JPH06204032A - 超電導マグネット装置 - Google Patents
超電導マグネット装置Info
- Publication number
- JPH06204032A JPH06204032A JP8393A JP8393A JPH06204032A JP H06204032 A JPH06204032 A JP H06204032A JP 8393 A JP8393 A JP 8393A JP 8393 A JP8393 A JP 8393A JP H06204032 A JPH06204032 A JP H06204032A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- cooling channel
- superconducting magnet
- chambers
- bubbles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超電導マグネットをクエンチさせずに運転す
るために、冷媒液が気化して出来る気泡をマグネットコ
イル内の冷却チャンネルから強制的に排除できるように
して冷却効率の低下を防止する。 【構成】 超電導マグネット1を収納する冷媒液槽3を
隔壁5によって2室に分ける。そして分かれた液室3
a、3bをマグネットコイル内の冷却チャンネルを介し
て連通させる。また、それぞれの液室3a、3bにポー
ト8、9を設ける。このポートを通してどちらか一方の
液室を加圧又は減圧でき、その加減圧で液室3a、3b
間に生じる差圧により冷却チャンネル内に液流が生じて
冷却チャンネル内の気泡が強制的に排除され、気泡によ
る熱伝達の悪化が起こらない。
るために、冷媒液が気化して出来る気泡をマグネットコ
イル内の冷却チャンネルから強制的に排除できるように
して冷却効率の低下を防止する。 【構成】 超電導マグネット1を収納する冷媒液槽3を
隔壁5によって2室に分ける。そして分かれた液室3
a、3bをマグネットコイル内の冷却チャンネルを介し
て連通させる。また、それぞれの液室3a、3bにポー
ト8、9を設ける。このポートを通してどちらか一方の
液室を加圧又は減圧でき、その加減圧で液室3a、3b
間に生じる差圧により冷却チャンネル内に液流が生じて
冷却チャンネル内の気泡が強制的に排除され、気泡によ
る熱伝達の悪化が起こらない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液体ヘリウム等の冷
媒液に浸漬して使用する超電導マグネットとこれを収納
するクライオスタットとで構成される超電導マグネット
装置に関する。
媒液に浸漬して使用する超電導マグネットとこれを収納
するクライオスタットとで構成される超電導マグネット
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の浸漬型超電導マグネットは、図3
に示すように、クライオスタット2の冷媒液槽3内に超
電導マグネット1を収納し、このマグネットを槽中の冷
媒液10で冷却しながら運転する方法が採られる。
に示すように、クライオスタット2の冷媒液槽3内に超
電導マグネット1を収納し、このマグネットを槽中の冷
媒液10で冷却しながら運転する方法が採られる。
【0003】この冷媒液による冷却は、電動機やSME
S(超電導エネルギー貯蔵システム)の様に磁場変動の
速い超電導マグネットの場合、巻線した超電導体に交流
損失が生じることから、この発熱による温度上昇を抑え
るために、例えば特公昭63−28328号公報に示さ
れるようにコイルの巻線層間に冷却チャンネルを設け、
冷媒液が超電導体に直に触れるか又はすぐ近くにあって
伝熱経路が充分に短くなるように工夫されている。
S(超電導エネルギー貯蔵システム)の様に磁場変動の
速い超電導マグネットの場合、巻線した超電導体に交流
損失が生じることから、この発熱による温度上昇を抑え
るために、例えば特公昭63−28328号公報に示さ
れるようにコイルの巻線層間に冷却チャンネルを設け、
冷媒液が超電導体に直に触れるか又はすぐ近くにあって
伝熱経路が充分に短くなるように工夫されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】冷媒液による冷却を行
うと、吸収熱量に見合う量の液が気化し、導体表面に付
着する。そして、その付着ガスが、熱量が増えると気泡
となって導体表面を離れ、冷却チャンネル内で浮遊す
る。
うと、吸収熱量に見合う量の液が気化し、導体表面に付
着する。そして、その付着ガスが、熱量が増えると気泡
となって導体表面を離れ、冷却チャンネル内で浮遊す
