JPH06215065A - 論理関数データ処理装置 - Google Patents

論理関数データ処理装置

Info

Publication number
JPH06215065A
JPH06215065A JP5268891A JP26889193A JPH06215065A JP H06215065 A JPH06215065 A JP H06215065A JP 5268891 A JP5268891 A JP 5268891A JP 26889193 A JP26889193 A JP 26889193A JP H06215065 A JPH06215065 A JP H06215065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate node
node
branch
nodes
binary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5268891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2985922B2 (ja
Inventor
Shinichi Minato
真一 湊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP5268891A priority Critical patent/JP2985922B2/ja
Publication of JPH06215065A publication Critical patent/JPH06215065A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2985922B2 publication Critical patent/JP2985922B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 集合データ処理装置の制御装置61は、集合
データを、要素番号の2進数の各桁の0、1の値によっ
て分類し、論理関数のゼロサプレス二分決定グラフを生
成し、ノードテーブルに格納する。このゼロサプレス二
分決定グラフの生成にあたり、共有化処理およびゼロサ
プレス非冗長化処理を適用する。このゼロサプレス非冗
長化処理は、各中間ノードにおいて、2進数の各桁の
0、1を表わす枝をそれぞれe0,e1とするとき、e
1が0の終端ノードを指す場合には、この中間ノード
と、e1の枝と、0の終端ノードとを取り除き、この中
間ノードを指す枝をe0の枝に直結するものである。ノ
ードテーブルにゼロサプレス二分決定グラフが形成され
る。 【効果】 全体集合の要素数に比べて、要素数のかなり
少ない部分集合を、従来よりも少ないノード数のグラフ
で表現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の入力変数をもつ
論理関数、または複数の要素からなる集合の任意の部分
集合を処理する装置に係り、さらに詳述すれば、ノード
と枝からなる2分決定グラフを用いて論理関数または部
分集合を表現し、この2分決定グラフに基づいて、論理
関数の簡単化を実行する、論理関数データ処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】論理関数の表現方法の1つとして、2分
決定グラフと呼ばれる方法が用いられている(R.E.Brya
nt, "Graph-Based Algorithms for Boolean Function M
anipulation", IEEE Trans. Comput. Vol. C-35, No.
8, pp 677 - 691) 。この表現方法は、以下の各処理か
らなっている。
【0003】(1) 順序づけ処理 論理関数のすべての入力変数に、ある固定した順序を与
える。たとえば、図1においては、3つの入力変数に対
して、x3,x2,x1という固定した順序が与えられ
ている。
【0004】(2) 展開処理 入力変数の1つに0および1の論理値を代入することに
よって、論理関数から2つの部分関数を導出する。たと
えば、図1において、入力変数x3に0および1を代入
することによって、2つの部分関数が導出される。
【0005】(3) 二分木グラフ生成処理 順序づけ処理によって与えられた順序にしたがって、上
記展開処理をすべての入力変数について繰り返し、図1
に示すような2分木グラフを生成する。図1において、
丸は中間ノードを示し、四角は終端ノードを示す。中間
ノードは、個々の展開処理に対応するもので、展開処理
によって得られた2つの部分関数を指す2本の枝をもっ
ている。また、終端ノードは、一連の展開処理の結果と
して得られた0または1の論理値を表している。
【0006】(4) 共有化処理 図2(a)に示すように、第1の中間ノード11から出
た0の枝と第2の中間ノード12から出た0の枝が同じ
中間ノード13を指し、かつ、これら第1および第2の
中間ノードから出た1の枝が別の同じ中間ノード14を
指すとき、これら第1および第2の2つの中間ノード1
1および12は、図2(b)に示すように共有化され、
1つの中間ノード15にまとめられる。
【0007】(5) 非冗長化処理 図3(a)に示すように、第1の中間ノード17から出
た0および1の2本の枝が、同じ第2の中間ノード18
を指しているときには、図3(b)に示すように第1の
中間ノード17を取り除き、第1の中間ノード17を指
していた枝を第2の中間ノード18に直結する。
【0008】これらの共有化処理と非冗長化処理とによ
って、図1に示す二分木グラフは、図4に示す二分決定
グラフに圧縮される。
【0009】このように、二分決定グラフを用いて、論
理関数を表現することができた。二分決定グラフは、さ
らに、集合データの表現に用いることができる。
【0010】図5は、二分決定グラフを用いた、集合デ
ータの表現方法の一例を示す図である。この図におい
て、8個の要素からなる集合の各要素a,b,c,d,
e,f,g,hは、番号テーブル21において、3桁の
2進数で表現された番号0、1、2、3、4、5、6、
7に、それぞれ対応づけられている。集合データ中の要
素bおよびcが初期データ22として与えられると、番
号テーブル21にしたがって、要素bおよびcが符号化
され、3桁の2進数で表された符号化データ23が作ら
れる。この2進数の各桁を上からx3,x2,x1で表
せば、符号化データ23から二分木グラフ24が生成さ
れる。
【0011】この二分木グラフ24において、要素bに
対応する{001}、および要素cに対応する{01
0}のみが、1の終端ノードに連なっており、他の要素
に対応する枝は、0の終端ノードに連なっている。これ
は、要素bおよびcが、8個の要素をもつ集合の部分集
合に含まれていることを示している。この二分木グラフ
24が、上述した共有化処理と非冗長化処理とを受け、
二分決定グラフ25が生成される。
【0012】このように、集合の各要素を相異なる整数
で表現し、この整数を2進数で表したときの各桁の0お
よび1を論理値とみなすことによって、集合を論理関数
に対応づけることができる。その上で、これらの集合
を、上述した二分木グラフの生成処理、共有化処理、お
よび非冗長化処理によって簡単化することができる。こ
の場合、二分木グラフの各中間ノードにおいて、入力変
数に0および1を代入して、2つの部分グラフを得ると
いう処理は、集合データの処理としてみると、要素番号
を示す2進数のある桁が0か1かによって、すべての要
素を2つの部分集合に分類するという意味をもってい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した二分決定グラ
フの手法を用いることによって、中間ノードの共有化お
よび非冗長化が行われる。したがって、二分決定グラフ
の手法を、計算機を用いた自動設計等に適用すれば、論
