JPH0620446B2 - 冠状動脈撮像装置 - Google Patents

冠状動脈撮像装置

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JPH0620446B2
JPH0620446B2 JP63060013A JP6001388A JPH0620446B2 JP H0620446 B2 JPH0620446 B2 JP H0620446B2 JP 63060013 A JP63060013 A JP 63060013A JP 6001388 A JP6001388 A JP 6001388A JP H0620446 B2 JPH0620446 B2 JP H0620446B2
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    • G01R33/563Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution of moving material, e.g. flow contrast angiography
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、NMR−CT装置の一種である冠状動脈撮像
装置に係り、さらに、その装置を用いた冠状動脈撮像方
法に関する。
〔従来の技術〕
冠状動脈の血管像影法としては、従来から、X線、アン
ギオグラフィーが一般に用いられている。この方法で
は、ヨウ素系の造影剤が使用される。すなわち、足の動
脈から冠状動脈に至る部分にカテーテルを挿入し、この
カテーテルを介して、冠状動脈にヨウ素系の造影剤を注
入する。そして、短時間に注入された造影剤を、X線吸
収値により画像化して、冠状動脈の像影を行っていた。
このような冠状動脈の像影法は、近年増えてきている狭
心症、心筋梗塞等の必臓疾患を事前に検査する必要から
近年頻繁に行われるようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の冠状動脈の像影法では、足の動脈へ
カテーテルを挿入するための手術が必要であり、さら
に、カテーテルが途中の動脈を傷つけないように慎重な
取り扱いをしなければならない。また、ヨウ素系の造影
剤を短時間に多量に人体に注入しなけれならないため、
危険を伴っていた。そのために、完全無侵襲かつ安全な
冠状動脈像影法の開発が期待されていた。
本発明は、このような問題点を解決するために、完全無
侵襲かつ安全に冠状動脈の撮像を行うことのできる冠状
動脈撮像装置および撮像方法を提供することを、その目
的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この手段について述べる前に、本願発明を完成するに至
った経緯について説明する。
冠状動脈を流れる血液の解剖学的特徴は、心臓の断面図
である第2図に示すごとく、次のとおりである。
第2図(A)は、心臓の収縮期を示し、(B)は拡張期
を示している。第2図(A)に示すように、左心室53
が収縮すると、大動脈弁59が開き、血液が大動脈52
へ吐出される(56)。次に、左心室53が拡張する
と、大動脈弁59は第2図(B)に示すように閉じられ
るが、大動脈52中の血液は逆流(57)し、大動脈洞
(バルザルバ氏洞)58を押し広げる。このとき、冠状
動脈51の入口も緩んで広がり、血液は冠状動脈51へ
と流れ込む。先の第2図(A)における状態では、大動
脈52に対し直交している冠状動脈51に多くの血液が
流れ込まない。すなわち、通常の動脈へ血液が流れ込む
心拍位相と、冠状動脈へ血液が流れ込む心拍位相が異な
っている。このために、通常の動脈内・心室内・心房内
を流れる血液の速度、方向、加速度等の物理的パラメー
タが、冠状動脈を流れる血液の物理的パラメータと大き
く異なっている。
本発明は、このような知見によりなされたものであり、
上記目的を達成するために、心拍の特定時相を検出する
