JPH06207993A - 過剰熱発生材料、重水分解用電極、重水分解用電極の製造方法、重水分解装置、過剰熱測定装置、および過剰熱利用装置 - Google Patents

過剰熱発生材料、重水分解用電極、重水分解用電極の製造方法、重水分解装置、過剰熱測定装置、および過剰熱利用装置

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JPH06207993A
JPH06207993A JP4335296A JP33529692A JPH06207993A JP H06207993 A JPH06207993 A JP H06207993A JP 4335296 A JP4335296 A JP 4335296A JP 33529692 A JP33529692 A JP 33529692A JP H06207993 A JPH06207993 A JP H06207993A
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JP
Japan
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electrode
heavy water
excess heat
palladium
decomposing
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JP4335296A
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English (en)
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Ryohei Yabuno
良平 藪野
Toshihisa Terasawa
俊久 寺澤
Tamio Oi
民男 大井
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TEKUNOBA KK
Original Assignee
TEKUNOBA KK
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G1/00Hot gas positive-displacement engine plants
    • F02G1/04Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type
    • F02G1/043Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type the engine being operated by expansion and contraction of a mass of working gas which is heated and cooled in one of a plurality of constantly communicating expansible chambers, e.g. Stirling cycle type engines
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 過剰熱発生に適した過剰熱発生材料および陰
極の物性および具体的形態および製造方法を明らかにし
て、産業上の利用形態を明らかにすること。 【構成】 パラジウムに微細な気孔を均一に形成した密
度11.5ないし11.9g/cm3 の過剰熱発生材料。パ
ラジウムの円筒部材の中央部に直径0.1mm以下の気孔
を均一に形成した気孔率5〜25%の重水分解用電極。
パラジウムを真空溶解して鋳造し、スウェージング加工
および引抜加工を施す重水分解用電極の製造方法。上記
重水分解用電極によって陰極を構成し、スパイラルに配
設した白金により陽極を構成した重水分解装置。上記重
水分解装置を利用した過剰熱測定装置および過剰熱利用
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過剰熱を有効に発生す
る過剰熱発生材料、重水分解装置における重水分解用電
極、重水分解用電極の製造方法、上記重水分解用電極を
備えた重水分解装置、重水分解装置における重水分解用
電極によって発生される過剰熱を測定する過剰熱測定装
置、上記過剰熱を熱利用装置により利用する過剰熱利用
