JPH06222714A - クリーニング品集配支援用のタグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】クリーニング工場等におけるクリーニング品の
仕分作業を飛躍的に効率のよいものにする。 【構成】集配ルートを識別するためのルート識別要素３
と、営業所を識別するための営業所識別要素４と、各営
業所内においてクリーニング品を個別に特定するための
個別識別要素５と、各集配ルートのクリーニングを３種
類に分類するための特別識別要素６とを具備してなる。
特別識別要素は、各集配ルートにおいて最も取扱量の多
い営業所または営業所群のクリーニング品７である旨を
表示する第１表記（Ａ）と、それに続く営業所又は営業
所群のクリーニング品である旨を表示する第２表記
（Ｂ）と、残りの営業所群のクリーニング品である旨を
表示する第３表記（Ｃ）のいずれかを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クリーニング品の集配
作業を円滑かつ間違いのないものにするために使用され
るクリーニング品集配支援用のタグに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近時、クリーニング業界においては、規
模の大きなクリーニング工場を建設しておき、多くの営
業所に持ち込まれるクリーニング品をその工場に集めて
クリーニング処理を施すようにしたシステムが一般化し
ている。しかして、このようなシステムを採用している
ところでは、そのクリーニング工場に対して、複数の集
配ルートを設定するとともに、各集配ルートに複数の営
業所を帰属させておき、各営業所で受けとったクリーニ
ング品を収集してクリーニング工場に運搬し、クリーニ
ング工場でクリーニング処理を施したクリーニング品を
対応する各営業所に戻して顧客に返却するようにしてい
る。そして、この場合に、各クリーニング品が間違いな
く元の営業所に戻され、所定の顧客に返却されるよう
に、各クリーニング品にタグを装着するようにしてい
る。

【０００３】従来のタグは、集配ルートを識別するため
のルート識別要素、例えば、色彩と、営業所を識別する
ための営業所識別要素、例えば、営業所の漢字表記と、
各営業所内においてクリーニング品を個別に特定するた
めの個別識別要素、例えば、番号とを備えている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、単にこれだ
けのものでは、クリーニング工場において仕分けする作
業が煩雑となり、分配ミスが発生し易いという問題があ
る。すなわち、従来のものでは、集配ルート毎に分配し
た後、各集配ルートのクリーニング品を、例えば、漢字
表記を見ながら各営業所毎に分類してゆくことになる
が、漢字表記をいちいち読みながら１品ずつ多数のクリ
ーニング品を直接、各営業所に対応する多数の籠等に分
配する作業は、後述するように読み間違いによるミスを
誘い易い。また、１品特定する毎に、それに対応する籠
を多数の中から探さねばならず、作業者は長時間に亘っ
て集中力と過大な労働とを強いられることになる。

【０００５】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るクリーニング品集配支援用
のタグは、クリーニング工場に対して、複数の集配ルー
トを設定するとともに、各集配ルートに複数の営業所を
帰属させておき、各営業所で受けとったクリーニング品
を収集してクリーニング工場に運搬し、クリーニング工
場でクリーニング処理を施したクリーニング品を対応す
る各営業所に戻して、顧客に返却する場合に、各クリー
ニング品に装着して使用されるものであって、集配ルー
トを識別するためのルート識別要素と、営業所を識別す
るための営業所識別要素と、各営業所内においてクリー
ニング品を個別に特定するための個別識別要素と、各集
配ルートのクリーニングを３種類に分類するための特別
識別要素とを具備してなり、前記特別識別要素が、各集
配ルートにおいて最も取扱量の多い営業所又は営業所群
のクリーニング品である旨を表示する第１表記と、それ
に続く営業所又は営業所群のクリーニング品である旨を
表示する第２表記と、残りの営業所群のクリーニング品
である旨を表示する第３表記のいずれかを用いるもので
あることを特徴としている。

