JPH06221496A - 極低温液体注入方法および極低温液体注入装置 - Google Patents

極低温液体注入方法および極低温液体注入装置

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JPH06221496A
JPH06221496A JP1274293A JP1274293A JPH06221496A JP H06221496 A JPH06221496 A JP H06221496A JP 1274293 A JP1274293 A JP 1274293A JP 1274293 A JP1274293 A JP 1274293A JP H06221496 A JPH06221496 A JP H06221496A
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valve
heat insulating
cryogenic liquid
transfer tube
insulating container
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JP1274293A
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Shigeo Nakayama
茂雄 中山
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】注入効率、使い易さ、信頼性、安全性の向上を
図れる極低温液体の注入方法および注入装置を提供す
る。 【構成】極低温液体をトランスファーチューブ42を介
して断熱容器33内へ注入するに当り、トランスファー
チューブ42の断熱容器33内に位置する先端部に断熱
材製チューブ47の一端を接続するとともに断熱材製チ
ューブ47の他端を断熱容器33の底壁内面に近接させ
た状態で注入するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一方の断熱容器内に収
容されている極低温液体、たとえば液体ヘリウムを圧力
差を利用して他方の断熱容器内へ注入する際の注入方法
および注入に当って用いられる注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導磁石の主要部は、通常、クライオ
スタット(断熱容器)内に超電導コイルと液体ヘリウム
で代表される極低温液体とを収容したものとなってい
る。
【0003】ところで、クライオスタット内の超電導コ
イルを超電導状態に転移させるには、クライオスタット
内に液体ヘリウムを所定レベルまで注入する必要があ
る。また、クライオスタット内の液体ヘリウムのレベル
が超電導コイルの冷却に支障を来す値まで低下したとき
には、液体ヘリウムを追加注入する必要がある。このよ
うな注入に際しては、通常、図11に示す手法が採用さ
れている。
【0004】すなわち、図中1は内槽と外槽と内外槽間
に形成された真空断熱層とを備えてなるクライオスタッ
トを示している。このクライオスタット1内には予め超
電導コイル2が収容されている。クライオスタット1内
には液位を検出する液位センサ3が配置されており、こ
の液位センサ3の出力線4はクライオスタット1の上壁
5を貫通して液位表示器6に接続されている。クライオ
スタット1の上壁5にはクライオスタット1内の上部空
間を大気圧雰囲気に通じさせる配管7が設けられてい
る。この配管7にはヘリウムガス回収用のガスバックが
接続されている。このように構成されたクライオスタッ
ト1内に次に述べる極低温液体注入装置10によって液
体ヘリウムが注入される。
【0005】極低温液体注入装置10は、内部に液体ヘ
リウム11を収容したデュワー12を備えている。デュ
ワー12内の上部空間は、安全弁13と、ガス排気弁1
4と、ガス導入弁15とに通じている。そして、ガス導
入弁15は高圧ヘリウムガスボンベ16に通じている。
デュワー12の側壁部には手動操作弁17が設けてあ
り、この手動操作弁17の入口は案内管18の一端に接
続されている。この案内管18は、その他端Aがデュア
ー12内に収容されている液体ヘリウム11中に位置す
るように配置されている。
【0006】一方、手動操作弁17の出口には挿入締結
式の接続機構19を介してトランスファーチューブ20
の一端側が接続されている。このトランスファーチュー
ブ20は、金属材製の内管と外管との間に真空断熱層を
備えた二重管構造に形成されており、その他端側がクラ
イオスタット1の上壁5を貫通してクライオスタット1
内に差込まれている。すなわち、トランスファーチュー
ブ20は、その入口が手動操作弁17の出口に接続さ
れ、その出口Bがクライオスタット1内に位置するよう
に設けられる。トランスファーチューブ20の途中位置
にはガスアクチュエータによって駆動される注入制御弁
21が挿設されている。また、注入制御弁21より下流
位置は、分岐チューブ22,弁23を介して真空ポンプ
24に通じている。
【0007】このように構成された極低温液体注入装置
10を使って液体ヘリウム11をクライオスタット1内
に注入する手順、ここでは追加注入の手順を簡単に説明
すると以下の通りである。なお、このとき手動操作弁1
7は“開”に保たれているものとする。液面センサ3の
検出値が所定レベルまで低下すると、まず真空ポンプ2
4が動作を開始し、次に注入制御弁21および弁23が
“開”に制御される。
【0008】この制御によって、トランスファーチーブ
20内における分岐チューブ接続部を境にして上流側お
よび下流側に滞留している高温のヘリウムガスが真空ポ
ンプ24によって排気され、その後に低温のヘリウムガ
スが真空ポンプ24へと流れる。したがって、トランス
ファーチューブ20は低温のヘリウムガスの顕熱によっ
て予冷されることになる。
【0009】予冷の後に弁23が“閉”に、ガス導入弁
15が“開”に制御されるとともに真空ポンプ24の動
作が停止される。この制御によって、デュワー12内の
圧力P1 がクライオスタット1内の圧力P2 より高くな
り、この圧力差でデュワー12内の液体ヘリウム11の
一部がトランスファーチューブ20を介してクライオス
タット1内に注入される。注入された液体ヘリウム11
のレベルは液位センサ3によって検出される。そして、
クライオスタット1内の液位が所定レベルに達した時点
で注入制御弁21およびガス導入弁15が“閉”に制御
されて注入作業を終了する。なお、注入制御弁21,弁
23,ガス導入弁15および真空ポンプ24の制御は,
通常、制御装置によって自動的に行われる。しかしなが
ら、上記のように構成された従来の極低温液体注入装置
10にあっては次のような問題があった。
【0010】(1) 従来の注入手法では、トランスファー
チューブ20の出口Bをクライオスタット1内の比較的
上方に位置させて注入している場合が多い。つまり、ト
ランスファーチューブ20におけるクライオスタット1
内に挿入されている部分の長さLを短くしている場合が
多い。トランスファーチューブ20は、前述の如く金属
材で形成されている。したがって、挿入長さLが短い
と、トランスファーチューブ20の出口Bとトランスフ
ァーチューブ20の外管で外気温度に保たれている部分
との間の距離が短くなり、外管を介しての熱侵入が多く
なる。加えて、クライオスタット1の内槽壁温度は上部
程高い。このように、トランスファーチューブ20の外
管を介しての熱侵入が多く、しかもクライオスタット1
の内槽壁温度が比較的高い領域に出口Bを位置させて液
体ヘリウムを注入すると、液体ヘリウムの蒸発潜熱が5
(cal/g)と小さいことから、出口Bを出た液体ヘリウム
は非常に蒸発し易い条件におかれる。このため、クライ
オスタット1内に液体ヘリウムを所定レベル溜めるのに
長時間を要するばかりか、追加注入時における液体ヘリ