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、1989年3月にユ
タ大学のポンズ教授とフライシュマン教授らによって発
表されたもので、重水より成る電解液中にパラジウム他
の水素吸蔵金属材料から成る陰極と白金から成る陽極を
配設し、両者の間に直流電流を印加して、電解液を電気
分解するものが有った。
【0003】またその他の従来技術としては、国際公開
90−10935号パンフレットに示されるように、電
解液中に蒸気を通す管が配設され、過剰熱により昇温さ
れた電解液から蒸気が熱媒体となって熱を奪い、蒸気発
生装置によって電気エネルギに変換するものが有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におけ
る陰極としては、パラジウム他の水素吸蔵金属材料であ
るということが示されているだけで、物性、具体的形態
が必ずしも明らかでは無かった。
【0005】その他の従来技術にあっては、電気および
機械エネルギに変換した後、そのエネルギを産業上利用
できるレベルのものでは無いという問題が有った。
【0006】そこで本発明者らは、系統的実験の結果、
パラジウムその他の水素吸蔵金属材料および陰極に気孔
を形成すると重水分解において有効に過剰熱を発生させ
ることができるという知見に基づき、その陰極の製造方
法およびその陰極を用いた重水分解装置、この重水分解
装置を利用した過剰熱測定装置、および過剰熱利用装置
を開発して、過剰熱発生材料および陰極に適した物性お
よび具体的形態を明らかにして、産業上利用できるレベ
ルにするという目的を達成する本発明に到達したもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)の重水分解用過剰熱発生材料は、パラジウ
ムまたはパラジウム系合金の母材内に微細な気孔を形成
したものである。
【0008】本発明(請求項2に記載の第2発明)の重
水分解用電極は、重水を含む電解液の分解用電極であっ
て、パラジウムまたはパラジウム系合金より成る部材の
外壁部より一定距離内方に一様に気孔を形成したもので
ある。
【0009】本発明(請求項3に記載の第3発明)の重
水分解用電極は、重水を含む電解液の分解用電極であっ
て、パラジウムまたはパラジウム系合金より成る部材の
中央部に直径0.1mm以下の気孔を気孔率5%ないし2
5%の範囲内で形成したものである。
【0010】本発明(請求項4に記載の第4発明)の重
水分解用電極の製造方法は、パラジウムまたはパラジウ
ム系合金材料を溶解し、一定の形状に鋳造する間にボイ
ドを積極的に形成する溶解鋳造工程と、鋳造された母材
を塑性加工して母材内の気孔率を調整する塑性加工工程
とから成るものである。
【0011】本発明(請求項5に記載の第5発明)の重
水分解装置は、重水を含む電解液を充填した容器と、容
器内の電解液中に挿置した陽極と、容器内の電解液中に
挿置され、パラジウムまたはパラジウム系合金より成り
密度が11.5ないし11.9g/cm3 の過剰熱を発生し
得る構成の陰極と、陽極および陰極に電流を印加する電
源とから成るものである。
【0012】本発明(請求項6に記載の第6発明)の過
剰熱測定装置は、第5発明に対して、前記容器内の電解
液中に挿置したキャリブレーション用のヒータと、前記
容器内の電解液中に挿置した温度センサと、キャリブレ
ーション用のヒータによる加熱により求めた熱係数に基
づき温度センサの出力信号により陰極を構成する重水分
解用電極によって発生した過剰熱を演算する演算装置と
を付加したものである。
【0013】本発明(請求項7に記載の第7発明)の過
剰熱利用装置は、第5発明に対して、前記陰極内に介挿
され陰極が発生する過剰熱を利用する熱利用装置を付加
したものである。
【0014】
【作用】上記構成より成る第1発明の、過剰熱発生材料
は、重水の重水素がDプラスイオンとなり重水分解用過
剰熱発生材料の内部に拡散していき、内部に気孔が存在
するとその周囲から気孔内に向かってDプラスイオンが
移動しようとし、その瞬間においてはDプラスイオン密
度が高くなり、核反応断面積が大きくなると考えられ
る。
【0015】上記構成より成る第2発明の重水分解用電
極は、重水の重水素がDプラスイオンとなり重水分解用
電極の外壁部より内部に拡散していき、電極の外壁部よ