心拍時相検出手段と、心拍時相検出手段の出力信号に基
づき、冠状動脈に血液が流れる時相に対応するタイミン
グを設定する手段と、設定されたタイミングに基づき、
冠状動脈の近傍からの血流に敏感なシーケンスと血流に
敏感でないシーケンスとを用いて、それぞれのシーケン
スによるNMR信号を検出する手段と、検出されたそれ
ぞれのシーケンスによるNMR信号の差分を演算する手
段と、差分演算手段の出力信号からなる冠状動脈像を表
示する画像表示手段とを備えた冠状動脈撮像装置を提案
するものである。
冠状動脈内血流と冠状動脈外血流との物理的パラメータ
の差が最大となる心拍時相にNMR信号の計測を行うこ
とができる。
物理的パラメータとしては、血流位相,血流方向,血流
速度,血流加速度,乱流,層流,血液流量のいずれかを
用いることが可能である。
〔作用〕
上記本発明に係る冠状動脈撮像装置においては、パラメ
ータ選択手段において、冠状動脈内血液と冠状動脈外血
液とについて異なる(冠状動脈内血液に特徴的な)NM
R信号量を与える物理的パラメータが選択される。
一方、NMR信号検出手段では、この選択された物理的
パラメータに対して、血液からのNMR信号を敏感にし
たシーケンスと敏感でないシーケンスとから、NMR信
号が検出される。
また、演算手段では、検出された冠状動脈内血液からの
NMR信号と冠状動脈外血液からのNMR信号との差分
が演算される。
この差分を得ることにより、心臓中心部からの信号を抑
制し、冠状動脈からの信号を強調させることができ、撮
像手段において冠状動脈像のみを描画することができ
る。
〔実施例〕
次に、本発明に係る冠状動脈撮像装置の一実施例につい
て説明する。第1図はその一実施例のブロック構成図で
ある。
第1図において、NMR本体内1には、静磁場を形成す
るための4ケの電磁石2と、傾斜磁場を形成するための
傾斜磁場コイル3と、90゜または180゜パルスを照
射するための照射コイル4と、NMR信号を受信するた
めの受信コイル5が設けられている。静磁場の方向30
は、図中矢印で示しているが、通常、静磁場の方向をZ
軸と定める。静磁場は、X、Y、Zの3方向に互いに完
全に独立な傾斜を印加することが必要であり、X、Y、
Z用の3種類のコイルが装備されている。
これらコイル内には、冠状動脈を撮像するための被検者
7が存在している。この被検者7には、心電計6が装着
されている。
上記受信コイル5が受信器8に接続され、上記照射コイ
ル4は送信器9に接続され、上記傾斜磁場コイル3は傾
斜磁場電源10に接続されている。
一方、第1制御装置11が設けられ、この第1制御装置
11は、データ取り込み部12とRF制御部13と選択
照射制御部14とシーケンス制御部15とを備えてい
る。このうち、データ取り込み部12は、上記受信器8
と接続され、RF制御部13は上記送信器9と接続さ
れ、選択照射制御部14は送信器9と接続されている。
シーケンス制御部15は、それぞれデータ取り込み部1
2、RF制御部13、選択照射部14と接続されてい
る。また、上記心電計6は、シーケンス制御部15に接
続されている。
一方、第2制御装置16は、傾斜磁場制御部17を備え
てなり、この傾斜磁場制御部17は、それぞれ前記シー
ケンス制御部15と傾斜磁場電源10と接続されてい
る。
一方、第3制御装置18は、グラフィックCRT制御部
19と操作卓制御部20とを備えており、グラフィック
CRT制御部19および操作卓制御部20は、それぞれ
操作卓23と接続されている。
上記制御装置11、16、18は、バス21と接続さ
れ、このバス21はコンピュータ22と接続されている
ものである。
上記磁石2は、超電導形、常電導形、永久磁石がある
が、本実施例では、常電導形を例に示す。常電導形とし
ては、高い磁場均一度を得るため、通常、空芯の電磁石
が用いられる。本実施例では、磁束密度0.15T(テ
スラ)、磁場の均一度は、約50rrm/30cmjsv(球)
である。
次に、本実施例の動作について説明する。
