JPH06216068A - フォトレジストパターンの形成方法 - Google Patents

フォトレジストパターンの形成方法

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Publication number
JPH06216068A
JPH06216068A JP2420793A JP2420793A JPH06216068A JP H06216068 A JPH06216068 A JP H06216068A JP 2420793 A JP2420793 A JP 2420793A JP 2420793 A JP2420793 A JP 2420793A JP H06216068 A JPH06216068 A JP H06216068A
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JP
Japan
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photoresist film
photoresist
exposure
pattern
film
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Application number
JP2420793A
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English (en)
Inventor
Taichi Koizumi
太一 小泉
Yoshiyuki Tani
美幸 谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体ウェハ等の基板上にフォトレジストパ
ターンを形成する際に、定在波効果に起因する線幅のバ
ラツキを抑制する。 【構成】 半導体ウェハ等の基板1上にフォトレジスト
材料を塗布してフォトレジスト膜2を形成し、所定の光
源とマスク4とを用い、第1回目の露光を行う。次に、
ホットプレート6上で、加熱処理によってフォトレジス
ト膜2の厚みを所定量変化させる。その後、第1回目の
露光時と同じ光源及びマスクを用いて、第2回目の露光
を行う。その場合、フォトレジストの膜厚変化量は、第
1回目及び第2回目の露光時に生じる光の定在波の腹と
節の位置が互いにずれるように設定する。これにより、
定在波の合成効果によって、ライン幅のバラツキを小さ
く抑制する。特に、膜厚を露光光源のフォトレジスト中
での波長の4分の1の奇数倍だけ変化させる場合に、大
きな均一化効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子等を製造す
る時に用いられるフォトレジスト膜のパターン形成方法
に関し、特に、露光エネルギー源として、紫外線を用い
てパターンを形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年半導体デバイスの微細化が進むにつ
れて、製造の一工程であるリソグラフィでは、使用され
る露光装置の線源波長が、従来のg線(436nm)か
らより短いi線(365nm)やKrFエキシマレーザ
線(248nm)へと変わりつつある。これは、短い波
長ほど解像力がよく、微細加工ができるからである。こ
れらの短い波長の光に最適なフォトレジストも開発され
ており、現在では、i線によって0.35μm、KrF
エキシマレーザ線によっては0.25μmの解像力が得
られる。
【0003】これらの開発されたフォトレジストは、線
源からの入射光をフォトレジスト底部まで透過させるた
めに、入射光に対する透明度が高められている。そのた
め、基板からの反射光と入射光とによって生じる定在波
効果が大きくなり、フォトレジスト膜厚の変動によるパ
ターン寸法の変化が大きくなるという問題が生じる。こ
れは、露光によりフォトレジスト膜に蓄積されるエネル
ギーは、定在波の腹がフォトレジスト膜の表面にあると
きが最も大きく、定在波の節がフォトレジスト膜の表面
にあるときが最も小さいことに起因するものである。図
9は、KrFエキシマレーザ用フォトレジストにおける
ライン幅の定在波効果に起因する寸法変動を示し、横軸
はフォトレジスト膜厚を、縦軸はパターン寸法を示す。
同図に示すように、フォトレジスト膜の厚みがわずか数
十nm変動すると、ライン幅の寸法が0.3μmも変動
している。実際の半導体基板の表面には様々な段差があ
るために、チップ又はウェハ面内でフォトレジストの膜
の厚みは均一でない。
【0004】したがって、このように定在波効果が大き
くなると、短い波長の線源に適した透明度の高いフォト
レジストを実際に使用することは困難となってくる。
【0005】この定在波効果を低減する手段として、次
に示す2つの方法が挙げられる。
【0006】第1の方法は、基板にフォトレジストを塗
布する前に基板からの反射光を少なくするための反射防
止膜を形成する処理を行って、定在波を小さくしようと
する方法である。
