JPH06200800A - ディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

ディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置

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JPH06200800A
JPH06200800A JP4348977A JP34897792A JPH06200800A JP H06200800 A JPH06200800 A JP H06200800A JP 4348977 A JP4348977 A JP 4348977A JP 34897792 A JP34897792 A JP 34897792A JP H06200800 A JPH06200800 A JP H06200800A
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JP
Japan
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fuel
fuel injection
diesel engine
pressure
injector
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Application number
JP4348977A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Takeuchi
保弘 竹内
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディーゼル機関の構成を複雑化することな
く、始動時に良好に燃料噴射量を制御することができる
ディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置を提供する。 【構成】 ディーゼル機関が、機関回転数NEが所定値
未満で(ステップ103:YES)、かつ冷却水温が所
定値未満(ステップ105:YES)の始動状態のと
き、燃焼行程のインジェクタに連続的に駆動パルスを出
力する(ステップ175)。すると、そのインジェクタ
は燃料供給ポンプの圧送量に対応する量の燃料を噴射す
る。これと同時に、燃料供給ポンプを目標燃料噴射量Q
Sに基づいて制御する(ステップ177)。こうするこ
とにより、実コモンレール圧PAの低い始動時にも、燃
料噴射量を良好に制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料供給ポンプから圧
送されてくる燃料を一旦蓄圧室(コモンレール)内に蓄
え、蓄圧室内の燃料をディーゼル機関に噴射供給するデ
ィーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼル機関の燃料噴射装置と
して、燃料供給ポンプから圧送されてくる燃料を一旦コ
モンレール内に蓄え、蓄えられた燃料を燃料噴射弁(イ
ンジェクタ)を介して各気筒に噴射供給する蓄圧式燃料
噴射装置が知られている。この種の装置では、ディーゼ
ル機関の回転数に関わらず、燃料圧力や燃料噴射時期な
どを次のように自由に設定することができるため、各気
筒で理想的な燃焼状態を実現することができる。例え
ば、燃料供給ポンプの燃料圧送量を制御することにより
燃料圧力を自由に設定することができる。また、インジ
ェクタの開弁時期および開弁時間を制御することにより
燃料噴射時期および燃料噴射量を自由に設定することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の蓄
圧式燃料噴射装置では、ディーゼル機関の始動時に次の
ような問題が発生していた。すなわち、ディーゼル機関
の始動時には、低い回転数に応じて、燃料も長期間に渡
って少しずつ噴射しなければならない。これは、ディー
ゼル機関の最も着火し易い燃料噴射時期を狭い範囲のク
ランク角に決定することが困難であるからである。とこ
ろが、蓄圧式燃料噴射装置では、このように燃料を長期
に渡って少しずつ噴射する場合、コモンレール圧を非常
に低く制御する必要があり噴射制御が困難である。この
ため、蓄圧式燃料噴射装置では、極低速時に機関回転数
に対応した速度で燃料噴射をすることが困難で、場合に
