JPH06208768A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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Publication number
JPH06208768A
JPH06208768A JP4337523A JP33752392A JPH06208768A JP H06208768 A JPH06208768 A JP H06208768A JP 4337523 A JP4337523 A JP 4337523A JP 33752392 A JP33752392 A JP 33752392A JP H06208768 A JPH06208768 A JP H06208768A
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JP
Japan
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recording
dropout
address
signal
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Application number
JP4337523A
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English (en)
Inventor
Soichi Iwamura
総一 岩村
Kazuhiko Uga
和彦 宇賀
Junichi Aoki
順一 青木
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 MUSE信号をFM記録する際、1フィール
ドの3値PCM音声情報を音声PCMメモリ6に格納す
る。再生専用ヘッドHP が記録ヘッドHR による記録を
同時モニタすることで、ドロップアウトが発生したドロ
ップアウトアドレスLD を検出し、対応するバックアッ
プデータを音声PCMメモリ6から読み出す。バックア
ップデータとドロップアウトアドレスLD とは、バック
アップ記録専用ヘッドHB により磁気テープの冗長記録
領域に記録される。再生時に、上記バックアップデータ
を先行取得して2値/3値変換メモリ部21にラッチ
し、MUSE再生信号の外部出力時に、ドロップアウト
アドレスLD を検知してドロップアウト補正切替え器2
6の入力を2値/3値変換メモリ部21に切り替える。 【効果】 磁気記録再生装置の構成の簡素化およびコス
トダウンを図りながら、磁気記録に特有の長いバースト
誤りに十分に対応することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像情報に音声PCM
情報を時分割多重したMUSE信号のような映像・音声
多重信号を、例えばFM(周波数変調)キャリアに乗せ
て磁気テープに記録し、再生されたFMキャリアから元
の映像・音声多重信号を復調する磁気記録再生装置に関
し、特に、磁気テープの欠陥などにより、再生された音
声PCM情報に発生したドロップアウトを補正する機能
を有する磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】映像情報、音声PCM( Pulse Code Mod
uration ) 情報、制御情報、あるいは付加情報等で構成
された複合多重信号の一例として、高精細度テレビ信号
(いわゆるハイビジョン信号)を帯域圧縮したMUSE
( Multiple Sub-nyquist Samp-ling Encoding ) 信号が
ある。
【0003】このような映像・音声多重信号の記録再生
にあたって、映像情報にドロップアウトが発生した場合
には、ドロップアウトが発生したラインの映像情報のた
めに、その1ラインまたは2ライン前の映像情報が代用
されている。このような映像情報のドロップアウトの補
償は、映像情報のみで構成されているNTSC信号ある
いはPAL信号と同様、映像情報の垂直相関が強いこと
を利用している。
【0004】なお、MUSE信号では、2チャンネル色
差信号PR ・PB を線順次で構成しているので、色差信
号にドロップアウトが生じた場合、その補償には、2ラ
イン分の遅延が必要になる。
【0005】映像情報の垂直相関を利用したドロップア
ウト補償システムの構成例とその動作とを図5および図
6に基づいて説明する。例えば、図6(a)に示すよう
に、再生FMキャリアS1 の振幅が局部的に減衰した結
果、図6(d)に示すように、FM復調映像信号S4
#13ラインにドロップアウトが出現したとする。
【0006】このドロップアウトを補償するために、ま
ず、再生FMキャリアS1 は、キャリア包絡線検出回路
51に入力され、図6(b)に示すように、再生FMキ
ャリアS1 のエンベロープ信号S2 が取り出される。エ
ンベロープ信号S2 は、比較器53に送られ、ここで閾
値D0 と比較される。比較器53は、エンベロープ信号
2 のレベルが閾値D0 を上回る場合にはハイレベルを
出力し、下回る場合にはローレベルを出力することによ
って、FM復調映像信号S4 のドロップアウト発生位置
に対応するドロップアウト切出しパルスS3 (図6
(c)参照)を生成する。
【0007】一方、上記再生FMキャリアS1 は、FM
復調器52によって上記FM復調映像信号S4 に変換さ
れる。この後、FM復調映像信号S4 は、ドロップアウ
ト補償用切替え器(以下、切替え器と呼ぶ)55の一方
の入力端子に供給されると共に、2ライン遅延回路54
にも供給される。2ライン遅延回路54は、図6(e)
に示すように、FM復調映像信号S4 を2ライン分遅延
させて生成した2ライン遅延映像信号S5 を上記切替え
器55の他方の入力端子に供給する。
【0008】また、上記ドロップアウト切出しパルスS
3 は切替え器55に供給され、切替え器55の入力の切
替えを行う制御信号として用いられる。すなわち、ロー
レベルのドロップアウト切出しパルスS3 が切替え器5