NMR本体1内の磁石2により、静磁場が形成される。
電流は、静磁場電源から供給される。被検者は患者用テ
ーブルに横たわり、空芯磁石の中心部へ送り込まれる。
一方、送信器9から6MHzの90゜、180゜パルスが
照射コイル4にかけられる。このパルス信号の周波数
は、シーケンス制御部15の制御を受けた選択照射制御
部14で選択される。上記傾斜磁場電源10は、X、
Y、Zの3軸方向の傾斜磁場を独立に発生させるため、
3チャンネルの定電流電源からなる。傾斜磁場は、パル
ス状で印加されるので、高速応答が要求される。このよ
うに、静磁場には、空間的位置情報を取得するための傾
斜磁場が重ねられる。
被検者から発生するNMR信号は、受信コイル5によっ
て検知され、受信器8へ送られる。
前記RF制御部13からは、受信器ゲート信号Sが受
信器8に送られる。NMR現象では、NMR信号の位相
情報も重要な為、受信器ゲート信号Sを介して、送受
信器における位相関係が正確に同期化されている。
上記本実施例では、冠状動脈の撮像を行うために、物理
的パラメータとして血流速度が選択される。上記制御装
置11、16では、この物理的パラメータの差を用い
て、冠状動脈を描画するためのシーケンス制御が行われ
る。
システムの操作は、操作卓23を用いて行われる。操作
卓には、各種のキーの他、2つのCRTが装備されてい
る。一つは、対話方式により、各種物理的パラメータを
設定したり、システム全体の運転を行うために用いられ
る。もう一つは、得られた映像を表示する為のものであ
る。
全システムの制御、並びに像構成の為の高速演算は、コ
ンピュータ22が行う。コンピュータ22と各制御系と
のやりとりは、バス21を介してなされる。各種パルス
シーケンスの制御は、シーケンス制御部15が行うが、
中心となるシーケンスは、高周波パルスと傾斜磁場パル
スの組合せにかかわるものである。
次に、このシーケンス制御の概要を示して説明する。第
3図は、冠状動脈と心臓内を流れる血液の流速の差によ
り、冠状動脈を強調して描画するための測定法の概要を
示す説明図である。第4図は、冠状動脈内血流と左心室
内血流との血流速度の差を示すグラフである。
第3図において、ステップでは、前記第1図における
心電計6より心電図のR波が検出される。ここのタイミ
ングは、第4図の(a)に相当する。
ステップでは、このR波より左心室吐出完了時点が推
定される。この時点は、第4図の(b)に相当する。
次に、ステップでは、冠状動脈近傍の撮影が行われ
る。この撮影のタイミングは、第4図の(c)で行う。
すなわち、冠状動脈内血流速度と左心室内血流速度の差
が最大となる心拍位相時点をとらえて撮影が行われる。
本実施例では、血流速度の流れに敏感なシーケンスと、
流れに不感なシーケンスとを形成して、これを用いてい
る。第3図のステップでは、流れ不感シーケンスと流
れ敏感シーケンスとを用いて、冠状動脈の撮像を行う。
ステップでは、流れ不感シーケンスからのNMR信号
と、流れ敏感シーケンスからのNMR信号との差分を計
算する。この差分を得ることにより、心臓中心からのN
MR信号を抑制し、冠状動脈からのNMR信号を強調で
きるために、冠状動脈を得ることができる。
ステップでは、冠状動脈像が前記第1図の操作卓23
のグラフィックCRTに表示される。
なお、心電図から左心室吐出完了時点の推定および冠状
動脈近傍の撮像のタイミングは、コンピュータ22が心
電図波形をシーケンス制御部15からバス21を介して
得ることにより、決定するものである。
次に、上記本実施例における冠状動脈を描画するための
シーケンスの詳細について説明する。
まず、本実施例にかかるNMR現象を用いた映像法につ
いて説明する。
第5図に、映像のためのパルスシーケンスの一例を示
す。上から、高周波50、即ち、照射コイルから被検者
に照射される高周波電力のパルス波形を示す。信号51
は、受信コイルに発生する起電力を増幅したものであ
る。傾斜磁場Z52は、静磁場の方向に印加される傾斜
磁場である。傾斜磁場Y53は、Y軸方向に位相をエン
