JPH06198470A - 電極ピンに対するワイヤストランドのレーザー溶接 - Google Patents

電極ピンに対するワイヤストランドのレーザー溶接

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JPH06198470A
JPH06198470A JP5230515A JP23051593A JPH06198470A JP H06198470 A JPH06198470 A JP H06198470A JP 5230515 A JP5230515 A JP 5230515A JP 23051593 A JP23051593 A JP 23051593A JP H06198470 A JPH06198470 A JP H06198470A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】過剰な熱量を供給すること無く、電極ピンとス
トランドワイヤとを溶接することができる装置及び方法
を提供すること。 【構成】レーザー光線を使用し、点火物質の極近傍にお
いて、ストランドワイヤ62を電極ピン50に突合せ溶
接する方法及び装置。ワイヤ及び電極ピンは、エアバッ
グシステムに使用される起爆装置の一部を構成する。好
ましい実施例ではワイヤは銅、電極ピンはスチール合金
からなる。外力や外圧をかけること無く、ワイヤ62と
ピン50とが相互接触状態で縦方向に揃えられる。複数
のレーザー光66が双方に同時に当てられる。ワイヤ幅
又は径の範囲外へ溶融物がほとんどはみ出すことなく、
ピン及びワイヤが溶融し、両者の溶接が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極ピンに対する様々
な規格のストランドワイヤ(撚りワイヤ)の溶接に関す
る。特に、第1の素材からなるストランドワイヤが第2
の素材からなる電極ピンに溶接され、かつ、電極ピンが
爆発性物質を内蔵する起爆装置の一部となる場合におけ
る溶接方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】起爆装置を起動するために起爆装置に電
流を伝えるための手段を提供するために、可燃性物質を
内蔵する起爆装置のスチール製電極ピンに、各種タイプ
の銅製ストランドワイヤを連結することが望まれてい
る。良好な電気的接続を提供することに加えて、約35
ポンドの引っ張り荷重試験にかけられた時でも、当該電
気接続は破断してはならない。故に、より効果的に荷重
を配分するためには、結合部中にワイヤの各ストランド
(素線)が包含されることが望ましい。更に、可燃性物
質の早発的点火の危険を低減するためには、溶接中に電
極ピンにかけられる全熱量を制限することが望ましい。
【0003】起爆装置の電極ピンにストランドワイヤを
結合する従前の方法は、衝撃アーク溶接によるものであ
った。この方法では、コンデンサーに蓄えられた電気エ
ネルギーの急激な放電によって生じたアークによって、
結合されるべき物質が加熱される。放電中又は放電直後
に衝撃的に力がかけられ、ワイヤ及びピンを互いに押し
つける。衝撃アーク溶接の結果、力をかけることに起因
する溶融物質の位置ずれのために、結合形成領域におい
て材料物質の無視できないボール状の固まりが形成され
る。加えて、形成された溶接域は、その領域でのガスの
捕捉(トラッピング)の結果として、多孔質になり易
い。衝撃アーク溶接の欠点は、アーク開始点が一定せ
ず、溶接部の品質が不安定であることである。加えて、
衝撃力を伝達する際に使用される機構やタイミングを制
御する際、並びに、ワークピースを正確に配置する際に
おける制限の結果、不良な品質が生じる。これらの要因
は、作業工程の自動化を困難にしがちである。
【0004】様々な応用面において、レーザーは熱源と
