JPH06204049A - 不燃性変圧器 - Google Patents

不燃性変圧器

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JPH06204049A
JPH06204049A JP100893A JP100893A JPH06204049A JP H06204049 A JPH06204049 A JP H06204049A JP 100893 A JP100893 A JP 100893A JP 100893 A JP100893 A JP 100893A JP H06204049 A JPH06204049 A JP H06204049A
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JP
Japan
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pressure
perfluorocarbon liquid
transformer
nitrogen gas
separator
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Pending
Application number
JP100893A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Takeda
昭治 竹多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーフルオロカーボン液を絶縁、冷却媒体と
して用いた不燃性変圧器において、パーフルオロカーボ
ン液の温度上昇に伴う気泡の発生を防ぎ絶縁性能を向上
させる。 【構成】 パーフルオロカーボン液5を収納した本体タ
ンク4内の上部にセパレータ6によりセパレータ室7を
形成し、この中に窒素ガス11を封入して常にパーフル
オロカーボン液5の蒸気圧より窒素ガス11の圧力が高
く成るように圧力調節を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁、冷却媒体としてフ
ッ素系不活性液体であるパーフルオロカーボン液を用い
た不燃性変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力の需要が大幅に延び、都市部
への電力集中はますます進む傾向にある。それと共に変
電所の高電圧化・大容量化がすすめられている。これら
の変電所は、都市部に於ける用地の取得難等からのビル
の地下や住宅地域に隣接して設置されるため、防災上か
ら変圧器の不燃化が強く要求されている。
【0003】この不燃化の要求に対して、従来の油を絶
縁媒体とする油入変圧器に代ってSF6 等の不活性ガス
を絶縁・冷却の媒体として使用するガス絶縁変圧器が開
発されているが、SF6 ガスの場合は、従来の絶縁油と
比べて、熱容量が小さいため、冷却性能が劣り大容量化
が困難であった。
【0004】ところで、最近では、更に絶縁性に優れた
冷却媒体が開発されている。その1つとしてパーフルオ
ロカーボンがある。これは、C8 16Oを主成分とした
フッ素系不活性液体であり、不燃性であるほか、絶縁的
にも従来の絶縁油と常圧では同等の絶縁耐力を持つ等、
電気的・物理的に優れた特性を持っている。
【0005】このパーフルオロカーボン液を絶縁、冷却
媒体として使用することにより、従来の変圧器の構成を
あまり変えることなしに、絶縁、冷却の両特性に優れ不
燃化を達成することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな変圧器にも次のような問題点がある。図2にパーフ
ルオロカーボン液の蒸気圧と温度の関係を示す。これに
よると、パーフルオロカーボン液の蒸気圧が大気圧と等
しくなるのは、温度が約98℃程度の時である。従来と
同じ、A種絶縁の変圧器の場合の冷却媒体の温度の変化
範囲は、周囲温度(−20〜40℃)も考慮に入れる
と、−20〜110℃となり、図2の特性より、場合に
よっては、パーフルオロカーボン液の蒸気圧が大気圧よ
り高くなり、気化してしまう可能性がある。パーフルオ
ロカーボン液の一部が気化し、その液相と気相が混合し
た状態では、絶縁的に非常に不安定となり、その絶縁耐
力が低下することが知られており、変圧器の絶縁性能が
大幅に低下する。
【0007】本発明の目的は、絶縁・冷却の媒体とし
て、従来の絶縁油に代わって、パーフルオロカーボン液
を使用した変圧器において、通常の使用温度範囲におい
て、パーフルオロカーボン液が気化する事なく、従って
絶縁的にも安定な、不燃性変圧器を提供する事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の変圧器は、本体
タンク内には絶縁・冷却の媒体としてパーフルオロカー
ボン液を封入し、本体タンク上部には、変圧器発生損失
熱による冷却媒体の膨張・収縮に応動したダイヤフラム
タイプのセパレータを設けてセパレータ室を形成し、こ
のセパレータ室の中には、付属のボンベより接続管、自
動調圧バルブを介して窒素ガスを封入し、セパレータタ
ンク上部には、減圧用の自動調圧バルブを設置してい
る。
【0009】また、変圧器負荷と周囲温度を測定するセ
ンサを備え、その測定結果をもとに付属の演算ユニット
により、その負荷におけるパーフルオロカーボン液の到
達最高温度を計算し、その計算温度に連動して上記の一
組の自動調圧バルブによりセパレータ室内の窒素ガス封
入圧力を変化させることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明の構成においては、変圧器負荷と周囲温
度を測定し、その測定結果をもとに、その負荷における
パーフルオロカーボン液の到達最高温度を計算し、その
温度に応じてセパレータ室内の封入窒素圧力を常にその
温度におけるパーフルオロカーボン液の蒸気圧よりも高
く保つことにより、パーフルオロカーボン液の気化によ
る気泡の発生を防ぎ、絶縁性能の低下を防ぐことができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図1に示す一実施例を参照し