よっては、始動性が悪化することがあった。
【0004】そこで、特開昭57−73856号公報に
記載のように、燃料供給ポンプを気筒数と同じだけ設け
ると共に、各燃料供給ポンプと各インジェクタとを一対
一で直結する油圧回路をそれぞれ設け、ディーゼル機関
の始動時にはその各油圧回路によってコモンレールを迂
回して燃料噴射を行なう燃料噴射装置が考えられてい
る。
【0005】この燃料噴射装置では、ディーゼル機関の
始動時には、各燃料供給ポンプが圧送する燃料を対応す
るインジェクタに直接供給することができ、燃料噴射量
を良好に制御することができる。また、燃料供給ポンプ
は、機関回転数に応じた速度で燃料を圧送するので、始
動時には燃料を長期間に渡って少しずつ噴射することが
できる。ところが、この装置では、多数の燃料供給ポン
プや油圧回路を新たに設ける必要があり、ディーゼル機
関の構成が複雑化してしまう。このため、ディーゼル機
関の重量や製造コストが増大してしまう。
【0006】そこで本発明は、ディーゼル機関の構成を
複雑化することなく、始動時に良好に燃料噴射量を制御
することができるディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置
を提供することを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明は、図10に例示するように、燃料を
高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室に燃料を圧送する
燃料供給ポンプと、上記蓄圧室に蓄えられた高圧燃料を
ディーゼル機関の各気筒に噴射供給する燃料噴射弁と、
上記ディーゼル機関の運転状態を検出する運転状態検出
手段と、上記ディーゼル機関への燃料噴射量を上記検出
された運転状態に対応する所定量に調整すべく、上記燃
料噴射弁を制御する燃料噴射弁制御手段と、を備えたデ
ィーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置において、上記運転
状態検出手段にて検出された運転状態が所定の始動状態
であるとき、燃料噴射すべき行程にある気筒の上記燃料
噴射弁を開放状態とすると共に、ディーゼル機関への燃
料噴射量を上記運転状態に対応する所定量に調整すべ
く、上記燃料供給ポンプを制御する始動時制御手段と、
を設けたことを特徴とするディーゼル機関の蓄圧式燃料
噴射装置を要旨としてなされた。
【0008】
【作用】このように構成された本発明では、ディーゼル
機関の運転状態が所定の始動状態であるとき、始動時制
御手段は、燃料噴射すべき行程にある気筒の燃料噴射弁
を開放状態とする。すると、その燃料噴射弁には、燃料
供給ポンプが圧送する燃料が蓄圧室を介して供給され、
燃料噴射弁はその圧送量に対応する量の燃料を噴射す
る。これと同時に、始動時制御手段は、ディーゼル機関
への燃料噴射量を運転状態に対応する所定量に調整すべ
く、燃料供給ポンプを制御する。燃料供給ポンプによる
燃料の圧送量は始動時から良好に制御することができる
ので、本発明では、始動時から燃料噴射量を良好に制御
することができる。また、燃料供給ポンプは、ディーゼ
ル機関の機関回転数に応じた速度で燃料を圧送するの
で、始動時には燃料を長期間に渡って少しずつ噴射する
ことができる。
【0009】更に、始動時制御手段は、従来の蓄圧式燃
料噴射装置に対して、燃料供給ポンプと燃料噴射弁との
制御方法を変更するだけで構成可能である。従って本発
明の蓄圧式燃料噴射装置は、従来の装置に対して構成が
複雑化することはない。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図1は実施例の蓄圧式燃料噴射装置全体の構成
を表す概略構成図である。図に示す如く本実施例の蓄圧
式燃料噴射装置1は、6気筒のディーゼルエンジン2
と、ディーゼルエンジン2の各気筒に燃料を噴射供給す
る燃料噴射弁(インジェクタ)3と、このインジェクタ
3に供給する高圧燃料を蓄圧する蓄圧室(コモンレー
ル)4と、コモンレール4に高圧燃料を圧送する燃料供
給ポンプ5と、これらを制御する電子制御回路6とを備
える。
【0011】電子制御回路6には、機関回転角度を検出
する回転角度センサ7,エンジン負荷を表すアクセル開
度ACCを検出するアクセルセンサ8,コモンレール4内