コードする。傾斜磁場Y54はX方向の座標と周波数を
一対一対応させる為のものであり、一般的には、スビン
エコーの発生に使われるので、読み出し用傾斜磁場と解
釈されることもある。時間軸55は、その上のすべての
パルスシーケンスについての時間の関係を明らかにして
いる。
次に、これらの各種パルスの役割を詳細に説明し、二次
元フーリエ法と呼ばれる像構成法の原理を述べる。
第5図の例では、高周波パルスの波形にジンク函数を用
いている。ジンク函数をフーリエ変換すると、く形波形
となる。即ち、時間空間に於けるジンク函数は、周波数
空間に於けるく形波となるので、ある限定された区間の
周波数のみを持つ。第5図で、90゜パルス(核スピン
を90゜倒すパルス)と同時に傾斜磁場Z5について、
傾斜磁場パルス56が印加されている。NMR現象に於
ける共鳴条件は次式で表されるので、Z方向の特定の断
層面のみが選択的に励起される。
WO=γ〔HO+HG(Z)〕 (1) ここで、WOは共鳴点に於ける角速度、γは磁気回転比、
HOは静磁場の磁束密度、HG(Z)は、位置Zに於ける傾斜
磁場の磁束密度である。
通常のNMRイメージングでは断層面の厚さが1〜20
mmの範囲で、選択照射の周波数が設定される。本実施例
では、90゜パルス57のあとに180゜パルス58を
印加して、スピンエコー信号59を得ている。(オリジ
ナルな2次元フーリエ法では、傾斜磁場によりスピンエ
コーを発生させており、180゜パルスを使用していな
い。) スピンエコーのテクニックは、不均一磁場により見かけ
上の横緩和時間T* 2で急速に分散する仁相を一定時間後
に再びそろえるものである。傾斜磁場も一種の不均一磁
場であり、位相のそろった信号を得る為には、傾斜磁場
を反転させるかあるいは、傾斜磁場と同時に180゜パ
ルス58を印加する必要がある。実際に傾斜磁場を立ち
上げる際に、立ち上り及び立ち下り時間は有限である。
実際には、1ms程度が必要である。従って、この過渡的
な期間に位相が乱れる。これを補償する為に、傾斜磁場
パルス56のあとの、補償用パルスを印加することで、
立ち上り、立ち下りが相殺され、見かけ上、完全なく形
波が印加された場合と等価にできる。
次に位相エンコードについて述べる。NMR現象に於け
る核スピンの挙動の基本的性質として、1.磁気モーメ
ントの方向、2.磁気モーメントの大きさ、3.磁気モ
ーメントの数、4.磁気モーメントのせつ動周波数、
5.磁気モーメントのせつ動の位相、がある。これら個
々のパラメータの統計的結果として、巨視的な磁化の振
るまいが記述できる。特に周波数と位相は独立のパラメ
ータであり、位相をエンコードすることにより、空間座
標と対応づけられる。位相をエンコードする傾斜磁場
は、第5図の傾斜磁場Y50゜である。位相エンコード
量は、エンコード用傾斜磁場パルスの積分値で決まるの
で、パルスの振幅を変えるか、パルス幅を変えるかすれ
ば良い。第5図では、振幅を変えている。
傾斜磁場X54は、X方向に印加した傾斜磁場である。
90゜パルス57で励起され、コヒレントな歳差運動を
するスピンに、X方向の傾斜磁場を印加すると、X方向
に対して、歳差運動の周波数が線型に変化する。180
゜パルス58のあとで、同γ傾斜磁場を与えることで、
スピンエコー信号59を発生させることができる。X座
標と共鳴周波数が線型な関係にあるので、スピンエコー
信号59をフーリエ変換することにより、X座標に関す
る信号強度の関係を得ることができる。これを位相エン
コード方向(Y軸)について、再びフーリエ変換する
と、こんどは、Y座標に関する信号強度の関係が得られ
る。こうして、X−Y平面について、信号の分布が得ら
れるので、信号強度をCRT上に表示することにより、
断層像が得られる。
次に、本実施例に係るパルスシーケンスの詳細について
説明する。第6図は、そのシーケンスの詳細図である。
第6図において、(A)は血流速度に敏感なシーケンス
であり、(B)は血流速度に対して敏感でないシーケン
スを示したものである。