り一定距離内方に一様に形成した気孔の周囲から気孔内
に向かってDプラスイオンが移動しようとし、その瞬間
においてはDプラスイオン密度が高くなり、核反応断面
積が大きくなると考えられる。
【0016】上記構成より成る第3発明の重水分解用電
極は、重水の重水素がDプラスイオンとなり重水分解用
電極の外壁部より内部に拡散していき、電極の中央部に
直径0.1mm以下で気孔率5%ないし25%の範囲内で
形成した気孔の周囲から気孔内に向かってDプラスイオ
ンが移動しようとし、その瞬間においてはDプラスイオ
ン密度が高くなり、核反応断面積が大きくなると考えら
れる。
【0017】上記構成より成る第4発明の重水分解用電
極の製造方法は、パラジウムまたはパラジウム系合金材
料を溶解し、一定の形状に鋳造してボイドを積極的に形
成し、鋳造された母材を塑性加工して気孔率を調整し
て、重水分解用電極を製造する。
【0018】上記構成より成る第5発明の重水分解装置
は、容器の電解液中に挿置された陽極と密度が11.5
ないし11.9g/cm3 のパラジウムまたはパラジウム系
合金材より成る陰極とに電源より印加される電流によ
り、重水を電気分解するとともに、陰極により過剰熱を
発生する。
【0019】上記構成より成る第6発明の過剰熱測定装
置は、第5発明の重水分解装置が重水の電気分解により
陰極が発生する過剰熱を、キャリブレーション用のヒー
タによる加熱により求めた熱係数に基づき、温度センサ
の出力信号により演算装置によって演算するものであ
る。
【0020】上記構成より成る第7発明の過剰熱利用装
置は、第5発明の重水分解装置が重水の電気分解により
陰極が有効に発生する過剰熱を、陰極内に介挿された熱
利用装置により取り出し、利用するものである。
【0021】
【発明の効果】上記作用を奏する第1発明の重水分解用
過剰熱発生材料は、形成された微細な気孔によりDプラ
スイオン密度が高くなり、核反応断面積が大きくなるた
め、有効に投入パワ以上の過剰熱を発生するという効果
を奏する。
【0022】上記作用を奏する第2発明の重水分解用電
極は、微細な気孔によりDプラスイオン濃度が高くな
り、核反応断面積が大きくなるため有効に投入パワ以上
の過剰熱を発生するとともに、微細な気孔を電極の外壁
部より一定距離内方に形成したので気孔内の内圧が高く
なっても、割れやクラックの発生を抑制するという効果
を奏する。
【0023】上記作用を奏する第3発明の重水分解用電
極は、微細な気孔によりDプラスイオン濃度が高くな
り、核反応断面積が大きくなるため有効に過剰熱を発生
するとともに、微細な気孔を中央部に直径0.1mm以下
で気孔率5%ないし25%の範囲内で形成したので気孔
内の内圧が高くなっても、割れやクラックの発生を抑制
するという効果を奏する。
【0024】上記作用を奏する第4発明の重水分解用電
極の製造方法は、サイズおよび気孔率が調整された気孔
を形成した電極を製造することができるという効果を奏
する。
【0025】上記作用を奏する第5発明の重水分解装置
は、密度が11.5ないし11.9g/cm3 のパラジウム
またはパラジウム系合金材より成る電極により、重水の
電気分解を可能にするとともに、投入パワ以上の過剰熱
を発生させることが出来るという効果を奏する。
【0026】上記作用を奏する第6発明の過剰熱測定装
置は、重水の電気分解により密度11.5ないし11.
9g/cm3 の範囲内の陰極が発生する過剰熱を正確に測定
することが出来るという効果を奏する。
【0027】上記作用を奏する第7発明の過剰熱利用装
置は、重水の電気分解により密度11.5ないし11.
9g/cm3 の範囲内の陰極が有効に発生した過剰熱を、熱
利用装置により有効に利用されるという効果を奏する。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例について、図面を用いて
詳細に説明する。
【0029】(第1実施例)第1実施例の過剰熱発生材
料および重水分解用電極(以下単に重水分解用電極と言
う)は、第1ないし第3発明の実施例であり、図1に示
すように外径d0 mm、高さh0 mmの中実棒状の部材10
で構成された電極1内の中央部に最大径dmm高さhmmの
気孔部11を形成するものである。
【0030】電極1の外径d0 気孔部11の最大径dを
約2分の1に設定すると良く、電極1の高さh0 に対し
て気孔部11の高さhは(0.6〜0.7)h0 の範囲