の燃料圧力(実コモンレール圧PA)を検出するコモン
レール圧センサ9,ディーゼルエンジン2の吸入空気温
度を検出する吸気温センサ10,ディーゼルエンジン2
の吸気管圧力を検出する吸気圧センサ11,ディーゼル
エンジン2の冷却水温TWを検出する冷却水温センサ1
2,気筒判別センサ40など、運転状態検出手段として
の各種検出素子の検出信号が入力されている。また、電
子制御回路6は、ディーゼルエンジン2の燃焼状態がこ
の検出された運転状態に応じて最適となるように、後述
の処理によってインジェクタ3および燃料供給ポンプ5
に駆動信号を出力している。
【0012】燃料供給ポンプ5は、この電子制御回路6
からの駆動信号に従って、燃料タンク13に蓄えられた
燃料を低圧ポンプ14を経て吸入し、自身の内部にて高
圧に加圧し、この加圧された高圧燃料を供給配管15を
介してコモンレール4に圧送する。
【0013】各インジェクタ3は、配管16によって、
高圧燃料を蓄圧したコモンレール4と連結されている。
そして、各インジェクタ3に配設されたインジェクタ側
電磁弁17を開閉動作することで、このコモンレール4
にて蓄圧された高圧燃料が、ディーゼルエンジン2の各
気筒の燃焼室へ噴射される。このインジェクタ3のイン
ジェクタ側電磁弁17の開閉動作は、ECU6からのイ
ンジェクタ制御指令に基づいて実行される。このインジ
ェクタ制御指令は燃料噴射量や燃料噴射時期を調節する
ためのものであって、回転角度センサ7やアクセルセン
サ8等からの検出信号に基づいて算出され、回転角度セ
ンサ7や気筒判別センサ40等の検出値に基づいて、所
定のタイミングでECU6から出力される。なお、燃料
供給ポンプ5に対する制御指令も回転角度センサ7や気
筒判別センサ40等からの検出値に基づいた所定のタイ
ミングで出力される。
【0014】次に、燃料供給ポンプ5の構成を図2およ
び図3に基づき説明する。燃料供給ポンプ5は、ハウジ
ング20と、その下端部に配設されたカム室30と、ハ
ウジング20内に配設されたポンプシリンダ21と、ポ
ンプシリンダ21に連通し、前記低圧ポンプ14から低
圧燃料の供給を受ける導入管22と、ポンプシリンダ2
1の上端部に螺着されたポンプ側電磁弁60とを備え
る。
【0015】ポンプシリンダ21の内部にはプランジャ
23が液密を保って摺動自在に嵌挿されている。プラン
ジャ23は円柱形状をなし、その上端面はポンプシリン
ダ21の内周面とによりポンプ室24を形成する。ポン
プシリンダ21には、コモンレール4への供給配管15
が連結される吐出孔41が穿設されている。
【0016】また、ポンプシリンダ21とハウジング2
0との間には燃料溜26が形成され、導入管22からハ
ウジング20内へ導入された低圧燃料はここへ溜るよう
になっている。なお、燃料溜26は、ポンプ室24から
溢流する燃料の逃がしとしても作用する。
【0017】吐出孔41は、逆止弁42を介して吐出口
45に連通している。ポンプ室24で加圧された燃料
は、この逆止弁42の弁体43を、リターンスプリング
44の付勢力やコモンレール圧に抗して押し開くこと
で、吐出口45から供給配管15を通り、コモンレール
4に圧送されるのである。
【0018】プランジャ23の下端部は弁座35に連結
され、弁座35はプランジャスプリング27によりカム
ローラ33を備えたタペット34に押圧されている。カ
ム室30内には、ディーゼルエンジン2の回転速度の1
/2で回転するカム軸31が挿通され、カム軸31には
カムローラ33と接触するカム32が固定されている。
そして、カム軸31の回転によりプランジャ23は、カ
ムローラ33,タペット34を介してカム32のカムプ
ロフィルに沿って上下に往復動する。
【0019】カム32は、カムプロフィルのプランジャ
23の下死点をカム角度0度とすると、カム角度0度か
ら約30度程度までの間をカム32の外側に中心を有す
る曲率R1 の円弧状の凹曲面32cと、カム32の内側
に曲率の中心を有する曲面32dとからなり、カム角度
90度でプランジャ23が上死点に至る様なカムプロフ
ィルを有するほぼ楕円形状のものである。
【0020】ポンプシリンダ21の上端に螺着されたポ
ンプ側電磁弁60は、ポンプ室24に開口する低圧通路
61を開閉する弁体62を備えている。弁体62は、い
わゆる外開弁である。従って、弁体62は、通常はスプ
リング65によりポンプ室24内へ開いた状態となって