る。
【0005】図3に示すような冷却を行う従来の装置
は、冷媒液10の流れが無いため、冷却チャンネル内で
浮遊している気泡は自然対流でしか移動せず、従って、
この冷却チャンネルが非常に狭かったり、重力に対して
直角向き(水平)であったりすると気泡の抜けが悪い。
は、冷媒液10の流れが無いため、冷却チャンネル内で
浮遊している気泡は自然対流でしか移動せず、従って、
この冷却チャンネルが非常に狭かったり、重力に対して
直角向き(水平)であったりすると気泡の抜けが悪い。
【0006】このため、従来のこの種の装置は、冷却チ
ャンネル内で気泡が次第に成長して導体と冷媒液間の熱
移動を段々と悪化させ、その結果、導体の温度が上昇
し、ついには臨海温度を超えてマグネットがクエンチす
る危険性があった。
ャンネル内で気泡が次第に成長して導体と冷媒液間の熱
移動を段々と悪化させ、その結果、導体の温度が上昇
し、ついには臨海温度を超えてマグネットがクエンチす
る危険性があった。
【0007】この発明は、かかる不具合を無くした超電
導マグネット装置を提供するものである。
導マグネット装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、超電導マグネットを収納する
冷媒液槽を2室に分け、この2つの部屋をマグネットコ
イルの内部に設けた冷却チャンネルを介して連通させ
る。また、区画した部屋の加圧もしくは減圧を可能なら
しめておく。
め、この発明においては、超電導マグネットを収納する
冷媒液槽を2室に分け、この2つの部屋をマグネットコ
イルの内部に設けた冷却チャンネルを介して連通させ
る。また、区画した部屋の加圧もしくは減圧を可能なら
しめておく。
【0009】
【作用】区画した部屋の一方を開放して他方の部屋を加
圧又は減圧すると2つの部屋間に圧力差が生じ、そのた
め、2つの部屋を連通させた冷却チャンネル内に圧力大
の部屋から圧力小の部屋に向かう液流が生じてチャンネ
ル内の気泡が強制的に排出される。
圧又は減圧すると2つの部屋間に圧力差が生じ、そのた
め、2つの部屋を連通させた冷却チャンネル内に圧力大
の部屋から圧力小の部屋に向かう液流が生じてチャンネ
ル内の気泡が強制的に排出される。
【0010】
【実施例】図1に、この発明の装置の一例を示す。図の
1は超電導マグネット、2は冷媒液槽3を真空槽4で囲
った構造のクライオスタット、5は冷媒液槽を2室にけ
る隔壁である。この隔壁によって上下に区画された液室
3a、3bには、遮断弁6、7を有するポート8、9が
設けられている。
1は超電導マグネット、2は冷媒液槽3を真空槽4で囲
った構造のクライオスタット、5は冷媒液槽を2室にけ
る隔壁である。この隔壁によって上下に区画された液室
3a、3bには、遮断弁6、7を有するポート8、9が
設けられている。
【0011】超電導マグネット1は、上約半分が液室3
a内にあり、下約半分が液室3b内にあるように配置さ
れている。このマグネットには巻線の層間に冷却チャン
ネル(図示せず)を設けてあり、その冷却チャンネルを
介して2つの液室3aと3bが連通している。
a内にあり、下約半分が液室3b内にあるように配置さ
れている。このマグネットには巻線の層間に冷却チャン
ネル(図示せず)を設けてあり、その冷却チャンネルを
介して2つの液室3aと3bが連通している。
【0012】このように構成した図の超電導マグネット
装置は、ポート9を加圧源に接続し、弁6を開放して液
室3bを加圧すると液室3b内の冷媒液10がマグネッ
トコイル内の冷却チャンネルを通って液室3aに流れ、
その際の液流で冷却チャンネル内の気泡が外部に押し出
される。
装置は、ポート9を加圧源に接続し、弁6を開放して液
室3bを加圧すると液室3b内の冷媒液10がマグネッ
トコイル内の冷却チャンネルを通って液室3aに流れ、
その際の液流で冷却チャンネル内の気泡が外部に押し出
される。
【0013】ポート8を吸引源に接続し、弁7を開いて
液室3aを減圧した場合にも結果は同じになる。
液室3aを減圧した場合にも結果は同じになる。
【0014】なお、この図1の装置は、ポート9内の液
面がある程度下がったら、液室3a、3b内を同圧にし
て下がった液面を元に戻すが、このとき、冷却チャンネ
ル内の気泡が液室3b内に流れ込むとその液室3b内に
気化ガスが閉じ込められるので、液室3bからのガス抜
き口を設けておくのが望ましい。隔壁5をポート9側が
少し高くなるように傾斜させてポート9を隔壁5と同レ
ベルの位置で液室3bに接続するとポート9から気化ガ
スを抜くことができる。
面がある程度下がったら、液室3a、3b内を同圧にし