【0007】第2の方法は、屈折率が「n」であるフォ
トレジストの上に、屈折率が「n1/ 2 」の材料からなる
干渉防止膜を形成する方法である。図10は、この方法
により干渉防止膜を設けた場合における露光光の反射状
態を示す。この方法では、基板1の上に屈折率「n」の
フォトレジスト膜2を塗布し、そのフォトレジスト膜2
の上に厚みが「T」の干渉防止膜10を塗布する。する
と、入射光L1が基板1の表面で反射され、反射光L2
を生じる。この反射光L2がフォトレジスト膜2と干渉
防止膜10との界面で再び反射して生じた再反射光L3
と、干渉防止膜10の表面つまり外気との界面で生じる
表面再反射光L4とが、打ち消し合うように干渉する。
この作用により、定在波効果を低減させるものである。
【0008】さらに、第3の方法として、例えば特開平
4−195054号公報に開示されるごとく、基板上で
フォトレジストパターン形成のための露光を行っている
間に、加熱,電磁波印加,コロナ放電等を行って、フォ
トレジスト膜の膜厚を低減し、あるいは屈折率を変化さ
せることで、露光の進行中にフォトレジスト膜表面にお
ける定在波の位置を変化させ、フォトレジスト膜に蓄積
されるエネルギーを均一化しようとするものがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のような方法では、以下に示すような問題点を有して
いた。
【0010】第1の方法では、基板の上に反射防止膜が
堆積され、さらにその上にフォトレジスト膜が塗布され
ているが、フォトレジスト膜にパターンを形成する際、
フォトレジストの現像液によって反射防止膜を除去する
ことができないので、フォトレジスト膜にレーザ光線を
照射した後フォトレジスト膜を現像した時、反射防止膜
が基板上にそのまま残っている。そのままではフォトレ
ジストの現像後すぐにドライエッチングなどによる基板
へのパターン転写が行えないので、反射防止膜にもフォ
トレジスト膜と同じパターン転写を行う必要があり、こ
の処理によって、寸法変動がさらに大きくなる。
【0011】第2の方法では、フォトレジスト膜2の屈
折率「n」に対して、干渉防止膜10の干渉防止作用を
行うに必要な屈折率「n」を有する適当な材料が現実に
は余り存在しない。さらに、最適膜厚からわずかに10
nmずれただけで効果が極端に悪くなる。
【0012】第3の方法では、フォトレジストの露光時
間はmsec オーダーであり非常に短いので、この短時間
に、通常のフォトレジスト膜を形成する材料を使用し
て、露光中におけるフォトレジスト膜の加熱処理によっ
て、フォトレジスト膜内に蓄積されるエネルギーを均一
化するだけの膜厚変化を生ぜしめるのは困難である。す
なわち、同公報には具体的な加熱処理方法とその結果が
開示されていないので、詳細は不明であるが、フォトレ
ジストパターンの幅の均一化を実現するのは困難と推測
される。
【0013】本発明の目的は、上述のような点に鑑み、
半導体ウェハ等の基板上にフォトレジスト膜のパターン
を形成する際に、フォトレジスト膜に対し2回の露光を
行い、その露光と露光の間にフォトレジスト膜を加熱し
て膜厚を減小させ、第1回目の露光と第2回目の露光に
おけるフォトレジスト膜表面の定在波の位置をずらせる
ことにより、半導体ウェハや半導体デバイスの全域にお
いて、定在波効果による寸法のバラツキを低減するパタ
ーン形成方法とすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、半導体ウェハ等の
基板上に所定のパターンからなるフォトレジスト膜を形
成するフォトレジストパターンの形成方法として、上記
基板上に所定の厚みを有するフォトレジスト膜を形成す
る第1工程と、上記フォトレジスト膜が感光する光の光
源と所定パターンを有するマスクとを用い、上記フォト
レジスト膜を露光させる第2工程と、上記第2工程を行
う際にフォトレジスト膜内に生じる定在波の腹と節の位
置を変化させるようフォトレジスト膜の厚みを低減する
加熱処理を行う第3工程と、上記第2工程におけると同
じマスク及び光源を用いて、上記フォトレジスト膜を再
度露光する第4工程と、現像液で上記フォトレジスト膜
を現像する第5工程とを設けたものである。
【0015】請求項2の発明の講じた手段は、上記請求
項1記載の方法において、第3工程におけるフォトレジ
スト膜の厚みの減小値tを、下記式 t=(2m+1)×λ/4n (ただし、nはフォトレジスト膜の屈折率、λはフォト
レジスト膜が感光する光の波長、mは整数である。)で
表されるようにしたものである。
【0016】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項1又は2記載の方法において、上記第2工程における
露光強度を、第4工程における露光強度よりも大きいよ
うにしたものである。
【0017】請求項4の発明の講じた手段は、上記請求
項3記載の方法において、上記フォトレジスト膜を、ノ
ボラック系樹脂により構成する。そして、上記第2工程
における露光強度を、第4工程における露光強度の3.
