JPH0621810B2 - マグネット式液面計 - Google Patents

マグネット式液面計

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JPH0621810B2
JPH0621810B2 JP1231200A JP23120089A JPH0621810B2 JP H0621810 B2 JPH0621810 B2 JP H0621810B2 JP 1231200 A JP1231200 A JP 1231200A JP 23120089 A JP23120089 A JP 23120089A JP H0621810 B2 JPH0621810 B2 JP H0621810B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はマグネット式液面計に係り、更に詳述すれば
極低温液貯蔵タンクまたは低温設備用の液面計のコラム
を三重管構造とし、内側コラムをその多数の小孔で中間
コラムに連通させることで、内側コラム内の液体を対流
循環させてその比重低下によるフロート吃水位の上昇に
よるタンク内液面の指示誤差を防止すると共に、中間コ
ラムと外側コラムとの空間を真空断熱することで極低温
液の気化と霜付きとを防止したマグネットフロート式液
面計に関する。
[従来の技術] 例えば沸点が異なる2種類以上の液体を貯蔵するタンク
の液面計において、液面直視型の液面計を構成するリキ
ッドチャンバーの周囲を透視窓を有する円筒容器で囲ん
で、前記リキッドチャンバーと円筒容器との空間を前記
空間に通じるドレンおよび空気抜きパイプを介して前記
空間内を真空化することで断熱し、前記リキッドチャン
バーが大気によって冷却されることを防ぐ構成の例えば
実開昭58−6229号公報のものが周知である。
[発明が解決しようとする課題] 上記した液面計では二重壁真空断熱空間を用いること
で、液面計をなす直視型リキッドチャンバーが大気によ
り冷却されることを防止して常温よりも高い温度の液面
を直視できるが、液化エチレン等の極低温液を貯蔵する
タンクの直視型液面計に用いた場合、二重の透視窓を通
して熱線がリキッドチャンバー内の極低温液に達してし
まいその気化が著しくなって使用できないという問題点
がある。
さらに、液面計が例えば特公昭58−2605号公報の
ものや特開昭58−68621号公報に記載のマグネッ
ト式液面計であれば、これを低沸点液体の液面計とした
場合、コラム内の低沸点液体が外熱により気化して大泡
が発生し、このためマグネットフロートが上下に大きく
踊り、表示体がフロートに追従できなくなる結果表示が
不明確になってしまうし、その修復作業も大変であると
いう問題点がある。
この発明は前述したマグネット式液面計において極低温
液の液面を知る場合に生じる前記各問題点を解決するた
めに、コラムを三重管構造とし、外側コラムと中間コラ
ムとの間を真空断熱することで、内側コラムへの入熱を
防ぐと共に、内側コラムと中間コラムとの間隙内で低温
液体を内側コラムの下部からの僅かな入熱エネルギでも
対流循環させることができ、内側コラム内下部の液体の
温度上昇による比重の低下を防ぎ、フロートの吃水位の
上昇による液面表示誤差をなくすことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 前記したこの発明の目的は、非磁性材料でパイプ状に形
成されかつ長さ方向に複数の小孔を有し内部に液面計測
すべき低温液体が入いる内側コラムと、この内側コラム
内に可動的に挿入され上下方向に着磁されたマグネット
を有するフロートと、前記内側コラムの外側に密閉配置
した非磁性でパイプ状の中間コラムと、この中間コラム
の上部および下部の周面に突設したステム管と、前記中
間コラムの外側を密閉して配置した非磁性でパイプ状の
外側コラムと、この外側コラムの外面にその長さ方向に
沿わせて配設した非磁性筐体内に磁性材料で作られた多
数の回転指示体を回動可能に内装した液面指示器とをそ
れぞれ具備してなり、前記中間コラムとの空間および前
記各ステム管と外側ステム管との間をそれぞれを真空断
熱することで達成できた。
[作 用] この発明のマグネット式液面計は、中間コラムと外側コ
ラム間に形成した空間およびタンクに連通するステム管
と外側ステム管との間を真空断熱することで、外側コラ
ムやステム管への霜付きを防ぐと共に、中間コラムと内
側コラム内に伝導・対流による外熱が入り込まないよう
にして、極低温液の上記外熱による気化を防ぎ、大泡の
発生を防ぐことでマグネットフロートが内側コラム内で
上下に踊る現象を阻止できる。
そして液面位置をフロートマグネットの移動に伴なって
回動する液面指示体の1/2 回動による外部着色位置の変