低圧通路61を開口する状態にあり、通電されるとスプ
リング65の付勢力に抗して移動し、低圧通路61とポ
ンプ室24とを遮断する状態になる。また、弁体62
は、ポンプ室24の内部の燃料圧力を閉弁方向の圧力と
して受けることになるので、燃料圧力が高くなるほど閉
弁時のシール性が良くなる。
【0021】この弁体62によって開閉される低圧通路
61は、ギャラリー63および通路64を介して燃料溜
26に連通している。一方、プランジャ23は、カム軸
31の回転に伴ってポンプシリンダ21内を上下動す
る。なお、プランジャ23の下降は、プランジャスプリ
ング27の復帰力によってなされる。
【0022】プランジャ23が下降する際に、通常開弁
状態にあるポンプ側電磁弁60を介して、低圧燃料が燃
料溜26からポンプ室24へと吸入される。ポンプ室2
4へ吸入された燃料はプランジャ23の上昇に伴って加
圧傾向になるが、ポンプ側電磁弁60が通電されていな
い場合は、低圧通路61,ギャラリー63および通路6
4を通って燃料溜26に溢流し、ポンプ室24内の燃料
の実質的な加圧は行われない。
【0023】これに対し、プランジャ23の上昇中にポ
ンプ側電磁弁60に通電がなされると、弁体62が低圧
通路61を遮断するため、ポンプ室24内の燃料は溢流
することができなくなり、加圧され始める。そして、ポ
ンプ室24内の燃料圧力が上昇して、逆止弁42のリタ
ーンスプリング44の付勢力および弁体43に加わって
いるコモンレール4の圧力に打ち勝つと、逆止弁42が
押し開かれ、高圧燃料が吐出孔41,吐出口45および
供給配管15を通ってコモンレール4へ圧送される。
【0024】カム軸31には、図3に示すように、タイ
ミングギヤ39と、ディーゼルエンジン2の気筒数の1
/2の個数の燃料供給ポンプ5(本実施例においては3
個)とが配設される。なお、3個の燃料供給ポンプ5
a,5b,5cにおいて、図2に示したものと同じ構成
には、それぞれ添字a,b,cを付してあるので、それ
ら添字a,b,cの付された構成の詳細な構造等は図2
を参照されたい。
【0025】タイミングギヤ39には一個の突起39a
が配設されている。また、タイミングギヤ39と対向し
て電磁ピックアップからなる気筒判別センサ40が設け
られている。タイミングギヤ39に設けられた一個の突
起39aは、ディーゼルエンジン2の第1気筒の燃焼行
程に対応するものであることを気筒判別センサ40にて
検出するためのものである。この気筒判別センサ40で
検出された気筒判別信号は、ECU6に入力される。
【0026】また、ECU6は気筒判別信号に引き続く
回転角度センサ7の回転角度信号#1を基準角度とし、
順次入力される信号数をカウントすることにより実クラ
ンク角度を演算する。ECU6は、この回転角度信号に
基づいてポンプ側電磁弁60a,60b,60cへ駆動
パルスを出力する。なお、プランジャ23aは第1,第
4気筒の燃焼行程直前に、プランジャ23bは第2,第
5気筒の燃焼行程直前に、プランジャ23cは第3,第
6気筒の燃焼行程直前に、それぞれ下死点に達するよう
構成されている。
【0027】ポンプ側電磁弁60の駆動パルスは、図4
に示すように、気筒判別信号の次に来る回転角度信号#
1から、所定期間(後述の通電開始時期TF)だけ遅れ
て出力される。この駆動パルスによって、ポンプ側電磁
弁60への通電が開始され、電流の立上がりの関係で期
間TCだけ遅れて弁体62の閉弁が実行される。その後
は、プランジャ23の上昇に伴うポンプ室24の圧力上
昇によって弁体62の閉弁状態が維持されるから、駆動
パルスは短い期間TONが経過するとオフにされ、消費
電力の節約がなされている。外開弁故の利点である。
【0028】こうして弁体62が閉弁した後、プランジ
ャ23が上死点に至るまでの期間がポンプ室24内の燃
料加圧期間となり、この間のプランジャ移動量MPに比
例する量の燃料がコモンレール4へと圧送されることに
なる。従って、プランジャ移動量MPが大きくなるよう
に駆動パルスの出力時期を早くすれば、すなわち通電開
始時期TFを小さくすれば、より多くの燃料がコモンレ
ール4へ圧送され。逆に出力時期を遅くすれば、すなわ
ち通電開始時期TFを大きくすればコモンレール4への
燃料圧送量が減少する。
【0029】次に、インジェクタ3の燃料噴射量などを
制御するためにECU6にて実行される燃料噴射制御処
理について図5に示すフローチャートに沿って説明す