理回路の簡単化を実現することができ、少ない記憶量で
データを表現することが可能となる。また、記憶量の減
少によって、計算時間も短縮される。
【0014】ところが、この種の処理においては、全体
集合の要素数に比較して、要素数のかなり少ない部分集
合(疎な集合)を処理する場合がしばしば生じる。この
ような場合に、出現頻度の高い要素に小さな要素番号を
割り当て、それを2進数で表現すると、2進数の各桁に
おける0の出現頻度が、1の出現頻度よりも相当に大き
くなってしまう。この結果、中間ノードから出た、0お
よび1の2本の枝の行き先が一致する可能性が減り、ノ
ード数の削減頻度が減少し、記憶容量が増加するという
不都合があった。
【0015】さらに、従来の二分決定グラフを用いた方
法では、図6(a)および(b)に示すように、同じ集
合を表すデータでも、2進数の桁数(図6(a)は3桁
のデータ、図6(b)は4桁のデータ)によってグラフ
の形が異なるため、あらかじめ全体集合の要素数を固定
しておかなければならないという問題もあった。
【0016】よって、本発明の目的は、全体集合の要素
数に比べて、要素数がかなり少ない部分集合(疎な集
合)を、少ないノード数のグラフで表現し、記憶容量と
計算時間の削減を図った論理関数データ処理装置を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による論理関数デ
ータ処理装置は、論理関数データを構成する複数の入力
変数xのそれぞれに、ある固定した順番を与える順序テ
ーブルと、複数個の中間ノードと0および1の論理値を
表す2つの終端ノードt0,t1との組合せからなる二
分木状のグラフを格納するためのノードテーブルで、前
記各中間ノードに関わる一つの入力変数xと、該入力変
数xへ0および1を代入したときの行き先を表す2つの
枝e0,e1とを記憶するエリアを備えたノードテーブ
ルと、前記順序テーブルに記録されている第1の入力変
数x1に、0および1を代入して2つの部分論理関数に
分解する展開処理を行い、該各部分論理関数について、
前記順序テーブルの第2の入力変数x2に0および1を
代入して、各々2つの部分論理関数に分解する展開処理
を行い、以下同様の展開処理を前記順序テーブルの示す
順序にしたがって、すべての入力変数xについて繰り返
し、該一連の展開処理によって得られた展開を前記中間
ノードおよび前記終端ノードt0,t1で表現して前記
二分木状のグラフを生成し、該二分木状のグラフを構成
する中間ノードおよび終端ノードt0,t1を前記ノー
ドテーブルに格納する手段と、前記展開処理中に、新た
な中間ノードaを生成して前記ノードテーブルに格納す
る前に、該中間ノードaと同一の入力変数xおよび枝e
0,e1を有する等価な中間ノードbが、前記ノードテ
ーブル中にすでに存在しているか否かを調べ、すでに存
在している場合は、新たな中間ノードaは生成せずに、
中間ノードaを指すべき枝が前記中間ノードbを指すよ
うにし、前記中間ノードの共有化を行う手段と、前記展
開処理中に、新たな中間ノードaの一方の枝e1が終端
ノードt0を直接指す場合は、該中間ノードaは生成せ
ずに、前記中間ノードaを指すべき枝がもう一方の枝e
0の行き先を直接指すようにし、冗長な中間ノードの生
成を防ぐ非冗長化を行う手段とを具備することを特徴と
する。
【0018】前記論理関数データ処理装置は、さらに、
複数個の要素からなる集合データ中の任意の要素からな
る部分集合データを前記論理関数データに対応させるた
めの番号テーブルを備え、該番号テーブルは、前記集合
データの各要素と該各要素に付与された0以上の相異な
る整数番号とを含み、該整数番号を2進数で表したとき
の各桁を前記各入力変数xに対応させ、前記論理関数デ
ータは、前記各入力変数xが構成する2進数によって表
現された前記整数番号に対応する要素が、前記部分集合
データに含まれるときに値1をとり、そうでないときに
値0をとることを特徴とする。
【0019】本発明による論理関数データ処理装置は、
また、論理回路のオン集合を積項の和の形で表現した集
合データの、前記積項を構成するリテラルの総数に等し
い桁数の2進数を用いて、該2進数の各桁の0および1
を前記リテラルの有無に対応づけることによって、前記
積項を相異なる2進数で表し、前記オン集合を論理関数
として表現し、該論理関数に基づいて論理回路を設計す
る論理回路の設計装置において、前記積項と前記2進数
との対応を示す番号テーブルと、前記各リテラルに、あ
る固定した順番を与える順序テーブルと、複数個の中間
ノードと0および1の論理値を表す2つの終端ノードt
0,t1との組合せからなる二分木状のグラフを格納す
るためのノードテーブルで、前記各中間ノードに関わる
一つのリテラルと、該リテラルへ1および0を代入した
ときの行き先を表す2つの枝e0,e1とを記憶するエ
リアを備えたノードテーブルと、前記順序テーブルに記
録されている第1のリテラルに、0および1を代入して
2つの部分論理関数に分解する展開処理を行い、該各部
分論理関数について、前記順序テーブルの第2のリテラ
ルに0および1を代入して、各々2つの部分論理関数に
分解する展開処理を行い、以下同様の展開処理を前記順
序テーブルの示す順序にしたがって、すべてのリテラル
について繰り返し、該一連の展開処理によって得られた
展開を前記中間ノードおよび前記終端ノードt0,t1
で表現して前記二分木状のグラフを生成し、該二分木状
のグラフを構成する中間ノードおよび終端ノードt0,
t1を前記ノードテーブルに格納する手段と、前記展開
処理中に、新たな中間ノードaを生成して前記ノードテ
ーブルに格納する前に、該中間ノードaと同一のリテラ
ルおよび枝e0,e1を有する等価な中間ノードbが、
前記ノードテーブル中にすでに存在しているか否かを調
べ、すでに存在している場合は、新たな中間ノードaは
生成せずに、中間ノードaを指すべき枝が前記中間ノー
ドbを指すようにし、前記中間ノードの共有化を行う手
段と、前記展開処理中に、新たな中間ノードaの一方の
枝e1が終端ノードt0を直接指す場合は、該中間ノー
ドaは生成せずに、前記中間ノードaを指すべき枝がも
う一方の枝e0の行き先を直接指すようにし、冗長な中
間ノードの生成を防ぐ非冗長化を行う手段と、前記共有
化および冗長化によって得られた積項の含むリテラルに
したがって、前記論理回路の入力端子とAND素子の入
力端子とを回路図上で接続する手段と、前記AND素子
の各出力を1つのOR素子に回路図上で接続する手段と
を具備することを特徴とする。
【0020】前記論理関数データ処理装置は、さらに、
前記AND素子およびOR素子を組み合わせた回路を生
成した後、該回路に等価的な置換を施すことによって、
NAND素子およびNOR素子を用いた回路を生成する
こと特徴とする。
【0021】本発明による故障診断装置は、論理回路の
信号線上で信号が0または1に固定される故障が複数箇
所で発生すると仮定される場合に、前記各信号線につい
て、該信号線上の信号値を正常値と異ならせる故障の集
合を、前記論理回路の入力端子から出力端子に向かっ
て、回路の論理にしたがって集合演算を用いて順次計算
し、前記論理回路の出力の信号値に影響を与える故障の
集合を求める故障診断装置において、前記故障の集合デ
ータを、仮定される故障の総数と等しい桁数の2進数を
用いて、該2進数の各桁の1および0を各故障の有無に
対応づけ、前記故障の集合データを論理関数で表現する
手段と、前記各故障に、ある固定した順番を与える順序
テーブルと、複数個の中間ノードと0および1の論理値
を表す2つの終端ノードt0,t1との組合せからなる
二分木状のグラフを格納するためのノードテーブルで、
前記各中間ノードに関わる一つの故障と、該故障へ1お
よび0を代入したときの行き先を表す2つの枝e0,e
1とを記憶するエリアを備えたノードテーブルと、前記
順序テーブルに記録されている第1の故障に、0および
1を代入して2つの部分論理関数に分解する展開処理を
