JPH0621517A - 光センサー用駆動素子 - Google Patents

光センサー用駆動素子

Info

Publication number
JPH0621517A
JPH0621517A JP4178141A JP17814192A JPH0621517A JP H0621517 A JPH0621517 A JP H0621517A JP 4178141 A JP4178141 A JP 4178141A JP 17814192 A JP17814192 A JP 17814192A JP H0621517 A JPH0621517 A JP H0621517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thin film
iron
light
cobalt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4178141A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Tokiai
健生 時合
Takashi Uesugi
隆 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP4178141A priority Critical patent/JPH0621517A/ja
Publication of JPH0621517A publication Critical patent/JPH0621517A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 センサー駆動電源として用いるのに充分な熱
起電力を有し、外部電源回路を省略することができる光
センサー用駆動素子を提供する。 【構成】 シリコン薄膜基板1上に、一般式 Fe1-X (M)X Si2 〔式中、Mはマンガンまたはコバルトを示し、xは0.0
1〜0.2である。〕で表される鉄シリサイド層2と、電
極層3と、光透過層4とを、この順序で積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光センサー用駆動素子に
関し、詳しくは光エネルギー,光信号を電気信号として
取出すことができ、センサー駆動電源としても利用でき
る光センサー用駆動素子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、光による起電力や抵抗率,半導体特性等の特性の変
化を利用して光エネルギーや光信号を検知する各種受発
光デバイス、すなわち光センサーが知られている。この
ような光センサーは、分析機器や通信機器,光スイッチ
など、様々な用途に用いられている。これらの光センサ
ーは、光に対して高い感度を有することが望まれてお
り、また、光の波長に対する選択性にも優れていること
が望まれている。
【0003】上記光センサーの一つとして、シリコン薄
膜上に、β−FeSi2 (β−鉄シリサイド)をエピタ
キシャル成長させた薄膜を設け、該薄膜上に受光層とし
て銅および鉄の薄膜を設けた構造のものが提案されてい
る(J.Appl.Phys.69(1).352-357(1991) 参照)。
【0004】しかしながら、上記β−鉄シリサイドを用
いた光センサーは、熱起電力が充分ではないため、駆動
電源として外部回路からの制御が必要となるだけでな
く、このような制御が極めて困難であり、構成が複雑に
なるという問題があった。
【0005】そこで、本発明者らは、上記従来技術の問
題点を解消し、センサー駆動電源として用いるのに充分
な熱起電力を有し、外部電源回路を省略することができ
る高性能光センサー用駆動素子を開発すべく鋭意研究を
重ねた。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、検光層に、一
般式 β−Fe1-X (M)X Si2 〔式中、Mはマンガンまたはコバルトを示し、xは0.0
1〜0.2である。〕で表される鉄シリサイド層を使用す
ることにより、上記の課題を解決できることを見出し
た。本発明はかかる知見に基いて完成したものである。
すなわち、本発明は、シリコン薄膜上に、一般式 Fe1-X (M)X Si2 〔式中、Mはマンガンまたはコバルトを示し、xは0.0
1〜0.2である。〕で表される鉄シリサイド層と、電極
層と、光透過層とを、この順序で積層したことを特徴と
する光センサー用駆動素子を提供するものである。
【0007】図1は、本発明の光センサー用駆動素子の
基本構成を示すものである。まず、光センサー用駆動素
子の基板としては、上述のようにシリコン薄膜基板1が
用いられる。このシリコン薄膜基板1は、Si+ (n)
またはSi+ (p)からなる基板層1aと、Si(n)
またはSi(p)からなる制御層1bとにより構成され
ており、この制御層1b上に、上述の鉄シリサイド層
2,電極層3(例えば鉄層),光透過層4(例えばクロ
ム層)が順次積層される。これらシリコン基板の厚み
は、一般に用いられるものでよく、Si+ (n)は10
0〜200μmが好ましく、Si(p)としては1〜1
0μmのものが好ましい。
【0008】前記一般式 Fe1-X (M)X Si2 〔式中、Mおよびxは前記と同じ。〕で表される鉄シリ
サイド層2は、光の検出を行うとともに、光による起電
力を駆動用電力とするものであって、マンガンまたはコ
バルトの量、すなわち式中のxの値は、前記の通り0.0
1〜0.2、好ましくは0.06〜0.08の範囲であり、例
えば、Fe0.94Co0.06Si2 、Fe0.92Mn0.08Si
2 などの組成のものを用いることができる。また、鉄シ
リサイド層2の膜厚は、100〜2000オングストロ
ーム程度が適当である。この範囲外では、受光層として
充分に機能しない。
【0009】このような鉄シリサイド層2は、分子線エ
ピタキシー(MBE)を用いることにより、前記シリコ
