JPH06215107A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH06215107A
JPH06215107A JP5007240A JP724093A JPH06215107A JP H06215107 A JPH06215107 A JP H06215107A JP 5007240 A JP5007240 A JP 5007240A JP 724093 A JP724093 A JP 724093A JP H06215107 A JPH06215107 A JP H06215107A
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JP5007240A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Saiki
木 充 義 斉
Atsushi Sato
藤 淳 佐
Toshiaki Kakinami
並 俊 明 柿
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像中の近距離の被写体及び遠距離の被写体
の両方の特徴点の情報を確実にしかも高速で検出する。 【構成】 参照領域サイズが互いに異なる2組の特徴情
報生成手段(154,155),画像中の走査位置が、
2以上の領域のいずれに属するかを識別する走査領域識
別手段(158),及び走査領域識別手段が識別した領
域に応じて、2組の特徴情報生成手段のいずれかを選択
し、選択したものが出力する特徴情報に基づいて注目点
の情報を処理する情報処理手段(156)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車を運転す
るドライバの視野と一致する範囲の画像を入力し必要な
情報を検出するために利用しうる画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車を運転するドライバの視
野と一致する範囲の画像情報を処理すれば、路面上の白
線の位置を認識したり、前方を走行する他車の位置を認
識しうるので、その画像処理結果を利用することによ
り、自車を所定の走行レ−ン内に維持するようにステア
リングホイ−ルの角度を制御したり、自車と他車との車
間距離を一定に維持するように車速を調整するなどの自
動操縦が可能になる。
【0003】この種の画像処理においては、一般に、ま
ず画像の輪郭位置を示す特徴点を検出する必要がある。
特徴点を検出するには、一般に、画像濃度の変化量、即
ち微分値を検出し、次に微分値を所定のしきい値で二値
化する。更に、細線化処理により、二値化された微分値
で示される、ある幅を有する特徴領域の中央部分の位置
を特徴点(輪郭)の位置として検出する。画像濃度の変
化量を求める際には、例えば特開昭61−77965号
公報に示されるような、注目画素を含むn×n画素マト
リクス内の複数画素を参照して注目画素の値(濃度)を
修正する空間フィルタが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車を運
転するドライバの視野と一致する範囲の画像情報をテレ
ビカメラで撮像すると、例えば図14に示されるよう
に、得られる画像中には、距離が近い被写体から遠い被
写体まで様々なものが映し出される。図14の画像にお
いては、画像中の下側の領域では距離の近い被写体が映
し出され、上側の領域では距離の遠い被写体が映し出さ
れる傾向がある。また、距離の近い被写体は、距離の遠
い被写体に比べて画像中の大きい領域を占める。従って
例えば、前方を走行する車輌の地面に映る影を検出する
ために、画像を下から上に向かって走査する場合、影の
領域は、車輌の距離が近い場合には大きい画像領域で検
出され、距離が遠い場合には小さい画像領域で検出され
る。また濃度勾配(単位位置変化に対する濃度変化)
は、車輌の距離が近い場合には比較的小さく、距離が遠
い場合には大きくなる傾向がある。
【0005】このため、画像処理に用いる空間フィルタ
のマトリクスサイズが比較的小さい場合、濃度勾配の小
さい近距離の被写体は特徴点として検出されない可能性
があり、逆にマトリクスサイズが比較的大きいと、領域
の小さい遠距離の被写体は、欠落し特徴点として検出さ
れない可能性がある。従って、様々な距離の被写体を全
て検出するためには、様々なマトリクスサイズの空間フ
ィルタを順番に使用して、処理結果をそれぞれ異なるメ
モリに記憶し、それらの記憶内容を合成しなければなら
ず、処理が複雑であるし、特徴点検出の所要時間が長く
なるのは避けられない。
【0006】従って本発明は、画像中の近距離の被写体
及び遠距離の被写体の両方の特徴点の情報を高速で確実
に検出しうる画像処理装置を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、所定の撮像手段によって撮像さ
れた二次元画像情報を入力し、入力された二次元画像情
報を走査し、各々の走査位置で複数画素の情報に基づい
て画像中の輪郭などの特徴点を検出する、画像処理装置
において:複数のN画素でなる領域を参照して注目点位
置の特徴情報を生成する第1の特徴情報生成手段(15
4);複数のM画素でなる領域を参照して注目点位置の
特徴情報を生成する第2の特徴情報生成手段(15
5);画像中の走査位置が、2以上の領域のいずれに属
するかを識別する走査領域識別手段(158);及び走
査領域識別手段が識別した領域に応じて、第1の特徴情
報生成手段及び第2の特徴情報生成手段のいずれかを選
択し、選択したものが出力する特徴情報に基づいて注目
点の情報を処理する情報処理手段(156);を設け
る。なお上記括弧内に示した記号は、後述する実施例中
の対応する要素の符号を参考までに示したものである
が、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要素のみ
に限定されるものではない。
【0008】
【作用】本発明によれば、互いに参照領域サイズ(フィ
ルタサイズ)の異なる第1の特徴情報生成手段と第2の
特徴情報生成手段とを有しており、情報処理手段は、第
1の特徴情報生成手段及び第2の特徴情報生成手段のい
ずれかを選択し、選択したものが出力する特徴情報に基
づいて注目点の情報を処理する。情報処理手段が第1の
特徴情報生成手段及び第2の特徴情報生成手段のいずれ
を選択するかは、走査領域識別手段の出力によって決定
される。走査領域識別手段は、画像中の走査位置が、2
以上の領域のいずれに属するかを識別する。これによ
り、例えば、図14における上側の(遠距離の)画像領
域を処理する時には、参照領域サイズの小さい第1の特
徴情報生成手段の出力を使用することによって、小領域
の(遠距離の)被写体に対する検出もれが防止され、下
側の(近距離の)画像領域を処理する時には、参照領域