5に供給されたとき、切替え器55の入力は、FM復調
映像信号S4 から2ライン遅延映像信号S5 に切り替え
られる。したがって、切替え器55によって、FM復調
映像信号S4 の#13ラインのドロップアウトは、2ラ
イン遅れの#11ラインの対応部分に置き換えられる。
こうして、図6(f)に示すように、FM復調映像信号
4 のドロップアウトが補償されたドロップアウト補償
映像信号S6 が、切替え器55の出力として得られる。
【0009】しかしながら、MUSE信号のような複合
多重信号を磁気記録再生する場合、映像情報以外の情報
に生じたドロップアウトを補償するために、上記のよう
な垂直相関を利用することができない。
【0010】ここで、図7に、映像・音声・制御情報等
から成る1フレームのMUSE信号の構成を示す。音声
/付加情報は、1フィールド( 1 6. 6 7 ms )毎の垂直
帰線期間(ライン No.3〜46またはライン No.565
〜608)にベースバンドで時分割多重されている。そ
の際、音声情報の帯域は、D (Differential) PCM符
号化によって圧縮されている。なお、付加情報は、音声
情報とは無関係の独立ディジタルデータである。
【0011】次に、図8に、上記音声/付加情報のフレ
ーム構成を示す。フレームの始まりを示すフレーム同期
情報、モードやチャンネル数等を切り替える制御符号、
音声データ、付加情報としての独立データ、および訂正
符号(チェックビット)を含めて、1フレーム( 1 ms )
の音声/付加情報は、1350ビットで構成されてい
る。
【0012】この内、Aモードでは、公称帯域幅15kH
z の音声信号が32kHz でサンプリングされ、15ビッ
トで一様量子化された後、8ビットに圧縮されている。
また、Bモードでは、公称帯域幅20kHz の音声信号が
48kHz でサンプリングされ、16ビットで一様量子化
された後、11ビットに圧縮されている。したがって、
伝送チャンネル数を、Aモードでは4(音声1〜4)、
Bモードでは2(音声1・2)に設定することができ
る。
【0013】伝送ビットレートが上記のように1350
b/ms、すなわち、1.35 Mbps の音声/付加情報は、
後述する多重期間内インターリーブを行った後、上記垂
直帰線期間内に収まるように時間圧縮され、伝送ビット
レートが1 8. 2 5 Mbps の信号に変換される。さらに、
伝送ビットレートを下げる目的で2値/3値変換が行わ
れ、瞬時レートが1 2. 1 5 Mボー( baud )の3値NR
Z (non return to z-ero)符号が3値PCM符号として
生成され、ベースバンドで映像信号の垂直帰線期間内に
時分割多重される。
【0014】MUSE信号のように、映像情報と音声/
付加情報とが時分割多重されている場合、映像情報以外
は符号化されており、その符号化方式はそれぞれ対象と
する伝送(記録)媒体に適合した方式を採っている。例
えば、MUSE放送は宇宙空間伝送のため、受信信号に
重畳するノイズは主としてランダムノイズである。それ
で、このランダムノイズに適合した誤り訂正符号をデー
タに付加して送出し、受信側でデータ伝送時の誤りを検
出し、訂正処理を行っている。
【0015】次に、音声/付加情報のランダム誤りおよ
びバースト誤りに対応する誤り制御、ビットインターリ
ーブ、上記多重期間内インターリーブ等の一般的な項目
について説明する。
【0016】(1) 誤り制御 上記フレーム同期情報(16ビット)と制御符号(22
ビット)とを除いた1312ビットに対して、BCH・
SEC・DED(82、74)の訂正符号を用い、82
ビット中1ビットの誤り訂正と、2ビットの誤り検出の
能力を持たせている。
【0017】(2) ビットインターリーブ さらに、バーストノイズによる連続誤り(以下、バース
ト誤りと呼ぶ)に対処できるように、上記の1312ビ
ットに対して、ビットの送り出し順を16ビット入れ替
えるビットインターリーブを行っている。これにより、
フレーム内で発生する16ビットのバースト誤りまでは
ランダム誤りとして訂正できるようになる。
【0018】(3) 多重期間内インターリーブ さらに、長いバースト誤りに対する誤り訂正能力を高め
るため、3値PCM符号を垂直帰線期間内に多重するに
際して、25フレーム長(25ms )の多重期間内インタ
ーリーブを行う。これにより、上記のように誤り訂正能
力が1ビットの場合、16ビットのビットインターリー
ブと合わせて、400ビット(=16×25)のバース
ト誤りまで訂正可能となる。400ビットのバースト誤
りは、3値PCM符号長に換算して、22μs(=400
b/1 8. 2 5 Mbps ) に相当するので、22μs のバー
スト誤りまで訂正可能ということである。22μs は、
MUSE信号・1ライン(29.6μs )の75%に相当
する。
【0019】なお、22μs 以上のバースト誤りに対し
て誤り訂正は不可能としても、補間補正は可能な場合も
ある。
【0020】以上の説明は、音声信号の25フレーム期
間内にバースト誤りが1か所あるだけで、ほかにバース
ト誤りもランダム誤りも一切存在しないことを前提とし
ている。上記25フレーム長を3値PCM符号長に換算
すると、1850μs(=1350b ×25/1 8. 2 5 M
bps ) に相当し、水平ライン数に換算すると、約64ラ
イン期間に相当する。したがって、換言すれば、64ラ
イン期間内にバースト誤りが1か所だけ発生した場合に
は、上記(1) 〜(3) の誤り訂正で対応することができ
る。
【0021】しかしながら、前述のように、MUSE信
号では1フィールドの映像情報に44ラインの3値PC
M符号が時分割多重されているので、44ライン期間内
にバースト誤りが2回発生した場合、明らかに従来の誤
り訂正では対応できなくなる。その結果、音声出力断、
つまりミュートがかかり、再生音質が劣化する。
【0022】そこで、訂正能力を強化する方法がいくつ
か考えられている。
【0023】〈第1の方法〉例えば、伝送媒体がディス