行い、該各部分論理関数について、前記順序テーブルの
第2の故障に0および1を代入して、各々2つの部分論
理関数に分解する展開処理を行い、以下同様の展開処理
を前記順序テーブルの示す順序にしたがって、すべての
故障について繰り返し、該一連の展開処理によって得ら
れた展開を前記中間ノードおよび前記終端ノードt0,
t1で表現して前記二分木状のグラフを生成し、該二分
木状のグラフを構成する中間ノードおよび終端ノードt
0,t1を前記ノードテーブルに格納する手段と、前記
展開処理中に、新たな中間ノードaを生成して前記ノー
ドテーブルに格納する前に、該中間ノードaと同一の故
障および枝e0,e1を有する等価な中間ノードbが、
前記ノードテーブル中にすでに存在しているか否かを調
べ、すでに存在している場合は、新たな中間ノードaは
生成せずに、中間ノードaを指すべき枝が前記中間ノー
ドbを指すようにし、前記中間ノードの共有化を行う手
段と、前記展開処理中に、新たな中間ノードaの一方の
枝e1が終端ノードt0を直接指す場合は、該中間ノー
ドaは生成せずに、前記中間ノードaを指すべき枝がも
う一方の枝e0の行き先を直接指すようにし、冗長な中
間ノードの生成を防ぐ非冗長化を行う手段と、前記共有
化および冗長化によって得られた積項の含む故障にした
がって、前記論理回路の入力端子とAND素子の入力端
子とを回路図上で接続する手段と、前記AND素子の各
出力を1つのOR素子に回路図上で接続する手段とを具
備することを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明は、ゼロサプレス二分決定グラフを用い
た手法(以下、簡単に、ゼロサプレス法という)を用い
て、ノード数の削減を図っている。このゼロサプレス法
は、個々の中間ノードにおいて、入力変数への0および
1の代入を表す枝を、それぞれe0およびe1としたと
き、枝e1が0の終端ノードを指す場合は、この中間ノ
ードと、枝e1と、0の終端ノードとを取り除いて、こ
の中間ノードを指す枝を枝e0に直結させるという非冗
長化手法である。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明するが、その前に、図7から図9を参照して本発
明の原理を説明する。
【0024】図7において、二分木グラフ24が生成さ
れるところまでは、図5の従来例と同様である。この二
分木グラフ24からゼロサプレス二分決定グラフ30を
生成する手法が、本発明の主要な点である。
【0025】図8は、本発明で用いる新たな非冗長化処
理を示す図であり、この方法が、従来の非冗長化処理
(図3参照)に代わって使用される。この非冗長化処理
は、中間ノード33を生成して、後述するノードテーブ
ルに格納する前に実行される。
【0026】図8において、33は中間ノード、e0お
よびe1は、入力変数へ0および1を代入したときの分
岐先を示す枝、t0は0の終端ノードを示している。本
発明のゼロサプレス法は、中間ノード33の一方の枝e
1が終端ノードt0を直接指しているか否かを調べ、直
接指している場合は、中間ノード33は生成しない。ま
た、中間ノード33を指すべき枝31は、中間ノード3
3のもう一方の枝e0が指しているノード32を直接指
すようにする。この結果、図8(a)は、図8(b)に
示すように、非冗長化される。
【0027】図9は、図7の二分木グラフ24が、ゼロ
サプレス二分決定グラフ30に簡単化される過程を示し
た図である。図9(a)の二分木グラフ24は、終端ノ
ードの共有化処理によって、同図(b)のように圧縮さ
れる。さらに、図8の非冗長化処理によって、同図
(c)に示すように、中間ノードB,C,Dが削除され
る。これは、これらの中間ノードの1の枝が0の終端ノ
ードを直接指しているためである。さらに、ゼロサプレ
ス法による非冗長化処理を繰り返すと、同図(d)に示
すように、1の枝が0の終端を直接指している中間ノー
ドFが削除される。最後に、同図(e)に示すように、
中間ノードGが削除されて、簡単化の結果として、ゼロ
サプレス二分決定グラフ30が得られる。
【0028】このゼロサプレス二分決定グラフ30が、
従来の二分決定グラフ25(図5)と1対1に対応して
いることは、次のようにして分かる。すなわち、従来の
二分決定グラフにおいて、図2および図3の簡約化規則
を逆向きに適用すれば、もとの完全な二分木グラフに戻
すことができる。同様に、ゼロサプレス二分決定グラフ
に図2および図8の規則を逆向きに適用すれば、もとの
二分木グラフに戻せる。すなわち、ゼロサプレス二分決
定グラフ30は、従来の二分決定グラフと同様の情報を
備えていることが分かる。
【0029】本発明のゼロサプレス法による非冗長化処
理を、図6(b)に示す二分決定グラフに適用すると、
中間ノードx4が削除され、図6(b)に示す二分決定
グラフが得られる。すなわち、図10に示すように、要
素番号の2進数の桁数が異なっても、要素が同じなら
ば、グラフの形も同じとなる。この結果、全体集合の要
素数および2進数の桁数を、最初に固定する必要がな
く、処理中に変えることができる。したがって、柔軟な
処理が可能となる。
【0030】さらに、論理回路の簡単化処理における積
項の集合データのように、要素番号の各桁における0の
出現頻度が、1の出現頻度よりも非常に多い集合データ
を扱う場合には、各中間ノードの枝e1の行き先が、0
の終端ノードt0を指す可能性が高くなる。したがっ
て、本発明の新たな非冗長化処理が行われる機会が多
く、ノード数を従来よりもさらに削減できる。
【0031】図11は、本発明のゼロサプレス非冗長化
処理の効果を示すために行った実験結果を示すグラフで
ある。100個からk個を選ぶという組合せを、ランダ
ムに100個生成し、この100個を要素とする組合せ
集合を、従来の二分決定グラフと、本発明のゼロサプレ
ス二分決定グラフとで表現し、そのノード数を比較し
た。図11は、kを1から99まで変化させたときの結
果であり、ノード数は、実験を100回試行して、平均
をとったものである。この実験結果が示すように、ゼロ
サプレス法の方がコンパクトな表現を与え、その差は、
kが小さいときに特に顕著である。kが大きくなると効
果は減少するが、kが半数を超えるときには、補集合を
使用することによってkを小さくできる。たとえば、1
00個から90個を選ぶ組合せは、残りの10個を選ぶ
ことと等価である。
【0032】なお、図3に示す従来の非冗長化処理と、
図8に示す本発明によるゼロサプレス非冗長化処理とを
併用すると、図3と図8とを比較して分かるように、こ
れらの図(a)に示すような相異なるパターンから出発
して、(b)に示すような同一のパターンが得られてし
まう。すなわち、グラフの一意性が損なわれてしまう。
これを避けるために、本発明では、従来の非冗長化処理
は使用しない。
【0033】上述した本発明によるゼロサプレス法は、
論理回路の設計装置、故障診断装置、集合データ処理装
置などに適用できる。以下、それらの実施例を説明す
る。
【0034】実施例1 図12は、本発明によるゼロサプレス法を論理回路の設
計装置に適用した実施例を示すブロック図である。
【0035】図において、符号50は論理合成処理装
置、60は集合データ処理装置である。論理合成処理装
置50は、制御装置51と積和形記憶テーブル52とを
備えている。制御装置51は、入力装置53を通して入
力された論理式データ54を記憶し、この論理式データ
54に基づいて、集合データ処理装置60に命令を出
す。論理式データ54は、例えば、図16に示す論理式
データ54aで与えられる。積和形記憶テーブル52
は、積項および積和項が、後述するノードテーブルのど
のアドレスから始まるかを記録するテーブルである。
【0036】集合データ処理装置60は、論理合成処理
装置50からの命令を実行し、その計算結果を論理合成
処理装置50に返す。論理合成処理装置50は、計算結