る。なお、この処理は繰り返し実行される処理である。
処理を開始すると、まずステップ101にて回転角度セ
ンサ7からの検出信号に基づき機関回転数NEを検出
し、続くステップ103にて、その機関回転数NEが所
定速度Nより小さいか否かを判断する。NE<Nである
場合は続くステップ105へ移行する。ステップ105
へ移行すると、冷却水温センサ12の検出信号から演算
される冷却水温TWが0℃未満であるか否かを判断す
る。TW<0℃である場合は、続くステップ107へ移
行する。また、ステップ103またはステップ105に
て否定判断すると、ステップ109へ移行する。
【0030】すなわち、ステップ101〜ステップ10
5の処理により、ディーゼルエンジン2の運転状態がN
E<N、かつTW<0℃で定義される始動状態である場
合は、ステップ107以降の処理へ移行し、それ以外の
運転状態である場合はステップ109以降の処理へ移行
する。
【0031】ディーゼルエンジン2の始動時には運転状
態が上記始動状態となり、ステップ107へ移行する。
ステップ107では、アクセルセンサ8からの検出信号
をA/D変換してアクセル開度ACCを検出する。続くス
テップ171では、上記検出した機関回転数NEとアク
セル開度ACCとに基づき、図6に示す如き目標燃料噴射
量演算マップを用いて目標燃料噴射量QSを演算する。
更に、続くステップ173では、この目標燃料噴射量Q
Sに基づいて、図7に示す如き通電開始時期演算マップ
を用いてポンプ側電磁弁60の通電開始時期TFを演算
する。
【0032】続いてステップ175へ移行すると、燃焼
行程にある気筒のインジェクタ側電磁弁17に、該気筒
が燃焼行程にある間連続的に駆動パルスを出力し、開放
状態とする。なお、燃焼行程にある気筒は、回転角度セ
ンサ7および気筒判別センサ40の検出信号に基づいて
図示しない他のルーチンで判別する。続いて、ステップ
177へ移行し、上記燃焼行程にある気筒に対応する燃
料供給ポンプ5のポンプ側電磁弁60に、上記演算され
た通電開始時期TFで駆動パルスを出力する。
【0033】このように、インジェクタ側電磁弁17お
よびポンプ側電磁弁60に駆動パルスを出力すると、次
のようにして燃料噴射がなされる。例えば、図4に示す
ように、ディーゼルエンジン2の始動時には、実コモン
レール圧PAはインジェクタ3の閉弁圧Pcより小さく
なっている。このため、ある気筒が燃焼行程となり、イ
ンジェクタ側電磁弁17に駆動パルスが入力されてイン
ジェクタ3が開放状態となってもインジェクタ3は開弁
しない。続いて、基準パルスから所定時間(TF+T
C)後にポンプ側電磁弁60が閉状態となると、燃料供
給ポンプ5は前述したようにプランジャ23の上昇に伴
って燃料を圧送する。これに伴って、実コモンレール圧
PAも上昇し、実コモンレール圧PAがインジェクタ3
の開弁圧Poを超える。すると、開放状態となっていた
インジェクタ3が開弁し、燃料噴射がなされる。また、
プランジャ23が上死点に達し、ポンプ側電磁弁60が
開弁すると、実コモンレール圧PAが急峻に低下し、イ
ンジェクタ3の閉弁圧Pcを下回る。すると、インジェ
クタ3が閉弁し燃料噴射が停止される。
【0034】このように、ディーゼルエンジン2が始動
状態であると判断されたときは、インジェクタ3は燃料
供給ポンプ5の燃料圧送量に応じた燃料を噴射する。従
って、図7に示したように、目標燃料噴射量QSが大き
くなるにつれて通電開始時期TFを小さくするのであ
る。
【0035】次に、ディーゼルエンジン2が始動状態で
ない通常の運転状態で、ステップ109へ移行すると、
アクセル開度ACCを検出する。続くステップ191で
は、吸気温センサ10および吸気圧センサ11の検出信
号に基づき、ディーゼルエンジン2の吸気温および吸気
管圧力を検出する。更に、続くステップ193では、上
記検出された機関回転数NE,アクセル開度ACC,吸気
温,吸気管圧力に基づき、目標燃料噴射量QS,燃料噴
射時期,および目標コモンレール圧PFを演算する。
【0036】続いて、ステップ195へ移行すると、コ
モンレール圧センサ9の検出信号に基づき、実コモンレ
ール圧PAを検出する。続くステップ197では、検出
された実コモンレール圧PA,および上記演算された目
標燃料噴射量QSに応じたパルス幅の駆動パルスを、上
記演算された燃料噴射時期にインジェクタ側電磁弁17
に出力する。