して従来より使用されてきた。アダムスキーらによる米
国特許第4963714号にあるように、マルチ半導体
レーザーは、表面配置集積回路をプリント配線基盤には
んだ付けするために使用されてきた。レーザーエネルギ
ーは、ケラーらによる米国特許第3665367号にお
いてはワイヤを導体にはんだ付けするために使用され、
ドーイによる米国特許第4966565号においてはク
リンプした導体を隣接するワイヤストランドに溶融結合
させるために使用されている。スワーツらによる米国特
許第4714815号に開示されたロウ付け作業におい
ては二つのレーザー光線が使用されている。スワーツ
は、微細なワイヤの一方の側の載置表面に焦点を合わせ
た二本のレーザー光線を用いることを開示する。そのレ
ーザー光線はワイヤを直接加熱せずに載置表面を加熱す
るために使用され、そして表面物質は溶けてワイヤ上に
流れ込み結線を形成する。
【0005】上述した衝撃アーク溶接と同様のプロセス
を用いて、高導電性アルミニウムに対して電解タフピッ
チ銅(精銅)が成功裏に溶接されている。ジョーンズに
よる米国特許第4224499号においては、電気アー
クの代わりに、レーザー光線からの単一パルスが、圧力
をかけることによって素材が強制的に接触させられた点
に当てられている。アルミニウム及び銅を溶融した結果
製造される、もろい金属間化合物が、接触圧によって結
合部の外側のフラッシュ領域に強制される。レンケによ
る米国特許第4774394号においては、ワイヤの軸
線を狙ったレーザーが、ワイヤの端部を金属固定物に溶
接するために使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のアーク溶接にみられたような各種の欠点を解消し、過
剰な熱供給をせずにストランドワイヤの全てのストラン
ドを溶接部位において溶接することができるストランド
ワイヤとピンの溶接装置及び溶接方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の装置
は、マルチストランド導電性ワイヤを電極ピンの一端部
に溶接する溶接装置であって、レーザーエネルギービー
ムを提供する少なくとも一つのレーザーと、前記レーザ
ーエネルギービームを出力する第1の手段と、前記第1
の手段を支持する第2の手段と、第1の素材からなると
共に、複数のストランド及び溶接されるべき第1端部を
有する少なくとも一つの第1の導電性ワイヤと、一自由
端を有しかつ前記第1の素材とは異なる第2の素材から
作られてなる少なくとも一つの第1の電極ピンを有する
装置と、前記導電性ワイヤストランドを前記第1の電極
ピンの自由端に近接配置するための固定手段とを備えて
いる。そして、前記レーザーエネルギービームを前記第
1の導電性ワイヤ及び前記第1の電極ピンに向けて照射
することにより前記第1及び第2の素材の少なくとも一
方を加熱し、前記第1の電極ピンの自由端に連結部を形
成するものである。
【0008】本発明においては、ピン及びワイヤにレー
ザー光線によるエネルギーを付与することで、起爆装置
のスチール製ピンに銅製ストランドワイヤが溶接され
る。溶接の結果、ワイヤの端部とピンの端部との間に突
合せ接続が形成される。
【0009】各種銅製ストランドワイヤが溶接されても
よく、一般には5−50本のストランドを有する規格1
8−20のワイヤである。一般には、銅製ストランドワ
イヤは絶縁されており、ワイヤの導体部分の径は0.0
33インチから0.044インチの範囲で変更され得
る。ワイヤは、スズメッキされてもされなくてもよい。
溶接に先んじて長さ方向に切断された場合、当該ワイヤ
は剪断されて、その端部は平らでないことがある。各起
爆装置は一般に、第52合金又は304Lステンレス鋼
から作られた二本の電極ピンを有している。これら素材
の融点は似通っている。各電極ピンは、径にして約0.