サイズの大きい第2の特徴情報生成手段の出力を使用す
ることによって、濃度勾配の小さい近距離の被写体に対
する検出もれが防止される。しかも、走査位置に応じて
参照領域サイズを自動的に切り換えるので、1回の走査
のみで近距離の被写体から遠距離の被写体まで全てを確
実に検出でき、また複雑な処理も不要である。
【0009】
【実施例】一実施例の、装置全体の構成を図1に示す。
この装置は、自動車に搭載され、例えば図14に示され
るように、ドライバの視野に映る像と同様の画像を入力
し、入力した画像を認識して運転に必要な様々な情報を
自動的に検出する。図1を参照して説明する。TVカメ
ラ22は、車室内のドライバの目に近い位置に固定して
配置されており、図14に示されるような前方の被写体
を撮影し、撮影された画像をモノクロの映像信号として
出力する。TVカメラ22が出力する映像信号はアナロ
グ信号であり、A/Dコンバ−タ24によって、濃度情
報が8ビットのデジタル信号に変換される。A/Dコン
バ−タ24が出力するデジタル映像信号は、イメ−ジメ
モリ27に入力されると同時に、CRTドライバ25を
介してTVモニタ26に印加される。従ってTVモニタ
26は、TVカメラ22が入力した映像を、一般のテレ
ビ装置と同様に、二次元画像として表示することができ
る。また、CRTドライバ25には、システムコントロ
−ラ10が出力する信号も印加される。従って、システ
ムコントロ−ラ10が出力する情報を、必要に応じて、
TVカメラ22が入力した映像に重ねて、TVモニタ2
6の画面上に表示することができる。
【0010】イメ−ジメモリ27は、1画素あたり8ビ
ットのデ−タを記憶する領域を備え、512×512画
素構成の1組のフレ−ムメモリを構成している。TVカ
メラ22によって入力されたデジタル映像信号をイメ−
ジメモリ27に書込む時には、イメ−ジメモリ27のア
ドレス信号は、TVカメラ22の走査信号に同期して変
化する。即ち、横方向が512に区分され縦方向が51
2に区分されたTVカメラ22の二次元走査位置の、各
々の位置(座標)に対応付けられたイメ−ジメモリ27
のアドレスに、各位置の8ビット画素情報がそれぞれ書
込まれる。図14に示すように、この例では二次元画像
の左上端の座標が(0,0:横,縦)になっており、右
下端の座標が(511,511)になっている。
【0011】イメ−ジメモリ27には、システムコント
ロ−ラ10と高速画像デ−タ処理ユニット100が接続
されており、システムコントロ−ラ10及び高速画像デ
−タ処理ユニット100は、いずれも、イメ−ジメモリ
27に書込まれた画像デ−タを読み出すことができる。
この実施例では、主として、高速画像デ−タ処理ユニッ
ト100がイメ−ジメモリ27に書込まれた画像デ−タ
を読み出し、画像中の特徴点の情報を検出する。高速画
像デ−タ処理ユニット100が検出した情報は、高速画
像デ−タ処理ユニット100内のメモリに保持され、シ
ステムコントロ−ラ10によって読み出され、画像認識
の基礎デ−タとして利用される。
【0012】システムコントロ−ラ10は、CPU(マ
イクロプロセッサ)11,ROM12,RAM13,及
びインタ−フェ−ス14を備えている。操作ボ−ド23
は、多数のキ−スイッチと表示装置を備えており、ドラ
イバのキ−操作によりシステムコントロ−ラ10に対し
て様々な指示を発したり、システムコントロ−ラ10が
出力する様々な情報を表示することができる。
【0013】図1に示された高速画像デ−タ処理ユニッ
ト100の構成の概略を図2に示す。図2を参照する
と、高速画像デ−タ処理ユニット100には、スタ−ト
レジスタ101,ストップレジスタ102,走査テ−ブ
ルメモリ103,演算式切換座標レジスタ104,特徴
点数制限値レジスタ105,走査テ−ブル位置レジスタ
106,ステ−タスレジスタ107,特徴点格納数メモ
リ111,特徴点メモリ112,インタ−フェ−ス11
3,内部制御回路120,及び特徴点検出回路150が
備わっている。システムコントロ−ラ10は、スタ−ト
レジスタ101,ストップレジスタ102,走査テ−ブ
ルメモリ103,演算式切換座標レジスタ104,特徴
点数制限値レジスタ105,及び走査テ−ブル位置レジ
スタ106にデ−タを書込むことができ、ステ−タスレ
ジスタ107,特徴点格納数メモリ111,及び特徴点
メモリ112の内容を読取ることができる。また、シス
テムコントロ−ラ10は、特徴点検出回路150に設け
られた各種レジスタ(後述する)にデ−タを書込むこと
ができる。イメ−ジメモリ27の画像デ−タは、インタ
−フェ−ス113を介して、特徴点検出回路150に印
加される。イメ−ジメモリ27の画像デ−タを読出すた
めのアドレス信号やコントロ−ル信号は、内部制御回路
120が生成し、インタ−フェ−ス113を介してイメ
−ジメモリ27に印加される。
【0014】図2に示す各構成要素の機能について簡単
に説明する。スタ−トレジスタ101は、この高速画像
デ−タ処理ユニット100の特徴点検出動作の開始を指
示する信号が書込まれるレジスタであり、ストップレジ
スタ102は、動作中に特徴点検出動作のキャンセルを
指示する信号が書込まれるレジスタである。走査テ−ブ
ルメモリ103は、特徴点検出動作の対象となる画像の
領域や動作条件などの情報(走査パタ−ン)が保持され
るメモリであり、多数の様々な走査パタ−ンを記憶でき
る容量を備えている。演算式切換座標レジスタ104
は、特徴点検出回路150における特徴点検出のための
演算式の内容を切換える走査位置を保持するレジスタで
ある。特徴点数制限値レジスタ105は、1走査線上で
検出される特徴点の数を制限する値を保持するレジスタ
である。走査テ−ブル位置レジスタ106は、特徴点検
出動作において最初に参照される、走査テ−ブルメモリ
103のアドレス値(図16参照)を保持するレジスタ
である。ステ−タスレジスタ107は、内部制御回路1
20における状態信号が保持されるレジスタであり、こ
の状態信号を読むことによって、特徴点検出処理の動作
中か否か、及び正常終了か異常終了かを知ることができ
る。また、特徴点検出処理の動作が終了すると、自動的
に、割込信号がシステムコントロ−ラ10に送られる。
特徴点格納数メモリ111は、走査線毎の検出された特
徴点数を保持するメモリである。特徴点メモリ112
は、検出された各々の特徴点の座標とステ−タス情報を
保持するメモリである。
【0015】図2に示す高速画像デ−タ処理ユニット1
00の具体的な構成を図3,図4及び図5に示す。な
お、図2に示した以外の符号で示される全ての要素が、
図2の内部制御回路120に相当する。また各図におい
ては、回路の動作を分かり易くするため、各種メモリ,
レジスタ,カウンタ等に対する読み出し及び書き込みの
ためのストロ−ブ信号やクロック信号などは、特に重要
な部分を除き記載が省略されている。
