JPH06215237A - 偽造クレジットカードの防止方法。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はクレジットカードの偽造防止に関する
もので、個々のカード上に在る地紋・文字・サインの特
殊性を検知し、電子的照合によって偽造クレジットカー
ドをチエックする事を目的とする。 【構成】クレジットカードに於いて、サイン欄を横断す
る走査線を設定し、そこを移動する光センサによってカ
ードの地紋・サイン部分の光学的濃淡即ちカード紋を電
気信号に取得変換し、端末機とセンタの存在に於いてク
レジットカードの真贋を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【００１】

【産業上の利用分野】クレジットカードは現在多数発行
され、物品・サービス等の購入の際の代金決済の手段と
して一般化しているが、最近偽造カードが国内・海外に
出回り、会員・クレジットカード会社に多大の被害を与
え、その影響は国際的な問題となって来ている。本発明
はその偽造クレジットカードの防止に関するものであ
る。

【００２】

【従来の技術】従来のクレジットカード（以下カード）
は個人番号・氏名・企業番号・有効期間等の必要事項
が、磁気ストライプ記録、及びカード面にエンボスさ
れ、更に会員署名欄に会員が自筆でサインする事になっ
ている。会員が加盟店で物品購入の際の最終本人確認
は、カード上のサインと伝票（お買上げ票、以下同じ）
記入された本人のサイン双方を店員が視覚照合するのが
現制度である。この伝票は 客用・加盟店用・カード会
社提出用 の三部作成されるのが通常であるが、それ等
の管理は難しく不正行為者の狙いとなっている。数在る
不正行為の中の悪質なものの一つに、会員が加盟店で正
規に使用した時に発生する伝票を不正入手し、その伝票
に記載されている各種情報を偽造カードに転記する方法
で、この方法は現在の与信照会用端末機ＣＡＴによる照
会を行ったとしてもこの不正行為はチエック出来ない状
態となっている。この場合のサインも不正行為者が正規
会員の氏名を偽造カードに記入すれば、その記入者が使
用する限りに於いては加盟店での伝票のサインとカード
のサインとは同一となり、サイン照合の本質的意味は全
く機能し無くなってしまう事になる。そしてこの偽造方
法の厄介な事は、一枚の正規伝票を入手すれば無制限に
偽造カードの製作可能な事で、一会員のデータが有れば
多数の不正行為者が世界各国でその会員に成り代わって
一斉に使用してしまう事である。

【００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な不正
行為に対処する為の手段で、カードのベースに印刷され
た文字・マーク等と会員自筆のサインの配列関係に於い
て、カードごとに異なる指紋・声紋と同等なカード紋を
検知し、その照合をＣＡＴ端末機・ホストコンピュータ
の存在に於いて真贋の判定を行うものである。

【００４】

【課題を解決する為の手段】現在実用している個々のカ
ードの相違点は会員自筆のサイン部分であり、カードの
ベースに印刷された文字・マークは各カード会社によっ
て異なっている。このような現状に於いて、例えば図１
で示すようにカードの会員サイン部分を横切る走査線Ａ
Ｂを設定し、その上を走査する光センサのリーダ
を端末機に設ければカードの移動によりＡＢ線各部の
色の濃淡の光学的要素は図２・３に模擬的に示すように
Ｙ軸方向の起電流値の変化と、その連続性はＸ軸に例示
するような電流波形として取得できる。この波形はカー
ドの地紋と会員個人の筆記癖から来るもので、サイン時
の筆圧によるインクの濃淡・書体・文字間隔及び文字配
列などはその個人だけが持つ二つと無い固有要素であ
り、これをセンサで検知すれば指紋・声紋に相当するカ
ード紋が電気的に取得できる事になる。模擬例によって
光センサの作用を図２で説明すると、カードのＡＢ
線上の濃淡を光センサの移動によって得られるＸ・
Ｙ成分に於いて、Ｙ軸方向に電流値、Ｘ軸方向に不規則
に断続する電流波形を検知する事ができる。この電流波
形上の電流値Ｙｃ・Ｙｂ・ＹａのＸ軸方向では Ｙｃ…ｄ・ｇｈｉ・ｑｒ・ｔ・ｙ Ｙｂ…ｃｄ・ｇｈｉｊｋ・ｐｑｒ・ｔ・ｘｙ Ｙａ…ｂｃｄ・ｇｈｉｊｋ・ｐｑｒ・ｔ・ｗｘｙ の部分で電流は検知され、光センサ▲１▼によって読取
られたカード固有の地紋・サイン等の光学的要素は適
当な電気信号に変換されてセンタに伝送される事になる
が、センタはこの受信データを組合わせる事により電流
波形は図２で示すように模式的波形として再生する事
ができる。センタでの照合作業には、予めカード発行時
に同様な作業で当データをホストコンピュータのファイ
ル蓄積して置き、加盟店の端末機からの同情報と即時照
合し真贋判定する事になる。なをこの場合光センサを複
数にすれば判定精度を更に高める事が可能で、加えて光
センサを設定すれば、図３で示すよう走査部の濃淡
よって模式的波形を取る事ができ、同一カードの地紋
・サインの濃淡をを二ケのセンサで検知する事にな
り精度は更に高まる事になる。なを実用に際しては、セ
ンサの数・電流値Ｙ軸のレベル設定等はカード会社が現
実的に決定する事になるが、このカード紋の考えを基に
すれば様々な判定方法の想定が可能である。

