JPH0622268Y2 - ハンガー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は保管庫、ロッカー等に掛け渡すハンガーに関
し、特に保管庫等の収納幅に応じて適宜伸縮出来るハン
ガーに関するものである。

〔従来の技術〕 保管庫、ロッカー等の内部には書類等を収納するファイ
ルや衣服類等を吊り下げるためのパイプ素材からなるハ
ンガー及び備品や書類等を載置するための棚板を数段に
わたって設けているのが通常である。そして、保管庫等
の側壁板の両側縁に縦方向に夫々棚受を突設してあり、
この棚受には所定間隔をおいて上下方向に形成した多数
の係止孔に爪金具を取り付けこの爪金具にハンガーの両
端に固着した支承体や棚板の両端を支承させることによ
って、ハンガーや棚板を保管庫等に取り付けるようにし
ている。かくて、前記爪金具を棚受の上下方向の係止孔
にその係止位置を適宜変更することによってハンガーや
棚板の取付位置を可変し、以て収納する備品、書類等の
嵩や量に応じて多段に設けたハンガー間や棚板間の幅を
適宜変更可能にしている。

〔考案が解決しようとする課題〕 ところで、前記したように棚受は保管庫、ロッカー等の
内部に突設してなり、棚受に係止した爪金具にハンガ
ー、棚板を支承するものであるから、保管庫等の収納
幅、換言すればハンガーや棚板の長さは実際は前記棚受
の高さ（爪金具の端部が挿入係止され得る深さ）によっ
て制約されることになる。而して、この棚受の高さは各
メーカーによって多少の相違があり、ために前記ハンガ
ーや棚板の長さは棚受の種々の高さに応じた長さのもの
を逐一用意する必要があった。このため、高さの異なる
棚受を有する保管庫やロッカーに他のハンガーや棚板を
流用出来ないという不経済があるとともに、特にハンガ
ーの場合にはパイプ等の支持具に支承体を別途固着する
必要があるため製造にも手間がかかり、コスト高にもな
るという問題点があったものである。

〔考案の目的〕

本考案は前記した問題点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは保管庫、ロッカー等に掛け渡す
ハンガーを簡単な作業により棚受の高さに対応して適宜
伸縮可能となし、棚受の高さの異なる種々の保管庫、ロ
ッカー等に充分に適応して取り付けることが出来るハン
ガーを提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本考案はファイル、衣服類
等を吊下する支持具と、この支持具の両端に設けた保管
庫、ロッカー等の係止部に係止される支承体と、この支
承体と前記支持具とを連結する連結具とからなり、この
一方の連結具内部に突設したピンを前記支持具の一端に
形成された嵌入孔に遊嵌すると共に、他方の連結具内部
に突設したボルトを前記支持具の他端内部に設けたナッ
トに螺着して支持具が進退自在になるようにしたもので
ある。

〔作用〕

パイプ等の支持具を保管庫、ロッカー等の棚受（係止
部）の高さに応じて回動し、支持具の長さを適宜変更
し、以て保管庫等の収納幅に合致させるようにする。

〔実施例〕

以下に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

１はパイプ（ファイル、衣服等を吊下する支持具）、２
はこのパイプ１の両端に取り付けられる断面略コ字状の
支承体であり、後記する保管庫７の棚受（係止部）８に
係止されるものである。３は前記パイプ１と支承体２を
連結するための前記支承体２に嵌合して取り付けた二つ
の連結金具であり、この連結金具３は図示するように断
面略コ字状に形成され、前記支承体２との開放端に係合
する係合段部３ａがその基板に設けられている。４は一
方の前記連結金具３内部に突設したピン、５は他方の連
結金具３内部に突設したボルトである。

１ａは前記パイプ１の一端内部に形成した嵌入孔であ
り、この嵌入孔１ａに前記連結金具３のピン４が軸受１
ｃを介して遊嵌されている。１ｂは前記パイプ１の他端
内部に形成したナット部であり、このナット部１ｂに前
記連結金具３のボルト５が螺合し、パイプ１を進退自在
に可動出来るようになっている。