【0016】まず図3を参照して説明する。走査テ−ブ
ルメモリ103のアドレス端子には、セレクタ122を
介して、アドレスバスとカウンタ121の出力端子が接
続されている。セレクタ122は、システムコントロ−
ラ10が走査テ−ブルメモリ103をアクセスする時に
は、アドレスバスの内容を走査テ−ブルメモリ103の
アドレス端子に印加し、それ以外の時にはカウンタ12
1の出力値を走査テ−ブルメモリ103のアドレス端子
に印加する。カウンタ121には、動作を開始する時
に、走査テ−ブル位置レジスタ106が保持する値がプ
リセットされ、この値が後述する信号CHLが印加され
る毎にカウントアップする。一方、走査テ−ブルメモリ
103のデ−タ端子には、双方向バッファ126を介し
て、デ−タバスが接続されている。従って、システムコ
ントロ−ラ10は走査テ−ブルメモリ103に対するデ
−タの書込み及び読み出しが可能になっている。
【0017】走査テ−ブルメモリ103は、それぞれ3
2ビット構成のデ−タを多数登録可能な記憶容量を備え
ている。32ビットの各々のデ−タは、9ビットが割当
てられた縦方向の走査開始座標値Vs,9ビットが割当
てられた横方向の走査開始座標値Hs,9ビットが割当
てられた走査終了座標値L,未使用の1ビット,及び4
ビットの制御情報(MT,D/U,V/H,TE)で構
成されている。
【0018】制御情報の各ビットの機能は、それぞれ次
のように定義されている。
【0019】 MT:最初に選択する演算式を決定する情報 MT=0なら演算式A(1×5マトリクス) MT=1なら演算式B(1×7マトリクス) D/U:走査方向(ダウン/アップ)を指定する情報 D/U=0 及び V/H=0なら→方向に走査 D/U=0 及び V/H=1なら↓方向に走査 D/U=1 及び V/H=0なら←方向に走査 D/U=1 及び V/H=1なら↑方向に走査 V/H:縦横の走査方向を指定する情報 V/H=0なら横方向走査 V/H=1なら縦方向走査 TE:参照する最終走査線か否かを示す情報 TE=0なら続く走査線を参照 TE=1なら走査を終了 また、走査終了座標値Lには、V/H=0の時には横方
向走査の座標値が登録され、V/H=1の時には縦方向
走査の座標値が登録される。
【0020】スタ−トレジスタ101へのデ−タ書込み
によって特徴検出動作が開始されると、走査テ−ブル位
置レジスタ106に保持された開始アドレスから、走査
テ−ブルメモリ103に登録された32ビット並列デ−
タが読み出され、信号CHLが現われる毎に、アドレス
が更新され、次の32ビット並列デ−タが読み出され、
この動作が繰り返される。この繰り返し動作が終了する
のは、制御情報TEに1がセットされたデ−タを読み出
した時である。
【0021】走査テ−ブルメモリ103から読み出され
る32ビット並列デ−タのうち、9ビットの縦方向走査
開始座標Vsはセレクタ127及びカウンタ128に印
加され、9ビットの横方向走査開始座標Hsはセレクタ
127及びカウンタ129に印加され、9ビットの走査
終了座標値Lはカウンタ130に印加され、4ビットの
制御情報はコントロ−ルビットレジスタ132に印加さ
れる。また、4ビットの制御情報はコントロ−ルビット
レジスタ132にラッチされ、制御信号発生回路133
に印加される。制御信号発生回路133は、入力される
制御情報に従って、様々な制御信号を発生する。その制
御信号によって、カウンタ128,129及び130に
は、それぞれVs,Hs及びLの値がプリセットされ
る。また、V/H=0の時にはHsが、V/H=1の時
にはVsが、それぞれセレクタ127を介してカウンタ
125に印加され、カウンタ125にプリセットされ
る。
【0022】カウンタ128はイメ−ジメモリ27の縦
方向の座標値PVを生成し、カウンタ129はイメ−ジ
メモリ27の横方向の座標値PHを生成し、カウンタ1
30は横又は縦方向の走査終了座標値L0を生成する。
またカウンタ125は、特徴点検出処理中の縦又は横方
向の走査位置CHPを生成する。
【0023】ところで、この実施例においては、複数の
画素デ−タを同一のタイミングで出力するための遅延,
各種演算に要する遅延,複数の演算結果のタイミングを
合わせるための遅延などが存在するため、イメ−ジメモ
リ27から読み出される画像デ−タと、特徴検出の対象
になっている画像デ−タとの間には時間差、即ち走査位
置ずれが存在する。従って、検出された特徴点の座標
(CHP)は、その時のイメ−ジメモリ27の読出アド
レス(PV,PH)とは一致しない。そこでこの実施例
では、イメ−ジメモリ27の読出アドレスを生成するカ
ウンタ(128,129)と特徴点検出座標を生成する
カウンタ(125)を独立に設けてある。最初にカウン
タ125にプリセットされる値Vs(又はHs)とカウ
ンタ128にプリセットされる値Vs(又はカウンタ1
29にプリセットされる値Hs)は同一であるが、制御
信号発生回路133が出力する補正信号によって、各々
のカウンタの値は修正される。各々の修正量は次の通り
である。
【0024】 D/U=0,V/H=0の場合(→方向走査): カウンタ128: 0 (PV=Vs) カウンタ129: −6 (PH=Hs−6) カウンタ130:+14 (L0=L+14) カウンタ125:−20 (CHP=Hs−20) D/U=0,V/H=1の場合(↓方向走査): カウンタ128: +6 (PV=Vs+6) カウンタ129: 0 (PH=Hs) カウンタ130:+14 (L0=L+14) カウンタ125:−20 (CHP=Vs−20) D/U=1,V/H=0の場合(←方向走査): カウンタ128: 0 (PV=Vs) カウンタ129: +6 (PH=Hs+6) カウンタ130:−14 (L0=L−14) カウンタ125:+20 (CHP=Hs+20) D/U=1,V/H=1の場合(↑方向走査): カウンタ128: −6 (PV=Vs−6) カウンタ129: 0 (PH=Hs) カウンタ130:−14 (L0=L−14) カウンタ125:+20 (CHP=Vs+20) 上記修正量に応じて、制御信号発生回路133が制御信
号を出力する。実際には、カウンタ125には修正量の
符号(+/−)に応じたアップ/ダウン切換信号UDC
を印加した後、修正量に対応するパルス数のクロックパ
ルスを信号CLKとして印加し、カウンタ128には修
正量の符号(+/−)に応じたアップ/ダウン切換信号
UDVを印加した後、修正量に対応するパルス数のクロ
ックパルスを信号CKVとして印加し、カウンタ129
には修正量の符号(+/−)に応じたアップ/ダウン切
換信号UDHを印加した後、修正量に対応するパルス数
のクロックパルスを信号CKHとして印加し、カウンタ
130には修正量の符号(+/−)に応じたアップ/ダ
ウン切換信号UDLを印加した後、修正量に対応するパ
ルス数のクロックパルスを信号CKLとして印加する。