で設定するのが良い。ちなみに本第1実施例において一
例として、電極1の外径d0 を2mm、高さh0 を10m
m、気孔部11の最大径1mm、長さ6mmに設定し、電極
1の外径d0 と気孔部11の最大径の比を0.5とし、
電極1の高さh0 と気孔部11の高さの比を0.6とし
た。
【0031】また気孔部11に均一に形成する気孔12
は、直径0.1mm以下が良く、本第1実施例では0.1
mmに設定し、電極全体の気孔率は5%ないし25%が望
ましく第1実施例では5%に設定し、電極1全体の密度
は11.5ないし11.9g/cm3 が望ましく、本第1実
施例では11.9g/cm3 に設定した。
【0032】上記構成より成る第1実施例の重水分解用
電極は、重水の重水素がDプラスイオンとなり電極1の
内部に拡散していき、電極1内の中央部に上述したよう
に均一に配設された気孔12の周囲から気孔12内に向
かってDプラスイオンが移動しようとし、その瞬間にお
いてはDプラスイオン密度が高くなり、核反応断面積が
大きくなると考えられる。
【0033】上記作用を奏する第1実施例の重水分解用
電極は、Dプラスイオン密度が高くなり、核反応断面積
が大きくなると考えられるので、有効に過剰熱が発生す
るとともに、気孔12内の内圧が少なくとも1600気
圧に高くなっても、電極1に割れやクラックが発生する
のを有効に防止するという効果を奏する。
【0034】(第2実施例)第2実施例の重水分解用電
極の製造方法は、第4考案の実施例であり、第1実施例
の電極の製造方法に関するもので、図2ないし図8を用
いて説明する。
【0035】第2実施例の重水分解用電極の製造方法
は、図2ないし図4に示す真空溶解装置81内におい
て、外径20mm、板厚1mm、長さ180mmの試験管状の
石英管8A内にパラジウムを介挿して、アルゴンガスを
1 kgf/cm2 供給するとともにカルシウムボライド脱酸
剤を0.030〜0.035%添加し、外側に配設した
高周波コイル8Bにより加熱して、石英管8Aの下部に
配設した直径1mmの円孔8AOを介して下部に配設した
図4に詳細を示した銅鋳型8C内の内径8mmの円筒状の
キャビティ8CC内に注入させる。
【0036】銅鋳型8Cは、図4に示すように2個の直
方体部材8Dで構成され、対向面中央に半円形の凹部8
DCを上下方向に形成し、2つの型部材8Dを当接させ
ることにより、円筒状のキャビティを構成するものであ
る。
【0037】真空溶解装置81は、ロータリポンプで真
空引きされた後に、酸素ガスを70ないし72cmHgまたは
空気を60〜40cmHgまで満たすとともに、カルシウム
ボライド脱酸剤を図8から明らかなように真密度(12
g/cm3 )のインゴットを得る場合より若干少量の0.0
30〜0.035%添加することにより、インゴット8
1E中のボイドの形成を促進する。
【0038】銅鋳型8Dを2つに分割して取り出したイ
ンゴット81Eを、図5に示すスウェージング装置82
のダイス8F内に図6において左方向から送り速度1〜
3mm/sec で右方向にインゴット81Eを押し込む。ス
ウェージング装置82は、支持リング8G内に6個の圧
力ロール8Hが60度間隔で配設され、略半円形の図中
時計方向に回転するスウェージング軸8Iの間に介挿さ
れた外側が円形断面の2個のハンマ8Jの間にダイス8
Fが対向して配設されている。
【0039】ダイス8Fは、図6において、軸方向の左
方部にテーパ部8FTを形成し、スウェージング軸の回
転に伴うハンマ8Jの往復動によるダイス8Fへの押圧
により素材であるインゴット81Eを1パスの加工率1
5ないし30%で、スウェージング加工し、右方部は小
径部8FSに形成されており、総加工率0ないし80%
内の適当な加工率で加工された素材を排出する。
【0040】スウェージング加工された素材は、軸方向
の殆どの部分にテーパ部8Kを形成した引抜きダイス8
3から引抜速度1〜3mm/sec で1パスの加工率15な
いし30%の間で引き抜き、総加工率0ないし80%内
の適当な加工率で引き抜き加工をした後、引き抜かれた
素材8Lは一定の長さに切断される。
【0041】上記構成より成る第2実施例の重水分解用
電極の製造方法は、溶解鋳造時において、真空引き後の
酸素の供給量および脱酸剤の量を調整して、積極的にイ
ンゴット81E中のボイドの形成を促進するとともに、
その後のスウェージングおよび引抜加工の加工条件を上