【0037】続いて、ステップ199へ移行すると、実
コモンレール圧PAと目標コモンレール圧PFとの差に
基づき、実コモンレール圧PAを目標コモンレール圧P
Fに近づけるべく通電開始時間TFを演算して、ステッ
プ177へ移行する。このように、インジェクタ側電磁
弁17およびポンプ側電磁弁60に駆動パルスを出力す
ると、次のようにして燃料噴射がなされる。例えば、図
8に示すように、ポンプ側電磁弁60を、実コモンレー
ル圧PAと目標コモンレール圧PFとの差に応じた通電
開始時期TFで駆動すると、実コモンレール圧PAは目
標コモンレール圧PF近傍に制御される。なお、この目
標コモンレール圧PFは、インジェクタ3の開弁圧Po
より充分高く設定されている。ここで、インジェクタ側
電磁弁17に駆動パルスを出力すると、インジェクタ3
はこの駆動パルスにほぼ同期して開弁し、パルス幅に応
じた燃料を噴射する。
【0038】なお、上記処理において、ステップ107
〜ステップ177が始動時制御手段に、ステップ109
〜ステップ197が燃料噴射弁制御手段に、それぞれ相
当する処理である。次に、図9はディーゼルエンジン2
の始動時における、各気筒の燃料噴射率変化を対応付け
て表すタイムチャートである。前述したように、気筒判
別信号が入力されたときは、第1気筒が燃焼行程とな
る。そこで、電子制御回路6は次に来る回転角度信号を
基準として以後入力される信号数をカウントし、次の気
筒に相当する数の回転角度信号の入力があるまでの間、
第1気筒のインジェクタ側電磁弁17に駆動パルスを連
続的に出力する(図9のインジェクタ側電磁弁駆動パル
ス#1)。続いて、電子制御回路6は入力される回転角
度信号数に応じて順次、第2気筒,第3気筒,第4気
筒,…のインジェクタ側電磁弁17に同様の駆動パルス
を出力する(インジェクタ側電磁弁駆動パルス#2,イ
ンジェクタ側電磁弁駆動パルス#3,インジェクタ側電
磁弁駆動パルス#4…)。
【0039】また、電子制御回路6は、第1気筒または
第4気筒へのインジェクタ側駆動パルス出力中に、ポン
プ側電磁弁60aの駆動パルスを出力する(ポンプ側電
磁弁駆動パルス#14)。同様に、第2気筒または第5
気筒へのインジェクタ側駆動パルス出力中にポンプ側電
磁弁60bの駆動パルス(ポンプ側電磁弁駆動パルス#
23)を、第3気筒または第6気筒へのインジェクタ側
駆動パルス出力中にポンプ側電磁弁60cの駆動パルス
(ポンプ側電磁弁駆動パルス#36)を、それぞれ出力
する。
【0040】これによって、実コモンレール圧PAは、
各ポンプ側電磁弁駆動パルス(#14,#25,#3
6)に対し所定の遅れ時間を持って上昇する。すると、
インジェクタ側電磁弁駆動パルスが出力されている気筒
で燃料噴射が実行される(燃料噴射率#1,燃料噴射率
#2,燃料噴射率#3,燃料噴射率#4,…)。
【0041】このように本実施例の蓄圧式燃料噴射装置
では、ディーゼルエンジン2の運転状態が始動状態であ
るとき、電子制御回路6は、燃料噴射すべき行程にある
気筒のインジェクタ側電磁弁17に連続的に駆動パルス
を出力して開放状態とする。すると、その気筒のインジ
ェクタ3はその燃料供給ポンプ5の燃料圧送量に対応す
る量の燃料を噴射する。これと同時に、電子制御回路6
は、その気筒に対応するポンプ側電磁弁60に目標燃料
噴射量QSに対応する駆動パルスを出力する。このた
め、実コモンレール圧PAの低い始動時にも、ディーゼ
ルエンジン2の燃料噴射量を良好に制御することができ
る。また、本実施例は、従来の蓄圧式燃料噴射装置に対
して制御方法を変更するだけで構成することができるの
で、従来の装置に対して構成が複雑化することもない。
【0042】更に、本実施例では、燃料供給ポンプ5が
ディーゼルエンジン2の回転速度に応じた速度で燃料を
圧送するので、始動時には燃料を長期間に渡って少しず
つ噴射することができる。このためディーゼルエンジン
2の始動性を向上させることもできる。
【0043】なお、上記実施例では、機関回転数NEが
所定値N未満で、かつ冷却水温TWが0℃未満であると
き始動状態と判定しているが、始動状態の判定はこの他
にも種々のパラメータに基づいて判定することができ
る。例えば、実コモンレール圧PAが所定値未満であ
り、ディーゼルエンジン2を始動するスタータがON状
態で、機関回転数NEが所定値未満であるとき始動状態