ン薄膜基板1に積層成膜することができる。成膜条件と
しては、チャンバー内の真空度を10-9〜10-11 To
rr、シリコン薄膜基板1の温度を300〜700℃,
好ましくは550℃として、鉄,シリコン,コバルトま
たはマンガンを同時に蒸着するようにすればよい。各成
分を所定の組成で成膜するには、全圧を1.0×10-6
1.0×10-8として組成比に応じた分圧となるように各
成分の蒸着圧力を制御する。また、蒸着時間は、5秒〜
120分が適当であり、膜厚や組成,圧力などに応じて
最適な条件を設定する。
【0010】具体的には、シリコン薄膜基板1を分子線
エピタキシー装置のチャンバー内に設置して所定温度に
加熱した後、鉄,シリコン,コバルトまたはマンガンを
分子線セルから放出してシリコン薄膜基板1上に堆積さ
せる。鉄,シリコン,コバルトまたはマンガンの放出
は、例えば1分間の放出と1分間の停止を繰り返して行
うようにする。
【0011】上記のようにしてシリコン薄膜基板1上に
所定の組成の鉄シリサイド層2を形成した後、この鉄シ
リサイド層2上に電極層3を積層し、さらに、この電極
層3の上に光透過層4を積層する。この電極層3および
光透過層4は、受光層として作用するものであり、これ
らの積層は、通常の真空蒸着法により行うことができ
る。また、両層3,4の厚さは、それぞれ10〜200
オングストロームが適当である。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を説明す
る。 実施例 分子線エピタキシー装置のチャンバー内にSi(n)/
5μm−Si+ (n)/500μmの基板を設置し、1.
0×10-10 Torrの真空状態にし、この基板を56
0℃に加熱した。相互に30度の角度で鉄,コバルト,
シリコンの分子線セルを配置し、全圧が1.0×10-7
orrとなるように各々の分圧を、鉄=0.5×10-7
orr、シリコン=0.4×10-7Torr、マンガン=
0.1×10-7Torrに調整した。この状態で各分子線
セルを同時に1分間開け、1分間閉じることを20回繰
り返して積層膜を作製した。得られた膜に鉄とクロムを
それぞれ真空蒸着法により所定の膜厚に順次堆積し、シ
リコン基板,鉄シリサイド層,鉄層(電極層),クロム
層(光透過層)からなる駆動素子を得た。この駆動素子
の構成は、Si+ (n)が500μm,Si(n)が5
μm,β−Fe(Co)Si2 が500オングストロー
ム,鉄が30オングストローム,クロムが60オングス
トロームの厚みを有するものであった。この駆動素子に
ついて、光透過率,電流密度,電気容量,熱起電力を測
定した。その結果を図2乃至図5に示す。
【0013】比較例 コバルトを用いなかった以外は、実施例1と同様に操作
を行い、Si+ (n)が300μm,Si(n)が2μ
m,β−FeSi2 が180オングストローム,鉄が5
0オングストローム,クロムが100オングストローム
の厚みの層を順次積層した駆動素子を得た。この駆動素
子についても、実施例1と同様に、光透過率,電流密
度,電気容量を測定した。その結果を図2乃至図4に示
す。
【0014】なお、上記光透過率,電流密度,電気容
量,熱起電力の測定は、以下の手順により行った。 (1) 光透過率[%] フォトマルチメーターによりフォノンを測定した。 (2) 電流密度[A/mm2 ] 電流を直接測定して算出した。 (3) 電気容量[nF/mm2 ] 電流の測定値から、C=Q/V2 にて算出した。 (4) 熱起電力[V/K] 電圧[V]と温度[K]を測定し、α=V/Kにて算出
した。 また、図中のΔTはセンサーの表面と裏面との温度差を
意味し、Thot は光透過層の表面温度を意味する。
【0015】
【発明の効果】本発明の光センサー用駆動素子は、セン
サー駆動電源として用いるのに充分な熱起電力を有し、
外部電源回路を省略することができ、簡単な構成で光セ
ンサーを作製することができる。したがって、本発明の
光センサー用駆動素子は、電気,電子分野や各種計測分
野に有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光センサー用駆動素子の基本構成を示
す断面図である。
【図2】実施例および比較例における透過率の測定結果
を示す図である。
【図3】実施例および比較例における電流密度の測定結
果を示す図である。
【図4】実施例および比較例における電気容量の測定結
果を示す図である。
【図5】実施例および比較例における熱起電力の測定結
果を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン薄膜基板 1a 基板層 1b 制御層 2 鉄シリサイド層 3 電極層 4 光透過層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン薄膜上に、一般式 Fe1-X (M)X Si2 〔式中、Mはマンガンまたはコバルトを示し、xは0.0
    1〜0.2である。〕で表される鉄シリサイド層と、電極
    層と、光透過層とを、この順序で積層したことを特徴と
    する光センサー用駆動素子。
JP4178141A 1992-07-06 1992-07-06 光センサー用駆動素子 Pending JPH0621517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4178141A JPH0621517A (ja) 1992-07-06 1992-07-06 光センサー用駆動素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4178141A JPH0621517A (ja) 1992-07-06 1992-07-06 光センサー用駆動素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0621517A true JPH0621517A (ja) 1994-01-28