カウンタ125,128,129及び130は全てアッ
プ/ダウンカウンタであり、各々、印加される信号に応
じて、プリセットされた値を増減する。
【0025】以上の準備動作が完了すると、制御信号発
生回路は、方向信号(D/U及びV/H)に応じて、カ
ウンタ125,128及び129に所定の信号を印加
し、走査を開始する。各カウンタの計数の内容は次の通
りである。
【0026】 D/U=0,V/H=0の場合(→方向走査): カウンタ128: 停止 カウンタ129: インクリメント (PH←PH+
1) カウンタ125: インクリメント (CHP←CHP
+1) D/U=0,V/H=1の場合(↓方向走査): カウンタ128: インクリメント (PV←PV+
1) カウンタ129: 停止 カウンタ125: インクリメント (CHP←CHP
+1) D/U=1,V/H=0の場合(←方向走査): カウンタ128: 停止 カウンタ129: デクリメント (PH←PH−1) カウンタ125: デクリメント (CHP←CHP−
1) D/U=1,V/H=1の場合(↑方向走査): カウンタ128: デクリメント (PV←PV−1) カウンタ129: 停止 カウンタ125: デクリメント (CHP←CHP−
1) 実際には、信号UDV,UDH及びUDCを制御して、
各カウンタのインクリメント/デクリメントをセットし
た後、計数するカウンタに対しては、内部で生成した連
続的なクロックパルスを、信号線CKV,CKH及びC
LKに印加する。従ってカウンタ128及び129の一
方とカウンタ125が、クロックパルスに同期してカウ
ントアップもしくはカウントダウンし、座標値PV又は
PHとCHPが連続的に変化する。このため、イメ−ジ
メモリ27からは、走査テ−ブルメモリ103に書込ま
れた走査開始座標(Vs,Hs)の位置の画素から順番
に、指定した方向に連続する画素群のデ−タが順次に読
み出される。
【0027】一方、比較器134はカウンタ129が出
力する座標値PHとカウンタ130が出力する走査終了
座標値L0とを比較し、両者が一致すると一致信号EQ
Hを出力する。また比較器135はカウンタ128が出
力する座標値PVとカウンタ130が出力する走査終了
座標値L0とを比較し、両者が一致すると一致信号EQ
Vを出力する。これらの一致信号EQH又はEQVによ
って、1本の走査線の走査終了を検出することができ
る。1本の走査線の走査が終了すると、信号CHLが現
われ、カウンタ121の値がインクリメントされ、走査
テ−ブルメモリ103の読出アドレスが変わるので、次
の走査線の情報が走査テ−ブルメモリ103から読み出
され、上記の動作が繰り返される。
【0028】次に図4を参照して説明する。イメ−ジメ
モリ27から読み出される画像デ−タは、クロックパル
スACLKに同期して、画素毎に、バッファ146を介
して特徴点検出回路150に入力され、画素毎に、それ
が特徴点か否かが瞬時に、即ちリアルタイムで識別され
る。特徴点検出回路150は、特徴点か否かを示す信号
CHと、ステ−タス信号を出力する。特徴点信号CH
は、カウンタ144及び149の各計数入力端子に印加
される。カウンタ144の計数出力は、バッファ141
を介して、特徴点メモリ112のアドレス端子に印加さ
れる。特徴点メモリ112のデ−タ端子には、座標情報
DV及びDHと、特徴点検出回路150が出力するステ
−タス信号が、ラッチ136を介して印加され、これら
の情報は、特徴点信号CHの発生に同期して、特徴点メ
モリ112に書込まれる。図3に示すように、座標情報
DVは、PV又はCHPであり、方向信号V/Hに応じ
てセレクタ123がいずれかを選択する。また座標情報
DHは、PH又はCHPであり、方向信号V/Hに応じ
てセレクタ123がいずれかを選択する。
【0029】一方、カウンタ149は、特徴点信号CH
を計数し、各走査線の特徴点の数を計数する。比較器1
48は、カウンタ149が検出した特徴点数と、特徴点
数制限値レジスタ105の値とを比較し、両者が一致す
ると一致信号EQMを出力する。オアゲ−ト147は、
一致信号EQMと方向信号V/Hに応じて選択されたE
QHもしくはEQVのいずれかが現われると、走査線終
了信号CHLを出力する。カウンタ145は、走査線終
了信号CHLを計数する。カウンタ145の出力値(走
査線番号)は、バッファ143を介して、特徴点格納数
メモリ111のアドレス端子に印加される。また、特徴
点格納数メモリ111のデ−タ端子には、カウンタ14
4の出力値(各走査線で検出された特徴点数)が、バッ
ファ142を介して印加される。つまり、特徴点格納数
メモリ111には、各々の走査線で検出された特徴点数
が、それぞれ独立したアドレスに記憶される。
【0030】特徴点メモリ112のアドレス端子はバッ
ファ138を介してアドレスバスと接続され、デ−タ端
子は双方向バッファ137を介してデ−タバスと接続さ
れている。また、特徴点格納数メモリ111のアドレス
端子はバッファ140を介してアドレスバスと接続さ
れ、デ−タ端子は双方向バッファ139を介してデ−タ
バスと接続されている。従って、システムコントロ−ラ
10は、特徴点検出動作が完了した後で、特徴点メモリ
112に保持されている全ての特徴点の情報を読取るこ
とができ、また特徴点格納数メモリ111に保持されて
いる全ての走査線の各特徴点数を読取ることができる。
【0031】図4の特徴点検出回路150の構成を図5
に示す。図5を参照すると、入力される画像デ−タは、
シフトレジスタ153を通って、2種類の演算部154
及び155にそれぞれ印加される。判定部156は、演
算部154及び155から出力される情報のいずれか一
方に基づいて、特徴点信号CHとステ−タス信号を生成
する。2組の情報のいずれを採用するかは、サイズ切換
回路158が出力する信号によって決定される。一方の
演算部154は、走査方向に連続する5画素領域を参照
して演算を実施し、他方の演算部155は、走査方向に
連続する7画素領域を参照して演算を実施する。演算部
154は比較的濃度勾配が大きい領域の特徴点を検出す
るのに適し、演算部155は比較的濃度勾配が小さい領
域の特徴点を検出するのに適する。特徴点検出回路15
0には、デ−タバスと接続されたしきい値レジスタ群1
51,157,モ−ドレジスタ152,及び演算式切換
座標レジスタ104が備わっている。これらのレジスタ
には、システムコントロ−ラ10が必要な値をそれぞれ
ストアする。
【0032】図5に示すシフトレジスタ153と演算部
154の具体的な構成を図6に示し、演算部155の具
体的な構成を図7に示す。まず、図6を参照して説明す
る。各画素が8ビット構成の入力画像デ−タは、クロッ
クパルス(ACLK)に同期して、シフトレジスタ15
3に順次に印加される。この例では、シフトレジスタ1
53は10段のフリップフロップ(F/Fで示す)で構
成されており、各々のフリップフロップから信号を取り