第6図において、心電図波形70が得られている。この
心電図波形70は、心電計6からシーケンス制御部15
へ送られ、冠状動脈像を得るためのパルス信号の制御タ
イミングを決定するためのものである。
本実施例では、この心電図波形70を用いて、心臓の拡
張期に冠状動脈の描画を行う。前述のごとく、心臓の拡
張期では、冠状動脈血流が最大となり、心臓内血流速度
が最も小さい値となる。
次に、第1図における送信器9から90゜,180゜パ
ルスが発生される。このパルスは、シーケンス制御部1
5の制御を受けたRF制御部13が、送信器9に制御信
号を送ることにより行われる。
第6図において、57は90゜パルスを示し、58は1
80゜パルスを示す。なお、90゜パルスとは、角スピ
ンを90゜倒すためのパルスであり、180゜パルスと
は角スピンを180゜倒すためのパルスである。これ
ら、90゜,180゜パルス信号により、NMR信号が
発生される。すなわち、角スピンが元に戻るときに、こ
のNMR信号が発生するものである。第6図において、
33はNMR信号を示す。
第6図において、71はスライス選択パルスを示す。こ
のスライス選択パルス71は、傾斜磁場をかけるために
パル状に与えられたものである。この傾斜磁場は、Z軸
すなわち人体の身長方向に傾斜磁場をかけるためのもの
である。このスライス選択パルス34をさらに詳説する
と、次のとおりである。波形(ある程度の周波数をもっ
たもの)をフーリエ変換すると、周波数軸でかかれると
矩形状になる。この矩形状になったパルスが第6図にお
けるスライス選択パルスである。したがって、Z軸方向
に対して、ある幅をもってプロトンが励起される。この
結果、励起できるZ軸方向の場所を選択できる。周波数
の範囲を狭めていくと、薄いスライス状に励起できる場
所を選択できる。このために、Z軸方向の断面像を得る
ことができるのである。
このスライス選択パルス71は、第1図において傾斜磁
場電源10からかけられる。この傾斜磁場電源10は、
傾斜磁場制御部17の制御によりスライス選択パルス7
1を発生させる。シーケンス制御部15は、心電図波形
からスライス選択パルス71の発生時を決定する。
第6図において、72は位相エンコードパルスを示す。
この位相エンコードパルス72は、位相をエンコードす
るための傾斜磁場パルスであり、2次元の画像化を行う
ため、軸方向の位相をプロジェクション毎に変化させ
て、各プロジェクションについてフーリエ変換を行う。
この結果、2次元の情報が得られ、2次元の断面像が得
られるものである。この位相エンコードパルス72は、
シーケンス制御部15の制御を受けた傾斜磁場制御部1
7の制御により、傾斜磁場電源10から信号を受けた傾
斜コイル3により発生する。
第5図において、73はフローエンコードパルスを示
す。このフローエンコードパルス73は、読み出し用傾
斜磁場を保証するための傾斜磁場パルスである。一方、
74は読み出しパルスであり、このパルスは読み出し用
傾斜磁場パルスであって、X軸方向の位置情報を取得す
るためのものである。この読み出しパルス74を詳説す
ると、次のとおりである。
X軸方向に傾斜磁場をかけると、X方向のそれぞれに共
鳴する周波数が磁場の強度に比例するため、X座標上の
場所によって共鳴点が違ってくる。したがって、X座標
に沿ってどこのところから信号が出てきているかという
ことが、周波数分析を行うことにより識別することがで
きる。周波数分析とは、フーリエ変換を行うことにより
X方向の位置がわかることをいう。このように、上記位
相エンコードパルス72および読み出しパルス73によ
り、X、Y方向すなわち2次元の影像化を行うことがで
きる。
このようなフローエンコードパルス73および読み出し
パルス74は、傾斜磁場コイル3から発生する。
第6図(B)において、75はフロー打ち消しパルスを
いう。第6図(B)では、このフロー打ち消しパルス7
5が存在することにより、血液の流速に対して敏感でな
いシーケンスを形成することができる。この点について