述のように調整して素材(電極)中の気孔率が調整され
た電極を製造することが出来るという作用効果を奏す
る。
【0042】(第3実施例)第3実施例の重水分解装置
は、第5発明の実施例であり、第3実施例方法で製造し
た電極を陰極1として利用するもので、図9に示すよう
に、水が充填された外筒3と外筒3内に介挿された内筒
4と、内筒4内に充填された重水を含む電解液5と、内
筒内に挿置されたガラス円筒20と、ガラス中空円筒2
0の外周壁にスパイラルに巻装した陽極2と、内筒4内
の中央部に介挿された上記陰極1と、陽極2と陰極1と
の間に直流定電流を印加する定電流源6と、電気分解に
よって発生するガスを導出するアウトレット21とから
成る。
【0043】外筒3は、ヒータのオンオフにより内部に
介挿された水の温度を25°C一定に保つ恒温槽により
構成される。
【0044】内筒4は、内部が真空の容器で構成され、
上部開口部付近には、熱を反射するために銀のコーティ
ング層が形成されている。
【0045】電解液5は、リチウムメタル0.173g
を重水250mlに混ぜた0.1モルの重水酸化リチウ
ムLiOD重水溶液である。
【0046】陽極2は、直径0.25mm、長さ200mm
の白金線を内筒4内に挿置された上記ガラス内筒20の
外周壁にスパイラルに巻装されている。
【0047】陰極1は、上述の第2実施例の製造方法で
製造したパラジウムの直径2mm高さ10mmの内筒体10
で構成され、気孔部は、直径1mm高さ6mm、気孔の直径
0.1mmで、全体の密度は11.9g/cm3 に設定した。
【0048】上記構成より成る第3実施例の重水分解装
置は、定電流源6より陽極2と陰極1との間に直流定電
流を印加し、電解液5である重水を電気分解するととも
に、陰極1内に形成した気孔部11の気孔内に向かって
Dプラスイオンが移動しようとし、その瞬間においてD
プラスイオン密度が高くなり、常温核融合現象の核反応
断面積が大きくなると考えられるので、ポンズ−フライ
シュマン効果による過剰熱を有効に発生するという作用
効果を奏する。
【0049】(第4実施例)第4実施例の過剰熱測定装
置は、第6発明の実施例であり、図9に示すように第3
実施例の重水分解装置に対して、内筒4内に挿入したヒ
ータ71と、ヒータ71に電気的出力を供給するパルス
サプライヤ74と、外筒内の水に挿入された第1のサー
ミスタ72と、内筒内の重水内に挿入された第2のサー
ミスタ73と、両サーミスタ72、73に接続されたブ
リッジ回路75と、定電流源76とパルスサプライヤ7
4とブリッジ回路75に接続されたマイクロコンピュー
タ77とを付加したものである。
【0050】パルスサプライヤ74が、ヒータ71にキ
ャリブレーションのために矩形波状のパルスを出力し
て、その時の内筒4内の電解液の温度変化を第2のサー
ミスタ73により検出し、キャリブレーションのための
ヒータ71に入力したヒータ入力Qと、ヒータ入力時の
電解液5の温度θc とヒータ入力前後の電解液5の温度
θとから数1により熱係数KR ′を予め求めておく。
【数1】
【0051】上記構成より成る第4実施例の過剰熱測定
装置は、定電流源71より陽極2と陰極1との間に直流
電流を印加し、電解液5である重水を電気分解すると、
陰極1内に形成した気孔部11の気孔内に向かってDプ
ラスイオンが移動しようとし、その瞬間においてDプラ
スイオン濃度が高くなり、核反応断面積が大きくなると
考えられるので、有効に過剰熱を発生する。
【0052】陰極1により過剰熱が発生されると、内筒
4内の電解液の温度が上昇し、内筒内に挿置した第2の
サーミスタ73が検出した電解液5の温度θと、第1の
サーミスタ72が検出した外筒3内の水の温度θb と、
電解液5の電位Eと水の理論分解電位Et と電解電流I
および先に求めた熱係数KR ′とから、数2に従いマイ
クロコンピュータ77により過剰熱θf を正確に算出し
て、必要に応じて表示するという作用効果を奏する。
【数2】
【0053】第2実施例方法により陰極の密度を変えた
複数のサンプルを製造し、本第4実施例測定装置で発生
する過剰熱を測定したところ図11に示すような結果に
なり、密度11.6から11.9g/cm3 の範囲の陰極に
は割れが発生しないとともに、投入パワWi より大きな
アウトプットパワWo が得られ、15%強から25%強
の過剰熱が発生することが確認できた。
【0054】(第5実施例)第5実施例の過剰熱利用装