5〜4.5倍としたものである。
【0018】
【作用】以上の方法により、請求項1の発明では、各露
光の間で行われる加熱処理により、フォトレジスト膜内
の定在波の腹及び節の位置が、第2プロセスを行う際と
第4プロセスを行う際とではずれるので、各プロセスで
露光によりフォトレジスト内に蓄積されるエネルギーが
フォトレジストの各部分で均一化され、現像後のパター
ンの線幅がほぼ均一となる。また、リソグラフィのため
の装置に付設された既存のべーキング装置を利用して、
フォトレジスト膜の膜厚変化が行われるので、コストの
増大が抑制される。
【0019】請求項2の発明では、第2工程における定
在波の腹の位置が第4工程における定在波の節の位置
に、第2工程における定在波の節の位置が第4工程にお
ける腹の位置となり、フォトレジストパターンの線幅が
最もよく均一化されることになる。
【0020】請求項3の発明では、第3工程におけるフ
ォトレジストのブリーチング効果により、フォトレジス
トの透過度が上昇するため、第2回目の露光における光
の透過率が第1回目の露光時よりも上昇し、定在波効果
もより強くなると思われる実験事実に基づき、第2回目
の露光時にはより少ない露光強度で第1回目の露光にお
けるエネルギーと同等のエネルギーが蓄積される。した
がって、第2工程における露光強度を第4工程における
露光強度よりも大きくすることで、フォトレジストパタ
ーンの線幅がより均一化されることになる。
【0021】請求項4の発明では、ノボラック系フォト
レジストでは、その特性上第3工程におけるフォトレジ
ストのブリーチング効果によって透過度が著しく向上
し、第2工程の露光強度を第4工程の露光強度の1.5
〜4.5倍とすることで、フォトレジストパターンの線
幅が最も均一となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例であるパターン形成方
法について、図面を参照しながら説明する。
【0023】図1(a)〜(f)において、1はシリコ
ン基板、2はフォトレジスト膜、L1は波長が365n
mのi線光、4はマスク、6はホットプレート、Mi1
は1回目の露光によるフォトレジスト膜中の第1定在
波、Mi2は2回目の露光によるフォトレジスト膜中の
第2定在波、Mimは1回目と2回目の露光によるフォ
トレジスト膜中の合成定在波効果を示している。
【0024】なお、フォトレジスト膜2の材質として
は、i線用ノボラック系フォトレジスト(商品名PFR
−IX061日本合成ゴム(株)製)を用いている。
【0025】以下、図1を参照しながら、フォトレジス
ト膜2のパターンを形成していく工程を説明する。
【0026】図1(a)に示すように、シリコン基板1
上に屈折率1.68のi線用フォトレジスト膜2を塗布
し(シリコン基板1は回転している)、フォトレジスト
膜2中の溶剤を除去するために温度80℃で90sec 間
プリベークした。ここで、シリコン基板1の段差部Aの
段差値は54nmであり、フォトレジスト膜2は均一膜
厚で形成されるので、フォトレジスト膜2の厚みは、段
差部Aの左側(高い領域1a)では1.250μm、段
差部Aの右側(低い領域1b)では1.304μmとな
っていた。
【0027】次に、図1(b)に示すように、i線光L
1をマスク4の上方から照射して、マスク4の開口部下
方のフォトレジスト膜2を選択的に露光させた。露光時
間は、最適露光量の4/5に相当する360msec であ
った。そのとき、フォトレジスト膜2中には入射光とフ
ォトレジスト膜2の表面での再反射光との干渉による定
在波Mi1が生じている。図に示すように、シリコン基
板1の領域1a側では、フォトレジスト膜2の表面(空
気との境界面)に第1定在波Mi1の腹がある状態にな
り、シリコン基板1の領域1bでは、フォトレジスト膜
の表面に第1定在波Mi1の節がある状態となる。
【0028】次に、図1(c)に示すように、ホットプ
レート6上にシリコン基板1を載せて、温度115℃で
120sec 間ベークを行い、フォトレジスト膜2の膜厚
をi線の波長λの1/4に相当する54nmだけ薄くな
るよう収縮させた。すると、図1(d)に示すように、
フォトレジスト膜2が収縮することで、上記第1回目の