クのような記録媒体の場合、ディスクから情報を読み取
る際に再生情報に重畳するノイズの性質として、バース
トノイズ成分はランダムノイズ成分より相対的に高い割
合で含まれている。これは、ディスク記録媒体の欠陥
(キズやゴミのような不純物の付着・混入)に起因して
いる。そこで、MUSEアナログ再生専用ディスクシス
テムでは、図8に示す『独立データ(付加情報)記録予
定の空白部分に、誤り訂正符号(チェックビット)を追
加してバースト誤りに対する訂正能力を強化』し、ある
程度の効果を得ている。
【0024】〈第2の方法〉一方、磁気テープのような
記録媒体をMUSE・VTRで記録再生する場合、媒体
の特性に起因して、上記ディスクシステムによる記録再
生に比べ、1桁長いバーストノイズが生ずる。したがっ
て、磁気テープを用いて符号化情報を伝送し、記録再生
するには、さらにバースト誤りに対する訂正能力を強化
した方式を採る必要に迫られる。そこで、図9に示すよ
うに、MUSE信号をMUSE・VTRに記録するに当
たって、まず、『MUSE音声情報の空間伝送時に生じ
た誤りを無くすために、音声・制御情報などの3値PC
M符号を復号化し、誤り訂正したデータを取り出した
後、磁気記録媒体に適合した誤り訂正符号化方式に組み
替え直し』た上で、映像情報と共にMUSE・VTRに
記録することが考えられる(MUSE信号を再生するに
は、上記と逆の処理が必要である)。これが、第2の方
法である。
【0025】ところで、最近、米国で開発中のATV
(Advanced TV Broadcasting System)方式では、映像情
報もディジタル化し、画像圧縮技術によってデータ伝送
レートを低減し、現行と同じ6MHz 放送バンドに収める
ため、多値PCM符号化した信号形式で放送すると見ら
れている。この多値PCM信号は、MUSE・3値PC
M信号より見かけ上でアナログ波形に近い。現在、上記
ATV放送信号を録画する目的で試作発表されているデ
ィジタルVTRでは、上記第2の方法のように、多値P
CM信号を復号化し、空間伝送時に生じた誤りを訂正し
てから磁気記録向きに誤り訂正能力を強化した符号化処
理のあと、2値記録を行う記録方式を採っている。
【0026】一方、テープ消費量を少なくして長時間録
画を達成する目的で1ビット当たりの記録面積〔(ビッ
ト波長)×(トラックピッチ)〕を小さくする研究開発
も進められている。すなわち、ディジタル記録高密度化
には、ビット波長の短波長化と狭トラック化との2つの
要素技術が互いに絡み合っている。
【0027】再生信号のCN比(符号誤り率)を評価基
準とした発表例によると、磁気ヘッドの自動追尾方式に
画期的革新がもたらされない限り、トラック幅を細分化
して多チャンネル分割・2値記録を行うよりも、1チャ
ンネル・多値符号化記録を行う方が高密度化できるとい
う報告がある。
【0028】したがって、上記ATV放送方式の多値P
CM信号を例えばそのまま撮影カメラから録画し再生す
るVTRシステムは、その利点として、 高密度記録(長時間記録)可能 回路構成の簡素化およびコストダウン可能(家庭用デ
ィジタルVTRに必要な空間伝送用符号化/復号化回
路、磁気記録用符号化/復号化回路が不要) 現行VHSメカニズムの流用可能 ( 9μm ピッチでC
RMS RMS 比 2 0 db以上) という特性を備えることができる。なお、多値PCM信
号波形の高忠実度記録を可能にするために、QAM( Q
uadrature Amplitude Moduration )方式などが発表され
ている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成は、以下のような問題点を有している。
【0030】まず、MUSE放送の受信録画に対して利
用頻度が高いMUSE・VTRの場合、MUSE信号の
記録の際に、上記ディスクシステムと同様に〈第1の方
法〉によって、独立データ部に誤り訂正符号を追加し、
MUSE・3値PCM符号の誤り訂正能力を強化するこ
とは技術的には可能である。しかし、上述したように、
上記ディスクシステムによる再生に比べて、MUSE・
VTRによる磁気テープの記録再生では、1桁長いバー
ストノイズが生ずるため、上記ディスクシステムと同様
の効果を必ずしも期待することができない。
【0031】次に、上記〈第2の方法〉によって、磁気
記録媒体に適合した誤り訂正符号化方式に組み替え直す
ことによって、MUSE・3値PCM符号の誤り訂正能
力を強化しようとすると、冗長ビット数を増やしビット
レートを高めるために、データ伝送帯域を広げなければ
ならず、その分、再生画像のSN比低下を来す。
【0032】このことを具体的に説明すると、1125
ライン/フレームのMUSE信号の内、3値PCM符号
が占めるタイムスロットは88ライン/フレームであ
る。しかし、誤り訂正能力を強化しようとすると、この
タイムスロットには収まり切らなくなる上、2値記録の
場合には約300ライン分のタイムスロットが必要にな
る。この結果、映像情報部分に割り当てられたタイムス
ロット占有率が必然的に下がる。すなわち、 (現行MUSE信号の映像情報占有率) (1125−88)/1125=0.9 2 (誤り訂正能力強化時の映像情報占有率) (1125−88)/(1125−88+300)=
0.7 8 これにより、MUSE記録用ベースバンド所要帯域は8
MHz から10MHz に広がるので、再生MUSE信号のS
N比が 2 dB 程度低下すると共に、40%近い録画時間
の減少を招く。また、図9に示す磁気記録用符号化/復
号化部以外に、映像情報の時間圧伸用に1フィールドメ
モリが必要となり、システムを構成する上でコストアッ
プを招来する。
【0033】また、広帯域の信号を磁気記録再生するた
めに、多チャンネル分割・2値記録を行うと、通常、狭
トラック・多チャンネル化に伴う分割損失が大きくな
る。その上、多チャンネル分割方式に対応できるように
民生用VTRに高精度の自動追尾システムを搭載するこ
とはコスト面でも無理がある。したがって、民生用VT