Family

ID=16043363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4178141A Pending JPH0621517A (ja) 1992-07-06 1992-07-06 光センサー用駆動素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0621517A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6329696B1 (en) 1997-06-11 2001-12-11 Nec Corporation Semiconductor device with electric converter element

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6329696B1 (en) 1997-06-11 2001-12-11 Nec Corporation Semiconductor device with electric converter element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4500741A (en) Energy conversion element
CA2281788A1 (en) Method of producing silicon oxide film, method of manufacturing semiconductor device, semiconductor device, display, and infrared irradiating device
JP3974338B2 (ja) 赤外線検出素子及び赤外線検出装置
US5512151A (en) Method of making thin-layer component
US20020139776A1 (en) Method of manufacturing oxide thin film for bolometer
Broudy et al. (HgCd) Te photoconductive detectors
US6713763B2 (en) Oxide thin film for a bolometer, process for producing the same, and infrared sensor using the same
Guttler et al. Fatigue mechanisms in thin film PZT memory materials
TW201201392A (en) Semiconductor photosensing device
JPH0621517A (ja) 光センサー用駆動素子
JP2001072496A (ja) 強磁性p型単結晶酸化亜鉛およびその製造方法
Ghosh et al. Optical and electrical properties of evaporated amorphous silicon with hydrogen
Nishida et al. Seebeck and piezoresistance effects in amorphous-microcrystalline mixed-phase silicon films and applications to power sensors and strain gauges
CN108277466A (zh) 拓扑绝缘体异质结构薄膜Bi2Se3/C的制备方法
US4743949A (en) Infrared optical-electronic device
Chopra et al. Thin film thermal device applications
JP3160974B2 (ja) 固溶体薄膜とその製造方法
US6910261B1 (en) Method of fabricating a colossal magneto-resistive detector using a thin film transfer method
Lemons An amorphous SiHx‐ferroelectric image scanner
JPS5934675A (ja) 受光素子
JPS63233574A (ja) 光電変換装置
CN115863458A (zh) 一种基于新型二维半金属材料的宽波段光电探测器及其制备方法
Kornreich et al. Doubled‐layered polycrystalline cadmium sulfide on lithium niobate
Alexe et al. Photoelectric properties of PbTiO3/Si heterostructures
Chan et al. Photovoltaic effect in amorphous‐silicon‐electrolyte interface