化により液面の表示が行なえる。
また内側コラムの長さ方向に所定間隔毎に多数の小孔を
透設することで、内側コラムと中間コラムとの間隙内を
低温液体が内側コラムの下部からの僅かな入熱エネルギ
でも対流循環するから、内側コラム内下部の液体の温度
上昇による比重の低下を防ぐことができ、フロートの吃
水位の上昇による液面表示誤差をなくしてフロートをタ
ンク内の液面に精確に追従させることができる。
[実施例] この発明のマグネット式液面計は、第1図および第2図
に示すように、非磁性体でパイプ状に形成し、かつ長さ
方向に複数の小孔11a,11aを有し内部に液面計測すべ
き極低温液体が入いる内側コラム11を立設する。
またこの内側コラム11内に可動的に挿入し上下方向に着
磁したマグネット14を有するフロート15を図示の通り配
設する。
そして前記内側コラム11の外側に密閉配置した非磁性で
パイプ状の中間コラム11A と、この中間コラム11A の上
部および下部の周面に突設したステム管12,13 とを設
け、これら各ステム管12,13 をそれぞれ覆う外側ステム
管16A,17B を有し、かつ前記中間コラム11A の外側を密
閉して非磁性でパイプ状の外側コラム16とを設ける。
この外側コラム16の外面にはその長さ方向に沿わせて配
設した非磁性筐体31内に磁性材料で作った多数の回転指
示体2 を回動可能に内装した液面指示器3 を配設する。
そして前記中間コラム11A と外側コラム16との空間17お
よびステム管12,13 と外側ステム管16A,16B との間はそ
れぞれ真空断熱してある。
このように真空断熱による空間17およびステム管12,13
を有するコラム1 には、第2図、第4図および第5図に
示すような回転指示体2 が非磁性筐体31内に回転自在に
取付けた液面指示器3 が取付けてある。
前記回転指示体2 は第3図、第4図に示すように、中央
に半円形の弯曲部を形成した一対の非磁性材で作った指
示板21,22 を対向させて両指示板21,22 の両弯曲部で形
成する環状部分に軸25を中心に有する円筒マグネット25
A を挿着して一体化し、指示板21の表面を例えば赤色に
着色し、他の指示板22の表面を例えば白色に着色したも
のである。
この回転指示体2 は第5図に示すように、非磁性材で形
成した断面コ字状の筐体31の指示板配設溝32内に回転指
示体の上下幅よりも大きいピッチで貫通孔33を明けた一
対の軸受板34a,34b を両軸受板間に所定の数の回転指示
体2 を軸25により枢支配設して前記溝を形成する一対の
垂直部材35a,35b の内側面に添うように取付ける。
さらに筐体31の両端に一対の端面板36a,36b と、指示板
配設溝32の開口面に透明部材37を取付けることにより組
立が容易な液面指示器3 を形成する。
なお第1図において一点鎖線で示すように、外側コラム
16の上・下各部をそれぞれ上下の各フランジFまで延在
させてもよい。
第2図、第3図および第5図はこの発明のマグネット液
面計の実装構成を示すもので、液面指示器3 を非磁性体
で構成した内側コラム11内に着磁方向が前記内側コラム
11の長さ方向すなわち上下方向のマグネット14と一体の
フロート15を入れたコラム1 に取付けバンド4 で取付け
ることで構成する。
なお、図中符号aで示すものは溶着部、pはパッキン
グ、Fはフランジ、Sはスペーサ、11bは間隙、Oはオ
リフィス、20は栓体をそれぞれ示すものである。
また第2図および第3図において符号Tで示したものは
極低温液体Wの貯蔵タンクである。
なお第3図などに示す実施例では内側コラム11に対して
中間コラム11A と外側コラム16とをそれぞれ偏心配置し
た例につき述べたが、フロート15内のマグネットの磁力
に応じて各コラムを同軸的に配設してもよい。
この発明のマグネット式液面計は以上のように構成して
あるため、第2図の液体貯蔵タンクT内の極低温液体W
がステム管13を通して中間コラム11A の小孔11aを経て
内側コラム11内に入り、上のステム管12を経てタンクT
の上部に連通する。
そしてタンクT内の液位の変化に伴ないフロート15が内
側コラム11内をその長さ方向に上下動するとフロート15
のマグネット14と、回転指示体2 の指示板21,22 とが極
性との対応により反撥、吸引して回動し、前記マグネッ
ト板21,22に塗った赤、白の色が反転して液位を表示す
る。
この場合、ステム管12,13 は断熱材等で断熱すると共
に、中間コラム11A は空間17を経て外側コラム16で包囲
し、前記空間17は予じめ内部が真空になっていて二重壁
真空断熱の空間17が形成してある。
したがって液温と外気温差があっても中間コラム11A や
内側コラム11に対し外熱が直接伝導したり、対流よる入