露光時に第1定在波Mi1が存在していた領域も、図中
破線に示すように収縮する。つまり、フォトレジスト膜
2の収縮によって第1定在波Mi1の腹と節の位置が変
化している。
【0029】その後、図1(d)に示すように、再び、
i線光L1をマスク4の上方から照射して、マスク4の
開口部の下のフォトレジスト膜2を選択的に露光する第
2回目の露光を行った。露光時間は、最適露光量の1/
5に相当する90msec であった。
【0030】そのとき、図1(e)に示すように、フォ
トレジスト膜2中に第2回目の定在波Mi2が生じる
(同図の実線部分)。シリコン基板1の領域1aではフ
ォトレジスト膜2の表面に第2定在波Mi2の節がある
状態になり、シリコン基板1の領域1bではフォトレジ
スト膜2の表面に第2定在波Mi2の腹がある状態とな
っている。
【0031】一般に、露光によりフォトレジスト膜2が
受けるエネルギーは、フォトレジスト膜2の表面に腹が
ある状態で最も強く、フォトレジスト2の表面に定在波
の節がある状態で最も小さい。したがって、シリコン基
板1の領域1a及び領域1b上のフォトレジスト膜2
が、第1定在波Mi1と第2定在波Mi2との合成効果
によって、ほぼ同じ強度の露光を受けたことになる。
【0032】次に、フォトレジスト膜2をアルカリ水溶
液に浸漬し、フォトレジスト膜2の露光を受けた部分を
溶解させて除去つまり現像した。すなわち、フォトレジ
スト膜2のマスク4の開口部下方の部分に開口3a,3
bが形成されたパターンとなっている。このとき、シリ
コン基板1の領域1a上の開口3aとシリコン基板1の
領域1b上の開口3bとは、上述の図1(d)に示すよ
うに、第1定在波Mi1と第2定在波Mi2との合成効
果によって、同じ露光量を受けるので、フォトレジスト
膜2全体が、ほぼ同じ幅を有する開口3a,3bからな
るパターンとなっている。
【0033】なお、上記第1実施例で使用したフォトレ
ジスト膜2は、光L1が照射されると、マスク4の下方
のフォトレジスト膜2が露光されることで、その部分の
膜厚と屈折率が変化するが、その変化量は、ほとんど定
在波の変化がほとんど検知されないほどごくわずかなも
のであった。
【0034】上述のように、定在波効果による寸法ばら
つきは、レジスト中で生じた定在波がレジストと外気と
の界面で腹の部分にあたるか、節の部分にあたるかで生
じている。つまり、露光によりフォトレジスト膜に蓄積
されるエネルギーは、定在波の腹がフォトレジスト膜の
表面にあるときが最も大きく、定在波の節がフォトレジ
スト膜の表面にあるときが最も小さい。そこで、上記実
施例のように、第1回目と第2回目の露光の間に露光光
源のフォトレジスト膜中での波長の4分の1の奇数倍の
膜厚だけレジスト膜厚を変化させることにより、第1回
目の露光と第2回目の露光によりフォトレジスト膜が受
けるエネルギー量がウェハの各部で均一となる。これに
より、フォトレジスト現像後のライン幅の寸法ばらつき
をなくすことができる。
【0035】なお、上記第1実施例では、熱処理によっ
てフォトレジスト膜2の膜厚を、光L1の波長λの1/
4n(nはフォトレジストの屈折率)だけ減らせるよう
にしたが、必ずしも波長λの1/4nだけ変化させなけ
ればならないことはない。第1定在波Mi1及び第2定
在波Mi2の腹及び節の位置が互いにずれていれば、そ
れらの合成効果によって露光領域が均一化され、後にこ
のパターンを有するフォトレジスト膜を用いて製造され
る半導体装置のライン幅のバラツキを減小させる効果が
得られる。ただし、膜厚を(2m+1)×λ/4n(m
は整数、λは光の波長、nは屈折率)だけ変化させるこ
とで、特に第1定在波及び第2定在波の腹と節とが打ち
消し合うので、各定在波の合成作用によるライン幅の均
一化効果が大きい。
【0036】また、上記実施例では、理解を容易にする
ために段差部Aの両側の段差値がλ/4nである場合に
ついて説明したが、本発明の効果は、段差値がどんな値
であっても発揮される。フォトレジストの表面が定在波
の腹や節でなくその間の部分であっても、2回目の露光
で定在波の位置が第1回目の露光時とずれることで、そ
れらの定在波の合成効果によって、露光エネルギーが全
体として均一化されるからである。
【0037】なお、フォトレジスト膜2の材質として、