Rでは、CN比の比較的高い再生信号が得られる反面、
冗長度が高くなる2値記録よりも、多値PCM記録の方
が高密度記録が可能となる。
【0034】しかしながら、この場合、記録再生信号に
重畳するノイズはテープ記録媒体の粒状性によるランダ
ムノイズが前提になっているので、バースト誤りの発生
にどう対応するかは未解決のまま残されている。
【0035】本発明の目的は、MUSE・3値PCM信
号−キャリア間の変復調によって、磁気テープに対する
高密度記録再生を行うために、簡単な構成で、しかも伝
送帯域を広げることなく、長いバースト誤りに十分対応
できる磁気記録再生装置を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録再
生装置は、上記の課題を解決するために、ディジタル放
送波空間伝送を対象とした符号化情報(例えば、MUS
E信号に多重された3値PCM音声/独立データ、また
はATV信号)を、キャリアの(例えば、FMまたはA
M)変調および復調によって磁気テープに記録再生する
磁気記録再生装置において、以下の各手段を備えている
ことを特徴としている。
【0037】(1) 上記符号化情報を一時的に格納するメ
モリ手段(例えば、音声PCMメモリ) (2) 上記磁気テープに符号化情報を記録する際に、ドロ
ップアウトが発生した磁気テープ上のドロップアウト発
生部を検出し、ドロップアウト発生部に対応するドロッ
プアウトアドレスを求めるドロップアウト検出手段(例
えば、再生専用ヘッド、再生キャリア包絡線検波器、コ
ンパレータ、ドロップアウトライン検出器、および記録
ラインカウンタ) (3) 上記ドロップアウトアドレスに対応するメモリアド
レスに格納された符号化情報を、バックアップデータと
して上記メモリ手段から読み出すと共に、上記ドロップ
アウトアドレスおよびバックアップデータを上記磁気テ
ープの冗長記録領域に記録するバックアップ記録手段
(例えば、バックアップデータメモリ、記録ラインカウ
ンタ、バックアップ記録開始ライン検出回路、ディジタ
ル変調器、およびバックアップ記録専用ヘッド) (4) 上記磁気テープから、上記ドロップアウトアドレス
およびバックアップデータと、記録された符号化情報と
を読み出す再生手段(例えば、再生専用ヘッド、ディジ
タル復調器、2値/3値変換メモリ部、FM復調器、お
よびジッタ補正回路) (5) 上記読み出されたドロップアウトアドレスに基づい
て、上記ドロップアウト発生部から再生された符号化情
報を、上記バックアップデータから得られる符号化情報
に置き換えて補正する補正手段(例えば、ドロップアウ
トアドレスメモリ部、読み出しラインカウンタ、ドロッ
プアウト補正切替え器)
【0038】
【作用】上記の構成により、磁気テープに記録すべき符
号化情報が、メモリ手段に一時的に格納されているの
で、磁気記録に特有の長いバースト誤りが発生したとし
ても、ドロップアウトを補償するバックアップデータを
メモリ手段から抽出することが可能である。
【0039】ディジタル放送波空間伝送において、上記
符号化情報は走査線順に従って伝送されているから、磁
気テープ上のドロップアウト発生部を検出することによ
って、ドロップアウト発生部に対応する符号化情報の走
査線番号を上記ドロップアウトアドレスとして検出する
ことができる。一方、上記メモリ手段にも、上記符号化
情報は走査線順に従って格納されているから、上記ドロ
ップアウトアドレスを検出すれば、メモリ手段から上記
バックアップデータを抽出することができる。
【0040】また、磁気テープに形成される記録トラッ
クの上辺および下辺には、隣接する記録トラックへの切
り替えに対応して、冗長記録領域が設定されている。こ
の冗長記録領域を利用して、上記ドロップアウトアドレ
スおよびバックアップデータを記録することができる。
上記バックアップ記録手段の一構成要素である磁気ヘッ
ドは、通常の記録領域に記録を行う記録ヘッドとは別個
に、冗長記録領域の位置に合わせて設けるとよい。
【0041】再生された符号化情報を外部に出力する際
に、再生手段によって、磁気テープから上記ドロップア
ウトアドレスおよびバックアップデータが読み出された
ときに、上記ドロップアウト発生部から再生された符号
化情報を、上記バックアップデータから得られる符号化
情報に置き換えれば、ドロップアウトが補償された符号
化情報を送出することができる。
【0042】このように、本発明は、磁気テープの冗長
記録領域に対してバックアップデータを記録再生するこ
とによって、磁気記録に特有の長いバースト誤りを補償
する構成を採用しているので、誤り訂正能力を強化する
ことによって派生するビットレートの増大および伝送帯
域の拡大の問題や、再生された映像信号のSN比低下の
問題に対して、構成の簡素化およびコストダウンを図り
ながら解決する磁気記録再生装置を提供することができ
る。
【0043】
【実施例】本発明の一実施例として、3値PCM音声情
報が時分割多重されているMUSE信号をFM記録再生
する場合について、図1ないし図4に基づいて説明すれ
ば以下のとおりである。
【0044】図3に示すように、通常の家庭用VTRと
同様に、記録ヘッドHR 、HR # および再生専用ヘッド
P 、HP # のそれぞれが対をなして、上側回転ドラム
41に180°対向配置されている。また、バックアッ
プ記録専用ヘッドHB が、記録ヘッドHR 、再生専用ヘ
ッドHP 、バックアップ記録専用ヘッドHB の順番で、
上側回転ドラム41の回転方向Rに沿って回転するよう
に配されている。バックアップ記録専用ヘッドHB は、
ドロップアウトが発生した3値PCM音声情報を補償す
るバックアップデータの記録に用いられる。
【0045】再生専用ヘッドHP 、HP # には図1に示
すヘッドアンプ1、2がそれぞれ直結され、これら5つ
のヘッドHR 、HR # 、HP 、HP # 、HB とヘッドア
ンプ1、2とは、上側回転ドラム41に搭載されてい
る。
【0046】磁気テープ42は、上側回転ドラム41に
180°+α°巻き付けられ、キャプスタン43とピン