詳説すると、次のとおりである。
傾斜磁場をかけておくと、ものの動きに関係してくる。
読み出しパルス74において、X方向に傾斜磁場をかけ
ている。ここで時間の前後T1,T2として考えてみる。も
のが動いていないとすると、T1時に↑の傾斜磁場を感じ
たとする。次いで、時間がたちT2となったとする。一
方、T1とT2との間で180゜パルス58が入ると、傾斜
磁場のきき方が反転する。すなわち、180゜パルスを
こしたプラス側の傾斜パルスというのは、マイナスの効
果をもつ。したがって、T2時では、T1時と極性の異なる
パルスを受けることになる。心臓内で静止している血液
は、T1時に↑の傾斜磁場パルスを受け、T2時に↓の傾斜
磁場パルスを受ける。したがって、心臓内の静止してい
る血液は、傾斜磁場を感じないことになる。
次に、心臓拡張時の冠状動脈内を流れる血液について説
明する。先述のように、180゜パルスを越したプラス
側の傾斜磁場パルスは反転するために、動いている血液
はT1時において↑の傾斜磁場を感じ、T2時に同じく↑の
傾斜磁場を感じる。したがって、血液が流れていた場
合、傾斜磁場を倍感じることになる。このように、フロ
ー打ち消しパルス75が入っていない第5図(A)のシ
ーケンスでは、流れに対して敏感なシーケンスである。
一方、第5図(B)のシーケンスでは、傾斜磁場パルス
73,74をフロー打ち消しパルス75で打ち消してい
る。したがって、血液が動いていようと傾斜磁場がかか
ったらすぐ後、フロー打ち消しパルス75により傾斜磁
場が打ち消される結果、傾斜磁場の感じ方が零になる。
したがって、動いているものに対しても傾斜磁場を感じ
ないし、動いていないものに対しても傾斜磁場を感じな
い。
すなわち、動きに対して敏感でないシーケンスとなる。
このように、第6図(A)の場合、フローエンコードパ
ルス73により、動いている試料からの信号は、信号の
位相がシフトする。一方、静止している試料からの信号
は、位相がシフトしない。この結果、位相がシフトした
場合、信号の実数値成分が減少する。一方、第6図
(B)の場合、フローエンコードパルス73およびフロ
ーエンコードパルスとして働いている読み出しパルス7
4の一部は、直前のフローエンコード打ち消しパルス7
5によって消去されてしまうため、流れに対しての影響
は受けにくい。
このようにして得られた第6図(A)のシーケンスから
のNMR信号と、第6図(B)からのNMR信号との差
分は、前記第1図のコンピュータ22において演算され
る。その結果は、バス21を通してグラフィツクCRT
制御部19に送られる。これにより、NMR信号の差分
を用いて画像化が行なわれることにより、血液の静止部
の信号が消去されて、心臓拡張期に動いている冠状動脈
内血液のみが描画される。したがって、冠状動脈のみが
描画されることになる。
上記本実施例では、血流速度に対して敏感なシーケンス
と敏感でないシーケンスを用いて冠状動脈像の描画を行
った。この他に、血流位相(時相)、血流方向、血流加
速度、乱流、層流、血液流量等の物理的パラメータを用
いて冠状動脈を描画することもできる。このうち、血流
加速度に対して敏感なシーケンスは、上記本実施例で用
いた1次のフローエンコードパルス73の代わりに、2
次のフローエンコードパルスを使用することにより、血
流加速度に敏感なシーケンスを形成することができる。
また、血流位相に敏感なシーケンスは、次のようにして
形成することができる。すなわち、血液の流れが大きい
と、傾斜磁場の変化を沢山感じるために、位相も大きく
変わることになる。したがって、位相を解析することに
より、位相の方向から血液の流れの方向がわかる。この
位相の方向は受信機にフェイズセンシティブディテクタ
を用いることにより正確に把握することができる。した
がって、位相の情報から心臓内からのNMR信号を抑制
し、冠状動脈からのNMR信号を強調させることがで
き、この結果、冠動脈のみを描画することができる。
乱流・層流に対して敏感なシーケンスは、次のようにし