g線光やi線光を使用する場合にはノボラック系フォト
レジストを用いるが、本発明が適用されるフォトレジス
ト膜の材質はかかる材質に限定されるものではない。例
えばKrFエキシマレーザフォトレジスト膜に使用され
ている化学増幅型フォトレジスト等、熱処理等によって
フォトレジスト膜の膜厚を変化させることが可能なあら
ゆるフォトレジストにも適用できる。
【0038】本発明におけるフォトレジストの膜厚を変
化させる方法は、上記実施例のような熱処理による方法
に限定されるものではない。例えば、長時間の紫外線の
照射等によって光重合反応を起こさせても、膜厚の変化
が生じる。ただし、特に、フォトレジストの膜厚変化を
熱処理で行うようにした場合、短時間でしかもウエハ面
内で均一に起こすことができる。
【0039】次に、第2実施例について説明する。
【0040】露光光源をKrFエキシマレーザとし、フ
ォトレジスト膜2を屈折率1.55のKrFエキシマレ
ーザ線用、基板1の段差部Aの段差値を40nmにし、
上記第1実施例と同様の実験を行った。すなわち、第1
回目の露光を行ってから熱処理によってフォトレジスト
膜の厚みを露光光の波長の1/4だけ低減させ、その後
第1回目の露光と同じ光源及び同じマスクを用いて第2
回目の露光を行った。
【0041】その結果、第1実施例と同様に、シリコン
基板中の高さの異なる段差部の両側で、ライン幅のばら
つきのほとんどないパターン形成ができた。
【0042】以上のように、本発明は上記第1実施例の
ようなi線光だけでなく、KrFエキシマレーザ線にも
有効なものである。
【0043】(実験例)次に、本発明について行った具
体的な実験結果について説明する。
【0044】まず、第1回目の露光と第2回目の露光の
強度比を最適にすることが重要である。図2は、同じC
MOSチップ上における0.5μm孤立パターンと0.
5μmのSRAMセルパターンの線幅を、第1回目の露
光と第2回目の露光の強度比を変化させてプロットした
ものである。フォトレジスト膜2の材質は、上述のPF
R−IX061であった。プリベークの条件,収縮のた
めのベークの条件及び後処理のためのベークの条件は、
それぞれ、80℃,90sec 、115℃,120sec 、
115℃,120sec であった。収縮のためのベークに
よるフォトレジスト膜の厚みの変化は、54nmつまり
約λ/4n(λ=365nm,n=1.68)であっ
た。同図に示されるように、定在波効果によって、孤立
パターンの線幅はSRAMセルパターンの線幅とは異な
っている。したがって、両者の線幅の差は、最適な露光
強度比の所で最小となる。このフォトレジストでは、第
1回目の露光と第2回目の露光との最適強度比は4対1
であった(図中の破線部分)。
【0045】このように第1回目の露光強度のほうが大
きいときに最適となるのは、フォトレジストの透過度が
第1回目の露光によるブリーチ効果によって上昇するた
めと考えられる。すなわち、第2回目の露光における光
の透過率が第1回目の露光時よりも上昇し、定在波効果
もより強くなるので、第2回目の露光時にはより少ない
露光強度で第1回目の露光におけるエネルギーと同等の
エネルギーが蓄積されるためと考えられる。フォトレジ
ストの種類によって最適な露光強度比は異なるが、少な
くともノボラック系フォトレジストでは、露光強度比が
「1」以上であること、特に強度比が1.5〜4.5の
間であることが好ましい。
【0046】図3は、定在波効果つまりフォトレジスト
膜厚の変化に対するライン幅の変化を示し、白丸は従来
の工程、黒丸は本発明の工程による測定値をプロットし
たもので、いずれもシリコン基板上への0.5μmの線
及び間隙パターンに対するものである。本発明の工程で
は、ライン幅のバラツキ(最大値と最小値との差)が従
来の工程に比べ、約30%に低減していることがわか
る。
【0047】次に、本発明の工程によって、2回の露光
間におけるマスクの位置合わせ精度如何で限界寸法(C
D)が劣化する虞れがないかどうかを調べた。図4は、
第1回目と第2回目の露光におけるマスクの位置ずれに
対する0.5μmパターンのライン幅のバラツキを示
す。マスクの位置ずれが例え0.3μmになっても、ラ
イン幅はほとんど変化しない。図5は、本発明の工程に