040インチである。起爆装置は、ワイヤがピンに連結
される時に可燃性材料を内蔵していてもよい。早発点火
を回避するのに重要なことは、当該起爆装置に伝達され
る全熱エネルギーを制御することである。
【0010】溶接に先立ち、ワイヤの端部は絶縁体を剥
ぎ取られ、ワイヤの軸がピンの軸とほぼ同軸となるよう
に配置される。ワイヤ及びピンの両端部はほぼ接触させ
られる。このとき、外からの圧力は要求されず、両端部
間における約0.005インチまでのギャップは溶接を
妨げない。
【0011】本発明の主たる目的の一つは、過剰な熱供
給を必要とすることなく、ストランドワイヤの全てのス
トランドを溶接部に包含させることにある。従って、溶
接時にはできるだけ多くのストランドを同時に加熱する
ことが望ましい。好ましくは、この加熱は溶接領域に三
本のレーザー光線で狙いをつけることによって達成さ
れ、各光線は約0.030インチの径を有する。レーザ
ー光線の各軸を約120度間隔に隔てることによって、
ワイヤ及びピンの周囲全体にレーザーエネルギーが提供
される。故に、溶接領域は等しく加熱される。三本の等
間隔の光線が好ましい一方で、より多くのあるいはより
少ない数のレーザー光線が使用されてもよい。
【0012】商業的に入手可能なルモニクスモデルJK
701のような、ネオジム・イットリウム・アルミニウ
ム・ガーネット(YAG)レーザーが使用される。この
装置からの出力は三本の光線に分けられ、ファイバーオ
プティクス(光ファイバーの束)によって三つの焦点レ
ンズ装置に伝達される。結果的に得られたレーザー光線
の各々は、レンズから出たところでは約120mm径
の、交差点においては約0.030インチ径のスポット
を作る。YAGレーザーのパルス出力は、一パルス毎に
高ピークパワーを発生する。その高ピークパワーは、ピ
ン及びワイヤの突合せ部を深く貫通し、全体としては少
ない熱供給で良好な溶接部を得る。レーザーのエネルギ
ー量及びパルス数は、各種のワイヤで最良の結果を得る
ために、変更されてもよい。各パルスの持続時間が20
ミリ秒である35ジュールのパルス3回によって、41
本のストランドを持つ18規格のワイヤ、及び、30本
のストランドを持つ19規格のワイヤに対して優れた結
果が得られることが分かった。7本のストランドを持つ
20規格のワイヤに対しては、パルスの持続時間が20
ミリ秒である35ジュールのパルス2回は最良の結果を
与えた。多数回のパルスが用いられる場合には、各パル
スは167ミリ秒間隔にされる。これに対し、20スト
ランドの18規格ワイヤに対しては、50ジュールの単
一の20ミリ秒パルスが使用される。
【0013】溶接された接続部分に要求される第一の事
項は、引っ張り試験で測定される引っ張り強度である。
おそらく複数のストランドに、より均等に負荷をかけな
がらはんだ付けをした結果として、スズめっきされたワ
イヤは引っ張り試験においてより良好な結果を与えるこ
とが分かった。アルゴンのような不活性ガスで溶接領域
を覆うことは、満足の行く溶接物を作るためには必ずし
も必要でなく、満足な結果を得るために、より高いパル
スエネルギーを要求してもよい。従前の方法におけるコ
ンデンサー放電に起因する状態(条件)とは反対である
ようなレーザーを用いて、溶接領域に導かれる熱エネル
ギーは、エネルギーの量及びエネルギー配送の位置選定
の両面において、正確に制御される。
【0014】更に、複数のレーザー光線の使用により、
物質が均等に加熱される。レーザー光の使用はまた、各
種パラメーターが容易に変更されることを可能とし、一
つの装置を用いて各種のワイヤを結合するための最良の
条件というものを生み出す。レーザー溶接法は、従前の
方法で要求されるような、部材の位置決定の正確度や機
械的に誘導される衝撃力の発生タイミングの正確度を要
求しない。これらの要素は、自動化された溶接作業や大
量の溶接作業に関して、特に有益である。
【0015】得られた溶接物も優れており、このレーザ
ー溶接法は、結合領域においてボール状あるいは過剰の
物質を出すこと無く、溶接物を作り出す。加えて、溶接
物の光学顕微鏡検査によれば、レーザー溶接された結合
部は、衝撃アーク溶接された結合部に比較して、非常に
少ない中空領域、即ち低い多孔性を示している。
【0016】
【実施例】以下に、本発明をエアバッグ装置に使用する
起爆装置のピンとワイヤを溶接する場合に具体化した実
施例を、図面を参照しつつ説明する。
【0017】図1は、ファイバーオプティクスケーブル
18によって3つのレンズ装置14に接続されたレーザ