【０００７】

【作用】このような構成のものであれば、従来通り、そ
れぞれの集配ルートにおける複数の営業所から集められ
工場でクリーニング処理を施されたクリーニング品を、
ルート識別要素と営業所識別要素とを参照することによ
って各営業所に戻すことができ、また、各営業所におい
ては、個別識別要素を参照して各クリーニング品を各顧
客に個別返却することが可能であるが、本発明のタグ
は、各集配ルートのクリーニングを一旦３種類に分配す
るための特別識別要素をさらに備えているため、工場で
クリーニング品を仕分けする作業を、より正確かつ迅速
に行うことが可能となる。

【０００８】すなわち、各営業所のクリーニング品取扱
量はさまざまであるが、相対的な取扱数量は概ね安定し
ている。けだし、営業所の成績は、その規模や立地条件
等により定まる傾向があり、取扱量の多い幾つかの営業
所は常に他の営業所に比べて群を抜いているのが通常で
あるからである。そのため、各クリーニング品に前述し
たような第１、第２、第３表記のいずれかが付されてい
る場合には、クリーニング工場において、集配ルート毎
に、全クリーニング品を迅速に３種類に分配し、それら
を営業所毎に能率よく分けることができる。具体的に
は、第１表記および第２表記は、取扱点数の多い少数の
営業所のクリーニング品に付すべきものであり、第３表
記は、取扱点数が少ない多数の営業所のクリーニング品
に付すべきものであるため、第１表記及び第２表記を付
すべき営業所を適宜選定することによって、第１表記の
付されたクリーニング品の総数と、第２表記の付された
クリーニング品の総数と、第３表記が付されたクリーニ
ング品の総数とが概ね同等になるように設定することが
可能となる。しかして、このように設定してあれば、ク
リーニング工場において、まず、特定の集配ルートの全
クリーニング品を、第１表記、第２表記、第３表記に対
応する３つの山に分けることができる。この仕分け作業
は、３種の表記を見分けるだけでよいため、間違いが発
生する可能性が低く、迅速に行うことができる。しかる
後に、各山のクリーニング品を営業所毎に分配するが、
第１表記及び第２表記の付されたクリーニング品の山
は、単一あるいは極少数の営業所のものであるため分配
は容易であり、点検を兼ねて他の籠に移し代える程度の
簡単な作業で済む。第３表記の付されたクリーニングの
山は、比較的多種類の営業所に係るクリーニング品が含
まれているが、数の多い営業所のクリーニング品が除か
れているため、クリーニング品の点数は大幅に減少して
いる。そのため、第３表記のクリーニング品の仕分け
も、全クリーニング品を一挙に各営業所に分配する場合
に比べて飛躍的に高能率なものとなる。特に、分配作業
時の人間の習性として、同じ営業所のクリーニング品が
連続していると集中力が散漫になるものであり、時々他
の営業所のものが混入していても、その営業所表示を見
落す傾向が強いが、第３表記のクリーニング品のみを仕
分けする際には、このような連続現象を招く確率が低く
なり、集中して短時間に仕分作業を行うことが可能とな
る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１０】図１は、本発明に係るタグ１を示してい
る。このタグ１は、例えば、紙製の台紙２に、集配ルー
トを識別するためのルート識別要素３と、営業所を識別
するための営業所識別要素４と、各営業所内においてク
リーニング品７を個別に特定するための個別識別要素５
と、各集配ルートのクリーニング品７を３種類に分類す
るための特別識別要素６とを施したものである。

【００１１】台紙２は、短冊状のもので、一端側３分の
１程度の面積を示す切離部２１と、他端側３分の２程度
の面積を占める台紙本体２２とからなり、それらの間に
は切取用のミシン目２３が形成してある。

【００１２】ルート識別要素３は、例えば、台紙２全体
に施された色彩により構成されており、例えば、第１の
集配ルートに対応する色彩として緑、第２の集配ルート
に対応する色彩として紫、第３の集配ルートに対応する
色彩として茶色、第４の集配ルートに対応する色彩とし
て黄色、第５の集配ルートに対応する色彩として赤、第
６の集配ルートに対応する色彩として青を用いている。