果を積和形記憶テーブル52に記憶する。制御装置51
は、計算結果に基づいて、回路を構成する。この回路
は、出力装置55から回路図56として出力される。回
路図56は、例えば、図16に示す回路図56aで与え
られる。
【0037】集合データ処理装置60は、制御装置61
と、順序づけテーブル62と、ノードテーブル63とを
備えている。順序づけテーブル62は、図13に示すよ
うに、入力変数の各文字とその否定とを表すリテラル
に、固定した順番を与えるものである。一方、ノードテ
ーブル63は、図14(a)−図14(c)に示すよう
に、各ノード(すなわち、中間ノードおよび終端ノー
ド)について、そのノードにかかわるリテラルと、その
ノードから出る2本の枝e0,e1が指すノードとを格
納するテーブルである。たとえば、図17(a)−図1
7(c)に示すゼロサプレス二分決定グラフに対応する
ノードテーブルは、図14(a)−図14(c)に示す
ものである。
【0038】次に、図12から図19を参照して、本実
施例による論理回路の設計処理を説明する。
【0039】まず、回路の仕様は、図16の論理式54
aのように、論理和、論理積等の論理演算を含んだ論理
式の組合せとして記述され、入力ファイルとして与えら
れる。この論理式を、2段積和形論理式、すなわち、複
数の積項の総和の形に展開する。
【0040】2段積和形は、積項の集合データとして扱
うことができる。論理式は、次のようにして、2段積和
形に変換される。まず、論理式中に現れる各要素を、1
個の積項からなる積項の集合データとする。次に、それ
ら複数の積項どうしの演算を、与えられた論理式の構造
にしたがって繰り返すことによって、2段積和形データ
を得る。具体的には、次のようにして実行される。
【0041】図15のステップS1において、論理合成
処理装置50の制御装置51は、入力ファイルから論理
式データ54を読み込む。このデータは、制御装置51
の内部記憶装置に一旦記憶される。例えば、図16に示
す論理式データ54aが読み込まれ、内部記憶装置に格
納される。
【0042】ステップS2において、制御装置51は、
論理式の各要素を、1個の積項からなる積和形71−7
4(図16)で表現する。次いで、制御装置51は、積
和形71−74を構成するリテラルと、リテラル間の演
算方法(この場合は積)を、集合データ処理装置60に
供給し、図17(a)−図17(b)に示すようなゼロ
サプレス二分決定グラフを計算するように命令する。集
合データ処理装置60は、先に説明した本発明のゼロサ
プレス法によって、ゼロサプレス二分決定グラフを生成
する。その結果、ノードテーブル63の内容は、図14
(a)および図14(b)のようになり、積項71およ
び72と、それらの開始アドレスN0およびN2が、集
合データ処理装置60から論理合成処理装置50に、計
算結果として返される。論理合成処理装置50は、これ
らの計算結果を積和形記憶テーブル52に格納する。
【0043】積和形71および72を従来の二分決定グ
ラフで表現すると、図20(a)−図20(b)のよう
になる。すなわち、5個の入力変数に関わる10個のリ
テラルが、積項に含まれるか否かを、2進数の各桁の
0、1に対応づけることによって、各積項を2進数で表
し、積項の集合データを従来の二分決定グラフで表すこ
とができる。この詳細は、Tsutomu Sasao 編 "Logic Sy
nthesis and Optimization" Kluwer Academic Publishe
rs, 1993 の第2章36−38ページに説明されてい
る。
【0044】同じ積和形71および72を本発明のゼロ
サプレス法で表現すると、図17(a)および図17
(b)に示すような、コンパクトな表現となる。これ
は、上述した本発明のゼロサプレス非冗長化処理による
効果であって、その処理は、集合データ処理装置60に
よって実行される。
【0045】図15のステップS3において、制御装置
51は、論理式の構造にしたがって、積項71と72の
和75、積項73と74の和76、および、これらの和
75と76との積77を計算せよとの命令を集合データ
処理装置60に送る。
【0046】これに応じて、集合データ処理装置60
は、ゼロサプレス二分決定グラフで表された積項集合ど
うしの和、および積の演算を行う。その具体的な方法
は、たとえば、上述したBryantの論文681−687ペ
ージに記載されている。この演算方法は、上位変数から
順に、0の場合と1の場合とに場合分けすることによっ
て、与えられた演算を場合分けされたものどうしの演算
に分解する。この演算を各変数について繰り返しなが
ら、演算結果のグラフを生成していくものである。1回
の演算ごとに、共有化およびゼロサプレス非冗長化とい
う簡単化処理が適用される。
【0047】図17(c)および図18(a)は、本発
明のゼロサプレス法によって得られたゼロサプレス二分
決定グラフを示している。また、図17(c)のグラフ
に対応するノードテーブル63が図14(c)に示され
ている。このノードテーブルの内容に基づいて、積和7
5の開始アドレスN3が、集合データ処理装置60から
論理合成処理装置50へ、計算結果として供給される。
積和77についても、同じようにしてノードテーブル6
3が作成され、その計算結果が論理合成処理装置50に
送られる。図20(c)および図21(a)は、従来の
非冗長化を用いて得られた二分決定グラフを示してい
る。図18(a)が本実施例による、回路の論理を表す
最終的な積和形表現であり、図21(a)が従来技術に
よる、回路の論理を表す最終的な積和形表現である。
【0048】図15のステップS4において、制御装置
51は、積和形77の簡単化を、集合データ処理装置6
0に命令する。集合データ処理装置60の制御装置61
は、制御装置51の指示する手順にしたがって、積項ど
うしの包含関係を調べて簡単化を実行し、図18(b)
に示すような、簡単化されたゼロサプレス二分決定グラ
フ80を作成する。この簡単化演算は、周知の技術であ
り、たとえば、R.K. Brayton 他著、"Logic Minimizat
ion Algorithms for VLSI Synthesis", KluwerAcademic
Publishers, 1990年に記載されている。従来の簡
単化によれば、図21(b)の二分決定グラフが得られ
るが、これは、本実施例のゼロサプレス二分決定グラフ
80と比較して、相当に複雑であることが分かる。
【0049】ステップS5において、制御装置51は、
簡単化されたゼロサプレス二分決定グラフ80に基づい
て回路図を作成する。具体的には、制御装置51は、グ
ラフ80のパスをたどるように、集合データ処理装置6
0に命令する。集合データ処理装置60の制御装置61
は、この命令に応じて、ノードテーブル63をたどり、
上位のノードから1の終端ノードt1に達するパスを見
いだす。この場合は、2本のパスが見いだされる。ここ
で、制御装置51は、パスの途中にあるリテラルをAN
Dゲート81および82でまとめ、2つのANDゲート
の出力をORゲート83でまとめる。また、否定を表す
リテラルには、インバータ84および85を配する。最
後に、入力が一つのANDゲート81を取り除く。こう
して、最終的に、図16の回路図56aが得られる。
【0050】最後に、ステップS6において、制御装置
51は、出力装置55に回路図データ56を出力させ
る。
【0051】なお、本実施例では、論理素子としてAN
D素子およびOR素子を用いたが、局所的な等価な置換
によって、これらの素子をNAND素子およびNOR素
子に置き換えることができる。
【0052】こうして、本実施例は、ゼロサプレス非冗
長化処理を採用することによって、大幅な記憶容量の削
減と、計算時間の短縮とを実現できる。このことは、本
実施例にかかわる図17(a)−図18(b)と、従来
技術にかかわる図20(a)−図21(b)とを比較す
ることによって、容易に理解される。