出すことができる。つまり、シフトレジスタ153の入
力には、画素毎に順番に入力されるシリアル画像デ−タ
が印加されるが、シフトレジスタ153からは、連続す
る10画素の画像デ−タを同一のタイミングで並列デ−
タとして出力することができる。
【0033】図6に示す演算部154は、シフトレジス
タ153から出力される画像デ−タのうち、G−2,G
−1,G+1,G+2,G+3,G+4,G+5及びG
+6の8組をそれぞれ入力して利用している。図6にお
いて、演算部154の各構成要素(153以外の全て)
は、時間的な遅延及び処理のタイミングと一致するよう
に、クロックタイミングに合わせた大きさ及び位置で記
載されている。例えば、加算器211は信号の入力から
出力までに2クロックの時間を要し、減算器232は信
号の入力から出力までに3クロックの時間を要する。ま
た、加算器211の出力信号と加算器212の出力信号
とは同一のタイミングで現われる。従って、図6から分
かるように、演算部154が出力する多数の信号AJR
U,AJRL,AJTL,AJTE,AJHL,AJH
E,ADI9,AJDN,AJDP,AJSU,AJS
L,AJWU及びAJWLは、走査中の1つの注目画素
に対して全て同時に現われる。
【0034】また図6において、各比較器に印加される
しきい値ARGU,ARGL,ASGU,ASGL,A
WGU,AWGL,ADIN及びADIPは、各々、し
きい値レジスタ群151に含まれる各レジスタの保持す
る値である。
【0035】この実施例では、図14に示されるような
画像から、路面に映る自動車の影や白線を認識する必要
がある。このため演算部154では、基本的に、連続す
る5画素の濃度デ−タを参照して、濃度変化(濃度微分
値)を検出する回路と、その領域の濃度を検出する回路
と、5画素領域の手前の走査位置における濃度を検出す
る回路を備えている。
【0036】実際には、G+2,G+1,G,G−1及
びG−2の連続する5画素のデ−タのうち、G+2とG
+1を加算器213で加算し、G−1とG−2を加算器
214で加算し、減算器232で加算器214の出力か
ら加算器213の出力を減算し、濃度微分値(DIFF
=((G−1)+(G−2))−((G+2)+(G+1)))を検
出している。また、加算器214の出力値を参照して5
画素領域の濃度を識別している。更に、5画素領域の手
前のG+6,G+5,G+4及びG+3の4画素の値を
加算器211,212及び231で加算し、注目点Gの
手前の濃度を検出している。
【0037】比較器233及び234は、5画素領域の
濃度が自動車の影部分とみなしうる濃度範囲内であるか
否かを識別するために設けられており、比較器235及
び236は、5画素領域の濃度が路面上の白線部分とみ
なしうる濃度範囲内であるか否かを識別するために設け
られており、比較器251及び252は、5画素領域の
手前の領域の濃度が路面部分とみなしうる濃度範囲内で
あるか否かを識別するために設けられている。ASGU
及びASGLは、それぞれ、影部分の濃度範囲の上限値
及び下限値であり、AWGU及びAWGLは、それぞ
れ、白線部分の濃度範囲の上限値及び下限値であり、A
RGU及びARGLは、それぞれ、路面部分の濃度範囲
の上限値及び下限値である。
【0038】このように濃度微分値だけでなく、注目領
域の濃度をも参照するのは、特徴点検出の誤りの発生を
防止するためである。例えば、図14に示すような画像
の中央付近を下から上に向かって走査した場合、通常、
最初に自動車下側の影の部分で大きな濃度微分値が得ら
れる。しかし例えば、自車と前方の車輌との間の路面上
に車間距離を示すマ−クが表示されていると、最初に車
間距離マ−クの部分で大きな濃度微分値が得られるの
で、濃度微分値だけを参照すると、路面上のマ−クと影
などとの区別ができない。濃度が所定範囲に入っている
か否かを調べることにより、路面,白線,影などの区別
を誤りなく実施しうる。
【0039】比較器261及び262は、減算器232
が出力する濃度微分値DIFFをそれぞれしきい値AD
IN及びADIPと比較して、濃度変化の方向と、変化
量が充分に大きいか否かを識別する。即ち、比較器26
2は、濃度が暗から明の方向に変化した場合の濃度変化
量(微分値)が、プラス側のしきい値ADIPより大き
いか否かを識別し、比較器261は、濃度が明から暗の
方向に変化した場合の濃度変化量が、マイナス側のしき
い値ADINより大きい(絶対値で)か否かを識別す
る。
【0040】ところで、画像を走査して得られる濃度微
分値を比較器によって二値化した場合、例えば図13に
示すように、特徴が検出される部分はある程度の幅(長
さ)を持つことになる。例えば図21は、図14に似た
画像を入力し、下から上に向かって走査しながら、濃度
微分値を検出し、濃度微分値を二値化した結果を二次元
画面上に示したものであるが、この二次元画面上には、
線の集合として特徴情報が出力されている。従って、実
際の特徴点、即ち輪郭の位置を検出するためには、二値
化された特徴情報に対して細線化処理を施す必要があ
る。しかし、ソフトウェア処理による細線化には、通
常、非常に長い時間がかかるので、この実施例では、次
に説明するように、細線化を不要にする処理を特徴点検
出回路150の内部で実行している。
【0041】演算部154には、減算器232が出力す
る濃度微分値DIFFを1クロック遅らせて出力するフ
リップフロップ253と、それが出力する信号(Z)を
更に1クロック遅らせて出力するフリップフロップ26
3が設けてあり、走査方向に連続して現われる3画素の
各位置(Z+1,Z,Z−1)での濃度微分値が同じタ
イミングで得られる。そして、比較器271がZ+1の
画素位置の濃度微分値とZの画素位置の濃度微分値とを
比較して2つの信号AJTL及びAJTEを生成し、比
較器272がZの画素位置の濃度微分値とZ−1の画素
位置の濃度微分値とを比較して2つの信号AJHL及び
AJHEを生成する。即ち図12に示す実施例では、A
JTL,AJTEA,JHL及びAJHEに基づいて、
濃度微分値DIFFの変化形状を調べ、DIFFに現わ
れる変化の山の頂部と谷の底部をそれぞれ輪郭位置とし
て検出している。なお、残りの多数のフリップフロップ
201は、多数の信号を出力するタイミングを互いに一
致させるために設けた遅延要素である。
【0042】図7を参照して演算部155を説明する。
演算部155では、シフトレジスタ153から出力され
る画像デ−タのうち、G−3,G−2,G+2,G+
3,G+4,G+5及びG+6の7組を入力して利用し
ている。また図6と同様に、図7に示す演算部155の
各構成要素は、時間的な遅延及び処理のタイミングと一
致するように、クロックタイミングに合わせた大きさ及
び位置で記載されている。従って、図7から分かるよう
に、演算部155が出力する多数の信号BJRU,BJ