て形成することができる。乱流の場合は、位相が乱れる
ために識別することができる。一方、層流の場合は、位
相が一定して変化するために、信号としては位相の乱れ
がない。したがって、このことから血液に乱流・層流が
発生しているかを区別することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係る冠状動脈撮像装置及び
撮像方法によれば完全無侵襲かつ安全に冠状動脈の撮像
を行うことができ、しかも、冠状動脈像のみを強調して
描画することができる。
さらに、本発明係る冠状動脈撮像方法によれば、物理的
にパラメータの差が最大となる心拍位相時に撮像を行っ
ているために、冠状動脈像のみを確実に描画できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る冠状動脈撮像装置の一実施例構
成図、第2図は心臓血流を示すための心臓の断面図、第
3図は、本発明に係る冠状動脈撮像手順の一実施例の概
略説明図、第4図は冠状動脈内血流と左心室内血流との
血流速度の差を示すグラフ、第5図は映像のためのパル
スシーケンスの一例を示す波形図、第6図は本発明の一
実施例に係るパルスシーケンスの詳細を示す波形図であ
る。 1……NMR本体、2……電磁石、3……傾斜磁場コイ
ル、4……照射コイル、5……受信コイル、6……心電
計、8……受信器、9……送信器、10……傾斜磁場電
源、12……データ取込部、13……RF制御部、14
……選択照射制御部、15……シーケンス制御部、17
……傾斜磁場制御部、19……グラフィックCRT制御
部、20……操作卓制御部、21……バス、22……コ
ンピュータ、23……操作卓。
フロントページの続き (72)発明者 河野 秀樹 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 横山 哲雄 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 佐野 耕一 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (56)参考文献 特開 平1−136648(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】心拍の特定時相を検出する心拍時相検出手
    段と、 前記心拍時相検出手段の出力信号に基づき、冠状動脈に
    血液が流れる時相に対応するタイミングを設定する手段
    と、 設定された前記タイミングに基づき、冠状動脈の近傍か
    らの血流に敏感なシーケンスと血流に敏感でないシーケ
    ンスとを用いて、それぞれのシーケンスによるNMR信
    号を検出する手段と、 検出されたそれぞれのシーケンスによるNMR信号の差
    分を演算する手段と、 前記差分演算手段の出力信号からなる冠状動脈像を表示
    する画像表示手段とを備えたことを特徴とする冠状動脈
    撮像装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の冠状動脈撮像装置におい
    て、 冠状動脈内血流と冠状動脈外血流との物理的パラメータ
    の差が最大となる心拍時相に前記NMR信号の計測を行
    うことを特徴とする冠状動脈撮像装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の冠状動脈撮像装置におい
    て、 前記物理的パラメータが、血流位相,血流方向,血流速
    度,血流加速度,乱流,層流,血液流量のいずれかであ
    ることを特徴とする冠状動脈撮像装置。
JP63060013A 1988-03-14 1988-03-14 冠状動脈撮像装置 Expired - Lifetime JPH0620446B2 (ja)

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