【0053】実施例2 実施例2は、本発明を故障診断装置に適用した例であ
る。この実施例を説明する前に、故障の伝搬という概念
について、図22を参照して説明する。
【0054】図22において、論理回路90に、あるテ
ストベクトルを入力した場合、ある出力端子92に正常
値と異なる出力が得られたとすると、この論理回路90
に故障があることが知られる。これをさらに進めると、
あるテストベクトルを入力した場合に、どの点の故障が
どの出力信号線に伝搬するかという問題が提起される。
例えば、あるテストベクトルを入力した場合に、0また
は1に固定された故障91に起因して、ある出力端子9
2に異常出力が得られたとすれば、このテストベクトル
に関して、故障91は出力信号線92まで伝搬したとい
う。
【0055】たとえば、図23のANDゲート95に、
テストベクトル(0、1)を入力した場合を考察する。
ANDゲート95の第1入力端が0に固定された故障を
a0、1に固定された故障をa1で表わす。同様に、A
NDゲート95の第2入力端が0に固定された故障をb
0、1に固定された故障をb1で表わす。この場合、正
常出力は0、異常出力は1である。したがって、第1入
力端が1に固定され、第2入力端が0に固定されていな
い場合に、異常出力が得られる。したがって、故障の集
合96が得られる。
【0056】このような故障の集合を、論理回路90の
入力端子から出力端子に向かって各論理素子について計
算することによって、論理回路90の各出力信号線と、
各テストベクトルとについて、故障の集合が得られる。
この故障の集合を二分決定グラフで表すことは公知であ
り、たとえば、N. Takahashi, et al, "Fault Simulati
on for Multiple Faults Using Shared BDD Representa
tion of Fault Sets",Processing of IEEE/ACM ICCAD'9
1, pp. 550 - 553, 1991, に記載されている。本実施
例では、従来の二分決定グラフに代えて、前述した本発
明のゼロサプレス二分決定グラフを用いて、故障の集合
を得るものである。
【0057】本実施例の故障診断装置は、図12に示し
た論理回路の設計装置と同様の構成となる。本実施例で
は、仮定される故障の数と等しい桁数の2進数を用い、
その各桁の1、0を各故障の有無に対応づけることによ
って、複数の故障の組合せを表現する。この場合、順序
テーブル62は、この2進数の0および1に、ある固定
した順番を与える。また、図12の論理式データ54の
代わりに、論理回路90の回路図データおよび入力信号
データが与えられ、回路図データ56の代わりに、簡単
化された故障の集合データが与えられる。
【0058】図24は、故障診断装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0059】ステップS11において、制御装置51
は、回路図データおよび入力信号データを読み込む。こ
の回路図データは、論理回路90に相当し、入力信号デ
ータは、上述したテストベクトルに相当する。
【0060】ステップS12において、制御装置51
は、入力端子から各出力端子に向かって、各素子ごと
に、正常な信号の流れを計算するように、制御装置61
に命令する。制御装置61は、その結果を制御装置51
に返す。この手順を繰り返すことによって、論理回路9
0の、各入力信号データに対する正常出力が得られる。
【0061】ステップS13において、制御装置51
は、入力端子から各出力端子に向かって、各素子ごと
に、故障の伝搬を計算するように、制御装置61に命令
する。制御装置61は、その結果を制御装置51に返
す。この手順を繰り返すことによって、論理回路90
の、各入力信号データに対する故障の伝搬が計算され
る。言い替えれば、故障の集合データが得られる。この
ステップで、本発明によるゼロサプレス非冗長化処理が
用いられる。
【0062】ステップS14において、制御装置51
は、出力装置55から故障の集合データを出力させる。
【0063】制御装置51は、この故障の集合を用いて
故障診断を行うことができる。たとえば、複数個のテス
トベクトルに対して故障が検出された場合に、本手法で
求めた故障の積を計算することにより、故障発生箇所を
限定することができる。
【0064】本実施例によるゼロサプレス二分決定グラ
フは、従来の二分決定グラフよりも大幅に簡単化され
る。これは、論理回路で仮定される故障のうち、同時に
発生する故障の数は比較的少ないため、故障の集合を表
現する2進数の桁のうち、0をとるものが1をとるもの
よりはるかに多く、本発明のゼロサプレスが有効に働く
からである。この結果、従来の二分決定グラフによるよ
りも、記憶容量が大幅に削減され、処理時間も短縮され
る。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
全体集合の要素数に比べて少ない要素数の集合(疎な集
合)を、従来よりも少ないノード数のグラフで表現する
ことができる。その結果、従来よりも大規模な論理回路
の設計自動化が可能となる。また、処理データ量の減
少、処理速度の向上、設計時間の短縮を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】論理関数を展開した二分木グラフの一例を示す
図である。
【図2】二分決定グラフの生成における従来の共有化処
理を示す図である。
【図3】二分決定グラフの生成における従来の非冗長化
処理を示す図である。
【図4】従来の共有化処理および非冗長化処理によっ
て、図1の二分木グラフを簡単化して生成した、二分決
定グラフを示す図である。
【図5】従来の二分決定グラフを用いて、集合データを
表現した一例を示すブロック図である。
【図6】二分決定グラフを用いて同一の集合データを表
現した場合に、集合データを表わす2進数の桁数によっ
て、グラフの形が異なる例を示す図である。
【図7】本発明によるゼロサプレス二分決定グラフの生
成原理を示すブロック図である。
【図8】本発明によるゼロサプレス非冗長化処理を示す
図である。
【図9】本発明によるゼロサプレス非冗長化処理を用い
て、図7の二分木グラフを簡単化する場合のプロセスを
示す図である。
【図10】本発明によるゼロサプレス二分決定グラフで
は、集合データを表わす2進数の桁数によって、グラフ
の形が変化しないことを示す図である。
【図11】本発明によるゼロサプレス二分決定グラフ
と、従来の二分決定グラフにおけるノード数を比較した
グラフである。
【図12】本発明による論理回路の設計装置の一実施例
の構成を示すブロック図である。
【図13】上記実施例における順序づけテーブルの一例
を示す図である。
【図14】上記実施例におけるノードテーブルの変化を
示す図である。
【図15】上記実施例の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図16】上記実施例における論理回路の簡単化の概要
を示すブロック図である。
【図17】上記実施例において生成される積和形のゼロ
サプレス二分決定グラフの例を示す図である。
【図18】上記実施例において生成される積和形のゼロ
サプレス二分決定グラフの例を示す図である。
【図19】上記実施例において、最終的に得られた積和
形表現を回路図に変換する方法を示す図である。
【図20】図17に示す積和形を、従来の二分決定グラ
フで表現した図である。
【図21】図18に示す積和形を、従来の二分決定グラ
フで表現した図である。
【図22】本発明による故障診断装置の実施例におけ
る、故障の伝搬を説明するための図である。
【図23】ANDゲートにおける故障の集合の一例を示
す図である。
【図24】図22の実施例の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