置は、第7発明の実施例であり、図12および図13に
示すように、セラミックより成る密封断熱容器94と水
酸化リチウムLiODを含ませた重水D2 Oを含み容器
94内に充填された電解液95と容器94内に配設され
た中空円筒体の陽極92と陽極92の内壁間に同軸的に
配設された有底中空円筒体のパラジウムより成る陰極9
1とから成る電解槽90と、陰極91が発生した過剰熱
を熱導体93および変換部96を介して取り出し、機械
エネルギに変換するスターリングエンジン9Sよりなる
熱−機械変換装置94とから成る。
【0055】陰極91は、内周壁から内周壁と外周壁の
中間点まで直径0.1mm以下の気孔を形成し、全体の密
度を11.6g/cm3 に設定されている。
【0056】熱導体93は、陰極の内周壁内に圧入され
た銀または銅等の熱伝導性の良い棒状部材で構成され、
両者の間にグリースを充填し空隙が生じないようにされ
ており、容器94を貫通して上部に延在し、上端に熱エ
ネルギを変換する変換部96が配設されている。容器9
4より上部の熱導体はグラスウール等の断熱剤を被覆さ
れている。
【0057】変換部96は、図11に示すように熱導体
93から供給される熱エネルギを放熱するための放熱フ
ィン9Fを介挿した加熱器で構成され、通路9Pを介し
てシリンダ室9Cに加熱気体が供給され、熱−機械変換
装置94のスターリングエンジン9Sを構成するシリン
ダ室9Cには供給された加熱気体により移動するディス
プレーサピストン97と連係してコンロッド99その他
を介して回転軸9Rを回転駆動するパワピストン98が
介挿され、シリンダ室9Cから排出される排出気体は通
路9Eを介して放熱器9Fに供給されるように再生器を
介して加熱器で構成される変換部96に戻る構成より成
る。
【0058】上記構成より成る第5実施例の過剰熱利用
装置は、電解液が分解され上述した構成の陰極91より
過剰熱が有効に発生されるので、熱導体93を介して変
換部96を構成する加熱器内において放熱フィン9Fに
より気体が加熱され、通路9Pを介して加熱気体がスタ
ーリングエンジン94のシリンダ室に供給されディスプ
レーサピストン97を回転駆動することにより、熱エネ
ルギを有効に機械エネルギに変換するという作用効果を
奏する。
【0059】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0060】上述の実施例では、陰極の材料としてパラ
ジウムについて述べたが、本発明としてはそれに限らず
パラジウムPdに銀Agを10ないし30重量%の範囲
内で添加した合金を用いることが可能である。
【0061】また陽極の材料として白金の例について説
明したが、白金以外にも金その他の耐酸性および耐アル
カリ性を有する金属材料を使うことも可能であり、形状
も実施例では陰極へ供給される電流の分布を均一にする
ため中空円筒状およびガラス円筒にスパイラルに巻装し
た例について述べたが、それ以外にも棒状、平板状、多
孔状、網状のものも利用可能である。
【0062】上述の第5実施例においては、過剰熱を機
械エネルギに変換する例について代表的に説明したが、
本発明としてはそれに限定するものでは無く、例えば熱
電変換素子により電気エネルギに変換することは勿論、
その他の物理的エネルギに変換することも可能である。
【0063】また上述の実施例においては、熱の伝達の
ために用いた熱導体の代わりにヒートパイプを利用した
り、陰極から発生する過剰熱を制御するために陽極およ
び陰極に印加する電流を制御する電流制御装置を付加し
ても良い。
【0064】陰極の製造方法としては、上述の第2実施
例に限定されるものでは無く、陰極の水素吸蔵時の割れ
が発生しない範囲内の使用においては、2ロール転造に
よるマンネスマン効果を利用して欠陥を発生させる方法
その他も利用出来る場合が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の重水分解用電極を示す斜
視図である。
【図2】本発明の第2実施例の重水分解用電極の製造に
用いる真空溶解装置を示す断面図である。
【図3】上記真空溶解装置に用いる石英管を示す正面図
である。
【図4】上記真空溶解装置に用いる銅鋳型を示す斜視図
である。
【図5】第2実施例で用いるスウェージング装置を示す
側面図である。
【図6】スウェージング加工を示す縦断面図である。
【図7】引抜加工を示す縦断面図である。
【図8】カルシウムボライド脱酸剤の添加両と陰極密度
との関係を示す線図である。
【図9】本発明の第3実施例の重水分解装置および第4
実施例の過剰熱測定装置を示す断面図である。
【図10】ヒータにキャリブレーション用パルスを入力
した時の電解液の温度の変化を示す線図である。
【図11】陰極の密度と発生した過剰熱と割れとの関係
を示す線図である。
【図12】本発明の第5実施例装置の電解槽を示す断面
図である。
【図13】第5実施例の熱−機械変換装置の変換部を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 陰極 2 陽極 3 外筒 4 内筒 5 電解液 6 定電流源 11 気孔部 12 気孔 20 ガラス円筒 21 アウトレット 71 ヒータ 72 第1のサーミスタ 73 第2のサーミスタ 74 パルスサプライヤ 75 ブリッジ回路 77 マイクロコンピュータ 81 真空溶解装置 82 スウェージング装置 83 引抜きダイス 90 電解槽 91 陰極 92 陽極 93 熱導体 94 容器 95 電解液 96 変換部 97 ディスプレーサピストン 98 パワピストン 9S スターリングエンジン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウムまたはパラジウム系合金の母
    材内に微細な気孔を形成したことを特徴とする過剰熱発
    生材料。
  2. 【請求項2】 重水を含む電解液の分解用電極であっ
    て、 パラジウムまたはパラジウム系合金より成る部材の外壁
    部より一定距離内方に一様に気孔を形成したことを特徴
    とする過剰熱を発生し得る重水分解用電極。
  3. 【請求項3】 重水を含む電解液の分解用電極であっ
    て、 パラジウムまたはパラジウム系合金より成る部材の中央
    部に直径0.1mm以下の気孔を気孔率5%ないし25%
    の範囲内で形成したことを特徴とする過剰熱を発生し得
    る重水分解用電極。
  4. 【請求項4】 パラジウムまたはパラジウム系合金材料
    を溶解し、一定の形状に鋳造する間にボイドを積極的に
    形成する溶解鋳造工程と、 鋳造された母材を塑性加工して母材内の気孔率を調整す
    る塑性加工工程とから成ることを特徴とする重水分解用
    電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 重水を含む電解液を充填した容器と、 容器内の電解液中に挿置した陽極と、 容器内の電解液中に挿置され、パラジウムまたはパラジ
    ウム系合金より成り密度が11.5ないし11.9g/cm
    3 の過剰熱を発生し得る構成の陰極と、 陽極および陰極に電流を印加する電源とから成ることを
    特徴とする重水分解装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に対して、 前記容器内の電解液中に挿置したキャリブレーション用
    のヒータと、 前記容器内の電解液中に挿置した温度センサと、 キャリブレーション用のヒータによる加熱により求めた
    熱係数に基づき温度センサの出力信号により陰極を構成
    する重水分解用電極によって発生した過剰熱を演算する
    演算装置とを付加したことを特徴とする過剰熱測定装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5に対して、 前記陰極内に介挿され陰極が発生する過剰熱を利用する
    熱利用装置を付加したことを特徴とする過剰熱利用装
    置。
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JP2004527661A (ja) * 2001-05-30 2004-09-09 エネルゲティックス テクノロジーズ, エル.エル.シー. パルス電解層

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JP2010174379A (ja) * 2001-05-30 2010-08-12 Energetics Technologies Llc パルス電解層

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