JPH0621540Y2 - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JPH0621540Y2
JPH0621540Y2 JP1991010011U JP1001191U JPH0621540Y2 JP H0621540 Y2 JPH0621540 Y2 JP H0621540Y2 JP 1991010011 U JP1991010011 U JP 1991010011U JP 1001191 U JP1001191 U JP 1001191U JP H0621540 Y2 JPH0621540 Y2 JP H0621540Y2
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JP
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hollow fiber
fiber membrane
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air
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JPH0499219U (ja
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健彦 岡本
信弐 渡辺
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は限外濾過型の多数の中空
糸膜の端部を開口状態に保ったまま、接着剤で集束固定
したU字型、あるいは一端封止型の全濾過型の中空糸膜
モジュール、特に中空糸膜モジュールの使用開始時、ま
たは使用中に、モジュール内に混入した空気を極めて容
易に除去することのできる全濾過型の中空糸膜モジュー
ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の限外濾過型の多数の中空糸膜を筐
体内に収納した全濾過型の中空糸膜モジュールは、液体
入口側から筐体内に空気が混入すると、空気は通常の圧
力、例えば1〜2kg/cm程度の圧力では中空糸膜
を通過しないため、モジュール内に残存する空気が膜表
面に付着して、液体の透過を阻害し、膜全体としての濾
過効率が低下するという問題があった。
【0003】この対策として中空糸膜モジュールを収容
した筐体の上部に空気抜き口を設け、該空気抜き口にバ
ルブを取り付けて、該バルブを操作して筐体内に溜まっ
た空気を系外へ除去することが提案されている(特開昭
58−133883号公報参照)。
【0004】また筐体内に混入した空気を自動的に除去
するために、上記空気抜き口に多数の微細孔を有する疎
水性の多孔質中空糸膜や平膜等を収納した空気抜きモジ
ュールを取り付けることが提案されている(特開昭58
−163490号公報参照)。
【0005】さらに濾過用の親水性多孔質中空糸膜と、
少くとも一部に空気抜き用の疎水性部分を有する多孔質
中空糸膜からなる多孔質中空糸束を筐体内に収容するこ
とが提案されている(実開昭60−49904号公報参
照)。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記空気抜き口に取り
付けたバルブ操作により空気を除去する方法は、筐体の
上部にバルブを取り付けるためモジュールが大きくな
り、しかも頻繁にバルブを操作して、筐体内に溜った空
気を除去しなければならないという煩雑な手間が必要に
なる。またバルブを開いたときに誤って液体を流出させ
ないように、バルブ開放中は液面の変化に注意を払わな
ければならないという不便もあった。
【0007】一方空気抜き口に、疎水性高分子膜を収容
した空気抜きモジュールを取り付ける方法は、空気除去
能力を向上させようとすると膜面積を増加させなければ
ならず、上記方法と同様にモジュールが大型化する。ま
た濾過用の中空糸膜として、実施例に記載のポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどの疎水性の多孔質中空糸膜を用
いると、アルコールや界面活性剤による親水化処理が必
要であるが、空気抜きモジュールを取り付けた状態で親
水化処理を行うと、空気抜き用の疎水性高分子膜も同時
に親水化処理されるため、空気抜き口を閉塞した状態で
親水化処理し、しかる後空気抜きモジュールを取り付け
なければならず操作が不便である。さらに筐体内に収容
された多孔質中空糸をアルコールにより定期的に殺菌処
理する場合には、上記空気抜きモジュール内にアルコー
ルが流入しないように、細心の注意を払って殺菌処理を
しなければならず、大変煩雑な手間を必要とする。
【0008】一方中空糸束に空気抜き用の疎水性部分を