て説明する。
【0012】図1において、高圧巻線1、低圧巻線2は
同心円状に鉄心脚3に巻装されて変圧器本体を構成し、
本体タンク4内に設置されている。本体タンク4内に
は、絶縁・冷却の媒体としてパーフルオロカーボン液5
が封入されている。本体タンク4内の上部には、パーフ
ルオロカーボン液5の膨張・収縮に応動するダイヤフラ
ムタイプのセパレータ6が設けられ、本体タンク4とそ
の上部に仕切られたセパレータ室7を形成している。セ
パレータ室7内には、本体タンク4外に設置した付属の
ボンベ8より接続管9、自動調圧バルブ10を介して窒
素ガス11が所定の圧力で封入され、更にセパレータ室
7の上部には減圧用自動調圧バルブ12が設置されてい
る。
【0013】また、変圧器の負荷測定センサー13、周
囲温度測定センサー14が備えられ、その測定結果をも
とに演算ユニット15により、その時の負荷におけるパ
ーフルオロカーボン液5の到達最高温度を計算する。自
動調圧バルブ10,12は、パーフルオロカーボン液5
の到達温度の演算結果に連動して、セパレータ室7内の
窒素ガス封入圧力を自動的に調節できる。
【0014】このような構成とすることにより、変圧器
の運転開始に伴い本体タンク4内のパーフルオロカーボ
ン液5の温度変化に応じて、セパレータ室7内の窒素ガ
ス11の封入圧力を自由に変えることが可能である。こ
の時のパーフルオロカーボン液5の温度と窒素ガス11
の設定の封入圧力の関係を図3のように、常にその温度
におけるパーフルオロカーボン液5の蒸気圧よりも窒素
ガス11の封入圧力が高くなるように設定しておくこと
により、パーフルオロカーボナ液5の気泡発生はおこら
ず、従って絶縁性能の低下を防ぐ事ができる。
【0015】この気泡発生防止だけを目的とするなら
ば、封入する窒素ガス11の封入圧力値を図4の特性の
ように設定する事により、自動調圧バルブ10,12に
よる運転中の窒素ガス11の圧力の調整は不要となる。
すなわち、この場合には、想定される変圧器運転中のパ
ーフルオロカーボン液5の最高温度を基準にして、その
時の蒸気圧よりも高くなるように窒素ガス11の封入圧
力を設定し、一定に保つわけである。
【0016】しかしながら、この場合には、低負荷運転
時や運転停止時には、パーフルオロカーボン液5の温度
が低いため、その蒸気圧も低く、従って、セパレータ室
7内の圧力と本体タンク4内の圧力の差が大きくなるこ
とから、セパレータ6に加わる圧力が大きくなり、セパ
レータ6の耐久性の面で条件が厳しくなる。
【0017】また、本体タンク4内で内部閃落事故が発
生した場合には、パーフルオロカーボン液5が急激に気
化して、本体タンク4内の内圧が上昇するが、セパレー
タ室7内の圧力も既に高い圧力となっているため、この
セパレータ室7を本体タンク4内の内圧を逃すための避
圧空間として期待する事ができず、従って本体タンク4
の損壊によるパーフルオロカーボン液の噴出といった重
大事故に発展する可能性が高くなる。
【0018】しかしながら、図2に示すような特性と成
るように本発明の構成をとっておく事により、本体タン
ク4内とセパレータ室7内の圧力差は、常に必要最小限
とすることができるため、セパレータ6の耐久性を改善
し、更に内部事故時には、セパレータ室7を本体タンク
4の避圧空間として期待することができる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、本体タン
ク内に変圧器本体を絶縁、冷却媒体であるパーフルオロ
カーボン液と共に収納した不燃性変圧器において、本体
タンク内にパーフルオロカーボン液の膨張、収縮に応動
するセパレータにより仕切られたセパレータ室を形成
し、このセパレータ室に封入した窒素ガスの圧力を常に
パーフルオロカーボン液の蒸気圧よりも高く設定するこ
とにより、パーフルオロカーボン液が気化することなく
絶縁的にも安定した不燃性変圧器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】パーフルオロカーボン液の温度と蒸気圧との関
係を示す特性図。
【図3】パーフルオロカーボン液の温度と窒素ガスの封
入圧力との関係を示す特性図。
【図4】本発明によらないパーフルオロカーボン液の温
度と窒素ガスの封入圧力の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…高圧巻線、2…低圧巻線、3…鉄心脚、4…本体タ
ンク、5…パーフルオロカーボン液、6…セパレータ、
7…セパレータ室、10…自動調圧バルブ、11…窒素
ガス、12…減圧用自動調圧バルブ、13…負荷測定セ
ンサー、14…周囲温度測定センサー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体タンク内に変圧器本体を絶縁、冷却
    媒体であるパーフルオロカーボン液と共に収納した不燃
    性変圧器において、本体タンク内にパーフルオロカーボ
    ン液の膨張、収縮に応動するセパレータにより仕切られ
    たセパレータ室を形成し、このセパレータ室に封入した
    窒素ガスの圧力を常にパーフルオロカーボン液の蒸気圧
    よりも高く設定するようにした不燃性変圧器。
  2. 【請求項2】 負荷測定センサー、周囲温度測定センサ
    によりその時の負荷におけるパーフルオロカーボン液の
    到達最高温度を計算して窒素ガスの圧力を調節すること
    を特徴とする請求項1記載の不燃性変圧器。
  3. 【請求項3】 到達最高温度の計算に基づいて自動調圧
    バルブにより窒素ガスの圧力を調節することを特徴とす
    る請求項2記載の不燃性変圧器。
JP100893A 1993-01-07 1993-01-07 不燃性変圧器 Pending JPH06204049A (ja)

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Cited By (4)

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