50 論理合成処理装置 51 制御装置 52 積和形記憶テーブル 53 入力装置 54,54a 論理式データ 55 出力装置 56,56a 回路図 60 集合データ処理装置 61 制御装置 62 順序テーブル 63 ノードテーブル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 論理関数データを構成する複数の入力変
    数xのそれぞれに、ある固定した順番を与える順序テー
    ブルと、 複数個の中間ノードと0および1の論理値を表す2つの
    終端ノードt0,t1との組合せからなる二分木状のグ
    ラフを格納するためのノードテーブルで、前記各中間ノ
    ードに関わる一つの入力変数xと、該入力変数xへ0お
    よび1を代入したときの行き先を表す2つの枝e0,e
    1とを記憶するエリアを備えたノードテーブルと、 前記順序テーブルに記録されている第1の入力変数x1
    に、0および1を代入して2つの部分論理関数に分解す
    る展開処理を行い、該各部分論理関数について、前記順
    序テーブルの第2の入力変数x2に0および1を代入し
    て、各々2つの部分論理関数に分解する展開処理を行
    い、以下同様の展開処理を前記順序テーブルの示す順序
    にしたがって、すべての入力変数xについて繰り返し、
    該一連の展開処理によって得られた展開を前記中間ノー
    ドおよび前記終端ノードt0,t1で表現して前記二分
    木状のグラフを生成し、該二分木状のグラフを構成する
    中間ノードおよび終端ノードt0,t1を前記ノードテ
    ーブルに格納する手段と、 前記展開処理中に、新たな中間ノードaを生成して前記
    ノードテーブルに格納する前に、該中間ノードaと同一
    の入力変数xおよび枝e0,e1を有する等価な中間ノ
    ードbが、前記ノードテーブル中にすでに存在している
    か否かを調べ、すでに存在している場合は、新たな中間
    ノードaは生成せずに、中間ノードaを指すべき枝が前
    記中間ノードbを指すようにし、前記中間ノードの共有
    化を行う手段と、 前記展開処理中に、新たな中間ノードaの一方の枝e1
    が終端ノードt0を直接指す場合は、該中間ノードaは
    生成せずに、前記中間ノードaを指すべき枝がもう一方
    の枝e0の行き先を直接指すようにし、冗長な中間ノー
    ドの生成を防ぐ非冗長化を行う手段とを具備することを
    特徴とする論理関数データ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記論理関数データ処理装置は、さら
    に、複数個の要素からなる集合データ中の任意の要素か
    らなる部分集合データを前記論理関数データに対応させ
    るための番号テーブルを備え、該番号テーブルは、前記
    集合データの各要素と該各要素に付与された0以上の相
    異なる整数番号とを含み、該整数番号を2進数で表した
    ときの各桁を前記各入力変数xに対応させ、前記論理関
    数データは、前記各入力変数xが構成する2進数によっ
    て表現された前記整数番号に対応する要素が、前記部分
    集合データに含まれるときに値1をとり、そうでないと
    きに値0をとることを特徴とする請求項1に記載の論理
    関数データ処理装置。
  3. 【請求項3】 論理回路のオン集合を積項の和の形で表
    現した集合データの、前記積項を構成するリテラルの総
    数に等しい桁数の2進数を用いて、該2進数の各桁の0
    および1を前記リテラルの有無に対応づけることによっ
    て、前記積項を相異なる2進数で表し、前記オン集合を
    論理関数として表現し、該論理関数に基づいて論理回路
    を設計する論理回路の設計装置において、前記積項と前
    記2進数との対応を示す番号テーブルと、 前記各リテラルに、ある固定した順番を与える順序テー
    ブルと、 複数個の中間ノードと0および1の論理値を表す2つの
    終端ノードt0,t1との組合せからなる二分木状のグ
    ラフを格納するためのノードテーブルで、前記各中間ノ
    ードに関わる一つのリテラルと、該リテラルへ1および
    0を代入したときの行き先を表す2つの枝e0,e1と
    を記憶するエリアを備えたノードテーブルと、 前記順序テーブルに記録されている第1のリテラルに、
    0および1を代入して2つの部分論理関数に分解する展
    開処理を行い、該各部分論理関数について、前記順序テ
    ーブルの第2のリテラルに0および1を代入して、各々
    2つの部分論理関数に分解する展開処理を行い、以下同
    様の展開処理を前記順序テーブルの示す順序にしたがっ
    て、すべてのリテラルについて繰り返し、該一連の展開
    処理によって得られた展開を前記中間ノードおよび前記
    終端ノードt0,t1で表現して前記二分木状のグラフ
    を生成し、該二分木状のグラフを構成する中間ノードお
    よび終端ノードt0,t1を前記ノードテーブルに格納
    する手段と、 前記展開処理中に、新たな中間ノードaを生成して前記
    ノードテーブルに格納する前に、該中間ノードaと同一
    のリテラルおよび枝e0,e1を有する等価な中間ノー
    ドbが、前記ノードテーブル中にすでに存在しているか
    否かを調べ、すでに存在している場合は、新たな中間ノ
    ードaは生成せずに、中間ノードaを指すべき枝が前記
    中間ノードbを指すようにし、前記中間ノードの共有化
    を行う手段と、 前記展開処理中に、新たな中間ノードaの一方の枝e1
    が終端ノードt0を直接指す場合は、該中間ノードaは
    生成せずに、前記中間ノードaを指すべき枝がもう一方
    の枝e0の行き先を直接指すようにし、冗長な中間ノー
    ドの生成を防ぐ非冗長化を行う手段と、 前記共有化および冗長化によって得られた積項の含むリ
    テラルにしたがって、前記論理回路の入力端子とAND
    素子の入力端子とを回路図上で接続する手段と、 前記AND素子の各出力を1つのOR素子に回路図上で
    接続する手段とを具備することを特徴とする論理関数デ
    ータ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記論理関数データ処理装置は、さら
    に、前記AND素子およびOR素子を組み合わせた回路
    を生成した後、該回路に等価的な置換を施すことによっ
    て、NAND素子およびNOR素子を用いた回路を生成
    すること特徴とする請求項3に記載の論理関数データ処
    理装置。
  5. 【請求項5】 論理回路の信号線上で信号が0または1
    に固定される故障が複数箇所で発生すると仮定される場
    合に、前記各信号線について、該信号線上の信号値を正
    常値と異ならせる故障の集合を、前記論理回路の入力端
    子から出力端子に向かって、回路の論理にしたがって集
    合演算を用いて順次計算し、前記論理回路の出力の信号
    値に影響を与える故障の集合を求める故障診断装置にお
    いて、 前記故障の集合データを、仮定される故障の総数と等し
    い桁数の2進数を用いて、該2進数の各桁の1および0
    を各故障の有無に対応づけ、前記故障の集合データを論
    理関数で表現する手段と、 前記各故障に、ある固定した順番を与える順序テーブル
    と、 複数個の中間ノードと0および1の論理値を表す2つの
    終端ノードt0,t1との組合せからなる二分木状のグ
    ラフを格納するためのノードテーブルで、前記各中間ノ
    ードに関わる一つの故障と、該故障へ1および0を代入
    したときの行き先を表す2つの枝e0,e1とを記憶す