熱がないので、極低温液体Wの沸騰気化による大泡が生
じることがなくなる結果、表示が不正確になることがな
い。
なお非透明体等の熱線反射材料で外側コラムを作れば、
輻射による熱線が入り込むことがないのでより一層断熱
性がよくなる。
さらにステム管13の端部に第2図のようにオリフィスO
を設ければ、貯蔵タンクT内で極低温液体Wの液面が急
変したような場合に、内側コラム11と中間コラム11A と
の液面急変を防止でき、フロート15の急動による液面指
示器3 の乱れを防止できる。
また特にこの発明では内側コラム11の長さ方向に所定間
隔毎に透設した多数の小孔11a,11aをそれぞれ経て内
側コラム11と中間コラム11A との間隙11b内を低温液体
が内側コラム11の下部からの僅かな入熱エネルギでも対
流循環するから、内側コラム11内下部の液体の温度上昇
による比重の低下を防ぐことができ、フロート15の吃水
位の上昇による液面表示誤差をなくしてフロート15のタ
ンクT内の液面に精確に追従させることができる。
したがって液面指示器3 での液面レベルの表示確認が常
時容易かつ精確になし得る。
なお空間17の真空度は液面計測しようとする液体の沸点
に応じて定めればよく、必ずしも高真空度にするを要し
ない。
[発明の効果] この発明は前述した課題を解決するための手段を採用し
たので、極低温液体の液位表示用として用いても二重壁
真空断熱の空間17により前記液体に外熱が加わらない。
したがって極低温液体の沸騰がなくなる結果、大泡によ
るフロートの急上昇、急降下による踊りにより表示が不
明確になることがなく、しかも外側コラムに着霜するこ
とがなく、また熱線に対する断熱作用が長期に亘り良好
に持続できる等の第1の効果が有る。
また特にこの発明では内側コラム11の長さ方向に所定間
隔毎に透設した多数の小孔11a,11aをそれぞれ経て内
側コラム11と中間コラム11A との間隙11b内を低温液体
が内側コラム11の下部からの僅かな入熱エネルギでも対
流循環するから、内側コラム11内下部の液体の温度上昇
による比重の低下を防ぐことができ、フロート15の吃水
位の上昇による液面表示誤差をなくしてフロート15をタ
ンクT内の液面に精確に追従させることができる。
したがって液面指示器3 でのタンク内液面レベルの表示
確認を液面位の如何に拘らず常時容易かつ精確になし得
るという第2の効果も有る。
請求項2によれば、使用途上においてタンクTと内側コ
ラム11との間に圧力差が急に生じた場合、この圧力差の
急変をオリフィスOにより抑制することができるので、
内側コラム11内の液面すなわちフロート15の上下動を緩
和でき、液面指示器の乱れを防止できる効果を付加でき
る。
【図面の簡単な説明】
図はいずれもこの発明の一実施例を示すもので、第1図
はコラムの一部省略した断面図、第2図は一部を省略し
たマグネット式液面計の構成を示す断面図、第3図は同
じく横断面図、第4図は回転指示体の拡大断面図、第5
図は液面計の一部を切除した正面図である。 11……内側コラム、16……外側コラム 11A ……中間コラム、17……空間 11a……小孔、 2……回転指示体 12,13……ステム管、 3……液面指示器 14……マグネット、31……非磁性筐体 15……フロート、O……オリフィス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネットフロート式の液面計において、
    非磁性材料でパイプ状に形成されかつ長さ方向に複数の
    小孔11a,11aを有し内部に液面計測すべき低温液体が
    入いる内側コラム11と、この内側コラム11内に可動的に
    挿入され上下方向に着磁したマグネット14を有するフロ
    ート15と、前記内側コラム11の外側に密閉配置した非磁
    性でパイプ状の中間コラム11A と、この中間コラム11A
    の上部および下部の周面に突設したステム管12,13 と、
    前記中間コラム11A の外側を密閉して配置した非磁性で
    パイプ状の外側コラム16と、この外側コラム16の外面に
    その長さ方向に沿わせて配設した非磁性筐体31内に磁性
    材料で作った多数の回転指示体2 を回動可能に内装した
    液面指示器3 とをそれぞれ具備してなり、前記中間コラ
    ム11A と外側コラム16との空間17および前記各ステム管
    12,13 と外側ステム管16A,16B との間をそれぞれ真空断
    熱したことを特徴とするマグネット式液面計。
  2. 【請求項2】ステム管12にオリフイスOを内装してなる
    請求項1記載のマグネット式液面計。
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