ウムの消費量が多くなる問題があった。
【0011】(2) 追加注入時に、トランスファーチュー
ブ20を予冷するために真空ポンプ24を動作開始させ
ると、案内管18からトランスファーチューブ20を経
由して真空ポンプ24へ流れるガス経路と、クライオス
タット1から真空ポンプ24へ流れるガス経路との両方
が形成される。このとき、トランスファーチューブ20
の出口Bがクライオスタット1内に残っている液体ヘリ
ウム中に位置しているような場合には格別問題とならな
いが、液面より上に位置しているような場合には、クラ
イオスタット1内が負圧になる。このように、クライオ
スタット1内が負圧になると、上壁5におけるトランス
ファーチューブ20の貫通部分や配管7などを介して外
気がクライオスタット1内に入込み、この外気に含まれ
ているガスや水分がトランスファーチューブ20の分岐
チューブ接続部より下流側内面等に凝結し、その結果と
して液体ヘリウムの追加注入を困難にさせることが往々
にしてあった。
【0012】(3) また、従来の極低温液体注入装置10
では、トランスファーチューブ20の入口側を挿入締結
式の接続機構19を介して手動操作弁17の出口に接続
している。注入制御弁21は非注入期間において“閉”
状態に保たれている。このとき、手動操作弁17が誤っ
て閉じられた場合には、トランスファーチューブ20に
おける手動操作弁17から注入制御弁21までの区間内
に存在しているヘリウムガスが輻射熱の侵入等の影響を
受けて高圧化する。したがって、このような状態でたと
えば接続機構19を外すと、外した瞬間に上記区間内に
溜まっていた高圧のヘリウムガスが外部へ向けて激しく
噴出することになり、安全性の面からも問題があった。
【0013】(4) また、従来の極低温液体注入装置10
では、トランスファーチューブ20の途中位置にガスア
クチュエータによって駆動される注入制御弁21を介在
させ、この注入制御弁21の開閉によって注入開始およ
び注入停止を行うようにしている。注入制御弁21は、
通常、バネの復元力を弁体に与えて弁口を常時閉塞させ
ておき、開弁時にはバネの復元力に抗する向きにガス圧
力を弁体に与えて開弁させる方式を採用している。この
方式はクライオスタット1の近くに電気配線を施す必要
がないので何かと利点が多い。
【0014】しかし、このような構造の注入制御弁21
では、開度の微調整が困難で、これが原因して次のよう
な問題を発生させることがあった。すなわち、クライオ
スタット1内に収容されている超電導コイル2は、銅、
ステンレス鋼、繊維強化プラスチック、すず、ニオブ等
の熱収縮率の異なった材料で構成されている。たとえ
ば、4.2Kにおいて、銅は0.25% 、繊維強化プラスチック
は0.8% 熱収縮する。このため、急激に冷却すると、各
材料の熱収縮が顕在化して熱歪みを生じる。この状態の
ままで超電導コイルを励磁すると、フープ力によって超
電導線が動き易くなり、これが原因して常電導状態へ転
移することがある。したがって、たとえば超電導コイル
2の一部が液面上に露出しているような条件で液体ヘリ
ウムの追加注入を開始するときには、注入制御弁21の
開度を調整して液体ヘリウムの注入流量を微調整するこ
とが望まれるが、従来の注入制御弁21では注入流量の
微調整が構造的に困難であった。
【0015】(5) 上述した微調整の困難さは次のような
問題も発生させる。すなわち、追加注入時には、追加注
入に先だって前述の如くトランスファーチューブ20を
予冷するが、この予冷を行ってもトランスファーチュー
ブ20の温度は液体ヘリウム温度よりまだ高い状態にあ
る。したがって、追加注入開始時には比較的温度の高い
ヘリウムガスがクライオスタット1内に急激に流れ込
む。このため、流れ込んだヘリウムガスによってクライ
オスタット1内に残っている液体ヘリウムが多量に蒸発
し、一時的に液面がさらに低下する。この蒸発を抑える
には、クライオスタット1内に流れ込むヘリウムガスの
量を少なくし、クライオスタット1内の液体ヘリウムと
少量ずつ熱交換させることが望まれるが、従来の注入制
御弁21では開度の微調整ができないため、上記要望を
満たすことが困難であった。
【0016】(6) また、従来の極低温液体注入装置10
で使用している注入制御弁21にあっては、弁体の移動
軸と弁体を駆動するガスアクチュエータの移動軸とが移
動方向と直交する方向にずれているため、開弁時に弁体
に加わる力が一様とはならず、これが原因して弁体に傾
きが生じ、開弁時に正常に開弁できなかったり、閉弁時
に正常に閉弁できなかったりする問題があった。この傾
向は、弁体に対して閉弁力を付与するバネのバネ定数が
大きいほど強く現れている。
【0017】(7) さらに、従来の極低温液体注入装置1
0で使用している注入制御弁21にあっては、バネの復
元力を弁体に与えて弁口を常時閉塞させておき、開弁時
にはバネの復元力に抗する向きにガスアクチュエータで
弁体に力を与えて開弁させ、さらに開弁状態から閉弁状
態への切換えはガスアクチュエータから作動ガスを排出
させる方式を採用している。このような注入制御弁21
において、従来は、開弁状態から閉弁状態への切換えに
際して、ガスアクチュエータから作動ガスを急速に排出
させる方式を採用している。このため、上記切換え時に
バネの復元力で弁体が弁座に激しく衝突し、低温雰囲気
下の影響もあって数100 回の開閉動作で弁体や弁座に脆
性破壊によるひび割れが生じ、ひび割れ箇所から液漏れ
が起こって弁としての機能を発揮できなくなる問題があ
った。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の極
低温液体注入装置にあっては、注入効率、使い易さ、信
頼性、安全性のいずれにおいても改善が望まれていた。
そこで本発明は、上述した不具合の少なくとも1つを解
消できる極低温液体の注入方法および注入装置を提供す
ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る注入方法の一形態では、極低温液体を
トランスファーチューブを介して断熱容器内へ注入する
に当り、トランスファーチューブの前記断熱容器内に位
置する先端部に断熱材製チューブの一端を接続するとと
もに上記断熱材製チューブの他端を上記断熱容器の底壁
内面に近接させた状態で注入するようにしている。
【0020】また、上記目的を達成するために、本発明
に係る装置の一例では、一方の断熱容器内に収容されて
いる極低温液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ
注入する極低温液体注入装置において、一端側が前記一
方の断熱容器内の前記極低温液体中に通じ、他端が前記
他方の断熱容器内に位置するように配置される断熱構造
のトランスファーチューブと、このトランスファーチュ
ーブの途中に設けられた注入制御弁と、前記トランスフ
ァーチューブにおける前記注入制御弁の挿設位置より下
流位置に通じた分岐チューブと、この分岐チューブに接
続された排気ポンプと、前記分岐チューブの内部圧力を
検出する圧力センサと、前記分岐チューブの内面温度を
検出する温度センサと、極低温液体の注入開始に先立っ
て前記注入制御弁を境にして圧力差の存在する条件に保
持した状態で前記排気ポンプを動作開始させるとともに
前記圧力センサの検出値が予め設定された下限レベルに
低下した時点から前記注入制御弁を“開”に制御し、前
記温度センサの検出値が所定レベルまで低下した時点で
前記排気ポンプの動作を停止させる予冷制御装置とを備
えている。
【0021】
【作用】上述した本発明に係る注入方法では、トランス
ファーチューブの出口位置を断熱材製チューブによって
実質的に延長し、しかも断熱材製チューブの先端、つま
り出口を他方の断熱容器の底壁内面に近接させた状態で
注入が行われる。
【0022】したがって、トランスファーチューブの外