ー発生装置10を示している。レーザー発生装置10が
作動されると、発生した単一ビームがレーザー発生装置
10からファイバーケーブル18を経て各レンズ装置1
4へ送られる3つの等価な部分に分けられて、各レンズ
装置14から発される個々のレーザー光線になる。各レ
ンズ装置14は、レンズ装置14の位置調整を可能とす
るレンズマウント22に取り付けられている。レンズ装
置14は、中心点からほぼ等距離に位置決めされてい
る。レーザー光線の光軸が他の2つの光軸と中心点で交
わり、かつ、各光軸が同一平面にあって互いに約120
度の角度をなすように、各レンズ装置14は配置されて
いる。
【0018】各レンズマウント22は水平な基盤30に
固定された垂柱(垂立カラム)26に取り付けられてい
る。基盤30に固定されたマウント用ブロック32は、
レーザー光線が交わる中心点よりも下方に配置されてい
る。垂直面に沿って分割された二つの固定器片34から
なる固定器は、マウント用ブロック32の頂部に配置さ
れている。図4を参照すると、両固定器片が組み立てら
れた時に起爆装置46が当該固定器内に配置され、か
つ、しっかりと保持されるように、各固定器片はその合
わせ面42の下部に凹部38を備えている。起爆装置4
6は、可燃物を収納する主として円柱状の本体と、当該
本体の一端部から延びる二本のスチール製電極ピン50
とを有している。
【0019】各固定器片はまた、合わせ面58の上部に
更なる2つの凹部54を備えている。そして、その凹部
の各々は、絶縁された銅製ストランドワイヤ62が、そ
の軸線が前記電極ピン50のうちの一つの先端部の軸と
ほぼ同軸であるように配置されることを許容する。ワイ
ヤ及びピンの各軸が一致することが望ましい一方で、良
好な結果は、一方の軸が他方の軸から0.010インチ
程ずれた状況下において得られた。図2によれば、良好
な結果は0.005インチまでのワイヤー及びピン間の
ギャップで得られるのだが、好ましくは、ストランドワ
イヤー62の先端部は電極ピン50の先端部と接触状態
で配置される。ワイヤー62とピン50が接触状態にあ
る時には、その接触状態を維持するのにワイヤー上に作
用する力が重力だけであることが好ましい。というの
も、許容できる溶接物を作るために接続点で付加的な押
さえつけ圧力を作り出す必要のないことが分かっている
からである。ストランドワイヤ62は、電極ピンと接触
しているワイヤの端部において絶縁被覆を剥がされてい
る。
【0020】電極ピン50が上方へ延びるように固定器
片の下部凹設域に起爆装置46を挿入することにより、
固定器内は満たされる。残る固定器片34を組み付ける
ことによって固定器が組み立てられ、適所に起爆装置4
6が固定される。それから、各ワイヤ62の剥離された
端部が、電極ピン50の頂部及び固定器片34の頂部か
ら上方に延びる残りのワイヤ62の双方に接触した状態
で、固定器片の上側凹部54により形成される穴内にワ
イヤー62が配置される。組み立てられた固定器は、ワ
イヤー62とピン50との接触点が3つのレーザー光線
66の交わる領域内にくるように位置決めされる。ピン
とワイヤーが接触する点に隣接する各々のワイヤー62
及びピン50の一部は、組み立てられた固定器の外側か
ら当該固定器の溝を介して接近可能となっている。
【0021】図5をみると、レーザーがパルス化される
と、レーザー光線66は固定器の溝を通り抜けて、ピン
50及びワイヤ62の各端部が互いに接触する部分にお
いてそれらの端部に当たる。レーザーエネルギーは、光
線が直接当たっているワイヤー表面及びピン表面を最初
に加熱する。エネルギーの大部分は、ワイヤー62を形
作るワイヤストランドの束の外周部に配置されたワイヤ
ストランドの外表面、及び、ピン50の外表面に当た
る。3つの等間隔のレーザー光線66の使用は、当該外
周部におけるほぼ均一な加熱を可能にする。ワイヤー6
2の端部とピン50の端部が完全に平らでなく、互いに
十分に接していないなら、エネルギーの一部分は、光線
が当たるワイヤーやピンの端部領域を加熱するであろ
う。電極ピン50が第52合金で作られている場合、レ
ーザーのエネルギーがストランドワイヤ62よりもむし
ろ電極ピン50により多く当たるように、レーザー光線
66の照準点を調節することは好ましいということが分
かっている。照準点が電極ピン50の先端部の下0.0
07インチまでに動かされた時に、このケースにおいて
満足する結果が得られた。
【0022】レーザー光線に直接曝される表面に与えら
れるエネルギーの一部は、当該素材を介して中心軸に向