て下がった液面を元に戻すが、このとき、冷却チャンネ
ル内の気泡が液室3b内に流れ込むとその液室3b内に
気化ガスが閉じ込められるので、液室3bからのガス抜
き口を設けておくのが望ましい。隔壁5をポート9側が
少し高くなるように傾斜させてポート9を隔壁5と同レ
ベルの位置で液室3bに接続するとポート9から気化ガ
スを抜くことができる。
【0015】図2は、超電導マグネット1を横向きにし
て冷媒液層3を隔壁5で左右に区画した例を示してい
る。
て冷媒液層3を隔壁5で左右に区画した例を示してい
る。
【0016】この場合も、液室3a、3bはマグネット
コイル内の冷却チャンネルを介して連通している。
コイル内の冷却チャンネルを介して連通している。
【0017】この構造では、冷却チャンネル内の液流が
右向き、左向きのどちらでも気泡の押出し条件が同じに
なるので、液室3bの加圧(又は3aの減圧)と、液室
3aの加圧(又は3bの減圧)を交互に繰り返すと言っ
たことも許容される。
右向き、左向きのどちらでも気泡の押出し条件が同じに
なるので、液室3bの加圧(又は3aの減圧)と、液室
3aの加圧(又は3bの減圧)を交互に繰り返すと言っ
たことも許容される。
【0018】なお、クライオスタット2は、冷媒液槽3
と真空槽4間に熱シールド槽や熱シールド板などを具備
するものであってもよい。
と真空槽4間に熱シールド槽や熱シールド板などを具備
するものであってもよい。
【0019】また、冷媒液10は、高温超電導マグネッ
トの場合は、液体ヘリウムに限らず、液体水素、液体ネ
オン、液体窒素なども候補に挙がっているが、本発明で
使用する冷媒液の種類は特に限定されない。
トの場合は、液体ヘリウムに限らず、液体水素、液体ネ
オン、液体窒素なども候補に挙がっているが、本発明で
使用する冷媒液の種類は特に限定されない。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、この発明では、2室
に分けた冷媒液槽間に圧力差を生じさせて冷却チャンネ
ル内の気泡を強制排除し得るようにしたので、気泡の滞
留による冷却効率の低下を無くすことができ、超電導マ
グネットをクエンチさせずに安定して運転できるように
なると言う効果がある。
に分けた冷媒液槽間に圧力差を生じさせて冷却チャンネ
ル内の気泡を強制排除し得るようにしたので、気泡の滞
留による冷却効率の低下を無くすことができ、超電導マ
グネットをクエンチさせずに安定して運転できるように
なると言う効果がある。
【図1】この発明の装置の一例を示す断面図
【図2】他の実施例の断面図
【図3】一般的な浸漬、冷却システムを採用した従来の
超電導マグネット装置の断面図
超電導マグネット装置の断面図
1 超電導マグネット 2 クライオスタット 3 冷媒液槽 3a、3b 液室 4 真空槽 5 隔壁 6、7 遮断弁 8、9 ポート 10 冷媒液
Claims (1)
- 【請求項1】 超電導マグネットを収納する冷媒液槽を
2室に分け、この2つの部屋をマグネットコイルの内部
に設けた冷却チャンネルを介して連通させると共に、各
部屋の加圧又は減圧を可能ならしめたことを特徴とする
超電導マグネット装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8393A JPH06204032A (ja) | 1993-01-04 | 1993-01-04 | 超電導マグネット装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8393A JPH06204032A (ja) | 1993-01-04 | 1993-01-04 | 超電導マグネット装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06204032A true JPH06204032A (ja) | 1994-07-22 |
Family
ID=11464259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8393A Pending JPH06204032A (ja) | 1993-01-04 | 1993-01-04 | 超電導マグネット装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06204032A (ja) |
-
1993
- 1993-01-04 JP JP8393A patent/JPH06204032A/ja active Pending
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