管で常温に保たれている部分から断熱材製チューブの出
口までの間の熱抵抗を十分に大きくでき、トランスファ
ーチューブの外管を通して侵入した熱が極低温液体の実
際の流出口である断熱材製チューブの出口に伝わるのを
抑制できる。加えて、断熱材製チューブの出口を他方の
断熱容器の底壁内面近傍に位置させているので、追加注
入時には上記出口を断熱容器内に残存している極低温液
体中に位置させることができ、上記出口から出た極低温
液体が液面上に漂っているガスに直接接触するのを防止
でき、極低温液体を短時間に所定レベルまで溜めること
が可能となる。また、たとえば断熱容器内に極低温液体
が残存していない場合であっても、上記出口から出た極
低温液体の底壁内面への接触によって生成された低温ガ
スが断熱容器内を上昇する過程において、上記低温ガス
の顕熱によって断熱容器内に底壁内面を最低温とする温
度分布を急速に形成することができる。したがって、注
入された極低温液体の過剰な蒸発を抑制でき、極低温液
体を短時間に所定レベルまで溜めることが可能となる。
また、断熱材製チューブとして電気絶縁機能を備えたも
のを用いることによって、超電導コイルの励磁状態下に
おいて上述した機能を発揮させながら安全に注入するこ
とができる。
【0023】また、上述した本発明に係る注入装置で
は、予冷時に圧力センサの検出値が予め設定された下限
レベルに低下した時点から注入制御弁を“開”に制御
し、この注入制御弁を介して極低温液体を他方の断熱容
器内に強制的に送り込み、温度センサの検出値が所定レ
ベルまで低下した時点で排気ポンプの動作を停止させる
ようにしているので、他方の断熱容器内が負圧状態にな
る前の時点で注入制御弁が“開”に切換わるように設定
しておきさえすれば、予冷時に他方の断熱容器内が負圧
になるのを防止でき、負圧の発生によって起こる不具合
を解消することができる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1には本発明に係る注入方法の一実施形態を説明
するための図が示されている。
【0025】この図には、超電導コイル31と極低温液
体である液体ヘリウム32とを収容してなるクライオス
タット33内に本発明方法を用いて液体ヘリウムを追加
注入している状態が示されている。
【0026】クライオスタット33は、内槽34と、外
槽35と、内外槽間に形成された真空断熱層36と、上
部開口部を閉塞する上壁37とで構成されている。クラ
イオスタット33内には液位を検出する液位センサ38
が配置されており、この液位センサ38の出力線39は
クライオスタット33の上壁37を貫通して図示しない
液位表示器に接続されている。クライオスタット33の
上壁37にはクライオスタット33内の上部空間を大気
圧雰囲気に通じさせる配管40が設けられている。この
配管40にはヘリウムガス回収用のガスバックが接続さ
れている。
【0027】クライオスタット33内に収容されている
液体ヘリウム32は、外部から輻射等によって侵入した
熱で徐々に蒸発する。このため、液体ヘリウム32の液
位41は時間の経過にしたがって徐々に低下し、やがて
超電導コイル31の冷却に支障を来すレベルまで低下す
る。したがって、液位41があるレベルまで低下した時
点で、クライオスタット33内に液体ヘリウムを追加注
入して液位41のレベルを規定レベルQ1 まで回復させ
る必要がある。
【0028】そこで、この例では図11に示されている
極低温液体注入装置と同様に構成された注入装置を使っ
て追加注入を行うようにしている。この極低温液体注入
装置は、先に説明したように、クライオスタット33内
の液体ヘリウム32の液位41を液位センサ38で検出
し、液位41が予め定められた下限レベルまで低下した
時点でトランスファーチューブを介してクライオスタッ
ト33内に液体ヘリウムを追加注入するように構成され
ている。
【0029】図1において、番号42がそのトランスフ
ァーチューブの一部を示している。トランスファーチュ
ーブ42は、金属材製の内管43と、同じく金属材製の
外管44と、内外管の間に形成された真空断熱層45と
を備えた二重管構造に形成されており、その一端側が注
入制御弁等を介して図示しない液体ヘリウム供給源に接
続されており、またその他端側が図1に示すようにクラ
イオスタット33の上壁37を貫通してクライオスタッ
ト33内に差込まれている。
【0030】ここで、この例ではトランスファーチュー
ブ42のクライオスタット33内に差込まれている部分
の先端部、つまりトランスファーチューブ42の出口部
内周面に雌ネジ46を設け、この雌ネジ46を使って断
熱材製のチューブ47の一端側を螺合結合させている。
チューブ47は、四弗化エチレンや繊維強化プラスチッ
クスで形成されたもので、その他端側、つまり出口48
が内槽34の底壁内面近傍に位置する長さに形成されて
いる。
【0031】このようにトランスファーチューブ42の
クライオスタット33内に位置している部分の先端部を
断熱材製のチューブ47によって実質的に延長し、しか
もチューブ47の出口48をクライオスタット33の底
壁内面に近接させた状態で注入を行うようにしている。
【0032】したがって、トランスファーチューブ42
の外管44で常温に保たれている部分からチューブ47
の出口48までの間の熱抵抗を十分に大きくでき、トラ
ンスファーチューブ42の外管44を通して侵入した熱
が出口48の部分に伝わるのを抑制できる。また、チュ
ーブ47の出口48をクライオスタット33の底壁内面
近傍に位置させているので、追加注入時には出口48を
クライオスタット33内に残存している液体ヘリウム3
2中に位置させることができ、出口48から出た液体ヘ
リウムが液面41上に漂っているガスに直接接触するの
を防止できるので、ガスとの接触によって起こる蒸発を
抑制でき、この結果、液体ヘリウムを短時間に所定レベ
ルQ1 まで溜めることが可能となる。
【0033】また、たとえばクライオスタット33内に
液体ヘリウムが残存していない場合であっても、出口4
8から出た液体ヘリウムのクライオスタット底壁内面へ
の接触によって生成された低温ヘリウムガスがクライオ
スタット33内を配管40に向けて上昇する過程で、こ
の低温ヘリウムガスの顕熱によって内槽34およびトラ
ンスファーチューブ42の外管44を冷却することがで
きる。したがって、クライオスタット33内に内槽34
の底壁内面を最低温とする温度分布を急速に形成するこ
とができ、これによって注入された液体ヘリウムの過剰
な蒸発を抑制できるので、この場合も液体ヘリウムを短
時間に所定レベルまで溜めることが可能となる。
【0034】実験によると次のような結果が得られた。
実験に用いたクライオスタットは、深さ1500mm、容積 2
50リットルのものである。このクライオスタット内には
30リットルの液体ヘリウムが残存しており、これにトラ
ンスファーチューブ42および断熱材製のチューブ47
を直列に介して液体ヘリウム32を追加注入した。この
とき、トランスファ−チューブ42のクライオスタット
33内に挿入されている部分の長さは700 mmであり、こ
れに付け足されたチューブ47の長さは750mmである。
したがって、チューブ47の出口48はクライオスタッ
ト33の底壁内面から50mmのところに位置している。ま
た、トランスファーチューブ42およびチューブ47の
内径は5mm である。
【0035】500 リットルの液体ヘリウムが収容されて
いる容器をヘリウムガスで加圧し、容器内の液体ヘリウ
ムを上述したトランスファーチューブ42およびチュー
ブ47を介してクライオスタット33内に注入した。注
入開始直後、トランスファーチューブ33内に残存して
いたヘリウムガスがクライオスタット33内の液体ヘリ
ウム中に入ったことによって起こる液体ヘリウムの蒸発
で一時的に液面の低下が発生したが、急速に回復して液
面上昇が始まった。1時間当たり200 リットルの注入が