チローラ44とにより一定速度に保たれながら走行す
る。各ヘッドHR 、HR # 、HP 、HP # 、HB は磁気
テープ42上を斜めに走査し、MUSE信号を乗せたF
Mキャリア(以下、MUSE・FMキャリアと呼ぶ)を
記録することによって、図4に示す記録トラックを形
成、または記録トラックからMUSE・FMキャリアを
ピックアップする。
【0047】ここで、図4は、上側回転ドラム41の回
転数を3600 rpm(倍速回転)とし、H並べ条件を満
足するトラックピッチ、すなわち27μm (9μm の場
合も可)でMUSE信号をFM記録した場合のテープパ
ターンの一部を一例として示している。9 6. 8 2 9 mm
長さの1トラックに約281ラインのMUSE信号が記
録されており、1ラインの長さは約344μm になって
いる。3値PCM音声情報は、#3〜46ライン、およ
び#565〜608ライン(便宜上、図4にハッチング
領域として示す)のそれぞれ連続する44ラインに、記
録ヘッドHR を用いて記録される。
【0048】なお、本実施例では、VHS規格に準じ
て、ビデオ全幅Bは 1 0. 6 0 mm、ビデオ幅は 1 0. 0
7 mmに設定されている。また、テープ巻付け角度が18
0°を超える部分(+α°に相当する部分)、すなわ
ち、磁気テープ42の幅方向の上辺および下辺部分で
は、一対の記録ヘッドHR 、HR # によって、同一のF
Mキャリアが同時に記録される。図4には、磁気テープ
42の下辺部分を示したが、同一のFMキャリアがこの
ように2重書きされる冗長記録領域(以下、バックアッ
プ記録領域と呼ぶ)RB は、上下辺ともそれぞれ530
μm (=B−W)の幅に設定されている。下辺部分のバ
ックアップ記録領域RB の下端から磁気テープ42の下
端までの750μm 幅の領域は、リニヤオーディオトラ
ックに設定されている。
【0049】上記バックアップ記録領域RB は、上述の
バックアップデータの記録領域として用いられ、最大7
ライン分、少なくとも6ライン分のバックアップデータ
を記録することができる。このバックアップ記録領域R
B には、対応するライン番号の映像情報やコントロール
信号がバックアップデータに重畳されて記録されてもよ
いし、あるいは記録ヘッドHR とバックアップ記録専用
ヘッドHB とをスイッチングして、映像情報/コントロ
ール信号をテープ上辺の冗長記録領域に、バックアップ
データを下辺部分のバックアップ記録領域RB に別々に
記録するようにしてもよい。
【0050】また、図4の例では、#556ラインを#
3〜46ラインに対応するバックアップ記録開始ライン
に設定し、#1119ラインを#565〜608ライン
に対応するバックアップ記録開始ラインに設定すること
ができるが、磁気テープ42の下端に寄り過ぎて出力を
得にくい等の問題があれば、バックアップデータ量に応
じてバックアップ開始ラインがその都度変わるようにシ
ステムを組むこともできる。
【0051】次に、図1に示すように、FM変調器4の
出力は、記録アンプ3およびロータリートランス25を
介して記録ヘッドHR 、HR # に入力されている。MU
SE信号は上記FM(またはAM)変調器4に入力され
ると共に、記録ラインカウンタ5にも入力されるように
なっている。記録ラインカウンタ5は、1フレームのM
USE信号に含まれる1125本のライン数をカウント
アップし、1フレーム周期でリセットされる。記録ライ
ンカウンタ5が出力するカウント値は、記録ヘッド
R 、HR # で記録中のラインのアドレスを表してい
る。
【0052】1フィールド単位でMUSE信号に時分割
多重されている3値PCM音声情報を、図示しない3値
/2値変換部を通して2値PCM音声情報に変換した
後、音声PCMメモリ6に格納する。音声PCMメモリ
6は、連続44ラインの音声PCM情報を約1フィール
ドの間保持するRAM (Random Access Memory) として
構成されている。音声PCMメモリ6が、1フィールド
期間に格納する2値PCM音声情報のビット数は 2 2.
5 kb(=1.35 Mbps /60)であるから、音声PCM
メモリ6のメモリ容量は、ドロップアウトが発生したラ
インのアドレス(以下、ドロップアウトアドレスと呼
ぶ)LD の格納も考慮して、 2 5 kb あれば十分であ
る。3値PCM音声情報の記録時にドロップアウトが発
生した場合、この音声PCMメモリ6に一時的に格納さ
れた2値PCM音声情報から、ドロップアウトを補償す
るバックアップデータが抽出される。
【0053】一方、再生専用ヘッドHP の再生出力は、
ヘッドアンプ1およびロータリートランス25を介して
再生キャリア包絡線検波器7に入力され、記録ヘッドH
R による記録直後の「同時モニタ」を行うように構成さ
れている。再生キャリア包絡線検波器7の出力はコンパ
レータ8の非反転端子に接続され、コンパレータ8の反
転端子には閾値V0 の定電圧が印加されている。
【0054】上記コンパレータ8の出力と、上記記録ラ
インカウンタ5の出力とは、上記ドロップアウトアドレ
スLD を検出するドロップアウトライン検出器9に接続
されている。ドロップアウトライン検出器9は、ドロッ
プアウトアドレスLD を検出すると、ドロップアウト検
出信号をバックアップ記録開始ライン検出回路11に出
力する。
【0055】さらに、ドロップアウトライン検出器9が
出力するドロップアウトアドレスLD は、バックアップ
データメモリ10に入力されると共に、上記音声PCM
メモリ6のメモリアドレスの指定に用いられる。さら
に、音声PCMメモリ6の出力は、バックアップデータ
メモリ10に接続されている。したがって、バックアッ
プデータメモリ10は、ドロップアウトアドレスLD
対応して格納されていた2値PCM音声情報をバックア
ップデータとして音声PCMメモリ6から受け取り、ド
ロップアウトアドレスLD と共に格納するメモリで、そ
の容量は 3 kb 程度あればよい。
【0056】次に、バックアップ記録開始ライン検出回
路11は、記録ラインカウンタ5の出力に接続され、ド