おけるライン幅のバラツキの測定結果を示す。同じマス
クのアラインメントマークを用いてマスクの位置誤差を
無視しうるほど小さくすることによって、ライン幅のバ
ラツキを無視しうる程度に抑制できる。すなわち、第1
回目の第2回目のマスクの位置精度は考慮しなくてもよ
いことがわかる。
【0048】次に、64MDRAMへの本発明の適用に
ついて述べる。図6は、0.35μm幅の線を有する6
4MDRAMの全セルパターンのうち中央部と4つのコ
ーナー部におけるライン幅を示す。中央部におけるフォ
トレジスト膜の厚みは4つのコーナー部における厚みと
は異なっている。従来の工程では中央部と4つのコーナ
ー部との間のライン幅のバラツキは約0.1μmであ
る。一方、本発明の工程では、ライン幅のバラツキが
0.04μmに改善されている。
【0049】図7(a),(b)は、あるコーナー部に
おける64MDRAMのセルパターンのSEM写真を示
す。本発明の工程によってパターン形状が改善されてい
ることが明確に示されている。
【0050】図7(a),(b)は、コーナー部におけ
る64MRAMセルパターンを示し、同図(a)は従来
の方法によるもの、同図(b)は本発明の方法によるも
のである。すなわち、従来の方法では、セルパターンの
線幅の変化が大きいのに対し、本発明の方法では、線幅
の変化が小さく均一化されていることがわかる。
【0051】次に、図8は、収縮のためのベークの温度
に対するフォトレジスト膜厚の変動量を示す。フォトレ
ジスト材質は上記PFR−X061、フォトレジストの
初期膜厚は1.06μm、ベーク時間は120sec であ
る。そして、プリベーク条件を80℃,90sec (図中
の白丸)、90℃,90sec (図中の黒丸)の2通りと
した。図に示されるように、i線光を使用する場合の適
正な膜厚変動量54nmを得るには、プリベーク条件が
80℃,90sec の場合には、収縮のためのベークの温
度を約115℃に、プリベーク条件が90℃,90sec
の場合には、収縮のためのベークの温度を約130℃に
すればよい。ただし、ベークするときの温度がフォトレ
ジストを構成する材料のガラス転移温度に近付くと、フ
ォトレジストが流動性を帯びるので、精度上悪影響を及
ぼす虞れがある。したがって、ベーク温度は、100℃
前後が好ましい。つまり、この材質のフォトレジストの
場合、ベーク時間が120sec で、ベーク温度は115
℃程度が最適であり、また、プリベーク条件は、80
℃,90sec が最適となる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、各露光の間で行われる加熱処理により、フォト
レジスト膜内の定在波の腹及び節の位置が、第2プロセ
スを行う際と第4プロセスを行う際とではずれるので、
各プロセスで露光によりフォトレジスト内に蓄積される
エネルギーがフォトレジストの各部分で均一化され、現
像後のパターンの線幅がほぼ均一となる。また、リソグ
ラフィのための装置に付設された既存のべーキング装置
を利用して、フォトレジスト膜の膜厚変化が行われるの
で、コストの増大が抑制される。
【0053】請求項2の発明によれば、第2工程におけ
る定在波の腹の位置が第4工程における定在波の節の位
置に、第2工程における定在波の節の位置が第4工程に
おける腹の位置となり、フォトレジストパターンの線幅
が最もよく均一化されることになる。
【0054】請求項3の発明によれば、第2工程におけ
るフォトレジストのブリーチング効果により、フォトレ
ジストの透過度が上昇するため、第2回目の露光におけ
る光の透過率が第1回目の露光時よりも上昇し、定在波
効果もより強くなると思われる実験事実に基づき、第2
回目の露光時にはより少ない露光強度で第1回目の露光
におけるエネルギーと同等のエネルギーが蓄積される。
したがって、第2工程における露光強度を第4工程にお
ける露光強度よりも大きくすることで、フォトレジスト
パターンの線幅がより均一化されることになる。
【0055】請求項4の発明によれば、ノボラック系フ
ォトレジストでは、その特性上第2工程におけるフォト
レジストのブリーチング効果によって透過度が著しく向
上し、第2工程の露光強度を第4工程の露光強度の1.