RL,BJTL,BJTE,BJHL,BJHE,BD
I9,BJDN,BJDP,BJSU,BJSL,BJ
WU及びBJWLは、走査中の1つの注目画素に対して
全て同時に現われる。また図7において、各比較器に印
加されるしきい値BRGU,BRGL,BSGU,BS
GL,BWGU,BWGL,BDIN及びBDIPは、
各々、しきい値レジスタ群157に含まれる各レジスタ
の保持する値である。
【0043】演算部155では、基本的に、連続する7
画素の濃度デ−タを参照して、濃度変化(濃度微分値)
を検出する回路と、その領域の濃度を検出する回路と、
7画素領域の手前の走査位置における濃度を検出する回
路を備えている。
【0044】実際には、G+3,G+2,G+1,G,
G−1,G−2及びG−3の連続する7画素のデ−タの
うち、G+2とG+3を加算器217で加算し、G−2
とG−3を加算器218で加算し、減算器238で加算
器218の出力から加算器217の出力を減算し、濃度
微分値(DIFF=((G−3)+(G−2))−((G+2)
+(G+3)))を検出している。また、加算器218の
出力値を参照して7画素領域の濃度を識別している。更
に、7画素領域の手前のG+6,G+5,G+4及びG
+3の4画素の値を加算器215,216及び237で
加算し、注目点Gの手前の濃度を検出している。
【0045】比較器221及び222は、7画素領域の
濃度が自動車の影部分とみなしうる濃度範囲内であるか
否かを識別するために設けられており、比較器223及
び224は、7画素領域の濃度が路面上の白線部分とみ
なしうる濃度範囲内であるか否かを識別するために設け
られており、比較器254及び255は、7画素領域の
手前の領域の濃度が路面部分とみなしうる濃度範囲内で
あるか否かを識別するために設けられている。BSGU
及びBSGLは、それぞれ、影部分の濃度範囲の上限値
及び下限値であり、BWGU及びBWGLは、それぞ
れ、白線部分の濃度範囲の上限値及び下限値であり、B
RGU及びBRGLは、それぞれ、路面部分の濃度範囲
の上限値及び下限値である。残りの回路部分の構成及び
動作は、既に説明した演算部154と同様である。
【0046】図5の判定部156の具体的な構成を、図
8,図9及び図10に示す。まず図8を参照すると、こ
の回路の上側の部分では、演算部154から出力される
信号AJDP,AJDN,AJRU,AJRL,AJS
L,AJSU,ADI9,AJWL及びAJWUと、モ
−ド信号G,P及びNに基づいて、信号AJGが生成さ
れ、下側の半分では、演算部155から出力される信号
BJDP,BJDN,BJRU,BJRL,BJSL,
BJSU,BDI9,BJWL及びBJWUと、モ−ド
信号G,P及びNに基づいて、信号BJGが生成され
る。
【0047】モ−ド信号G,P及びNは、図5に示すモ
−ドレジスタ152から出力される信号であり、特徴点
の検出条件を決定する。モ−ドレジスタ152にセット
する値(モ−ド値)と検出条件との関係は次の通りにな
っている。
【0048】モ−ド値0001(2進表示)の場合:暗
から明の方向への濃度変化(微分値)を検出 濃度値は考慮しない モ−ド値0010の場合:明から暗の方向への濃度変化
(微分値)を検出 濃度値は考慮しない モ−ド値0011の場合:暗から明の方向と明から暗方
向への両方の濃度変化を検出 濃度値は考慮しない モ−ド値0101の場合:暗から明の方向への濃度変化
(微分値)を検出 濃度値を考慮して判定 モ−ド値0110の場合:明から暗の方向への濃度変化
(微分値)を検出 濃度値を考慮して判定 モ−ド値0111の場合:暗から明の方向と明から暗方
向への両方の濃度変化を検出 濃度値を考慮して判定 なおこの実施例では、上記6種類のモ−ド切換えのみが
可能になっているが、例えば演算部154が出力する多
数の信号AJRU,AJRL,AJTL,AJTE,A
JHL,AJHE,ADI9,AJDN,AJDP,A
JSU,AJSL,AJWU及びAJWLと、演算部1
55が出力する多数の信号BJRU,BJRL,BJT
L,BJTE,BJHL,BJHE,BDI9,BJD
N,BJDP,BJSU,BJSL,BJWU及びBJ
WLの各々について、それを無視するか否かをそれぞれ
個別にモ−ドレジスタ152の出力信号で決定できるよ
うに構成を変更すれば、更に様々な種類の条件下で特徴
を検出しうる。
【0049】図9を参照して説明する。この回路は、演
算部154が出力する信号AJTL,AJTE,AJH
L,AJHE及びADI9と、演算部155が出力する
信号BJTL,BJTE,BJHL,BJHE及びBD
I9と、図8の回路から出力される信号AJG及びBJ
Gと、制御信号FMTに基づいて、特徴点判定信号CH
を生成する。
【0050】制御信号FMTは、図5のサイズ切換回路
158から出力される信号である。図9に示す回路で
は、制御信号FMTが0か1かに応じて、特徴点検出に
使用する演算式を切換える。具体的には、制御信号FM
Tが0の時には、演算部154が出力する信号群を利用
して特徴点の判定を実施し、制御信号FMTが1の時に
は、演算部155が出力する信号群を利用して特徴点の
判定を実施する。つまり、特徴点を検出するために参照
する画素領域のサイズが、制御信号FMTが0の時には
1×5画素になり、制御信号FMTが1の時には1×7
画素になる。
【0051】例えば図14に示されるように、特徴点検
出の対象となる画像中には、距離が近い被写体から遠い
被写体まで様々なものが存在し、図14の画像において
は、画像中の下側の領域では距離の近い被写体が映し出
され、上側の領域では距離の遠い被写体が映し出される
傾向にある。また、距離の近い被写体は、距離の遠い被
写体に比べて画像中の大きい領域を占める。従って例え
ば、前方を走行する車輌の地面に映る影を検出するため
に、画像を下から上に向かって走査する場合、影の領域
は、車輌の距離が近い場合には大きい画像領域で検出さ
れ、距離が遠い場合には小さい画像領域で検出される。
また濃度勾配(単位位置変化に対する濃度変化)は、車
輌の距離が近い場合には比較的小さく、距離が遠い場合
には大きくなる傾向がある。
【0052】このため、特徴点検出のために参照する画
素領域のサイズが比較的小さい場合、濃度勾配の小さい
近距離の被写体は特徴点として検出されない可能性があ
り、逆に参照する画素領域のサイズが比較的大きいと、
領域の小さい遠距離の被写体は、欠落し特徴点として検
出されない可能性がある。
【0053】図15は、図14に示すような画像であっ
て、前方を走行する車輌との距離が近い場合と遠い場合
の2種類の画像情報を入力し、画像の中央付近を縦方向
に走査した時の、各々の濃度分布を示している。図15
を参照すると、前方車輌の下端に映るそれの影の部分の
領域は、前方車輌との距離が近い場合には大きく、前方
車輌との距離が遠い場合には小さくなるのが分かる。従