前記のように構成したパイプ１を２本用意し、この２本
のパイプ１を第１図に図示されるように、支承体２に所
望間隔をおき連結金具３によって取り付けてなるもので
ある。図中、６、６は支承体２に穿設したパイプ１の取
付孔、12は棚板を示すものである。

尚、本実施例においては支承体２と連結金具３を別体の
ものとして構成した例を示したが、これに限定されるこ
となく例えば、支承体２と連結金具３を合成樹脂素材を
もって構成し両者を一体成形するようにしても良い。

本考案は前記のように構成したので、保管庫７に係止す
るには、先ず、保管庫７の両側壁板７ａ内部に所定間隔
をおいて突設した棚受８の所望の位置の係止孔９に爪金
具10を係止する。しかる後、この爪金具10に前記パイプ
１の両端の支承体２を支承してパイプ１を保管庫７内に
掛け渡し、このパイプ１に必要な書類等を収納したファ
イル11を図示する状態で吊り下げるようにする。この
時、前記棚受８の高さｈが種々異なった場合において
も、パイプ１を手に持って回動するとボルト５がパイプ
１内部のナット部１ｂと螺合し、パイプ１自体が適宜伸
長、収縮して棚受８間の間隔を合致するようになる。従
って、棚受８の高さｈが異なっても棚受８間の収納幅に
適応したパイプ１を収納庫７内に掛け渡すことが出来
る。

本実施例では保管庫７内にパイプ１を掛け渡した例を示
したが、これに限定されることなく例えばロッカーの衣
服類等の吊下用として使用するようにしても良いもので
ある。この場合には支承体２には３本のパイプ１を所望
間隔をおいて取り付けることが望ましい。

〔考案の効果〕

本考案は前記したように、ファイル、衣服類等を吊下す
る支持具と、この支持具の両端に設けた保管庫、ロッカ
ー等の係止部に係止される支承体と、この支承体と前記
支持具とを連結する連結具とからなり、この一方の連結
具内部に突設したピンを前記支持具の一端に形成された
嵌入孔に遊嵌すると共に、他方の連結具内部に突設した
ボルトを前記支持具の他端内部に設けたナットに螺着し
て支持具が進退自在になるようにしたので、ハンガーを
保管庫、ロッカー等の収納幅に応じて適宜伸縮可能であ
り、簡単かつ容易な操作により保管庫等の収納幅に最適
に合致させることが出来る。又、ハンガーを支承する棚
受の高さが種々異なる保管庫、ロッカー等であっても充
分に適応して取り付けることが出来るから極めて経済的
であり、然も簡単な構造によりコストの低減にも資する
ことが出来る等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は分解斜視図、
第２図は断面図、第３図は保管庫に取り付けた状態を示
す斜視図、第４図(a)は第３図の要部拡大斜視図、同(b)
は同要部拡大断面図である。 １……パイプ（支持具）、１ａ……嵌入孔、１ｂ……ナ
ット部、１ｃ……軸受、２……支承体、３……連結金
具、３ａ……係合段部、４……ピン、５……ボルト、６
……取付孔、７……保管庫、８……棚受（係止部）、９
……係止孔、10……爪金具、11……ファイル、12……棚
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ファイル、衣服類等を吊下する支持具と、
   この支持具の両端に設けた保管庫、ロッカー等の係止部
   に係止される支承体と、この支承体と前記支持具とを連
   結する連結具とからなり、この一方の連結具内部に突設
   したピンを前記支持具の一端に形成された嵌入孔に遊嵌
   すると共に、他方の連結具内部に突設したボルトを前記
   支持具の他端内部に設けたナットに螺着して支持具が進
   退自在になるようにしたことを特徴とするハンガー。