と判断してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のディーゼ
ル機関の蓄圧式燃料噴射装置では、ディーゼル機関の運
転状態が所定の始動状態であるとき、燃料噴射弁から燃
料供給ポンプの圧送量に対応する量の燃料を噴射するこ
とができる。このため、始動時には、ディーゼル機関の
燃料噴射量を良好に制御することができる。
【0045】また、本発明は、従来の蓄圧式燃料噴射装
置に対して制御方法を変更するだけで構成することがで
きるので、従来の装置に対して構成が複雑化することも
ない。このため、本発明では、ディーゼル機関の重量や
製造コストを増大することなく、始動時に容易に所望の
燃料噴射量に制御することができる。
【0046】更に、燃料供給ポンプは、機関回転数の低
い始動時には、燃料を長期間に渡って少しずつ噴射す
る。このため、ディーゼル機関の始動性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の蓄圧式燃料噴射装置全体の構成を表す
概略構成図である。
【図2】燃料供給ポンプの構成を表す断面図である。
【図3】燃料供給ポンプの構成を模式化した模式図であ
る。
【図4】始動時の燃料噴射動作を説明するタイムチャー
トである。
【図5】電子制御回路にて実行される燃料噴射制御処理
を表すフローチャートである。
【図6】目標燃料噴射量演算用のマップを表す線図であ
る。
【図7】通電開始時期演算用のマップを表す線図であ
る。
【図8】通常時の燃料噴射動作を説明するタイムチャー
トである。
【図9】始動時における各気筒の燃料噴射動作を対応付
けて説明するタイムチャートである。
【図10】本発明の構成例示図である。
【符号の説明】
1…蓄圧式燃料噴射装置 2…ディーゼルエンジン 3
…インジェクタ 4…コモンレール 5…燃料供給ポンプ 6
…電子制御回路 7…回転角度センサ 12…冷却水温センサ 17
…インジェクタ側電磁弁 40…気筒判別センサ 60…ポンプ側電磁弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、 該蓄圧室に燃料を圧送する燃料供給ポンプと、 上記蓄圧室に蓄えられた高圧燃料をディーゼル機関の各
    気筒に噴射供給する燃料噴射弁と、 上記ディーゼル機関の運転状態を検出する運転状態検出
    手段と、 上記ディーゼル機関への燃料噴射量を上記検出された運
    転状態に対応する所定量に調整すべく、上記燃料噴射弁
    を制御する燃料噴射弁制御手段と、 を備えたディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置におい
    て、 上記運転状態検出手段にて検出された運転状態が所定の
    始動状態であるとき、燃料噴射すべき行程にある気筒の
    上記燃料噴射弁を開放状態とすると共に、ディーゼル機
    関への燃料噴射量を上記運転状態に対応する所定量に調
    整すべく、上記燃料供給ポンプを制御する始動時制御手
    段と、 を設けたことを特徴とするディーゼル機関の蓄圧式燃料
    噴射装置。
JP4348977A 1992-12-28 1992-12-28 ディーゼル機関の蓄圧式燃料噴射装置 Pending JPH06200800A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0842382A (ja) * 1994-05-06 1996-02-13 Cummins Engine Co Inc 内燃機関燃料噴射装置用の統合型電子制御システム
JP2000257535A (ja) * 1999-02-26 2000-09-19 Robert Bosch Gmbh 自動車の内燃機関及び該内燃機関の運転方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0842382A (ja) * 1994-05-06 1996-02-13 Cummins Engine Co Inc 内燃機関燃料噴射装置用の統合型電子制御システム
JP2000257535A (ja) * 1999-02-26 2000-09-19 Robert Bosch Gmbh 自動車の内燃機関及び該内燃機関の運転方法

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