って、前方車輌の下端に映るそれの影を確実に認識する
ためには、小さい画素領域の特徴と大きい画素領域の特
徴をいずれも検出可能でなければならない。このような
検出対象領域の画像中の大きさの変化に対応するため
に、制御信号FMTによって、参照する画素領域のサイ
ズを切換えている。
【0054】制御信号FMTを生成するサイズ切換回路
158の構成を図11に示す。図11を参照すると、制
御信号FMTはフリップフロップFF1から出力され
る。フリップフロップFF1の状態は、最初は信号MT
によってセットされ、その後、比較器CP1が出力する
信号CNGによって切換えられる。即ち、走査テ−ブル
メモリ103上の各走査線の情報に含まれる制御情報M
Tの値が、走査テ−ブルメモリ103から読み出され、
コントロ−ルビットレジスタ132を介してサイズ切換
回路158に印加され、フリップフロップFF1のプリ
セット及びクリアの各端子を制御する信号を生成してF
F1の初期状態をセットする。信号OEsは、走査テ−
ブルメモリ出力イネ−ブル信号であり、MTとともにサ
イズ切換回路158に印加される。例えば、図14に示
す画像を下から上に向かって走査する時には、制御情報
MTに1がセットされ、FF1がプリセットされるの
で、制御信号FMTは1になり、1×7の画素領域サイ
ズが選択される。比較器CP1は、カウンタ125が出
力する走査位置情報CHPを、演算式切換座標レジスタ
104が保持する値と比較し、両者が一致すると信号C
NGを出力する。信号CNGが現われると、フリップフ
ロップFF1の状態は反転され、制御信号FMTが反転
する。つまり、走査位置が指定した位置(レジスタ15
9の値)になると、MTが1の時にはFMTが1から0
に反転し、MTが0の時にはFMTが0から1に反転す
る。
【0055】判定部156の図10に示す回路部分で
は、演算部154が出力する多数の信号AJRU,AJ
RL,ADI9,AJDN,AJDP,AJSU,AJ
SL,AJWU及びAJWLと、演算部155が出力す
る多数の信号BJRU,BJRL,BDI9,BJD
N,BJDP,BJSU,BJSL,BJWU及びBJ
WLと制御信号FMTに基づいて、様々なステ−タス信
号を生成する。これらのステ−タス信号は、座標情報と
ともに、特徴点の情報として、特徴点メモリ112に書
込まれる。ステ−タス信号の各々が示す情報の内容は次
の通りである。
【0056】N: 濃度微分値DIFFと微分しきい値
(ADIN,BDIN)との比較結果 P: 濃度微分値DIFFと微分しきい値(ADIP,
BDIP)との比較結果 Rw:注目点より手前の走査位置の濃度と路面濃度上限
しきい値(ARGU,BRGU)との比較結果 Rb:注目点より手前の走査位置の濃度と路面濃度下限
しきい値(ARGL,BRGL)との比較結果 Sw:注目領域の濃度と影領域上限しきい値(ASG
U,BSGU)との比較結果 Sb:注目領域の濃度と影領域下限しきい値(ASG
L,BSGL)との比較結果 Ww:注目領域の濃度と白線領域上限しきい値(AWG
U,BWGU)との比較結果 Wb:注目領域の濃度と白線領域下限しきい値(AWG
L,BWGL)との比較結果 Ds:濃度微分値DIFFの符号 既に説明したように、高速画像デ−タ処理ユニット10
0は、走査テ−ブルメモリ103に書き込まれたデ−タ
に従って走査を実施し、特徴点の検出を実施する。走査
する領域(ウインドゥ)は、各々走査開始座標,走査終
了座標,及び走査方向の情報を含む走査線情報の集合に
よって決定される。従って、例えば図19に示すよう
な、特殊形状の範囲内のみに限定して特徴点の検出を実
施することができる。このような走査を実施すると、処
理対象のデ−タ量が大幅に低減されるので、特徴点検出
の所要時間が短縮される。
【0057】また、走査する領域(ウインドゥ)は、走
査テ−ブル位置レジスタ106によって指定されるアド
レスからテ−ブルエンドマ−ク(TE=1)が存在する
位置までの走査線情報によって決定されるので、走査テ
−ブルメモリ103には、位置や形状の異なる様々な走
査パタ−ンの複数組のデ−タを、予め登録しておくこと
ができ、走査テ−ブル位置レジスタ106の内容の書き
換えだけで、瞬時に走査パタ−ンを切換えることができ
る。
【0058】例えば図14に示すような画像から白線部
分の特徴点を検出する場合、道路状況や自動車の運転状
況に応じて、白線の画面上での方向及び位置が変化する
ので、特定の狭い範囲だけを走査ウインドゥとして定め
ると、その範囲が実際の白線の位置と正確に一致してい
ない限り、白線が検出できない。
【0059】そこでこの実施例においては、白線の特徴
点を検出する時には、図18に示すように位置及び/又
は傾きが互いに異なる9種類のウインドゥのデ−タを、
予め走査テ−ブルメモリ103に登録しておき、前回の
認識処理で検出された白線の情報に基づき、図17に示
す処理によって適切な1つのウインドゥを選択し、選択
したウインドゥのデ−タの先頭アドレスを走査テ−ブル
位置レジスタ106にセットしている。
【0060】図18を参照すると、ウインドゥ1〜9
は、各々、図19に示すような平行四辺形状であり、ウ
インドゥ1,2及び3はその右辺が画面の中心位置x0
と一致するように定めてある。ウインドゥ4,5及び6
は、それぞれウインドゥ1,2及び3を少し左側に移動
ものと一致し、ウインドゥ7,8及び9は、それぞれウ
インドゥ1,2及び3を少し右側に移動ものと一致す
る。また、ウインドゥ1,2及び3は、互いに傾きが異
なっている。ウインドゥ4,5及び6とウインドゥ7,
8及び9も同様である。従って、ウインドゥ1〜9を切
換えることで、画面上での白線の向きの変化や位置の変
化に対応しうる。
【0061】また図18において、yU1,yU2,y
U3,yU4,yU5,yU6,yU7,yU8及びy
U9が、それぞれウインドゥ1,2,3,4,5,6,
7,8及び9の左辺上側のy座標、yL1,yL2,y
L3,yL4,yL5,yL6,yL7,yL8及びy
L9が、それぞれウインドゥ1,2,3,4,5,6,
7,8及び9の左辺下側のy座標、xL1,xL4及び
xL7が、それぞれウインドゥ1,4及び7の左辺のx
座標、xR1,xR4及びxR7が、それぞれウインド
ゥ1,4及び7の右辺のx座標である。またxVは、前
回の認識処理で検出した左側の白線と右側の白線との交
点のx座標であり、yLWは、前回の認識処理で検出し
た左側の白線と、ウインドゥの右辺との交点のy座標で
ある。
【0062】図17の処理では、まず、xV<(xR1
+xR4)/2か否かを識別し、yesであればレジス
タNUに1をストアし、noであれば、更にxV>(x
R1+xR7)/2か否かを識別し、yesであればレ
ジスタNUに2をストアし、noであればNUに0をス
トアする。続いて、yLW<(yL1+yU2)/2か
否かを識別し、yesであればレジスタNLに1をスト