    るエリアを備えたノードテーブルと、 前記順序テーブルに記録されている第1の故障に、0お
    よび1を代入して2つの部分論理関数に分解する展開処
    理を行い、該各部分論理関数について、前記順序テーブ
    ルの第2の故障に0および1を代入して、各々2つの部
    分論理関数に分解する展開処理を行い、以下同様の展開
    処理を前記順序テーブルの示す順序にしたがって、すべ
    ての故障について繰り返し、該一連の展開処理によって
    得られた展開を前記中間ノードおよび前記終端ノードt
    0,t1で表現して前記二分木状のグラフを生成し、該
    二分木状のグラフを構成する中間ノードおよび終端ノー
    ドt0,t1を前記ノードテーブルに格納する手段と、 前記展開処理中に、新たな中間ノードaを生成して前記
    ノードテーブルに格納する前に、該中間ノードaと同一
    の故障および枝e0,e1を有する等価な中間ノードb
    が、前記ノードテーブル中にすでに存在しているか否か
    を調べ、すでに存在している場合は、新たな中間ノード
    aは生成せずに、中間ノードaを指すべき枝が前記中間
    ノードbを指すようにし、前記中間ノードの共有化を行
    う手段と、 前記展開処理中に、新たな中間ノードaの一方の枝e1
    が終端ノードt0を直接指す場合は、該中間ノードaは
    生成せずに、前記中間ノードaを指すべき枝がもう一方
    の枝e0の行き先を直接指すようにし、冗長な中間ノー
    ドの生成を防ぐ非冗長化を行う手段と、 前記共有化および冗長化によって得られた積項の含む故
    障にしたがって、前記論理回路の入力端子とAND素子
    の入力端子とを回路図上で接続する手段と、 前記AND素子の各出力を1つのOR素子に回路図上で
    接続する手段とを具備することを特徴とする故障診断装
    置。
JP5268891A 1992-10-28 1993-10-27 論理関数データ処理装置 Expired - Fee Related JP2985922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5268891A JP2985922B2 (ja) 1992-10-28 1993-10-27 論理関数データ処理装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-290049 1992-10-28
JP29004992 1992-10-28
JP5268891A JP2985922B2 (ja) 1992-10-28 1993-10-27 論理関数データ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06215065A true JPH06215065A (ja) 1994-08-05
JP2985922B2 JP2985922B2 (ja) 1999-12-06

Family

ID=26548517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5268891A Expired - Fee Related JP2985922B2 (ja) 1992-10-28 1993-10-27 論理関数データ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2985922B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996034351A1 (fr) * 1995-04-25 1996-10-31 Hitachi, Ltd. Procede de conception de circuits integres a semi-conducteurs et appareil de conception automatique
US6260185B1 (en) 1995-04-21 2001-07-10 Hitachi, Ltd. Method for designing semiconductor integrated circuit and automatic designing device
JP2002288781A (ja) * 2001-03-27 2002-10-04 Toshiba Corp センサ異常検出方法及びセンサ異常検出装置
US6845349B1 (en) 1995-04-21 2005-01-18 Renesas Technology Corp. Method for designing semiconductor integrated circuit and automatic designing device
JP2008192157A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Fujitsu Ltd コンパクトデシジョンダイアグラムを用いた効率的インデックス付け
JP2010044523A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Fujitsu Ltd 真偽判定方法
JP2010055608A (ja) * 2008-08-06 2010-03-11 Fujitsu Ltd インターネット検索結果のキャッシングのための方法、記憶媒体及びシステム
JP2012043427A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Fujitsu Ltd センサー・データを表す二分決定図の注釈付け
JP2012043431A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Fujitsu Ltd 特性関数によって表現されたデータ・サンプルの比較
JP2012239895A (ja) * 2011-05-13 2012-12-10 Fujitsu Ltd データ収集プラットフォーム
JP2013069291A (ja) * 2011-09-23 2013-04-18 Fujitsu Ltd 二分決定図の圧縮の閾値の分析
JPWO2013085025A1 (ja) * 2011-12-09 2015-04-27 日本電気株式会社 最小カットセット評価システム、最小カットセット算出方法及びプログラム
JP2017111622A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 日本電信電話株式会社 演算実行装置、方法、及びプログラム
JP2018041161A (ja) * 2016-09-05 2018-03-15 日本電信電話株式会社 Zsdd構築装置、方法、及びプログラム
US9979697B2 (en) 2015-05-15 2018-05-22 Mitsubishi Electric Corporation Packet filtering apparatus and packet filtering method
JP2018112784A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 日本電信電話株式会社 厳密敷き詰め計算装置、方法、及びプログラム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104515950B (zh) * 2015-01-12 2018-05-22 华南师范大学 一种集成电路的内建自测试方法及应用

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6260185B1 (en) 1995-04-21 2001-07-10 Hitachi, Ltd. Method for designing semiconductor integrated circuit and automatic designing device