【００１３】営業所識別要素４は、例えば、営業所の頭
文字に対応する漢字により構成されており、台紙２の切
離部２１の１か所と、台紙本体２２における２か所に施
されている。

【００１４】個別識別要素５は、丸数字１桁表記５１
と、数字３桁表記５２とから構成されており、台紙２の
切離部２１と、台紙本体２２とにそれぞれ表示されてい
る。丸数字１桁表記５１は、０から９までの算用数字を
用いており、数字３桁表記５２は０００〜９９９の算用
数字を用いている。しかして、この個別識別要素５によ
って１００００種類のクリーニング品７を識別すること
ができるようになっている。

【００１５】特別識別要素６は、台紙２の切離部２１の
１か所と、台紙本体２２の２か所にそれぞれ施印された
もので、第１表記として文字Ａを用い、第２表記として
文字Ｂを用い、第３表記として文字Ｃを用いている。こ
の実施例では、第１、第２、第４、第５集配ルートにお
いては、最も取扱点数の多い単一の営業所のものに文字
Ａを付与し、第２番目と第３番目に取扱点数の多い２つ
の営業所のものに、文字Ｂを付与し、残り複数の営業所
のものに文字Ｃを付けている。また、第３、第６集配ル
ートにおいては、取扱点数の多い２つの営業所のものに
文字Ａを付与し、取扱点数の多い単一の営業所のものに
Ｂを付与し、残り複数の営業所のものに文字Ｃを付けて
いる。

【００１６】図３は第１集配ルートに属する営業所で使
用するタグ１のいくつかを示したものであり、図４は第
２集配ルートに属する営業所で使用するタグ１のいくつ
かを示したものでり、図５は第３集配ルートに側する営
業所で使用するタグ１のいくつかを示したものであり、
図６は第４集配ルートに属する営業所で使用するタグ１
のいくつかを示したものであり、図７は第５集配ルート
に属する営業所で使用するタグ１のいくつかを示したも
のでり、図８は第６集配ルートに側する営業所で使用す
るタグ１のいくつかを示したものである。

【００１７】しかして、このタグ１は、特定のクリーニ
ング工場に対して、複数の集配ルートを設定するととも
に、各集配ルートに複数の営業所を帰属させておき、各
営業所で受けとったクリーニング品７を収集してクリー
ニング工場に運搬し、クリーニング工場でクリーニング
処理を施したクリーニング品７を対応する各営業所に戻
して、顧客に返却する場合に使用されるものであり、各
クリーニング品７に装着して用いられる。次にその使用
法を具体的に説明する。

【００１８】各営業所には、当該営業所が属する集配ル
ートに特有の色彩が施され、かつ当該営業所に対応する
営業所識別要素４が施印されたタグ１であって、１枚毎
に個別識別要素５の表示数が異なるものを用意してお
く。そして、営業所にクリーニング品７が持ち込まれる
と、クリーニング品１点につき１枚のタグ１を取り出
す。しかる後、そのタグ１の切離部２１を切り取って、
例えば、顧客に渡す伝票に取着したり、クリーニング品
７を入れる包袋の外側に装着したりする。この切離部２
１は予備的なものであり、必要に応じて適宜使用すれば
よい。一方、台紙本体２２のみとなったタグ１は、その
クリーニング品７の取り付け易い箇所に装着する。図２
は、タグ１をクリーニング品７の襟タグ部７１に巻装し
てステープラにより止着した状態を示している。このよ
うにして受けとった多数のクリーニング品７は、集配ル
ートを巡回する集配車等により他の営業所のクリーニン
グ品とともにクリーニング工場に搬入され、クリーニン
グ処理を施される。処理後のクリーニング品７は、その
工場内で営業所毎に仕分けされ、集配車等で各営業所に
配送される。すなわち、集配ルート毎にクリーニング処
理された多数のクリーニング品７は、まず、Ａが付与さ
れているものと、Ｂが付与されているものと、Ｃが付与
されているものとに分けられる。しかして、単一の営業
所のものだけにＡが付与されている場合には、確認の意
味でそのＡの付与されたクリーニング品を当該営業所用
の籠に移し替える。また、Ｂが付与されたクリーニング
品の山は、２つの営業所の籠に分配する。この場合も２
分割であるため、確認程度の簡略な仕分け作業となる。
次いで、Ｃが付与されているクリーニング品７の山を、
営業所識別要素４を参照しつつ複数の籠に分けるが、こ
の際には、数の多いＡ、Ｂのクリーニング品７は除かれ
ているため、種類のみが多く数が少ないクリーニング品
７の仕分け作業となる。しかして、種類が多く単純な繰
り返しが少ない状態で比較的少数枚のクリーニング品７
を仕分けする作業は、集中して短時間に終わらせること
が可能であり、仕分けミスも生じ難いものとなる。この
ようにして営業所毎に仕分けされたクリーニング品７
は、集配車等により各営業所に順次戻され、個別識別表
示５に基づいて各顧客に返却される。