【００５】

【作用と実施例】現在加盟店でのカード決済時に於いて
は、ＣＡＴ（与信照会用端末機）を用いカードの磁気デ
ータを基にカード会社と交信を行い使用限度額等の承認
行為を行っているが、この作業と同時にカード真贋判定
を行う事になる。端末機に就いては、磁気カードリーダ
機構部に新たにカードのサイン面に対応する適当な位置
に光センサを設け、磁気読取操作と同時にカードのサイ
ン欄面のＡＢ線上を光センサが移動するように配置し
たＣＡＴ端末機を加盟店側に設置しておく。加盟店の販
売時点で会員から提出されたカードは、店員によってＣ
ＡＴに入力されるが、今まで通りに操作すれば磁気デー
タの読取と同時に光センサによってカード上の所定位置
の濃淡は電気的に取得され、発生した電流の変化は端末
機側で伝送に適した信号に変換、他のクレジットカード
情報と共にセンタに伝送され、センタのファイルと即時
照合を行う事になる。

【００６】

【発明の効果】本発明は現在横行している偽造カードに
対処するもので、加盟店で発生する伝票を不正入手、更
にカード本体も偽造した上で伝票に記載されている情報
をコピーする偽造行為は国際的な問題となっており、ク
レジットカードが世界規模で流通している今日、この被
害は深刻な問題になっている。特にこの偽造カード方法
は、一枚の伝票を入手すると無制限に偽造発行する事が
可能で、一会員の偽造カードが世界各国で同時使用され
る現象が既に発生しているが、現段階ではそれ対抗する
手段が無いのが実状である。更にこの偽造方法の厄介な
事は、偽造カード上のサインは正規会員氏名を不正使用
者の筆体で署名すれば良く、そうなると加盟店での伝票
とのサイン照合の意昧は全く失われる事になり、カード
・伝票の両サインの照合を基本として成立しているクレ
ジットカードシステムは、その基盤が根底から揺り動か
される存続問題に成り兼ねない状況が推察されている。
本発明のカードの固有成分の判定は、言わば指紋・声紋
に相当するカード紋の判定に相当するもので、本発明を
採用した上での電子即時照合は偽造カードを完全に防止
する事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】クレジットカードのサイン欄面の光センサの走
査線と、その位置。

【図２】光センサ▲１▼の起電流波形と電気信号による
模式再生波形。

【図３】光センサ▲２▼の起電流波形と電気信号による
模式再生波形。

【符号の説明】 端末機の光センサ▲１▼の位置。 端末機の光センサ▲２▼の位置。 クレジットカードのサイン欄面の光センサの走査線位
置。 光センサ▲１▼の走査部の模擬濃淡例。 光センサ▲１▼の信号変換による波形再生模式図。 光センサ▲２▼の走査部の模擬濃淡例。 光センサ▲２▼の信号変換による波形再生模式図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０６Ｋ 17/00 Ｓ 7459−5Ｌ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】クレジットカードの会員サイン部分を横断
   する走査線を設定し、その上に光センサを移動させ、カ
   ード地紋・サイン部分の濃淡を電気的に取出しカードの
   真贋を判定する方法。
2. 【請求項２】同上の機能を達成する為の光センサを持つ
   端末機。