かって伝えられる。ワイヤーストランドの束を介しての
熱伝導は、全ストランドだけでなくピン50の断面全体
をも溶かす傾向にある。図3によれば、十分なエネルギ
ーが吸収されると銅製ワイヤーストランド及びピンの双
方が溶融し、二つの素材が加熱部で混ざり合う。そし
て、冷却されると、ワイヤーとピンとの間の溶接ができ
あがる。従前のアークパーカッシブ法(衝撃アーク法)
と比較すると、ワイヤーストランドの束を相対的に長く
加熱することは、ガスを溶接中の領域から逃がして溶接
部70における多孔化を減少させる傾向にある。得られ
た溶接物の切断面の顕微鏡写真検査は、2つの素材が溶
接部70の幅全体にわたり混ざり合っていることを示し
ている。当該溶接部70は、捕捉ガスに起因する気孔が
ほとんどなくなる傾向にある。加えて、溶接部70は、
その断面の大部分がストランドワイヤの束の断面積より
も小さな断面積に変わることを示す傾向にある。
【0023】第1のワイヤー62が第1のピン50に溶
接されると、固定器はマウント用ブロック32上におい
て、三本のレーザー光線66が交叉するエリア内に第2
のワイヤー62と第2のピン50との接触点を位置決め
するように再配置される。そして、第1のピンの場合と
同様に、レーザーは再びパルス化され、第2のワイヤー
62を第2のピン50に溶接する。完成された起爆装置
は、両固定器片34の分割後に固定器から取り外され
る。
【0024】尚、本発明は、エアバッグシステム用の起
爆装置のピンとワイヤを溶接する場合に限定されるもの
ではなく、一般的な電子部品の組み立てに適用されても
よい。特に、被溶接物に対する加熱が極力制限される必
要がある場合に、本発明は適している。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明はピンとス
トランドワイヤとの溶接にレーザー光線を用いたため、
過剰な熱供給をせずにストランドワイヤの全てのストラ
ンドを溶接部位において確実に溶接することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたレーザー溶接装置の
斜視図である。
【図2】電極ピンの端部と接触するストランドワイヤの
端部の断片図である。
【図3】本発明に従って形成された、ストランドワイヤ
と電極ピンとの溶接連結部の断片的な断面図である。
【図4】電極ピンに溶接されるべきワイヤを位置決めす
るために使用される固定器の斜視図である。
【図5】三つのレーザー光線がストランドワイヤと電極
ピンに照射されている状況を示す斜視図である。
【符号の説明】 34…固定器を構成するための固定器片、46…起爆装
置、50…電極ピン、66…ストランドワイヤ、66…
レーザー光線、70…溶接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビッド ジー.リンチ アメリカ合衆国 コロラド州 80015 オ ーロラ イースト ユニオン ドライブ 18597 (72)発明者 デニス エル.シムズ アメリカ合衆国 コロラド州 80017 オ ーロラ サウス リッフル サークル 1120

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチストランド導電性ワイヤを電極ピ
    ンの一端部に溶接する溶接装置であって、 第1のレーザーエネルギービームを提供する少なくとも
    一つのレーザーと、 前記第1のレーザーエネルギービームを出力する第1の
    手段と、 前記第1の手段を支持する第2の手段と、 第1の素材からなると共に、複数のストランド及び溶接
    されるべき第1端部を有する少なくとも一つの第1の導
    電性ワイヤと、 一自由端を有しかつ前記第1の素材とは異なる第2の素
    材から作られてなる少なくとも一つの第1の電極ピンを
    有する装置と、 前記導電性ワイヤストランドを前記第1の電極ピンの自
    由端に近接配置するための固定手段とを備え、 前記第1のレーザーエネルギービームを前記第1の導電
    性ワイヤ及び前記第1の電極ピンに向けて前記第1及び
    第2の素材の少なくとも一方を加熱し、前記第1の電極
    ピンの自由端に連結部を形成する溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のレーザーエネルギービームが
    前記第1の導電性ワイヤ及び前記第1の電極ピンに向け
    て照射される際に、前記導電性ワイヤ及び電極ピンを接
    触状態に付勢する力は、本質的に重力だけである請求項