【００１９】なお、本発明に係るタグは、第９図に示す
ように、切離部を有しないものであってもよいのは勿論
である。

【００２０】また、第１表記、第２表記、及び第３表記
は、Ａ、Ｂ、Ｃに限定されないのは勿論であり、３種類
を明確に見分けることができる文字あるいは図形であれ
ば、どのようなものであってもよい。第１０図は第１表
記、第２表記、第３表記が図形である場合の一例を示し
ており、第１１図は同表記が時計文字である場合を示し
ている。

【００２１】さらに、ルート識別要素、営業所識別要
素、あるいは、個別識別要素も以上説明したものに限定
されるものではなく、例えば、バーコードを用いるな
ど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能で
ある。

【００２２】

【発明の効果】本発明は以上のような構成であるから、
従来と同様な態様でクリーニング品に装着して使用する
だけで、クリーニング工場における仕分作業を飛躍的に
効率のよいものにすることができ、各クリーニング品を
間違いなく迅速に各営業所に戻して顧客に返却すること
ができるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す正面図。

【図２】同実施例における使用状態を示す斜視図。

【図３】同実施例の第１の集配ルートにおけるタグを示
す正面図。

【図４】同実施例の第２の集配ルートにおけるタグを示
す正面図。

【図５】同実施例の第３の集配ルートにおけるタグを示
す正面図。

【図６】同実施例の第４の集配ルートにおけるタグを示
す正面図。

【図７】同実施例の第５の集配ルートにおけるタグを示
す正面図。

【図８】同実施例の第６の集配ルートにおけるタグを示
す正面図。

【図９】本発明の他の実施例を示す正面図。

【図１０】特別識別要素の変形例を示す説明図。

【図１１】特別識別要素の他の変形例を示す説明図。

【符号の説明】

１…タグ ２…台紙 ３…ルート識別要素 ４…営業所識別要素 ５…個別識別要素 ６…特別識別要素

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】クリーニング工場に対して、複数の集配ル
   ートを設定するとともに、各集配ルートに複数の営業所
   を帰属させておき、各営業所で受け取ったクリーニング
   品を収集してクリーニング工場に運搬し、クリーニング
   工場でクリーニング処理を施したクリーニング品を対応
   する各営業所に戻して、顧客に返却する場合に、各クリ
   ーニング品に装着して使用されるタグであって、 集配ルートを識別するためのルート識別要素と、営業所
   を識別するための営業所識別要素と、各営業所内におい
   てクリーニング品を個別に特定するための個別識別要素
   と、各集配ルートのクリーニングを３種類に分類するた
   めの特別識別要素とを具備してなり、前記特別識別要素
   が、各集配ルートにおいて最も取扱量の多い営業所また
   は営業所群のクリーニング品である旨を表示する第１表
   記と、それに続く営業所又は営業所群のクリーニング品
   である旨を表示する第２表記と、残りの営業所群のクリ
   ーニング品である旨を表示する第３表記のいずれかを用
   いるものであることを特徴とするクリーニング品集配支
   援用のタグ。