し、
プリント配線板７の表面にコネクタ４を配設して端子部
５及び保持金具６をそれぞれプリント配線板７に固定し
て成ることを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】ハウジング１の両側端部の外側に保持金具６を
取り付け、保持金具６の一部をばね片９として延出して
差込み口２の側端部内に導入すると共に、差込み口２に
出し入れ自在に差し込んで接触金具３に接触接続される
ケーブル１２の側端縁に設けた係合凹部１１に係脱自在
に係合される係合突片１０をばね片９の先端部に形成し
ているので、コネクタ４の取付け強度を高める保持金具
６を利用してケーブル１２の係合凹部１１に係合される
係合突片１０を形成したばね片９を設けることができ
る。そしてこのばね片９は保持金具６によって金属で形
成されているために、弾性力が高く、また耐久力も高
い。

【００１０】

【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図１
は表面実装型のコネクタ４の一実施例を示すものであ
り、ハウジング１は薄い横長に樹脂成形品で形成してあ
り、ハウジング１には前面に開口する横長スリット状の
差込み口２が設けてある。ハウジング１の差込み口２内
には図１（ａ）のように複数本の接触金具３が平行に配
列して取着してあり、各接触金具３の後端部に延出した
端子部５をコネクタ４の後面から突出させてある。端子
部５には図１（ｃ）に示すようにその先部にＬ字形の固
着片１６が設けてある。

【００１１】また保持金具６の後端部の一側にばね片９
が一体に延設してあり、ばね片９の先端部には「く」字
形に屈曲した係合突片１０が形成してある。この保持金
具６は図１（ｂ）のようにハウジング１の両側端部の下
面にそれぞれ外側方へ張り出すように取り付けられるも
のであり、ハウジング１の背面の両側端部にそれぞれ設
けた挿通口１７からばね片９を差し込むことによって、
図１（ａ）のようにばね片９を差込み口２の両側端部内
に取り付けるようにしてある。

【００１２】上記のように作成されるコネクタ４はプリ
ント配線板７の表面に直接実装することができるもので
あり、プリント配線板７の表面にコネクタ４を載置し
て、各端子部５の固着片１６をプリント配線板７の表面
に設けた回路パターンのリード部（図示省略）に重ねる
と共に保持金具６をプリント配線板７の表面に設けた半
田用パターン（図示省略）の上に重ね、端子部５の固着
片１６と保持金具６をそれぞれ半田８付けすることによ
って、図１（ｃ）（ｄ）に示すようにしておこなうこと
ができるものである。

【００１３】一方、このコネクタ４に接続するケーブル
１２はフレキシブルプリント配線板のフラットケーブル
として形成されているものであり、図２（ｂ）に示すよ
うにフレキシブルプリント配線板によって形成されるベ
ースフィルム１２ａの表面を先部を除いてカバーフィル
ム１２ｂで被覆することによって、図２（ｃ）のように
ケーブル１２の先端部にリード部１９を露出させ、ベー
スフィルム１２ａの先部の背面に補強フィルム１２ｃを
積層すると共にベースフィルム１２ａの先部の表面に補
強板１２ｄを貼ってケーブル１２を形成するようにして
ある。またこのケーブル１２の先端部の両側縁には係合
凹部１１が凹設してある。

【００１４】そしてこのケーブル１２の端部をコネクタ
４の差込み口２に差し込んで、各接触金具３と各リード
部１９とを接触させることによって接続をおこなうこと
ができるものである。このようにケーブル１２の端部を
コネクタ４の差込み口２に差し込む際に、コネクタ４の
差込み口２の両側端部内に設けた係合突片１０がばね片
９の弾性力でケーブル１２の係合凹部１１に係合し、ケ
ーブル１２の端部をコネクタ４の差込み口２に差し込ん
だ状態にロックすることができるものである。このよう
に係合突片１０をばね片９の弾性力でケーブル１２の係
合凹部１１に係合させるにあたって、ばね片９は保持金
具６と一体に金属で形成してあるために、ばね弾性力が
高く、係合凹部１１への係合突片１０の弾性係合力を高
く得ることができ、移送中に接続が外れるなどの問題は
なくなるものであり、またこのようにばね弾性力が高い
ために、係合凹部１１に係合突片１０が係合したときの
スナップヒット性を高く得ることができるものであり、
係合凹部１１に係合突片１０が係合してケーブル１２の
差込みが完了したことを容易に確認することができ、差
込み不足によるトラブルが発生することを無くすことも
できるものである。さらに、金属で形成されるばね片９
は繰り返し弾性変形の耐久力が高く、係合回数の寿命を
長く得ることができるものである。

【００１５】また、ケーブル１２を挿抜きする力やその
他突発的な力がコネクタ４に作用すると、この力は主と
して保持金具６で受けられることになり、大きな力が端
子部５に作用することを防いで、プリント配線板７に対
する端子部５の半田８付けが剥がれることを防止するこ
とができるものである。

【００１６】

【発明の効果】上記のように本発明は、ハウジングの両
側端部の外側に保持金具を取り付け、保持金具の一部を
ばね片として延出して差込み口の側端部内に導入すると
共に、差込み口に出し入れ自在に差し込んで接触金具に
接触接続されるケーブルの側端縁に設けた係合凹部に係
脱自在に係合される係合突片をばね片の先端部に形成
し、プリント配線板の表面にコネクタを配設して端子部
及び保持金具をそれぞれプリント配線板に固定したの
で、コネクタの取付け強度を高める保持金具を利用して
ケーブルの係合凹部に係合される係合突片を形成したば
ね片を設けることができるものであり、しかもこのばね
片は保持金具によって金属で形成されているものであっ
て、弾性力が高く、係合力高く係合凹部に係合突片を係
合させることができると共にスナップヒット性を高く得
ることができるものであり、さらに金属で形成されるば
ね片は耐久力が高く、係合回数の寿命を長く得ることが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のコネクタを示すものであ
り、（ａ）は平断面図、（ｂ）は背面図、（ｃ）はイ−
イ線断面図、（ｄ）はロ−ロ線断面図である。

【図２】ケーブルを示すものであり、（ａ）は正面図、
（ｂ）は側面図である。

【図３】従来のコネクタの一例を示すものであり、
（ａ）は正面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は側面図、
（ｄ）は側断面図、（ｅ）は側断面図である。

【図４】従来のコネクタの他例を示すものであり、
（ａ）は正面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は側面図であ
る。

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 差込み口 ３ 接触金具 ４ コネクタ ５ 端子部 ６ 保持金具 ７ プリント配線板 ８ 半田 ９ ばね片 １０ 係合突片 １１ 係合凹部 １２ ケーブル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングにその前面に開口させて差込
   み口を設け、この差込み口内に接触金具を取り付けると
   共に接触金具の後端部に延出した端子部をハウジングの
   後部から突出して設けてコネクタを形成し、ハウジング
   の両側端部の外側に保持金具を取り付け、保持金具の一
   部をばね片として延出して差込み口の側端部内に導入す
   ると共に、差込み口に出し入れ自在に差し込んで接触金
   具に接触接続されるケーブルの側端縁に設けた係合凹部
   に係脱自在に係合される係合突片をばね片の先端部に形
   成し、プリント配線板の表面にコネクタを配設して端子
   部及び保持金具をそれぞれプリント配線板に固定して成
   ることを特徴とするコネクタの取付け構造。