有する多孔質中空糸膜を用いる方法は、空気除去能力を
向上させるために、疎水性部分の面積を増加させると、
濾過に関与する親水性多孔質中空糸膜の膜面積が減少す
る。膜面積の減少を防止するために親水性の多孔質中空
糸膜の膜面積を増加させると、モジュールが大型化する
とともにコストアップとなる。 また空気除去用の疎水性部分を有する多孔質中空糸膜は
アルコール、界面活性剤等により親水化処理可能な膜で
なければならないが、上記疎水性部分を有する多孔質中
空糸膜を濾過膜として用いる際には、全ての疎水性の多
孔質中空糸膜を親水化した後に、一部を疎水性に戻すと
いう煩雑な工程が必要で、しかも親水化処理された全て
の中空糸膜のうち所定の部分のみを疎水性に戻すことは
実際には極めて困難である。また液体がモジュールの下
部中心部から筺体内に流入する際に、液体に含まれる空
気が中空糸膜の中心部の上部に溜まるため、疎水性部分
を有する中空糸膜を中空糸束の外周部に配置すると、中
空糸束の上部中心部に溜る空気の除去が困難となる。
【0009】したがって本考案の目的は、濾過用の多孔
質中空糸膜とは別に、該中空糸より太径の空気除去用チ
ューブを中空糸束の中心部に設けることにより、例え中
空糸膜モジュール内、特に中空糸束の中心部に空気が混
入しても、水の濾過を妨げることなく空気を直ちに系外
へ除去することのできる、上記従来技術の問題点を解消
した全濾過型の中空糸膜モジュールを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案者らは中空糸膜モ
ジュール内へ流入する空気の流入状態を徹底的に観察し
た結果、中空糸膜モジュール内に流入する液体は、中空
糸束の中心部の上部に向って流れて、中空糸膜の集束固
定部に衡突し、中空糸束の外周部へ移動すること。そし
てその際、液体中に混入する空気は多数の中空糸膜で外
周部への移動が妨げられて、中空糸束の中心部の上部に
溜まる傾向があることを見い出し、さらに検討した結
果、本考案に到達したものである。
【0011】すなわち本考案は、多数の限外濾過型中空
糸膜の端部を開口状態に保ったまま接着剤で集束固定し
た、U字型あるいは一端封止型の中空糸束を筐体内に収
容した全濾過型の中空糸膜モジュールにおいて、該多数
の中空糸膜はその外径が800μm以下で、かつ該多数
の中空糸膜の集束固定部の中心部に、水との接触角が9
3°以上の、先端が閉塞された一本の疎水性微多孔チュ
ーブが、その先端を筺体内に収容された中空糸膜の長さ
の1/2以下の長さとなるように筺体内上部に突出さ
せ、他端を中空糸膜の開口端部側に開口させて装着され
てなることを特徴とする中空糸膜のモジュールである。
【0012】本考案に用いる限外濾過型中空糸膜のとし
ては、細菌、コロイド状不純物はもちろん、精密濾過型
中空糸膜では吸着による除去しかできないエンドトキシ
ンも阻止できるものであり、通常分画分子量20万以下
のものが用いられる。また外径は800μm以下、好ま
しくは500μm〜300μmで、膜厚は150μm以
下、好ましくは100〜30μmである。
【0013】中空糸膜の素材としては、ポリスルホン
系、ポリアクリロニトリル系、セルロース系等を用いる
ことができる。中でもポリスルホン系などの疎水性の限
外濾過型中空糸膜は、透水速度が大きく好ましく用いら
れる。膜の構造としては、膜壁部に数μm以上の空孔、
いわゆるボイドが存在しないスポンジ状の構造を持った
ものが、耐圧性が良好で好ましく用いられるが、指状ボ
イドの存在する構造の中空糸でも耐圧性を有していれば
使用できる。
【0014】中空糸膜の集束固定部に装着される疎水性
微多孔チューブは、細菌等を透過させず、かつ空気を透
過させるもので、通常孔径0.1〜0.5μmの多数の
微細孔を有するチューブが用いられるが、孔径0.1〜
0.5μmの薄い層をチューブ断面内、または表面に有
するチューブであってもよい。またチューブの空孔率は
通常15〜60%の範囲である。かかる微多孔チューブ
は例えばポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン
などの、水との接触角が93°以上の疎水性の高分子か
らなるものが用いられる。微細孔径が0.1μm以下の
ものは空気の抜け速度が遅く、また0.5μm以上では
長時間の使用で僅かではあるが水が漏れる恐れがある。
微多孔チューブは、モジュール内の中空糸膜側へ突出さ
せたチューブの先端開口を熱融着あるいは接着剤で閉塞
しておく必要がある。上記チューブとしては、液体内の
気泡を除去するために使用される微多孔チューブ、例え
ば特開昭54−123785号に記載された外径1.6
mmのポリテトラフルオロエチレンからなるチューブな
どが用いられる。通常外径2.0〜4.0mmのポリテ
トラフルオロエチレンからなる微多孔チューブ(住友電