行え、約1時間で容積250 リットルのクライオスタット
33に充填できた。注入効率(移送効率)は84% であっ
た。
【0036】比較のために、チューブ47だけを取り外
し、他は同一条件で注入を行った。この条件において、
トランスファーチューブ42の出口は、クライオスタッ
ト内に残存している液体ヘリウムの液面よりはるかに上
方に位置している。この条件では1時間当り60リットル
の注入しか行えず、注入効率も65% と低い値であった。
このことからも図1に示す手法が有効であることが確認
された。
【0037】なお、チューブ47を四弗化エチレンや繊
維強化プラスチックスなどのように熱絶縁材で、しかも
電気絶縁材である材料で形成すると、このチューブ47
が通電中の超電導コイル31に触れた場合でも電気的な
安全を確保することができる。したがって、超電導コイ
ル31を励磁している状態で注入することもできる。
【0038】図2には本発明の一実施例に係る極低温液
体注入装置50における要部だけが示されている。この
図では図11と同一部分が同一符号で示されている。し
たがって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0039】この実施例に係る極低温液体注入装置50
が図11に示される従来の装置と異なる点は、トランス
ファーチューブ51における注入制御弁21の挿設位置
より下流位置に内径の比較的大きいバッファーチューブ
52を直列に介在させたこと、バッファーチューブ52
に分岐チューブ22を接続したこと、分岐チューブ22
内に圧力センサ53と温度センサ54とを配置したこ
と、液位表示器6から出力される液位レベル信号S1
圧力センサ53の出力信号S2 と温度センサ54の出力
信号S3 とを導入して注入制御弁21、弁23、真空ポ
ンプ24およびガス導入弁(図11におけるガス導入弁
15)を次に述べる関係に制御する予冷制御装置55を
設けたこと、とにある。
【0040】予冷制御装置55は、液位表示器6の出力
信号S1 を監視し、クライオスタット1内の液体ヘリウ
ム56の液位が下限レベルに達した時点で、まずガス導
入弁を“開”に制御して注入制御弁21を境に圧力差の
存在する条件を形成する。次に、弁23を“開”に制御
するとともに排気ポンプ24を動作開始させる。そし
て、圧力センサ53の検出値が予め設定された下限レベ
ル、この例では500 mmHg低下した時点から注入制御弁2
1を“開”に制御し、さらに温度センサ54の検出値が
所定レベル、この例ではほぼ臨界ヘリウム温度まで低下
した時点で弁23を“閉”に制御するとともに排気ポン
プ24の動作を停止させる。そして、クライオスタット
1内の液体ヘリウム56の液位が予め定められた上限レ
ベルに達した時点で注入制御弁21を“閉”に制御する
ように構成されている。
【0041】このような構成であると、クライオスタッ
ト1内の液体ヘリウム56の液位が下限レベルに達した
時点で、ガス導入弁が“開”に制御されて注入制御弁2
1を境に圧力差の存在する条件が形成され、さらに弁2
3が“開”に制御されるとともに排気ポンプ24が動作
開始される。
【0042】排気ポンプ24が動作を開始すると、クラ
イオスタット1内の低温のヘリウムガスが排気ポンプ2
4へと流れ、このヘリウムガスの顕熱によってトランス
ファーチューブ51における注入制御弁21の挿設位置
より下流側が予冷される。このとき、トランスファーチ
ューブ51の出口Bが液体ヘリウム56の液面より下に
位置しているときには、トランスファーチューブ内にも
液面が存在し、その液面を形成している液体ヘリウムか
ら蒸発したヘリウムガスを排気するため、クライオスタ
ット1内が減圧されるようなことはない。また、トラン
スファーチューブ51の出口Bが液体ヘリウム56の液
面より上に位置しているときには、クライオスタット1
内のヘリウムガスを排気するため、クライオスタット1
内が減圧される。しかし、この例では、圧力センサ53
が500 mmHgを感知すると、これに伴なって予冷制御装置
55が動作し、注入制御弁21を“開”に制御する。
【0043】このように注入制御弁21が“開”に制御
されると、注入制御弁21を介して液体ヘリウムが排気
ポンプ24側やクライオスタット1側に流れ出て排気ポ
ンプ24の排気能力以上のガス化したヘリウムで充満さ
れる。このため、クライオスタット1内の圧力低下が停
止する。排気が続くと、トランスファーチューブ51に
おける注入制御弁21の挿設位置の上流側および下流側
が液体ヘリウムの顕熱によって予冷される。そして、温
度センサ54が約-200℃の温度を検知した時点で弁23
が“閉”に制御されるとともに排気ポンプ24の動作が
停止される。この結果、液体ヘリウムの流れはクライオ
スタット1側だけとなり、クライオスタット1内に液体
ヘリウムが溜まり始める。そして、クライオスタット1
内の液体ヘリウム56の液位が予め定められた上限レベ
ルに達した時点で注入制御弁21が“閉”に制御され
る。
【0044】このように、この例では予冷時にクライオ
スタット1内が大幅な減圧状態になるのを防止できるの
で、減圧状態になったときに起こり易いクライオスタッ
ト1内への大気の侵入を防止でき、大気が侵入したとき
に起こる、いわゆる詰り現象の発生を防止できる。図3
には本発明の別の実施例に係る極低温液体注入装置61
における要部だけが示されている。
【0045】先に、図11を参照しながら説明した従来
の極低温液体注入装置では、非注入期間においては注入
制御弁21が“閉”状態に保たれており、このとき手動
操作弁17が誤って閉じられた場合には、トランスファ
ーチューブ20における手動操作弁17から注入制御弁
21までの区間内に存在しているヘリウムガスが輻射熱
の侵入およびチューブ壁からの熱伝導等の影響を受けて
高圧化する。したがって、このような状態でたとえば接
続機構19を外すと、外した瞬間に上記区間内に溜まっ
ていた高圧のヘリウムガスが外部へ向けて激しく噴出す
ることになり、安全性の面から問題があった。
【0046】この実施例に係る極低温液体注入装置61
では、この問題を解決している。すなわち、図3におい
て、図中62は手動操作弁を示し、63は手動操作弁6
2に対して挿入締結式の接続機構64を介して入口側が
接続されるトランスファーチューブを示している。
【0047】手動操作弁62は、いわゆる二重構造に形
成されており、入口側65は前述したデュワーに通じて
いる。そして、出口側66にトランスファーチューブ6
3の入口側が挿入締結式の接続機構64を介して接続さ
れる。
【0048】手動操作弁62の内部には、弁座67と、
この弁座67の弁口を選択的に開閉する弁体68とが配
置されている、弁体67は操作ロッド69の一端側に連
結されている。この操作ロッド69の他端側は弁箱壁を
機密に、かつ図中実線矢印70で示す方向に摺動自在に
貫通して外部に配置された操作杆71に連結されてい
る。すなわち、この手動操作弁62は、操作杆71を図
中実線矢印70で示す方向に操作することによって、弁
体68で弁座67の弁口を選択的に開閉できるように構
成されている。
【0049】一方、トランスファーチューブ63は、従
来のものと同様に、内管72と外管73とからなる二重
管構造に形成されている。このトランスファーチューブ
63の入口側における外周面には鍔部74が形成されて
いる。そして、このトランスファーチューブ63は、鍔
部74の端面がシールリング75を介して手動操作弁6
2の出口側66の端面に突当るように、その入口側が手
動操作弁62内に差込まれ、この状態で締付けリング7
6による締付け作用で手動操作弁62に接続されてい
る。なお、締付けリング76の軸方向の一端側には鍔部
74に係合する係合部77が形成されており、軸方向の
他端側内周面には手動操作弁62の出口側66の外周面
に形成されたネジに螺合するネジ山が形成されている。