ロップアウトが発生したときに上記バックアップ記録開
始ラインを検出すると、バックアップデータメモリ10
に対して読み出しトリガパルスを出力する。
【0057】さらに、バックアップデータメモリ10の
出力は、バックアップデータメモリ10から読み出され
たバックアップデータとしての2値PCM音声情報およ
びドロップアウトアドレスLD をディジタル(またはF
M)変調してキャリアに乗せるディジタル(またはF
M)変調器13に接続されている。ディジタル変調器1
3の出力は、記録アンプ12およびロータリートランス
25を介してバックアップ記録専用ヘッドHB に入力さ
れるようになっている。
【0058】一方、再生専用ヘッドHP の出力は、ヘッ
ドアンプ1、ロータリートランス25、イコライザ1
4、およびヘッドスイッチ16の一方の伝送経路を介し
てFM(またはAM)復調器18にも入力されている。
同様に、再生専用ヘッドHP #の出力は、ヘッドアンプ
2、ロータリートランス25、イコライザ15、および
ヘッドスイッチ16の他方の伝送経路を介して、FM復
調器18に入力されている。
【0059】再生ラインカウンタ20は、FM復調器1
8で分離され、HsyncAFC(Auto-matic frequency co
ntrol)回路19で周波数が安定化された水平同期信号を
カウントし、ヘッドスイッチ16にスイッチング信号を
出力するように構成されている。これによって、再生専
用ヘッドHP 、HP # からFM復調器18に至る再生出
力伝送経路は、1トラック毎に切り換えられる。
【0060】一方、イコライザ14の出力は、再生され
たバックアップデータとしての2値PCM音声情報およ
びドロップアウトアドレスLD を復調するディジタル
(またはFM)復調器17に接続されている。ディジタ
ル(またはFM)復調器17の出力は、2値/3値変換
器も兼ねた2値/3値変換メモリ部21と、ドロップア
ウトアドレスLD を格納しラッチするドロップアウトア
ドレスラインメモリ部22とに入力される。
【0061】さらに、FM復調器18の出力は、ジッタ
補正回路23を介してドロップアウト補正切替え器26
の一方の入力端子に接続され、上記2値/3値変換メモ
リ部21の出力は、上記ドロップアウト補正切替え器2
6のもう一方の入力端子に接続されている。
【0062】このドロップアウト補正切替え器26にお
ける入出力系統を切り替える構成は次のとおりである。
マスタークロックを分周して各種同期信号を生成する再
生同期盤24によって駆動される読み出しラインカウン
タ25の出力が、上記ジッタ補正回路23およびドロッ
プアウトアドレスメモリ部22に接続されている。読み
出しラインカウンタ25は、ジッタ補正回路23が出力
するMUSE再生信号のライン数をカウントする。ドロ
ップアウトアドレスメモリ部22は、ドロップアウトア
ドレスLD と読み出しラインカウンタ25のカウント値
とを比較し、両者が一致したときに、2値/3値変換メ
モリ部21およびドロップアウト補正切替え器26に切
替えパルスを出力するようになっている。
【0063】この構成により、ドロップアウト補正切替
え器26に対する入力系統は、バックアップデータとし
ての3値PCM音声情報を出力する2値/3値変換メモ
リ部21側、またはドロップアウトが発生した3値PC
M音声情報を含むMUSE再生信号を出力するジッタ補
正回路23側に切り替えられる。
【0064】なお、再生同期盤24が生成する各種同期
信号は、上記2値/3値変換メモリ部21およびジッタ
補正回路23にも出力されるように構成されている。
【0065】上記の構成において、MUSE信号に多重
されている音声情報部分で発生するドロップアウトの補
正処理は、以下の4ステップに区分できる。
【0066】(1) 第1ステップ…MUSE信号のFM記
録と並行して、音声情報をメモリに1フィールドの間保
持する。
【0067】(2) 第2ステップ…FM記録されたMUS
E信号の「同時モニタ」によって、ドロップアウトアド
レスLD を検出し、このドロップアウトアドレスLD
対応する音声情報を、バックアップデータとして上記メ
モリから取り出す。
【0068】(3) 第3ステップ…取り出したバックアッ
プデータをドロップアウトアドレスLD と共に、バック
アップ記録専用ヘッドを用いて、磁気テープの冗長記録
領域にタイミングを合わせて記録する。
【0069】(4) 第4ステップ…再生専用ヘッドを用い
て、まず、上記冗長記録領域からバックアップデータお
よびドロップアウトアドレスLD を再生し、ラッチす
る。次に、ドロップアウトが発生した音声情報を含むM
USE再生信号を得、その内、ドロップアウトアドレス
D に対応する音声情報を、上記バックアップデータと
しての音声情報に置き換えて補正する。
【0070】次に、上記の各ステップ毎に、補正処理を
詳細に説明する。
【0071】(1) 第1ステップでは、MUSE信号をF
M変調器4によってMUSE・FMキャリアに変換し、
記録ヘッドHR 、HR # で磁気テープ42に記録する。
図2(a)は、MUSE信号に多重された1フィールド
連続44ラインの3値PCM音声情報が、記録ヘッドH
R によって1トラック中の所定位置にFM記録されたこ
とを示している(便宜上、ハッチングで示す)。なお、
図2(a)中のブランク箇所Dは、ドロップアウトの発
生位置を示している。
【0072】また、これと同時に、上記3値PCM音声
情報は、図示しない3値/2値変換部によって2値PC
M音声情報に変換され、1フィールド毎に約1フィール
ド期間、音声PCMメモリ6に格納される。
【0073】(2) 第2ステップでは、図2(b)に示す
ように、記録ヘッドHR によるFM記録のすぐ後で、再
生専用ヘッドHP によってFMキャリアを読み出す「同
時モニタ」が行われる。再生FMキャリアは、ヘッドア
ンプ1で十分増幅してからロータリートランス25を介
して再生キャリア包絡線検波器7に送出される。図2
(b)に再生FMキャリアの波形を示すように、上記ブ
ランク箇所Dに対応してドロップアウトが出現してい