工株式会社製のポアフロンチューブ)が好ましく用いら
れる。
【0015】上記微多孔チューブの先端部は筐体の上部
に突出されるが、その突出長さは、中空糸束とチューブ
先端部で空隙が形成されるように筺体内に収容された中
空糸膜の長さの1/2以下に突出させる。
【0016】
【作用】本考案の中空糸膜モジュールは、一本の疎水性
微多孔チューブを中空糸膜の集束固定部の中心部に、該
多孔体の一端を中空糸側に、該中空糸の長さの1/2以
下の長さに突出させ、他端を中空糸膜の開口端側に開口
するように装着するためモジュールの製造が容易で、か
つ中空糸膜の有効表面積に対する疎水性微多孔チューブ
の表面積の比率を確実に設定できる。しかも上記疎水性
微多孔チューブによりモジュール内に混入した空気を直
ちにモジュール外に排出できる。
【0017】
【実施例】次に本考案の中空糸膜モジュールの一実施例
を図面にて説明する。第1図及び第2図は異なる長さの
微多孔チューブを用いた例である。中空糸膜モジュール
は筐体2の内部にU字状に曲げた外径800μ以下の多
数の限外濾過型中空糸膜3の両端を集束して、接着剤4
で集束固定されたものである。接着剤で固定された中空
糸膜の両端は開口状態に保たれている。上記中空糸膜は
図面に示すU字型でも、あるいは中空糸の一端を開口状
態で接着剤で集束固定し、他端開口を封止した一端封止
型のものでもよい。
【0018】疎水性微多孔チューブ1は、上記中空糸膜
の集束体の中心部に、一端を中空糸側へ突出させ、他端
を中空糸膜の開口端側へ開口するように接着剤4で多数
の中空糸膜とともに固定されている。上記微多孔チュー
ブ1は中空糸膜の有効面積に対し10%以下の表面積と
なる1本の微多孔チューブが用いられる。微多孔チュー
ブの外径は中空糸膜の有効面積によって適宜決定され
る。この微多孔チューブは中空糸膜を接着剤で集束固定
する際に、中空糸束の中心部に挿入した状態で、多数の
中空糸膜とともに接着剤で固定される。
【0019】筺体内に水を流すと、水は筺体の下部から
中空糸束の中心部を上部に向って導入され、中空糸膜の
外側から内側へ透過するが、水に混入した空気は中空糸
束の上部に溜る。この筐体内に溜る空気は筐体の中心部
に突出させた微多孔チューブ1を透過してモジュール外
に自動的に排出される。
【0020】
【考案の効果】以上のように、本考案の中空糸膜のモジ
ュールは疎水性微多孔チューブを中空糸束の中心部に、
かつ筺体の内部に突出するように装着することにより、
中空糸束の中心部の上部に溜る空気が直ちに排出され
る。そのため従来問題とされていた、筐体内へ空気が混
入した時の濾過効率の低下がなく、しかもモジュールの
製造が容易である。さらに疎水性微多孔チューブと中空
糸束の表面積の比を常に一定に保持することができるた
め、空気除去性能及び濾過性能が均一な、工業的に優れ
た全濾過型の中空糸膜モジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の中空糸膜モジュールの断面図である。
【図2】本考案の中空糸膜モジュールの他の列を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 疎水性微多孔チューブ 2 筐体 3 中空糸膜 4 固定部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の限外濾過型中空糸膜の端部を開口
    状態に保ったまま接着剤で集束固定したU字型、あるい
    は一端封止型の中空糸束を筐体内に収容した全濾過型の
    中空糸膜モジュールにおいて、該多数の中空糸膜はその
    外径が800μm以下で、かつ該多数の中空糸膜の集束
    固定部の中心部に、水との接触角が93°以上の、先端
    が閉塞された一本の疎水性微多孔チューブが、その先端
    を筐体内に収容された中空糸膜の長さの1/2以下の長
    さとなるように筺体内上部に突出させ、他端を中空糸膜
    の開口端部側に開口させて装着されてなることを特徴と
    する中空糸膜モジュール。
JP1991010011U 1991-02-01 1991-02-01 中空糸膜モジュール Expired - Lifetime JPH0621540Y2 (ja)

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JPH0499219U JPH0499219U (ja) 1992-08-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0346832Y2 (ja) * 1986-09-18 1991-10-03

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