【0050】そして、この例では、図3に示すように、
手動操作弁62の出口側66にトランスファーチューブ
63の入口側を挿入締結式の接続機構64を介して接続
したとき、トランスファーチューブ63の挿入部分が弁
座67の弁口を貫通し得る長さL3 に形成されている。
【0051】このような構成であると、手動操作弁62
からトランスファーチューブ63を外さない限り、手動
操作弁62を閉じることはできない。したがって、トラ
ンスファーチューブ63の出口側に挿設される注入制御
弁が閉じられているときに、誤って手動操作弁62が閉
じられるという事態の発生を未然に防止することがで
き、注入制御弁と手動操作弁62との両方が閉じられた
ときに起こる不安全状態の発生を防止できる。
【0052】なお、この例の場合、トランスファーチュ
ーブ63内に残っていた液体ヘリウムの蒸発で生成され
たヘリウムガスは、手動操作弁62を介してデュワー側
へと流れる。デュワー側は、通常、容量が大きいし、図
11に示されているように、安全弁等が設けられている
ので、トランスファーチューブ63内に残っていた液体
ヘリウムの蒸発で生成されたヘリウムガスによって、圧
力が危険レベルまで上昇するようなことはない。図4に
は本発明の別の実施例に係る極低温液体注入装置81に
おける要部だけが示されている。この例も図3に示した
装置と同様に、注入制御弁と手動操作弁との両方が閉じ
られたときに起こる不安全状態の発生を防止できる構成
を採用している。
【0053】すなわち、図4において、図中82はトラ
ンスファーチューブを示している。この図では、トラン
スファーチューブ82における途中部分、つまり手動操
作弁から注入制御弁までの一部分だけを示している。
【0054】トランスファーチューブ82は、従来のも
のと同様に、内管83と外管84とからなる二重管構造
に形成されている。そして、一部分には内管83内の圧
力が一定値以上に上昇したときに、内管83内を大気に
自動解放する安全弁85が取付けられている。安全弁8
5は、弁座86の弁口を閉塞するように当てがわれた弁
体87と、この弁体87に対して一定の閉塞力を与える
バネ部材88とで構成されている。なお、図中89は断
熱チューブを示している。材質はセラミックである。
【0055】このような構成であると、トランスファー
チューブ82の出口側に挿設される注入制御弁が閉じら
れているときに、トランスファーチューブ82の入口側
に挿設される手動操作弁が誤って閉じられ、残留してい
る液体ヘリウムの蒸発によって内管83内が圧力上昇し
ても、その圧力が安全弁85の動作圧力を越えようとし
た時点で安全弁85が動作し、それ以上には上昇しな
い。したがって、注入制御弁と手動操作弁との両方が閉
じられたときに起こる不安全状態の発生を防止できる。
図5には本発明の別の実施例に係る極低温液体注入装置
91における要部だけが示されている。
【0056】先に、図11を参照しながら説明したよう
に、従来の極低温液体注入装置10では、トランスファ
ーチューブ20の途中位置にガスアクチュエータによっ
て駆動される注入制御弁21を介在させ、この注入制御
弁21の開閉によって注入開始および注入停止を行うよ
うにしている。注入制御弁21は、バネの復元力を弁体
に与えて弁口を常時閉塞させておき、開弁時にはバネの
復元力に抗する向きにガス圧力を弁体に与えて開弁させ
る方式を採用している。
【0057】クライオスタット1内に液体ヘリウムの追
加注入を開始するときには、注入制御弁21の開度を調
整して液体ヘリウムの注入流量を微調整することが望ま
れるが、従来の注入制御弁21では注入流量の微調整が
構造的に困難であった。
【0058】この問題を解決したのが、この実施例に係
る極低温液体注入装置91である。すなわち、図中92
はトランスファーチューブを示している。このトランス
ファーチューブ92は、外部からの熱侵入を抑えるため
に内管と外管との間に真空断熱層を設けた二重管構造に
形成されている。そして、トランスファーチューブ92
に直列に注入制御弁93が介挿されている。
【0059】図中92aはデュワーに接続される側のト
ランスファーチューブを示し、92bはクライオスタッ
トに接続される側のトランスファーチューブを示してい
る。トランスファーチューブ92bは、内管94と、外
管95と、内管94と外管95との間に形成された真空
断熱層96とで構成されている。
【0060】内管94および外管95の図中下端部は環
状の閉塞壁97によって気密に接続されている。この閉
塞壁97は、注入制御弁93の弁座を兼ねており、図中
上方に向かうにしたがって小径となるテーパ状に設けら
れている。
【0061】トランスファーチューブ92bも内管98
と、外管99と、内管98と外管99との間に形成され
た真空断熱層100とで形成されている。なお、内管9
8の内径は、トランスファーチューブ92aにおける外
管95の外径より所定だけ大径に形成されている。そし
て、内管98および外管99の図中上端部は環状の閉塞
壁101によって気密に接続されている。
【0062】トランスファーチューブ92aの下端部、
つまり閉塞壁97の設けられている側は、トランスファ
ーチューブ92bの上端部内へ差込まれている。トラン
スファーチューブ92aの外管95とトランスファーチ
ューブ92bの内管98との間には筒体102が配設さ
れている。
【0063】筒体102の上端側は露出しており、この
露出している部分には半径方向外側に向かう鍔部103
が形成されている。一方、筒体102の図中下端部に
は、前述した閉塞壁97によって構成された弁座の弁口
を選択的に開閉する弁体104が取付けられている。な
お、弁体104の周縁部には、弁口が開いたとき液体ヘ
リウムをトランスファチューブ92b側へ案内するため
の孔105が複数形成されている。また、筒体102の
外周面と閉塞壁101とは気密性を保つためにベローズ
106によって接続されている。
【0064】筒体102の外周にはプレート107が軸
方向に移動自在に挿着されており、このプレート107
と鍔部103との間には仕切り板108を介してコイル
バネ109,110が2段構成に装着されている。この
例の場合、コイルバネ109としてはバネ定数0.3 kg/m
m のものが使用されており、またコイルバネ110とし
てはバネ定数3 kg/mm のものが使用されている。
【0065】プレート107は位置調整ボルト111を
介してトランスファーチューブ92a側の外被112に
固定されている。また、外被112にはシリンダとピス
トンとからなるガスアクチュエータ113が取付けてあ
り、このガスアクチュエータ113のピストンロッド1
14は鍔部103に連結されている。このように、コイ
ルバネ109,110の復元力によって鍔部103に与
えられる力F2 とガスアクチュエータ113によって鍔
部103に与えられる力F1 とは逆向きに設定されてい
る。
【0066】そして、ガスアクチュエータ113のシリ
ンダ空間で、ピストンを境にして図中上側に位置する空
間は、一方においては図示しない電磁バルブを介してガ
ス排出系に接続され、他方においては圧力調整機構11
5および図示しない電磁バルブを介して駆動ガス供給系
に接続されている
【0067】このように構成された注入制御弁93は、
ガスアクチュエータ113が動作していない状態下で
は、コイルバネ109,110の復元力F2 が鍔部10
3、つまり筒体102に作用するので、筒体102に図
中上向きの力が作用し、この結果、弁体104が弁口を
閉じた状態となる。この例ではF2 =15kgの力で閉塞し
ている。また、弁を開く場合には、駆動ガス供給系から
圧力調整機構115を介してガスアクチュエータ113
に高圧ガスを供給すると、これによってピストンロッド
114が降下して力F2 より大きい力F1 が鍔部103
に加えられる。この結果、筒体102が図中下方に移動
し、弁体104が閉塞壁97で構成された弁座から離れ