る。
【0074】ここで、記録時および再生時には、同じロ
ータリートランス25の異なるチャンネルが使用され、
記録のためのFMキャリアは、数Vp-p の高い信号レベ
ルで記録ヘッドHR 、HR # に伝送されているため、ロ
ータリートランス25における記録用チャンネルと、
「同時モニタ」用チャンネルとの間の被り妨害(クロス
トーク)が問題となる。しかしながら、仮に再生画像の
「同時モニタ」を行うのであれば、クロストーク許容量
に−40 dB 以下が要求されるところだが、再生FMキ
ャリアの包絡線検波のための「同時モニタ」の場合に
は、クロストーク許容量が−20 dB 程度であっても、
ドロップアウト検出に支障は無い。つまり、再生FMキ
ャリアのCN比あるいは磁気テープ42の品質にもよる
が、ドロップアウトを検出するための閾値としては、−
10 dB (1/3)から−14 dB (1/5)程度に設
定することが実用的と考えられる。
【0075】さて、再生FMキャリアのエンベロープ
が、コンパレータ8において設定された閾値V0 を下回
ったとき、コンパレータ8はドロップアウトパルスを生
成し、ドロップアウトライン検出器9に出力する。ドロ
ップアウトライン検出器9は、ドロップアウトパルスが
入力されると、記録ラインカウンタ5から受け取った記
録中のラインのアドレスに基づいて、上記ドロップアウ
トアドレスLD を検出する。
【0076】上記ドロップアウトアドレスLD の検出の
ために、記録中のラインのアドレスLR と「同時モニ
タ」されているラインのアドレスLP との間に、 LR −LP =LC ( 一定値 ) … が成り立つように、記録ヘッドHR と再生専用ヘッドH
P との間の回転距離(円弧長)を設定しておく。すなわ
ち、記録ヘッドHR で記録されたラインが、再生専用ヘ
ッドHP に到達するまでの間(時間差)、上側回転ドラ
ム41の回転数を一定とみなすことができるから、上記
時間差も一定とみなせる。そこで、上記時間差が水平周
期(29.6μs )の整数倍となるように、上記回転距離
を設定すれば、上記式の関係が成り立つ。したがっ
て、上記ドロップアウトアドレスLは、式から、 L=LR −LC … によって求めることができる。
【0077】なお、厳密には、記録ヘッドHR と再生専
用ヘッドHP との間で磁気テープ42が伸縮することに
よって生じる揺らぎが、上記の時間差には存在するが、
上記LC が100ライン(時間差に換算して 2. 9 6 m
s、距離に換算して 3 4. 4 mm)としても、時間差の揺ら
ぎは高々1μs 程度と考えられ、水平周期(29.6μs
)に比べて、実用上十分に小さいとみなすことができ
る。
【0078】次に、上記ドロップアウトアドレスLD
基づいて、音声PCMメモリ6に格納されていた対応す
る2値PCM音声情報が、バックアップデータとして読
み出され、ドロップアウトアドレスLD と共にバックア
ップデータメモリ10に格納される。
【0079】(3) 第3ステップでは、図2(c)に示す
ように、バックアップ記録専用ヘッドHB によって、ド
ロップアウトが発生したトラックのバックアップ記録領
域RB に、バックアップデータが記録される。そのため
に、ドロップアウトライン検出器9が出力するドロップ
アウト検出信号と記録ラインカウンタ5が出力する記録
中のラインのアドレスとに基づいて、バックアップ記録
開始ライン検出回路11が、バックアップデータの記録
開始タイミングを検知し、バックアップデータメモリ1
0に読み出しトリガパルスを出力する。この場合も、前
述と同様に、記録ヘッドHR とバックアップ記録専用ヘ
ッドHB との回転距離を、その時間差換算で水平周期の
整数倍となるように設定しておけば、バックアップデー
タの記録開始アドレスを精度良く決めることができる。
【0080】上記読み出しトリガパルスの出力に応じ
て、バックアップデータメモリ10からバックアップデ
ータおよびドロップアウトアドレスLD が読み出され、
ディジタル(またはFM)変調器13でキャリアに乗せ
てバックアップ記録領域RB に記録される。
【0081】(4) 第4ステップでは、MUSE・FMキ
ャリアが再生され、MUSE信号が復調される。図2
(d)に示すように、再生専用ヘッドHP は、3値PC
M音声情報が記録された領域に先がけて、各トラックの
バックアップ記録領域RB を最初に走査するため、バッ
クアップデータおよびドロップアウトアドレスLD を乗
せたFMキャリアが先行して取得される。このFMキャ
リアは、増幅および波形等化処理を経て、ディジタル
(またはFM)復調され、2値PCM音声情報およびド
ロップアウトアドレスLD が再生される。2値PCM音
声情報は、再生同期盤24から供給される同期信号に従
って、2値/3値変換メモリ部21で3値PCM音声情
報に変換された後、ラッチされる。
【0082】また、ドロップアウトアドレスLD もドロ
ップアウトアドレスメモリ部22に格納されラッチされ
る。ドロップアウトアドレスメモリ部22は、ジッタ補
正回路23が出力中のMUSE再生信号のラインのアド
レスを読み出しラインカウンタ25から受け取る。そし
て、ドロップアウトアドレスメモリ部22は、ドロップ
アウトアドレスLD と読み出しラインカウンタ25の出
力とを比較し、両者が一致したときに、2値/3値変換
メモリ部21およびドロップアウト補正切替え器26に
切替えパルスを出力する。
【0083】一方、ジッタ補正回路23は、再生同期盤
24から供給される同期信号に従って、FM復調された
MUSE再生信号の残留時間揺らぎを許容限度(例えば
5 ns ) 以下に抑えてから、MUSE再生信号をドロッ
プアウト補正切替え器26の一方の入力端子に加えてお
く。
【0084】ドロップアウトが発生しなかった場合に
は、MUSE再生信号がドロップアウト補正切替え器2
6から外部に出力されるが、ドロップアウトが発生した
場合、すなわち、ドロップアウトアドレスメモリ部22
が切替えパルスを出力した場合には、2値/3値変換メ
モリ部21にラッチされていたバックアップデータとし