5〜4.5倍とすることで、フォトレジストパターンの
線幅が最も均一となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例におけるフォトレジストパターン形成工
程中のフォトレジストの状態を示す断面図である。
【図2】露光強度比に対する孤立パターンとSRAMセ
ルパターンの線幅の変化を示す図である。
【図3】フォトレジスト膜厚の変化に対するライン幅の
変化を、従来の工程と本発明の工程について比較する図
である。
【図4】第1回目と第2回目の露光におけるマスクの位
置ずれに対する0.5μmパターンのライン幅のバラツ
キを示す図である。
【図5】本発明の工程におけるライン幅のバラツキの測
定結果を示す図である。
【図6】0.35μm幅の線を有する64MDRAMの
全セルパターンのうち中央部と4つのコーナー部におけ
るライン幅を示す図である。
【図7】64MRAMセルパターンの従来法と本発明に
おける線幅の均一性を比較する写真図である。
【図8】ベーク温度に対する膜厚変動量の実験結果を示
す図である。
【図9】従来のKrFエキシマレーザ用フォトレジスト
における定在波効果によるライン幅の寸法の変動を示す
図である。
【図10】従来の定在波効果を低減するために干渉防止
膜を設ける方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 フォトレジスト膜 4 マスク 6 ホットプレート A 段差部 Mi1 第1定在波 Mi2 第2定在波 Mim 合成定在波 L1 入射光 L2 反射光 L3 再反射光 L4 表面再反射光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハ等の基板上に所定のパター
    ンからなるフォトレジスト膜を形成するフォトレジスト
    パターンの形成方法であって、 上記基板上に所定の厚みを有するフォトレジスト膜を形
    成する第1工程と、 上記フォトレジスト膜が感光する光の光源と所定パター
    ンを有するマスクとを用い、上記フォトレジスト膜を露
    光させる第2工程と、 上記第2工程を行う際にフォトレジスト膜内に生じる定
    在波の腹と節の位置を変化させるようフォトレジスト膜
    の厚みを低減する加熱処理を行う第3工程と、 上記第2工程におけると同じマスク及び光源を用いて、
    上記フォトレジスト膜を再度露光する第4工程と、 現像液で上記フォトレジスト膜を現像する第5工程とを
    備えたことを特徴とするフォトレジストパターンの形成
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフォトレジストパターン
    の形成方法において、 第3工程におけるフォトレジスト膜の厚みの減小値t
    は、下記式 t=(2m+1)×λ/4n (ただし、nはフォトレジスト膜の屈折率、λはフォト
    レジスト膜が感光する光の波長、mは整数である。)で
    表されることを特徴とするフォトレジストパターンの形
    成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のフォトレジストパ
    ターンの形成方法において、 上記第2工程における露光強度は、第4工程における露
    光強度よりも大きいことを特徴とするフォトレジストパ
    ターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフォトレジストパターン
    の形成方法において、 上記フォトレジスト膜は、ノボラック系樹脂により構成
    され、 上記第2工程における露光強度は、第4工程における露
    光強度の1.5〜4.5倍であることを特徴とするフォ
    トレジストパターンの形成方法。
JP2420793A 1992-02-14 1993-02-12 フォトレジストパターンの形成方法 Withdrawn JPH06216068A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6268907B1 (en) 1998-05-13 2001-07-31 International Business Machines Corporation Elimination of standing waves in photoresist
KR100317582B1 (ko) * 1998-12-28 2002-04-24 박종섭 반도체소자의포토마스크제조방법

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US6268907B1 (en) 1998-05-13 2001-07-31 International Business Machines Corporation Elimination of standing waves in photoresist
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