て開弁状態が形成される。
【0068】この場合、鍔部103とプレート107と
の間にバネ定数が0.5kg/mm、3kg/mmと大きく異なるコイ
ルバネ109,110を2段構成に介在させているの
で、開弁時にはバネ定数の小さいコイルバネ109の方
が敏感に縮むことになる。したがって、圧力調整機構1
15を調整して、ガスアクチュエータ113に供給する
ガス圧力を、たとえば(15+0.5)kgに設定すると、0.5m
m の開弁状態を形成することができ、結局、供給するガ
ス圧力の制御で注入する液体冷媒の流量を細かく調整す
ることが可能となる。
【0069】一方、閉弁時にはバネ定数の大きいコイル
バネ110によって弁座と弁体104とを強く密着させ
ることができるので、たとえば弁座と弁体104とのす
り合せがあまり良くない場合でも流体を確実に止めるこ
とができる。なお、上述した実施例では、バネ定数の異
なるコイルバネを2段構成に設けているが3段以上設け
てもよい。図6には本発明の別の実施例に係る極低温液
体注入装置121における要部だけが示されている。
【0070】先に、図11を参照しながら説明したよう
に、従来の極低温液体注入装置10では、トランスファ
ーチューブ20の途中位置にガスアクチュエータによっ
て駆動される注入制御弁21を介在させ、この注入制御
弁21の開閉によって注入開始および注入停止を行うよ
うにしている。注入制御弁21は、バネの復元力を弁体
に与えて弁口を常時閉塞させておき、開弁時にはバネの
復元力に抗する向きにガス圧力を弁体に与えて開弁させ
る方式を採用している。
【0071】クライオスタット内に液体ヘリウムの追加
注入を開始するときには、注入制御弁21の開度を調整
して液体ヘリウムの注入流量を微調整することが望まれ
るが、従来の注入制御弁21では注入流量の微調整が困
難であった。
【0072】この問題を解決したのが、この実施例に係
る極低温液体注入装置121である。なお、この図6で
は図5と同一部分が同一符号で示されている。したがっ
て、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0073】この実施例に係る極低温液体注入装置12
1が図5に示されるものと異なる点は、注入制御弁93
aに組込まれた閉弁力印加用のコイルバネ122が1段
構成であること、開弁時にガスアクチュエータ113に
供給するガス圧力を段階的に増加させる駆動圧力制御装
置123を設けたこととにある。
【0074】駆動圧力制御装置123は、圧縮機等の高
圧ガス源124と、この高圧ガス源124に電磁バルブ
125を介して接続された圧力調整器126と、同じく
高圧ガス源124に電磁バルブ127を介して接続され
た圧力調整器128と、圧力調整器126,128で調
整された圧力のガスをガスアクチュエータ113の駆動
ガスとして供給するライン129と、注入制御弁93a
を開に制御するときに最初に電磁バルブ125を開に制
御し、たとえば5分経過後に電磁バルブ127を開に制
御するコントローラ130とで構成されている。
【0075】圧力調整器126は供給されたガス圧を、
たとえば1.5kg/cm2 に保持する機能を備え、また圧力調
整器128は供給されたガス圧を、たとえば2.5kg/cm2
に保持する機能を備えている。
【0076】このような構成であると、注入制御弁93
aが開制御されるとき、ガスアクチュエータ113は、
まず1.5kg/cm2 のガス圧で駆動され、5分経過後の時点
から2.5kg/cm2 のガス圧で駆動されることになる。注入
制御弁93aの開弁量は駆動ガス圧によって左右される
ので、1.5kg/cm2 のガス圧で駆動されているときには、
たとえば1.0mm の開弁状態が形成され、2.5kg/cm2 のガ
ス圧で駆動されているときに、たとえば9 mmの開弁状態
が形成されることになる。したがって、特に注入開始初
期の注入流量を所望値に抑えることが可能となる。な
お、上述した実施例ではガスアクチュエータ113の駆
動圧を2段階に変えているが、3段階以上に変えてもよ
い。図7には本発明の別の実施例に係る極低温液体注入
装置131における要部だけが示されている。
【0077】先に、図11を参照しながら説明したよう
に、従来の極低温液体注入装置10では、トランスファ
ーチューブ20の途中位置にガスアクチュエータによっ
て駆動される注入制御弁21を介在させ、この注入制御
弁21の開閉によって注入開始および注入停止を行うよ
うにしている。注入制御弁21は、バネの復元力を弁体
に与えて弁口を常時閉塞させておき、開弁時にはバネの
復元力に抗する向きにガス圧力を弁体に与えて開弁させ
る方式を採用している。
【0078】しかし、従来の極低温液体注入装置10で
使用している注入制御弁21にあっては、弁体の移動軸
と弁体を駆動するガスアクチュエータの移動軸とが移動
方向と直交する方向にずれているため、開弁時に弁体に
加わる力が一様とはならず、これが原因して弁体に傾き
が生じ、開弁時に正常に開弁できなかったり、また閉弁
時に正常に閉弁できなかったりする問題があった。この
傾向は、弁体に対して閉弁力を付与するバネのバネ定数
が大きいほど強く現れている。
【0079】上記問題を解決したのが、この実施例に係
る極低温液体注入装置131である。なお、この図7で
は図6と同一部分が同一符号で示されている。したがっ
て、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0080】この実施例に係る極低温液体注入装置13
1では、筒体102の上端部にトランスファーチューブ
92aの軸心線を境にして両側に張り出す形状に鍔部1
03aを設けている。そして、鍔部103aの周縁部
で、トランスファーチューブ92aの軸心線を境にして
ほぼ対称的な2箇所の位置にガスアクチュエータ113
a,113bのピストンロッド114a,114bを連
結している。なお、ガスアクチュエータ113a,11
3bは、それぞれトランスファーチューブ92aの外被
112に固定されており、これらガスアクチュエータ1
13a,113bによって鍔部103aに与えられる力
1 とコイルバネ122の復元力によって鍔部103a
に与えられる力F2 とが逆向きになるように設定されて
いる。
【0081】このような構成であると、注入制御弁93
bを開弁させるために、ガスアクチュエータ113a,
113bに駆動ガスを供給すると、ガスアクチュエータ
113a,113bのピストンロッド114a,114
bがコイルバネ122の復元力に抗して鍔部103aを
押し下げ、これに伴なって筒体102が押し下げられて
弁体104が弁口を開くことになる。
【0082】この場合、コイルバネ122は、自身の軸
心線を中心にしてほぼ対称的な位置に配置されたガスア
クチュエータ113a,113bから圧縮力を受けるの
で、縮み量が周方向に沿って一様となる。したがって、
筒体102が傾くことなく押し下げられ、結局、図8に
示すように弁体104に傾きを生じさせることなく、常
に正常に開弁させることができる。また、コイルバネ1
22に加わる力を周方向に一様化できるので、閉弁時に
おいても常に正常に閉弁させることができる。なお、上
述した実施例では、ガスアクチュエータを2個対称的に
配置しているが、周方向に等間隔に3個以上配置するよ
うにしてもよい。図9には本発明の別の実施例に係る極
低温液体注入装置141における要部だけが示されてい
る。
【0083】先に、図11を参照しながら説明したよう
に、従来の極低温液体注入装置10では、トランスファ
ーチューブ20の途中位置にガスアクチュエータによっ
て駆動される注入制御弁21を介在させ、この注入制御
弁21の開閉によって注入開始および注入停止を行うよ
うにしている。このような注入制御弁21において、従
来は、開弁状態から閉弁状態への切換えに際して、ガス