ての3値PCM音声情報がドロップアウト補正切替え器
26から外部に出力される。これにより、ドロップアウ
トが発生したラインの3値PCM音声情報が、バックア
ップデータとしての3値PCM音声情報に置き換えて補
正され、ドロップアウトの一連の補正処理が完結する。
【0085】
【発明の効果】本発明に係る磁気記録再生装置は、以上
のように、ディジタル放送波空間伝送を対象とした符号
化情報を一時的に格納するメモリ手段と、磁気テープに
符号化情報を記録する際に、ドロップアウトが発生した
磁気テープ上のドロップアウト発生部を検出し、ドロッ
プアウト発生部に対応するドロップアウトアドレスを求
めるドロップアウト検出手段と、上記ドロップアウトア
ドレスに対応するメモリアドレスに格納された符号化情
報を、バックアップデータとして上記メモリ手段から読
み出すと共に、上記ドロップアウトアドレスおよびバッ
クアップデータを上記磁気テープの冗長記録領域に記録
するバックアップ記録手段と、上記磁気テープから、上
記ドロップアウトアドレスおよびバックアップデータ
と、記録された符号化情報とを読み出す再生手段と、上
記読み出されたドロップアウトアドレスに基づいて、上
記ドロップアウト発生部から再生された符号化情報を、
上記バックアップデータから得られる符号化情報に置き
換えて補正する補正手段とを備えている構成である。
【0086】それゆえ、本発明に係る磁気記録再生装置
は、ドロップアウトが発生したときに、一時的に格納し
ておいた符号化情報の中から、ドロップアウトした符号
化情報に対応するバックアップデータを抽出し、そのバ
ックアップデータを磁気テープの冗長記録領域に対して
記録再生することによって、ドロップアウトした符号化
情報を補正するので、誤り訂正能力を強化することによ
って派生するビットレートの増大および伝送帯域の拡大
の問題や、再生された映像信号のSN比低下の問題を招
来することなく、長いバースト誤りに十分に対応するこ
とができる。
【0087】また、キャリアの変調および復調によって
符号化情報をそのまま磁気テープに記録再生する構成で
あるから、構成の簡素化およびコストダウンを図った磁
気記録再生装置の利点が十分に生かされるという効果を
併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録再生装置の構成を概略的
に示すブロック線図である。
【図2】ドロップアウトの補正処理における各磁気ヘッ
ドとトラックとの位置関係を、段階を追って示す説明図
である。
【図3】各磁気ヘッドを搭載した回転ドラムに対する磁
気テープの巻付け状態を示す説明図である。
【図4】MUSE信号を倍速記録したときの磁気テープ
上の記録パターンと、冗長記録領域とを模式的に示す説
明図である。
【図5】映像信号のドロップアウトを補償する従来の構
成の要部を示すブロック線図である。
【図6】図5の構成の各部で入出力される信号の波形を
示す波形図である。
【図7】映像・音声/付加・制御情報を含む1フレーム
のMUSE信号の構成を示す説明図である。
【図8】MUSE信号に多重されている音声/付加情報
のフレーム構成をモード別に示す説明図である。
【図9】音声情報の誤り訂正能力を強化する構成を機能
的に示す説明図である。
【符号の説明】
5 記録ラインカウンタ5(ドロップアウト検出手段
およびバックアップ記録手段) 6 音声PCMメモリ(メモリ手段) 7 再生キャリア包絡線検波器(ドロップアウト検出
手段) 8 コンパレータ(ドロップアウト検出手段) 9 ドロップアウトライン検出器(ドロップアウト検
出手段) 10 バックアップデータメモリ(バックアップ記録
手段) 11 バックアップ記録開始ライン検出回路(バック
アップ記録手段) 13 ディジタル変調器(バックアップ記録手段) 17 ディジタル(またはFM)復調器(再生手段) 18 FM復調器(再生手段) 21 2値/3値変換メモリ部(再生手段) 22 ドロップアウトアドレスメモリ部(補正手段) 23 ジッタ補正回路(再生手段) 25 読み出しラインカウンタ(補正手段) 26 ドロップアウト補正切替え器(補正手段) HP 再生専用ヘッド(再生手段およびドロップアウト
検出手段) HP # 再生専用ヘッド(再生手段およびドロップアウト
検出手段) HB バックアップ記録専用ヘッド(バックアップ記録
手段) RB バックアップ記録領域(冗長記録領域)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル放送波空間伝送を対象とした符
    号化情報を、キャリアの変調および復調によって磁気テ
    ープに記録再生する磁気記録再生装置において、 上記符号化情報を一時的に格納するメモリ手段と、 上記磁気テープに符号化情報を記録する際に、ドロップ
    アウトが発生した磁気テープ上のドロップアウト発生部
    を検出し、ドロップアウト発生部に対応するドロップア
    ウトアドレスを求めるドロップアウト検出手段と、 上記ドロップアウトアドレスに対応するメモリアドレス
    に格納された符号化情報を、バックアップデータとして
    上記メモリ手段から読み出すと共に、上記ドロップアウ
    トアドレスおよびバックアップデータを上記磁気テープ
    の冗長記録領域に記録するバックアップ記録手段と、 上記磁気テープから、上記ドロップアウトアドレスおよ
    びバックアップデータと、記録された符号化情報とを読
    み出す再生手段と、 上記読み出されたドロップアウトアドレスに基づいて、
    上記ドロップアウト発生部から再生された符号化情報
    を、上記バックアップデータから得られる符号化情報に
    置き換えて補正する補正手段とを備えていることを特徴
    とする磁気記録再生装置。
JP4337523A 1992-12-17 1992-12-17 磁気記録再生装置 Pending JPH06208768A (ja)

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