    1に記載の溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の導電性ワイヤの前記ストラン
    ドは所定径をなし、前記第1のレーザーエネルギービー
    ムは前記第1及び第2の素材を溶融させ、かつ、前記溶
    融素材の大部分が前記導電性ワイヤストランドの前記径
    内にとどまるものである請求項1に記載の溶接装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のレーザーエネルギービームが
    前記第1及び第2の素材の双方に照射され、当該両素材
    が融けて前記連結部を形成する請求項1に記載の溶接装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1のレーザーエネルギービーム
    は、前記第1の素材の領域よりもむしろ前記第2の素材
    の領域により多く照射される請求項1に記載の溶接装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1の素材は本質的に銅からなり、
    前記第2の素材は本質的にスチールからなる請求項5に
    記載の溶接装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のレーザーエネルギービームが
    前記第1の導電性ワイヤ及び前記第1の電極ピンに向け
    て照射される際に、前記導電性ワイヤの第1端部が、前
    記第1の電極ピンの自由端から0.005インチ以下の
    ところにある請求項1に記載の溶接装置。
  8. 【請求項8】 マルチストランド導電性ワイヤを電極ピ
    ンの一自由端にレーザー溶接する方法であって、 複数のストランドを持ちかつ第1の素材からできてい
    る、それぞれに第1端部を備えた第1及び第2の導電性
    ワイヤを提供する工程と、 前記第1の素材とは異なる第2の素材からできている、
    それぞれに自由端を備えた第1及び第2の電極ピンを有
    する装置を提供する工程と、 前記第1の導電性ワイヤの第1端部を、前記第1の電極
    ピンの自由端に近接配置する工程と、 前記第2の導電性ワイヤの第1端部を、前記第2の電極
    ピンの自由端に近接配置する工程と、 前記レーザーエネルギービームが前記第1の導電性ワイ
    ヤ及び前記第1の電極ピンの自由端の双方の一部に当た
    った状態で、前記第1の導電性ワイヤの第1端部及び前
    記第1の電極ピンの自由端の異なる領域にレーザーエネ
    ルギービームを向ける工程と、 前記レーザーエネルギービームを用いて、前記第1の導
    電性ワイヤの第1端部全体と、前記第1の電極ピンの自
    由端全体とを溶融する工程と、 前記第1の導電性ワイヤの第1端部を溶融する前記工程
    の間に、前記第1の電極ピンの自由端と平行方向に定め
    られる溶接幅を有する溶接物を作り上げる工程と、 前記レーザーエネルギービームが前記第2の導電性ワイ
    ヤの第1端部及び前記第2の電極ピンの自由端の双方の
    一部に当たった状態で、前記第2の導電性ワイヤの第1
    端部及び前記第2の電極ピンの自由端の異なる領域にレ
    ーザーエネルギービームを向ける工程と、 前記レーザーエネルギービームを用いて、前記第2の導
    電性ワイヤの第1端部全体と、前記第2の電極ピンの自
    由端全体とを溶融する工程と、 前記第2の導電性ワイヤの第1端部を溶融する前記工程
    の間に、前記第2の電極ピンの自由端と平行方向に定め
    られる溶接幅を有する溶接物を作り上げる工程と、を備
    えてなるレーザー溶接方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の導電性ワイヤの第1端部を溶
    融する工程の間に溶接物を作り上げる前記工程は、前記
    導電性ワイヤの第1端部と前記第1の電極ピンの自由端
    との間の接続部全体を通して本質的に同じ溶接幅を有す
    る溶接物を作り上げる工程を含んでなる請求項8に記載
    のレーザー溶接方法。
  10. 【請求項10】 前記溶融工程は、前記導電性ワイヤの
    径で区画される融解域内に溶融金属の大部分を維持する
    ことを含んでなる請求項8に記載のレーザー溶接方法。
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