アし、noであれば、更にyLW>(yL2+yU3)
/2か否かを識別し、yesであればNLに3をストア
し、noであればNLに2をストアする。そして、NU
×3+NLの計算の結果を、レジスタNoにストアす
る。Noの値が、選択すべきウインドゥの番号である。
【0063】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、互いに参
照領域サイズ(フィルタサイズ)の異なる第1の特徴情
報生成手段と第2の特徴情報生成手段とを有しており、
情報処理手段は、第1の特徴情報生成手段及び第2の特
徴情報生成手段のいずれかを選択し、選択したものが出
力する特徴情報に基づいて注目点の情報を処理する。情
報処理手段が第1の特徴情報生成手段及び第2の特徴情
報生成手段のいずれを選択するかは、走査領域識別手段
の出力によって決定される。走査領域識別手段は、画像
中の走査位置が、2以上の領域のいずれに属するかを識
別する。これにより、例えば、遠距離の画像領域を処理
する時には、参照領域サイズの小さい第1の特徴情報生
成手段の出力を使用することによって、小領域の(遠距
離の)被写体に対する検出もれが防止され、近距離の画
像領域を処理する時には、参照領域サイズの大きい第2
の特徴情報生成手段の出力を使用することによって、濃
度勾配の小さい近距離の被写体に対する検出もれが防止
される。しかも、走査位置に応じて参照領域サイズを自
動的に切り換えるので、1回の走査のみで近距離の被写
体から遠距離の被写体まで全てを確実に検出でき、また
複雑な処理も不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の装置全体の構成を示すブロック図
である。
【図2】 図1の高速画像デ−タ処理ユニット100の
構成の概略を示すブロック図である。
【図3】 高速画像デ−タ処理ユニット100の一部分
の構成を詳細に示すブロック図である。
【図4】 高速画像デ−タ処理ユニット100の残りの
部分の構成を詳細に示すブロック図である。
【図5】 図4の特徴点検出回路150の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】 図5の演算部154の構成を示すブロック図
である。
【図7】 図5の演算部155の構成を示すブロック図
である。
【図8】 図5の判定部156の一部分の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】 図5の判定部156の一部分の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】 図5の判定部156の残りの部分の構成を
示すブロック図である。
【図11】 図5のサイズ切換回路158の構成を示す
ブロック図である。
【図12】 APEAKとADIPの検出条件を示すグ
ラフである。
【図13】 従来の特徴検出処理の内容を示す波形図で
ある。
【図14】 特徴検出対象となる二次元画像の一例を示
す平面図である。
【図15】 2種類の画像における縦方向の濃度分布を
示すグラフである。
【図16】 走査テ−ブルメモリの内容の一例を示すマ
ップである。
【図17】 走査ウインドゥ選択処理を示すフロ−チャ
−トである。
【図18】 白線検出に利用する9種類のウインドゥの
形状及び位置を示す平面図である。
【図19】 走査パタ−ンの一例を示す平面図である。
【図20】 濃度微分値を検出するフィルタの注目画素
領域と計算の内容を示す平面図である。
【図21】 画像デ−タの濃度微分値を所定のしきい値
で二値化した結果を二次元画面上に表わした平面図であ
る。
【符号の説明】
10:システムコントロ−ラ 11:CPU 12:ROM 13:RAM 14:インタ−フェ−ス 22:TVカメラ 23:操作ボ−ド 24:A/Dコンバ−
タ 25:CRTドライバ 26:TVモニタ 27:イメ−ジメモリ 100:高速画像デ−タ処理ユニット 101:スタ−トレジスタ 102:ストップレジ
スタ 103:走査テ−ブルメモリ 104:演算式切換座
標レジスタ 105:特徴点数制限値レジスタ 106:走査テ−ブル位置レジスタ 107:ステ−タスレジスタ 111:特徴点格納数
メモリ 112:特徴点メモリ 113:インタ−フェ
−ス 120:内部制御回路 121,125,128,129,130:カウンタ 122,123,124,127:セレクタ 126:双方向バッファ 132:コントロ−ルビットレジスタ 133:制御信号発生回路 134,135:比較
器 136:ラッチ 141,146:バッ
ファ 144,145,149:カウンタ 148:比較器 147:CHL発生回
路 150:特徴点検出回路 151,157:しきい値レジスタ群 152:モ−ドレジスタ 153:シフトレジス
タ 154,155:演算部 156:判定部 158:サイズ切換回路 201,253,263:フリップフロップ 211,212,213,214,215,216,2
17,218, 231,237:加算器 232:減算器 221,222,223,224,233,234,2
35, 236,251,252,254,255,261,2
62, 271,272:比較器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の撮像手段によって撮像された二次
    元画像情報を入力し、入力された二次元画像情報を走査
    し、各々の走査位置で複数画素の情報に基づいて画像中
    の輪郭などの特徴点を検出する、画像処理装置におい
    て:複数のN画素でなる領域を参照して注目点位置の特
    徴情報を生成する第1の特徴情報生成手段;複数のM画
    素でなる領域を参照して注目点位置の特徴情報を生成す
    る第2の特徴情報生成手段;画像中の走査位置が、2以
    上の領域のいずれに属するかを識別する走査領域識別手
    段;及び走査領域識別手段が識別した領域に応じて、第
    1の特徴情報生成手段及び第2の特徴情報生成手段のい
    ずれかを選択し、選択したものが出力する特徴情報に基
    づいて注目点の情報を処理する情報処理手段;を設けた
    ことを特徴とする画像処理装置。
JP5007240A 1993-01-20 1993-01-20 画像処理装置 Pending JPH06215107A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007265281A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Denso It Laboratory Inc 自影判定方法

Cited By (2)

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