アクチュエータから作動ガスを急速に排出させる方式を
採用している。このため、上記切換え時にバネの復元力
で弁体が弁座に激しく衝突し、低温雰囲気下の影響もあ
って数100 回の開閉動作で弁体や弁座に脆性破壊による
ひび割れが生じ、ひび割れ箇所から液漏れが起こって弁
としての機能を発揮できなくなる問題があった。
【0084】上記問題を解決したのが、この実施例に係
る極低温液体注入装置141である。なお、この図9で
は図6と同一部分が同一符号で示されている。したがっ
て、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0085】この実施例に係る極低温液体注入装置14
1では、ガスアクチュエータ113の駆動ガス導入口
を、一方においては電磁バルブ142を介して図示しな
い高圧ガス供給源に接続し、他方においては電磁バルブ
143およびニードルバルブ144を直列に介して大気
に通じさせている。
【0086】電磁バルブ142は注入制御弁93cを開
弁させている間中、開状態に制御され、また電磁バルブ
143は注入制御弁93cを閉弁させるときに開状態に
制御される。ニードル弁144は、電磁バルブ143が
開状態に制御されたとき、つまり注入制御弁93cを閉
弁させるときに、ガスアクチュエータ113内の高圧ガ
スをゆっくりと大気中へ排出できる絞り度、この例では
閉弁に要する時間が8秒になるように予め絞り度が設定
されている。
【0087】このような構成であると、注入制御弁93
cを開弁状態から閉弁状態に切換えるために、電磁バル
ブ142を閉状態に、電磁バルブ143を開状態に切換
えると、ガスアクチュエータ113内の高圧ガスが電磁
バルブ143,ニードルバルブ144を介して大気中に
放出され、この結果、コイルバネ122の復元力で鍔部
103が押し上げられ、これに伴なって筒体102が押
し上げられて閉弁状態が形成される。
【0088】この場合、ガスアクチュエータ113の排
気経路はニードル弁144によって絞られているので、
ガスアクチュエータ113内のガスは徐々に排気される
ことになる。したがって、コイルバネ122は緩慢に伸
長して鍔部103を徐々に押し上げる。この結果、弁体
104は弁座に対してゆっくりと接触し、最終的に完全
に密接した閉弁状態を形成する。
【0089】このように、閉弁時に弁体104を弁座に
対してソフトに接触させることができるので、コイルバ
ネ122としてバネ定数の大きい、つまり閉弁時に確実
な閉弁特性の得られるコイルバネを使用しても、開閉動
作で図10に示すように弁体104や弁座に脆性破壊に
よるひび割れ145の生じることがない。したがって、
弁としての機能を長期に亙って発揮させることができ
る。
【0090】実験によると、バネ定数が5kg/mmのコイル
バネ122を使用し、閉弁に要する時間をニードル弁1
44の調整で8秒に設定し、液体ヘリウムを実際に流し
て注入制御弁93cの開閉試験を行ったところ、5700回
繰り返しても弁体104や弁座にひび割れの生じないこ
とが確認された。一方、比較のために、バネ定数が1.4k
g/mmのコイルバネ122を使用し、閉弁に要する時間を
2秒に設定し、液体ヘリウムを実際に流して注入制御弁
93cの開閉試験を行ったところ、163 回の繰り返しで
弁体104や弁座にひび割れが生じ、液漏れの発生が確
認された。
【0091】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。すなわち、上述した各実施例ではコイ
ルバネの材質について特に触れていないが、チタン等の
金属製のコイルバネよりセラミックス製のコイルバネの
使用が望まれる。セラミックス製のコイルバネは、-200
〜800 ℃の範囲で安定した特性を発揮する。また、本発
明に係る注入方法および注入装置は、液体ヘリウムの注
入に限らず、液体窒素、液体酸素の注入においても使用
できる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
注入効率、使い易さ、信頼性、安全性のいずれをも向上
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る極低温液体注入方法の一実施形態
を説明するための図
【図2】本発明の第1の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部概略構成図
【図3】本発明の第2の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部構成図
【図4】本発明の第3の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部構成図
【図5】本発明の第4の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部構成図
【図6】本発明の第5の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部構成図
【図7】本発明の第6の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部構成図
【図8】同極低温液体注入装置に組込まれた注入制御弁
の開弁状態を示す図
【図9】本発明の第7の実施例に係る極低温液体注入装
置の要部構成図
【図10】開閉によって弁体および弁座に生じるひび割
れ現象を説明するための図
【図11】従来の極低温液体注入装置の概略構成図
【符号の説明】
1,33…クライオスタット 2,31…超電
導コイル 3,38…液位センサ 6…液位表示器 10,50,61,81,91,121,131,14
1…極低温液体注入装置
11,32,56…液体ヘリウム 12…デュワー 16…高圧ヘリ
ウムガスボンベ 17,62…手動操作弁 20,42,51,63,82,92,92a,92b
…トランスファーチューブ
21,93,93a,93b,93c…注入制御
弁 22…分岐チューブ 23…弁 24…真空ポン
プ 47…断熱材製のチューブ 53…圧力セン
サ 54…温度センサ 55…予冷制御
装置 64…接続機構 67…弁座 68…弁体 85…安全弁 94,98…内管 95,99…外
管 96,100…真空断熱層 97…弁座を兼
ねた閉塞壁 102…筒体 104…弁体 107…プレート 109,11
0,122…コイルバネ 113,113a,113b…ガスアクチュエータ 115…圧力調整機構 123…駆動圧
力制御装置 124…高圧ガス源 125,127
…電磁バルブ 126,128…圧力調整器 130…コント
ローラ 142,143…電磁バルブ 144…ニード
ル弁 145…ひび割れ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極低温液体をトランスファーチューブを介
    して断熱容器内へ注入するに当り、前記トランスファー
    チューブの前記断熱容器内に位置する先端部に断熱材製
    チューブの一端を接続するとともに上記断熱材製チュー
    ブの他端を上記断熱容器の底壁内面に近接させた状態で
    注入するようにしたことを特徴とする極低温液体注入方
    法。
  2. 【請求項2】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、一端側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じ、他端側が前記他方の断
    熱容器内に位置するように配置される断熱構造のトラン
    スファーチューブと、このトランスファーチューブの途
    中に挿設された注入制御弁と、前記トランスファーチュ
    ーブにおける前記注入制御弁の挿設位置より下流位置に
    通じた分岐チューブと、この分岐チューブに接続された
    排気ポンプと、前記分岐チューブの内部圧力を検出する