US6845349B1 (en) 1995-04-21 2005-01-18 Renesas Technology Corp. Method for designing semiconductor integrated circuit and automatic designing device
WO1996034351A1 (fr) * 1995-04-25 1996-10-31 Hitachi, Ltd. Procede de conception de circuits integres a semi-conducteurs et appareil de conception automatique
JP2002288781A (ja) * 2001-03-27 2002-10-04 Toshiba Corp センサ異常検出方法及びセンサ異常検出装置
JP2008192157A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Fujitsu Ltd コンパクトデシジョンダイアグラムを用いた効率的インデックス付け
JP2010055608A (ja) * 2008-08-06 2010-03-11 Fujitsu Ltd インターネット検索結果のキャッシングのための方法、記憶媒体及びシステム
JP2010044523A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Fujitsu Ltd 真偽判定方法
JP2012043431A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Fujitsu Ltd 特性関数によって表現されたデータ・サンプルの比較
JP2012043427A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Fujitsu Ltd センサー・データを表す二分決定図の注釈付け
JP2012239895A (ja) * 2011-05-13 2012-12-10 Fujitsu Ltd データ収集プラットフォーム
JP2013069291A (ja) * 2011-09-23 2013-04-18 Fujitsu Ltd 二分決定図の圧縮の閾値の分析
JPWO2013085025A1 (ja) * 2011-12-09 2015-04-27 日本電気株式会社 最小カットセット評価システム、最小カットセット算出方法及びプログラム
US9979697B2 (en) 2015-05-15 2018-05-22 Mitsubishi Electric Corporation Packet filtering apparatus and packet filtering method
JP2017111622A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 日本電信電話株式会社 演算実行装置、方法、及びプログラム
JP2018041161A (ja) * 2016-09-05 2018-03-15 日本電信電話株式会社 Zsdd構築装置、方法、及びプログラム
JP2018112784A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 日本電信電話株式会社 厳密敷き詰め計算装置、方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2985922B2 (ja) 1999-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5493504A (en) System and method for processing logic function and fault diagnosis using binary tree representation
JP2985922B2 (ja) 論理関数データ処理装置
US5243538A (en) Comparison and verification system for logic circuits and method thereof
US5287289A (en) Logic synthesis method
US5349659A (en) Hierarchical ordering of logical elements in the canonical mapping of net lists
LEWIN Design of logic systems
Ciesielski et al. Taylor expansion diagrams: A compact, canonical representation with applications to symbolic verification
Chang et al. Postlayout logic restructuring using alternative wires
Minato Techniques of BDD/ZDD: brief history and recent activity
EP0653716A1 (en) Method of verification of a finite state sequential machine and resulting information support and verification tool
JP2689908B2 (ja) 初期化可能非同期回路設計を合成する方法
Tabloski et al. A numerical expansion technique and its application to minimal multiplexer logic circuits
US5761487A (en) Sequential network optimization designing apparatus
Li et al. A parallel algorithm for constructing two edge-disjoint hamiltonian cycles in locally twisted cubes
Yevtushenko et al. Multi component digital circuit optimization by solving FSM equations
Rice et al. Methods for calculating autocorrelation coefficients
Lee et al. Redundancy testing in combinational networks
Chang et al. Efficient Boolean division and substitution using redundancy addition and removing
JP2003156544A (ja) 集積回路のテストのための圧縮テストプランの生成、テスト系列生成およびテスト
Jabir et al. A graph-based unified technique for computing and representing coefficients over finite fields
JP2560990B2 (ja) 論理回路最小化装置
Du et al. Circuit structure and switching function verification
Ubar et al. Optimization of structurally synthesized BDDs
Aarna et al. Parallel fault simulation of digital circuits
JPH06149927A (ja) 積和形論理式の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees