JPH0620507B2 - 液体除去方法 - Google Patents

液体除去方法

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JPH0620507B2
JPH0620507B2 JP62118730A JP11873087A JPH0620507B2 JP H0620507 B2 JPH0620507 B2 JP H0620507B2 JP 62118730 A JP62118730 A JP 62118730A JP 11873087 A JP11873087 A JP 11873087A JP H0620507 B2 JPH0620507 B2 JP H0620507B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/26Drying gases or vapours
    • B01D53/263Drying gases or vapours by absorption
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/005Processes comprising at least two steps in series

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は乾燥器方向に流れる炭化水素含量の高い冷却し
たガス流から自由液体を除去するための改良された方法
に係わる。より特定的には、本発明はエチレンプラント
の第1乾燥器方向に流れる冷却した高炭化水素濃度ガス
から自由液体、主に水とそれより重質であってエチレン
の沸点より実質的に高い沸点を持つ液体炭化水素とを除
去するための改良された方法に係わる。
先行技術 炭化水素濃度の高いガス流を乾燥させる操作は例えば、
気体炭化水素混合物を通常−150℃程度の低温で複数の
生成物流及び副生物流に分割するエチレンプラント;重
成分及び時によっては不活性成分、例えば窒素を時とし
て−200℃以下の低温で分離する天然ガスプラント;天
然ガスをパイプラインの水分に関する基準に適合するよ
うに乾燥させなければならないガス処理プラント;並び
に気体炭化水素混合物を低温処理の前に乾燥させるアン
モニアプラント;のごとき炭化水素処理プラントで一般
的に行なわれている操作である。
炭化水素含量の高いガス流の乾燥処理は通常吸収法、例
えばエチレングリコールのごとき吸湿性溶媒を用いるガ
ス吸収法、又はガスから除去される水蒸気を水及び液体
に対して大きな親和力を示す固体状吸着剤もしくは乾燥
剤、例えば分子ふるい(モレキュラーシーブ)、アルミ
ナ、シリカゲルなどの表面に吸着させる吸着法によって
実施される。
典型的な吸収システムでは、吸収器内を下方に流れる乾
燥溶媒が上方に流れる水蒸気含有処理ガスと接触する。
前記乾燥溶媒は前記ガスから水を吸収して、乾燥ガス流
と水分に富んだ溶媒流とを形成する。水分を多量に含む
前記溶媒は次いで再生器に送られ、該溶媒から吸収水分
を除去すべく加熱される。再生された溶媒は冷却後吸収
器に送られ再使用される。
典型的吸着システムでは、水蒸気含有処理ガスが乾燥剤
粒子の固定ベッドを通って流れる。前記乾燥剤粒子はベ
ッド表面が飽和状態になるまで水を吸着し続ける。飽和
状態が生じたら処理ガス流れを別のベッドに通し、水で
飽和された前記乾燥剤ベッドは加熱した乾燥ガスを吹き
付けて吸着水分を除去することにより再生する。
吸収型乾燥器も吸着型乾燥器もその効率は主として乾燥
すべき処理ガスに含まれる水の量に依存する。典型的吸
収システムでは処理ガス流の水分が増加すると溶媒の循
環率、溶媒コスト及び再生コストが上昇し、装置の大き
さを拡大する必要が生じ得る。同様にして、典型的吸着
システムでは処理ガス流の水分が増加すると吸着サイク
ルの長さが減少し、そのため再生頻度が増加する。その
結果乾燥剤の有効期限が減少し、再生コストが上昇す
る。
炭化水素処理ガスは水を2つの形態で、即ち水蒸気及び
「自由水」として含み得る。自由水は液体状態の水であ
り、通常は液滴の形状を有する。乾燥器の入口ではどち
らの形態も望ましくなく、そのためどちらの形態の水も
処理ガスが乾燥器に到達する前にできるだけ減量させる
のが普通である。炭化水素処理ガス中の水蒸気を最大限
に減らす方法の1つはそのガスを、水化物(hydrates)が
形成される温度以下のできるだけ低い温度に冷却するこ
とからなる。水化物は炭化水素と水とのルース(loose)
な固体状態の化学化合物であって、パイプライン、熱交
換器及び分留カラムのような処理装置内で形成されると
氷のような性状を示し、装置の閉塞を生起して装置の効
率を低下させる。前述のできるだけ低い温度は通常約7.
2℃〜約23.9℃である。温度の低下に伴ってガスから水
蒸気が凝縮され、自由水に変換される。凝縮自由水を含
む処理ガスは次いで蒸気−液体分離器、通常はミストエ
リミネータを具備したノックアウトドラムに送られ、そ
こで処理ガスから自由水と他の凝縮液とが連続した液体
又は大きな液滴(即ち、標準的メッシュパッド(mesh p
ad)によりノックアウトし得るような液滴)の形状で分
離される。
微小液滴の形態で存在する自由水は多くの場合量が多
く、ガスの乾燥前にこれらの小滴を除去することが望ま
れる。この除去処理のためには2つの方法が使用されて
きた。1つは微細メッシュパッドをノックアウトドラム
に具備する方法、もう1つはフィルタ−合体手段(coal
escer)をノックアウトドラムから乾燥器に至る処理ガ
スラインに設置する方法である。しかしながら、微細メ
ッシュパッドは処理ガスによって運ばれる何等かの固体
又は重質粘性液による詰まりを生じ易い。また、詰まり
が拡大されるとメッシュパッドを介する圧力降下が時と
してかなり大きくなる。フィルタ−合体手段は微細メッ
シュパッドより小さい液滴を除去することができるが、
やはり詰まりと圧力増強とを生じ易い。そのためフィル
タ−合体手段ユニットは、一方を清掃している間に他方
を使用できるように、しばしば互いに並列状に配置され
る。しかしながら、このような方法で詰まりの問題を解
決しようとすると、更に別の問題が生じる。即ち投資コ
ストが大幅に上昇し、且つシステムに大きな圧力降下が
加えられることになる。この圧力降下はより大きな圧縮
力の必要につながり、最終的には操作コストを上昇させ
る。
微細メッシュパッドもフィルタ−合体手段も具備しない
炭化水素処理プラントでは、乾燥器に流れ込む高炭化水
素含量ガス流中に微小滴の形態で存在する自由水の量が
少なければ大きな問題はない。ただし、かなりの量の自
由水が乾燥器内に到達すると、重大な問題が生じる。即
ち、吸収サイクルと乾燥剤の寿命とが著しく減少し、そ
のため新しい乾燥剤の購入と、より頻繁な再生とに起因
して操作コストが大幅に増加する。
従って、乾燥器内に流入する高炭化水素含量処理ガスに
含まれる水の量を最小限に減らす必要は常に存在する。
炭化水素に富んだ処理ガス流が乾燥器に到達する前に、
このガス流から微小液滴を除去する低コストの方法があ
れば、この種のガス流を乾燥する新しい任意のプラント
を建設する際の投資コストが低下し、且つ自由水が乾燥
器に到達する場合に新しい又は既存のプラントで必ず生
じる問題とそれに付随する費用とが回避されることにな
る。
そこで本発明の目的は、乾燥器方向に流れる高炭化水素
含量ガス流から自由液体を除去するための改良された方
法を提供することにある。
本発明はまた、エチレンプラントの第1乾燥器に送られ
る高炭化水素含量ガス流から自由液体、主に水とより重
質でエチレンの沸点より高い沸点を有する液体炭化水素
とを除去するための改良された方法を提供することも目
的とする。
本発明の更に別の目的は、冷却器を通って蒸気−液体分
離器方向の流れ、最終的に乾燥器内に流入する高炭化水
素含量ガス流から自由液体を除去するための改良された
方法であって、ガス流が乾燥器に到達する前に、このガ
ス流から水を除去すべく微細メッシュパッド又はフィル
タ−合体手段を具備する必要がない方法を提供すること
にある。
本発明によれば、前述の目的は、冷却器へ、次いで蒸気
−液体分離器へ、更に乾燥器へと流れる炭化水素を豊富
に富んだ含水ガス流から自由液体を除去する方法であっ
て、冷却器上流でガス流に液体を注入し、液体を注入し
たガス流を生成する段階と、液体を注入したガス流を冷
却器に通し、この冷却器においてガス流の重質炭化水素
成分及び水分を凝縮させて、冷却された気−液混合物を
生成する段階と、冷却された気−液混合物を蒸気−液体
分離器において分離して、冷却された液体流と冷却され
たガス流とにする段階と、冷却されたガス流を乾燥器へ
の供給流として用いる段階とを含む液体除去方法によっ
て達成される。
本発明の液体除去方法によれば、冷却器の上流且つ高炭
化水素含量ガス流の水分に作用し得る任意の装置、例え
ばコンプレッサ、カラム、補助的ノックアウトドラム、
熱交換器等の下流で前記ガス流に液体を注入するので、
微細メッシュパッド又はフィルタ−合体手段を使用せず
に、乾燥器方向に流れる前記ガス流から自由水を除去し
得る。
このような操作を行えば熱及び質量の移動が促進され、
微小液滴の形成が最少になると共に、冷却器内の微小液
滴の合体が促進される。その結果、通常はノックアウト
ドラムと標準的ミストエリミネータとを通過する小滴の
大きさが蒸気−液体分離器に到達する前に増大して、標
準的ミストエリミネータを備える蒸気−液体分離器によ
り容易に除去される大きな液滴になる。
冷却器に供給された自由液体含有高炭化水素含量処理ガ
ス流中には、下記の2つのメカニズムのいずれか一方又
は両方によって液滴が形成される。
1) 冷却器の壁、例えば管状壁での凝縮液形成と、それ
に次いで前記液体の表面から液滴を引きはがすガス剪断
作用; 2) 「冷気」がガスから冷却器の壁までの蒸気流より速
い速度で移動するために生じるガス中での凝縮液形成。
これらのメカニズム、特に後者は先行技術の方法を実施
する際に小滴を形成させ易い。液滴は蒸気−液体分離器
まで流れる途中で確かに合体はするが、小滴の大きさが
小さく且つ冷却器内で凝縮によって生じる液体の量が少
ない場合には、そして冷却面例えば冷却管の表面と前記
ガスとの間の液体交換に用いられる液体が少ししか存在
しない場合には、前記合体の量は比較的少量である。従
って、液体−蒸気分離器への到達時点では、当初形成さ
れた微小液滴の大部分が依然として分離器及びミストエ
リミネータでは除去し得ない小滴状体で存在することに
なる。
本発明の方法のように冷却器の上流で液体を注入する
と、冷却器の冷却面、例えば冷却管の表面とガス流との
間の液体交換に用いられる液体の量が十分になり、その
ためより大きい液滴の形成が促進される。前記液体交換
は大きい液滴の形状で、その上で蒸気が凝縮し得るよう
な表面を供給し、より小さい液滴の合体を促進する。こ
の液体交換では、液滴がガスから冷却管表面の液体へ、
冷却管表面の液体からガスへと連続的に移動する。これ
らの液滴は管の表面に沿って流れる液体波を引きはがす
ガスによって液体表面に形成される。最大安定液滴サイ
ズは注入液体の臨界ウェーバナンバ(Weber Number)を用
いて推算し得る。この臨界ウェーバナンバは例えば、 (We)crit=1.5×10-3(ρV2)g d/σ に等しい。
式中、(ρV)2 はガス流の速度水頭lb/ft秒2 、d は
最大安定液滴直径μm、σは液体の表面張力dynes/cmで
ある。典型的エチレン冷却器では、臨界ウェーバナンバ
及び液体表面張力がいずれも約30であり、ガスの速度水
頭が約2000である。従って、最大安定液滴直径は約300
μmである。
本発明は先行技術とは全く異なる概念を用いて乾燥器方
向に流れる高炭化水素含量ガス流から自由液体を分離す
る問題に取り組む。前述の先行技術はミストエリミネー
タの下流で前記問題を解消しようとするが、本発明では
ミストエリミネータの上流で操作する。また、これらの
先行技術は自由水を固体表面で合体させることによって
除去しようというものであるが、本発明では液滴サイズ
分布を蒸気−液体分離器及びミストエリミネータシステ
ムの効率を最大にする。更に、本発明の方法は低コスト
で実施し得、前述の先行技術に固有の詰まりと、その結
果生じる乾燥器までの軌道沿いの過剰圧力降下とを生起
させることがない。
以下、本発明を図面に示す好ましい実施例を用いて詳述
する。
第1図に簡単に示したエチレンプラントは45万トン/年
のエチレンを生産し得る。ただし、当業者には明らかな
ように、本発明はエチレンプラントの特定設計への使用
には限定されない。また、本発明はエチレンプラントで
使用するのに特に適しているが、水蒸気含有高炭化水素
含量ガス流を冷却し、蒸気−液体分離器に通し次いで乾
燥させるような他のプラント、例えばガス処理プラント
及びアンモニアプラントにも使用し得る。
第1図では様々な組成を有し得る供給源量100が供給源
(図示せず)から供給され、供給源(図示せず、ただし
プラントの分別セクション18から排出されるエタン流12
0をこの供給源として使用してもよい)から供給される
主にエタン、プロパンのいずれか又は双方からなる気化
した再使用流101と合流して供給流102を形成し、供給流
102が熱分解炉10内に流入する。エチレンプラントは通
常、互いに平行に作動する複数の熱分解炉を備える。好
ましいクラッキング状態を得、且つ炉管内の過剰コーキ
ングを回避するためには、源(図示せず)からの流れ10
3を供給流102に注入して炭化水素−蒸気混合物104を形
成する。この混合物の炭化水素成分は熱分解炉10内で分
解され、その結果分解炭化水素−蒸気混合物105が形成
される。この混合物は次いで冷却システム11を通り冷却
される。
冷却システム11からは気体湿潤炭化水素流106と凝縮液
流107とが流出する。凝縮液流107は炉10に注入された凝
縮蒸気の大部分と重炭化水素の一部分とを含み、該シス
テムから排出される。前記気体湿潤炭化水素流106は水
蒸気と重炭化水素とで飽和され、分解ガスコンプレッサ
システム12の下方段の吸引側方向に流れる。前記システ
ム12は一連の圧縮ステップによって前記湿潤ガス流を圧
縮する。各圧縮ステップの後には冷却ステップと蒸気−
液体分離ステップとが続く。
蒸気−液体分離ステップは、圧縮ガスの圧力が増加する
とガスを飽和する水及びより重質の炭化水素の量が減少
し、且つ飽和量より多く存在する水及びより重質の炭化
水素が凝縮して前記システムから除去されるために必要
とされる。分解ガスコンプレッサの下方段は従って、水
蒸気とより重質の炭化水素とで飽和された湿潤ガス流10
9と凝縮液流108とを発生させ、これらの流れは分解ガス
コンプレッサシステム12から流出する。
湿潤ガス流109は通常は6.0〜38.7kg/cm2aの圧力にあ
り、温度は21〜66℃であり、コンプレッサシステム12か
ら酸性ガス除去システム13方向に流れる。システム13は
先ずアミン水溶液と接触し次いでカセイ水溶液と接触す
ることにより硫化水素及び二酸化炭素のごとき酸性ガス
不純物を吸収して、酸性ガスを含まない湿潤ガス流110
を形成し、このガス流が酸性ガス除去システム13から流
出する。多くのプラントでは、カセイ水溶液のみが酸性
ガスの除去に使用される。酸性ガス除去システム13から
流出する酸性ガス無含有湿潤ガス流110は5.6〜38.3kg/
cm2aの圧力と21〜66℃の温度とを有し、水蒸気で飽和
され且つより重質の炭化水素でほぼ飽和される。
この酸性ガスを含まない湿潤ガス流110は液体注入流200
と合流してガス/液体流201を形成する。液体注入流200
ポンプ20により蒸気−液体分離器15からポンピングされ
る再使用流又は他の源からの液体流であってもよく、従
って例えば水、炭化水素−水混合物、炭化水素液などで
あってよい。
冷却器14の上流での液体注入操作は液体をガス流中に散
布するように設計されたデバイス、例えば噴霧ノズルを
用いて、又は液体流を単に管内に注入して下流の管内及
び交換のガス乱流及び運動エネルギを利用して液体を破
砕し、分散させる方法によって実施し得る。使用する液
体の量は、冷却器14の冷却面と液体注入されたガス流と
の間の液体交換を生起させるに十分な量の液体がガス流
に供給されるように、冷却器14の各冷却管の入口で十分
な量の液体を分散せしめるのに必要な量である。該シス
テムに注入すべき新しい液体の量を最少にするために
は、蒸気−液体分離器15により回収された液体を再利用
し得、注入液として使用し得る。前記液体量は通常冷却
管の円周1センチメートル当たり約0.09〜約1.78kg/時
であり、好ましくは液体を再循環させ且つ冷却システム
に通すのに必要な補足的エネルギを最少にすべく約0.18
に近くする。
液体注入流200の導入に続いてガス/液体流201が冷却器
14内に導入され、冷却器作用流との熱交換によって冷却
されて冷却された流体215を形成する。この冷却流215は
4.4〜15.6℃の温度で冷却器から流出する。冷却器14は
単一の熱交換器又は複数の熱交換器で構成し得る。冷却
器14から排出される冷却流体215は、冷却温度及び圧力
で水とより重質の炭化水素とで飽和された湿潤蒸気と、
通常大きな液滴の形状で存在する凝縮され且つ注入され
た炭化水素−水からなる液体とを含む。冷却流215はミ
ストエリミネータ16を備えた蒸気−液体分離器15方向に
流れる。蒸気−液体分離器15は冷却流215を冷却流体流2
16と冷却ガス流217とに分離する。冷却液体流216液体再
使用流203と液体排出流202とに分割される。この液体排
出流202はシステムから除去される。液体再使用流203は
ポンプ20によりポンピングされて、冷却器14の上流で注
入される液体注入流200になる。液体注入流が再使用流
ではなく他の源から供給される場合には、液体流203及
びポンプ20は省略し得る。冷却ガス流217は水とより重
質の炭化水素とで飽和されるが、自由水はほとんど又は
全く含まない。
冷却ガス流217は乾燥器17内に流入する。この乾燥器は
冷却ガス流に含まれる水蒸気を除去して乾燥ガス流118
を形成し、このガス流が乾燥器から流出する。乾燥器17
は通常分子ふるい、アルミナ又はシリカゲル乾燥剤を含
み、吸着によって水蒸気を除去するが、1つ以上のガス
吸収乾燥器を使用してもよい。吸着乾燥器を使用する場
合には連続操作が可能であるように、2つ以上の乾燥器
17を平行に設置して、水で飽和された乾燥剤の再生を行
えるようにする。典型的吸着サイクルは分子ふるい乾燥
剤の場合が1〜3日であり、乾燥剤の典型的耐用年数は
5〜10年である。乾燥剤再生処理は通常、乾燥剤が水で
飽和された乾燥器17を休止させてこれに高温ガスを通す
ことにより実施する。
乾燥器から流出する乾燥ガス流118はプラントの分解ガ
スコンプレッサ及び分別セクション18の高圧縮段方向に
流れる。プラントの多くでは分解ガスコンプレッサの低
圧縮段がガスを十分大きい圧力に圧縮し、高圧縮段は必
要とされない。その他、高圧縮段が分別セクションに合
体されているプラントもある。この分別セクションでは
乾燥ガス流118がエチレン生成物流119を必ず含む複数の
生成物流及び副生物流と、通常炉への供給源料として再
使用されるエタン流120と、他の種々の生成物流及び副
生物流、例えば流れ121〜125に分離される。
本発明が当業者により良く理解されるように、以下に実
施例を示す。ただし、この実施例は本発明を説明するた
めの非限定的なものにすぎない。
実施例1 この実施例において、通常技術を用いるエチレンプラン
ト設計を本発明を用いる設計と比較する。これらの設計
はいずれも、供給源量のエタンから45万トン/年のエチ
レンを製造するプラントを実現する。表Iに、通常技術
を用いるプラントの酸性ガス除去システム13から乾燥器
17までのルート(第1図参照)に沿った工程実施条件を
規定する。この場合、酸性ガス除去システムを出た酸性
ガスを含まない湿ったガス流110は、14.1kg/cm2aの圧
力並びに37.8℃の温度を有する。この流れは直接(即ち
注入液体流200を注入されずに)冷却器14に供給され、
冷却器14において冷媒流との熱交換により冷却されて、
冷却された流れ215となって冷却器14を出、その際流れ2
15は12.8℃の温度並びに13.7kg/cm2a圧力を有する。
冷却された流れ215は、水及び重質炭化水素で飽和され
た温度12.8℃及び圧力13.7kg/cm2aの湿った蒸気と、
炭化水素及び水から成る凝縮液体とによって構成され、
上記液体は主として液滴の形態で存在する。冷却された
流れ215は、ミストエリミネータ16を具備した蒸気−液
体分離器15へと流れる。冷却された流れ215は冷却され
た液体流216と冷却されたガス流217とに分離され、その
際液体流216の方はシステムから除去され、また蒸気−
液体分離器15もしくはミストエリミネータ16によって除
去されない小液滴をなお含むガス流217の方は乾燥器17
に流入する。
表IIに、本発明を用いるプラントの酸性ガス除去システ
ム13から乾燥器17までのルートに沿った工程実施条件を
規定する。この場合、酸性ガスを含まない湿った流れ、
110は圧力14.1kg/cm2 a及び温度37.8℃で酸性ガス除去
システムを離れ、温度12.8℃の注入液体流200と組み合
わせられてガス/液体流となり、この流れは冷却器14に
流入し、そこで冷媒流との熱交換により冷却されて、冷
却された流れ215となり、流れ215は圧力13.7kg/cm2 a
及び温度12.8℃で冷却器14から流出する。冷却された流
れ215は、水及び重質炭化水素で飽和された温度12.8℃
及び圧力13.7kg/cm2 aの湿ったガスと、炭化水素及び
水から成る凝縮液体並びに同じく炭化水素及び水から成
る注入液体とによって構成され、上記液体は主として大
きい液滴の形態で存在する。冷却された流れ215はミス
トエリミネータ16を具備した蒸気−液体分離器15へと流
れ、そこで冷却された液体流216と冷却されたガス流217
とに分離される。冷却された液体流216は、再利用液体
流203と廃棄液体流202とに分割される。廃棄液体流202
はシステムから除去され、一方再利用液体流203はポン
プ20を経て注入液体流200となり、冷却器14上流で流れ
に注入される。冷却されたガス流217は水及び重質炭化
水素で飽和されているが、自由水は僅かしか、あるいは
全く含まない。
本発明による方法は、表Iに示した結果を表IIに示した
結果と比較することによって認識できるように、乾燥器
に流入する冷却されたガス流の水分を自由水の排除によ
り約50%減少する。
このように、冷却器上流での液体注入は、 1) ガス中において、蒸気ごその上で凝縮し得る液体表
面の大きさを実質的に増し、それによって小さい液滴の
形成を抑制し、 2) ガスと冷却面(例えば冷却管壁)との間での、液体
の熱及び質量の移動交換を促進することによって、小さ
い液滴をより大きい液滴に変え、 3) 微細な液滴を合体させてより大きい液滴を得るため
の液滴表面を実現する。
ことによって大きい液滴の形成を促進する。
更に、本発明は新規なあるいは従来のプラントに比較的
低コストで適用することができ、なぜなら通常の技術に
よる方法を本発明の利点を具えた方法に転換するには、
通常の設計に注入ラインと、場合によってポンプ(及び
所望であれば注入液体をガス流中へ散布する噴射デバイ
ス)とを付加しさえすればよいからである。その場合、
操業コストはポンプを作動させる分が増すだけであり、
その額は小さい。
本発明のここまでの検討は主として、好ましい具体例と
その実施に向けられている。本発明を更に変形すること
も、本発明の概念を離れることなく可能である。即ち、
例えば、任意の炭化水素を豊富に含んだ水蒸気含有流で
あって、実質的に総ての、あるいは少なくとも優勢量の
水分を分離されるべきである流れを、冷却器に通す前に
本発明によって処理することができる。従って、本発明
細書に述べた概念の実施において、特許請求の範囲に規
定した本発明の精神及び範囲を離れずに変更及び変形を
加えることがなお可能であることは当業者には既に明ら
かであろう。
【図面の簡単な説明】
添付図面第1図は本発明の方法の実施例の1つを示す図
である。 10……熱分解炉、11……冷却システム、12……コンプレ
ッサシステム、13……酸性ガス除去システム、14……冷
却器、15……蒸気−液体分離器、16……ミストエリミネ
ータ、17……乾燥器、18……分別セクション、100……
供給原料流、200……液体注入流。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却器へ、次いで蒸気−液体分離器へ、更
    に乾燥器へと流れる炭化水素を豊富に含んだ含水ガス流
    から自由液体を除去する方法であって、冷却器上流でガ
    ス流に液体を注入し、液体を注入したガス流を生成する
    段階と、液体を注入したガス流を冷却器に通し、この冷
    却器において前記ガス流の重質炭化水素成分及び水分を
    凝縮させて、冷却された気−液混合物を生成する段階
    と、冷却された気−液混合物を蒸気−液体分離器におい
    て分離して、冷却された液体流と冷却されたガス流とに
    する段階と、冷却されたガス流を乾燥器への供給流とし
    て用いる段階とを含む液体除去方法。
  2. 【請求項2】炭化水素を豊富に含んだガス流を重質炭化
    水素及び水で飽和させることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記冷却器上流で注入した液体を前記蒸気
    −液体分離器から回収して再利用することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記冷却器上流で注入する液体を当該プラ
    ントあるいは別のプラント内の任意の場所に配置した供
    給源から得ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】炭化水素を豊富に含んだガス流が水性酸性
    ガス除去システムから前記冷却器上流の液体注入地点へ
    と流れることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】前記乾燥器において水の除去に吸収法を用
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】前記乾燥器において水の除去に吸着法を用
    いることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】前記蒸気−液体分離器がミストエリミネー
    ターを含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】炭化水素を豊富に含んだガス流が、熱分解
    炉において生成した、エチレンを含みかつ酸性ガスを含
    まない水蒸気飽和流であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記乾燥器がモレキュラーシーブ乾燥剤
    を含むことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】前記水性酸性ガス除去システムにおいて
    苛性溶液あるいはアミン溶液を用いることを特徴とする
    特許請求の範囲第5項に記載の方法。
  12. 【請求項12】ガス流に注入する液体がガス流に、前記
    冷却器の冷却面とガス流との間での液体交換のための十
    分な液体を提供することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記冷却器の冷却管周囲センチ当たりの
    液体総流量が約0.09〜1.78kg/時となるような速度で液
    体をガス流に注入することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。
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JPS6322035A (ja) 1988-01-29
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