    圧力センサと、前記分岐チューブの内面温度を検出する
    温度センサと、極低温液体の注入開始に先立って前記注
    入制御弁を境に圧力差の存在する条件に保持した状態で
    前記排気ポンプを動作開始させるとともに前記圧力セン
    サの検出値が予め設定された下限レベルに低下した時点
    から前記注入制御弁を“開”に制御し、前記温度センサ
    の検出値が所定レベルまで低下した時点で前記排気ポン
    プの動作を停止させる予冷制御装置とを具備してなるこ
    とを特徴とする極低温液体注入装置。
  3. 【請求項3】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、入口側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じた手動操作弁と、入口側
    が前記手動操作弁に挿入締結式の接続機構を介して接続
    されるとともに他端側が前記他方の断熱容器内に位置す
    るように配置される断熱構造のトランスファーチューブ
    と、このトランスファーチューブの途中に挿設された注
    入制御弁とを具備し、前記手動操作弁は前記トランスフ
    ァーチューブの入口側が前記挿入締結式の接続機構を介
    して接続されているときに上記トランスファーチューブ
    の入口側によって機械的に開状態に保持されるものであ
    ることを特徴とする極低温液体注入装置。
  4. 【請求項4】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、入口側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じた手動操作弁と、入口側
    が前記手動操作弁に挿入締結式の接続機構を介して接続
    されるとともに他端側が前記他方の断熱容器内に位置す
    るように配置される断熱構造のトランスファーチューブ
    と、このトランスファーチューブの途中に挿設された注
    入制御弁と、前記トランスファーチューブの前記手動操
    作弁から前記注入制御弁までの区間に通じて上記区間内
    の圧力が一定値以上のときに上記区間を大気に通じさせ
    る安全弁とを具備してなることを特徴とする極低温液体
    注入装置。
  5. 【請求項5】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、入口側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じるように配置されるとと
    もに他端側が前記他方の断熱容器内に位置するように配
    置される断熱構造のトランスファーチューブと、このト
    ランスファーチューブの途中に挿設された注入制御弁と
    を具備し、前記注入制御弁は、弁口を備えた弁座および
    上記弁口を選択的に閉じる弁体からなる弁本体と、直列
    に配置されて前記弁体に対して前記弁口を閉じる向きの
    力を常に付与するバネ定数の異なる複数のバネ部材と、
    これらバネ部材の力に抗して前記弁体を選択的に移動さ
    せるガスアクチュエータと、このガスアクチュエータの
    駆動ガス圧を調整する手段とを備えていることを特徴と
    する極低温液体注入装置。
  6. 【請求項6】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、入口側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じるように配置されるとと
    もに他端側が前記他方の断熱容器内に位置するように配
    置される断熱構造のトランスファーチューブと、このト
    ランスファーチューブの途中に挿設された注入制御弁と
    を具備し、前記注入制御弁は、弁口を備えた弁座および
    上記弁口を選択的に閉じる弁体からなる弁本体と、前記
    弁体に対して前記弁口を閉じる向きの力を常に付与する
    バネ部材と、このバネ部材の力に抗して前記弁体を選択
    的に移動させるガスアクチュエータと、開弁制御時に前
    記ガスアクチュエータの駆動ガス圧を複数段階に変化さ
    せる手段とを備えていることを特徴とする極低温液体注
    入装置。
  7. 【請求項7】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、入口側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じるように配置されるとと
    もに他端側が前記他方の断熱容器内に位置するように配
    置される断熱構造のトランスファーチューブと、このト
    ランスファーチューブの途中に挿設された注入制御弁と
    を具備し、前記注入制御弁は、弁口を備えた弁座および
    上記弁口を選択的に閉じる弁体からなる弁本体と、前記
    弁体に対して前記弁口を閉じる向きの力を常に付与する
    バネ部材と、前記弁本体の中心軸回りに等間隔に配置さ
    れて前記バネ部材の力に抗して前記弁体を選択的に移動
    させる複数のガスアクチュエータとを備えていることを
    特徴とする極低温液体注入装置。
  8. 【請求項8】一方の断熱容器内に収容されている極低温
    液体を圧力差を利用して他方の断熱容器内へ注入する極
    低温液体注入装置において、入口側が前記一方の断熱容
    器内の前記極低温液体中に通じるように配置されるとと
    もに他端側が前記他方の断熱容器内に位置するように配
    置される断熱構造のトランスファーチューブと、このト
    ランスファーチューブの途中に挿設された注入制御弁と
    を具備し、前記注入制御弁は、弁口を備えた弁座および
    上記弁口を選択的に閉じる弁体からなる弁本体と、前記
    弁体に対して前記弁口を閉じる向きの力を常に付与する
    バネ部材と、このバネ部材の力に抗して前記弁体を選択
    的に移動させるガスアクチュエータと、開弁制御時に前
    記ガスアクチュエータ内のガスを緩慢に排出させる手段
    とを備えていることを特徴とする極低温液体注入装置。
JP1274293A 1993-01-28 1993-01-28 極低温液体注入方法および極低温液体注入装置 Pending JPH06221496A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002222709A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Imura Zairyo Kaihatsu Kenkyusho:Kk 磁場発生コイル装置
KR100964111B1 (ko) * 2007-12-28 2010-06-16 고려대학교 산학협력단 반도체 소자를 이용한 온도 센서 및 저장 용기
KR101415866B1 (ko) * 2013-02-15 2014-07-09 한국과학기술연구원 벨로우즈를 이용한 저 열손실 저온장치
CN109932140A (zh) * 2019-05-08 2019-06-25 中南大学 一种用于航天低温复合材料构件的渗漏性测试装置
CN109932141A (zh) * 2019-05-09 2019-06-25 中南大学 一种用于航天低温复合材料贮箱的渗漏性测试装置
JP2020145371A (ja) * 2019-03-08 2020-09-10 住友重機械工業株式会社 超伝導磁石装置、サイクロトロン、および超伝導磁石装置の再起動方法

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